JPS6345390Y2 - - Google Patents
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- JPS6345390Y2 JPS6345390Y2 JP12477883U JP12477883U JPS6345390Y2 JP S6345390 Y2 JPS6345390 Y2 JP S6345390Y2 JP 12477883 U JP12477883 U JP 12477883U JP 12477883 U JP12477883 U JP 12477883U JP S6345390 Y2 JPS6345390 Y2 JP S6345390Y2
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- JP
- Japan
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- sound
- frequency component
- low frequency
- vehicle interior
- introduction pipe
- Prior art date
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Links
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- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 8
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 5
- 230000001133 acceleration Effects 0.000 description 2
- 239000000428 dust Substances 0.000 description 2
- 238000004880 explosion Methods 0.000 description 2
- 238000001514 detection method Methods 0.000 description 1
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 210000005069 ears Anatomy 0.000 description 1
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- 239000011491 glass wool Substances 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)
- Exhaust Silencers (AREA)
- Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野)
本考案はエンジンの作動に起因して生ずる自動
車の車室内こもり音を低減する装置に関するもの
である。
車の車室内こもり音を低減する装置に関するもの
である。
(従来技術)
自動車においては一般に、エンジン作動に起因
して、特定のいくつかのエンジン回転数域で、車
室内に低周波のこもり音を発生し、乗員の耳に圧
迫感を与える。つまり、エンジン作動状態では、
爆発によるトランスミツシヨン等の振動、吸気に
よる振動、排気による振動がこもり音の発生原因
となり、これらの振動はいずれもエンジン回転数
に依存し、同じエンジン回転数においては周波数
が一致している。例えば4気筒4サイクルエンジ
ンでは、エンジン1回転で2回の爆発があり、吸
気および排気も2回行われるので、いずれによる
振動も周波数がエンジン回転数の2倍となる。こ
れらの振動は、それぞれプロペラシヤフト、吸気
管、排気管等を伝わり、低周波の音として車室内
に入る。そして、エンジン回転数との関係で、経
路中の上記プロペラシヤフト、吸気管、排気管等
の共振や車室内の共振が生じるような周波数とな
つたとき、振動が増幅されるため大きなこもり音
が発生する。この場合、振動源および振動伝達経
路が異なれば、車室内に入る音波の位相は相違す
る。また、振動伝達経路が異なると共振を生ずる
周波数も異なるため、いくつかの特定エンジン回
転数域でピーク的なこもり音が生じることとな
る。
して、特定のいくつかのエンジン回転数域で、車
室内に低周波のこもり音を発生し、乗員の耳に圧
迫感を与える。つまり、エンジン作動状態では、
爆発によるトランスミツシヨン等の振動、吸気に
よる振動、排気による振動がこもり音の発生原因
となり、これらの振動はいずれもエンジン回転数
に依存し、同じエンジン回転数においては周波数
が一致している。例えば4気筒4サイクルエンジ
ンでは、エンジン1回転で2回の爆発があり、吸
気および排気も2回行われるので、いずれによる
振動も周波数がエンジン回転数の2倍となる。こ
れらの振動は、それぞれプロペラシヤフト、吸気
管、排気管等を伝わり、低周波の音として車室内
に入る。そして、エンジン回転数との関係で、経
路中の上記プロペラシヤフト、吸気管、排気管等
の共振や車室内の共振が生じるような周波数とな
つたとき、振動が増幅されるため大きなこもり音
が発生する。この場合、振動源および振動伝達経
路が異なれば、車室内に入る音波の位相は相違す
る。また、振動伝達経路が異なると共振を生ずる
周波数も異なるため、いくつかの特定エンジン回
転数域でピーク的なこもり音が生じることとな
る。
従来、このようなこもり音を低減するための処
置としては、車室の剛性を高め、あるいはプロペ
ラシヤフトの振動を少なくする等の手段がとられ
ているが、車室内で音波を打消すことができれ
ば、より一層こもり音を低減することができる。
置としては、車室の剛性を高め、あるいはプロペ
ラシヤフトの振動を少なくする等の手段がとられ
ているが、車室内で音波を打消すことができれ
ば、より一層こもり音を低減することができる。
なお、後に説明するように本考案は低周波の導
入により音波の干渉を利用してこもり音を低減す
るものであるが、車室内に低周波を導入する技術
としては実願昭58−13432号(実開昭59−11914
号)に示された装置がある。ただしこの装置は、
加速感を乗員に与えることを目的としたものであ
り、加速時に一定の導入経路を通して排気音の低
周波成分を導入し、かつ、積極的に低周波音を乗
員に感知させるようにしており、こもり音を打消
すような調整は行われていない。
入により音波の干渉を利用してこもり音を低減す
るものであるが、車室内に低周波を導入する技術
としては実願昭58−13432号(実開昭59−11914
号)に示された装置がある。ただしこの装置は、
加速感を乗員に与えることを目的としたものであ
り、加速時に一定の導入経路を通して排気音の低
周波成分を導入し、かつ、積極的に低周波音を乗
員に感知させるようにしており、こもり音を打消
すような調整は行われていない。
(考案の目的)
本考案はこれらの事情に鑑み、音波の干渉を利
用して車室内のこもり音を低減し、とくにエンジ
ン回転数が変化した場合でも有効にこもり音を低
減することのできる装置を提供することを目的と
するものである。
用して車室内のこもり音を低減し、とくにエンジ
ン回転数が変化した場合でも有効にこもり音を低
減することのできる装置を提供することを目的と
するものである。
(考案の構成)
本考案装置は、一端が車室外に開口し、他端が
車室内に開口した排気音もしくは吸気音の導入管
と、高周波成分を吸収除去して上記導入管内に低
周波成分を通過させる高周波吸音装置と、車室内
に発生するエンジンの二次の低周波成分に対して
上記導入管から車室内に導入される低周波成分の
位相差を変化させる低周波成分の位相可変装置
と、エンジン回転数別に低周波成分の位相を調節
するように上記低周波成分の位相可変装置を制御
する制御装置とを設けたものである。つまり、排
気音もしくは吸気音の低周波成分を導入して、車
室内に自然に侵入する低周波によつて車室内に発
生するエンジンの二次の低周波成分と上記の導入
低周波成分とを干渉させ、この場合に導入低周波
成分の位相を調節することにより、自然に侵入す
る低周波によるこもり音を打消すことができる構
造としている。
車室内に開口した排気音もしくは吸気音の導入管
と、高周波成分を吸収除去して上記導入管内に低
周波成分を通過させる高周波吸音装置と、車室内
に発生するエンジンの二次の低周波成分に対して
上記導入管から車室内に導入される低周波成分の
位相差を変化させる低周波成分の位相可変装置
と、エンジン回転数別に低周波成分の位相を調節
するように上記低周波成分の位相可変装置を制御
する制御装置とを設けたものである。つまり、排
気音もしくは吸気音の低周波成分を導入して、車
室内に自然に侵入する低周波によつて車室内に発
生するエンジンの二次の低周波成分と上記の導入
低周波成分とを干渉させ、この場合に導入低周波
成分の位相を調節することにより、自然に侵入す
る低周波によるこもり音を打消すことができる構
造としている。
(実施例)
第1図および第2図は本考案装置の実施例の全
体構造を示し、これらの図において、1は自動
車、2は自動車1の車室、3は車室2の後側に形
成されたトランクルームである。このトランクル
ーム3には排気音の導入管4が設置されている。
体構造を示し、これらの図において、1は自動
車、2は自動車1の車室、3は車室2の後側に形
成されたトランクルームである。このトランクル
ーム3には排気音の導入管4が設置されている。
この導入管4の一端は、トランクルーム3内の
後方部床面付近に開口している。この開口部5の
近傍の導入管4内には、第3図に示すように、グ
ラスウールやフエルト等からなる高周波吸音装置
6と防塵フイルタ7とが配置され、上記高周波吸
音装置6により高周波成分が吸収除去され、低周
波成分のみが通過されるようにしている。
後方部床面付近に開口している。この開口部5の
近傍の導入管4内には、第3図に示すように、グ
ラスウールやフエルト等からなる高周波吸音装置
6と防塵フイルタ7とが配置され、上記高周波吸
音装置6により高周波成分が吸収除去され、低周
波成分のみが通過されるようにしている。
また、上記導入管4の他端は車室2内に開口し
ている。この導入管には、車室内に発生するエン
ジンの二次の低周波成分に対して導入管4から車
室内に導入される低周波成分の位相差を変化させ
る低周波成分の位相可変装置が設けられ、この位
相可変装置は、図に示す実施例では、次のような
構造によつて低周波成分導入長を可変としてい
る。すなわち、車室2後部のパツケージトレイ2
aの複数箇所(3箇所)に車室側開口部8,9,
10が設けられ、この各開口部8,9,10は導
入管4の分岐管11,12,13に連結されてい
る。そして、上記導入管4の本管14の先端位置
に第1の分岐管11が接続されるとともに、適当
な距離をおいた本管14中間部の2箇所に第2お
よび第3の分岐管12,13がそれぞれ接続され
ている。この本管14に対する各分岐管11,1
2,13の接続部分には、各分岐管11,12,
13を開閉する第1、第2、第3の各遮音バルブ
15,16,17が設けられている。この各分岐
管11,12,13および各遮音バルブ15,1
6,17と、各遮音バルブ15,16,17を開
閉作動するモータ等のアクチユエータ18,1
9,20とにより、低周波成分の位相可変装置が
構成されている。
ている。この導入管には、車室内に発生するエン
ジンの二次の低周波成分に対して導入管4から車
室内に導入される低周波成分の位相差を変化させ
る低周波成分の位相可変装置が設けられ、この位
相可変装置は、図に示す実施例では、次のような
構造によつて低周波成分導入長を可変としてい
る。すなわち、車室2後部のパツケージトレイ2
aの複数箇所(3箇所)に車室側開口部8,9,
10が設けられ、この各開口部8,9,10は導
入管4の分岐管11,12,13に連結されてい
る。そして、上記導入管4の本管14の先端位置
に第1の分岐管11が接続されるとともに、適当
な距離をおいた本管14中間部の2箇所に第2お
よび第3の分岐管12,13がそれぞれ接続され
ている。この本管14に対する各分岐管11,1
2,13の接続部分には、各分岐管11,12,
13を開閉する第1、第2、第3の各遮音バルブ
15,16,17が設けられている。この各分岐
管11,12,13および各遮音バルブ15,1
6,17と、各遮音バルブ15,16,17を開
閉作動するモータ等のアクチユエータ18,1
9,20とにより、低周波成分の位相可変装置が
構成されている。
この低周波成分の位相可変装置は、エンジン回
転数センサ21からの検出信号を受けるマイクロ
コンピユータを用いた制御装置22により、エン
ジン回転数に応じ、いずれかの遮音バルブが開い
て他の遮音バルブが閉じる状態および各遮音バル
ブ15,16,17がすべて閉じる状態に切替制
御される。そして、いずれかの遮音バルブが開い
たとき、これに対応する分岐管を通して低周波が
車室2内に導入され、いずれの分岐管から低周波
が導入されるかによりその導入経路長さが変わ
り、これによつて車室2内に導入される低周波の
位相が変化するように構成されている。
転数センサ21からの検出信号を受けるマイクロ
コンピユータを用いた制御装置22により、エン
ジン回転数に応じ、いずれかの遮音バルブが開い
て他の遮音バルブが閉じる状態および各遮音バル
ブ15,16,17がすべて閉じる状態に切替制
御される。そして、いずれかの遮音バルブが開い
たとき、これに対応する分岐管を通して低周波が
車室2内に導入され、いずれの分岐管から低周波
が導入されるかによりその導入経路長さが変わ
り、これによつて車室2内に導入される低周波の
位相が変化するように構成されている。
第4図は車室2内の音圧とエンジン回転数との
関係を示し、低周波の導入を行わない場合には実
線で示すように、いくつかのエンジン回転数領域
で音圧のピーク値が生じ、例えば三つの領域イ,
ロ,ハでピーク値が生じる。前述のように、これ
らのピーク値は、エンジン作動に起因した低周波
が自然的に車室2に侵入し、かつ、共振を生じた
場合に発生するものであるが、それぞれ異なる伝
達経路を通つて車室2内に侵入する低周波によつ
て発生する。このような音圧特性を考慮し、低周
波成分第1の分岐管11を通る経路から導入され
るときは領域イのピーク値を打消すに適当な位相
となり、第2の分岐管12を通る経路から導入さ
れるときは領域口のピーク値を打消すに適当な位
相となり、また第3の分岐管13を通る経路から
導入されるときは領域ハのピーク値を打消すに適
当な位相となるように、各経路の長さが設定され
ている。このような各経路の長さは、予め理論的
および実験的に求めておくことができる。
関係を示し、低周波の導入を行わない場合には実
線で示すように、いくつかのエンジン回転数領域
で音圧のピーク値が生じ、例えば三つの領域イ,
ロ,ハでピーク値が生じる。前述のように、これ
らのピーク値は、エンジン作動に起因した低周波
が自然的に車室2に侵入し、かつ、共振を生じた
場合に発生するものであるが、それぞれ異なる伝
達経路を通つて車室2内に侵入する低周波によつ
て発生する。このような音圧特性を考慮し、低周
波成分第1の分岐管11を通る経路から導入され
るときは領域イのピーク値を打消すに適当な位相
となり、第2の分岐管12を通る経路から導入さ
れるときは領域口のピーク値を打消すに適当な位
相となり、また第3の分岐管13を通る経路から
導入されるときは領域ハのピーク値を打消すに適
当な位相となるように、各経路の長さが設定され
ている。このような各経路の長さは、予め理論的
および実験的に求めておくことができる。
この装置においては、前記制御装置22によつ
て第5図のフローチヤートに示すような制御が行
われる。すなわち、先ずエンジン回転数が読込ま
れ(ステツプA)、この回転数が領域イの範囲に
あるか否かが判別され(ステツプB1)、領域イの
範囲になければ領域ロの範囲にあるか否かが判別
され(ステツプC1)、領域口の範囲にもなければ
領域ハの範囲にあるか否かが判別される(ステツ
プD1)。
て第5図のフローチヤートに示すような制御が行
われる。すなわち、先ずエンジン回転数が読込ま
れ(ステツプA)、この回転数が領域イの範囲に
あるか否かが判別され(ステツプB1)、領域イの
範囲になければ領域ロの範囲にあるか否かが判別
され(ステツプC1)、領域口の範囲にもなければ
領域ハの範囲にあるか否かが判別される(ステツ
プD1)。
領域イの回転数範囲にあるときは、第2遮音バ
ルブ16を閉状態とする制御、つまりこのバルブ
16が開いていればこれを閉じ、既に閉じていれ
ばそのままの状態とする制御が行われ(ステツプ
B2,B3)、同様に第3遮音バルブ17を閉状態と
する制御が行われる(ステツプB4,B5)。そして
第1遮音バルブ15に対してはこれを開状態とす
る制御、つまりこのバルブ15が閉じていればこ
れを開き、既に開いていればそのままの状態とす
る制御が行われる(ステツプB6,B7)。また、領
域口の回転数範囲にあるときは、第1遮音バルブ
15と第3遮音バルブ17とをそれぞれ閉状態と
し、第2遮音バルブ16を開状態とする制御が行
われる(ステツプC2〜C7)。領域ハの回転数範囲
にあるときは、第1遮音バルブ15と第2遮音バ
ルブ16とをそれぞれ閉状態とし、第3遮音バル
ブ17を開状態とする制御が行われる(ステツプ
D2〜D7)。上記各領域イ,ロ,ハのいずれの回転
数範囲にもなければ、各遮音バルブ15,16,
17がすべて閉じられる(ステツプE)。
ルブ16を閉状態とする制御、つまりこのバルブ
16が開いていればこれを閉じ、既に閉じていれ
ばそのままの状態とする制御が行われ(ステツプ
B2,B3)、同様に第3遮音バルブ17を閉状態と
する制御が行われる(ステツプB4,B5)。そして
第1遮音バルブ15に対してはこれを開状態とす
る制御、つまりこのバルブ15が閉じていればこ
れを開き、既に開いていればそのままの状態とす
る制御が行われる(ステツプB6,B7)。また、領
域口の回転数範囲にあるときは、第1遮音バルブ
15と第3遮音バルブ17とをそれぞれ閉状態と
し、第2遮音バルブ16を開状態とする制御が行
われる(ステツプC2〜C7)。領域ハの回転数範囲
にあるときは、第1遮音バルブ15と第2遮音バ
ルブ16とをそれぞれ閉状態とし、第3遮音バル
ブ17を開状態とする制御が行われる(ステツプ
D2〜D7)。上記各領域イ,ロ,ハのいずれの回転
数範囲にもなければ、各遮音バルブ15,16,
17がすべて閉じられる(ステツプE)。
エンジン回転数に応じてこれらルーチンのいず
れかを経た後は、ステツプAに戻り、フローが繰
返される。
れかを経た後は、ステツプAに戻り、フローが繰
返される。
このような制御により、例えばエンジン回転数
が領域イの範囲にあるときは、前記導入管4に取
入れられた排気音の低周波成分が、第1の分岐路
11を通つて車室2内に導入される。この場合、
こもり音の原因となる低周波が前方から車室2内
に侵入するとすると、この侵入波は車室2の相対
向する前後パネルで反射して定在波(二次の低周
波成分)を生じ、車室2後部からの導入波も前後
パネルで反射する。そして、この導入波と上記侵
入による波定在波とは周波数が一致するととも
に、前記の導入経路長さの設定によつて位相が所
定量だけずれるため、互いに打消し合うように干
渉する。また、別の音圧ピーク値を有するエンジ
ン回転数領域ロ,ハでは、伝達経路の相違により
侵入波の位相が異なるため、第1の分岐管11か
らの導入波によつて侵入波を打消すことは困難に
なるが、これらの場合はそれぞれに応じた分岐管
12,13が開かれて導入経路長さが変えられる
ことにより、侵入波を打消すように導入波の位相
が調節される。
が領域イの範囲にあるときは、前記導入管4に取
入れられた排気音の低周波成分が、第1の分岐路
11を通つて車室2内に導入される。この場合、
こもり音の原因となる低周波が前方から車室2内
に侵入するとすると、この侵入波は車室2の相対
向する前後パネルで反射して定在波(二次の低周
波成分)を生じ、車室2後部からの導入波も前後
パネルで反射する。そして、この導入波と上記侵
入による波定在波とは周波数が一致するととも
に、前記の導入経路長さの設定によつて位相が所
定量だけずれるため、互いに打消し合うように干
渉する。また、別の音圧ピーク値を有するエンジ
ン回転数領域ロ,ハでは、伝達経路の相違により
侵入波の位相が異なるため、第1の分岐管11か
らの導入波によつて侵入波を打消すことは困難に
なるが、これらの場合はそれぞれに応じた分岐管
12,13が開かれて導入経路長さが変えられる
ことにより、侵入波を打消すように導入波の位相
が調節される。
このようにして、第4図に破線で示すようにこ
もり音が低減される。
もり音が低減される。
なお、車室2内において定在波は相対向するパ
ネル間に生じるので、通常、前後方向、左右方向
または上下方向にしか定在波は生じない。従つ
て、前後方向の定在波に対しては図示のように前
記導入管4の車室側開口部8,9,10を配設し
ておけばよく、また、左右方向や上下方向の定在
波によるこもり音が問題になる場合は、片側側面
のドアパネルや天井等に導入管の車室側を配設し
ておけばよい。
ネル間に生じるので、通常、前後方向、左右方向
または上下方向にしか定在波は生じない。従つ
て、前後方向の定在波に対しては図示のように前
記導入管4の車室側開口部8,9,10を配設し
ておけばよく、また、左右方向や上下方向の定在
波によるこもり音が問題になる場合は、片側側面
のドアパネルや天井等に導入管の車室側を配設し
ておけばよい。
導入管の排気音取入側開口部5の位置はトラン
クルーム3内に限定されず、車体外部等に開口部
を設けてもよいが、トランクルーム3内とすれ
ば、高周波成分および塵埃の侵入が少ないため高
周波吸音装置6および防塵フイルタ7を小型にす
ることができる等の利点がある。低周波成分の位
相可変装置としては、図例の構造の代りに、導入
管を伸縮可能としてその長さを連続的に変えるこ
とのできる構造としてもよい。また、図では排気
音を導入するようにしているが、導入管の一端を
エンジンルーム等に設けて吸気音を導入するよう
にしてもよい。
クルーム3内に限定されず、車体外部等に開口部
を設けてもよいが、トランクルーム3内とすれ
ば、高周波成分および塵埃の侵入が少ないため高
周波吸音装置6および防塵フイルタ7を小型にす
ることができる等の利点がある。低周波成分の位
相可変装置としては、図例の構造の代りに、導入
管を伸縮可能としてその長さを連続的に変えるこ
とのできる構造としてもよい。また、図では排気
音を導入するようにしているが、導入管の一端を
エンジンルーム等に設けて吸気音を導入するよう
にしてもよい。
(考案の効果)
以上のように本考案は、吸気音または排気音の
低周波成分を導入管を介して車室内に導入し、か
つ、低周波成分の位相可変装置とこれをエンジン
回転数別に制御する制御装置とにより、こもり音
を打消すように導入低周波成分の位相を調節する
ことができる構造としているため、車室内のこも
り音を大幅に低減することができるものである。
低周波成分を導入管を介して車室内に導入し、か
つ、低周波成分の位相可変装置とこれをエンジン
回転数別に制御する制御装置とにより、こもり音
を打消すように導入低周波成分の位相を調節する
ことができる構造としているため、車室内のこも
り音を大幅に低減することができるものである。
第1図は本考案の実施例を示す概略側面図、第
2図はその概略背面図、第3図は高周波吸音装置
を示す断面図、第4図はエンジン回転数と車室内
の音圧との関係を示す特性図、第5図は制御のフ
ローチヤートである。 1……自動車、2……車室、4……導入管、5
……導入管の車室外の開口部、6……高周波吸音
装置、8,9,10……導入管の車室内側の開口
部、11,12,13……分岐管、15,16,
17……遮音バルブ、22……制御装置。
2図はその概略背面図、第3図は高周波吸音装置
を示す断面図、第4図はエンジン回転数と車室内
の音圧との関係を示す特性図、第5図は制御のフ
ローチヤートである。 1……自動車、2……車室、4……導入管、5
……導入管の車室外の開口部、6……高周波吸音
装置、8,9,10……導入管の車室内側の開口
部、11,12,13……分岐管、15,16,
17……遮音バルブ、22……制御装置。
Claims (1)
- 一端が車室外に開口し、他端が車室内に開口し
た排気音もしくは吸気音の導入管と、高周波成分
を吸収除去して上記導入管内に低周波成分を通過
させる高周波吸音装置と、車室内に発生するエン
ジンの二次の低周波成分に対して上記導入管から
車室内に導入される低周波成分の位相差を変化さ
せる低周波成分の位相可変装置と、エンジン回転
数別に低周波成分の位相を調節するように上記低
周波成分の位相可変装置を制御する制御装置とを
設けたことを特徴とする自動車の車室内こもり音
低減装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12477883U JPS6032518U (ja) | 1983-08-10 | 1983-08-10 | 自動車の車室内こもり音低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12477883U JPS6032518U (ja) | 1983-08-10 | 1983-08-10 | 自動車の車室内こもり音低減装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6032518U JPS6032518U (ja) | 1985-03-05 |
JPS6345390Y2 true JPS6345390Y2 (ja) | 1988-11-25 |
Family
ID=30284318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12477883U Granted JPS6032518U (ja) | 1983-08-10 | 1983-08-10 | 自動車の車室内こもり音低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6032518U (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4699033B2 (ja) * | 2005-01-19 | 2011-06-08 | トヨタ紡織株式会社 | 車両用マッサージシステム |
JP4341608B2 (ja) * | 2005-11-01 | 2009-10-07 | トヨタ自動車株式会社 | エンジン音制御装置 |
-
1983
- 1983-08-10 JP JP12477883U patent/JPS6032518U/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6032518U (ja) | 1985-03-05 |
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