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JPWO2009066746A1 - 組織癒着防止材および関節拘縮防止材 - Google Patents

組織癒着防止材および関節拘縮防止材 Download PDF

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JPWO2009066746A1 JP2009542589A JP2009542589A JPWO2009066746A1 JP WO2009066746 A1 JPWO2009066746 A1 JP WO2009066746A1 JP 2009542589 A JP2009542589 A JP 2009542589A JP 2009542589 A JP2009542589 A JP 2009542589A JP WO2009066746 A1 JPWO2009066746 A1 JP WO2009066746A1
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Abstract

本発明では、水を主体とする媒体中で、化学的反応や熱、光、放射線照射などの物理的手法を利用することなく、かつ常温、常圧という生体組織成分に対して温和な条件のもと、柔軟な構造と高い溶質透過性を持つ高分子三次元構造体を生成することで、外科的処置時に患部にて調製可能な組織癒着防止材を提供する。これにより、手術後の患部組織と周辺組織の癒着、関節可動部の拘縮を防止できる効果的な組織癒着防止材および関節拘縮防止材を提供する。本発明の組織癒着および/または関節拘縮防止材は、多価水酸基を有する化合物と、ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子とを含む組成物を主成分とするものである。

Description

本発明は、外科的処置を行なった生体組織に対して、周囲の組織との治癒過程での癒着を防止することができる生体親和性高分子組成物およびこの三次元架橋体からなる組織癒着防止材および関節拘縮防止材に関する。
一般に、外傷や手術後に発生する関節(骨・筋肉・靭帯)周囲、神経周囲、腱の癒着は関節運動障害や神経知覚障害をきたす原因となり、社会復帰や日常生活の大きな妨げとなる。これらの損傷組織を修復し癒合させるためには一定期間の固定が必要となり、損傷組織の周囲との癒着はほぼ必発である。これらの癒着は深刻な合併症となり、関節や神経の機能の回復に多大な労力と時間を要するのはもちろん、再手術を必要としたり、不可逆的な障害を惹起したりする。
これまでに、癒着防止法および防止材の開発または試みが各種なされている(腱癒着防止法,日手会誌(J Jpn Soc Surg Hand),vol.5(5),pp.1016−1019:1988;Prevention of restrictive adhesions with expanded polytetrafluoroethylene diffusible membrane following flexor tendon repair:an experimental study in rabbit,J Hand Surg,vol.23A,pp.658−664:1998;ヒアルロン酸ケイヒ酸フィルムを用いた腱癒着防止に関する研究,J Jpn Soc Surg Hand,vol.16(6),pp.876−886,2000)。
また、これまでに癒着防止の目的で、手術手技、材料の改善に加え、薬剤投与、早期運動療法、損傷・手術部位への癒着防止材の挿入などが試みられてきたが、薬剤投与は易感染性・肝障害などの生体毒性の問題から普及するに至っておらず、また早期運動療法は骨折部の再骨折や癒合不全、神経・腱の再断裂の危険性があることや、小児や高齢者に対する適応が困難であることなどの理由で決定的な解決策とはなっていない。
これまでに開発された癒着防止材として、合成高分子材料によるものがあるが、組織の成長を促進する生理活性タンパク質など液性因子の透過性がないため損傷組織の治癒に悪影響を及ぼす、異物反応を惹起する、摘出のために再手術時に癒着を惹起するという問題が残されてきた。
一方で、生体吸収性材料を用いた癒着防止材では、吸収の過程で細胞浸潤を伴いある程度の癒着は避けがたく、生体内での吸収速度のコントロールが難しい、という問題があった。
また、臨床治療における課題としては、素材の柔軟さに欠け取り扱いが難しい、目的とする部位へ癒着防止材を固定することが難しい点があり、未だに臨床上取り扱いが容易で、また組織癒着防止効果の高い癒着防止材は得られていない。
そこで、水を主体とする媒体中で、化学的反応や熱、光、放射線照射などの物理的手法を利用することなく、かつ常温、常圧という生体組織成分に対して温和な条件のもと、柔軟な構造と高い溶質透過性を持つ高分子三次元構造体を生成しこれを利用した組織癒着防止材の開発が望まれていた。さらに、生体内に留置しても安全で、操作も簡便である組織癒着防止材の開発が望まれていた。
本発明者は、上記課題を解決するべく鋭意検討を行った。その結果、ホスホリルコリン基とボロン酸基を同時に有する高分子が、多価水酸基を持つ化合物と常温、常圧、かつ水系溶媒中、しかも極めて短時間の処理に可逆的な共有結合を生成して、水に不溶な三次元の架橋体を形成することを見いだした。さらに、この三次元架橋体は薬剤などの低分子はもとより、比較的大きな分子量のタンパク質を透過させることが可能であることを見いだした。さらに、三次元構造体の網目の大きさが、高分子の濃度により制御でき、細胞が浸潤せず、また高分子架橋体自体にも細胞接着、組織接着が起こらないことを見いだした。これらの性質に、新たに組織癒着防止材および関節拘縮防止材に求められる生体親和性、体外排出特性などを組み込み、本発明は完成された。
すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)多価水酸基を有する化合物と、ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子とを含む組成物を主成分とする、組織癒着および/または関節拘縮防止材。
(2)多価水酸基を有する化合物と、ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子とを含む組成物より形成される三次元架橋体からなる、組織癒着および/または関節拘縮防止材。
本発明の組織癒着および/または関節拘縮防止材は、例えば、前記多価水酸基を有する化合物が高分子であるものが挙げられる。
本発明の組織癒着および/または関節拘縮防止材は、例えば、ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子が、下記一般式(1):
〔式中、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Rは炭素数2から12のアルキル基またはオキシエチレン基を示し、Rは炭素数2から4のアルキル基を示し、Xは、単結合または置換基を有していてもよいフェニル基、−C(O)−、−C(O)O−、−O−、−C(O)NH−もしくは−S−で示される基を表し、Aは、水素原子,ハロゲン原子または任意の有機置換基を表し、n、mおよびlは、それぞれ順に、0.01〜0.99、0.01〜0.99、および0〜0.98を表す(ただし、n、mおよびlの総和は1.00である。)。〕
で示されるものが挙げられる。
また、本発明の組織癒着および/または関節拘縮防止材は、例えば、多価水酸基を有する化合物が、天然糖類、合成糖類および有機アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1つであるものが挙げられ、さらには、多価水酸基を有する化合物が、多糖類および合成高分子アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1つであるものが挙げられる。
図1は、本発明の三次元架橋体組成物からなる組織癒着防止材の解離速度を示す図である。
図2は、(A)in vivoモデルによるゲル状組成物の解離速度の評価に用いた拡散測定容器(Diffusion chamber)と、(B)当該容器をラット皮下へ埋埴する様子とを示す図である。当該容器は、埋埴後1、2週で摘出した。
図3は、実施例16で示す実験の、肉眼所見を示す図である。
図4は、実施例16で示す実験の、SEM所見を示す図である。
図5は、本発明の三次元架橋体組成物からなる組織癒着防止材(実施例6)表面への細胞接着性を示す図である。
図6は、縫合3週後のラットアキレス腱を示す図(対照群)である。
図7は、実施例9、実施例7および実施例6で得られたBVゲルを適用した縫合3週後のラットアキレス腱を示す図である。
図8は、腱の癒着の程度を、ラットアキレス腱を周囲から切離するのに要する回数により評価した結果を示す図である。
図9は、腱の癒合の程度を、ラットアキレス腱を破断するのに要する最大張力により評価した結果を示す図である。
図10は、縫合3週後のウサギFDP腱(対照群)を示す図である。
図11は、縫合3週後のウサギFDP腱(実施例7のBVゲルを適用した場合)を示す図である。
図12は、腱の癒着の程度を、ウサギFDP腱を周囲から切離するのに要する回数により評価した結果を示す図である。
図13は、ウサギFDP腱を切断するのに要する最大張力により癒合の程度を評価した結果を示す図である。
図14は、実施例34、実施例35、実施例36、実施例37および実施例38で得られたBVゲルを適用したラットアキレス腱における癒着の程度を、アキレス腱を周囲から切離するのに要する回数により評価した結果を示す図である。
図15は、実施例34、実施例35、実施例36、実施例37および実施例38で得られたBVゲルを適用したラットアキレス腱における癒着の程度を、アキレス腱の外周360度のうち周辺組織と癒着している割合すなわち癒着範囲(%)として評価した結果を示す図である。
以下、本発明について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜変更し実施し得る。
なお、本明細書は、本願優先権主張の基礎となる特願2007−303389号明細書の全体を包含する。また、本明細書において引用された全ての刊行物、例えば先行技術文献、および公開公報、特許公報その他の特許文献は、参照として本明細書に組み込まれる。
1.ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基とを含有する高分子(PMBV)の製造方法
本発明において使用される高分子は、ホスホリルコリン基を含有するモノマーとボロン酸基を有するモノマーとを溶液状態で混合し、ラジカル発生剤の存在化にてラジカル重合反応をすることにより製造することができ、ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基とをともに(同時に)含有する高分子化合物(PMBV)である(以下、「本発明の高分子」ともいう)。なお適宜、第三のモノマーを添加して、生成する高分子の性質を調製しても差し支えない。ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子(PMBV)は、下記一般式(1):
〔式中、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Rは炭素数2から12のアルキル基またはオキシエチレン基を示し、Rは炭素数2から4のアルキル基を示し、Xは、単結合または置換基を有していてもよいフェニル基、−C(O)−、−C(O)O−、−O−、−C(O)NH−もしくは−S−で示される基を表し、Aは、水素原子,ハロゲン原子または任意の有機置換基を表し、n、mおよびlは、それぞれ順に、0.01〜0.99、0.01〜0.99、および0〜0.98を表す(ただし、n、mおよびlの総和は1.00である。)。〕
で示される構造をとることを特徴としている。
ホスホリルコリン基を有するモノマーとしては、ビニル基やアリル基などの炭素−炭素二重結合を重合性基として有し、かつホスホリルコリン基を同一分子中に有する化合物から選択することができる。
例えば、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、5−(メタ)アクリロイルオキシペンチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシブチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシペンチル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル−2’−(トリメチルアンモニオ)エチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−3’−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−3’−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチル−3’−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、5−(メタ)アクリロイルオキシペンチル−3’−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル−3’−(トリメチルアンモニオ)プロピルホスフェート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピル−4’−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート、4−(メタ)アクリロイルオキシブチル−4’−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート、5−(メタ)アクリロイルオキシペンチル−4’−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェートおよび6−(メタ)アクリロイルオキシヘキシル−4’−(トリメチルアンモニオ)ブチルホスフェート等を挙げることができ、特に、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(以下、MPCと略す。)が好ましい。ここで、「(メタ)アクリル」とは、メタクリルおよび/またはアクリルを意味する。
フェニルボロン酸基を有するモノマーとしては、ビニル基やアリル基などの炭素−炭素二重結合を重合性基として有し、かつフェニルボロン酸基を同一分子中に有する化合物から選択することができる。
例えば、p−ビニルフェニルボロン酸、m−ビニルフェニルボロン酸、p−(メタ)アクリロイルオキシフェニルボロン酸、m−(メタ)アクリロイルオキシフェニルボロン酸、p−(メタ)アクリルアミドフェニルボロン酸、m−(メタ)アクリルアミドフェニルボロン酸、p−ビニルオキシフェニルボロン酸、m−ビニルオキシフェニルボロン酸、ビニルウレタンフェニルボロン酸などが挙げられるが、原料の入手が容易である点でp−ビニルフェニルボロン酸あるいはm−ビニルフェニルボロン酸が望ましい。
添加可能な第三のモノマーは、疎水性や荷電、器材への化学結合性を本発明の高分子に付与する目的で使用される。
例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ナトリウム、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、N−ビニルピロリドン、アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ビニルベンゼンスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸ナトリウム等の親水性単量体、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレン、酢酸ビニル等の疎水性単量体、(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−メタクリロイルオキシプロピル)トリエトキシシラン、(3−メタクリロイルオキシプロピル)メチルジメトキシシラン、トリメトキシビニルシラン等のアルキルオキシシラン基を有する単量体、シロキサン基を有する単量体、グリシジルメタクリレート等のグリシル基を有する単量体、アリルアミン、アミノエチル(メタ)アクリレート、2−メチルアリルアミン等のアミノ基を有する単量体、カルボキシル、水酸基、アルデヒド、チオール、ハロゲン、メトキシ、エポキシ、スクシンイミド、マレインイミド等の基を有する単量体を挙げることができる。特に、ブチル(メタ)アクリレートが好ましい。これらは、単独で利用するだけでなく、混合物として利用できる。
重合反応の際に、モノマーは均一溶液になっていることが好ましく、固体状のモノマーを使用する際には、これらを均一に溶解する溶媒を添加することができる。さらに、生成する高分子も溶解させることのできる溶媒を使用することが、構造の安定した高分子を得るのに好ましい。また、溶媒は単一である必要はなく、二種類以上の混合溶媒でも良い。
ラジカル発生剤としては、モノマー混合液に溶解し、反応温度30℃〜90℃の範囲で分解し、ラジカルを発生するものであれば制限なく使用することができるが、安全性、安定性の点で、アゾビスイソブチロニトリル、4,4’−アゾビス(4−シアノペンタン酸)等の脂肪族アゾ化合物、過酸化ベンゾイルやコハク酸パーオキシド、t−ブチルペルオキシネオデカノエート等の過酸化物が好ましい。
さらに、光照射でラジカルを発生する開始剤、原子移動リビングラジカル重合反応、可逆的付加開裂連鎖移動重合法などを利用し、分子構造と分子量の制御を行なうことも妨げない。
本発明の高分子中のホスホリルコリン基を有するモノマー単位のモル分率組成は、モノマー混合溶液中の組成で制御することができ、その範囲は0.01〜0.99であり、好ましくは0.05〜0.80、さらに好ましくは0.30〜0.70の範囲である。
高分子の水媒体への溶解性、生体親和性を良好に維持するためには、上記範囲内であることが好ましい。
本発明の高分子中のフェニルボロン酸基を有するモノマー単位のモル分率組成は、モノマー混合溶液中の組成で制御することができ、その範囲は0.01〜0.99であり、好ましくは0.03〜0.50、さらに好ましくは0.05〜0.20の範囲である。
多価水酸基を有する化合物との反応性、生成する三次元架橋体の強度および高分子の水媒体への溶解性を良好に維持するためには、上記範囲内であることが好ましい。
添加可能な第三のモノマーの組成は、全体からホスホリルコリン基を有するモノマーおよびフェニルボロン酸を有するモノマーの差で表される。
本発明の高分子の分子量はゲル浸透クロマトグラフィーで測定した際に、ポリエチレンオキシドを標準物質として換算でき、その範囲は、1,000〜10,000,000であり、好ましくは2,000〜1,000,000、より好ましくは3,000〜1,000,000、さらに三次元架橋体の生成能力と、水媒体への溶解性、および体外への排泄などの観点から4,000〜100,000であることが望ましい。
2.多価水酸基を有する化合物の製造方法
多価水酸基を有する化合物としては、水系媒体に溶解し、均一な溶液となるものが好ましい。具体的には、天然糖類、合成糖類、有機アルコールおよび高分子等が挙げられる。天然糖類に含まれる多価水酸基を有する化合物としては、例えば、グルコースおよびグルコサミン等の単糖類、マルトースおよびラクトース等の二糖類、ならびにアミロース、アミロペクチン、キチン、ヒアルロン酸、セルロースおよびこれらの誘導体を含む多糖類等が好ましく挙げられる。合成糖類に含まれる多価水酸基を有する化合物としては、例えば、プルランおよびデキストラン等が好ましく挙げられる。有機アルコールに含まれる多価水酸基を有する化合物としては、例えば、合成ジオールおよびトリオール等の低分子多価アルコール等が好ましく挙げられる。高分子に含まれる多価水酸基を有する化合物としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ(2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリ(2,3−ジヒドロキシエチル(メタ)アクリレート)、ポリ((メタ)アクリル酸配糖体)等およびこれら高分子を構成するモノマー単位を一成分として含有する水溶性高分子アルコール等が好ましく挙げられる。
これらの中でも、多価水酸基を有する化合物としては、多糖類および高分子アルコールを選択することが、構造の安定した三次元架橋体を短時間で製造することができるために好適であり、特にポリビニルアルコールが好適である。この際の分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィーで測定した際に、ポリエチレンオキシドを標準物質として換算でき、その範囲は、1,000〜10,000,000であり、好ましくは2,000〜1,000,000、さらに三次元架橋体の生成能力と、水系媒体への溶解性の観点から3,000〜600,000であることが望ましい。
3.三次元架橋体の製造方法
多価水酸基化合物を含む水系溶液と、ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子を含む水系溶液とを混合することで、三次元架橋体が製造できる。水系溶液を調製する媒体としては、純水、緩衝液および、30%以下の有機溶媒を含有する水溶液が使用できる。生体組織への安全性を良好に維持するためには、有機溶媒の含有率は30%以下であることが好ましい。
多価水酸基化合物、およびホスホリルコリン基とボロン酸基を同時に含有する高分子は、調製する水溶液中に溶解できる濃度範囲であれば使用可能であるが、粘性や得られる三次元架橋体の網目構造の安定性の観点から、いずれも0.5〜20重量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは0.7〜10重量%の範囲である。
三次元架橋体を得るための温度は、4〜40℃であり、特に外科手術時に使用する際には、操作性も考慮して好ましくは22〜39℃の室温〜体温近辺である。
4.癒着防止材、関節拘縮防止材
本発明において、多価水酸基を有する化合物と本発明の高分子とを含む組成物は、組織の癒着防止材として、または関節の拘縮防止材として、あるいは組織の癒着および関節の拘縮の両者の防止材として使用することができる。
本明細書において、「癒着」とは、分離しているべき臓器間・組織間が線維性の組織で連結・融合することを意味する。
また、「関節拘縮」とは、関節周囲組織の癒着により関節運動が制限されることを意味する。
本明細書において、「防止」とは、症状を発生させないこと、症状の発生の程度を減少させること、症状の進行を抑制することなどを意味する。
本発明の癒着および/または拘縮防止材の使用方法として、例えば損傷された生体組織に本発明の高分子を含有する組成物(三次元架橋体)を損傷部位または損傷部位の縫合部周囲に適用(例えば粘着、塗布等)することができる。または、外科的処置時の患部において局所的に、多価水酸基化合物を含む水系溶液と、ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子を含む水系溶液とを混合し、三次元架橋体を調製して適用することもできる。適用量は、損傷の程度により、あるいは実施例を参照して適宜設定することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBpV)の合成>
フラスコに2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(MPCと略記する)53gを秤量し、エタノール300mLを仕込み、かき混ぜながら容器内をアルゴンで置換した。次いでp−ビニルフェニルボロン酸(p−VPBと略記する)4.4g、n−ブチルメタクリレート(BMAと略記する)13gおよび2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.49gを添加し全体が均一になるようにかき混ぜた。密栓をした後、60℃に加温し、48時間かき混ぜた。得られた溶液を取り出し、ジエチルエーテル/クロロホルム(8/2)混合溶液6000mL中に滴下して固形の高分子を得た。収量は50g、収率は71%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBpV)を得た。なお、PMBpVは、本発明の高分子であるPMBVのうち、当該高分子中のフェニルボロン酸基におけるボロン酸基が、パラ位に結合しているものを言う(本明細書において同様)。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はMPC/p−VPB/BMA=58/11/31(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で39,000であった。
〔実施例2〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBmV)の合成>
試験管にMPC5.3gを秤量し、エタノール25mLを仕込み、かき混ぜながら容器内を窒素で置換した。次いでm−ビニルフェニルボロン酸(m−VPBと略記する)0.44g、BMA 1.3gおよび2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.049gを添加し、さらにテトラヒドロフラン(THF)5gを入れて全体が均一になるように窒素雰囲気下にてかき混ぜた。その後試験管を封管した。これを60℃に加温し、24時間かき混ぜた。得られた溶液を取り出し、ジエチルエーテル/クロロホルム(9/1)混合溶液500mL中に滴下して固形の高分子を得た。収量は4.2g、収率は60%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBmV)を得た。なお、PMBmVは、本発明の高分子であるPMBVのうち、当該高分子中のフェニルボロン酸基におけるボロン酸基が、メタ位に結合しているものを言う(本明細書において同様)。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はMPC/m−VPB/BMA=60/13/27(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で52,000であった。
〔実施例3〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBpV)の合成>
試験管に2−アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン(APCと略記する)1.69gを秤量し、エタノール20mLを仕込み、かき混ぜながら容器内を窒素で置換した。次いでp−VPB 148mg、BMA 426mgおよび過酸化ベンゾイル23.4mgを添加し、さらにN,N−ジメチルホルムアミド1.90gを入れて全体が均一になるように窒素雰囲気下にてかき混ぜた。その後、試験管を溶封し、オイルバスにて70℃に加温し、12時間かき混ぜた。得られた溶液を取り出し、ジエチルエーテル/クロロホルム(8/2)混合溶液200mL中に滴下して固形の高分子を得た。収量は1.81g、収率は80%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBpV)を得た。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はAPC/p−VPB/BMA=70/9/21(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で64,000であった。
〔実施例4〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBmV)の合成>
試験管にAPC 1.69gを秤量し、エタノール30mLを仕込み、かき混ぜながら容器内を窒素で置換した。次いでm−VPB 148mg、BMA 426mgおよび過酸化ベンゾイル23.4mgを添加し、さらにN,N−ジメチルホルムアミド1.90gを入れて全体が均一になるように窒素雰囲気下にてかき混ぜた。その後、試験管を溶封し、オイルバスにて65℃に加温し、8時間かき混ぜた。得られた溶液を取り出し、ジエチルエーテル/クロロホルム(8/2)混合溶液100mL中に滴下して固形の高分子を得た。収量は1.36g、収率は60%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBmV)を得た。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はAPC/m−VPB/BMA=60/13/27(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で47,000であった。
〔実施例5〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBmV)の合成>
p−VPBの代わりにm−アクリルアミドフェニルボロン酸(以下APBと略す)5.7gを使用した以外は実施例1と同じ操作にて、高分子を得た。収量は41.5g、収率は58%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBmV)を得た。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はMPC/APB/BMA=61/19/20(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で81,000であった。
〔実施例6〜15〕
<三次元架橋体の調製>
実施例1〜5で得られた高分子を水に溶解し、所定濃度の高分子水溶液を調製した。一方、ポリビニルアルコール(PVAと略記する。)を温水で溶解し、水溶液を調製した後、所定の濃度に水で希釈した。PVAは、重合度が900〜1,100(数平均分子量:44,000)のもの(PVA1000と略記する。)を使用した。これらを室温で混合することにより、三次元架橋体を調製した。各濃度における三次元架橋体の形成結果を表1に示した。表1の結果から、液体である上記混合後の溶液から三次元架橋体となり、媒体を含んだまま固体(ゲル)状態となることがわかる。また、三次元架橋体は高分子濃度、混合組成を変化させた場合でも生成できる。ここでは、三次元架橋体の生成判定基準として、以下の官能指標を定めた。
○: 液体全体が流動性を失い、高分子の三次元架橋体が完全に生成する。
△: 一部分の液体が残存し、三次元架橋体が部分的に生成する。
×: 液体状態を維持し、三次元架橋体の生成が認められない。
〔実施例16〕
<三次元架橋体(BVゲルと略記する)の構造観察>
実施例6で得られた三次元架橋体を凍結乾燥して観察試料を作製し、その断面を走査電子顕微鏡にて観察した結果、多孔質の三次元架橋体となっており、その孔径は約1μmであった。
〔実施例17〕
<リン酸緩衝液中のゲル分解速度の測定>
実施例1で得られた5%PMBpV水溶液0.5mLと5%PVA水溶液0.5mLとを混合し、BVゲルを作製した。次に、このBVゲルを入れたシリコーンパックを、リン酸緩衝液30mLの中に浸し、経時的にこの重量を測定した。結果を図1に示した。図1の縦軸は、リン酸緩衝液浸透前のシリコーンパックの重量に対する浸透後重量の割合である。シリコーンパックの重量減少は、ゲルが分解し、パック外に漏出したことを示し、生体内環境でのゲルの解離、消失が認められた。
〔実施例18〕
<in vivoモデルによる三次元架橋体の解離速度の検討>
プラスチックリングの両面に孔径0.22μmのセルロース膜を貼付した拡散測定容器を作製した。高分子水溶液濃度を変化させて作製した、実施例6、実施例7および実施例9のBVゲルを入れた拡散測定容器をラットの皮下に埋埴した。1週間後または2週間後に拡散測定容器を摘出し(図2)、肉眼所見と走査型電子顕微鏡(SEM)所見によりゲル解離速度を評価した。肉眼所見を図3に示した。埋埴後1週目では3種類のゲルの所見に明らかな違いは見られなかったが、2週目ではPMBpVおよびPVAそれぞれの水溶液濃度に依存的にゲルが残存していた。これより水溶液濃度を変化させることでゲルの解離速度を制御できる。SEM所見を図4に示した。埋埴後2週目でも、三次元網目構造を保持していることが示された。以上の結果により、BVゲルはラットの皮下で少なくとも2週間、三次元架橋体としての性質を維持できること、解離速度は水溶液濃度で制御できることが示された。
〔実施例19〕
<細胞接着性>
細胞培養ディッシュの培養表面を実施例6の三次元架橋BVゲルで被覆した。次に、この表面でマウス線維芽細胞様細胞株・NIH3T3を培養し、経時的な細胞接着状態を未被覆ディッシュ(対照群)と比較した。培養36時間後の結果を図5に示した。対照群では細胞が接着、生育したのに対し、BVゲルで被覆したディッシュでは、細胞はほとんど接着せず、浮遊した状態であった。また、この浮遊細胞を回収し、未処置のディッシュで培養すると、対照群と同様にディッシュに接着して生育したことから、BVゲルとの接触による細胞毒性の影響は除外することができた。以上より、BVゲルには、細胞接着抑制効果があること、BVゲルには細胞毒性がないことが明らかとなり、癒着防止材として有効であることが示された。
〔実施例20〕
<ラットアキレス腱損傷モデルにおける腱癒合・癒着の検討>
ラット右足のアキレス腱を切断縫合し、高分子水溶液濃度を変化させて作製した、実施例6、実施例7および実施例9のBVゲルを縫合部周囲に粘着させた。閉創後、ギプスを用い、足部の外固定を行なった。術後3週で開創し、縫合部を観察し、腱を採取した。縫合部の肉眼所見、および腱の力学所見により、癒合・癒着について評価した。なお、「癒合」とは、創部・損傷部位が治癒すること、分離した組織が結合することを意味する。縫合3週後の対照群(高分子水溶液の溶媒である生理食塩水のみ使用)では、周囲との癒着が明らかであり、鈍的には癒着の剥離は困難であった(図6)。一方、縫合3週後のBVゲルでは、いずれの濃度でも周囲との癒着は抑制されていた(図7)。腱を周囲から切離するのに要する回数で腱の癒着の程度を評価すると、特に、実施例7のBVゲルでは腱の癒着が有意に抑制されていることが明らかとなった(図8)。腱を破断するのに要する最大張力でも腱の癒合の程度を評価すると、対照群とBVゲル群で有意な差がないことがわかった(図9)。本実施例から、BVゲルは水溶液濃度を変更しても腱の癒合を阻害しないことが示された。また、特に実施例7のBVゲルが縫合部周囲の癒着を著明に抑制することが示された。
〔実施例21〕
<ウサギ趾屈筋腱損傷モデルにおける腱癒合・癒着の検討>
ウサギ左前足の第3趾の深趾屈筋(FDPと略記する)腱を切断後、縫合した。次に、実施例20で特に癒着防止効果が高かった実施例7のBVゲルを縫合部周囲に粘着させた後、閉創しギプスを用い足部の外固定を行なった。術後3週で開創し、縫合部を肉眼的に観察した後、腱を採取した。縫合部の肉眼所見、および腱の力学所見により、癒合・癒着について評価した。縫合3週後の対照群(生理食塩水のみ使用)では、鈍的には癒着の剥離は困難で、血管テープを腱の背側に通すことができないなど、周囲との癒着が明らかであった(図10)。一方、縫合3週後のBVゲル群では、周囲との癒着はほとんど無く、鈍的剥離のみ行なった場合でも血管テープを腱の背側に容易に通すことができた(図11)。次に、腱を周囲から切離するのに要する回数で腱の癒着の程度を評価すると、BVゲル群では有意に癒着が抑制されていることがわかった(図12)。さらに、腱を破断するのに要する最大張力で腱の癒合の程度を評価すると、対照群とBVゲル群で有意な差がないことがわかった(図13)。本実施例からも、BVゲルは腱の癒合を阻害しないこと、縫合部周囲の癒着を著明に抑制することが示された。
〔実施例22〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBpV)の合成>
試験管にMPC 4.4gを秤量し、エタノール23mLを仕込み、かき混ぜながら容器内をアルゴンで置換した。次いでp−VPB 0.9g、BMA 1.3gおよび2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.25gを添加し全体が均一になるようにかき混ぜた。その後試験管を封管した。これを60℃に加温し、4時間かき混ぜた。得られた溶液を取り出し、ジエチルエーテル/クロロホルム(8/2)混合溶液500mL中に滴下して固形の高分子を得た。収率は約70%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBpV)を得た。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はMPC/p−VPB/BMA=53/16/31(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で15,000であった。
〔実施例23〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBpV)の合成>
2,2’−アゾビスイソブチロニトリルの代わりにt−ブチルペルオキシネオデカノエート3.7gを使用した以外は実施例22と同じ操作にて、高分子を得た。収率は約70%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBpV)を得た。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はMPC/p−VPB/BMA=59/6/35(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で12,000であった。
〔実施例24〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBpV)の合成>
フラスコにMPC53gを秤量し、エタノール300mLを仕込み、かき混ぜながら容器内をアルゴンで置換した。次いでp−VPB8.9g、BMA8.5gおよびt−ブチルペルオキシネオデカノエート3.7gを添加し全体が均一になるようにかき混ぜた。密栓をした後、60℃に加温し、2.5時間かき混ぜた。得られた溶液を取り出し、ジエチルエーテル/クロロホルム(8/2)混合溶液6000mL中に滴下して固形の高分子を得た。収率は約70%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBpV)を得た。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はMPC/p−VPB/BMA=54/13/33(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で23,000であった。
〔実施例25〕
<ホスホリルコリン基とフェニルボロン酸基を同時に含有する高分子(PMBpV)の合成>
フラスコにMPC 14.76gを秤量し、エタノール300mLを仕込み、かき混ぜながら容器内をアルゴンで置換した。次いでp−VPB 2.96g、BMA 4.27gおよびt−ブチルペルオキシネオデカノエート3.7gを添加し全体が均一になるようにかき混ぜた。密栓をした後、60℃に加温し、4時間かき混ぜた。得られた溶液を取り出し、ジエチルエーテル/クロロホルム(8/2)混合溶液6000mL中に滴下して固形の高分子を得た。収率は約70%であった。これを減圧乾燥し、高分子(PMBpV)を得た。前記の高分子のIR分析条件に従ってこの高分子を分析した。結果は、フェニル基に由来する赤外吸収が3,600cm−1に、エステル結合に由来する赤外吸収が1,730cm−1に、ホスホリルコリン基に由来する赤外吸収が1,200〜1,100cm−1に確認できた。NMRの測定結果より高分子中の各モノマーユニットの組成はMPC/p−VPB/BMA=43/11/46(モル%)であった。分子量はゲル浸透クロマトグラフィーにより求め、ポリエチレンオキシドの標準物質を利用して計算した。その結果、数平均分子量で4,000であった。
〔実施例26〜38〕
<三次元架橋体の調製>
実施例22〜25で得られた高分子を水に溶解し、所定濃度の高分子水溶液を調製した。一方、PVAを温水で溶解し、水溶液を調製した後、所定の濃度に水で希釈した。PVAは、重合度が400〜600(数平均分子量:22,000)のもの(PVA500と略記する。)とPVA1000との2種類を使用した。これらを室温で混合することにより、三次元架橋体を調製した。各濃度における三次元架橋体の形成結果を表2に示した。表2中、PMBpVとPVAとの混合容量比は、PMBpV/PVA混合比と表記した。表2の結果から、液体である上記混合後の溶液から三次元架橋体となり、媒体を含んだまま固体(ゲル)状態となることがわかる。また、三次元架橋体は高分子濃度、混合組成を変化させた場合でも生成できる。三次元架橋体の生成判定は、実施例6〜15と同様の基準を用いて行った。実施例22〜25で得られたPMBpVの数平均分子量は4,000〜23,000であり、実施例1〜5で得られたPMBVの数平均分子量39,000〜81,000と比べてより低分子量である。本実施例から、数平均分子量4,000〜23,000の低分子量PMBpVからも三次元架橋体の生成が認められることが明らかとなった。
〔実施例39〕
<ラットアキレス腱損傷モデルにおける癒着の検討>
ラット右足のアキレス腱を半切断縫合し、実施例34、実施例35、実施例36、実施例37および実施例38の三次元架橋体(BVゲルと略記する)を縫合部周囲に粘着させた。閉創後、ギプスを用い、足部の外固定を行った。なお、ギプス内でのアキレス腱の動きを制限するため、アキレス腱と並行する足底筋腱は切除した。術後2週で開創し、縫合部周辺の癒着の程度を評価した。腱を周辺組織から切離するのに要する回数で癒着の程度を評価すると、縫合2週後の対照群(蒸留水のみ使用)と比べて、実施例34〜38のBVゲル群では、明らかに減少していた(図14)。さらに、アキレス腱の外周360度のうち周辺組織と癒着している割合を癒着範囲(%)として評価すると、実施例34〜38のいずれの実施例のBVゲル群においても、有意に癒着範囲が抑制されていることが明らかとなった(図15)。本実施例から、数平均分子量4,000〜23,000のPMBVとの混合で調製されたBVゲルを用いた場合においても、癒着を著明に抑制することが明らかとなった。
本発明によれば、分子中に細胞膜表面と同じ構造を有するホスホリルコリン基を持つ高分子を使用することにより生体親和性を与えるとともに、親水性を付与することができる高分子組成物を主成分とする組織癒着防止材および関節拘縮防止材を提供することができる。また、本発明によれば、水系、常温、常圧で一切の化学的および物理的手法を適用することなく三次元架橋体を調製でき、外科的処置時に患部において局所的に調製可能な高分子組成物を主成分とする組織癒着および/または関節拘縮防止材を、簡便かつ効果的な方法で提供することができる。さらに、この高分子組成物および三次元架橋体を利用して、組織癒着防止材および関節拘縮防止材を形成させることで、従来技術の問題点を容易に解決することができる点で、本発明の組織癒着および/または関節拘縮防止材は、極めて有用なものである。

Claims (7)

  1. 多価水酸基を有する化合物と、ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子とを含む組成物を主成分とする、組織癒着および/または関節拘縮防止材。
  2. 多価水酸基を有する化合物と、ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子とを含む組成物より形成される三次元架橋体からなる、組織癒着および/または関節拘縮防止材。
  3. 多価水酸基を有する化合物が高分子である、請求項1に記載の組織癒着および/または関節拘縮防止材。
  4. 多価水酸基を有する化合物が高分子である、請求項2に記載の組織癒着および/または関節拘縮防止材。
  5. ホスホリルコリン基およびフェニルボロン酸基を含有する高分子が、下記一般式(1):
    〔式中、Rは、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Rは炭素数2から12のアルキル基またはオキシエチレン基を示し、Rは炭素数2から4のアルキル基を示し、Xは、単結合または置換基を有していてもよいフェニル基、−C(O)−、−C(O)O−、−O−、−C(O)NH−もしくは−S−で示される基を表し、Aは、水素原子,ハロゲン原子または任意の有機置換基を表し、n、mおよびlは、それぞれ順に、0.01〜0.99、0.01〜0.99、および0〜0.98を表す(ただし、n、mおよびlの総和は1.00である。)。〕
    で示されるものである、請求項1または2に記載の組織癒着および/または関節拘縮防止材。
  6. 多価水酸基を有する化合物が、天然糖類、合成糖類および有機アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1または2に記載の組織癒着および/または関節拘縮防止材。
  7. 多価水酸基を有する化合物が多糖類および合成高分子アルコールからなる群より選ばれる少なくとも1つである、請求項1または2に記載の組織癒着および/または関節拘縮防止材。
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