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JPWO2005057726A1 - アンテナ構造体及び電波修正時計 - Google Patents

アンテナ構造体及び電波修正時計 Download PDF

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JPWO2005057726A1
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Abstract

電波の受信性能が良好で、材質上の制約及びデザイン上の制約を受けないアンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正腕時計を提供するものであって、外部電波を受信出来るアンテナ構造体で且つ当該アンテナ構造体は、外部電波による磁束を受信出来るが、共振により発生する磁束がアンテナ構造体外部に漏れにくい磁路の構造を有しており、当該磁路は、少なくとも一つのアンテナコア部と当該アンテナコア部に導線が巻き付けられコイルが形成されているコイル部とで構成されたアンテナ部と、当該アンテナ部の近傍に配置され少なくとも当該アンテナ部の一部を被覆しているカバー部とで構成されたものであり、アンテナコア部とカバー部は軟磁性材料で形成され、且つ当該カバー部は、当該アンテナ部の当該アンテナコア部の両端部に於いて当該アンテナ部と接合されているアンテナ構造体。

Description

本発明は、アンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計に関するものであり、特に詳しくは、共振アンテナに於いて、金属物体の近傍にアンテナ構造体が配置された場合でも、当該アンテナ構造体の電波の受信性能を低下させない様に構成されたアンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計に関するものである。
近年、電波を利用した腕時計が多数商品化されてきている。
即ち、腕時計の内部にラジオ機能を付加して、放送用の電波を受信して所定の情報を得る様にしたラジオ付き腕時計、或いは、タイムコードをのせた標準電波を受信して、使用中の腕時計の時刻を当該標準時の時刻に自動的に合わせる電波修正時計或いは遠隔制御型腕時計等が知られている。
然しながら、腕時計に於いて、電波を利用するためには、アンテナと受信回路が必要になり、従来の時計部品構成、デザインとは全く異なる部品構成或いはデザインが必要となると共に、受信性能を阻害しないための配慮も必要となる。
即ち、いかにアンテナの受信性能を向上させるかという問題と、当該腕時計の中或いはその外装の一部に当該アンテナを配置するために大きさやデザインに関して設計上の制約が存在する。
特に、電波の受信性能に大きな影響を与えるアンテナは、サイズ的にも従来の腕時計の他の部品と比較するとかなりの大きさを有しており、又、受信性能の関係から配置上の制約を受けるため、従来では、内蔵式、外装式、伸縮式、或いはコード式等種々の方式が採用されている。
内蔵型としては、磁芯と巻き線からなるバーアンテナが主に用いられているが、腕時計に内蔵する際、ケース材料及び構造或いはデザイン等を工夫してアンテナの受信性能の低下を招かないようにする必要がある。
又、外装式、ラジオカセット等に見られる伸縮式や、イヤホーン等と兼用されるコード方式においては、時計全体としてのデザイン及び収納性、耐久性等を配慮する必要がある。
このような状況下に於いて、腕時計のさらなる小型化、薄型化に加えてファッション性の向上を図るためには、アンテナの受信性能の低下を招かないようにすることは勿論のこと、携帯容易性及びデザイン性についても十分な配慮をしなければならず、結果としてアンテナの小形化が迫られる。
一方、電波修正時計に於いて、受信性能を決めるのはアンテナ特性と受信回路特性であり、受信回路若しくは受信ICの入力信号の下限は、信号振幅1μV程度が現状で、実用的な受信性能を得る為に受信アンテナとしては、40〜50dBμV/mの電界強度(電波の強さ)に於いて信号振幅1μV程度の出力が得られなければならない。
その為、サイズ制約がある場合、信号出力を大きく出来る共振タイプの受信アンテナを用いるのが一般的で、受信アンテナの種類としては、電波の波長が長いため磁性体コアに導線を巻き付けたバーアンテナを用いているのが一般的である。
この様な受信アンテナに於いて、受信アンテナの出力は、概略受信アンテナの大きさに比例し、実用的な受信性能を得るためにはあまり小さくは出来ず、腕時計の様に小型の場合受信性能を低下させないよう周囲の構造物の材質や配置が問題となる。特に金属の外装に収納するとアンテナの出力は極端に低下してしまう為、受信性能を阻害しない為の配慮も必要となる。
その為、腕時計においては、電波を利用するためには、従来の時計部品構成、デザインとは全く異なる部品構成或いはデザインが必要となると共に、受信性能を阻害しない為の配慮も必要となる。
従来の電波修正時計の場合、アンテナの取り付けを外装する方式か、内蔵する方式が主に用いられており、腕時計の裏蓋・側の外装材料が金属の場合、一般的に受信アンテナを外装する。
受信アンテナのケースは受信性能を低下させない様にプラスチック等の非金属を用いる為、大きく突出した形状となり、小型・薄型、携帯容易性を損なうと共にデザインの自由度が著しく損なわれる。
又、受信アンテナを内蔵する方式の場合、受信性能を低下させないため時計外装(裏蓋・側)の材料としてセラミックスやプラスチックが用いられるが、材料の強度が小さいため時計の厚みが厚くなり、収納性、携帯容易性を損ない、デザイン上の制約も大きくなるため、外観的に質感の低い高級感に乏しい腕時計となってしまう。
その為、従来では、例えば、実開平2−126408号公報に見られる様に、金属のアンテナを時計の革製のバンド内に配置したものがある。
又、本願出願人が実開平5−81787号公報で開示している様に、芯にコイルを巻いたアンテナを文字板と風防の間に配置し、電波を妨げる金属製のケース本体から離すと同時に、ユニークなデザインとしたもの、或いは、国際公開WO95/27928号公報には、腕時計の時計ケースの側部にアンテナを取り付けた構成の腕時計が開示されている。
更に、ヨーロッパ特許公開第0382130号公報で開示されている様に、ケース上面にアンテナを例えばリング状に配置したものもある。
然しながら、バンドにアンテナを配置した従来の構成では、バンドにアンテナが内蔵されているため電子機器本体との導通をとらなければならず、両者の接合部に十分な柔軟性を持たせることが出来ない。
更に、電波を妨げる金属製バンドは採用できず、ゴムバンド等接続引用の時計バンドを使用しなければならず、材質及びデザインの点で制約がある。
又、腕時計の上面あるいはその側面にアンテナを配置した構成のものは、アンテナを時計本体の金属部から離すために、時計全体の厚さ或いは大きさが増してしまったり、デザイン上の制約を受けるといった問題がある。
更に、上記した、ヨーロッパ特許公開第0382130号公報のものにあっては、リングの内部に金属が存在すると受信を行えなくなるため、実用上はアンテナを時計と別体にしなければならないと言う問題もあった。
更に、特開平11−64547号公報には、コイルを回路基板の周縁部に設けた凹陥部に配置すると同時にコアを当該回路基板の円周方向にそって湾曲状に配置した腕時計が開示されているが、製造工程が複雑となる他、製造過程の組み立て操作も煩雑となるという問題がある。
一方、特開2001−33571号公報或いは、特開2001−305244号公報等には、当該腕時計の風防及び裏蓋部に、ガラス或いはセラミック等の非金属材料で構成し、その中間部には、従来どおりの金属材料を使用して、アンテナに十分な電波が到達する様に構成した腕時計が示されている。
即ち、上記した従来例では、受信アンテナの出力は、金属の外装に収納すると極端に低下してしまう事に基づいたものであり、裏蓋部の材質を非金属にする事で出力低下を軽減し、質感の高い金属の側を用いる事を目的としている。
然しながら、上記の従来例では、ガラス或いはセラミックスを使用する為に、時計としての厚みが厚くなると言う問題が有り、また、サイズの大きな高感度のアンテナ構造体を使用するか、電波の電界強度が強い地域でしか使用出来なかったりするため、電波時計の利便性を損ねる事になる。
然も、かかる構成の腕時計に於いては、確かに、アンテナへの電波の到達が確保できるとしても、当該裏蓋には、金属調のメッキを薄く施こしてあたかも金属材料を使用しているかの様な印象をユーザーに与えるものであるが、外観上からは、材質上裏蓋が厚くなり、質感がなく、高級品としてのイメージが損なわれると言う問題があった。
その為、腕時計に於いて、小型・薄型・携帯容易注、デザインの自由度、質感(高級感)は重要な問題であり、アンテナ内蔵型・金属外装が望まれているにもかかわらず、従来では、高級感を持つ完全金属外装の電波修正時計は、実現されていないのが現状である。
また、従来では、図3に示す様に、外部電波を受信するためのアンテナ構造体102が導電性を持つ金属外装103、例えば、ステンレス、チタン及びチタン合金等の時計の外装として使用される側及び又は裏蓋部(以下、これ等を含めて本発明に於ける金属外装と称する)の内側に配置されている場合には、当該外部電波による磁束104が当該金属外装103に吸収されてしまい、当該アンテナ構造体102まで外部電波が到達せず、当該アンテナの出力が低下すると考え、当該アンテナ構造体102の感度を向上させるため、当該アンテナ構造体102そのものを大きく形成したり、当該アンテナ構造体102を金属外装103の外側に設けるか或いは当該金属外装103の代わりに、当該外部電波を吸収しないプラスチック或いはセラミックで構成すると同時に外観品質を改善するため、当該非金属物質面に薄い金属メッキや金属調の塗装を施したりしていた。
然しながら、本願発明者等は、鋭意検討した結果、上記した従来に於ける当該問題点の把握が実際には、誤りであって、アンテナ構造体102が導電性を持つ金属の外装部103の内側に配置されている場合で有っても、当該アンテナ構造体102は、当該外部電波が実質的に到達しており、問題は、図3に示す様に、当該アンテナ構造体102のアンテナコア部106から共振時に発生する磁束105が、当該金属の外装部103との相互作用(渦損)により磁気エネルギーを損失する結果、共振アンテナのQ値が低下し、当該アンテナ構造体102からの電圧出力か低下することで、受信性能が著しく低下するという点に問題がある。
従って、本発明の目的は、上記した従来の問題を解決し、電波の受信性能が良好で、材質上の制約及びデザイン上の制約を受けない金属外装内で使用可能なアンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した金属外装の電波修正時計を提供することを目的とするものである。
又、本発明を腕時計に応用した場合に、上記目的に加えて腕時計の厚さが増してかさばるのを防ぐと共に、腕への装着感も良好となる腕時計のアンテナ装置を提供する事を目的とする。
本発明は上記した目的を達成するため、基本的に以下に記載されたような構成を採用するものである。すなわち本発明にかかる第1の態様としては、外部電波を受信出来るアンテナ構造体であって、当該アンテナ構造体は、外部電波による磁束を受信出来るが、共振により発生する磁束がアンテナ構造体外部に漏れにくい磁路の構造を有しており、当該磁路は、少なくとも一つのアンテナコア部と当該アンテナコア部に導線が巻き付けられコイルが形成されているコイル部とで構成されたアンテナ部と、当該アンテナ部の近傍に配置され少なくとも当該アンテナ部の一部を被覆しているカバー部とで構成されたものであり、アンテナコア部とカバー部は軟磁性材料で形成され、且つ当該カバー部は体、当該アンテナ部の当該アンテナコア部の両端部に於いて当該アンテナ部と接合されている事を特徴とするアンテナ構造体である。
更に、本発明に係る第2の態様としては、基準信号を出力する基準信号発生手段と、該基準信号に基づき計時情報を出力する計時手段と、該計時情報をもとに時刻を表示する表示手段と、基準時刻情報を持つ標準電波を受信する受信手段と、該受信手段からの受信信号に基づき前記計時手段の出力時刻情報を修正する電波修正時計に於いて、当該受信手段は、上記した構造を有するアンテナ構造体を含んでいる事を特徴とする電波修正時計である。
図1は、本発明に関わるアンテナ構造体を腕時計内に配置した一具体例の構成を示す図である。
図2Aは、本発明に関わるアンテナ構造体の一具体例の構成を示す断面図であり、図2Bは、本発明に関わるアンテナ構造体の一具体例の構成を示す組み立て図である。
図3は、従来のアンテナ構造体を腕時計内に配置した具体例に於ける構成を示す断面図である。
図4は、アンテナ利得と板材種類との関係を示すグラフである。
図5は、Q値減衰率と板材種類との関係を示すグラフである。
図6は、本発明に関わるアンテナ構造体の磁気的なギャップを形成する一具体例の構成を示す断面図である。
図7は、磁気的ギャップ幅とQ値の特性との関係を示すグラフである。
図8は、本発明に係る電波修正時計の構成の一例を示すブロックダイアグラムである。
図9は、アンテナ利得とカバー部幅(被覆面数)との関係を示すグラフである。
図10は、本発明に係る電波修正時計における各部品の配置構成の一具体例を示す図である。
図11は、本発明に係る電波修正時計における各部品の配置構成の他の具体例(コレクタ付き)を示す図である。
図12は、本発明に係るアンテナ構造体におけるアンテナ利得及びQ値の測定方法の具体例を説明する図である。
図13は、本発明に係るアンテナ構造体におけるアンテナ利得及びQ値の測定方法の具体例を説明する図である。
図14は、本発明に係るアンテナ構造体におけるインダクタンス増加率とカバー部幅(被覆面数)との関係を示すグラフである。
図15は、本発明に係るアンテナ構造体におけるコレクタの効果によるアンテナ利得増加量と設置距離との関係を示すグラフである。
図16は、本発明に関わるアンテナ構造体の磁気的なギャップを形成する一具体例の構成を示す断面図である。
図17は、本発明に係るアンテナ構造体におけるアンテナ利得及びQ値の測定方法の具体例を説明する図である。
図18は、本発明に係る電波修正時計のアンテナ構造体の配置を示す断面図である。
図19は、本発明に関わるアンテナ構造体の他の具体例の構成を示す斜視図である。
図20は、本発明に係るアンテナ構造体に於いて使用されるカバー部の具体例を説明する図である。
発明を実施する為の最良の形態
以下に、本発明に係わるアンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計の実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
即ち、図1は、本発明に係るアンテナ構造体の一具体例の構成を示す図であって、図中、
外部電波を受信出来るアンテナ構造体2であって、当該アンテナ構造体2は、外部電波による磁束4を受信出来るが、共振により発生する磁束5がアンテナ構造体2外部に漏れにくい磁路の構造を有しており、当該磁路は、少なくとも一つのアンテナコア部6と当該アンテナコア部6に導線が巻き付けられコイルが形成されているコイル部7とで構成されたアンテナ部8と、当該アンテナ部8の近傍に配置され少なくとも当該アンテナ部8の一部を被覆しているカバー部9とで構成されたものであり、アンテナコア部6とカバー部9は軟磁性材料で形成され、且つ当該カバー部9は、当該アンテナ部8の当該アンテナコア部6の両端部に於いて当該アンテナ部8と接合されているアンテナ構造体2が示されている。
上記した本発明に係る当該アンテナ構造体2のより具体的な構成を実施例1として以下に詳細に説明する。
[実施例1]
即ち、図1に示す様に、本発明に於ける第1の態様の第1の実施例における当該アンテナ構造体2は、上記した様に、金属外装3内部で使用される電波を受信するアンテナ構造体2であって、当該アンテナ構造体2は、軟磁性材料で形成されたアンテナコア部6と当該アンテナコア部6に導線が巻き付けられてコイルが形成されているコイル部7とで構成されているアンテナ部8と、当該アンテナ部8の一部を覆う様に配置されている軟磁性材料で形成されたカバー部9とで構成され、例えば、カバー部9は接合部10を介してアンテナコア部6と接合されて当該アンテナコア部6と、カバー部9は概略閉鎖状磁路を形成し、共振時に発生する磁束7は当該概略閉鎖状磁路を通り流れる為、アンテナ構造体2の外部に共振時に発生する磁束7は漏れにくい構造となる。
つまり、本発明に於いては、当該カバー部9は、共振により発生する磁束を通す機能を有するものであって、それ故、当該アンテナコア部6と一体となって、共振時に発生する磁束7に対する閉磁路を形成するものである。
当該カバー部9は、当該アンテナコア部6の全周囲の少なくとも一部を被覆していることが必要であり、その程度は特に限定されるものではないが、最大で当該カバー部9が、当該アンテナコア部6の全周囲を被覆するものであるから、係る最大の当該カバー部9の当該被覆状態も含めて、その間の任意の被覆状態を採用する事が可能である。
又、当該カバー部9は、当該アンテナ部8の当該アンテナコア部6に形成された適宜の接合部10を介して相互に接続されている事が好ましい。
此処で、上記した本発明に係る当該アンテナ構造体2のより詳細な具体例の構造を図2A及び図2Bを用いて説明する。
即ち、図2A及び図2Bに示すアンテナ構造体2はカバー部9が「コ」の字状体(U字状体)のものを例にしており、図2Aはアンテナ構造体2の断面図であり、図2Bは、アンテナコア部6とカバー部9の組み付け図であって、当該カバー部9の「コ」の字状体を形成している両端部R1、R2が当該アンテナコア部6の両端部61、62に形成された接合部10を構成する段差部67、68に嵌合されて形成される状態を示している。
この具体例では、当該カバー部9は、当該アンテナコア部6の全周の4分の3を被覆している事になる。
本発明に於いて使用される当該カバー部9の形状は、図2A及び図2Bに示すものに限られるものではなく、且つ特定の形状に限定されるものではないが、例えば、当該カバー部9の長手方向軸に直行する面で見た断面形状が、図19に示す様な、板状体21若しくは複数個の当該板状体21の組み合わせで構成された平板体、L字状体、「コ」の字状体(U字状体)、屈曲状体、湾曲状体、円形若しくは多角形状閉鎖環状体、或いはそれらの組み合わせ、の何れかの形状を有している事が望ましい。
つまり、図20(A)に示す様に、平板状のカバー部9を図2と同様にアンテナコア部6の両端部の段差部段差部67、68に嵌合されて形成される状態を示している。
この具体例では、当該カバー部9は、当該アンテナコア部6の全周の4分の1を被覆している事になる。
同様に、図20(B)に示す様に、断面がL字状に一体的に形成されたカバー部9か或いは平板状の部材を2枚接合して断面がL字状に形成されたカバー部9若しくは、図20(C)に示す様に、断面が半円形或いは湾曲状のカバー部9を使用することも可能である。
更らに、本発明に於いては、当該カバー部9の少なくとも一部は、当該アンテナコア部6に対して着脱自在に構成されている事も好ましく、例えば、当該カバー部9が当該アンテナコア部6の全周を被覆する場合には、その一部が予め分割されていて、少なくともその一部が着脱自在に構成されていることが好ましい。
本発明に於いては、当該接合部10は、スペーサ、接着剤、スペーサを含む接着剤を介在させるか、磁気的変質層、或いはエアギャップを介してアンテナコア部6とカバー部9を接合している事が好ましい。
図1では、省略しているが、アンテナ構造体2はコイル部7からの引き出し線を持ち、引き出し線を介して受信回路と接続され、引き出し線間に共振用のコンデンサが接続されている構成を有しているものであっても良い。
一方、本発明に於いては、当該アンテナ構造体2のアンテナコア部6とカバー部9により形成された概略閉鎖状磁路20の一部に、その透磁率が他の部分の透磁率と異なる部分が含まれている様に構成する事も望ましい。
当該透磁率が他の部分の透磁率と異なる部分は、上記接合部10であることが好ましい。
又、本発明に於いて使用される当該カバー部9の厚みhは,当該アンテナ部8のアンテナコア部6の中央部の断面部に於ける最大長さHよりも薄い厚みを有する部材で構成されているものであってもよい。
又、本発明に於いて使用される当該カバー部9の長手方向の長さLは、当該アンテナ部8に於けるコイル部7の長さWよりも長い様に設計されている事が好ましい。
更に、図19(I)に例示する様に、本発明に於ける当該アンテナ部8のアンテナコア部6の中心Oと当該カバー部9の長手方向と直交する断面での両端部E1とE2のそれぞれとを結ぶ2つの直線P1及びP2で構成される交差角度αが少なくとも90°である事が好ましい。
即ち、本発明に於いては、当該カバー部9がどの程度当該アンテナコア部6を被覆すれば良いかが問題となるが、基本的には後述する様に、当該カバー部9が当該アンテナコア部6の全周を完全に被覆する態様のものが必ずしもベストではなく、当該被覆程度にある程度の許容範囲が存在する事は明かであり、その一つの基準として上記した交差角度αが少なくとも90°である事が望ましい。
本発明に於ける当該アンテナ構造体2に於いては、当該カバー部9はフェライト系軟磁性材料、コバルト又はコバルト合金の軟磁性微粉末を樹脂に混練した軟磁性材料、若しくはコバルト又はコバルト合金の薄膜を積層した軟磁性複合材料等から選択される少なくとも一つの材料で構成されている事も望ましい具体的である。
又、本発明に於ける当該アンテナ構造体2に於いては、当該アンテナコア部6は、フェライト系軟磁性材料、コバルト又はコバルト合金の軟磁性微粉末を樹脂に混練した軟磁性材料等から選択された少なくとも一つの材料で構成されている事も好ましい具体的である。
一方、本発明に係る当該アンテナ構造体2に於いては、当該カバー部9の長手方向の両端部S1、S2は、当該アンテナ部8のアンテナコア部6の両端部61,62の少なくとも一部と接触している事が望ましい。
更に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2に於いては、当該アンテナコア部6の長手方向の両端部61,62には、当該カバー部9を安定して固定状態で保持する適宜のカバー部支持部材63,64が設けられている事も好ましい具体例である。
一方、本発明に於ける当該アンテナ構造体2に於いて、当該カバー部9と当該アンテナコア部9との接合状態は、特に限定されるものではないが、例えば、当該カバー部9の表面部65は、当該アンテナコア部9の最外表面66と同一面を形成しているか或いは、当該アンテナコア部9の最外表面66よりも低い位置に形成される事も望ましい具体例である。
更に、本発明に係る当該アンテナ構造体2に於いては、当該カバー支持部63、64はその構造は特に限定されるものではないが、例えば、当該アンテナコア部6の両端部の相互に対向する一対の面に形成された段差部67,68とすることも可能である。
又、本発明に於ける当該カバー支持部63、64は、段差状の形態でなくとも良い事は明らかであり、例えば、当該アンテナコア部6の両端部に適宜の突起或いは凸状畝部或いは凸状リブ部等を設けると共に、当該カバー部9の対応する部分に、凹部或いは溝状部等を設けて、双方が相互に嵌合固定出来る様な構成を採用することも可能である。
一方、本発明に於ける当該アンテナ構造体2に於ける当該接合部10の磁気的ギャップは、例えば、スペーサ、接着材等69を介在させて形成されているか、或いはエアーギャップであっても良い。
一方、本発明に於ける当該アンテナ構造体2に於いては、当該アンテナ部8に於ける当該アンテナコア部6の両端部の接合部10と当該カバー部9との接触面積は、特に限定されるものでは無いが、出来るだけ大きい方が望ましく、例えば、当該カバー部9の断面積よりも大きい事が好ましい。
処で、従来では、図3に示す様に、外部電波を受信するためのアンテナ構造体102が導電性を持つ金属の外装部103、例えば、ステンレス、チタン及びチタン合金等の時計の外装として使用される側及び又は裏蓋部(以下、これ等を含めて金属外装と称する)の内側に配置されている場合には、当該外部電波による磁束104が当該金属外装103に吸収されてしまい、当該アンテナ構造体102まで外部電波が到達せず、当該アンテナの出力が低下すると考え、当該アンテナ構造体102の感度を向上させるため、当該アンテナ構造体102そのものを大きく形成したり、当該アンテナ構造体102を金属の外装部103の外側に設けるか或いは当該金属の外装部103の代わりに当該外部電波を吸収しないプラスチック或いはセラミックで構成すると同時に外観品質を改善するため、当該非金属物質表面に薄い金属メッキや金属調の塗装を施したりしていた。
然しながら、本願発明者等は、鋭意検討した結果、上記した従来に於ける当該問題点の把握が実際には、誤りであって、アンテナ構造体102が導電性を持つ金属の外装部103の内側に配置されている場合で有っても、当該アンテナ構造体102は、当該外部電波が実質的に到達しており、問題は図3に示す様に、当該アンテナ構造体102のアンテナコア部106から共振時に発生する磁束107が、当該金属の外装部103との相互作用(渦損)により磁気エネルギーを損失する結果、共振アンテナのQ値が低下し、当該アンテナ構造体102からの電圧出力が低下する事で、受信性能が著しく低下するという点に問題が有る事を突き止めたものである。
此処で、同一のアンテナに関して、共振状態と非共振状態に於いて、当該アンテナ単体での特性と、金属外装の中に配置した場合の特性について、当該アンテナの利得及び、共振時に於ける当該アンテナのQ値について測定した結果をそれぞれ以下の表1及び表2に示す。
尚、上記実験では、当該金属外装の材質を受信性能の低下が著しいチタン合金とし、アンテナ構造体としては、フエライトコアに導体を400ターン巻いた従来のアンテナを使用し、共振又は非共振の操作は、共振容量を付けるか取り外すかの操作を行う事によって調整した。
尚、本具体例に於ける共振周波数は、40KHzを採用した。
此処で、本発明におけるアンテナの利得とQ値の測定方法の一具体例を説明する。
即ち、ネットワークアナライザーと高周波プローブ及び送信用ループアンテナとを、図12に示す様に接続してアンテナ評価回路を構成し、送信用ループアンテナの近傍に被測定アンテナを配置すると共に高周波プローブを接続し、送信用ループアンテナから所定の電波を発信すると共に被測定アンテナの電圧出力を高周波プローブを介してネットワークアナライザーで測定する事でアンテナ評価を行った。
上記の評価装置においては、被測定アンテナと送信用ループアンテナとの距離は図13に示す様に送信ループアンテナの下端から11cm離して配置し、更に、上記具体例に於いて、送信用ループアンテナから発信される電波の周波数は、40KHz用の共振アンテナを測定する場合、40kHzを中心に20〜60KHzの範囲で変化させて測定した。
又、図17を参照しながら上記の測定装置により被測定アンテナの利得とQ値を測定する方法を説明する。
ネットワークアナライザーから送信用ループアンテナに一定の電圧振幅出力で周波数を20〜60KHzでスイープさせ、被測定アンテナの出力を高周波プロープを介してネットワークアナライザーで測定し、図17に示す様な出力一周波数結果を得る。
ここで、被測定アンテナの出力は、送信アンテナへの入力電圧振幅と被測定アンテナの出力電圧振幅の比で表し、図17中、アンテナ出力が最も高い点での上記電圧振幅比の値をアンテナ利得とし、最もアンテナ出力の高い周波数を共振周波数(f0)とした。このため、アンテナの出力及び利得は絶対値ではなく測定装置の固有値を含む相対値として求められる。
又、Q値は、以下の様に計算されるものである。
Q値=共振周波数f0÷(f2−f1)
ここでf1、f2は、図17中のAで示される出力レベルで、最もアンテナ出力の高い点(f0での出力)から約3dB(1/√2)低い出力レベルで、その出力レベルを与える周波数をf1、f2とする。
Figure 2005057726
Figure 2005057726
Figure 2005057726
上記実験結果から、当該アンテナが非共振状態の場合に於いては、当該アンテナが外部電波の磁束を受け、コイルのターン数と磁束の変化量に従い電圧振幅を出力しているので、アンテナ単体と金属外装内でのアンテナの利得を比較すると、金属外装内に於いても少なくとも7割程度(約−3dB)の外部電波を受信している事が判る。
一方、当該アンテナが共振状態の場合には、アンテナ単体の利得に対し金属外装内での利得は32dBも減少し、言い換えるとアンテナの電圧出力が約40分の1に低下し、且つアンテナのQ値に関しては、単体でのQ値が114もあるのに対し金属外装内では3にまで低下し、その低下比率は約40分の1、言い換えると31dBの減少を示す事が判る。
上記結果から金属外装内では、Q値の低下によりアンテナ出力が著しく低下しているのであって、外部電波が金属外装内部に届かないと言うものではない事が理解できる。
此処で、共振アンテナの特性を表すQ値について更に説明する。
図17を用いて説明したようにQ値は、周波数とアンテナの出力との関係より、最もアンテナ出力の高い点から約3dB(1/√2)低い出力レベルを与える周波数をf1、f2とすると、以下の様に計算されるものである。
Q値=共振周波数f0÷(f2−f1)
上記Q値の別の解釈として、Q値は、共振状態でのアンテナのエネルギー損失の程度を示し、エネルギー損失の逆数がQ値に対応し、エネルギー損失が小さいと当該Q値の値は高くなる。また、共振状態でのアンテナの電圧出力(交流出力のためVp−p若しくはVrmsで表される)は概略非共振時のアンテナ出力のQ値倍となる事が知られている。
上記表1及び表2のアンテナ単体時の利得とQ値の関係を見ると、Q値114に対し、共振/非共振状態での利得比は、約40dBで、換算すると100倍となっている。
即ち、当該Q値の値が高い程、アンテナ出力は改善し、アンテナ構造体としての性能は良いと判断される事になり、アンテナの重要な指標となる。
尚、本発明に於いては、当該Q値の値を高くすることは、通過帯域幅を狭くすることになり、フィルター機能を発揮する事が出来る。このため入力された外部電波から不用なノイズを除去する事が可能となり、それによって所定の周波数に対する感度を向上させることが可能となるので、この点からもQ値が高い事が望まれる。
以上の事から、金属外装内でのアンテナは、外部電波を受け、共振状態にある時、アンテナ単体と比べて、何らかのエネルギー損失が著しく増えている事になる。その結果、Q値が低下し、アンテナの出力が著しく低下している。
そこで、エネルギー損失の原因を詳細に調べた結果、アンテナが共振時に発生する磁束が周囲の金属外装と相互作用(渦損)を起こし、磁束のエネルギーを損失していることが推定できる。従って、当該相互作用(渦損)を低減することにより、Q値の低下及びアンテナ出力の低下を抑えられると推測できる。
その為、本発明に於いては、当該アンテナ構造体2を金属材料と接触して配置するかその近傍に配直した場合、十分なアンテナ出力を確保する為に、当該Q値の値の低下を如何に防止して、実用上、問題の無い程度のアンテナ出力の低下で抑えられるかを検討した結果、本発明に到達したものであり、基本的には、電波を受信するアンテナ構造体2であって、当該アンテナ構造体2は、外部電波による磁束4を受信出来るが、共振時に発生する磁束7がアンテナ構造体外部に漏れにくい構造を有しており、アンテナコア部6に導線が巻き付けられコイルが形成されているコイル部7とで構成されたアンテナ部8と、アンテナ部8の一部を覆うように配置されている軟磁性材料で形成されたカバー部9とで構成され、接合部10を介してアンテナコア部6とカバー部9は概略閉鎖状磁路を形成する様に構成されているアンテナ構造体2とし、共振時に発生する磁束7がアンテナコア部6とカバー部9が形成する概略閉鎖状磁路を通る事によって、上記した従来の問題を解決し、実用的に問題の無い小型で、薄型、且つ製造コストの低い電波修正時計に適したアンテナ構造体を容易に製造可能とすることが出来たのである。
実用的なアンテナの特性
一方、従来に於ける様に、アンテナを金属外装の外側に設置したり、外装をプラスチック若しくはセラミックスとしてアンテナを内威した場合、当該アンテナの利得とQ値は、以下の表3に示す様になる。
Figure 2005057726
表3の結果より、従来の電波修正時計に於いて、当該アンテナを時計に実装した場合のアンテナの実用受信性能は、アンテナ単体での利得釣−30dBではなく、時計実装時の−40〜−45dB程度である事が判る。また、今回用いたアンテナ評価系に於いて、アンテナ利得が−40dBの場合、電界強度(電波の強さ)40dBμV/mではアンテナの電圧出力は信号振幅1μV程度となった。
そこで、本発明のアンテナが金属外装内に配置された場合の特性が実用範囲にあるか否かを判断する指標として、アンテナ利得−40〜−45dB程度を目安とする。
また、表3の結果により、当該アンテナ構造体102を金属材料からなる外装部103と接触させるかその近傍に配置する場合の他、当該アンテナ構造体102を、太陽電池を含む電池、変換機、歯車列、マイコン、を含む時計ムーブメントの構成部材、文字板等の金属材料からなる部材の近傍に配置した場合でも同じ様にアンテナの利得及びQ値が低下する問題が発生することが判明した。
図4及び図5は、フエライトコアに導体を400ターン巻いた従来のアンテナにおけるアンテナ特性を種々の金属材料について測定して比較したものであり、図4は、アンテナ特性として利得を測定して比較したもの、又図5は、アンテナ単体でのQ値を1とした場合のQ値の減衰率をdBで示したものである。また、図中のBS、Ti、SUSはそれぞれ真鍮、チタン、ステンレススチールを表す。
図4及び図5より、アンテナの利持の減少とQ値の減衰率は各金属材料に於いて前記したように相関があり、金属材料に依って減少の程度が違うだけであることが判る。
また、金属材料としてはチタン、ステンレススチールが、減少の程度が大きく、まだ時計の外装材料として良く用いられるため、以後の評価にはチタン、ステンレススチールを主に用いる。
本発明のアンテナの構造のより具体的な構成としては、図2A、図2Bに示されている様な、アンテナコア部6とカバー部9をマンガンジンク系フェライトの焼結体で形成し、アンテナコア部6には導体径:45μm、線径:67μmの導線を400,600,800,1000ターン(T)整列巻きで巻き付けコイル部7を形成した後、接合部10の支持部11にスペーサ(直径:約50μmの樹脂製ビーズ)を混合したエポキシ接着剤を塗布し、図2Bに示す様にアンテナ部8とカバー部9を組み立てると同時に接着固定した。
尚、作成したアンテナ構造体2の寸法としては、外形長さ:10mm、幅:4mm、厚み:3.5mmで、コイル部7のアンテナコア部6の寸法はコア断面が1.5mm×1.5mm、コイル部7の長さ:6.5mm、またカバー部9の肉厚は0.5mmで作成した。
尚、800ターン(T)の試料のインダクタンスは78mH、自己共振周波数は200kHzであった。また、インダクタンスに関しては、カバー部9を組み付けない場合11mHで有るのに対し、カバー部9を組み付けることにより約7倍に増加していた。
当該アンテナの利得及びQ値測定した結果を表4及び表5に示す。
測定は共振周波数がほぼ40kHzと成るように共振用コンデンサの容量を調節して測定を行った。
表4は、コイルのターン数を変えた各試料のアンテナ単体での利得を示し、表5は800ターンの試料について、比較のため、当該アンテナ単体の場合、当該アンテナをステンレススチールの板上に接触して置いた場合、当該アンテナをチタン製の時計用金属外装内に図1の様に配置した場合で行った。
Figure 2005057726
Figure 2005057726
表4の結果より、試作した試料のターン数範囲では、飽和傾向を示すもののコイルのターン数増加に伴いアンテナの利得は向上している。また、表5の結果より、チタン製金属外装内に配置した場合でもアンテナの利得の減少は8dB程度(外部磁束の減衰を考慮すると6dB程度〜50%減程度)で、Q値の減少も半減程度であり十分高いQ値を示しノイズに対するフィルター特性も十分期待できる特性であることが確認できた。
上記結果は,前記表1、2に示す従来のアンテナ構造体の金属外装内での特性(アンテナ利得、Q値が約30dB減少〜約40分の1となる。)と比較すると本願発明のアンテナ構造体2の構造を取ることにより大幅な改善が図られている事が理解できる。また、アンテナの利得として、表3の結果を勘案すると実用上問題のない程度にあると判断できる。
更に、アンテナ特性とは関係がないが、図2A、図2Bに示すアンテナ構造体2のコイル部7とカバー部9との隙間にモールド用の樹脂を流し込み固化することにより耐衝撃性を増すことが出来る。本願発明のアンテナ構造体2を腕時計等に応用する場合、落下時の衝撃によりアンテナ構造体2が破損し機能しなくなる様なことは重要な問題で、利用上十分な耐衝撃性を持たせることは製品化時の必要且つ重要な条件となる。
次に、本願発明のアンテナ構造体2においてカバー部9の形状(コイル部7を覆う幅)を変えて検討を行った。
前記カバー部9をダイシングカッターにて切断し、図2、図2Bのアンテナ部8の一面を覆うような平板体のカバー部、アンテナ部8の二面を覆う様なL字体のカバー部、前記説明に用いたアンテナ部8の三面を覆うようなU字体のカバー部、平板体とU字体を組み合わせてアンテナ部8の四面を覆うようなカバー部を作成し、前記試料作成と同様にアンテナ部8にスペーサ(直径:約50μmの樹脂製ビーズ)を混合したエポキシ接着剤にて接着着固定した。
尚、アンテナ部8は、アンテナコア部6に導体径:4.5μm、線径:67μmの導線を800整列巻きで巻き付けコイル部7を形成した物を用い、共振周波数がほぼ40kHzと成るように共振用コンデンサの容量を調節して測定を行った。
その測定結果を図9及び図14に示す。 図9は本願発明のアンテナ構造体2の効果を判断するため、アンテナ単体特性とチタン製金属外装内に配置した場合のアンテナの利得を示した。
また、図14は参考のため、各試料のカバー部を付けた事によるインダクタンスの増加倍率を示した。
図9より、実用上最低限のアンテナの利得−40〜−45dBを得るためには、アンテナ部の一面以上を覆う必要があることが判る。
又、アンテナ構造体2のアンテナ単体での利得に対して金属外装内に配置した場合のアンテナの利得の減少は被覆面数を増やすに連れて小さくなっていることが判る。
これは図14から被覆面数が増加するに従いインダクタンスの増加率が増加していることより、被覆面数が増加するに従い共振時に発生する磁束がカバー部を流れやすくなり、結果としてアンテナ構造体外部に漏れ出す量が減るために起きていると考えられる。
更に、図9より、インダクタンスの増加率の増加(インダクタンスの増加)に比例してアンテナの利得が増加しない原因は、インダクタンスの増加により自己共振周波数が低下し測定周波数(40kHz)での見かけの損失が大きくなり、その結果アンテナの利得が増加しないと考えられる。
また、図7は、別の試料で得られたアンテナ特性と磁気的なギャップとの関係を示すグラフであり、当該接合部10の磁気的なギャップの間隙とQ値との関係を示したものである。
上記図7から理解される様に、当該アンテナのQ値は、当該ギャップを調整する事によって向上させることが可能であり従って、当該アンテナの利得も改善することが可能である事を示している。
更に、本発明に於いては、コイルのターン数を最適化する事によっても更に改善する事が可能である。
上記した様に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2が金属の外装部3と接触しているかその近傍に金属の外装部3が存在している場合であっても、そのQ値の低下率が大幅に抑制され、実用的には、当該金属材料の存在の有無に関係なく、良好な受信性能を発揮出来るアンテナ構造体2を容易に且つ低コストで得られるのである。
更に、本発明に於ける第1の実施例に於けるアンテナ構造体の更に詳細な構成について以下に図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明のアンテナの構造としては、図2A、図2Bに示されている様な、アンテナコア部6とカバー部9をマンガンジンク系フェライトの焼結体で形成し、アンテナコア部6には導体径:45μm、線径:67μmの導線を800ターン(T)整列巻きで巻き付けコイル部7を形成した後、接合部10の支持部11にスペーサ(直径:約50μmの樹脂製ビーズ)を混合したエポキシ接着剤を塗布し、図2Bに示す様にアンテナ部8とカバー部9を組み立てると同時に接着固定した。
尚、作成したアンテナ構造体2の寸法としては、外形長さ:10mm、幅:4mm、厚み:3.5mmで、コイル部7のアンテナコア部6の寸法はコア断面が1.5mmx1.5mm、コイル部7の長さ:6.5mm、またカバー部9の肉厚は0.5mmで作成した。
此処で、本発明に於ける当該接合部10の構成に関して更に詳細に説明する。
本発明に於ける当該接合部10を定義するならば、当該接合部10は非磁性材料、もしくは透磁率の低い磁気的変質層で非金属の材料、若しくはエアギャップを含む磁気的なギャップを介してアンテナコア部6とカバー部9が接合する構成であり、アンテナコア部6及びカバー部9は軟磁性材料より成る。
また、当該軟磁性材としては、例えば、フェライト系軟磁性材料、コバルトもしくはコバルト合金の微粉末を樹脂に混錬した軟磁性材料、コバルトもしくはコバルト合金の薄膜を積層した軟磁性複合材料等が使用される。
本発明に於ける当該接合部10に於いては、該接合部10の磁気的なギャップの幅がアンテナ特性を決める重要な要素となる。
つまり、当該接合部10の磁気的なギャップの幅が広すぎても又狭すぎても当該アンテナ構造体2の特性に悪影響を及ぼし、商品として不都合が生ずる。
即ち、アンテナコア部6とカバー部9との間に設けられた当該接合部10の磁気的なギャップの幅が広過ぎると、アンテナコア部6とカバー部9とにより閉磁路を十分な形で形成できず、共振時に発生する磁束がアンテナ構造体2の周囲に漏れ出す量が多くなりアンテナを金属外装内部に設置した場合、アンテナ周囲に漏れ出す磁束と近接する金属外装との相互作用(主に渦損と考えられる)によりエネルギー損失を生じアンテナのQ値が低下し、結果としてアンテナ出力電圧が低下してしまい、本願発明の効果を十分発揮することが出来ない。
逆に当該接合部10の磁気的なギャップの幅が限りなく小さくアンテナコア部6とカバー部9が一体の場合、つまりアンテナコア部6とカバー部9を構成する軟磁性体がリング状に繋がり磁気的に完全な閉磁路を形成するため、共振時に発生する磁束の漏れはなくなるが、アンテナの実効透磁率(本願に用いたアンテナの例ではカバー部9を設けない場合、実効透磁率は比透磁率で20〜30程度となった)がアンテナコア部6とカバー部9を構成する軟磁性材の透磁率(本実施例で用いたマンガンジンク系フエライトの場合、比透磁率は1000〜2000程度となる。)となり、アンテナのインダクタンスはアンテナの実効透磁率に比例するため、インダクタンスは数十倍〜100倍程度と極端に大きくなってしまう。インダクタンスが極端に大きくなると、アンテナはコイル部7に寄生容量を持つため自己共振周波数が極端に低下し(1/5〜1/10の周波数に低下)、外付けの共振容量で所望の周波数(受信周波数)に共振周波数を調整することが出来なくなる。
また、インダクタンスを小さくし自己共振周波数を高くするためにコイルターン数を少なくすると、所望の周波数に共振周波数を調整することは出来るがコイルターン数を十分の一程度に少なくする必要があり、その結果コイルターン数に比例するアンテナ出力電圧は低下してしまう。
更に、完全に閉鎖ループを形成すると、アンテナに入る外部電波の磁束がコイルの巻いてないカバー部9側に多く流れるようになり、その結果アンテナ出力電圧に寄与する磁束の量が減少しアンテナ出力電圧の低下となる。この場合も本願発明の効果を十分発揮することが出来ない。
従って、当該接合部10の磁気的なギャップの幅は適切な値を持つ様に制御する必要がある。
本願発明の効果を十分に発揮させるためには、副磁路のギャップの幅を調整して共振時に発生する磁束がアンテナ周囲に漏れ出す量をアンテナ出力電圧の低下があまり問題にならない程度(金属外装内にアンテナを設置することによるアンテナ出力電圧減少が50%以下に抑えることを目標とした)に低減すると同時に、外付けの共振容量で所望の周波数(受信周波数)に共振周波数を調整することが出来るように所望の周波数(受信周波数)よりも高い自己共振周波数になるように設定し、アンテナに入る外部電波の磁束がコイルの巻いてあるアンテナコア部6側に多く流れるように設定する必要がある。言い換えると、外部電波の磁束から見て、アンテナコア部6の磁気抵抗に対し接合部10の磁気的なギャップを含むカバー部10の磁気抵抗を適度の範囲で大きく調整設定することになる。
試作・評価の結果からこの設定は、カバー部9を設けない場合のアンテナの実効透磁率に対し、カバー部10を設けることによりアンテナの突効透磁率が2〜10倍、好ましくは4〜8倍に設定する必要がある事が判った。言い換えると、カバー部10を設けない場合のアンテナのインダクタンスに対し、カバー部9を設けることによりアンテナのインダクタンスが2〜10倍、好ましくは4〜8倍に調整設定する必要がある。
この様な設定をするためには、主に接合部10の磁気的なギャップの幅と接合面積、磁気的なギャップを構成する部材の磁気特性を調整することにより設定することが出来る。
この場合の設定とは結果的に本願発明のアンテナの実効透磁率若しくはインダクタンスを調整設定することで、アンテナの実効透磁率若しくはインダクタンスを本願発明の効果を十分に発揮させるために適度な大きさにすることであり、その方法としては、磁気抵抗的な見方をすると、磁気的なギャップの形状つまり磁気的なギャップの幅を狭くするか接合部10の面積を増大するか、若しくは磁気的なギャップを構成する部材の磁気特性、特に比透磁率をアンテナコア部6とカバー部9を構成する軟磁性体の透磁率以下の範囲で部材の透磁率を変えることにより、アンテナの実効透磁率若しくはインダクタンスを大きく調整設定することが出来る。
しかしながら、本願発明のアンテナのように電波修正時計に用いるアンテナの場合、時計外装内に収納する必要があるため外形寸法の制約があり、外形寸法の増加のない磁気的なギャップの幅を狭くする、若しくは磁気的なギャップを構成する部材の磁気特性を調節する方法が好ましい。
磁気的なギャップの幅による調整設定方法の場合、実効透磁率もしくはインダクタンスを本願発明の効果を十分に発揮させる様に設定調整するためには、対向する面積が数平方mm程度ではギャップの幅を1mm以下好ましくは0.2mm以下の寸法に安定して調整設定すると同時に保持する必要がある。この様なギャップの幅の調整設定や、安定に保持できない場合、アンテナの受信特性(電圧出力)の製造バラツキが大きくなったり、経時的な変化を招いてしまう。
ここで、本発明に於いて上記した磁気的なギャップを形成する為の具体的な方法の例について詳細に説明する。
即ち、第1の方法としては、適宜の治具によりアンテナコア部6とカバー部9の位置を決めてギャップの幅を設定しその状態でギャップ部分に接着剤を流し込み固定一体化する方法である。
本発明に於いて使用可能な接着剤としては、例えば、一般に用いられる有機接着剤、たとえば、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤、シリコーン系接芳接着剤、アクリル系接着剤、ナイロン系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、ゴ厶系接着剤、尿素樹脂系接着剤、メラミン榔旨系接着剤、ビニール系接着剤等が使用可能である。
次に、ギャップを形成する為の第2の方法としては、図6に示す様に、直径の揃ったガラスもしくは樹脂製のビーズまたは短く切ったファイバー状のスペーサ用フィラーを混合した接着剤1000を、当該アンテナコア部6とカバー部9との接合部10のギャップを形成する面に塗布した後押し当て接着することにより用いたスペーサの直径にほぼ等しいギャップの幅を設定し固定一体化する方法である。
又、ギャップを形成する為の第3の方法としては、厚みの一定した樹脂フィルム1000をスペーサとしてギャップ部分に挟み込み、電波修正時計のアンテナ設置位置にネジ止め等により当該アンテナコア部6とカバー部9とを樹脂フィルム1000を介して突き当てた状態で固定することによりギャップの幅を設定する方法である。
一方、ギャップを形成する為の第4の方法としては、当該ギャップ部分に接着材1000そのものを直接当該アンテナコア部6とカバー部9の対向する面間に挿入したもので有ってもよく、或いは所定の基材の両面に粘着材もしくは接着剤力塗布された両面接着テープ1000を当該アンテナコア部6とカバー部9の対向する面に挟み込む形で当該アンテナコア部6とカバー部9を接着固定すると同時に両面テープの厚みによりギャップの幅を設定する方法であっても良い。
その他、当該接合部10の磁気的なギャップは当該アンテナコア部6とカバー部9の2箇所の接合部10の双方または片方に設けるものであっても良い。
次に、本発明に於いて当該ギャップを形成する際、アンテナコア部6とカバー部9を構成する軟磁性材料としてフェライト系焼結材たとえばマンガンジンク系フェライトを用いた場合、アンテナコア部6とカバー部9を密着させても、金属の軟磁性材料たとえば磁気焼鈍したパーマロイを用いた場合と振る舞いが異なり、リング状の評価サンプルでの評価結果の比透磁率:1000〜2000程度より推測されるアンテナの実効透磁率もしくはインダクタンスの変化を示さず、アンテナコア部6とカバー部9の接合部10の形状にも依るが数倍から十倍程度の実効透磁率もしくはインダクタンスの増加にとどまった。この結果よりフェライト系焼結材の場合、焼結時に部材表面に化学当量からの組成のずれ等何らかの理由で本来の磁気特性を示さず透磁率の低い数十mm程度の極薄い磁気的変質層が形成されていると考えられ、この変質層が本願発明における磁気的なギャップの働きをしていると考えられる。
一般的に軟磁性体は(結晶構造の)構造敏感性を示す材料が多く、例えばパーマロイの場合、圧延加工や切削加工を施すと材料全体若しくは切削加工近傍の表面の結晶構造が乱れ磁気特性が劣化する。このため加工後に磁気焼鈍を行い結晶構造の歪みを取り除き磁気特性の回復を計らなければならない。また、フェライト系の場合でも研削加工を施した表面近傍で磁気特性の劣化が生じたり、添加金属の化学当量からのズレにより磁気特性の劣化を生じることは良く知られており、似たような現象が起きていると考えられる。
このため軟磁性材料としてフェライト系焼結材を用いてアンテナコア部6とカバー部9を形成した場合、図16に示す様に、アンテナコア部6とカバー部9を密着させても外観上は磁気的なギャップを形成していないが、表面の磁気的変質層300を介してアンテナコア部6とカバー部9が接合している状態となり、結果として磁気的変質層300が接合部10の磁気的ギャップの幅を設定していることになる。それゆえフェライト系焼結材を用いて当該アンテナコア部6とカバー部9を形成した場合、外観上のギャップを形成せず当該アンテナコア部6とカバー部9を接合部10で密着させ、接合部10で密着させる面積を調整することにより前記実効透磁率もしくはインダクタンスの調整設定を行うことができる。
この場合磁気的なギャップの幅の設定は磁気的変質層の厚みによるので、当該アンテナコア部6とカバー部9は接着剤を塗布した後突き当て固定するか、突き当て固定した状態で接着剤をディスペンサー等で流し込み接着する。
上記した様に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2が金属の外装部3の内部に設置された場合であっても、そのQ値及び利得値の低下率が大幅に抑制され、実用的には、当該金属の外装部3の存在有無に関係なく、良好な受信性能を発揮出来るアンテナ構造体2を容易に且つ低コストで得られるのである。
処で、本発明に於いては、当該アンテナ構造体2が受信出来る対象電波の周波数は、2000kHz以下の長波を含む電波であって、好ましくは、数10kHz〜数百kHzの長波である。
本発明に於ける当該金属の外装部3は、当該アンテナ構造体2をその内部に収納しうる金属材料で構成されている側部と裏蓋部よりなる構造であるか或いは、当該アンテナ構造体2をその内部に収納しうる金属材料で構成されている側部と裏蓋部とが一体となって形成されている構造から選択された少なくとも一つの部材で構成されている事が望ましい。
一方、本発明に於いて使用される当該金属の外装部3は、具体的には、ステンレススチール、真鍮、チタンまたはチタン合金、或いは金、銀、プラチナ、ニッケル銅、クロム、アルミ、あるいはそれらの合金等の導電性を有する金属外装材料が使用される。
尚、本発明に於ける好ましい金属外装材料としては、真鍮、ステンレススチール、チタンまたはチタン合金である。
更に、本発明に於いて当該アンテナ構造体2の近傍に配置される当該金属の外装部3以外の具体例としては、例えば、太陽電池を含む電池、変換機、歯車列、マイコン、を含む時計厶ーブメントの構成部材、文字板、腕バンド等の金属材料からなる部材を含むものである。
[実施例2]
次に、本発明に於ける当該アンテナ構造体2の他の具体例を以下に説明する。
即ち、本具体例に於けるアンテナ構造体2は、例えば、当該アンテナ部8に於ける当該アンテナコア部6の長手方向両端部71,72に、外部からの電波の磁束を補助的に収集する軟磁性材料よりなるコレクタ部20、20’が形成されている事を特徴とするアンテナ構造体2である。
当該コレクタ部20は、当該アンテナコア部6に於ける両端部71、72の外壁部に当該アンテナコア部6と一体的に形成されているもので有ってもよく又、当該コレクタ部20は、当該アンテナコア部6とは別体に形成され、当該アンテナコア部6に於ける両端部71、72の外壁部に当接若しくは近接して設けられているもので有っても良い。
当該コレクタ部20の長手方向軸に直交する断面積は、当該アンテナコア部6の長手方向軸に直交する断面積よりも小さい事が望ましい。
更に、本具体例に於ける当該コレクタ部20は、図示の様に、その長手方向軸に沿って、且つ時計等の外装部の形状に適合する様に湾曲状、或いは屈折状に変形せしめられていることも望ましい具体例である。
本具体例に於ける当該コレクタ部20の構成をより詳細に説明するならば、図11に示すように、アンテナコア部6の長手方向両端部71,72に、外部電波の磁束を補助的に収集する軟磁性材料より成るコレクタ部20を配置した構成としたもので、当該コレクタ部20は、この具体例においてはアンテナコア部6と一体には形成せず、別体のマンガンジンク系フェライトの焼結体で形成したもので有っても良い。
当該コレクタ部20の形状は外装の側部に沿い易いように円弧形状とし、アンテナコア部6との対向面はアンテナコア部6とほぼ同じ寸法で密着できるようにした。コレクタ部20の円弧形状部の断面は幅:1mm、厚み:2mmで長さ:約7mmとした。
当該アンテナの利得をアンテナコア部6とコレクタ部20との距離(間隔)を変えて測定した結果を図15に示す。測定は共振周波数がほぼ40kHzと成るように共振用コンデンサの容量を調節し、チタン製の金属外装内に配置して測定を行った。
図15から判るように、コレクタ部20を配置する事によりアンテナの利得は増加することが判る。アンテナコア部6とコレクタ部20を密着して配置した場合が最大で、約9dB(出力電圧3倍弱)利得が改善し、アンテナコア部6とコレクタ部20との距離を離すに従い急速にコレクタ部20の利得の改善効果は減少する事が判る。また、この時アンテナの利得の改善は、Q値の改善によるものではなく単純にアンテナの利得が改善していた。このことから、コレクタ部20が外部電波の磁束を集めアンテナコア部6に受け渡す働きをしていると考えられる。
以上の結果より、コレクタ部20の効果を最大にするにはアンテナコア部6とコレクタ部20を一体で形成する事が望ましく、耐衝繋性を考慮して別体で形成する場合は極力アンテナコア部6とコレクタ部20を近接して配置する事が望ましい事になる。
また、本具体例ではコレクタ部20をアンテナコア部6の長手方向両端部に配置したが、片方のみに配置しても構わない。
上記した様に、本発明に於いては、コレクタ部20をアンテナコア部6の両端或いはその一方に配置することにより、アンテナ構造体2の利得を更に改善する事が可能であり,本発明に於ける当該アンテナ構造体2が金属の外装部3と接触しているかその近傍に金属の外装部3が存在している場合であっても、そのQ値の低下率が大幅に抑制されると共にアンテナ利の利得が改善し、実用的には、当該金属材料の存在の有無に関係なく、良好な受信性能を発揮出来るアンテナ構造体2を容易に且つ低コストで得られるのである。
[実施例3]
次に、本発明に於ける第2の態様を実施例3として説明する。
即ち、本発明に於ける第2の態様としては、図8に示す桟に、基準信号を出力する基準信号発生手段31と、該基準信号に基づき計時情報を出力する計時手段32と、該計時情報をもとに時刻を表示する表示手段33と、基準時刻情報を持つ標準電波を受信する受信手段34と、該受信手段34からの受信信号に基づき前記計時手段の出力時刻情報を修正する出力時刻修正手段35とから構成される電波修正時計1に於いて、当該受信手段34は、上記した何れかの構成を有するアンテナ構造体2と受信回路部とで構成されている電波修正時計1である。
本具体例に於ける当該電波修正時計1は、金属材料からなる外装部或いは裏蓋部を有しているか、少なくとも側部及び裏蓋部のいずれかが金属材料で構成されている事が好ましい。
本発明にかかる当該電波修正時計1は、タイムコードを乗せた標準電波を受信して、使用中の腕時計の時刻を当該標準時の時刻に自動的に合わせる電波修正時計或いは遠隔制御型腕時計等が含まれるものである。
本発明にかかる当該電波修正時計1の詳細な具体例を図10に示すならば、当該電波修正時計1は、図7に示す様な構成を有するアンテナ構造体2を金属材料から成る時計外装部の側部55に近接した部位に配置させた構成が示されている。
尚、図10中、45は受信回路部(受信IC)、46はフィルター用水晶振動子、41は時計用32kHzの水晶振動子、52は時分針等を動作させるための輪列、54は竜頭、53は裏周り機構、50は第1の変換機(モーター)、51は第2の変換機(モーター)、42は電池、40は計時手段あるいは時刻修正手段等を含む演算処理部を構成するマイコン、56は金属材料から成る時計外装部の裏蓋部である。
次に、本発明に於ける当該電波修正時計1に於いては、金属材料の時計外装部の側部55と裏蓋部56を有するものであって、当該アンテナ構造体2も当該側部55と裏蓋部56内に配電され場合によっては、当該アンテナ構造体2の少なくとも一部が当該側部55と裏蓋部56に接触しているものであっても良い。
変換磯は最低限の時計動作を行うには一個で十分であるが、時計の指針(時、分、秒)及びカレンダーの動作自由度を増すために複数個の変換磯を用いるのが機能時計では一般的である。
勿論、図10の当該電波修正時計1の配置構成例は、一例を示すものであって、上記した様に、本発明にかかる当該アンテナ構造体2は、金属材料から成る導電性物体の存在の影響が少ないので、その他の部品の配置構成との関係はフレキシブルであり、多くの変形態様が考えられる。
又、本発明に於ける別の具体例に於いては、図11示す様に、当該アンテナ構造体2が、当該電波修正時計1の文字板46に対して、風防43が設けられている面とは反対側の面に設けられている事も望ましい態様である。
尚、図11中、44は金属材料からなる導電性の外装部であり、45は表示手段を構成する時分針である。
本発明に於ける第1の具体例に於いては、上述した様な構成を採用しているので、上記した従来技術の問題点を解決し従来の電波修正時計の構造、外装材料、或いはデザイン等を大幅に変更することなく、簡易な構成を有するアンテナ構造体を採用して、受信感度が良好で、腕時計そのものの大きさも厚みも従来のものとは相違せず、デザイン面の自由度を高めた、製造コストを安価に抑えることが可能な、アンテナ構造体及び当該アンテナ構造体を使用した電波修正時計が容易に得られるのである。
更には、金属外装内にアンテナを収納した拐合でも、利得の低下を来す事のない、商品価値の商い電波修正時計が容易に得られるのである。
本発明のアンテナ構造体は、上記した様な技術構成を採用しているので、時計外装等の金属材料が近接して配置されても、アンテナ出力の低下を最小限に抑えることが出来る。
更に、本発明のアンテナ構造体を有する電波修正時計は、アンテナ構造体を内蔵し、且つ金属の時計外装を用いることが出来るので、従来の腕時計の構造或いはデザイン等を大幅に変更することなく、小形、薄型で質感が高く、高級感のある電波修正時計を提供することが可能となる。更に、従来の腕時計と同じ金属外装を用いることが出来るので、デザインの自由度が高かく、製造コストを安価に抑えることが可能となる。
本発明にかかる当該アンテナ構造体は、一般の電波修正時計に使用されるものであり、特に小型で軽量化された金属外装を有する電波修正時計の電波受信機能に優れたアンテナ構造体として使用可能である。

Claims (24)

  1. 外部電波を受信出来るアンテナ構造体であって、当該アンテナ構造体は、外部電波による磁束を受信出来るが、共振により発生する磁束がアンテナ構造体外部に漏れにくい磁路の構造を有しており、当該磁路は、少なくとも一つのアンテナコア部と当該アンテナコア部に導線が巻き付けられコイルが形成されているコイル部とで構成されたアンテナ部と、当該アンテナ部の近傍に配置され少なくとも当該アンテナ部の一部を被覆しているカバー部とで構成されたものであり、アンテナコア部とカバー部は軟磁性材料で形成され、且つ当該カバー部は、当該アンテナ部の当該アンテナコア部の両端部に於いて当該アンテナ部と接合されている事を特徴とするアンテナ構造体。
  2. 当該カバー部は共振により発生する磁束を通す機能を有する事を特徴とする請求の範囲第1項に記載のアンテナ構造体。
  3. 当該カバー部は、当該アンテナ部の当該アンテナコア部と接合部を介して接続されている事を特徴とする請求の範囲第1項又は第2項に記載のアンテナ構造体。
  4. 当該アンテナ構造体のアンテナコア部とカバー部により形成された概略閉鎖状磁路の一部に、その透磁率が他の部分の透磁率と異なる部分が含まれている事を特徴とする請求の範囲第1乃至第3項の何れか項に記載のアンテナ構造体。
  5. 当該カバー部はアンテナ部の全周囲を被覆している事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第4項の何れか項に記載のアンテナ構造体。
  6. 当該カバー部は当該アンテナ部のアンテナコア部の中央部の断面部に於ける最大長さよりも薄い厚みを有する部材で構成されている事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第5項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  7. 当該カバー部は、その全体の断面形状が当該板状体若しくは複数個の当該板状体の組み合わせで構成された平板体、L字状体、「コ」の字状体(U字状体)、屈曲状体、湾曲状体、円形若しくは多角形状閉鎖環状体、或いはそれらの組み合わせ、の何れかの形状を有している事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第4項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  8. 当該カバー部の長手方向の長さは、当該アンテナ部に於けるコイル部の長さよりも長い事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第7項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  9. 当該アンテナ部のアンテナコア部の中心と当該カバー部の長手方向と直交する断面での両端部のそれぞれとを結ぶ2つの直線で構成される交差角度が少なくとも90°である事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第8項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  10. 当該カバー部はフェライト系軟磁性材料、コバルト又はコバルト合金の軟磁性微粉末を樹脂に混練した軟磁性材料、若しくはコバルト又はコバルト合金の薄膜を積層した軟磁性複合材料で構成されている事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第9項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  11. 当該アンテナコア部は、フェライト系軟磁性材料、コバルト又はコバルト合金の軟磁性微粉末を樹脂に混練した軟磁性材料で構成されている事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第10項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  12. 当該カバー部の長手方向の両端部は、当該アンテナ部のアンテナコア部の両端部の少なくとも一部と接触している事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第11項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  13. 当該アンテナコア部の長手方向の両端部には、当該カバー部を支持するカバー部支持部材が設けられている事を特徴とする請求の範囲第12項に記載のアンテナ構造体。
  14. 当該カバー部の表面部は、当該アンテナコア部の最外表面と同一面を形成しているか或いは、当該アンテナコア部の最外表面よりも低い位置に形成される事を特徴とする請求の範囲第12項に記載のアンテナ構造体。
  15. 当該支持部は、当該アンテナコア部の両端部の相互に対向する一対の面に形成された段差部である事を特徴とする請求の範囲第14項に記載のアンテナ構造体。
  16. 当該接合部の磁気的ギャップは、スペーサ、接着材等を介在させて形成されているか、或いはエアーギャップである事を特徴とする請求の範囲第3項乃至第15項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  17. 当該アンテナ部に於ける当該アンテナコア部の当該カバー部との接触面積は、当該カバー部の断面積よりも大きい事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第16項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  18. 当該アンテナ部に於ける当該アンテナコア部の長手方向両端部に、外部からの電波の磁束を補助的に収集する軟磁性材料よりなるコレクタ部が形成されている事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第17項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  19. 当該コレクタ部は、当該アンテナコア部に於ける両端部の外壁部に当該アンテナコア部と一体的に形成されている事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第18項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  20. 当該コレクタ部は、当該アンテナコア部とは別体に形成され、当該アンテナコア部に於ける両端部の外壁部に当接若しくは近接して設けられている事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第19項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  21. 当該コレクタ部の長手方向軸に直交する断面積は、当該アンテナコア部の長手方向軸に直交する断面積よりも小さい事を特徴とする請求の範囲第1項乃至第20項の何れかに記載のアンテナ構造体。
  22. 基準信号を出力する基準信号発生手段と、該基準信号に基づき計時情報を出力する計時手段と、該計時情報をもとに時刻を表示する表示手段と、基準時刻情報を持つ標準電波を受信する受信手段と、該受信手段からの受信信号に基づき前記計時手段の出力時刻情報を修正する電波修正時計に於いて、当該受信手段は、請求の範囲第1項乃至第21項の何れかに記載の構造を有するアンテナ構造体を含んでいる事を特徴とする電波修正時計。
  23. 当該電波修正時計は、金属材料からなる外装部を有する事を特徴とする請求の範囲第22項に記載の電波修正時計。
  24. 少なくとも側部及び裏蓋部のいずれかが金属材料で構成されている事を特徴とする請求の範囲第22項に記載の電波修正時計。
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