JPS6350424A - 低温靭性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 - Google Patents
低温靭性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPS6350424A JPS6350424A JP19367286A JP19367286A JPS6350424A JP S6350424 A JPS6350424 A JP S6350424A JP 19367286 A JP19367286 A JP 19367286A JP 19367286 A JP19367286 A JP 19367286A JP S6350424 A JPS6350424 A JP S6350424A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- rolling
- temperature
- toughness
- less
- steel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 title claims description 32
- 239000010959 steel Substances 0.000 title claims description 32
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 title claims description 10
- 238000000034 method Methods 0.000 title description 9
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims description 42
- 238000001816 cooling Methods 0.000 claims description 24
- 239000012535 impurity Substances 0.000 claims description 4
- 229910052748 manganese Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910052758 niobium Inorganic materials 0.000 claims description 4
- 229910052802 copper Inorganic materials 0.000 claims description 3
- 229910052750 molybdenum Inorganic materials 0.000 claims description 3
- 239000000463 material Substances 0.000 description 9
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 8
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 5
- 238000004881 precipitation hardening Methods 0.000 description 4
- OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N Carbon Chemical compound [C] OKTJSMMVPCPJKN-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 229910001566 austenite Inorganic materials 0.000 description 3
- 229910052799 carbon Inorganic materials 0.000 description 3
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 3
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 2
- 230000001771 impaired effect Effects 0.000 description 2
- 239000000203 mixture Substances 0.000 description 2
- 229910052720 vanadium Inorganic materials 0.000 description 2
- 206010011224 Cough Diseases 0.000 description 1
- 239000000654 additive Substances 0.000 description 1
- 230000000996 additive effect Effects 0.000 description 1
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 description 1
- 229910052804 chromium Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 1
- 238000005336 cracking Methods 0.000 description 1
- 238000002425 crystallisation Methods 0.000 description 1
- 230000008025 crystallization Effects 0.000 description 1
- 230000003247 decreasing effect Effects 0.000 description 1
- 230000006866 deterioration Effects 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000009826 distribution Methods 0.000 description 1
- 238000000605 extraction Methods 0.000 description 1
- 238000005469 granulation Methods 0.000 description 1
- 230000003179 granulation Effects 0.000 description 1
- 238000005098 hot rolling Methods 0.000 description 1
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000010791 quenching Methods 0.000 description 1
- 230000000171 quenching effect Effects 0.000 description 1
- 238000001953 recrystallisation Methods 0.000 description 1
- 238000003303 reheating Methods 0.000 description 1
- 230000000717 retained effect Effects 0.000 description 1
- 239000000523 sample Substances 0.000 description 1
- 229920006395 saturated elastomer Polymers 0.000 description 1
- 239000006104 solid solution Substances 0.000 description 1
- 239000000126 substance Substances 0.000 description 1
- 238000005496 tempering Methods 0.000 description 1
- 150000003568 thioethers Chemical class 0.000 description 1
- 230000009466 transformation Effects 0.000 description 1
- 229910000859 α-Fe Inorganic materials 0.000 description 1
Landscapes
- Heat Treatment Of Steel (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は低温靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製
造方法に関し、特に、加熱条件、圧延条件並びにその後
の冷却速度を制御して、板厚方向に均一で且つ優れた低
温靭性を有する厚手高張力柵板を製造する方法に関する
ものである。
造方法に関し、特に、加熱条件、圧延条件並びにその後
の冷却速度を制御して、板厚方向に均一で且つ優れた低
温靭性を有する厚手高張力柵板を製造する方法に関する
ものである。
近年、エネルギー開発が極地化、深海化しており、使用
される海洋構造物は年々巨大化が著しく、また効率的な
エネルギー輸送のため、砕氷タンカーなどの使用が必要
とされる。そして、これらに使用される鋼材は板厚が厚
くかつ非常に低温靭性が優れたものが要求される。とこ
ろが板厚が増すと板厚方向の材質差が増し、板厚中心部
の機械的性質が他の部分より劣る。特に、低温靭性の劣
化が大きい。更に、板厚中心部は拘束応力が最大となり
、破壊の起点となりやすいので、板厚中心部まで均一で
優れた低温靭性を有することが必要である。
される海洋構造物は年々巨大化が著しく、また効率的な
エネルギー輸送のため、砕氷タンカーなどの使用が必要
とされる。そして、これらに使用される鋼材は板厚が厚
くかつ非常に低温靭性が優れたものが要求される。とこ
ろが板厚が増すと板厚方向の材質差が増し、板厚中心部
の機械的性質が他の部分より劣る。特に、低温靭性の劣
化が大きい。更に、板厚中心部は拘束応力が最大となり
、破壊の起点となりやすいので、板厚中心部まで均一で
優れた低温靭性を有することが必要である。
また、これらの巨大構造物に対する安全性確保は重要な
問題であり、溶接割れ性、溶接部継手靭性等の向上のた
めに炭素当量を低く抑えることが必要である。
問題であり、溶接割れ性、溶接部継手靭性等の向上のた
めに炭素当量を低く抑えることが必要である。
近年、炭素当量を減少して高強度・高靭性を得る手段と
して、制御圧延と制御冷却を組み合せた材質改善技術が
種々検討され、提案されており、例えば提案されたもの
として特開昭57−169019号公報記載のものが公
知である。しかしながら、前記公報記載の技術はライン
パイプや一般造船材を対象とし、加えて板厚50韮以下
の比較的薄いものを対象とした技術であり、このように
板厚の薄い領域では板厚方向の材質はもともと比較的均
一である。
して、制御圧延と制御冷却を組み合せた材質改善技術が
種々検討され、提案されており、例えば提案されたもの
として特開昭57−169019号公報記載のものが公
知である。しかしながら、前記公報記載の技術はライン
パイプや一般造船材を対象とし、加えて板厚50韮以下
の比較的薄いものを対象とした技術であり、このように
板厚の薄い領域では板厚方向の材質はもともと比較的均
一である。
しかるに、板厚が50mm以上に厚くなると板厚方向に
材質差が大きくなり、特に板厚中心部の靭性は著しく低
下する。この原因の一つに、従来の加熱、圧延方法では
、第2図に示すように加熱炉で900〜1150℃に加
熱後粗圧延を経て仕上圧延に至る間に鋼板温度は時間と
共に低下し、板厚中心(1/2t)部と表面直下では温
度差が大きく、とりわけ未再結晶域の圧延を開始する際
に、表面と板厚中心部の温度差が大きくなり、板厚中心
部は再結晶したり、未再結晶域高温側での圧延になって
しまうことが考えられる。このため、最善の未再結晶域
低温側で圧延が達成できているAt部などに比べ、板厚
中心部の靭性が低い。一方、圧延温度を低下させれば板
厚中心部の低温靭性の改善は可能であるが、表面側の温
度が低下しすぎ、変態して出来たフェライトを加工する
ことになり、表面側の低温靭性が低下するとともに、板
厚方向のミクロ組織も不均一であり、板厚全体が均質で
優れた低温靭性を有する技術開発が望まれていた。
材質差が大きくなり、特に板厚中心部の靭性は著しく低
下する。この原因の一つに、従来の加熱、圧延方法では
、第2図に示すように加熱炉で900〜1150℃に加
熱後粗圧延を経て仕上圧延に至る間に鋼板温度は時間と
共に低下し、板厚中心(1/2t)部と表面直下では温
度差が大きく、とりわけ未再結晶域の圧延を開始する際
に、表面と板厚中心部の温度差が大きくなり、板厚中心
部は再結晶したり、未再結晶域高温側での圧延になって
しまうことが考えられる。このため、最善の未再結晶域
低温側で圧延が達成できているAt部などに比べ、板厚
中心部の靭性が低い。一方、圧延温度を低下させれば板
厚中心部の低温靭性の改善は可能であるが、表面側の温
度が低下しすぎ、変態して出来たフェライトを加工する
ことになり、表面側の低温靭性が低下するとともに、板
厚方向のミクロ組織も不均一であり、板厚全体が均質で
優れた低温靭性を有する技術開発が望まれていた。
(問題点を解決するための手段〕
本発明は上記の如き問題点を有利に解決し、板厚50鶴
以上、引張強さ50 kgf/mn2以上の厚手高張力
鋼板において板厚方向全域にわたり低温靭性の均質化と
向上が可能な製造方法の提供を目的とする。
以上、引張強さ50 kgf/mn2以上の厚手高張力
鋼板において板厚方向全域にわたり低温靭性の均質化と
向上が可能な製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するため本発明は
(11重量比にて
C: 0.03〜0.20%、St:0.05〜0.6
0%、 Mn: 0.50〜2.50%、 Nb: 0
.001〜0.10%+、 、l: 0.005〜0.
1%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼
を900〜1150℃に加熱し、中間段階厚さまで圧延
して一旦圧延を中断して冷却するかまたは圧延せずスラ
ブ状態のまま冷却し表面温度がに、を割る前に該鋼をA
r3+b いでAr、以上で圧下率50〜70%の圧延を行い、圧
延後、冷却速度1〜lO℃/secで250〜600℃
まで冷却し、引き続き空冷することを特徴とする低温靭
性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法。
0%、 Mn: 0.50〜2.50%、 Nb: 0
.001〜0.10%+、 、l: 0.005〜0.
1%を含有し、残部Feおよび不可避不純物からなる鋼
を900〜1150℃に加熱し、中間段階厚さまで圧延
して一旦圧延を中断して冷却するかまたは圧延せずスラ
ブ状態のまま冷却し表面温度がに、を割る前に該鋼をA
r3+b いでAr、以上で圧下率50〜70%の圧延を行い、圧
延後、冷却速度1〜lO℃/secで250〜600℃
まで冷却し、引き続き空冷することを特徴とする低温靭
性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法。
(2)重量比にて
C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60
%、 Mn: 0.50〜2.50%、 Nb : 0
.001〜0.10%、A1:0.005〜0.1%を
基本成分とし、更に、Cr : 1.0%以下、Mo:
1.0%以下、V:O,t%以下、Cu:2.0%以下 のうち1種又は2種以上を含有し 更にNi : 4.
0%以下、Ti:0.15%以下、Ca:0.01%以
下 のうち1種又はi種以上を含有し残部Feおよび不可避
不純物からなる鋼を900〜1150℃に加熱し、中間
段階厚さまで圧延して一旦圧延を中断して冷却するか、
または圧延せずスラブ状態のまま冷却し表面温度がに、
を割る前に咳鋼をArz +150℃〜Ar3の温度に
均一に保熱し、次いでAr=以上で圧下率50〜70%
の圧延を行い、圧延後、冷却速度1〜10℃/secで
250〜600℃まで冷却し、引き続き空冷することを
特徴とする低温靭性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の
製造方法。
%、 Mn: 0.50〜2.50%、 Nb : 0
.001〜0.10%、A1:0.005〜0.1%を
基本成分とし、更に、Cr : 1.0%以下、Mo:
1.0%以下、V:O,t%以下、Cu:2.0%以下 のうち1種又は2種以上を含有し 更にNi : 4.
0%以下、Ti:0.15%以下、Ca:0.01%以
下 のうち1種又はi種以上を含有し残部Feおよび不可避
不純物からなる鋼を900〜1150℃に加熱し、中間
段階厚さまで圧延して一旦圧延を中断して冷却するか、
または圧延せずスラブ状態のまま冷却し表面温度がに、
を割る前に咳鋼をArz +150℃〜Ar3の温度に
均一に保熱し、次いでAr=以上で圧下率50〜70%
の圧延を行い、圧延後、冷却速度1〜10℃/secで
250〜600℃まで冷却し、引き続き空冷することを
特徴とする低温靭性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の
製造方法。
を要旨とするものである。
前述したように、従来、板厚50mを越えるような厚手
鋼板においては板厚方向に材質差、特に低温靭性の差が
生じるのは圧延温度を管理する制御圧延の宿命であり、
やむを得ない現象と考えられて来た。
鋼板においては板厚方向に材質差、特に低温靭性の差が
生じるのは圧延温度を管理する制御圧延の宿命であり、
やむを得ない現象と考えられて来た。
しかしながら、発明者等はこの板厚方向の靭性差の要因
につき更に深く追求した結果、圧延時の板厚各部位の塑
性変形、圧延による温度変化等よりも、圧延前の板厚方
向温度分布が最も影響していることを見出した。そして
、スラブの状態で冷却後あるいは若干の圧延後保熱を行
なって制御圧延前に生じた表面〜板厚中心の温度差をな
くし均一にすることにより、その後の制御圧延−制御冷
却後において板厚方向に均質なミクロ組織、機械的性質
が得られることを知見し、本発明はかかる知見にもとづ
いて構成したものである。
につき更に深く追求した結果、圧延時の板厚各部位の塑
性変形、圧延による温度変化等よりも、圧延前の板厚方
向温度分布が最も影響していることを見出した。そして
、スラブの状態で冷却後あるいは若干の圧延後保熱を行
なって制御圧延前に生じた表面〜板厚中心の温度差をな
くし均一にすることにより、その後の制御圧延−制御冷
却後において板厚方向に均質なミクロ組織、機械的性質
が得られることを知見し、本発明はかかる知見にもとづ
いて構成したものである。
まず、本発明における成分限定理由を述べる。
Cは安価に強度を上昇させる元素で強度確保のため0.
03%以上必要であるが、多量に添加すると綱の靭性お
よび溶接性を害するので上限を0.20%とした。
03%以上必要であるが、多量に添加すると綱の靭性お
よび溶接性を害するので上限を0.20%とした。
Stは鋼の脱酸のため0.05%以上必要であるが、多
くなると溶接性を害するので上限を0.60%とする。
くなると溶接性を害するので上限を0.60%とする。
Mnは強度確保のため0.50%以上は必要であるが、
多くなると溶接性、靭性の低下を招くため上限を2.5
0%とする。
多くなると溶接性、靭性の低下を招くため上限を2.5
0%とする。
Nbはオーステナイト粒の粗大化防止と再結晶抑制効果
および強度確保のため0.001%以上必要であるが、
多くなると溶接性を阻害するため、0、1%を上限とす
る。
および強度確保のため0.001%以上必要であるが、
多くなると溶接性を阻害するため、0、1%を上限とす
る。
Aβは脱酸のため0.005%以上必要であるが、多く
なると靭性が著しく低下するため0.1%を上限とする
。
なると靭性が著しく低下するため0.1%を上限とする
。
本発明は上記の基本成分のほかに、要求される鋼の特性
に応じて次の元素を1種または2種以上選択的に添加す
ることができる。
に応じて次の元素を1種または2種以上選択的に添加す
ることができる。
Crは焼入れ性を向上させ強度上昇に有用な元素である
が、多くなると靭性、溶接性を阻害するため1.0%以
下とする。
が、多くなると靭性、溶接性を阻害するため1.0%以
下とする。
Moは焼入れ性を向上させ強度上昇に有用な元素である
が、多くなると溶接性、靭性を低下させるので1.0%
以下とする。
が、多くなると溶接性、靭性を低下させるので1.0%
以下とする。
Cuは強度上昇に有用な元素であるが、多くなると熱間
加工の際、割れを発生し、かつ溶接性を害するため2.
0%以下とする。
加工の際、割れを発生し、かつ溶接性を害するため2.
0%以下とする。
■は析出硬化による強度上昇に有用な元素であるが、多
くなると溶接性を阻害するため0.1%以下とする。
くなると溶接性を阻害するため0.1%以下とする。
Niは靭性向上に有用な元素であるが、高価な元素であ
るため4.0%以下とする。
るため4.0%以下とする。
Tiはオーステナイト粒の粗大化を防ぎ靭性確保に有用
であり、また析出硬化により強度上昇にも有用な元素で
あるが、多くなると溶接性を阻害するため0.1%以下
とする。
であり、また析出硬化により強度上昇にも有用な元素で
あるが、多くなると溶接性を阻害するため0.1%以下
とする。
Caは鋼中硫化物の形態制御によりZ方向の材質改善に
有効であるが、多くなると鋼中介在物が増加し、靭性、
溶接性を害するため0.01%以下とする。
有効であるが、多くなると鋼中介在物が増加し、靭性、
溶接性を害するため0.01%以下とする。
これらの添加元素のうち、V、 Cu、 Cr、 Mo
は主に強度上昇に有用な元素で必要に応じて1種または
2種以上添加する。また、Ti、 Ni、 Caは主に
靭性向上に有用な元素で必要に応じ、1種または2種以
上添加する。
は主に強度上昇に有用な元素で必要に応じて1種または
2種以上添加する。また、Ti、 Ni、 Caは主に
靭性向上に有用な元素で必要に応じ、1種または2種以
上添加する。
次に加熱、圧延、冷却条件について限定理由を述べる。
加熱温度はオーステナイト粒の細粒化のため1150″
C以下とする。一方低過ぎると析出硬化元素が固溶しな
くなるため下限は900℃以上とする。強度、靭性の点
からは950℃〜1050℃の範囲が最も好ましい。
C以下とする。一方低過ぎると析出硬化元素が固溶しな
くなるため下限は900℃以上とする。強度、靭性の点
からは950℃〜1050℃の範囲が最も好ましい。
これらの温度で加熱後、中間段階厚さまで圧延して表面
の温度がに、より低下する前に一旦圧延を中断し、該中
間段階厚の鋼あるいは圧延しないでスラブ状態のままの
鋼をAr3+bの 温度に設定した炉等に装入し、全体を均一温度に保熱す
る。この後抽出してすぐ未再結晶域での制御圧延を施す
。このような方法により、第1図に示すように加熱炉抽
出後粗圧延−仕上圧延に至る間に生じた板厚中心部(l
At)と表面直下との温度差が解消され、未再結晶域で
の制御圧延開始時に表面が二相域圧延となることなく、
板厚中心部の圧延温度もAr=直上にすることができる
。すなわち、圧延中の温度が板厚方向でほぼ均一となり
板厚方向の特性差を小さくでき、これにより板厚中心部
も靭性の優れた鋼板が製造できる。圧延中の温度はAr
3〜Ar3+150℃の範囲とするが全厚がに、〜Ar
:++50℃の範囲にはいることが好ましい。
の温度がに、より低下する前に一旦圧延を中断し、該中
間段階厚の鋼あるいは圧延しないでスラブ状態のままの
鋼をAr3+bの 温度に設定した炉等に装入し、全体を均一温度に保熱す
る。この後抽出してすぐ未再結晶域での制御圧延を施す
。このような方法により、第1図に示すように加熱炉抽
出後粗圧延−仕上圧延に至る間に生じた板厚中心部(l
At)と表面直下との温度差が解消され、未再結晶域で
の制御圧延開始時に表面が二相域圧延となることなく、
板厚中心部の圧延温度もAr=直上にすることができる
。すなわち、圧延中の温度が板厚方向でほぼ均一となり
板厚方向の特性差を小さくでき、これにより板厚中心部
も靭性の優れた鋼板が製造できる。圧延中の温度はAr
3〜Ar3+150℃の範囲とするが全厚がに、〜Ar
:++50℃の範囲にはいることが好ましい。
圧延温度をこれらの温度に限定するのは、圧延温度が高
すぎると、細粒化が十分なされず、またAr3未満の温
度で圧延すると、その後の制御冷却時に十分焼きが入ら
ず所要の強度示得られないためである。
すぎると、細粒化が十分なされず、またAr3未満の温
度で圧延すると、その後の制御冷却時に十分焼きが入ら
ず所要の強度示得られないためである。
これらの温度における圧下率を50%以上とするのは、
これ以下では細粒化が十分なされず、靭性が悪いためで
ある。上限は制御圧延の効果が飽和する70%以下とす
る。
これ以下では細粒化が十分なされず、靭性が悪いためで
ある。上限は制御圧延の効果が飽和する70%以下とす
る。
次に熱間圧延後の冷却速度を1℃/sec以上としたの
は、板厚中心部まで焼入れ組織とし、所定の強度を確保
するためであり、これ未満では強度不足となる。上限は
表面硬さの急上昇を抑え、また靭性の悪い中間組織を生
じない10℃/sec以下とする。
は、板厚中心部まで焼入れ組織とし、所定の強度を確保
するためであり、これ未満では強度不足となる。上限は
表面硬さの急上昇を抑え、また靭性の悪い中間組織を生
じない10℃/sec以下とする。
次に水冷停止温度の下限を250℃とするのは、強度の
上がりすぎによる靭性の低下を防ぐためであり、上限を
600℃とするのは、これ以上では所定の強度が得られ
ず、細粒化も不十分になるためである。
上がりすぎによる靭性の低下を防ぐためであり、上限を
600℃とするのは、これ以上では所定の強度が得られ
ず、細粒化も不十分になるためである。
なお、前記冷却停止後の空冷は、空冷中のオートテンパ
ー効果により強度の上がりすぎと靭性の低下を防止する
ためである。
ー効果により強度の上がりすぎと靭性の低下を防止する
ためである。
(実施例)
次に本発明の実施例と比較例を挙げる。
供試材の化学組成を第1表に示し、製造条件を第2表に
、得られた厚鋼板の機械的性質を第3表に示す。
、得られた厚鋼板の機械的性質を第3表に示す。
第3表
以上の通り、本発明法を適用して得た厚鋼板AI、B1
.CI、D1.El、Fl、Gl。
.CI、D1.El、Fl、Gl。
Hlは何れも板厚方向の靭性差が小さく、表面直下、!
4L%tとも良好な靭性を示している。これに対し、比
較例のA2は水冷停止温度が低いため、強度は高いが靭
性が低い。B2.B2は再保熱していないため、板厚中
心部の圧延温度が高く、靭性が悪い。B2は制御圧延を
38%しか行っていないため、板厚全体の靭性が悪い。
4L%tとも良好な靭性を示している。これに対し、比
較例のA2は水冷停止温度が低いため、強度は高いが靭
性が低い。B2.B2は再保熱していないため、板厚中
心部の圧延温度が高く、靭性が悪い。B2は制御圧延を
38%しか行っていないため、板厚全体の靭性が悪い。
F2は板厚全体がに、より低下しており、靭性が悪い。
G2は、加熱温度が高いため、板厚全体の靭性が悪い。
B2は保熱温度が高いため、強度は高いが靭性が低い。
C2は表面Ar3以下で保熱開始しているため表面の靭
性が低い。
性が低い。
(発明の効果)
以上の如く、本発明は板厚50mm以上で112当たり
50kgf以上の引張強さを有する鋼板の板厚中心部の
細粒化を加熱、圧延、冷却を制御することにより達成し
たもので、板厚中心部まで含めた良好な低温靭性の確保
と成分組成及び含有量の適切な限定により低炭素当量下
での高強度の確保を同時に可能としたもので、工業上そ
の効果の大きい発明である。
50kgf以上の引張強さを有する鋼板の板厚中心部の
細粒化を加熱、圧延、冷却を制御することにより達成し
たもので、板厚中心部まで含めた良好な低温靭性の確保
と成分組成及び含有量の適切な限定により低炭素当量下
での高強度の確保を同時に可能としたもので、工業上そ
の効果の大きい発明である。
第1図は、本発明により保熱した場合の表面直下とIA
tの温度履歴を示す説明図、第2図は再加熱をしない従
来法の温度履歴を示す説明図である。 第11図 −° A/″3 時間 第2図 日モ[間
tの温度履歴を示す説明図、第2図は再加熱をしない従
来法の温度履歴を示す説明図である。 第11図 −° A/″3 時間 第2図 日モ[間
Claims (2)
- (1)重量比にて C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60
%、Mn:0.50〜2.50%、Nb:0.001〜
0.10%、Al:0.005〜0.1%を含有し、残
部Feおよび不可避不純物からなる鋼を900〜115
0℃に加熱し、中間段階厚さまで圧延して一旦圧延を中
断して冷却するかまたは圧延せずスラブ状態のまま冷却
し表面温度が^に、を割る前に該鋼をAr_3+150
℃〜Ar_3の温度に均一に保熱し、次いでAr_3以
上で圧下率50〜70%の圧延を行い、圧延後、冷却速
度1〜10℃/secで250〜600℃まで冷却し、
引き続き空冷することを特徴とする低温靭性と溶接性に
優れた厚手高張力鋼板の製造方法。 - (2)重量比にて C:0.03〜0.20%、Si:0.05〜0.60
%、Mn:0.50〜2.50%、Nb:0.001〜
0.10%、Al:0.005〜0.1%を基本成分と
し、更に、Cr:1.0%以下、Mo:1.0%以下、
V:0.1%以下、Cu:2.0%以下 のうち1種又は2種以上を含有し、更に Ni:4.0%以下、Ti:0.15%以下、Ca:0
.01%以下 のうち1種又は2種以上を含有し残部Feおよび不可避
不純物からなる鋼を900〜1150℃に加熱し、中間
段階厚さまで圧延して一旦圧延を中断して冷却するか、
または圧延せずスラブ状態のまま冷却し表面温度がAr
_3を割る前に該鋼をAr_3+150℃〜Ar_3の
温度に均一に保熱し、次いでAr_3以上で圧下率50
〜70%の圧延を行い、圧延後、冷却速度1〜10℃/
secで250〜600℃まで冷却し、引き続き空冷す
ることを特徴とする低温靭性と溶接性に優れた厚手高張
力鋼板の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19367286A JPH0674454B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | 低温靭性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19367286A JPH0674454B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | 低温靭性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6350424A true JPS6350424A (ja) | 1988-03-03 |
JPH0674454B2 JPH0674454B2 (ja) | 1994-09-21 |
Family
ID=16311862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19367286A Expired - Lifetime JPH0674454B2 (ja) | 1986-08-19 | 1986-08-19 | 低温靭性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0674454B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112643024A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-13 | 上海海事大学 | 用于保护极地破冰船上破冰带的钴基合金粉末的制备方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101726082B1 (ko) * | 2015-12-04 | 2017-04-12 | 주식회사 포스코 | 취성균열전파 저항성 및 용접부 취성균열개시 저항성이 우수한 고강도 강재 및 그 제조방법 |
KR101736611B1 (ko) * | 2015-12-04 | 2017-05-17 | 주식회사 포스코 | 취성균열전파 저항성 및 용접부 취성균열개시 저항성이 우수한 고강도 강재 및 그 제조방법 |
-
1986
- 1986-08-19 JP JP19367286A patent/JPH0674454B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN112643024A (zh) * | 2020-12-15 | 2021-04-13 | 上海海事大学 | 用于保护极地破冰船上破冰带的钴基合金粉末的制备方法 |
CN112643024B (zh) * | 2020-12-15 | 2021-12-10 | 上海海事大学 | 用于保护极地破冰船上破冰带的钴基合金粉末的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0674454B2 (ja) | 1994-09-21 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US11649519B2 (en) | Sour-resistant heavy-wall steel plate having excellent low-temperature toughness and post-heat treatment characteristics and method for manufacturing same | |
JPS6366368B2 (ja) | ||
JPS605647B2 (ja) | 低温靭性と溶接性に優れたボロン含有非調質高張力鋼の製造方法 | |
JP2020509168A (ja) | 表面部nrl−落重試験物性に優れた極厚鋼材及びその製造方法 | |
JP3212344B2 (ja) | 低温での靭性が優れた溶接用構造用厚鋼板の製造法 | |
JPS6350424A (ja) | 低温靭性と溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 | |
JP3043517B2 (ja) | 高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JP3462922B2 (ja) | 強度・靭性に優れた高張力鋼板の製造方法 | |
JP2585321B2 (ja) | 溶接性の優れた高強度高靭性鋼板の製造方法 | |
JP3255004B2 (ja) | 靱性およびアレスト性に優れる溶接用高張力鋼材およびその製造方法 | |
JPS58120725A (ja) | 高靭性高溶接性を有する非調質50キロ鋼の製造法 | |
JP3043518B2 (ja) | 高強度熱延鋼板の製造方法 | |
JPS6410565B2 (ja) | ||
JPS6367524B2 (ja) | ||
JPS62158817A (ja) | 高強度高靭性の厚鋼板の製造方法 | |
JPS6350425A (ja) | 靭性、溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 | |
JPS6350427A (ja) | 低温靭性並びに溶接性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 | |
JPS6350423A (ja) | 低温靭性に優れた厚手高張力鋼板の製造方法 | |
JPH0615691B2 (ja) | 引張強さ58〜85▲kg▼f/▲mm2▼の高強度鋼の製造方法 | |
CN114672734A (zh) | 一种焊接结构用高强钢及其生产方法 | |
JPH0757885B2 (ja) | 低温靭性の優れた鋼板の製造法 | |
JPH0625739A (ja) | 優れた低温靭性を有する耐サワー鋼板の製造方法 | |
JP3212346B2 (ja) | 靭性の優れた低降伏比高張力鋼板の製造方法 | |
JPH0625743A (ja) | 優れた低温靭性を有する耐サワー鋼板の製造方法 | |
JPS6126726A (ja) | 伸び、張出し性の優れた超80キロ級高強度熱延鋼板の製造方法 |