JPS6362176B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPS6362176B2 JPS6362176B2 JP55110809A JP11080980A JPS6362176B2 JP S6362176 B2 JPS6362176 B2 JP S6362176B2 JP 55110809 A JP55110809 A JP 55110809A JP 11080980 A JP11080980 A JP 11080980A JP S6362176 B2 JPS6362176 B2 JP S6362176B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drying
- discoloration
- iron powder
- raw vegetables
- oxygen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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Landscapes
- Food Preservation Except Freezing, Refrigeration, And Drying (AREA)
- Storage Of Fruits Or Vegetables (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は食品の保存方法に関する。詳しくは、
生野菜類または変褪色し易い生野菜類の加工品を
凍結真空乾燥した後、鉄粉を主剤とする脱酸素剤
を用いて保存する方法に関する。 〔従来の技術〕 生野菜類またはその加工品は収穫したままの状
態では変質、腐敗しやすいので、従来から塩蔵、
くん製、かん詰め、びん詰め、低温貯蔵などの方
法が工夫されており、乾燥もその一つの方法であ
る。 しかしながら自然乾燥は乾燥速度がおそいため
各種の食品の乾燥には不適であり、また熱風乾
燥、噴霧乾燥などでは熱のために食品の変質がお
こるという欠点があつた。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明の課題は、これらの欠点を克服し、生野
菜類の保存における変褪色、変質、腐敗等を防止
することである。 〔課題を解決するための手段〕 上記の本発明の課題を解決するための手段は、
生野菜類または変褪色し易い生野菜類の加工品を
凍結真空乾燥した後、鉄粉を主剤とする脱酸素剤
と共に実質的に非通気性の容器中に密封し保存す
ることである。 前記の解決手段においては、凍結真空乾燥と、
鉄粉を主剤とする脱酸素剤との密封が必須であ
る。他の乾燥法では乾燥時に食品の成分変化がお
こるという欠点があり、また凍結真空乾燥だけで
あれば、乾燥後の食品の多孔性のため、及び易酸
化成分を保護していた水分子層の除去のため、乾
燥前よりも食品の劣化が著しいことがしばしばあ
る。また凍結真空乾燥後、密閉容器内にいれて窒
素置換をしても窒素で完全に置換することはむず
かしく、少なくとも数%の酸素は残存するため所
望の効果をあげることはできない。 前記の解決手段は生野菜類または変褪色し易い
生野菜類の加工品の真空乾燥される食品に適用さ
れる。ここで、生野菜類とは、例えば、大根、人
参、ねぎ、あさつき、ごぼう、パセリ、セロリ、
キヤベツなどであり、変褪色し易い生野菜類の加
工品とは、例えば、野沢菜漬け、小松菜漬け、京
菜漬け、きゆうり漬け、なす漬け、しそ漬け、わ
らび・ぜんまいの山菜漬けなどの漬物類、大根と
人参のなますなどの和物類、人参・大根・えんど
うの煮付け、長ねぎ、さやいんげん、きんぴら、
なすなどの煮物類、大根おろし、きざみねぎなど
の薬味類、ほうれん草のおひたし、グリーンピー
ス、枝豆、グリンアスパラ、オクラなどのゆで物
類等をいう。 脱酸素剤としては鉄粉を主剤とする任意の組成
のものを用いることができる。鉄粉を主剤とする
脱酸素剤は通常、通気性包材に包装して用いら
れ、通気性包材としては有孔プラスチツクフイル
ムやマイクロポーラスフイルムをラミネートした
包材が好ましい。鉄粉を主剤とする脱酸素剤は吸
着剤、アルカリ剤などと併用してもよい。 前記の解決手段において、凍結真空乾燥後の食
品は、鉄粉を主剤とする脱酸素剤と共に実質的に
非通気性の容器内に密封して保存される。容器と
しては気密容器だけでなく、各種塩化ビニリデン
コートフイルム等のガスバリヤー性フイルムが好
適に用いられる。 〔作用〕 前記の解決手段によれば凍結真空乾燥によつて
水分活性を低くできるため微生物による劣化はほ
とんどなく、また乾燥後の食品が容易に劣化し易
いにも拘らず鉄粉を主剤とする脱酸素剤の使用に
よりその劣化を有効に防止しうるため食品を乾燥
状態で色保持や褪色防止をしつつ長期間保存する
ことが可能である。 〔実施例〕 実施例 1 ねぎを凍結真空乾燥した後、その10gを鉄粉を
主剤とする脱酸素剤(エージレスZ―20、三菱瓦
斯化学(株)製)と共にKOP/PE(20μ/50μ)の袋
に密封し室温蛍光灯下(2500ルツクス)に放置し
褪色を見た。また比較のため脱酸素剤を封入しな
い対照区をつくつた。結果を表―1に示す。
生野菜類または変褪色し易い生野菜類の加工品を
凍結真空乾燥した後、鉄粉を主剤とする脱酸素剤
を用いて保存する方法に関する。 〔従来の技術〕 生野菜類またはその加工品は収穫したままの状
態では変質、腐敗しやすいので、従来から塩蔵、
くん製、かん詰め、びん詰め、低温貯蔵などの方
法が工夫されており、乾燥もその一つの方法であ
る。 しかしながら自然乾燥は乾燥速度がおそいため
各種の食品の乾燥には不適であり、また熱風乾
燥、噴霧乾燥などでは熱のために食品の変質がお
こるという欠点があつた。 〔発明が解決しようとする課題〕 本発明の課題は、これらの欠点を克服し、生野
菜類の保存における変褪色、変質、腐敗等を防止
することである。 〔課題を解決するための手段〕 上記の本発明の課題を解決するための手段は、
生野菜類または変褪色し易い生野菜類の加工品を
凍結真空乾燥した後、鉄粉を主剤とする脱酸素剤
と共に実質的に非通気性の容器中に密封し保存す
ることである。 前記の解決手段においては、凍結真空乾燥と、
鉄粉を主剤とする脱酸素剤との密封が必須であ
る。他の乾燥法では乾燥時に食品の成分変化がお
こるという欠点があり、また凍結真空乾燥だけで
あれば、乾燥後の食品の多孔性のため、及び易酸
化成分を保護していた水分子層の除去のため、乾
燥前よりも食品の劣化が著しいことがしばしばあ
る。また凍結真空乾燥後、密閉容器内にいれて窒
素置換をしても窒素で完全に置換することはむず
かしく、少なくとも数%の酸素は残存するため所
望の効果をあげることはできない。 前記の解決手段は生野菜類または変褪色し易い
生野菜類の加工品の真空乾燥される食品に適用さ
れる。ここで、生野菜類とは、例えば、大根、人
参、ねぎ、あさつき、ごぼう、パセリ、セロリ、
キヤベツなどであり、変褪色し易い生野菜類の加
工品とは、例えば、野沢菜漬け、小松菜漬け、京
菜漬け、きゆうり漬け、なす漬け、しそ漬け、わ
らび・ぜんまいの山菜漬けなどの漬物類、大根と
人参のなますなどの和物類、人参・大根・えんど
うの煮付け、長ねぎ、さやいんげん、きんぴら、
なすなどの煮物類、大根おろし、きざみねぎなど
の薬味類、ほうれん草のおひたし、グリーンピー
ス、枝豆、グリンアスパラ、オクラなどのゆで物
類等をいう。 脱酸素剤としては鉄粉を主剤とする任意の組成
のものを用いることができる。鉄粉を主剤とする
脱酸素剤は通常、通気性包材に包装して用いら
れ、通気性包材としては有孔プラスチツクフイル
ムやマイクロポーラスフイルムをラミネートした
包材が好ましい。鉄粉を主剤とする脱酸素剤は吸
着剤、アルカリ剤などと併用してもよい。 前記の解決手段において、凍結真空乾燥後の食
品は、鉄粉を主剤とする脱酸素剤と共に実質的に
非通気性の容器内に密封して保存される。容器と
しては気密容器だけでなく、各種塩化ビニリデン
コートフイルム等のガスバリヤー性フイルムが好
適に用いられる。 〔作用〕 前記の解決手段によれば凍結真空乾燥によつて
水分活性を低くできるため微生物による劣化はほ
とんどなく、また乾燥後の食品が容易に劣化し易
いにも拘らず鉄粉を主剤とする脱酸素剤の使用に
よりその劣化を有効に防止しうるため食品を乾燥
状態で色保持や褪色防止をしつつ長期間保存する
ことが可能である。 〔実施例〕 実施例 1 ねぎを凍結真空乾燥した後、その10gを鉄粉を
主剤とする脱酸素剤(エージレスZ―20、三菱瓦
斯化学(株)製)と共にKOP/PE(20μ/50μ)の袋
に密封し室温蛍光灯下(2500ルツクス)に放置し
褪色を見た。また比較のため脱酸素剤を封入しな
い対照区をつくつた。結果を表―1に示す。
【表】
実施例 2
鉄粉を主剤とする脱酸素剤「エージレスZ―
20」(商標、三菱瓦斯化学(株)製、鉄粉0.4g、充填
剤0.4g、少量の食塩、水10%を含む組成物を小
孔を開けたポリエチレンフイルムに紙をラミネー
トした包材に充填包装したもの)をKOP/PE
(20μ/50μ)の袋に空気100mlと共に密封し、25
℃に3日間放置し、袋内の酸素濃度と相対湿度を
測定した。 一方、比較として、グルコース0.3g、ソルビ
ツト0.3g、グルコースオキシダーゼ・カタラー
ゼ製剤5mgをクエン酸緩衝液(PH5.5)3mlに溶
解し、セルロース1gに吸収させた。これを、小
孔を開けたポリエチレンフイルムに紙をラミネー
トした包材に充填包装し、グルコース脱酸素剤と
した。これを用いて前記鉄粉を主剤とする脱酸素
剤の場合と同様の試験と測定を実施した。 結果を表―2に示した。
20」(商標、三菱瓦斯化学(株)製、鉄粉0.4g、充填
剤0.4g、少量の食塩、水10%を含む組成物を小
孔を開けたポリエチレンフイルムに紙をラミネー
トした包材に充填包装したもの)をKOP/PE
(20μ/50μ)の袋に空気100mlと共に密封し、25
℃に3日間放置し、袋内の酸素濃度と相対湿度を
測定した。 一方、比較として、グルコース0.3g、ソルビ
ツト0.3g、グルコースオキシダーゼ・カタラー
ゼ製剤5mgをクエン酸緩衝液(PH5.5)3mlに溶
解し、セルロース1gに吸収させた。これを、小
孔を開けたポリエチレンフイルムに紙をラミネー
トした包材に充填包装し、グルコース脱酸素剤と
した。これを用いて前記鉄粉を主剤とする脱酸素
剤の場合と同様の試験と測定を実施した。 結果を表―2に示した。
【表】
実施例 3
実施例1と同様に凍結真空乾燥したねぎ10g
を、鉄を主剤とする脱酸素剤「エージレスZ―
20」と共にKOP/PE(20μ/50μ)の袋に密封し、
室温蛍光灯下(2500ルクス)に放置し、ねぎの褪
色を経日的に観察した。 一方比較として、鉄粉を主剤とする脱酸素剤に
代えて、実施例2における比較区として調製した
と同様のグルコース脱酸素剤を用いて、上記と同
様のねぎの褪色試験と観察を実施した。 結果を表―3に示した。
を、鉄を主剤とする脱酸素剤「エージレスZ―
20」と共にKOP/PE(20μ/50μ)の袋に密封し、
室温蛍光灯下(2500ルクス)に放置し、ねぎの褪
色を経日的に観察した。 一方比較として、鉄粉を主剤とする脱酸素剤に
代えて、実施例2における比較区として調製した
と同様のグルコース脱酸素剤を用いて、上記と同
様のねぎの褪色試験と観察を実施した。 結果を表―3に示した。
【表】
【表】
実施例 4
野沢菜漬けを凍結真空乾燥した後、その約5g
を、鉄粉を主剤とする脱酸素剤(「エージレスZ
―20」三菱瓦斯化学(株)製)と共にKOP/PE
(20μ/50μ)の袋に密封し、室温蛍光灯下(約
2500ルクス)に放置し、野沢菜漬けの褪色を経日
毎に観察した。また、比較のため脱酸素剤を封入
しない対照区(2)について上記と同様の野沢菜漬け
の褪色試験と観察を実施した。 結果を表―4に示した。
を、鉄粉を主剤とする脱酸素剤(「エージレスZ
―20」三菱瓦斯化学(株)製)と共にKOP/PE
(20μ/50μ)の袋に密封し、室温蛍光灯下(約
2500ルクス)に放置し、野沢菜漬けの褪色を経日
毎に観察した。また、比較のため脱酸素剤を封入
しない対照区(2)について上記と同様の野沢菜漬け
の褪色試験と観察を実施した。 結果を表―4に示した。
【表】
本発明によれば、生野菜類または変褪色し易い
生野菜類の加工品に対して乾燥状態でその変褪色
を防止しつつ、変質、腐敗することなく保存しう
る期間を飛躍的に増大させることができる。
生野菜類の加工品に対して乾燥状態でその変褪色
を防止しつつ、変質、腐敗することなく保存しう
る期間を飛躍的に増大させることができる。
Claims (1)
- 1 生野菜類または変褪色し易い生野菜類の加工
品を凍結真空乾燥した後、鉄粉を主剤とする脱酸
素剤と共に実質的に非通気性の容器中に密封し保
存することを特徴とする食品の保存方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11080980A JPS5736967A (en) | 1980-08-12 | 1980-08-12 | Food storage |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11080980A JPS5736967A (en) | 1980-08-12 | 1980-08-12 | Food storage |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5736967A JPS5736967A (en) | 1982-02-27 |
JPS6362176B2 true JPS6362176B2 (ja) | 1988-12-01 |
Family
ID=14545200
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11080980A Granted JPS5736967A (en) | 1980-08-12 | 1980-08-12 | Food storage |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5736967A (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2536498B2 (ja) * | 1985-12-18 | 1996-09-18 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 脱酸素剤連続包装体およびその切断装置 |
SE464085B (sv) * | 1988-07-11 | 1991-03-04 | Plm Ab | En polymerkomposition med foermaaga att foerbruka syre samt framstaellning av kompositionen |
CN1330242C (zh) * | 2005-11-07 | 2007-08-08 | 大连工业大学 | 山野菜及食用菌的保鲜加工方法 |
JP5237908B2 (ja) * | 2009-09-09 | 2013-07-17 | 日立アプライアンス株式会社 | 冷蔵庫 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5441289A (en) * | 1977-09-07 | 1979-04-02 | Daiya Kemifua Kk | Deoxidating agent |
JPS54120287A (en) * | 1978-03-13 | 1979-09-18 | Teijin Ltd | Oxygen capturing composition |
JPS54140747A (en) * | 1978-04-24 | 1979-11-01 | Daiya Kemifua Kk | Preserving of dried vegetable by reducing bacteria count |
-
1980
- 1980-08-12 JP JP11080980A patent/JPS5736967A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5736967A (en) | 1982-02-27 |
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