WO2002021553A1 - Dispositif interrupteur de touche, clavier avec dispositif interrupteur de touche et dispositif electronique avec clavier - Google Patents

Description

明細書 キースィ ッチ装置、 キースィ ッチ装置を備えたキーボード及びキーボードを 備えた電子機器 技術分野

本発明は、 一対のリ ンク部材を介してキート ップの上下動を案内しつつス ィ ツチング動作を行うキースィ ツチ装置、 そのキースィ ツチ装置を備えたキ 一ボード及びキーボードを備えた電子機器に関し、 特に、 キースィ ッチ装置 に汎用されているラバースプリングゃ複雑なキートップ付勢機構を必要とす ることなく、 キート ツプの操作時に良好なク リ ック感を伴ってキー操作を行 うことが可能であるとともに、 ク リ ック感を自在に設計することが可能であ り、 もって長期に渡ってキート ップの押下特性を一定に保持しつつキースィ ヅチ装置全体のコス トを低減することが可能なキースィ ッチ装置と、 そのキ ースィ ツチ装置を備えたキーボード及びそのキ一ボードを備えた電子機器に 関するものである。 背景技術

従来よ り、 電子機器の一種であるノート型パーソナルコンピュータ等の小 型化、 薄型化等に伴い、 これに付設されるキーボードにおけるキースイ ッチ 装置について各種の装置が提案されている。 この種のキースィ ヅチ装置では、 キートップを上方に付勢してキート ップを非押下位置に保持し、 また、 キー トップの押下時ににはク リ ヅク感を伴いつつ座屈してスィ ツチング動作を行 う とともに、 スィ ツチング後にはキ一トップを非押下位置まで復帰させるに ついて、 ラバースプリ ングが汎用されている。 ここに、 ラバースプリングは、 シリコンラバーや E P D Mラバー等から形 成されているが、 一般的に、 コス トが高く、 また、 キースィ ッチ装置内で所 定の位置に位置決めしつつ適正に組み込む作業は煩雑なもの ある。 更に、 ラバ一スプリングを使用する場合、 キ一スィ ヅチ装置のスィ ツチング特性は、 ラバースプリングの特性に依存するところが大き く、 従って、 キースイ ッチ 装置のスィ ツチング特性を自在に変更することは困難なものとなる。

かかる事情に基づき、 近年、 ラバ一スプリ ングを使用することなくキ一ス ィ ツチ装置を実現する各種の提案がなされている。 例えば、 特閧平 1 0— 1 7 2 3 8 0号公報には、 キートップのフヅクとベースモールのフヅクとの間 に一対の第 1及び第 2のリンクを可動状態で配置してキートップの上下動を 各リ ンクにより案内するとともに、 各リンクの連結部の間にゴムシ一トを張 設したキースィ ツチ装置が記載されている。

かかるキースィ ツチ装置では、 非押下時にキート ップ裏面に形成された円 形突起がゴムシートに密着してキート ップは非押下状態に保持されており、 また、 キート ップを押下した際には、 円形突起を介してゴムシートの張力を 増加させながら下方に押圧して円形突起、 ゴムシートを貫通孔から下方に突 出させることにより、 ク リ ツク感を伴いつつ底板に支持されたメンプレンシ —卜のスイ ッチ領域をスイ ッチングするものである。 尚、 キートップの押下 を解除すると、 キート ヅプはゴムシートの弾性力により上方に移動され元の 非押下位置に復帰する。

前記した特開平 1 0— 1 7 2 3 8 0号公報に記載されたキースィ ヅチ装置 では、 ラバ一スプリ ングを使用しないことからラバースブリングのサイズに 影響されることなく、 キースィ ツチ装置設計における自由度を増加させるこ とが可能ではある。

しかしながら、 前記キースイ ッチ装置では、 一般に汎用されているラバ一 スプリングは使用されていないものの、 ラバースプリ ングがラバーシートに 置換されただけであり、 キースィ ツチ装置の構成上ラバーシートが必須とさ れていることから、 キースィ ヅチ装置全体のコス トを低減するにはまだまだ 不十分であり、 また、 ラバーシートを一対の核リ ンクの連結部間に張設する 作業はキースィ ツチ装置の組立作業を煩雑化してしまう問題がある。 また、 キートツプの押下時にク リ ヅク感を伴ってスィ ツチング動作を行うことが可 能ではあるが、 かかるク リ ヅク感を自在に設計することは極めて困難である , また、 前記ラバースプリングゃラバーシートに代えて樹脂製の弾性部材を 介してキートツプを上方へ付勢するように構成したキースィ ツチ装置も従来 より提案されているが、 かかる樹脂製の弾性部材は、 キースィ ッチ装置を構 成する樹脂部材と一体形成できることからコス ト的に有利であるものの、 長 期間に渡って使用した場合には、 弾性部材が摩耗したり、 弾性部材に繰り返 して負荷される応力に起因してクリーブ現象が発生して塑性変形してしまう 虞がある。 このように弾性部材が摩耗したり、 弾性部材に塑性変形が生じる と、 キート ップの押下特性が変化してしまうことからキ一操作性が悪化して しまう。 また、 弾性部材の摩耗や塑性変形が更に進展すると、 最早キート ツ プの上下動を弾性的に支持することはできなくなり、 場合によっては折損等 によりキースィ ヅチ装置として機能しなくなる虞がある。

そこで、 本発明は、 前記従来における問題点を解消するためになされたも のであり、 キースィ ツチ装置に汎用されているラバースプリングゃ複雑なキ 一トップ付勢機構を必要とすることなく、 キート ップの操作時に良好なク リ ック感を伴ってキー操作を行うことが可能であり るとともに、 クリ ツク感を 自在に設計することが可能であり、 もって長期に渡ってキートヅプの押下特 性を一定に保持しつつキースィ ツチ装置全体のコス トを低減することが可能 なキースィ ヅチ装置と、 そのキースィ ツチ装置を備えたキーボード及びその キーボードを備えた電子機器を提供することを目的とする。 発明の開示

( 1 ) 前記目的を達成するため第 1発明に係るキースィヅチ装置は、 キ一ト ップと、 キートップの下方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リ ンク部材を有し、 第 1及び第 2 リンク部材を介してキートップの上下動を案 内しつつスイッチ部のスイッチングを行 キースイッチ装置において、 前記 第 1 リンク部材に形成された第 1カム部と、 前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2カム部と、 前記第 1カム部と第 2カム部の少 なくとも一方のカム部を支持し、 第 1 リンク部材又は第 2 リンク部材から片 持ち梁状に延出された片持ち梁部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相 互に当接する方向に、 前記一方のカム部が形成された片持ち梁部材を弾性的 に付勢する付勢部材とを備えたことを特徴とする。

また、 第 1発明に係るキースィッチ装置は、 前記片持ち梁部材が形成され る第 1又は第 2 リンク部材には、 前記付勢部材を配置する配置部が設けられ ていることを特徴とする。

更に、 第 1発明に係るキースィッチ装置は、 前記付勢部材は、 前記片持ち 梁部材に当接する第 1腕部及び第 1腕部に対向する第 2腕部を有する トーシ ヨンスプリングからなり、 前記配置部には、 第 1腕部を保持する第 1保持部 及び第 2腕部を保持する第 2保持部を有することを特徴とする。

また、 第 1発明に係るキースィッチ装置は、 前記第 1保持部は第 1腕部を 移動可能に保持し、 第 2保持部は第 2腕部を固定的に保持することを特徴と する。

前記構成を有する第 1発明に係るキースィ ツチ装置では、 第 1 リンク部材 の第 1カム部と第 2 リンク部材の第 2カム部の一方のカム部を、 第 1 リンク 部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部材により支 持するとともに、 第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に片持ち 梁部材を付勢部材により付勢しているので、 第 1 リンク部材の第 1カム部と 第 2 リンク部材の第 2カム部との当接状態、 及び、 片持ち梁部材を付勢する 付勢部材の協働により、 キートップを上方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解除時にキート ップを非押下位置に復帰させることが可能となる _c 従って、 ラバースプリ ングゃ複雑な付勢機構を使用することなくキ一スィ ヅ チ装置を構成してコス トの低減を図ることが可能となる。 また、 第 1 カム部 と第 2カム部とは、 付勢部材を介して片持ち梁部部材を付勢することにより、 常時当接されており、 キート ツプの上下動に対応して当接位置が変化するの で、 第 1 カム部及び第 2カム部の形状を必要に応じて変化させることにより、 キー操作時に発生するク リ ック感を自在に設計することが可能となる。

また、 付勢部材を介して片持ち梁部材を弾性的に付勢することにより、 片 持ち梁部材に支持された第 1 カム部又は第 2カム部の一方のカム部を他方の カム部に当接させるようにしているので、 第 1カム部と第 2カム部とを相互 に当接させる弾性力は、 付勢部材にて発現させればよく、 従って、 片持ち梁 部材に弾性力を負担させる必要はない。 これより、 片持ち梁部材を樹脂材か ら低いコス トで且つ比較的柔軟に形成することが可能となることから、 長期 に渡ってスイ ツチ操作を行つた場合においても片持ち梁部材にク リープが発 生する虞は殆どなく、 長期に渡り安定したスィ ツチ動作を保証することが可 能となる。

更に、 第 1 リ ンク部材又は第 2 リ ンク部材に、 付勢部材を配置する配置部 が設けられていることから、 付勢部材を第 1 リンク部材又は第 2 リ ンク部材 に一体に組み込むことが可能となり、 結果的にキースィ ツチ装置全体ののコ ンパク ト化を図ることが可能となる。

また、 付勢部材として第 1腕部及び第 2腕部を有する トーシヨンスプリン グを使用し、 第 1腕部を配置部の第 1保持部を介して、 第 2腕部を第 2保持 部を介して保持し、 トーシヨ ンスプリ ングにおいて相互に付勢力を発現する 第 1腕部と第 2腕部を保持する簡単な構成により、 各腕部間で生じる付勢力 を効率的に片持ち梁部材に伝達することが可能となる。

更に、 第 1保持部にて第 1腕部を移動可能に保持し、 第 2保持部にて第 2 腕部を固定的に保持し、 トーシヨンスプリングにて発生する付勢力は、 片持 ち梁部材に当接する第 1腕部から片持ち梁部材に伝達されることとなり、 こ のとき、 第 1腕部は第 1保持部にて移動可能に保持されているので、 キート ップの押下操作時に第 1腕部は、 第 1カム部と第 2カム部との間に発生する 当接力に起因する反力に対応して第 1保持部にてフレキシブルに移動しつつ 第 1カム部と第 2カム部とを常時当接させることが可能となる。

( 2 ) 第 2発明に係るキースイッチ装置は、 キートヅプと、 キートップの下 方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及 び第 2 リンク部材を介してキートップの上下動を案内しつつスィヅチ部のス イッチングを行うキ一スィヅチ装置において、 前記第 1 リンク部材に形成さ れた第 1カム部と、 前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向 する第 2カム部と、 前記第 1カム部を支持し、 第 1 リンク部材から片持ち梁 状に延出された第 1片持ち梁部材と、 前記第 2カム部を支持し、 第 2 リンク 部材から片持ち梁状に延出された第 2片持ち梁部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記第 1片持ち梁部材を弾性的に付勢 する第 1付勢部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向 に、 前記第 2片持ち梁部材を弾性的に付勢する第 2付勢部材とを備えたこと を特徴とする。

また、 第 2発明に係るキースィッチ装置は、 前記第 1及び第 2 リンク部材 には、 それぞれ前記付勢部材を配置する配置部が設けられていることを特徴 とする。

更に、 第 2発明に係るキースィッチ装置は、 前記付勢部材は、 前記片持ち 梁部材に当接する第 1腕部及び第 1腕部に対向する第, 2腕部を有する ト一シ ョンスプリングからなり、 前記配置部には、 第 1腕部を保持する第 1保持部 及び第 2腕部を保持する第 2保持部を有することを特徴とする。

また、 第 2発明に係るキ一スイッチ装置は、 前記第 1保持部は第 1腕部を 移動可能に保持し、 第 2保持部は第 2腕部を固定的に保持することを特徴と する。

前記第 2発明に係るキースィツチ装置では、 第 1 リンク部材の第 1カム部 を支持する第 1片持ち梁部材は第 1付勢部材を介して、 また、 第 2 リンク部 材の第 2カム部を支持する第 2片持ち梁部材は第 2付勢部材を介して、 それ それ第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に付勢されていること から、 第 1カム部と第 2カム部との当接状態、 及び、 第 1及び第 2片持ち梁 部材をそれぞれ付勢する第 1及び第 2付勢部材の協働により、 キートツプを 上方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解除時にキートップを非押 下位置に復帰させることが可能となる。 従って、 ラバースプリングや複雑な 付勢機構を使用することなくキースィツチ装置を構成してコストの低減を図 ることが可能となる。 また、 第 1カム部と第 2カム部とは、 第 1及び第 2付 勢部材を介して第 1及び第 2片持ち梁部部材を付勢することにより、 常時当 接されており、 キートップの上下動に対応して当接位置が変化するので、 第 1カム部及び第 2カム部の形状を必要に応じて変化させることにより、 キー 操作時に発生するクリック感を自在に設計することが可能となる。

また、 第 1及び第 2付勢部材を介してそれそれ第 1及び第 2片持ち梁部材 を弾性的に付勢することにより、 各片持ち梁部材に支持された第 1カム部及 び第 2カム部を相互に当接させるようにしているので、 第 1カム部と第 2力 ム部とを相互に当接させる弾性力は、 第 1及び第 2付勢部材にて発現させれ ばよく、 従って、 第 1及び第 2片持ち梁部材に弾性力を負担させる必要はな い。 これより、 各片持ち梁部材を樹脂材から低いコス トで且つ比較的柔軟に 形成することが可能となることから、 長期に渡ってスィッチ操作を行つた場 合においても片持ち各梁部材にクリーブが発生する虞は殆どなく、 長期に渡 り安定したスィ ツチ動作を保証することが可能となる。

更に、 第 1 リンク部材及び第 2 リンク部材に、 付勢部材を配置する配置部 が設けられていることから、 付勢部材を第 1 リンク部材及び第 2 リンク部材 に一体に組み込むことが可能となり、 結果的にキースイッチ装置全体のコン パクト化を図ることが可能となる。

また、 付勢部材として第 1腕部及び第 2腕部を有する トーシヨンスプリン グを使用し、 第 1腕部を配置部の第 1保持部を介して、 第 2腕部を第 2保持 部を介して保持し、 トーションスプリングにおいて相互に付勢力を発現する 第 1腕部と第 2腕部を保持する簡単な構成により、 '各腕部間で生じる付勢力 を効率的に片持ち梁部材に伝達することが可能となる。

更に、 第 1保持部にて第 1腕部を移動可能に保持し、 第 2保持部にて第 2 腕部を固定的に保持し、 トーシヨンスプリングにて発生する付勢力は、 片持 ち梁部材に当接する第 1腕部から片持ち梁部材に伝達されることとなり、 こ のとき、 第 1腕部は第 1保持部にて移動可能に保持されているので、 キート ップの押下操作時に第 1腕部は、 第 1カム部と第 2カム部との間に発生する 当接力に起因する反力に対応して第 1保持部にてフレキシブルに移動しつつ 第 1カム部と第 2カム部とを常時当接させることが可能となる。

( 3 ) 第 3発明に係るキースィッチ装置は、 キートップと、 キートヅプの下 方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及 び第 2 リンク部材を介してキート ヅプの上下動を案内しつつスィツチ部のス イッチングを行うキースィツチ装置において、 前記第 1 リンク部材に形成さ れた第 1カム部と、 前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向 する第 2カム部と、 前記第 1カム部と第 2カム部の少なく とも一方のカム部 を支持し、 第 1 リンク部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された 片持ち梁部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記一方のカム部が支持された片持ち梁部材を弾性的に付勢する付勢部材と を備え、 前記第 1カム部と第 2カム部とは当接部で相互に当接するとともに、 第 1カム部及び第 2力ム部は、 スィ ヅチング動作を繰り返して行うに従って 前記付勢部材を介して当接部に作用する付勢力の作用点が付勢部材の所定固 定点側にシフ トしていくような形状を有することを特徴とする。

また、 第 3発明に係るキースィッチ装置は、 前記片持ち梁部材が形成され る第 1又は第 2 リンク部材には、 前記付勢部材を配置する配置部が設けられ ていることを特徴とする。

更に、 第 3発明に係るキースィッチ装置は、 前記付勢部材は、 前記片持ち 梁部材に当接する第 1腕部及び第 1腕部に対向する第 2腕部を有する トーシ ヨンスプリングからなり、 前記配置部には、 第 1腕部を保持する第 1保持部 及び第 2腕部を保持する第 2保持部を有することを特徴とする。

また、 第 3発明に係るキースィッチ装置は、 前記第 1保持部は第 1腕部を 移動可能に保持し、 第 2保持部は第 2腕部を固定的に保持することを特徴と する。

更に、 第 3発明に係るキースイッチ装置は、 前記片持ち梁部材に支持され た前記一方のカム部には、 前記第 1腕部に平行な第 1カム面が形成されてお り、 前記第 1カム部と第 2カム部の他方のカム部には、 第 1カム面に対する 当接部にて平面視で鋭角的に当接するとともに、 斜面を有する第 2カム面が 形成されており、 前記第 1カム面と斜面との間には、 前記当接部から前記付 勢部材の固定点側に向かって開放された隙間が設けられていることを特徴と する。

前記第 3発明に係るキースィツチ装置では、 第 1 リンク部材の第 1カム部 と第 2 リンク部材の第 2カム部の一方のカム部を、 第 1 リンク部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部材によりま持するととも に、 第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に片持ち梁部材を付勢 部材により付勢しているので、 第 1 リンク部材の第 1カム部と第 2 リ ンク部 材の第 2カム部との当接状態を保持しつつ、 片持ち梁部材を付勢する付勢部 材の協働により、 キートツプを上方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解除時にキート、ソプを非押下位置に復帰させることが可能となる。 従つ て、 ラバースプリングや複雑な付勢機構を使用することなくキースィ ッチ装 置を構成してコス トの低減を図ることが可能となる。 また、 第 1カム部と第 2カム部とは、 付勢部材を介して片持ち梁部部材を付勢することにより、 常 時当接されており、 キートツプの上下動に対応して当接位置が変化するので、 第 1カム部及び第 2カム部の形状を必要に応じて変化させることによ り、 キ 一操作時に発生するク リ ック感を自在に設計することが可能となる。

また、 付勢部材を介して片持ち梁部材を弾性的に付勢することにより、 片 持ち梁部材に支持された第 1 カム部又は第 2カム部の一方のカム部を他方の カム部に当接させるようにしているが、 第 1 カム部と第 2カム部とを相互に 当接させる弾性力は、 片持ち梁部材の弾性力と付勢部材の弾性力に基づいて 発現される。

このとき、 キートツプの押下操作に基づきスィ ツチ部にてスィ ヅチング動 作を繰り返して行うことにより第 1 カム部と第 2カム部との当接部が摩耗し て付勢部材を介して片持ち梁部材に及ぼされる初期付勢力が小さ くなつた場 合においても、 第 1カム部及び第 2カム部は、 スィ ッチ部にてスイ ッチング 動作を繰り返して行うに従って、 付勢部材を介して第 1 カム部と第 2カム部 の当接部に作用する付勢力の作用点が、 付勢部材の所定固定点側にシフ ト し ていく ような形状を有しており、 付勢力の作用点が付勢部材の固定点側に近 接していく こととなるから、 付勢部材を介して片持ち梁部材に及ぼされる付 勢力は大きくなる。 これより、 第 1 カム部と第 2カム部との当接部における 摩耗に起因して発生する付勢部材による初期付勢力の減少は、 当接部におけ る付勢力の作用点が付勢部材の固定点側に近接していく ことに基づき付勢力 W の増加分で相互に相殺されることとなる。 従って、 長期に渡ってスィ ッチン グ動作を繰り返して行った場合においても、 キートッブの押下特性が大きく 変化することを確実に防止して安定化させることことが可能となり、 長期に 渡り安定したスィッチング動作を保証することが可能となる。

また、 繰り返してスイッチング動作を行うことにより片持ち梁部材の弹性 力が低下した場合においても、 前記したように第 1カム部と第 2カム部の当 接部において付勢部材による付勢力の作用点が付勢部材の固定点側に近接し ていくことに基づき付勢部材を介して片持ち梁部材に及ぼされる付勢力は大 きくなるので、 かかる増加した付勢力により片持ち梁部材の弾性力の低下を 補償することが可能となり、 これによつてもキートップの押下特性を安定化 させることが可能となるものである。

更に、 第 1 リンク部材又は第 2 リンク部材に、 付勢部材を配置する配置部 が設けられていることから、 付勢部材を第 1 リンク部材又は第 2 リンク部材 に一体に組み込むことが可能となり、 結果的にキ一スィツチ装置全体ののコ ンパク ト化を図ることが可能となる。

また、 付勢部材として第 1腕部及び第 2腕部を有するト一シヨンスプリン グを使用し、 第 1腕部を配置部の第 1保持部を介して、 第 2腕部を第 2保持 部を介して保持し、 トーションスプリングにおいて相互に付勢力を発現する 第 1腕部と第 2腕部を保持する簡単な構成により、 各腕部間で生じる付勢力 を効率的に片持ち梁部材に伝達することが可能となる。

更に、 第 1保持部にて第 1腕部を移動可能に保持し、 第 2保持部にて第 2 腕部を固定的に保持し、 ト一シヨンスプリングにて発生する付勢力は、 片持 ち梁部材に当接する第 1腕部から片持ち梁部材に伝達されることとなり、 こ のとき、 第 1腕部は第 1保持部にて移動可能に保持されているので、 キート ヅプの押下操作時に第 1腕部は、 第 1カム部と第 2カム部との間に発生する 当接力に起因する反力に対応して第 1保持部にてフレキシブルに移動しつつ 第 1カム部と第 2カム部とを常時当接させることが可能となる。

また、 一方のカム部には第 1カム面が形成され、 他方のカム部には第 1力 ム面に対する当接部にて平面視で鋭角的に当接するとともに斜面を有する第 2カム面が形成されており、 また、 第 1カム面と斜面との間には、 当接部か ら付勢部材の固定点側に向かって鬨放された隙間が設けられているので、 キ 一トツプの押下挿に基づきスィヅチ部にてスィヅチング動作を繰り返して行 うことにより鋭角状の第 2カム面が摩耗する場合、 第 2カム面は、 第 1カム 面と斜面との間に存在する隙間が当接部から付勢部材の固定点側に向かって 除々に閉じていく方向に摩耗していく。 この結果、 付勢部材の付勢力の作用 点が付勢部材の固定点側に近接していくこととなるから、 付勢部材を介して 片持ち梁部材に及ぼされる付勢力は大きくなる。 これより、 第 2カム面の摩 耗に起因して付勢部材による初期付勢力が減少した場合においても、 かかる 初期付勢力の減少は、 第 1カム面と第 2カム面との当接部における付勢力の 作用点が付勢部材の固定点側に近接していくことに基づき付勢力の増加分で 相互に相殺されることとなる。 従って、 長期に渡ってスィヅチング動作を繰 り返して行った場合においても、 キートップの押下特性が大きく変化するこ とを確実に防止して安定化させることことが可能となり、 長期に渡り安定し たスィッチング動作を保証することが可能となる。

( 4 ) 本発明に係るキーボードは、 前記した第 1発明、 第 2発明又は第 3発 明に係るキ一スィツチ装置を少なく とも 2以上備えている。 本発明のキーボ ードでは、 第 1発明、 第 2発明又は第 3発明に係るキースィッチ装置を備え ていることから、 各第 1発明、 第 2発明及び第 3発明について記載した場合 と同様の効果を得ることができる。

( 5 ) 本発明に係る電子機器は、 キートップと、 キ一トップの下方にて可動 状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リン ク部材を介してキートヅブの上下動を案内しつつスィツチ部のスィツチング を行うキースィヅチ装置であって、 前記第 1 リンク部材に形成された第 1力 ム部と、 前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2力 ム部と、 前記第 1カム部と第 2カム部の少なくとも一方のカム部を支持し、 第 1 リンク部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部 材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記一方の カム部が形成された片持ち梁部材を弾性的に付勢する付勢部材とが設けられ た前記第 1発明に係るキースィツチ装置を備え、 文字や記号等を入力するキ 一ボードと、 文字や記号等を表示する表示手段と、 前記キーボードからの入 力データに基づいて前記表示手段に文字や記号等を表示させる制御手段とを 備えたことを特徴とする。

更に、 本発明に係る電子機器は、 キートヅプと、 キートヅプの下方にて可 動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リ ンク部材を介してキートップの上下動を案内しつつスィツチ部のスィ ヅチン グを行うキースィッチ装置であって、 前記第 1 リンク部材に形成された第 1 カム部と、 前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2 カム部と、 前記第 1カム部を支持し、 第 1 リンク部材から片持ち梁状に延出 された第 1片持ち梁部材と、 前記第 2カム部を支持し、 第 2 リンク部材から 片持ち梁状に延出された第 2片持ち梁部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部 とが相互に当接する方向に、 前記第 1片持ち梁部材を弾性的に付勢する第 1 付勢部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記 第 2片持ち梁部材を弾性的に付勢する第 2付勢部材とが設けられた前記第 2 発明に係るキースィツチ装置を備え、 文字や記号等を入力するキーボードと、 文字や記号等を表示する表示手段と、 前記キーボードからの入力データに基 づいて前記表示手段に文字や記号等を表示させる制御手段とを備えたことを 特徴とする。 また、 本発明に係る電子機器は、 キートヅプと、 キートヅブの下方にて可 動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リ ンク部材を介してキートヅプの上下動を案内しつつスィヅチ部のスィ ヅチン グを行うキースィツチ装置であって、 前記第 1 リンク部材に形成された第 1 カム部と、 前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2 カム部と、 前記第 1カム部と第 2カム部の少なく とも一方のカム部を支持し、 第 1 リンク部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部 材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記一方の カム部が支持された片持ち梁部材を弾性的に付勢する付勢部材とを備え、 前 記第 1カム部と第 2カム部とは当接部で相互に当接するとともに、 第 1カム 部及び第 2カム部は、 スィツチング動作を繰り返して行うに従って前記付勢 部材を介して当接部に作用する付勢力の作用点が付勢部材の所定固定点側に シフ トしていくような形状を有する前記第 3発明に係るキースィツチ装置を 備え、 文字や記号等を入力するキーボードと、 文字や記号等を表示する表示 手段と、 前記キ一ボードからの入力デ一夕に基づいて前記表示手段に文字や 記号等を表示させる制御手段とを備えたことを特徴とする。

前記第 1発明に係るキ一スィツチ装置を搭載した電子機器では、 キーボ一 ドに付設されたキースィツチ装置を介して文字、 記号等が入力された場合、 そのキーボードからの入力データに基づき制御手段による制御下で文字、 記 号等が表示手段に表示される。 このとき、 この電子機器では、 第 1発明に係 るキースィツチ装置を備えたキーボードを備えており、 これより第 1発明の キースィヅチ装置の場合と同様、 第 1 リンク部材の第 1カム部と第 2 リンク 部材の第 2カム部の一方のカム部を、 第 1 リンク部材又は第 2 リンク部材か ら片持ち梁状に延出された片持ち梁部材により支持するとともに、 第 1カム 部と第 2カム部とが相互に当接する方向に片持ち梁部材を付勢部材により付 勢しているので、 第 1 リンク部材の第 1カム部と第 2 リンク部材の第 2カム 部との当接状態、 及び、 片持ち梁部材を付勢する付勢部材の協働により、 キ 一トップを上方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解除時にキート ヅプを非押下位置に復帰させることが可能となる。 従って、 ラバースプリン グゃ複雑な付勢機構を使用することなくキースィ ツチ装置を構成してコスト の低減を図ることが可能となる。 また、 第 1カム部と第 2カム部とは、 付勢 部材を介して片持ち梁部部材を付勢することにより、 常時当接されており、 キートップの上下動に対応して当接位置が変化するので、 第 1カム部及び第 2カム部の形状を必要に応じて変化させることにより、 キー操作時に発生す るクリック感を自在に設計することが可能となる。 また、 付勢部材を介して 片持ち梁部材を弹性的に付勢することにより、 片持ち梁部材に支持された第 1カム部又は第 2カム部の一方カム部を他方のカム部に当接させるようにし ているので、 第 1カム部と第 2カム部とを相互に当接させる弾性力は、 付勢 部材にて発現させればよく、 従って、 片持ち梁部材に弾性力を負担させる必 要はない。 これより、 片持ち梁部材を樹脂材から低いコス トで且つ比較的柔 軟に形成することが可能となることから、 長期に渡ってスィッチ操作を行つ た場合においても片持ち梁部材にクリーブが発生する虞は殆どなく、 長期に 渡り安定したスィッチ動作を保証することが可能となる。

また、 前記第 2発明に係るキースィッチ装置を搭載した電子機器では、 キ 一ポードに付設されたキースィツチ装置を介して文字、 記号等が入力された 場合、 そのキ一ボードからの入力データに基づき制御手段による制御下で文 字、 記号等が表示手段に表示される。 このとき、 この電子機器では、 前記第 2発明に係るキースィ ツチ装置を備えたキーボードを備えており、 これより 第 2発明のキースィツチ装置の場合と同様、 第 1 リンク部材の第 1カム部を 支持する第 1片持ち梁部材は第 1付勢部材を介して、 また、 第 2 リンク部材 の第 2カム部を支持する第 2片持ち梁部材は第 2付勢部材を介して、 それそ れ第 1カム部と第 2力ム部とが相互に当接する方向に付勢されていることか ら、 第 1カム部と第 2カム部との当接状態、 及び、 第 1及び第 2片持ち梁部 材をそれぞれ付勢する第 1及び第 2付勢部材の協働により、 キートップを上 方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解除時にキートツプを非押下 位置に復帰させることが可能となる。 従って、 ラバースプリングや複雑な付 勢機構を使用することなくキースィツチ装置を構成してコストの低減を図る ことが可能となる。 また、 第 1カム部と第 2カム部とは、 第 1及び第 2付勢 部材を介して第 1及び第 2片持ち梁部部材を付勢することにより、 常時当接 されており、 キートップの上下動に対応して当接位置が変化するので、 第 1 カム部及び第 2カム部の形状を必要に応じて変化させることにより、 キー操 作時に発生するクリック感を自在に設計することが可能となる。 また、 第 1 及び第 2付勢部材を介してそれぞれ第 1及び第 2片持ち梁部材を弾性的に付 勢することにより、 各片持ち梁部材に支持された第 1カム部及び第 2カム部 を相互に当接させるようにしているので、 第 1カム部と第 2カム部とを相互 に当接させる弾性力は、 第 1及び第 2付勢部材にて発現させればよく、 従つ て、 第 1及び第 2片持ち梁部材に弾性力を負担させる必要はない。 これより- 各片持ち梁部材を樹脂材から低いコス卜で且つ比較的柔軟に形成することが 可能となることから、 長期に渡ってスィツチ操作を行った場合においても片 持ち各梁部材にクリーブが発生する虞は殆どなく、 長期に渡り安定したスィ ツチ動作を保証することが可能となる。

更に、 前記第 3発明に係るキースィッチ装置を搭載した電子機器では、 キ

—ボードに付設されたキースィツチ装置を介して文字、 記号等が入力された 場合、 そのキーボードからの入力データに基づき制御手段による制御下で文 字、 記号等が表示手段に表示される。 このとき、 この電子機器では、 前記第

3発明に係るキースィ ツチ装置を備えたキーボードを備えており、 これより 第 3発明のキースィツチ装置の場合と同様、 第 1 リンク部材の第 1カム部と 第 2 リンク部材の第 2カム部の一方のカム部を、 第 1 リンク部材又は第 2 リ ンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部材により支持するとともに、 第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に片持ち梁部材を付勢部材 により付勢しているので、 第 1 リンク部材の第 1カム部と第 2 リンク部材の 第 2カム部との当接状態、 及び、 片持ち梁部材を付勢する付勢部材の協働に より、 キ一トップを上方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解除時 にキートップを非押下位置に復帰させることが可能となる。 従って、 ラバー スプリングゃ複雑な付勢機構を使用することなくキースィツチ装置を構成し てコストの低減を図ることが可能となる。 また、 第 1カム部と第 2カム部と は、 付勢部材を介して片持ち梁部部材を付勢することにより、 常時当接され ており、 キートップの上下動に対応して当接位置が変化するので、 第 1カム 部及び第 2カム部の形状を必要に応じて変化させることにより、 キー操作時 に発生するクリック感を自在に設計することが可能となる。 更に、 付勢部材 を介して片持ち梁部材を弾性的に付勢することにより、 片持ち梁部材に支持 された第 1カム部又は第 2カム部の一方のカム部を他方のカム部に当接させ るようにしているが、 第 1カム部と第 2カム部とを相互に当接させる弾性力 は、 片持ち梁部材の弾性力と付勢部材の弾性力に基づいて発現される。 この とき、 キートップの押下操作に基づきスィツチ部にてスィツチング動作を繰 り返して行うことにより第 1カム部と第 2カム部との当接部が摩耗して付勢 部材を介して片持ち梁部材に及ぼされる初期付勢力が小さくなつた場合にお いても、 第 1カム部及び第 2カム部は、 スイ ッチ部にてスィ ヅチング動作を 繰り返して行うに従って、 付勢部材を介して第 1カム部と第 2カム部の当接 部に作用する付勢力の作用点が、 付勢部材の所定固定点側にシフ 卜していく ような形状を有しており、 付勢力の作用点が付勢部材の固定点側に近接して いくこととなるから、 付勢部材を介して片持ち梁部材に及ぼされる付勢力は 大きくなる。 これより、 第 1カム部と第 2カム部との当接部における摩耗に 起因して発生する付勢部材による初期付勢力の減少は、 当接部における付勢 力の作用点が付勢部材の固定点側に近接していくことに基づき付勢力の増加 分で相互に相殺されることとなる。 従って、 長期に渡ってスィツチング動作 を繰り返して行った場合においても、 キートップの押下特性が大きく変化す ることを確実に防止して安定化させることことが可能となり、 長期に渡り安 定したスイ ッチング動作を保証することが可能となる。 また、 繰り返してス ィツチング動作を行うことにより片持ち梁部材の弾性力が低下した場合にお いても、 前記したように第 1カム部と第 2カム部の当接部において付勢部材 による付勢力の作用点が付勢部材の固定点側に近接していくことに基づき付 勢部材を介して片持ち梁部材に及ぼされる付勢力は大きくなるので、 かかる' 増加した付勢力により片持ち梁部材の弾性力の低下を補償することが可能と なり、 これによつてもキートップの押下特性を安定化させることが可能とな るものである。 図面の簡単な説明

第 1乃至 5図は第 1実施形態に係るキースィッチ装置、 キーボード及びノ 一ト型パーソナルコンピュータを説明するための図であり、 第 1 A図および 第 1 B図はパーソナルコンピュータを示し、 第 1 A図はノート型パーソナル コンピュータの斜視図、 第 1 B図はノート型パーソナルコンピュータの電気 的構成を示すブロック図、 第 2図は第 1実施形態に係るキースィツチ装置の 分解斜視図、 第 3図は第 1 リンク部材及び第 2 リンク部材の平面図及び側面 図、 第 4図はトーシヨンスプリングの平面図、 第 5 A乃至 5 C図はキートヅ ブの非押下状態からキートヅプを押下してスィヅチング動作を行うに至る一 連の動作を第 1 リンク部材、 第 2 リンク部材の動きに着目して模式的に示す 説明図であり、 第 5 A図はキート ップの非押下状態、 第 5 B図はキートップ の押下開始状態、 第 5 C図はキート ップの押下完了状態を示す。 また、 第 6乃至 8図は第 2実施形態に係るキースィツチ装置を説明するた めの図であり、 第 6図は第 2実施形態に係るキースィツチ装置の分解斜視図、 第 7図は第 1 リンク部材及び第 2 リンク部材の平面図及び側面図、 第 8 A乃 至 8 C図はキートヅブの非押下状態からキートヅプを押下してスィツチング 動作を行うに至る一連の動作を第 1 リンク部材、 第 2 リンク部材の動きに着 目して模式的に示す説明図であり、 第 8 A図はキートップの非押下状態、 第 8 B図はキートップの押下開始状態、 第 8 C図はキートップの押下完了状態 を示す。

更に、 第 9乃至 1 3図は第 3実施形態に係るキースィッチ装置を説明する ための図であり、 第 9図は第 3実施形態に係るキースィッチ装置の分解斜視 図、 第 1 0図は第 1 リンク部材及び第 2 リンク部材の平面図及び側面図、 第 1 1 A乃至 1 1 C図はキ一トヅプの非押下状態からキ一トヅプを押下してス ィヅチング動作を行うに至る一連の動作を第 1 リンク部材、 第 2 リンク部材 の動きに着目して模式的に示す説明図であり、 第 1 1 A図はキートップの非 押下状態、 第 1 1 B図はキート ツプの押下開始状態、 第 1 1 C図はキートツ プの押下完了状態をそれそれ示し、 第 1 2図はキ一トップの非押下状態にお ける第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとの当接状態を平面視で拡大して 模式的に示す説明図、 第 1 3図はキートップの押下動作を繰り返して行うこ とにより、 トーションスプリングの付勢力の作用点が固定点 6 4側に近接し ていく状態を模式的に示す説明図である。 発明を実施するための最良の形態

以下、 本発明に係るキースィ ッチ装置、 キーボード及び電子機器について- 本発明を具体化した第 1実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する, 先ず、 本実施形態に係る電子機器の一種であるノー ト型パーソナルコンビュ 一夕について第 1 A図、 第 1 B図に基づき説明する。 第 1 A図および第 1 B 図はノ一ト型パーソナルコンピュータを示し、 第 1 A図はノ一ト型パ一ソナ ルコンピュー夕の斜視図、 第 1 B図はノート型パーソナルコンピュータの電 気的構成を示すブロック図である。

第 1 A図において、 ノート型パーソナルコンピュー夕 1 0 0は、 基本的に、 各種演算処理を行う C P Uを内蔵した本体部 1 0 2、 及び、 本体部 1 0 2に 対して開閉可能に支持されたディスプレイ 1 0 3から構成されている。 ここ に、 ディスプレイ 1 0 3は、 本体部 1 0 2の連結部 1 0 4に回動可能に支持 されており、 これより本体部 1 0 2に対して開閉可能に構成されている。 本 体部 1 0 2には、 複数のキースィ ッチ装置 1 が配設されてなるキ一ボード 1 0 5が設けられている。

また、 第 1 B図において、 C P U 1 0 1 には、 パーソナルコンピュータ 1 0 0の各部を制御するためのプログラムが記憶された R〇M 1 0 6、 各種デ —夕を記憶するための R A M 1 0 7がバス 1 ◦ 8 を介して接続されている。 また、 C P U 1 0 1 には、 バス 1 0 8を介して入出力イ ンターフェース 1 0 9が接続されており、 この入出力ィ ンターフエース 1 0 9には、 前記ディス プレイ 1 0 3、 キーボ一ド 1 0 5、 文書や表計算等のプログラムが記憶され たハードディスク装置 1 1 0が接続されている。 前記 C P U 1 0 1は、 キー ボード 1 0 5からの入力データに基づいて、 文書作成や表計算等のプログラ ムをハードディスク装置 1 1 0から読み込んで実行したり、 ディスプレイ 1 0 3に文字や記号等を表示する。

次に、 前記ノ一ト型パーソナルコンピュータ 1 0 0のキーボード 1 0 5に 付設されている第 1実施形態に係るキースィ ツチ装置の概略構成について第 2図に基づき説明する。 第 2図はキースィ ヅチ装置の分解斜½図である。 先ず、 第 2図において、 キースィ ヅチ装置 1は、 基本的に、 キート ヅプ 2 —対の第 1 リ ンク部材 3、 第 2 リンク部材 4からなりキート ップ 2の上下動 を案内する案内部材 5、 及び、 案内部材 5の下方にて支持プレート 6上に配 置されたメンブレンスイッチシート 7 (第 5 A乃至 5 C図参照） から構成さ れている。

ここに、 キートヅプ 2は A B S樹脂等から成形されており、 その表面上に は印刷等により文字、 数字等のキャラクタが形成されている。 キートップ 2 の裏面には、 第 1 リンク部材 3に対応して 2つの回動係止部 8、 8がー体に 形成されており、 また、 第 2 リンク部材 4に対応して 2つの回動係止部 9、 9が一体に形成されている。 各回動係止部 8、 9には、 それそれ係止溝 8 A . 9 Aが設けられている。 各回動係止部 8の係止溝 8 Aは、 第 1 リンク部材 3 の上側軸部 2 1 (後述する） を回動可能に係止し、 また、 各回動係止部 9の 係止溝 9 Aは、 第 2 リンク部材 4の上側軸部 2 1 (後述する） を回動可能に 係止する。 更に、 キートップ 2の裏面側には、 第 5 A乃至 5 C図、 第 8 A乃 至 8 C図に示すように、 凹部 5 0が設けられている。 かかる凹部 5 0は、 後 述する第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4の上端部が当接されるもので あり、 キートップ 2の非押下状態に対応して第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク 部材 4を安定的に位置決めする作用を行う。

また、 案内部材 5は、 第 1 リンク部材 3と第 2 リンク部材.4とを相互に組 み合わせてなり、 各第 1及び第 2 リンク部材 3、 4は相互に類似した構成を 有している。 尚、 各第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク部材 4の詳細な構成につ いては後述する。

更に、 案内部材 5の下方には、 第 5 A乃至 5 C図 (こ示すように、 アルミ二 ゥム、 鉄等から形成された金属薄板からなる支持プレート 6上に載置された メ ンブレンスィ ヅチシート 7が設けられている。 メンブレンスィ ツチシート 7は、 所謂、 銅箔、 導電性塗料等から固定電極パターンを含むスィ ッチ回路 パターンが形成された下側フィルムシ一トと、 同様に下面に可動電極パ夕一 ンが形成された上側フィルムシートとの間に、 固定電極パターンと可動電極 パターンとに対応してスィ ヅチング孔が設けられたフィルムスぺーサを介在 'させた三層構造を有している。 かかるメンブレンスィヅチシートの構成は公 知であり、 特願平 2 0 0 0 - 9 9 1 4 8号の明細書、 図面に記載した構成と 同一の構成を有しているので、 ここではその詳細な説明を省略する。

ここに、 上側スイ ッチシート上には、 金属、 樹脂等から形成された 2つの チップ状の係止部材 1 0が可動電極パターンの両側で接着剤により接着固定 されている。 各係止部材 1 0は同一の構成を有しており、 中央部の接着固定 部 1 0 Bの両側には、 長孔状の係止溝 1 O Aが形成されている。 また、 各係 止溝 1 0 Aの外側には、 それそれ接着固定部 1 0 Cが設けられている。 各係 止部材 1 0は、 キートップ 2の中心から外れたキートップ 2の側縁下方に配 置されている。 '

各係止溝 1 0 Aには、 第 1 リンク部材 3の下側軸部 2 2、 及び、 第 2 リン ク部材 4の下側軸部 2 2が摺動可能に係止される。 ここに、 壁部 1 0 Dは、 後述するようにキートップ 2の非押下状態で第 1 リンク部材 3の下側軸部 2 2及び第 2 リンク部材 4の下側軸部 2 2が当接し、 キートップ 2を非押下位 置に規制する作用を行う。

また、 各係止部材 1 0において、 各係止溝 1 0 Aの近傍で内方側端縁には- 壁部材 3 1がー体形成されている。 各壁部材 3 1は、 第 2図に示すように、 湾曲状の軸規制面 3 1 Aを有しており、 かかる壁部材 3 1の軸規制面 3 1 A には、 後述する第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク部材 4の板状体 1 8に形成さ れた規制突起 3 0が常時当接している。 尚、 前記係止部材 1 0及び壁部材 3 1は、 金属薄板からなる支持プレート 6から打抜加工、 プレス加工を行うこ とによって支持プレート 6と一体に形成することも可能である。

前記メンブレンスィ ツチシート 7の上側フィルムシ一トの上面に各係止部 材 1 ◦を接着固定する構成については、 特願平 1 1— 3 2 6 0 8号の明細書- 図面に記載された構成と同一であり、 その詳細な説明については特願平 1 1 — 3 2 6 0 8号の明細書、 図面を参照することとして、 ここではその説明を 省略する。

次に、 案内部材 5を構成する 2つの第 1 リンク部材 3、 第 2リンク部材 4 の詳細な構成について第 2図及び第 3図に基づき説明する。 ここに、 第 1 リ ンク部材 3と第 2 リンク部材 4は、 若干異なる構成を有している。 第 3図は 第 1 リンク部材 3、 '第 2 リンク部材 4の平面図及び側面図である。

第 2図、 第 3図において、 第 1 リンク部材 3は、 一対の板状体 1 8、 1 8、 各板状体 1 8を連結する連結部 1 9、 及び、 連結部 1 9の基部近傍位置にて 板状体 1 8の一端部から内方に向かって延出形成された延出部 2 0をポリア セ夕一ル樹脂等から一体に形成することにより構成される。 各板状体 1 8の 一端側 （第 2図にて上側端、 第 3図にて右側端） の近傍位置には、 上側軸部 2 1が外側に向かって延設されており、 また、 各板状体 1 8の他端側 （第 2 図にて下側端、'第 3図にて左側端） には、 下側軸部 2 2が外側に向かって延 出されている。 各上側軸部 2 1は、 前記したキートヅプ 2の回動係止部 8の 係止溝 8 Aに回動可能に係止され、 また、 各下側軸部 2 2は、 メンブレンス イッチシート 7の上側フィルムシ一トの表面に接着固定された係止部材 1 ◦ の係止溝 1 0 Aに摺動可能に係止される。

前記延出部 2 0の外側端部には、 第 1カム部 2 4 Aがー体に形成されてい る。 第 1カム部 2 4 Aには、 第 3図の側面図に示すように、 下方にカム面 2 5 Aが形成されている。 かかるカム面 2 5 Aとカム面 2 5 Aに連続する面と の境界部には、 カム頂点 2 7 Aが存在している。 ここに、 カム面 2 5 Aは、 第 5 A乃至 5 C図からも明らかなように、 キートップ 2の非押下位置に対応 している。 尚、 第 3図の側面図には示されていないが、 第 1カム部 2 4 Aに おいて、 カム頂点 2 7 Aに隣接してカム凹部 2 7 Bが設けられている （第 3 図における第 2 リンク部材 4の側面図参照） 。 この点で、 第 1カム部 2 4 A の構成は、 後述する第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bと同一構成を有す る。

また、 各板状体 1 8において、 上側軸部 2 1よりも端部側 （第 2図、 第 3 図中、 右端側） には、 ギア歯部 2 8が設けられている。 ギア歯部 2 8は、 1 つ又は 2つのギア歯 2 8 Aを有している。 因みに、 第 3図の側面図において、 一方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 2つのギア歯 2 8 Aが形成されて おり、 他方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 1つのギア齒 2 8 Aが形成 されている。 尚、 第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4の各ギア歯部 2 8 は、 、 相互に嚙合しており、 キートップ 2の上下動を行う際に第 1 リンク部 材 3と第 2 リンク部材 4とを同期して作動させる作用を行う。

更に、 一方の板状体 1 8 (第 3図では下側の板状体 1 8 ) の内壁からは、 各板状体 1 8間の距離の略中央まで延びる樹脂弾性片 2 3がー体に形成され ており、 係る樹脂弾性片 2 3の下端には、 スィッチ押圧部 2 6が設けられて いる。 樹脂弹性片 2 3のスィヅチ押圧部 2 6は、 後述するように、 キートヅ プ 2を押下した際にメンブレンスィ ツチシ一ト 7の上側スィヅチシ一トにお ける可動電極パターンを上側から弾性的に押圧し、'下側フイルムシートの固 定電極パターンとの間でスィッチング動作を行うものである。

また、 第 1 リンク部材 3の各板状体 1 8の側面からは、 規制突起 3 0が、 外側に向かって延出形成されている。 かかる規制突起 3 0は、 前記したよう に、 係止部材 1 0に形成された壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aに常時当接して いる。

続いて、 第 2 リンク部材 4の構成について第 2乃至 4図に基づき説明する, 第 4図はト一シヨンスプリングの平面図である。 尚、 第 1 リンク部材 3にお けると同一の部材等については同一の番号を付して説明する。

これらの各図において、 第 2 リンク部材 4は、 一対の板状体 1 8、 1 8、 各板状体 1 8を連結する連結部 1 9、 及び、 一方の板状体 1 8の一端部 （第 3図中、 下側板状体 1 8の左側端部） から内方に向かって片持ち梁状に延出 形成された片持ち梁部材 3 2をポリァセタール樹脂等から一体に形成するこ とにより構成される。 各板状体 1 8の一端側 （第 2図にて上側端、 第 3図に て左側端） の近傍位置には、 上側軸部 2 1が外側に向かって延設されており、 また、 各板状体 1 8の他端側 （第 2図にて下側端、 第 3図にて右側端） には、 下側軸部 2 2が外側に向かって延出されている。 各上側軸部 2 1は、 前記し たキートップ 2の回動係止部 9の係止溝 9 Aに回動可能に係止され、 また、 各下側軸部 2 2は、 メンブレンスイ ッチシート 7の上側フイルムシートの表 面に接着固定された係止部材 1 0の係止溝 1 0 Aに摺動可能に係止される。 前記片持ち梁部材 3 2の外側端部には、 第 2カム部 2 4 Bがー体に形成さ れている。 第 2カム部 2 4 Bには、 第 3図の側面図に示すように、 下方に力 ム面 2 5 Aが形成されている。 かかるカム面 2 5 Aとカム面 2 5 Aに連続す る面との境界部には、 第 1 リンク部材 3のカム頂点 2 7 Aが回動可能に当接 するカム凹部 2 7 Bが存在している。 ここに、 カム面 2 5 Aは、 第 5 A乃至 5 C図からも明らかなように、 第 1 リンク部材 3のカム面 2 5 Aと協働して キートヅプ 2の非押下位置に対応している。 尚、 第 3図の側面図には示され ていないが、 第 2カム部 2 4 Bにおいて、 カム凹部 2 7 Bに隣接してカム頂 点 2 7 Aが設けられている （第 3図における第 1 リンク部材 3の側面図参 照） 。 この点で、 第 2カム部 2 4 Bの構成は、 前記した第 1 リンク部材 3の 第 1カム部 2 4 Aと同一構成を有する。

また、 各板状体 1 8において、 上側軸部 2 1よりも端部側 （第 2図、 第 3 図中、 左端側） には、 ギア歯部 2 8が設けられている。 ギア歯部 2 8は、 1 つ又は 2つのギア歯 2 8 Aを有している。 因みに、 第 3図の側面図において- 一方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 1つのギア歯 2 8 Aが形成されて おり、 他方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 2つのギア歯 2 8 Aが形成 されている。 更に、 第 1 リンク部材 3の各板状体 1 8の側面からは、 規制突起 3 0が、 外側に向かって延出形成されている。 かかる規制突起 3 0は、 前記したよう に、 係止部材 1 0に形成された壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aに常時当接して いる。

また、 連結部 1 9、 各板状体 1 8及び片持ち梁部材 3 2によって囲まれる 領域は、 第 4図に示すトーシヨンスプリング 3 3を配置するスプリング配置 部 3 4を構成する。 ここに、 トーシヨンスプリング 3 3は、 第 4図に示すよ うに、 第 1腕部 3 3 Aと第 2腕部 3 3 Bとの間にコイル部 3 3 Cを有し、 片 持ち梁部材 3 2を第 3図中左側に向かって弾性的に付勢する。 そして、 スプ リング配置部 3 4において、 一方の板状体 1 8の内壁面に形成された U字状 の壁部 3 5 (第 2図参照） を有する第 1保持部 3 6、 連結部 1 9にて片持ち 梁部材 3 2に対向して形成された 3つの固定片 3 7を有する第 2保持部 3 8 、 及び、 各固定片 3 7に対向して片持ち梁部材 3 2の内側面に形成された 2つ の固定片 3 9を有する第 3保持部 4 0が、 設けられている。

ここに、 第 1保持部 3 6の壁部 3 5は、 その U字溝内でトーシヨンスプリ ング 3 3の第 1腕部 3 3 Aの端部を移動可能に保持する。 第 2保持部 3 8の 各固定片 3 7は、 第 2腕部 3 3 Bを固定的に保持する。 第 3保持部 4 0にお ける各固定片 3 9は、 第 1腕部 3 3 Aを固定的に保持する。

かかる構成において、 後述するように、 キートップ 2を押下した際には、 その押下に基づく押下力が、 相互に当接している第 1 リンク部材 3の第 1力 ム部 2 4 Aと第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bに作用する。 このとき、 第 1 リンク部材 3において延出部 2 0は弾性変形することはなく、 第 1カム 部 2 4 Aはその位置に保持されたままであるが、 片持ち梁部材 3 2は変形す るので第 2カム部 2 4 Bは、 トーシヨンスプリング 3 3の付勢力に抗して第 3図中右側に移動する。 この状態で、 トーシヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは第 3保持部 4 0の各固定片 3 9を介して固定的に保持され、 耳つ、 第 2腕部 3 3 Bは第 2保持部 3 8の各固定片 3 7を介して固定的に保持され ており、 第 1腕部 3 3 Aの端部は片持ち梁部材 3 2の変形に対応して第 1保 持部 3 6の壁部 3 5の U字溝内で移動可能であることから、 片持ち梁部材 3 2の変形に基づく第 2カム部 2 4 Bの右側への移動に際して、 第 1腕部 3 3 Aの端部が壁部 3 5の U字溝内で移動することにより対応している。 このよ うに、 トーションスフ。リング 3 3は、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 B とが当接する方向に片持ち梁部材 3 2を常時付勢している。 従って、 第 1力 ム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを相互に当接させる弾性力は、 トーシヨン スプリング 3 3にて発現させればよく、 これより片持ち梁部材 3 2に弹性カ を負担させる必要はない。 この結果、 片持ち梁部材 3 2を樹脂材から低いコ ストで且つ比較的柔軟に形成することが可能となることから、 長期に渡って スィツチ操作を行った場合においても片持ち梁部材 3 2にクリーブが発生す る虞は殆どなく、 長期に渡り安定したスィツチ動作を保証することができる, 次に、 前記第 1実施形態に係るキースィツチ装置 1の動作について第 5 A 乃至 5 C図に基づき説明する。 第 5 A乃至 5 C図はキートップ 2の非押下状 態からキート ヅプ 2を押下してスィヅチング動作を行うに至る一連の動作を 第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク部材 4の動きに着目して模式的に示す説明図 である。

先ず、 キ一トップ 2を押下していない非押下状態においては、 キートヅプ 2は第 5 A図に示すように非押下位置に保持されている。 この状態で、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aにおけるカム面 2 5 A、 及び、 第 2 リンク 部材 4の第 2カム部 2 4 Bにおけるカム面 2 5 Aは、 相互に当接した当接状 態にあり、 かかる当接状態においてト一ションスプリング 3 3の付勢力は各 カム面 2 5 A相互を当接する方向に作用している。 これにより、 第 5 A図に 示すように、 第 1 リンク部材 3の下側軸部 2 2は係止部材 1 7における係止 溝 1 ◦ Aの壁部 1 0 Dの内壁面に当接し、 また、 第 2 リンク部材 4の下側軸 部 2 2は、 同様に、 係止部材 1 0における係止溝 1 0 Aの壁部 1 0 Dの内壁 面に当接しており、 これによりキートップ 2は非押下位置に安定的に保持さ れている。 また、 各カム面 2 5 Aが当接している当接状態においては、 トー シヨンスプリング 3 3の付勢力は各カム面 2 5 A相互を当接する方向に作用 していることから、 非押下位置に保持されたキートップ 2が水平方向に移動 してしまうことはなく、 これよりキートヅ プ 2のガ夕ツキを防止することが できる。 このとき、 第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4の各板状体 1 8 に形成した規制突起 3 0は、 壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aの上側に当接され ている。

そして、 キートップ 2の押下を開始すると、 キートップ 2の押下に従って 第 1 リンク部材 3の上側軸部 2 1は回動係止部 8の係止溝 8 A内で時計方向 に回動するとともに、 第 2 リンク部材 4の上側軸部 2 1は回動係止部 9の係 止溝 9 A内で反時計方向に回動する。 同時に、 第 1 リンク部材 3の下側軸部 2 2は係止部材 1 0の係止溝 1 0 A内で左方向に摺動するとともに、 第 2 リ ンク部材 4の下側軸部 2 2は係止部材 1 0の係止溝 1 O A内で右方向に摺動 する。 このとき、 各規制突起 3 0は、 壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aの湾曲面 に沿って当接しながら案内される。 従って、 規制突起 3 0と壁部材 3 1の軸 規制面 3 1 Aとの協働作用に基づき、 キートップ 2の水平方向への移動を規 制することが可能となる。 また、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aの力 ム面 2 5 Aと第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aとは、 次 第に離間していき、 第 1カム部 2 4 Aのカム頂点 2 7 Aと第 2カム部 2 4 B のカム凹部 2 7 Bとが当接するようになる。 この状態が第 5 B図に示されて いる。

このとき、 力ム頂点 2 7 Aとカム凹部 2 7 Bとは、 相互に位置決め作用を 有しているので、 相互にずれてしまうことは全くなく、 各第 1及び第 2カム 部 2 4 A、 2 4 Bを完全に同期させることができる。 更にキートップ 2を押下していくと、 第 5 C図に示す状態に至る。 そして、 第 1 リンク部材 3の樹脂弾性片 2 3に形成されたスィツチ押圧部 2 6が、 メ ンブレンスィヅチシート 7の上側フィルムシートを押圧する。 これにより、 上側フイルムシートの下面に形成された可動電極パターンが、 フィルムスぺ —ザのスィツチング孔を介して下側フイルムシートの固定電極パターンと接 触し、 所定のスイッチング動作が行われる。 このとき、 第 1 リンク部材 3及 び第 2 リンク部材 4の各下側軸部 2 2は、 第 5 C図に示すように、 係止溝 1 0 A内で壁部 1 0 Dとは反対側の壁面に当接される。

また、 樹脂弾性片 2 3は、 第 5 C図に示す状態から更にキートヅプ 2が押 下された場合に弾性変形されることから、 樹脂弾性片 2 3がキートップ 2の 移動量を吸収して、 所謂、 キートップ 2のオーバートラベルを実現すること ができる。

前記のようにスィヅチング動作を行った後キート ヅプ 2の押下を解除する と、 キートヅプ 2は、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aと第 2 リンク部 材 4の第 2カム部 2 4 Bとの間の相互作用、 及び、 トーシヨンスプリング 3 3による付勢力の協働により、 前記した動作と逆の動作を行い、 第 5 A図に 示す非押下位置まで復帰する。

前記したキートヅプの押下操作の間において、 ト一シヨンスプリング 3 3 の作用について説明すると、 先ず、 第 5 A図に示すキートップ 2の非押下位 置においては、 トーシヨンスプリング 3 3は、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム 部 2 4 Bとが当接する方向に片持ち梁部材 3 2を常時付勢しており、 かかる トーシヨンスプリング 3 3の付勢力に基づき第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bにおける各カム面 2 5 Aが相互に当接してキ一トップ 2を非押下位置 に保持している。 このとき、 トーシヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは、 第 2図に示すように、 壁部 3 5の U字溝の端部 （閉塞部） に当接している。 そして、 キートヅプ 2を押下した際には、 その押下に基づく押下力が、 相 互に当接している第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aと第 2 リンク部材 4 の第 2カム部 2 4 Bに作用する。 このとき、 第 1 リンク部材 3において延出 部 2 0は弾性変形することはなく、 第 1カム部 2 4 Aはその位置に保持され たままであるが、 片持ち梁部材 3 2は変形するので第 2カム部 2 4 Bは、 ト ーションスプリング 3 3の付勢力に杭して第 3図中右側に移動する。 この状 態で、 トーションスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは第 3保持部 4 0の各固 定片 3 9を介して固定的に保持され、 且つ、 第 2腕部 3 3 Bは第 2保持部 3 8の各固定片 3 7を介して固定的に保持されており、 第 1腕部 3 3 Aの端部 は片持ち梁部材 3 2の変形に対応して第 1保持部 3 6の壁部 3 5の U字溝の 閧放側へ移動する。

キート ヅプ 2の押下を解除すると、 トーシヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは、 その弾性力に基づき壁部 3 5の開放側から U字溝の端部側に移動 し、 最終的に、 U字溝の端部に当接係止する。

以上詳細に説明した通り第 1実施形態に係るキースィッチ装置 1では、 第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bを、 第 2 リンク部材 4から片持ち梁状に 延出された片持ち梁部材 3 2により支持するとともに、 第 1 リンク部材 3の 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとが相互に当接する方向に片持ち梁部 材 3 2をトーシヨンスプリング 3 3により付勢するように構成したので、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aと第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 B との当接状態、 及び、 片持ち梁部材 3 2を付勢する トーシヨンスプリング 3 3の協働により、 キートップ 2を上方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解除時にキートツプ 2を非押下位置に復帰させることが可能となる。 従 つて、 ラバースプリングゃ複雑な付勢機構を使用することなくキースィツチ 装置 1を構成してコス トの低減を図ることが可能となる。 また、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとは、 トーシヨンスプリング 3 3を介して片持ち 梁部部材 3 2を付勢することにより、 常時当接されており、 キート ップ 2の 上下動に対応して当接位置が変化するので、 第 1 カム部 2 4 A及び第 2カム 部 2 4 Bの形状を必要に応じて変化させることにより、 キー操作時に発生す るク リ ツク感を自在に設計することが可能となる。

また、 トーシヨンスプリング 3 3を介して片持ち梁部材 3 2を弹性的に付 勢することによ り、 片持ち梁部材 3 2に支持された第 2カム部 2 4 Bを第 1 カム部 2 4 Aに当接させるようにしているので、 第 1カム部 2 4 Aと第 2力 ム部 2 4 Bとを相互に当接させる弾性力は、 トーシヨンスプリング 3 3にて 発現させればよく、 従って、 片持ち梁部材 3 2に弾性力を負担させる必要は ない。 これより、 片持ち梁部材 3 2 を樹脂材から低いコス トで且つ比較的柔 軟に形成することが可能となることから、 長期に渡ってスィ ツチ操作を行つ た場合においても片持ち梁部材 3 2にク リーブが発生する虞は殆どなく、 長 期に渡り安定したスィ ツチ動作を保証することが可能となる。

また、 第 2 リ ンク部材 4に、 トーションスプリ ング 3 3を配置するスプリ ング配置部 3 4が設けられていることから、 トーシヨンスプリ ング 3 3を第 2 リンク部材 4に一体に組み込むことが可能となり、 結果的にキースィ ヅチ 装置 1全体のコンパク ト化を図ることが可能となる。

更に、 第 1 カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを当接させる付勢部材とし て第 1腕部 3 3 A及び第 2腕部 3 3 Bを有する トーシヨンスプリング 3 3を 使用し、 第 1腕部 3 3 Aをスプリ ング配置部 3 4の第 1保持部 3 6の壁部 3 5を介し、 第 2腕部 3 3 Bを第 2保持部 3 8の固定片 3 7を介して保持し、 トーシヨンスプリ ング 3 3において相互に付勢力を発現する第 1腕部 3 3 A と第 2腕部 3 3 Bを保持する簡単な構成によ り、 各腕部 3 3 A、 3 3 B間で 生じる付勢力を効率的に片持ち梁部材 3 2に伝達することが可能となる。 また、 第 1保持部 3 6の壁部 3 5における U字溝にて第 1腕部 3 3 Aを移 動可能に保持し、 第 2保持部 3 8の各固定片 3 7にて第 2腕部 3 3 Bを固定 的に保持し、 ト一シヨンスプリ ング 3 3にて発生する付勢力は、 片持ち梁部 材 3 2に当接する第 1腕部 3 3 Aから片持ち梁部材 3 2に伝達されることと なり、 このとき、 第 1腕部 3 3 Aは第 1保持部 3 6の壁部 3 5の U字溝にて 移動可能に保持されているので、 キートップ 2の押下操作時に第 1腕部 3 3 Aは、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとの間に発生する当接力に起因 する反力に対応して第 1保持部 3 6にてフレキシブルに移動しつつ第 1カム 部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを常時当接させることが可能となる。

更に、 第 1 リ ンク部材 3及び第 2 リ ンク部材 4の各板状体 1 8の側面から 突出形成された規制突起 3 0、 及び、 係止部材 1 0における各係止溝 1 0 A の近傍で内方側端縁にて一体形成された湾曲状の軸規制面 3 1 Aを有する壁 部材 3 1 を設けたので、 規制突起 3 0 と壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aとの協 働作用に基づいてキートップの水平方向への移動を規制することができる。 また、 押下途中におけるキート ップ 2の水平方向への移動を規制する.につい て、 比較的高さの大きい案内壁や位置決め部材等を全く必要とすることはな く、 従って、 簡単な構成を採用することによ りコス トの低減を図ることが可 能となる。

続いて、 前記したノート型パーソナルコンピュータ 1 0 0のキーボ^ "ド 1 0 5に付設される第 2実施形態に係るキースィ ヅチ装置について、 第 6乃至 8図に基づき説明する。 ここに、 第 2実施形態に係るキ一スイ ッチ装置は、 次の点で前記第 1実施形態に係るキースィ ッチ装置 1 と異なっている。 即ち- 前記第 1実施形態に係るキースィ ツチ装置 1 においては、 第 1 リンク部材 3 と第 2 リ ンク部材 4とを異なる構成とし、 第 2 リ ンク部材 4にのみトーショ ンスプリ ング 3 3を配置するように構成していたが、 第 2実施形態のキース ィ ツチ装置では、 第 1 リンク部材と第 2 リ ンク部材とを同一の構成にすると ともに、 各リンク部材に トーシヨンスプリ ングを配置するように構成してい る。 換言すれば、 第 2実施形態では、 キート ップの上下動を案内支持する案 内部材を構成する一対のリンク部材として、 第 1実施形態のキースィツチ装 置における 2つの第 2 リンク部材 4を使用していることとなる。 また、 第 2 実施形態のキースィッチ装置における残余の構成は、 前記第 1実施形態のキ 一スイッチ装置 1 と同一であるので、 以下においては同一の要素、 部材等に ついては同一の番号を付して説明することとし、 また、 第 1実施形態と同一 の構成についてはその説明を省略する。 また、 第 6'乃至 8図において、 説明 の便宜を考慮して、 規制突起 3 0と壁部材 3 1の構成については図示を省略 した。

尚、 第 6図は第 2実施形態に係るキースィッチ装置の分解斜視図、 第 7図 は第 1 リンク部材、 第 2 リンク部材の平面図及び側面図、 キートツプの非押 下状態からキートップを押下してスィツチング動作を行うに至る一連の動作 を第 1 リンク部材、 第 2 リンク部材の動きに着目して模式的に示す説明図で ある。

これらの各図において、 キートップ 2の案内部材 5を構成する第 1 リンク 部材 3と第 2 リンク部材 4とは、 同一の構成を有している。 第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4は、 一対の板状体 1 8、 1 8、 各板状体 1 8を連結 する連結部 1 9、 及び、 一方の板状体 1 8の一端部 （第 7図中、 下側板状体 1 8の左側端部） から内方に向かって片持ち梁状に延出形成された片持ち梁 部材 3 2をポリアセタール樹脂等から一体に形成することにより構成される, 各板状体 1 8の一端側 （第 6図にて上側端、 第 7図にて左側端） の近傍位置 には、 上側軸部 2 1が外側に向かって延設されており、 また、 各板状体 1 8 の他端側 （第 6図にて下側端、 第 7図にて右側端） には、 下側軸部 2 2が外 側に向かって延出されている。 各上側軸部 2 1は、 前記したキートヅプ 2の 回動係止部 9の係止溝 9 Aに回動可能に係止され、 また、 各下側軸部 2 2は- メンブレンスィ ツチシート 7の上側フィルムシ一卜の表面に接着固定された 係止部材 1 0の係止溝 1 0 Aに摺動可能に係止される。 前記片持ち梁部材 3 2の外側端部には、 第 2カム部 2 4 Bがー体に形成さ れている。 第 2カム部 2 4 Bには、 第 7図の側面図に示すように、 下方に力 ム面 2 5 Aが形成されている。 かかるカム面 2 5 Aとカム面 2 5 Aに連続す る面との境界部には、 第 1 リンク部材 3のカム頂点 2 7 Aが回動可能に当接 するカム凹部 2 7 Bが存在している。 ここに、 カム面 2 5 Aは、 第 8 A乃至 8 C図からも明らかなように、 第 1 リンク部材 3のカム面 2 5 Aと協働して キートップ 2の非押下位置に対応している。

また、 各板状体 1 8において、 上側軸部 2 1よりも端部側 （第 6図、 第 7 図中、 左端側） には、 ギア歯部 2 8が設けられている。 ギア歯部 2 8は、 1 つ又は 2つのギア歯 2 8 Aを有している。 因みに、 第 7図の側面図において、 一方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 1つのギア歯 2 8 Aが形成されて おり、 他方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 2つのギア歯 2 8 Aが形成 されている。

更に、 第 1 リンク部材 3の各板状体 1 8の側面からは、 規制突起 3 0が、 外側に向かって延出形成されている。 かかる規制突起 3 0は、 前記したよう に、 係止部材 1 0に形成された壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aに常時当接して いる。

また、 連結部 1 9の略中央部からは、 弾性樹脂片 2 3がー体に形成されて おり、 かかる弾性樹脂片 2 3の下端には、 スイッチ押圧部 2 6が設けられて いる。 樹脂弹性片 2 3のスィッチ押圧部 2 6は、 後述するように、 キートツ プ 2を押下した際にメンブレンスィヅチシ一ト 7の上側スィツチシ一トにお ける可動電極パターンを上側から弾性的に押圧し、 下側フィルムシ一トの固 定電極パターンとの間でスイッチング動作を行うものである。 尚、 スィッチ ング動作は、 第 1 リンク部材 3と第 2 リンク部材 4のいずれか一方のスィヅ チ押圧部 2 6を介して行えばよい。 この場合には、 スィ ヅチング動作を行う スィヅチ押圧部 2 6に対応してメンブレンスイッチシート 7のスイッチ部を 設計することとなる。

更に、 連結部 1 9、 各板状体 1 8及び片持ち梁部材 3 2によって囲まれる 領域は、 第 4図に示すトーシヨンスプリング 3 3を配置するスプリング配置 部 3 4を構成する。 ここに、 トーシヨンスプリング 3 3は、 第 4図に示すよ うに、 第 1腕部 3 3 Aと第 2腕部 3 3 Bとの間にコイル部 3 3 Cを有し、 片 持ち梁部材 3 2を第 7図中左側に向かって弾性的に付勢する。 そして、 スプ リング配置部 3 4において、 一方の板状体 1 8の内壁面に形成された U字状 の壁部 3 5 (第 6図参照） を有する第 1保持部 3 6、 連結部 1 9にて片持ち 梁部材 3 2に対向して形成された 3つの固定片 3 7を有する第 2保持部 3 8、 及び、 各固定片 3 7に対向して片持ち梁部材 3 2の内側面に形成された 2つ の固定片 3 9を有する第 3保持部 4 0が、 設けられている。

ここに、 第 1保持部 3 6の壁部 3 5は、 その U字溝内で トーシヨンスプリ ング 3 3の第 1腕部 3 3 Aの端部を移動可能に保持する。 第 2保持部 3 8の 各固定片 3 7は、 第 2腕部 3 3 Bを固定的に保持する。 第 3保持部 4 0にお ける各固定片 3 9は、 第 1腕部 3 3 Aを固定的に保持する。

かかる構成において、 後述するように、 キートヅプ 2を押下した際には、 その押下に基づく押下力が、 相互に当接している第 1 リンク部材 3の第 1力 ム部 2 4 Aと第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bに作用する。 このとき、 第 1 リンク部材 3において片持ち梁部材 3 2は変形するので第 1カム部 2 4 Aは、 トーシヨンスプリング 3 3の付勢力に抗して第 6図中左側に移動し、 同時に、 第 2 リンク部材 4において片持ち梁部材 3 2は変形するので第 2力 ム部 2 4 Bは、 トーションスプリング 3 3の付勢力に抗して第 6図中右側に 移動する。 この状態で、 各第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク部材 4において、 トーシヨ ンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは第 3保持部 4 0の各固定片 3 9を介して固定的に保持され、 且つ、 第 2腕部 3 3 Bは第 2保持部 3 8の各 固定片 3 7を介して固定的に保持されており、 第 1腕部 3 3 Aの端部は片持 ち梁部材 3 2の変形に対応して第 1保持部 3 6の壁部 3 5の U字溝内で移動 可能であることから、 片持ち梁部材 3 2の変形に基づく第 2カム部 2 4 Bの 右側への移動した際には、 第 1腕部 3 3 Aの端部が壁部 3 5の U字溝内で移 動することにより対応している。 このように、 第 1 リンク部材 3及び第 2 リ ンク部材 4における トーシヨンスプリング 3 3は、 第 1カム部 2 4 Aと第 2 カム部 2 4 Bとが当接する方向に各片持ち梁部材 3 2を常時付勢している。 従って、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを相互に当接させる弾性力 は、 各トーシヨンスプリング 3 3にて発現させればよく、 これより片持ち梁 部材 3 2に弾性力を負担させる必要はない。 この結果、 片持ち梁部材 3 2を 樹脂材から低いコストで且つ比較的柔軟に形成することが可能となることか ら、 長期に渡ってスィ ツチ操作を行った場合においても片持ち梁部材 3 2に クリーブが発生する虞は殆どなく、 長期に渡り安定したスィツチ動作を保証 することができる。

次に、 前記第 2実施形態に係るキースィッチ装置 1の動作について第 8 A 乃至 8 C図に基づき説明する。 第 8 A乃至 8 C図はキートップ 2の非押下状 態からキートップ 2を押下してスィ ヅチング動作を行うに至る一連の動作を 第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク部材 4の動きに着目して模式的に示す説明図 である。

第 8 A乃至 8 C図において、 先ず、 キートヅ プ 2を押下していない非押下 状態においては、 キートップ 2は第 8 A図に示すように非押下位置に保持さ れている。 この状態で、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aにおけるカム 面 2 5 A、 及び、 第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bにおけるカム面 2 5 Aは、 相互に当接した当接状態にあり、 かかる当接状態において第 1 リンク 部材 3と第 2 リンク部材 4に配置されたトーションスプリング 3 3の付勢力 は各カム面 2 5 A相互を当接する方向に作用している。 これにより、 第 8 A 図に示すように、 第 1 リンク部材 3の下側軸部 2 2は係止部材 1 0における 係止溝 1 0 Aの壁部 1 0 Dの内壁面に当接し、 また、 第 2 リンク部材 4の下 側軸部 2 2は、 同様に、 係止部材 1 0における係止溝 1 0八の壁部 1 0 Dの 内壁面に当接しており、 これによりキートツプ 2は非押下位置に安定的に保 持されている。 また、 各カム面 2 5 Aが当接している当接状態においては、 第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4における各トーシヨンスプリング 3 3の付勢力は各カム面 2 5 A相互を当接する方向に作用していることから、 非押下位置に保持されたキートップ 2が水平方向に移動してしまうことはな く、 これよりキートヅプ 2のガ夕ツキを防止することができる。 このとき、 第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4の各板状体 1 8に形成した規制突起 3 0は、 壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aの上側に当接されている。

そして、 キートヅプ 2の押下を開始すると、 キートヅプ 2の押下に従って 第 1 リンク部材 3の上側軸部 2 1は回動係止部 8の係止溝 8 A内で時計方向 に回動するとともに、 第 2 リンク部材 4の上側軸部 2 1は回動係止部 9の係 止溝 9 A内で反時計方向に回動する。 同時に、 第 1 リンク部材 3の下側軸部 2 2は係止部材 1 0の係止溝 1 0 A内で左方向に摺動するとともに、 第 2 リ ンク部材 4の下側軸部 2 2は係止部材 1 ◦の係止溝 1 0 A内で右方向に摺動 する。 このとき、 各規制突起 3 0は、 壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aの湾曲面 に沿って当接しながら案内される。 従って、 規制突起 3 0と壁部材 3 1の軸 規制面 3 1 Aとの協働作用に基づき、 キートップ 2の水平方向への移動を規 制することが可能となる。 また、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aの力 ム面 2 5 Aと第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aとは、 次 第に離間していき、 第 1カム部 2 4 Aのカム頂点 2 7 Aと第 2カム部 2 4 B のカム凹部 2 7 Bとが当接するようになる。 この状態が第 8 B図に示されて いる。 このとき、 カム頂点 2 7 Aとカム凹部 2 7 Bとは、 相互に位置決め作用を 有しているので、 相互にずれてしまうことは全くなく、 各第 1及び第 2カム 部 2 4 A、 2 4 Bを完全に同期させることができる。

更にキー ト ヅ プ 2を押下していく と、 第 8 C図に示す状態に至る。 そして、 第 1 リンク部材 3の樹脂弾性片 2 3に形成されたスィッチ押圧部 2 6が、 メ ンブレンスイッチシート 7の上側フィルムシートを押圧する。 これにより、 上側フィルムシ一トの下面に形成された可動電極パターンが、 フィルムスべ ーサのスィヅチング孔を介して下側フイルムシートの固定電極パターンと接 触し、 所定のスイッチング動作が行われる。 このとき、 第 1 リンク部材 3及 び第 2 リンク部材 4の各下側軸部 2 2は、 第 8 C図に示すように、 係止溝 1 0 A内で壁部 1 0 Dとは反対側の壁面に当接される。

また、 各樹脂弾性片 2 3は、 第 8 C図に示す状態から更にキートップ 2が 押下された場合に弾性変形されることから、 各樹脂弾性片 2 3がキートップ 2の移動量を吸収して、 所謂、 キ一トップ 2のオーバートラベルを実現する ことができる。

前記のようにスィツチング動作を行った後キ一ト ヅ プ 2の押下を解除する と、 キート ヅ プ 2は、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aと第 2 リンク部 材 4の第 2カム部 2 4 Bとの間の相互作用、 及び、 各トーシヨンスプリング 3 3による付勢力の協働により、 前記した動作と逆の動作を行い、 第 8 A図 に示す非押下位置まで復帰する。

前記したキートップの押下操作の間において、 トーションスプリング 3 3 の作用について説明すると、 先ず、 第 8 A図に示すキー ト ヅ プ 2の非押下位 置においては、 各トーシヨンスプリング 3 3は、 第 1カム部 2 4 Aと第 2力 ム部 2 4 Bとが当接する方向に片持ち梁部材 3 2を常時付勢しており、 かか るトーシヨンスプリング 3 3の付勢力に基づき第 1カム部 2 4 Aと第 2カム 部 2 4 Bにおける各カム面 2 5 Aが相互に当接してキート ヅ プ 2を非押下位 置に保持している。 このとき、 トーシヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 A は、 第 6図に示すように、 壁部 3 5の U字溝の端部 （閉塞部） に当接してい る。 .

そして、 キートヅプ 2を押下した際には、 その押下に基づく押下力が、 相 互に当接している第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aと第 2 リンク部材 4 の第 2カム部 2 4 Bに作用する。 このとき、 第 1 リンク部材 3において片持 ち梁部材 3 2は変形するので第 1カム部 2 4 Aは、 トーションスプリング 3 3の付勢力に抗して第 6図中左側に移動し、 同時に、 第 2 リンク部材 4にお いて片持ち梁部材 3 2は変形するので第何カム部 2 4 Bは、 トーションスプ リング 3 2の付勢力に抗して第 6図中右側に移動する。 この状態で、 各第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク部材 4において、 ト一シヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは第 3保持部 4 0の各固定片 3 9を介して固定的に保持され、 且つ、 第 2腕部 3 3 Bは第 2保持部 3 8の各固定片 3 7を介して固定的に保 持されており、 第 1腕部 3 3 Aの端部は片持ち梁部材 3 2の変形に対応して 第 1保持部 3 6の壁部 3 5の U字溝の鬨放側へ移動する。

キートヅプ 2の押下を解除すると、 ト一シヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは、 その弾性力に基づき壁部 3 5の開放側から U字溝の端部側に移動 し、 最終的に、 U字溝の端部に当接係止する。

前記にて詳細に説明した通り第 2実施形態に係るキースィツチ装置 1では、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aを支持する片持ち梁部材 3 2はトー,シ ヨンスプリング 3 3を介して、 また、 第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 B を支持する片持ち梁部材 3 2はトーションスプリング 3 3を介して、 それそ れ第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとが相互に当接する方向に付勢され ていることから、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとの当接状態、 及び、 各片持ち梁部材 3 2をそれそれ付勢する各トーションスプリング 3 3の協働 により、 キートップ 2を上方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解 除時にキート ップ 2を非押下位置に復帰させることが可能となる。 従って、 ラバースプリングゃ複雑な付勢機構を使用することなくキースィ ツチ装置 1 を構成してコス トの低減を図ることが可能となる。 また、 第 1カム部 2 4 A と第 2カム部 2 4 Bとは、 それそれトーシヨンスプリング 3 3を介して各片 持ち梁部部材 3 2 を付勢することにより、 常時当接されており、 キー ト ツプ 2の上下動に対応して当接位置が変化するので、 第 1カム部 2 4 A及び第 2 カム部 2 4 Bの形状を必要に応じて変化させることにより、 キー操作時に発 生するク リ ヅク感を自在に設計することが可能となる。

また、 各第 1 リ ンク部材 3、 第 2 リンク部材 4における トーシヨンスプリ ング 3 3を介してそれそれ各片持ち梁部材 3 2を弾性的に付勢することによ り、 各片持ち梁部材 3 2に支持された第 1カム部 2 4 A及び第 2カム部 2 4 Bを相互に当接させるようにしているので、 第 1 カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを相互に当接させる弾性力は、 各トーションスプリング 3 3にて発 現させればよく、 従って、 各片持ち梁部材 3 2に弾性力を負担させる必要は ない。 これより、 各片持ち梁部材 3 2 を樹脂材から低いコス トで且つ比較的 柔軟に形成することが可能となることから、 長期に渡ってスィ ツチ操作を行 つた場合においても片持ち各梁部材 3 2にク リーブが発生する虞は殆どなく、 長期に渡り安定したスィ ッチ動作を保証することが可能となる。

更に、 第 1 リ ンク部材 3及び第 2 リ ンク部材 4に、 トーシヨンスプリ ング 3 3を配置するスプリ ング配置部 3 4が設けられていることから、 ト一ショ ンスプリング 3 3を第 1 リンク部材 3及び第 2 リ ンク部材 4に一体に組み込 むことが可能となり、 結果的にキースィ ツチ装置 1全体のコンパク ト化を図 ることが可能となる。

また、 第 1 カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを当接させる付勢部材とし て第 1腕部 3 3 A及び第 2腕部 3 3 Bを有する トーションスプリ ング 3 3を 使用し、 第 1腕部 3 3 Aをスプリング配置部 3 4の第 1保持部 3 6の壁部材 3 5を介し、 第 2腕部 3 3 Bを第 2保持部 3 8の固定片 3 7を介して保持し、 トーションスプリング 3 3において相互に付勢力を発現する第 1腕部 3 3 A と第 2腕部 3 3 Bを保持する簡単な構成により、 各腕部 3 3 A、 3 3 B間で 生じる付勢力を効率的に片持ち梁部材 3 2に伝達することが可能となる。 更に、 第 1保持部 3 6の壁部 3 5における U字溝にて第 1腕部 3 3 Aを移 動可能に保持し、 第 2保持部 3 8の固定片 3 7にて第 2腕部 3 3 Bを固定的 に保持し、 トーシヨンスプリング 3 3にて発生する付勢力は、 片持ち梁部材 3 2に当接する第 1腕部 3 3 Aから片持ち梁部材 3 2に伝達されることとな り、 このとき、 第 1腕部 3 3 Aは第 1保持部 3 6にて移動可能に保持されて いるので、 キートップ 2の押下操作時に第 1腕部 3 3 Aは、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとの間に発生する当接力に起因する反力に対応して第 1保持部 3 6にてフレキシブルに移動しつつ第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを常時当接させることが可能となる。

続いて、 前記したノート型パーソナルコンピュータ 1 0 0のキーボード 1 0 5に付設される第 3実施形態に係るキースィツチ装置の概略構成について 第 9乃至 1 3図に基づき説明する。 ここに、 第 3実施形態に係るキースィ ヅ チ装置は、 第 1 リンク部材 3 と第 2 リンク部材 4とを異なる構成とし、 第 2 リンク部材 4にのみトーシヨンスプリング 3 3を配置するように構成してい る点で第 1実施形態に係るキースィ ツチ装置 1 と共通するが、 第 3実施形態 のキースィ ツチ装置では、 第 1 リンク部材に形成される第 1カム部及び第 2 リンク部材に形成される第 2カム部につき新たな構成を採用し、 これに伴い 2つのカム同期部を設けることにより、 キートヅプの押下操作時に第 1力ム 部のカム面と第 2カム部のカム面との同期をとるよう構成した点で、 第 1実 施形態のき一スィ ツチ装置 1 とは異なる。 第 3実施形態に係るキースィツチ 装置における残余の構成は、 前記第 1実施形態のキ一スィッチ装置 1 と基本 的に同一であるので、 以下においては同一の要素、 部材等については同一番 号を付して説明することとし、 また、 第 1実施形態と同一の構成については その説明を省略する。

第 3実施形態に係るキースィツチ装置 1において案内部材 5を構成する 2 つの第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク部材 4の詳細な構成について第 9図及び 第 1 0図に基づき説明する。 ここに、 第 1 リンク部材 3と第 2 リンク部材 4 は、 若干異なる構成を有している。 第 1 0図は第 1 リンク部材 3、 第 2 リン ク部材 4の平面図及び側面図である。

第 9図、 第 1 0図において、 第 1 リンク部材 3は、 一対の板状体 1 8、 1 8、 各板状体 1 8の中央部を連結する連結部 1 9、 及び、 各板状体 1 8の外 側端部間を連結する連結部 2 0 Aをポリアセタール樹脂等から一体に形成す ることにより構成される。 各板状体 1 8の一端側 （第 9図にて上側端、 第 1 0図にて右側端） の近傍位置には、 上側軸部 2 1が外側に向かって延設され ており、 また、 各板状体 1 8の他端側 （第 9図にて下側端、 第 1 0図にて左 側端） には、 下側軸部 2 2が外側に向かって延出されている。 各上側軸部 2 1は、 前記したキートップ 2の回動係止部 8の係止溝 8 Aに回動可能に係止 され、 また、 各下側軸部 2 2は、 メンブレンスイッチシート 7の上側フィル ムシートの表面に接着固定された係止部材 1 0の係止溝 1 O Aに摺動可能に 係止される。

前記連結部 2 O Aにおいて、 その中央位置から若干ずれた外側位置には、 第 1カム部 2 4 Aが一体に形成されている。 第 1カム部 2 4 Aには、 平面視 で鋭角形状に形成されるとともに斜面 6 0を有するカム面 2 5 A (第 1 1 A 乃至 1 1 C図参照） が設けられている。 かかるカム面 2 5 Aとカム面 2 5 A に連続する面との境界部には、 第 1 1 A乃至 1 1 C図に示すように、 カム頂 点 2 7 Aが存在している。 ここに、 カム面 2 5 Aは、 第 1 1 A乃至 1 1 C図 からも明らかなように、 キートップ 2の非押下位置に対応している。 また、 第 1カム部 2 4 Aに隣接してカム同期部 6 1が形成されている （第 1 0図の側面図参照） 。 かかるカム同期部 6 1は、 押さえ部 6 1 Aと凹部 6 1 Bとが一体に形成されてなり、 第 2 リンク部材 4の片持ち梁部材 3 2に形 成されたカム同期部 6 2と協働して同期作用を行う。 かかる同期作用につい ては後述する。

また、 各板状体 1 8において、 上側軸部 2 1よりも端部側 （第 9図、 第 1 0図中、 右端側） には、 ギア歯部 2 8が設けられている。 ギア歯部 2 8は、 1つ又は 2つのギア歯 2 8 Aを有している。 因みに、 第 1 0図の側面図にお いて、 一方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 2つのギア歯 2 8 Aが形成 されており、 他方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 1つのギア歯 2 8 A が形成されている。 尚、 第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4の各ギア歯 部 2 8は、 、 相互に嚙合しており、 キートップ 2の上下動を行う際に第 1 リ ンク部材 3と第 2 リンク部材 4とを同期して作動させる作用を行う。

更に、 一方の板状体 1 8 (第 1 0図では下側の板状体 1 8 ) の内壁からは、 各板状体 1 8間の距離の略中央まで延びる樹脂弾性片 2 3がー体に形成され ており、 係る樹脂弾性片 2 3の下端には、 スイッチ押圧部 2 6が設けられて いる。 樹脂弾性片 2 3のスィ ツチ押圧部 2 6は、 後述するように、 キートヅ プ 2を押下した際にメンブレンスィヅチシ一ト 7の上側スィヅチシ一トにお ける可動電極パターンを上側から弾性的に押圧し、 下側フィルムシ一卜の固 定電極パターンとの間でスイ ッチング動作を行うものである。

また、 第 1 リンク部材 3の各板状体 1 8の側面からは、 規制突起 3 0が、 外側に向かって延出形成されている。 かかる規制突起 3 0は、 前記したよう に、 係止部材 1 0に形成された壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aに常時当接して いる。 —

続いて、 第 2 リンク部材 4の構成について第 9図及び第 1 0図に基づき説 明する。 尚、 ト一シヨンスプリングは、 前記第 1実施形態、 第 2実施形態に おいて使用されたトーションスプリング 3 3と同一である。 第 1 リンク部材 3におけると同一の部材等については同一の番号を付して説明する。

これらの各図において、 第 2 リンク部材 4は、 一対の板状体 1 8、 1 8、 各板状体 1 8を連結する連結部 1 9、 及び、 一方の板状体 1 8の一端部 （第 1 0図中、 下側板状体 1 8の左側端部） から内方に向かって片持ち梁状に延 出形成された片持ち梁部材 3 2をポリァセタール樹脂等から一体に形成する ことにより構成される。 各板状体 1 8の一端側 （第 9図にて上側端、 第 1 0 図にて左側端） の近傍位置には、 上側軸部 2 1が外側に向かって延設されて おり、 また、 各板状体 1 8の他端側 （第 9図にて下側端、 第 1 0図にて右側 端） には、 下側軸部 2 2が外側に向かって延出されている。 各上側軸部 2 1 は、 前記したキートップ 2の回動係止部 9の係止溝 9 Aに回動可能に係止さ れ、 また、 各下側軸部 2 2は、 メンブレンスイッチシート 7の上側フ ィルム シートの表面に接着固定された係止部材 1 0の係止溝 1 O Aに摺動可能に係 止される。

前記片持ち梁部材 3 2の外側端部には、 第 2カム部 2 4 Bがー体に形成さ れている。 第 2カム部 2 4 Bには、 第 1カム部 2 4 Aと同様、 下方にカム面 2 5 Aが形成されており、 また、 かかるカム面 2 5 Aとカム面 2 5 Aに連続 する面との境界部には、 カム頂点 2 7 Aが形成されている。 ここに、 カム面 2 5 Aは、 -第 1 1 A乃至 1 1 C図からも明らかなように、 第 1 リンク部材 3 のカム面 2 5 Aと協働してキートヅプ 2の非押下位置に対応している。 尚、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aは、 後述する ドーシヨ ンスプリング 3 3の 第 1腕部 3 3 Aと平行にされている （第 1 2図参照） 。

ここに、 第 1カム部 2 4のカム面 2 5 Aは、 前記したように平面視で鋭角 形状に形成されるとともに斜面 6 0を有する形状を有していることから、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aと前記第 1カム部 2 4 Aとは、 キートッブ 2 の非押下状態において、 面接触ではなくて、 第 1カム部 2 4 Aのカム面 2 5 Aにおける鋭角状突起の稜線に沿った線状の当接部で相互に当接される （第 1 1 A図、 第 1 2図参照） 。 尚、 キートヅプ 2が押下されていく と、 後述す るように、 第 1カム部 2 4. A及び第 2カム部 2 4 Bのカム頂点 2 7 A相互が 点状の当接部にて当接するようになる （第 1 1 B図、 第 1 1 C図参照） 。 こ れらの当接部は、 トーシヨンスプリング 3 3の付勢力が作用する作用点 S (第 1 2図参照） となる。

このような構成において、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aと第 1カム部 2 4 Aの斜面 6 ◦との間には、 第 1 2図に示すように隙間 6 3が設けられて おり、 かかる隙間 6 3は、 後述のトーシヨンスプリング 3 3の固定点 6 4 (コイル部 3 3 Cの中心点） 側に向かって開放されている。

また、 第 2カム部 2 4 Bに隣接してカム同期部 6 2が形成されている （第 1 0図の側面図参照） 。 かかるカム同期部 6 2は、 押さえ部 6 2 Aと凹部 6 2 Bとが一体に形成されてなり、 第 1 リンク部材 3に形成されたカム同期部 6 1 と協働して同期作用を行う。 具体的に、 第 1 リンク部材 3のカム同期部 6 1における押さえ部 6 1 Aは、 第 2 リンク部材 4のカム同期部 6 2におけ る凹部 6 2 B上に載置され、 また、 カム同期部 6 2における押さえ部 6 2 A は、 カム同期部 6 1における凹部 6 1 Bに載置されている。 このように構成 された各同期部 6 1、 6 2は、 キートップ 2の非押下状態において第 1カム 部 2 4 Aのカム面 2 5 Aと第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aとは線状の当接 部にて当接されるものの、 キートヅプ 2を押下していく と第 1カム部 2 4 A 及び第 2カム部 2 4 Bのカム頂点 2 7 A相互が点状の当接部にて当接するよ うになり、 各カム頂点 2 7 Aが相互に上下方向にずれてしまうと、 キートヅ プ 2の操作上支障を来す虞があることから、 キートップ 2の押下操作時に各 カム頂点 2 7 Aが相互に上下方向にずれてしまわないように、 同期させる作 用を行うものである。 また、 各板状体 1 8において、 上側軸部 2 1よりも端部側 （第 9図、 第 1 0図中、 左端側） には、 ギア歯部 2 8が設けられている。 ギア歯部 2 8は、 1つ又は 2つのギア歯 2 8 Aを有している。 因みに、 第 1 0図の側面図にお いて、 一方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 1つのギア歯 2 8 Aが形成 されており、 他方の側の板状体 1 8のギア歯部 2 8には 2つのギア歯 2 8 A が形成されている。

更に、 第 1 リンク部材 3の各板状体 1 8の側面からは、 規制突起 3 0が、 外側に向かって延出形成されている。 かかる規制突起 3 0は、 前記したよう に、 係止部材 1 0に形成された壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aに常時当接して いる。

また、 連結部 1 9、 各板状体 1 8及び片持ち梁部材 3 2によって囲まれる 領域は、 トーシヨンスプリング 3 3を配置するスプリング配置部 3 4を構成 する。 ここに、 トーシヨンスプリング 3 3は、 第 1腕部 3 3 Aと第 2腕部 3 3 Bとの間にコイル部 3 3 Cを有し、 片持ち梁部材 3 2を第 1 0図中左側に 向かって弹性的に付勢する。 そして、 スプリング配置部 3 4において、 一方 の板状体 1 8の内壁面に形成された U字状の壁部 3 5を有する第 1保持部 3 6、 連結部 1 9にて片持ち梁部材 3 2に対向して形成された 3つの固定片 3 7を有する第 2保持部 3 8、 及び、 各固定片 3 7に対向して片持ち梁部材 3 2の内側面に形成された 2つの固定片 3 9を有する第 3保持部 4 0が、 設け られている。

ここに、 第 1保持部 3 6の壁部 3 5は、 その U字溝内でトーシヨンスプリ ング 3 3の第 1腕部 3 3 Aの端部を移動可能に保持する。 第 2保持部 3 8の 各固定片 3 7は、 第 2腕部 3 3 Bを固定的に保持する。 第 3保持部 4 0にお ける各固定片 3 9は、 第 1腕部 3 3 Aを固定的に保持する。 . かかる構成において、 後述するように、 キートヅ プ 2を押下した際には、 その押下に基づく押下力が、 相互に当接している第 1 リンク部材 3の第 1力 ム部 2 4 Aと第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bに作用する。 このとき、 第 1 リンク部材 3において連結部 2 0 Aは弾性変形することはなく、 第 1力 ム部 2 4 Aはその位置に保持されたままであるが、 片持ち梁部材 3 2は変形 するので第 2カム部 2 4 Bは、 トーシヨンスプリング 3 3の付勢力に抗して 第 1 0図中右側に移動する。 この状態で、 トーシヨンスプリング 3 3の第 1 腕部 3 3 Aは第 3保持部 4 0の各固定片 3 9を介して固定的に保持され、 且 つ、 第 2腕部 3 3 Bは第 2保持部 3 8の各固定片 3 7を介して固定的に保持 されており、 第 1腕部 3 3 Aの端部は片持ち梁部材 3 2の変形に対応して第 1保持部 3 6の壁部 3 5の U字溝内で移動可能であることから、 片持ち梁部 材 3 2の変形に基づく第 2カム部 2 4 Bの右側への移動に際して、 第 1腕部 3 3 Aの端部が壁部 3 5の U字溝内で移動することにより対応している。 こ のように、 トーシヨンスプリング 3 3は、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとが当接する方向に片持ち梁部材 3 2を常時付勢している。 従って、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを相互に当接させる弾性力は、 片持ち 梁部材 3 2の弾性力と トーシヨンスプリング 3 3の弾性力に基づいて発現さ れる。 尚、 キートップ 2押下動作中、 トーシヨンスプリング 3 3は、 前記の ように、 第 2カム部 2 4 Bを第 1カム部 2 4 Aに向かって付勢するものであ るが、 この間において トーシヨンスプリング 3 3のコィル部 3 3 Cは移動し ないことから、 コイル部 3 3 Cの中心点を便宜的に固定点 6 4とする。 次に、 前記第 3実施形態に係るキースィッチ装置 1の動作について第 1 1 A乃至 1 1 C図及び第 1 2図に基づき説明する。 第 1 1 A乃至 1 1 C図はキ 一トップ 2の非押下状態からキートップ 2を押下してスィツチング動作を行 うに至る一連の動作を第 1 リンク部材 3、 第 2 リンク部材 4の動きに着目し て模式的に示す説明図、 第 1 2図はキートップ 2の非押下状態における第 1 カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとの当接状態を平面視で拡大して模式的に 示す説明図である。 第 1 1 A乃至 1 1 C図において、 先ず、 キートヅ プ 2を押下していない非 押下状態においては、 キートヅ プ 2は第 1 1 A図に示すように非押下位置に 保持されている。 この状態で、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aにおけ るカム面 2 5 A、 及び、 第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bにおけるカム 面 2 5 Aは、 相互に当接した当接状態にあり、 かかる当接状態においてトー シヨンスプリング 3 3の付勢力は各カム面 2 5 A相互を当接する方向に作用 している。 これにより、 第 1 1 A図に示すように、 第 1 リンク部材 3の下側 軸部 2 2は係止部材 1 0における係止溝 1 0 Aの壁部 1 0 Dの内壁面に当接 し、 また、 第 2 リンク部材 4の下側軸部 2 2は、 同様に、 係止部材 1 0にお ける係止溝 1 0 Aの壁部 1 0 Dの内壁面に当接しており、 これによりキート ヅ プ 2は非押下位置に安定的に保持されている。 また、 各カム面 2 5 Aが当 接している当接状態においては、 ト一ションスプリング 3 3の付勢力は各力 ム面 2 5 A相互を当接する方向に作用していることから、 非押下位置に保持 されたキートップ 2が水平方向に移動してしまうことはなく、 これよりキー トップ 2のガ夕ツキを防止することができる。 このとき、 第 1 リンク部材 3 及び第 2 リンク部材 4の各板状体 1 8に形成した規制突起 3 0は、 壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aの上側に当接されている。

また、 平面視で表すと、 第 1 2図に示すように、 平面視で鋭角形状に形成 されるとともに斜面 6 0を有する第 1カム部 2 4 Aのカム面 2 5 Aとトーシ ヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aと平行にされた第 2カム部 2 4 Bの力 ム面 2 5 Aとは、 キートヅプ 2の非押下状態において、 第 1カム部 2 4 Aの カム面 2 5 Aにおけ.る鋭角状突起の稜線に沿った線状の当接部 （作用点 S ) で相互に当接されている。

そして、 キートヅ プ 2の押下を鬨始すると、 キートツプ 2の押下に従って 第 1 リンク部材 3の上側軸部 2 1は回動係止部 8の係止溝 8 A内で時計方向 に回動するとともに、 第 2 リンク部材 4の上側軸部 2 1は回動係止部 9の係 止溝 9 A内で反時計方向に回動する。 同時に、 第 1 リンク部材 3の下側軸部 2 2は係止部材 1 0の係止溝 1 0 A内で左方向に摺動するとともに、 第 2 リ ンク部材 4の下側軸部 2 2は係止部材 1 0の係止溝 1 0 A内で右方向に摺動 する。 このとき、 各規制突起 3 0は、 壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aの湾曲面 に沿って当接しながら案内される。 従って、 規制突起 3 0と壁部材 3 1の軸 規制面 3 1 Aとの協働作用に基づき、 キートッブ 2の水平方向への移動を規 制することが可能となる。 また、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aの力 ム面 2 5 Aと第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aとの当接 形態は、 各カム頂点 2 7 A相互が点状の当接部 （作用点 S ) にて当接するよ うにな当接形態となる。 この状態が第 5 B図に示されている。

このとき、 前記各カム同期部 6 1及び 6 2は、 キートップ 2の押下時に各 カム頂点 2 7 Aが相互に上下方向にずれてしまわないように同期させる作用 を行うので、 各カム頂点 2 7 Aは、 上下方向にずれてしまうことは全くなく、 各第 1及び第 2カム部 2 4 A、 2 4 Bを完全に同期させることができる。 更にキ一トップ 2を押下していく と、 第 1 1 C図に示す状態に至る。 そし て、 第 1 リンク部材 3の樹脂弾性片 2 3に形成されたスィツチ押圧部 2 6が- メンブレンスィツチシート 7の上側フィルムシ一トを押圧する。 これにより - 上側フイルムシー卜の下面に形成された可動電極パターンが、 フィルムスぺ —サのスィヅチング孔を介して下側フイルムシートの固定電極パターンと接 触し、 所定のスィツチング動作が行われる。 このとき、 第 1 リンク部材 3及 び第 2 リンク部材 4の各下側軸部 2 2は、 第 1 1 C図に示すように、 係止溝 1 0 A内で壁部 1 0 Dとは反対側の壁面に当接される。

また、 樹脂弾性片 2 3は、 第 1 1 C図に示す状態から更にキートヅプ 2が 押下された場合に弾性変形されることから、 樹脂弾性片 2 3がキートップ 2 の移動量を吸収して、 所謂、 キートップ 2のオーバートラベルを実現するこ とができる。 前記のようにスィヅチング動作を行った後キートップ 2の押下を解除する と、 キートップ 2は、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aと第 2 リンク部 材 4の第 2カム部 2 4 Bとの間の相互作用、 及び、 トーシヨンスプリング 3 3による付勢力の協働により、 前記した動作と逆の動作を行い、 第 1 1 A図 に示す非押下位置まで復帰する。

前記したキートヅプの押下操作の間において、 ト一ションスプリング 3 3 の作用について説明すると、 先ず、 第 1 1 A図に示すキートップ 2の非押下 位置においては、 ト一シヨンスプリング 3 3は、 第 1カム部 2 4 Aと第 2力 ム部 2 4 Bとが当接する方向に片持ち梁部材 3 2を常時付勢しており、 かか るトーシヨンスプリング 3 3の付勢力に基づき第 1カム部 2 4 Aと第 2カム 部 2 4 Bにおける各カム面 2 5 Aが相互に当接してキートップ 2を非押下位 置に保持している。 このとき、 ト一シヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 A は、 壁部 3 5の U字溝の端部 （閉塞部） に当接している。

そして、 キートップ 2を押下した際には、 その押下に基づく押下力が、 相 互に当接している第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aと第 2 リンク部材 4 の第 2カム部 2 4 Bに作用する。 このとき、 第 1 リンク部材 3において延出 部 2 0 Aは弾性変形することはなく、 第 1カム部 2 4 Aはその位置に保持さ れたままであるが、 片持ち梁部材 3 2は変形するので第 2カム部 2 4 Bは、 トーシヨンスプリング 3 3の付勢力に抗して第 1 0図中右側に移動する。 こ の状態で、 トーシヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは第 3保持部 4 0の 各固定片 3 9を介して固定的に保持され、 且つ、 第 2腕部 3 3 Bは第 2保持 部 3 8の各固定片 3 7を介して固定的に保持されており、 第 1腕部 3 3 Aの 端部は片持ち梁部材 3 2の変形に対応して第 1保持部 3 6の壁部 3 5の U字 溝の開放側へ移動する。 キートヅプ 2の押下を解除すると、 ト一シヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 Aは、 その弾性力に基づき壁部 3 5の開放側から U字溝の端部側に移動 し、 最終的に、 U字溝の端部に当接係止する。

ここに、 第 1カム部 2 4 Aのカム面 2 5 Aと第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aとは、 キートップ 2の非押下状態において線状の当接部にて当接され、 また、 キート ヅ プ 2を押下していく と第 1カム部 2 4 A及び第 2カム部 2 4 Bのカム頂点 2 7 A相互が点状の当接部にて当接することから、 前記したキ 一トップ 2の押下動作を繰り返して多数回行った場合、 鋭角状に形成された 第 1カム部 2 4 Aが摩耗していく。 このように第 1カム部 2 4 Aが摩耗して いく と、 その摩耗分に対応してトーシヨンスプリング 3 3の第 1腕部 3 3 A を押圧する力が弱くなり、 その反力としてトーシヨンスプリング 3 3を介し て片持ち梁部材 3 2に及ぼされる初期付勢力が小さくなる。 また、 キートツ プ 2の押下動作を繰り返して行うことにより、 片持ち梁部材 3 2にクリーブ 現象が発生してその弾性力も低下してしまう。

このような問題を解消すべく、 第 3実施形態に係るキースィッチ装置 1で は、 第 2カム部 2 4 Bにはカム面 2 5 Aが形成され、 第 1カム部 2 4 Aには、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aに対する線状及び点状当.接部にて平面視で 鋭角的に当接するとともに斜面 6 0を有するカム面 2 5 Aが形成されており、 また、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 '5 Aと斜面 6 0との間には、 当接部から ト一ションスプリング 3 3の固定点 6 4側に向かって開放された隙間 6 3が 設けられているので、 キートップ 2の押下動作を繰り返して行うことにより 鋭角状に形成された第 1カム部 2 4 Aにおけるカム面 2 5 Aが摩耗する場合、 かかるカム面 2 5 Aは、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aと斜面 6 0との間 に存在する隙間 6 3が当接部から トーシヨンスプリング 3 3の固定点 6 4側 に向かって除々に閉じていく方向に摩耗していく。 この結果、 トーシヨンス プリング 3 3の付勢力の作用点 Sが、 第 1 3図に示すように、 トーシヨンス プリング 3 3の固定点 6 4側に近接していくこととなるから、 トーシヨンス プリング 3 3を介して片持ち梁部材 3 2に及ぼされる付勢力は大きくなる。 これより、 第 1カム部 2 4 Aにおけるカム面 2 5 Aの摩耗に起因してトーシ ョンスプリング 3 3による初期付勢力が減少した場合においても、 かかる初 期付勢力の減少は、 第 1カム部 2 4 A及び第 2カム部 2 4 Bにおける各カム 面 2 5 Aの当接部における付勢力の作用点 Sがトーションスプリング 3 3の 固定点 6 4側に近接していくことに基づき、 付勢力の増加分で相互に相殺さ れることとなる。 従って、 長期に渡ってスィツチング動作を繰り返して行つ た場合においても、 キートップ 2の押下特性が大きく変化することを確実に 防止して安定化させることことが可能となり、 長期に渡り安定したスィッチ ング動作を保証することが可能となる。

また、 キートップ 2の押下動作を繰り返して行うことにより片持ち梁部材 3 2の弾性力が低下した場合においても、 前記したように第 1カム部 2 4 A と第 2カム部 2 4 Bの当接部においてトーシヨンスプリング 3 3による付勢 力の作用点 Sがト一シヨンスプリング 3 3の固定点 6 4側に近接していくこ とに基づきトーシヨンスプリング 3 3を介して片持ち梁部材 3 2に及ぼされ る付勢力は大きくなるので、 かかる増加した付勢力により片持ち梁部材 3 2 の弾性力の低下を補償することが可能となり、 これによつてもキートップ 2 の押下特性を安定化させることが可能となるものである。

以上詳細に説明した通り第 3実施形態に係るキースィ ッチ装置 1では、 第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 Bを、 第 2 リンク部材 4から片持ち梁状に 延出された片持ち梁部材 3 2により支持するとともに、 第 1 リンク部材 3の 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとが相互に当接する方向に片持ち梁部 材 3 2をトーシヨンスプリング 3 3により付勢するように構成したので、 第 1 リンク部材 3の第 1カム部 2 4 Aと第 2 リンク部材 4の第 2カム部 2 4 B との当接状態、 及び、 片持ち梁部材 3 2を付勢する トーシヨンスプリング 3 3の協働によ り、 キートップ 2を上方へ付勢して非押下位置に保持し、 また、 押下解除時にキート ップ 2 を非押下位置に復帰させることが可能となる。 従 つて、 ラバ一スプリングゃ複雑な付勢機構を使用することなくキースィ ツチ 装置 1 を構成してコス トの低減を図ることが可能となる。 また、 第 1 カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとは、 トーシヨンスプリング 3 3を介して片持ち 梁部部材 3 2 を付勢することにより、 常時当接されており、 キートップ 2の 上下動に対応して当接位置が変化するので、 第 1 カム部 2 4 A及び第 2カム 部 2 4 Bの形状を必要に応じて変化させることにより、 キー操作時に発生す るクリ ック感を自在に設計することが可能となる。

また、 第 2 リ ンク部材 4に、 トーシヨンスプリ ング 3 3を配置するスプリ ング配置部 3 4が設けられていることから、 ト一シヨンスプリング 3 3を第 2 リンク部材 4に一体に組み込むことが可能となり、 結果的にキースィ ヅチ 装置 1全体のコンパク ト化を図ることが可能となる。

更に、 第 1 カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを当接させる付勢部材とし て第 1腕部 3 3 A及び第 2腕部 3 3 Bを有する トーションスプリング 3 3を 使用し、 第 1腕部 3 3 Aをスプリング配置部 3 4の第 1保持部 3 6の壁部 3 5を介し、 第 2腕部 3 3 Bを第 2保持部 3 8の固定片 3 7を介して保持し、 トーシヨンスプリ ング 3 3において相互に付勢力を発現する第 1腕部 3 3 A と第 2腕部 3 3 Bを保持する簡単な構成によ り、 各腕部 3 3 A、 3 3 B間で 生じる付勢力を効率的に片持ち梁部材 3 2に伝達することが可能となる。 また、 第 1保持部 3 6の壁部 3 5における U字溝にて第 1腕部 3 3 Aを移 動可能に保持し、 第 2保持部 3 8の各固定片 3 7にて第 2腕部 3 3 Bを固定 的に保持し、 トーシヨンスプリ ング 3 3にて発生する付勢力は、 片持ち梁部 材 3 2に当接する第 1腕部 3 3 Aから片持ち梁部材 3 2に伝達されることと なり、 このとき、 第 1腕部 3 3 Aは第 1保持部 3 6の壁部 3 5の U字溝にて 移動可能に保持されているので、 キート ップ 2の押下操作時に第 1腕部 3 3 Aは、 第 1カム部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとの間に発生する当接力に起因 する反力に対応して第 1保持部 3 6にてフレキシブルに移動しつつ第 1カム 部 2 4 Aと第 2カム部 2 4 Bとを常時当接させることが可能となる。

更に、 第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4の各板状体 1 8の側面から 突出形成された規制突起 3 0、 及び、 係止部材 1 0における各係止溝 1 O A の近傍で内方側端縁にて一体形成された湾曲状の軸規制面 3 1 Aを有する壁 部材 3 1を設けたので、 規制突起 3 0と壁部材 3 1の軸規制面 3 1 Aとの協 働作用に基づいてキートップの水平方向への移動を規制することができる。 また、 押下途中におけるキートップ 2の水平方向への移動を規制するについ て'、 比較的高さの大きい案内壁や位置決め部材等を全く必要とすることはな く、 従って、 簡単な構成を採用することによりコス トの低減を図ることが可 能となる。

また、 第 2カム部 2 4 Bにはカム面 2 5 Aが形成され、 第 1カム部 2 4 A には、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aに対する線状及び点状当接部にて平 面視で鋭角的に当接するとともに斜面 6 0を有するカム面 2 5 Aが形成され ており、 また、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aと斜面 6 0との間には、 当 接部から トーションスプリング 3 3の固定点 6 4側に向かって鬨放された隙 間 6 3が設けられているので、 キ一トップ 2の押下動作を繰り返して行うこ とにより鋭角状に形成された第 1カム部 2 4 Aにおけるカム面 2 5 Aが摩耗 する場合、 かかるカム面 2 5 Aは、 第 2カム部 2 4 Bのカム面 2 5 Aと斜面 6 0との間に存在する隙間 6 3が当接部から トーションスプリング 3 3の固 定点 6 4側に向かって除々に閉じていく方向に摩耗していく。 この結果、 ト ーシヨンスプリング 3 3の付勢力の作用点 Sが、 第 1 3図に示すように、 ト ーシヨンスプリング 3 3の固定点 6 4側に近接していくこととなるから、 ト ーションスプリング 3 3を介して片持ち梁部材 3 2に及ぼされる付勢力は大 きくなる。 これより、 第 1カム部 2 4 Aにおけるカム面 2 5 Aの摩耗に起因 してトーシヨンスプリング 3 3による初期付勢力が減少した場合においても、 かかる初期付勢力の減少は、 第 1カム部 2 4 A及び第 2カム部 2 4 Bにおけ る各カム面 2 5 Aの当接部における付勢力の作用点 Sがトーションスプリン グ 3 3の固定点 6 4側に近接していくことに基づき、 付勢力の増加分で相互 に相殺されることとなる。 従って、 長期に渡ってスイッチング動作を繰り返 して行った場合においても、 キートップ 2の押下特性が大きく変化すること を確実に防止して安定化させることことが可能となり、 長期に渡り安定した スィッチング動作を保証することが可能となる。

また、 キートップ 2の押下動作を繰り返して行うことにより片持ち梁部材 3 2の弾性力が低下した場合においても、 前記したように第 1カム部 2 4 A と第 2カム部 2 4 Bの当接部においてトーシヨンスプリング 3 3による付勢 力の作用点 Sがトーシヨンスプリング 3 3の固定点 6 4側に近接していくこ とに基づき トーションスプリング 3 3を介して片持ち梁部材 3 2に及ぼされ る付勢力は大きくなるので、 かかる増加した付勢力により片持ち梁部材 3 2 の弾性力の低下を補償することが可能となり、 これによつてもキートップ 2 の押下特性を安定化させることが可能となるものである。

尚、 本発明は前記第 1乃至び第 3実施形態に限定されるものではなく、 本 発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、 変形が可能であることは勿論 である。 例えば、 上記第 1及び第 2実施形態では、 本発明をノート型パーソ ナルコンピュータに適応したが、 タイプライタやワードプロセヅサ等のキー スィツチ装置を備えた電子機器に本発明を適応することができることはいう までもない。

また、 前記各実施形態では、 押下途中におけるキートップ 2の水平方向へ の移動を規制について、 移動規制'機構を係止部材 1 0と各リンク部材 3、 4 との間に設ける構成としたが、 キートヅプ 2と各リンク部材 3、 4との間に 移動規制機構を設けるように構成してもよい。 更に、 前記各実施形態では、 第 1 リンク部材 3及び第 2 リンク部材 4の上 側軸部 2 1をキートップ 2の裏面で回動可能に係止し、 下側軸部 2 2を係止 部材 1 0の係止溝 1 0 Aにて移動可能に係止するキ一スィヅチ装置 1につい て本発明の移動規制機構を具現化しているが、 これらの係止関係が逆の係止 関係にあるキースィツチ装置においても同様に実現することができることは 勿論である。

また、 本発明は、 第 1 リンク部材 3と第 2 リンク部材 4とが相互に X字状 に軸支された案内部材 5についても同様に実現することができる。 産業上の利用分野

以上説明した通り本発明によれば、 キースィツチ装置に汎用されているラ バースプリングゃ複雑なキートップ付勢機構を必要とすることなく、 キート ヅブの操作時に良好なクリック感を伴ってキー操作を行うことが可能である とともに、 クリック感を自在に設計することが可能であり、 もって長期に渡 つてキ一トツプの押下特性を一定に保持しつつキースィ ヅチ装置全体のコス トを低減することが可能なキースィ ヅチ装置と、 そのキースィ ツチ装置を備 えたキーボード及びそのキーボードを備えた電子機器を提供することができ る。

Claims

請求の範囲

1 . キートツプと、 キ一トップの下方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リンク部材を介してキートヅ ブ の上下動を案内しつつスィツチ部のスイッチングを行うキ一スイッチ装置に おいて、

前記第 1 リンク部材に形成された第 1カム部と、

前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2カム部と、 前記第 1カム部と第 2カム部の少なくとも一方のカム部を支持し、 第 1 リ ンク部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記一方のカム 部が形成された片持ち梁部材を弾性的に付勢する付勢部材とを備えたことを 特徴とするキースィツチ装置。

2 . 前記片持ち梁部材が形成される第 1又は第 2 リンク部材には、 前記付 勢部材を配置する配置部が設けられていることを特徴とする請求の範囲 1に 記載のキースイ ッチ装置。

3 . 前記付勢部材は、 前記片持ち梁部材に当接する第 1腕部及び第 1腕部 に対向する第 2腕部を有する トーションスプリングからなり、

前記配置部には、 第 1腕部を保持する第 1保持部及び第 2腕部を保持する 第 2保持部を有することを特徴とする請求の範囲 2に記載のキースィツチ装 置。

4 . 前記第 1保持部は第 1腕部を移動可能に保持し、 第 2保持部は第 2腕 部を固定的に保持することを特徴とする請求の範囲 3に記載のキースィツチ 装置。

5 . キートップと、 キートップの下方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リンク部材を介してキートップ , の上下動を案内しつつスィヅチ部のスイッチングを行うキースィヅチ装置に おいて、

前記第 1 リンク部材に形成された第 1カム部と、

前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2カム部と、 前記第 1カム部を支持し、 第 1 リンク部材から片持ち梁状に延出された第 1片持ち梁部材と、

前記第 2カム部を支持し、 第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された第 2片持ち梁部材と、

前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記第 1片持ち 梁部材を弾性的に付勢する第 1付勢部材と、

前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記第 2片持ち 梁部材を弹性的に付勢する第 2付勢部材とを備えたことを特徴とするキース ィツチ装置。

6 . 前記第 1及び第 2 リンク部材には、 それそれ前記付勢部材を配置する 配置部が設けられていることを特徴とする請求の範囲 5に記載のキースィッ チ装置。

7 . 前記付勢部材は、 前記片持ち梁部材に当接する第 1腕部及び第 1腕部 に対向する第 2腕部を有する トーションスプリングからなり、

前記配置部には、 第 1腕部を保持する第 1保持部及び第 2腕部を保持する 第 2保持部を有することを特徴とする請求の範囲 6に記載のキースィツチ装 置。

8 . 前記第 1保持部は第 1腕部を移動可能に保持し、 第 2保持部は第 2腕 部を固定的に保持することを特徴とする請求の範囲 7に記載のキースィツチ

9 . キートップと、 キートップの下方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リンク部材を介してキートヅプ の上下動を案内しつつスィツチ部のスィヅチングを行うキ一スィヅチ装置に おいて、

前記第 1 リンク部材に形成された第 1カム部と、

前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2カム部と、 前記第 1カム部と第 2カム部の少なく とも一方のカム部を支持し、 第 1 リ ンク部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記一方のカム 部が支持された片持ち梁部材を弾性的に付勢する付勢部材とを備え、

前記第 1カム部と第 2カム部とは当接部で相互に当接するとともに、 第 1 カム部及び第 2カム部は、 スイッチング動作を繰り返して行うに従って前記 付勢部材を介して当接部に作用する付勢力の作用点が付勢部材の所定固定点 側にシフ トしていくような形状を有することを特徴とするキースィツチ装置,

1 0 . 前記片持ち梁部材が形成される第 1又は第 2 リンク部材には、 前記付 勢部材を配置する配置部が設けられていることを特徴とする請求の範囲 9に 記載のキースィ ツチ装置。

1 1 . 前記付勢部材は、 前記片持ち梁部材に当接する第 1腕部及び第 1腕部 に対向する第 2腕部を有する ト一ションスプリングからなり、

前記配置部には、 第 1腕部を保持する第 1保持部及び第 2腕部を保持する 第 2保持部を有することを特徴とする請求の範囲 1 0に記載のキースィ ツチ 装置。

1 2 . 前記第 1保持部は第 1腕部を移動可能に保持し、 第 2保持部は第 2腕 部を固定的に保持することを特徴とする請求の範囲 1 1に記載のキ一スイツ チ装置。

1 3 . 前記片持ち梁部材に支持された前記一方のカム部には、 前記第 1腕部 に平行な第 1カム面が形成されており、 前記第 1カム部と第 2カム部の他方のカム部には、 第 1カム面に対する当 接部にて平面視で鋭角的に当接するとともに、 斜面を有する第 2カム面が形 成されており、

前記第 1カム面と斜面との間には、 前記当接部から前記付勢部材の固定点 側に向かって開放された隙間が設けられていることを特徴とする請求の範囲 1 2に記載のキースィ ヅチ装置。

1 4 . 前記請求項 1、 請求項 5又は請求項 9に記載のキースィッチ装置を少 なくとも 2以上備えたキーボード。

1 5 . キートツプと、 キートップの下方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リンク部材を介してキートヅ プ の上下動を案内しつつスィツチ部のスィツチングを行うキ一スィツチ装置で あって、

前記第 1 リンク部材に形成された第 1カム部と、

前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2カム部と- 前記第 1カム部と第 2カム部の少なくとも一方のカム部を支持し、 第 1 リ ンク部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記一方のカム 部が形成された片持ち梁部材を弾性的に付勢する付勢部材とが設けられたキ —スィツチ装置を備え、 文字や記号等を入力するキーボードと、

文字や記号等を表示する表示手段と、

前記キーボ一ドからの入力データに基づいて前記表示手段に文字や記号等 を表示させる制御手段とを備えたことを特徴とする電子機器。

1 6 . キートップと、 キートップの下方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リンク部材を介してキ一トップ の上下動を案内しつつスィヅチ部のスィヅチングを行うキ一スィ ツチ装置で あって、 前記第 1 リンク部材に形成された第 1カム部と、

前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2カム部と、 前記第 1カム部を支持し、 第 1 リンク部材から片持ち梁状に延出された第 1片持ち梁部材と、

前記第 2カム部を支持し、 第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された第 2片持ち梁部材と、

前記第 1カム部と第 2力ム部とが相互に当接する方向に、 前記第 1片持ち 梁部材を弾性的に付勢する第 1付勢部材と、

前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記第 2片持ち 梁部材を弾性的に付勢する第 2付勢部材とが設けられたキースィッチ装置を 備え、 文字や記号等を入力するキーボードと、

文字や記号等を表示する表示手段と、

前記キーボードからの入力データに基づいて前記表示手段に文字や記号等 を表示させる制御手段とを備えたことを特徴とする電子機器。

1 7 . キートップと、 キ一トツプの下方にて可動状態で配置された一対の第 1及び第 2 リンク部材を有し、 第 1及び第 2 リンク部材を介してキートップ の上下動を案内しつつスィツチ部のスィツチングを行うキースィヅチ装置で あって、

前記第 1 リンク部材に形成された第 1カム部と、

前記第 2 リンク部材に形成され、 前記第 1カム部に対向する第 2カム部と、 前記第 1カム部と第 2カム部の少なくとも一方のカム部を支持し、 第 1 リ ンク部材又は第 2 リンク部材から片持ち梁状に延出された片持ち梁部材と、 前記第 1カム部と第 2カム部とが相互に当接する方向に、 前記一方のカム 部が支持された片持ち梁部材を弾性的に付勢する付勢部材とを備え、 前記第 1カム部と第 2カム部とは当接部で相互に当接するとともに、 第 1カム部及 び第 2カム部は、 スィ ツチング動作を繰り返して行うに従って前記付勢部材 を介して当接部に作用する付勢力の作用点が付勢部材の所定固定点側にシフ トしていくような形状を有するキースィツチ装置を備え、 文字や記号等を入 力するキーボードと、

文字や記号等を表示する表示手段と、

前記キーボ一ドからの入力データに基づいて前記表示手段に文字や記号等 を表示させる制御手段とを備えたことを特徴とする電子機器。