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JPWO2005090094A1 - シャープペンシルの芯把持構造 - Google Patents

シャープペンシルの芯把持構造 Download PDF

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JPWO2005090094A1
JPWO2005090094A1 JP2006511167A JP2006511167A JPWO2005090094A1 JP WO2005090094 A1 JPWO2005090094 A1 JP WO2005090094A1 JP 2006511167 A JP2006511167 A JP 2006511167A JP 2006511167 A JP2006511167 A JP 2006511167A JP WO2005090094 A1 JPWO2005090094 A1 JP WO2005090094A1
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剛生 福本
剛生 福本
協 中山
協 中山
鈴木 等
等 鈴木
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  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Abstract

【目的】筆圧が繰り返しかかっても、芯が移動しないように、所定の芯把持力が維持されると共に、芯の繰り出しや収納の繰り返しにおいて芯にダメージを与えることなく、いわゆる芯の食いちぎり(芯の折損)が防止したシャープペンシルの芯把持構造を提供する。【構成】チャック5の芯把持部5aに対応する外周部5bは、その略中央点から前端まで軸線に対して略平行または軸線に向かって傾斜した周面(水平面)5cとして形成されると共に、前記略中央点から後方が軸線に対して垂直な面または軸線に向かって傾斜した周面(傾斜面)5dとして形成され、かつ、チャック5の外周部5bが嵌着する締め具6の内周部は、後方に向かって軸線に向う所定角度で傾斜する傾斜面6aとして形成され、チャック5が芯10を把持して締め具6に締め付けられたときに、前記チャック5の中央点が締め具6の傾斜面との接触点5eとなり、その接触点5eから傾斜面に垂直な線とチャック5の芯把持部の内周5aとの交わる点を芯把持の加重点5fとして、前記加重点5fが芯把持部長さCの略中心となるように設定されている。【選択図】 図2

Description

本発明は、芯を挿通するチャックと、前記チャックの外周部に嵌着し、チャックを締め付けて芯を把持させる締め具とからなるシャープペンシルの芯把持構造の改良に関する。
図7乃至図11は従来のシャープペンシルを示している。
図7に示すように、軸筒1の先方には軸継ぎ手4を介して、チャック11が芯把持部対応位置の外周部11bに締め具12を嵌装して設置されている。
前記チャック11の後端に固着した芯ケース9と軸継ぎ手4との間に、チャックスプリング7が設置されている。そして、このチャックスプリング7の附勢によって、チャック11が締め具12で締め付けられて芯10を把持している。
また、軸筒1の前端に螺合等により取付けられた口先部3の内孔部前方にゴム等の弾性材よりなる保持チャック8が固定されている。前記芯10は保持チャック8を貫通して口先部3の前端より突出している。
この状態から、芯ケース9をノックして、チャック11を前進させると、チャック11が締め具12で締め付けられているので、芯10はチャック11によって把持された状態で前進する。
更に前進すると締め具12が口先部3の内段部3aに当接して移動が阻止され、チャック11のみが前進する。
その状態からノックを解除すると、芯10が保持チャック8によって停止した(保持された)状態で、チャック11が後退し、図7に示す状態に戻る。
そして、再び、前記後退位置からチャック11に締め具12が嵌着した状態で前進し、締め具12の前端が口先部3の内段部3aに当接することによって、芯10が繰り出される。
次に、図8に基づいてチャック11と締め具12との関係について詳述べる。
図8に示すように、従来のチャック11は、芯把持部11aに対応する外周部11bが傾斜面11cになっており、その傾斜面は有効な把持力を得るために4°ぐらいの緩やかな勾配となされている。また、チャック11の外周部11bに嵌着する従来の締め具12は、筒状でその内孔は軸線に平行な周面になされている。
このように、チャック11及び締め具12が形成されているため、図8に示すように芯10を把持した状態にあっては、チャック11は、チャック外周部の接触点11dにおいて締め具12によって締め付けられている。
ここで、接触点11dからチャックの傾斜面11cに垂直な線と芯把持部内周との交わる位置が、芯への集中加重として作用する加重点11eである。
この図8に示す場合では、芯把持部11aの長さC(C=A+B)中において、加重点11eがA<Bの位置となっている。
次に、図9に基づいて、やや径を太くした芯10を把持した場合について説明する。
この場合では芯把持部11aの長さC(C=A+B)中において、加重点11eがA>Bの位置となっている。
すなわち、従来のチャックと締め具の場合には、チャックの傾斜角度が緩やかなことからチャック外径の寸法誤差や芯径のバラツキにより、加重点11eの位置が大きく変動する。
また、筆圧等により芯に軸上方向の加重がかかったときに、チャックが更に締め付けられて、芯把持部が芯に更に食い込むことになる。そして、チャック外周部の接触点11dがずれ、その結果、加重点が更にずれることとなる。
また、図10は従来のチャック11の外周部11bの横断面図であり、図10に基づいて、芯把持片11hについて説明する。図10に示すように芯10の半径10aに対して、チャック11(芯把持片11h)の芯把持部曲率半径11gが若干小さく設定されている。
その結果、スリ割り部11fによって分断された芯把持片11hの両角部が芯10に食い込んで芯把持力が向上するようになされている。
しかしながら、この図10に示したチャック11(芯把持片11h)にあっては、芯把持片11hの両角部が芯10に食い込んで、芯にダメージを与え、芯に繰り返し加重をかけたときに食いちぎり(芯の折損)を起こす虞がある。
その改良として、特開2000−280683(特許文献1)には、「チャックの芯把持部の曲率半径を、使用する芯の半径と同等か、あるいは、若干大きくすることで芯を折損させることなく使用できる」ことが記載されている。
また、図11に示すように従来のチャック11の芯把持部11aにタップ加工等による微細なネジ状の凹凸部11i(高さは50μ程度)を施したものが用いられている。このものはチャック11の芯把持力を増大させるのに有効な効果がある。
しかしながら、芯にダメージを与え、芯の食いちぎりが起こり、好ましいものでなかった。
特開2000−280683号公報
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、筆圧が繰り返しかかっても、芯が移動しないように、所定の芯把持力が維持されると共に、芯の繰り出しや収納の繰り返しにおいて芯にダメージを与えることなく、いわゆる芯の食いちぎり(芯の折損)を防止できるシャープペンシルの芯把持構造を提供することを目的とするものである。
本発明は上記目的を達成するためになされたものであり、本発明にかかるシャープペンシルの芯把持構造は、軸筒の前方に配設されたチャックの前後動で締め具を介して芯を把持し、且つ芯を繰り出すように成したシャープペンシルの芯把持構造に於いて、チャックの芯把持部に対応する外周部は、その略中央点から前端まで軸線に対して略平行または軸線に向かって傾斜した周面として形成されると共に、前記略中央点から後方が軸線に対して垂直な面または軸線に向かって傾斜した周面として形成され、かつ、チャックの外周部が嵌着する締め具の内周部は、後方に向かって、軸線に向う所定角度で傾斜する傾斜面として形成され、チャックが芯を把持して締め具に締め付けられたときに、前記チャックの外周部中央点が締め具の傾斜面との接触点となり、その接触点から傾斜面に垂直な線とチャックの芯把持部の内周との交わる点を芯把持の加重点として、前記加重点が芯把持部長さの略中心となるように設定されたことを特徴としている。
本願発明者らは、芯の食いちぎり(芯の破損)を緩和する改良研究から、加重点が芯把持部の前端または後端に寄った状態ほど、芯把持部端部の角によって芯にダメージが加わることを知見した。また、加重点がチャックの芯把持部長さの中心に有ることがダメージを緩和するのに最適であることを知見した。
そして、上記構成によって、前記加重点を芯把持部長さの略中心となすことができ、芯のダメージの抑制が可能となった。
なお、チャックと締め具の形態を上記の構成とすることで通常加工する寸法精度のバラツキがあっても加重点を容易にチャックの芯把持部長さの中心にすることが可能となった。
ここで、このシャープペンシルの芯把持構造は、チャックの芯把持部曲率半径が芯の半径の90%以上100%以下の範囲に設定されていることが望ましい。前記範囲に設定することにより、芯のダメージをより抑制することができる。
また、このシャープペンシルの芯把持構造は、チャックの芯把持部の内面が10μ以下の凹凸面で形成されていることが望ましい。このように把持部の内面が10μ以下の凹凸面で形成されているため、芯に対してダメージを与えることなく、適正な把持を行なうことができる。
本発明は、チャックと締め具の形態を上記の構成とすることで、通常加工する寸法精度のバラツキ、また芯径のバラツキがあっても、加重点をチャックの芯把持部長さの中心にすることができる。また、筆圧等により芯に軸方向の加重がかかったときに、チャックが締め付けられて芯把持部が芯に更に食い込んで、チャック外周部の接触点がずれるようなこともなく、加重点を常にチャックの芯把持部長さの中心にすることができる。
その結果、筆圧が繰り返しかかっても、芯が移動しないように芯把持力が維持されると共に、芯の繰り出しや収納の繰り返しで芯にダメージを与えることなく、芯の食いちぎり(芯の折損)を防止することができる。
本発明の一実施形態を図1乃至図3に基づいて説明する。
図1は本発明にかかる一実施形態に基づくノック式シャープペンシルの要部を示している。なお、本発明の特徴は、チャック5及び締め具6の形状にあり、その他の構成は以下に述べるように、基本的には従来のノック式シャープペンシルと同様な構成を備えている。
この図1に示すように、チャック5には、その芯把持部5aに対応する位置の外周部5bに締め具6が嵌装されている。前記締め具6が装着されたチャック5は、チャック5の後端側から軸継ぎ手4の軸心孔に挿通される。
そして、軸継ぎ手4の後端には、チャックスプリング7の前端が当接している。このチャックスプリング7の後端は、芯ケース9が当接している。また、前記チャック5の後端は芯ケース9の前端に固着されている。
また、前記軸継ぎ手4は軸筒1の前端から軸心孔に挿通され、軸継ぎ手4の前端に設けられた鍔部が軸筒1の前端に係止されている。
また、口先部3の内周部前端には内段部3aが形成され、更に内孔部前方にゴム等の弾性材よりなる保持チャック8が固定されている。尚、口先部3を樹脂成形品となして、保持チャック8を一体の弾性片で形成することも可能である。
前記口先部3は、前記軸継ぎ手4の前端に設けられた鍔部を軸筒1の前端と内段部3aとの間に挟着した状態で、螺合等の手段によって、軸筒1に固定されている。尚、図1中、符号2は軸筒1に取り付けられたグリップを示している。
そして、図1に示した状態にあっては、芯10が保持チャック8を貫通して口先部3の前端より突出している。
この状態から、ノックしてチャック5を前進させると、チャック5が締め具6で締め付けられているので、芯10は把持された状態で前進する。
そして更に前進すると、締め具6が口先部3の内段部3aに当接し、その後は、チャック5は開いた状態でチャック5のみが前進する。
その状態からノックを解除すると、芯10が保持チャック8によって停止した(保持された)状態で、チャック5が後退し、図1に示す状態に戻る。
そして、再び、前記後退位置からチャック5に締め具6が嵌着した状態で前進し、締め具6の前端が口先部3の内段部3aに当接することによって、芯10が繰り出される。
上記したように、この動作は従来のノック式シャープペンシルの動作と変わるところはない。
次に、本発明の特徴であるチャック5及び締め具6について、図2及び図3に基づいて説明する。
図2に示すように、チャック5には、芯把持部5aに対応する外周部5bが、前端から略軸線と平行な周面(水平部5c)として形成されている。そして、このチャック5の水平部5cの後端が、芯把持部5aに対応する外周部5bの略中央点に位置するように形成される。
また、その水平部5cの後端から後方には、軸線に向かって傾斜する傾斜状の周面(傾斜面5d)が設けられている。
一方、チャック5の外周部5bが嵌着する締め具6の内周部は、前端から後方に向かうに連れて、軸線に向かって傾斜する所定角度の傾斜面6aが設けられている。
そして、チャック5及び締め具6がこのように形成されているため、図2に示すように、チャック5が芯10を把持して締め具6に締め付けられたときに、チャック5の水平部5c後端が、締め具6の傾斜面6aとの接触点5eとなる。
そして、その接触点5eから傾斜面6aに垂直な線とチャック5の芯把持部5aの内周と交わる点が芯把持の加重点5fとなる。その加重点5fを芯把持部長さCの略中心となるように、前記水平部5cの長さ、締め具6の傾斜面6aの角度が設定されている。
すなわち、芯把持部5aの長さC(C=A+B)に対して加重点5fがA=Bの位置となるように設定される。尚、具体的には、締め具6の傾斜面6aは有効な把持力を得るために3°ぐらいの緩やかな勾配となされている。
このように、チャック5及び締め具6が特定形状に形成されているため、チャック外径の寸法誤差や芯径のバラツキがあっても加重点5fの位置が変動しない。
例えば、図3に芯がやや太い場合を示すが、この場合であっても、チャック5の水平部5c後端が、締め具6の傾斜面6aとの接触点5eとなり、その接触点5eから傾斜面6aに垂直な線とチャック5の芯把持部5aの内周と交わる点が芯把持の加重点5fとなる。
したがって、芯把持の加重点5fはA=Bの位置となり、図2に示す場合と芯把持の加重点5fの位置は変化しない。
なお、このように芯把持の加重点5fの位置が変動しないのは、芯径のバラツキのほか、チャック外径に寸法誤差があった場合も同様である。
尚、上記実施形態にあっては、チャック5の芯把持部5aに対応する外周部5bを水平部5cと傾斜面5dとして形成したが、外周部5bの略中央点から前端までを軸線に向かって傾斜する傾斜状の周面として形成してもよい。また前記外周部5bの略中央点から後方を、軸線に向かって傾斜する傾斜状の周面あるいは軸線に垂直な面として形成しても良い。
この場合、チャック5が芯10を把持して締め具6に締め付けられたときに、前記チャック5(外周部5b)の大径の中央点が締め具の傾斜面との唯一の接触点となる。
したがって、この場合であっても、その接触点から傾斜面に垂直な線とチャックの芯把持部の内周との交わる点(加重点)は、芯把持部長さの略中心となる。
また図4に示すように、チャック5の芯把持部曲率半径5hは芯の半径10aに対して同等ないし僅かに小さく、芯の半径10aの90〜100%の範囲に設定されている。なお、図4はチャック5の外周部5bに於ける横断面を示している。
チャック5の芯把持部曲率半径5hを芯の半径10aに対して90%以下にすると芯にダメージを与え、芯に繰り返し加重をかけたときに食いちぎり(芯の折損)を起こす虞が増大する。また、チャック5の芯把持部曲率半径5hを芯の半径10aに対して100%以上にすると芯把持力が低下してしまう。
更に、図5、図6に示すように、チャック5の芯把持部5aの内面は10μ以下の凹凸面で形成されている。
図5に示したものは、特殊ツールによりチャック5の芯把持部5aに微細な凹凸部(高さ0.5〜10μ程度)を形成したものであり、図6に示したものは、硝酸処理により微細な凹凸部(高さ0.6μ程度)を形成したものである。
いずれの場合も、従来の場合のようにタップ加工等によりネジ状の凹凸部を施したものと比べて、芯把持力はやや落ちるものの芯に対してダメージを与えることなく、適正な把持を行なうことができる。
(実験1)
図2、図3に示したシャープペンシルの芯把持構造を実施例とし、図8、図9に示した従来のシャープペンシルの芯把持構造を比較例として、芯へのダメージについて比較、実験した。
実験1は、芯の長手中央をチャックで把持し、締め具を固定した状態でチャックを後方に引張って芯の把持された部分に加重別(後方張力:0N(無荷重)、3N、5N、10N)のダメージを与える。そして、芯把持を解除して取り出した芯を両端支持して、中央の把持された部分に加重をかけて芯が折損したときの曲げ応力(換算折損強度)を測定した。
なお、曲げ応力(換算折損強度)は、σ=8PL/πd3により求めた。ここで、σ:曲げ応力(MPa),P:芯折損時実測荷重(N)、L:支持点間距離(mm),d:芯直径(mm)である。
また、芯は、実施例、比較例共に、各荷重に於いて10本用い、曲げ応力(換算折損強度)の平均値を求めた。また、芯把持部内径は双方ともφ0.54、芯径φ0.564三菱鉛筆シャープ芯硬度HBを使用した。その結果、下記表1(グラフ)と表2(データ)に示す。
Figure 2005090094
Figure 2005090094
後方張力5N(ニュートン)は、通常チャックが締め具に対してチャックスプリングで後方に附勢された状態であり、上記結果より従来のシャープペンシルの芯把持構造にあっては、芯折れが発生しやすい状況下にあると言える。因みに、芯が折損したときの曲げ応力が330MPa以下だと筆記時の芯折れの発生率が高く、370MPa以上だと筆記時の芯折れの発生率が低い。
(実験2)
また、図2、図3に示したシャープペンシルの芯把持構造を用いて、芯へのダメージについて比較、実験した。このとき、実施例にあっては、芯把持部5aの長さC(C=A+B)に対して加重点がA=B(中央)の位置となるようにした。また、比較例にあっては、芯把持部5aの長さC(C=A+B)に対して加重点が前端から3/5の位置となるようにした。即ち、加重点が芯把持部5aの後端から2/5に位置するようにした。
この実験2も、前記実験1の場合と同様に、芯の長手中央をチャックで把持し、締め具を固定した状態でチャックを後方に引張って芯の把持された部分に加重別(後方張力:0N(無荷重)、3N、5N、10N、15N、20N)のダメージを与える。そして、芯把持を解除して取り出した芯を両端支持して、中央の把持された部分に加重をかけて芯が折損したときの曲げ応力(換算折損強度)を測定した。
なお、芯は、実施例、比較例共に、各荷重に於いて10本用い、曲げ応力(換算折損強度)の平均値を求めた。また、芯把持部内径は双方ともφ0.54、芯径φ0.564三菱鉛筆シャープ芯硬度HBを使用した。また実施例、比較例共に、芯径に対する芯把持部曲率半径(把持径)を94%とした。実施例を加重点中央、比較例を加重点後方と表記して、その結果を下記表3(グラフ)と表4(データ)に示す。
Figure 2005090094
Figure 2005090094
この実験2から明らかなように、加重点が略中央から後方へ移動することで、芯へのダメージが増加し、芯折損強度が低下することがわかる。
(実験3)
また、図2、図3に示したシャープペンシルの芯把持構造を用いて、芯径に対する芯把持部曲率(把持径)の違いによる芯へのダメージについて比較、実験した。
このとき、実施例にあっては、芯把持部5aの長さC(C=A+B)に対して加重点がA=B(中央)の位置となるようにし、把持径を芯径に対して96%、94%、89%(参考例)のものを用意した。
そして、この実験3も、前記実験2の場合と同様に、芯の長手中央をチャックで把持し、締め具を固定した状態でチャックを後方に引張って芯の把持された部分に加重別(後方張力:0N(無荷重)、3N、5N、10N、15N、20N)のダメージを与える。そして、芯把持を解除して取り出した芯を両端支持して、中央の把持された部分に加重をかけて芯が折損したときの曲げ応力(換算折損強度)を測定した。
なお、芯は、実施例、参考例共に、各荷重に於いて10本用い、曲げ応力(換算折損強度)の平均値を求めた。また、芯把持部内径は双方ともφ0.54、芯径φ0.564三菱鉛筆シャープ芯硬度HBを使用した。そして、実施例を加重点略中央96%、加重点略中央94%、参考例を加重点中央89%と表記して、その結果を下記表5(グラフ)と表6(データ)に示す。
Figure 2005090094
Figure 2005090094
加重点が略中央にある場合であっても、把持径が芯径に対して小さくなると、芯へのダメージが増え、芯が破損し易くなる。
特に、把持径が89%では、実験2における加重点後方のものと差異が見られず、芯へのダメージを少なくするには、把持径が90%以上であることが必要である。
一方、把持径を大きくしていくとダメージは軽減されるが、芯の保持力が低下する。十分な芯保持力を得るには、芯径に対する把持径は100%以下が好ましい。
したがって、加重点が略中央にある場合、把持径が芯径の90%以上100%以下に設定されているのが好ましい。
産業上の利用分野
本発明のシャープペンシルの芯把持構造は、様々なシャープペンシルの芯把持構造として適用できる。
例えば、重りの慣性力を利用して軸を振ることで芯を繰り出せるようになした、チャックの芯把持部に衝撃が掛かりやすいタイプのシャープペンシル、また小さなノックストロークで芯を繰り出し、大きなノックストロークで突出した芯を前端から収納するようになしたシャープペンシルなど、チャックの芯把持部に対し芯の同じ場所が把持や摺動を繰り返されるシャープペンシルなどに極めて有効である。
本発明のシャープペンシルの要部を拡大して示した要部縦断面図で、芯を把持したチャックが後退した状態で示されている。 芯を把持した状態を示す芯把持機構の要部断面図である。 芯を把持した状態を示す芯把持機構の要部断面図である。 チャックの外周部を芯把持部位置で横断面した図である。 チャックの芯把持部に凹凸部を形成した状態を示す図である。 チャックの芯把持部に凹凸部を形成した状態を示す図である。 従来のシャープペンシルの要部を拡大して示した要部縦断面図で、芯を把持したチャックが後退した状態で示されている。 芯を把持した状態を示す芯把持機構の要部断面図である。 芯を把持した状態を示す芯把持機構の要部断面図である。 チャックの外周部を芯把持部位置で横断面した図である。 チャックの芯把持部に凹凸部を形成した状態を示す図である。
符号の説明
1 軸筒
2 グリップ
3 口先部
3a 内段部
4 軸継ぎ手
5 チャック
5a 芯把持部
5b 外周部
5c 水平部
5d 傾斜面
5e 接触点
5f 加重点
5g スリ割り部
5h 芯把持部曲率半径
6 締め具
6a 傾斜面
7 チャックスプリング
8 保持チャック
9 芯ケース
10 芯
10a 芯の曲率半径
11 チャック
11a 芯把持部
11b 外周部
11c 傾斜面
11d 接触点
11e 加重点
11f スリ割り部
11g 芯把持部曲率半径
11h 芯把持片
12 締め具

Claims (3)

  1. 軸筒の前方に配設されたチャックの前後動で締め具を介して芯を把持し、且つ芯を繰り出すように成したシャープペンシルの芯把持構造に於いて、
    チャックの芯把持部に対応する外周部は、その略中央点から前端まで軸線に対して略平行または軸線に向かって傾斜した周面として形成されると共に、前記略中央点から後方が軸線に対して垂直な面または軸線に向かって傾斜した周面として形成され、かつ、チャックの外周部が嵌着する締め具の内周部は、後方に向かって、軸線に向う所定角度で傾斜する傾斜面として形成され、
    チャックが芯を把持して締め具に締め付けられたときに、前記チャックの外周部中央点が締め具の傾斜面との接触点となり、その接触点から傾斜面に垂直な線とチャックの芯把持部の内周との交わる点を芯把持の加重点として、前記加重点が芯把持部長さの略中心となるように設定されたことを特徴とするシャープペンシルの芯把持構造。
  2. チャックの芯把持部曲率半径が、芯の半径の90%以上100%以下の範囲に設定されてなる請求項1に記載のシャープペンシルの芯把持構造。
  3. チャックの芯把持部の内面が10μ以下の凹凸面で形成されたことを特徴とする請求項1に記載のシャープペンシルの芯把持構造。
JP2006511167A 2004-03-19 2005-03-10 シャープペンシルの芯把持構造 Pending JPWO2005090094A1 (ja)

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