JPS6344834B2 - - Google Patents
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- JPS6344834B2 JPS6344834B2 JP55173055A JP17305580A JPS6344834B2 JP S6344834 B2 JPS6344834 B2 JP S6344834B2 JP 55173055 A JP55173055 A JP 55173055A JP 17305580 A JP17305580 A JP 17305580A JP S6344834 B2 JPS6344834 B2 JP S6344834B2
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C25—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
- C25B—ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
- C25B11/00—Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for
- C25B11/04—Electrodes; Manufacture thereof not otherwise provided for characterised by the material
- C25B11/051—Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier
- C25B11/073—Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material
- C25B11/091—Electrodes formed of electrocatalysts on a substrate or carrier characterised by the electrocatalyst material consisting of at least one catalytic element and at least one catalytic compound; consisting of two or more catalytic elements or catalytic compounds
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は電解槽で使用するための改良陰極に関
する。本発明の陰極は、水素過電圧を実質的に低
下させ且つより有効な電解槽の作動をもたらす改
良表面コーテイングをその活性側に有する。本発
明の陰極は、アルカリ金属水酸化物およびハロゲ
ンを製造するためのアルカリ金属ハロゲン化物水
溶液の電解、あるいはアルカリ金属ハロゲン酸塩
を製造するためのアルカリ金属ハロゲン化物水溶
液の電解、あるいは水素を製造するための水の電
解に特に有用である。 当業者にとつて公知の電気化学的方法でアルカ
リ金属水酸化物、ハロゲン、水素およびアルカリ
金属ハロゲン酸塩を製造するためには、電解槽中
で多量の電気が消費される。エネルギーおよび燃
料の価格が高騰しているので、たとえ比較的少量
であつても電気を節約することは電解槽の商業的
操業者にとつて大きな経済的利益である。それ
故、槽の操作または槽の設計により、あるいは陽
極が陰極のような槽成分の改良により電気の節約
に影響し得ることは次第に重要になつて来てい
る。 かかる電解プロセスにおいては、陰極で水素が
発生し、全反応は理論的に (1) 2H2O+2e-→H2+2OH- として示すことができる。 しかし、この陰極反応は実際には陰極表面上で
単原子状水素を生成し、反応(1)の逐次段階は次の
ように示すことができる: (2) H2O+e-→H+OH- 2H→H2 あるいは (3) H2O+e-→H+OH- H+H2O+e-→H2+OH- 反応(2)または(3)で示されるようにして生成した
単原子状水素は陰極表面に吸着され、それから水
素ガスとして脱着される。 電解槽の作動に所要な電圧または電位には、電
解される化合物の分解電圧と、電解液の抵抗に打
勝つために所要な電圧と、槽内の電気的接続の抵
抗に打勝つために所要な電圧との総和が含まれ
る。これに加えて“過電圧”として知られている
電位も所要である。陰極過電圧は水素電極の(平
衡における)熱力学的電位と印加電流のために水
素が電極上で発生するその電極の電位との差であ
る。陰極過電圧は水素の発生および脱着の機構、
電流密度、電解液の温度および組成、陰極材料な
らびに陰極の表面積のような因子に関係がある。 近年、電解槽陰極の水素過電圧特性の改良に対
して次第に多くの注意が向けられて来ている。陰
極は、水素過電圧が低いことに加えて、安価な材
料で構成され、製作が容易であり、機械的に強
く、且つ電解槽の環境条件に耐え得るものでなく
てはならない。鉄または鋼はこれらの要件の多く
を満足し、クロル−アルカリ工業の陰極製造用に
商業的に用いられる伝統的材料であつた。クロル
−アルカリ電解槽がバイパスされるかあるいは開
路条件であるとき、鉄または鋼は電解液の浸食を
受けやすくなり、そのためその有効寿命がかなり
短くなる。 鋼陰極は一般に、典型的な槽作動条件下、例え
ば温度約100℃、電流密度約100〜約200mA/cm2
で、約300〜約500mVの範囲の陰極過電圧を示
す。かかる陰極の水素過電圧を減少させようとす
る努力は一般に表面材料の触媒作用の改良または
より大きい有効表面積を与えることに集中してい
る。実際に、これらの努力は、陰極または陰極コ
ーテイングがあまりにも高価であるかあるいは商
業的操業で限られた有効寿命しかもたなかつたと
いうことでしばしば徒労に終わつている。 電解槽陰極の水素過電圧特性を経済的に可能な
方法で改良するため種々のコーテイングが提案さ
れている。かなりの数の先行技術のコーテイング
はニツケルあるいはニツケルと他の種々な金属と
の混合物、合金または金属間化合物を含んでい
る。しばしば、ニツケルを第2の金属または化合
物と混合して用いる場合、この第2の金属または
化合物を例えば水酸化ナトリウムの溶液で浸出ま
たは抽出して、ラニーニツケルコーテイングのよ
うな高表面積コーテイングを与えることができ
る。 先行技術の代表的なコーテイングは1966年12月
13日付発行の米国特許第3291714号および1967年
10月31日発行の米国特許第3350294号に記載され
ている。これらの特許には特に、鉄または鋼基体
上に電気メツキしたニツケル−モリブデンあるい
はニツケル−モリブデン−タングステンの合金を
含む陰極コーテイングが記載されている。ピロ燐
酸塩浴を用いるニツケル−モリブデン合金の電着
はまた、Havey、Krohn及びHanneken、“The
Electrodeposition of Nickel−Molybdenum
Alloys”、Journal of the Electrochemical
Society、vol.1/10、p.362(1963)にも論じられ
ている。 コーテイングの寿命と低過電圧特性との間の許
容できる妥協を与えるこの一般的な種類のコーテ
イングを生成するため、先行技術では他の企画も
なされている。1978年8月8日付発行の米国特許
第4105532号および1979年5月1日付発行の米国
特許第4152240号はこれらの企画の代表的なもの
であり、それぞれ特に選んだ基体を用いるニツケ
ル−モリブデン−バナジウムおよびニツケル−モ
リブデンの合金と銅および(または)樹枝状銅の
中間コーテイングとを記載している。同様なコー
テイングは米国特許第4033837号および第3291714
号にも記載されている。 水素過電圧を減少させるための硝酸カドミウム
溶液によるラニーニツケル電極の表面処理は、
Korovin、Kozlowa及びSavel´eva、“Effect of
the Treatment of Surface Raney Nickel
with Cadmium Nitrate on the Cathodic
Evolution of Hydrogen”、Soviet
Electrochemistry、vol.14、p.1366(1978) 中で研究されている。かかるコーテイングの初期
の結果は良好な水素過電圧の低下を示すが、短時
間すなわち約2時間の操業後、過電圧が急速に元
のレベルに上がることがわかつた。 上に挙げたコーテイングの多くは水素過電圧の
低下に成功したが、苛性環境中でのコーテイング
の急速な劣化のため完全には満足でなく、最終的
にはコーテイングの基体材料からの分離が生じる
ことがわかつた。 かくして、本発明の主目的は、経済的に製造さ
れ、低い水素過電圧特性を有し且つ電解環境中で
の長期操業後にも劣化が最小の、電解槽中で使用
するのに適した陰極を提供することである。 本発明は電解プロセスで使用するための陰極な
らびにかかる陰極の製造方法を提供する。本発明
の陰極は、その表面部分の少なくとも一部分が
鉄、コバルト、ニツケルおよびそれらの混合物か
ら成る群から選ばれる第1金属と、好ましくはモ
リブデン、マンガン、チタン、タングステン、バ
ナジウム、インジウム、クロム、亜鉛、それらの
酸化物およびそれらの配合物から成る群から選ば
れる浸出可能な第2金属または第2金属酸化物
と、カドミウム、水銀、鉛、銀、タリウム、ビス
マス、銅、およびそれらの混合物とから成る群か
ら選ばれる第3金属との共被覆物(codeposit)
でできているものである。好ましくは、この組成
物は、当業界で公知の、例えばニツケル、チタ
ン、あるいは鉄または鋼のような鉄系金属の陰極
基体から適当に選ばれる基体材料の少なくとも一
部分にコーテイングとして付与される。コーテイ
ングは、好ましくは電気メツキ浴を用い、上記の
3種の金属または金属酸化物の混合物で基体表面
上を共被覆すること(codepositing)によつてつ
くられる。基体がニツケル以外の場合には、活性
陰極表面で被覆する(depositing)前に、基体を
ニツケルまたはニツケル合金の薄い中間層で被覆
することができる。第2金属または第2金属酸化
物の少なくとも一部分は、ふさわしくはアルカリ
金属水酸化物水溶液のようなアルカリ性溶液を用
いる浸出によつて、後で除去される。浸出は電解
槽中で陰極を作動させる前に行つてもよく、ある
いは電解槽中で実際の作動中に電解液中のアルカ
リ金属水酸化物の存在によつて行つてもよい。所
望により、本発明の陰極は少なくとも一部分の浸
出の前または後に熱処理を行つて性能をさらに改
良することができる。本発明の好ましいコーテイ
ングはニツケルとモリブデンとカドミウムとの共
被覆物から成る。 本発明の陰極は、少なくともその一部分とし
て、鉄、コバルト、ニツケルおよびそれらの混合
物から成る群から選ばれる第1金属と、好ましく
はモリブデン、マンガン、チタン、タングステ
ン、バナジウム、インジウム、クロム、亜鉛、そ
れらの酸化物およびそれらの配合物から成る群か
ら選ばれる第2金属または第2金属酸化物と、カ
ドミウム、水銀、鉛、銀、タリウム、ビスマス、
銅およびそれらの混合物から成る群から選ばれる
第3金属との共被覆物でできている活性表面部分
を有している。第1金属と第3金属とは実質的に
非浸出性であること、すなわちアルカリ性溶液で
浸出または抽出することによつて、たとえ除去さ
れるとしても極めて徐々に除去されることを特徴
とする。共被覆物を形成する第2金属または第2
金属酸化物は浸出性成分であり、すなわちこの成
分の少なくとも実質的な部分はアルカリ性溶液で
の浸出によつて除去される。それ故、組成物中の
金属の比率は、主として第2金属または第2金属
酸化物成分の抽出または浸出のため、電解槽中で
の作動中に初期に変化すると思われる。この浸出
作用は非常に広範囲であるので、ほぼ全部の第2
金属または第2金属酸化物が共被覆物から除去さ
れることもあり得る。かかる環境下では、可測量
の第2金属が存在しなくとも陰極の性能に悪影響
を与えない。事実、浸出は陰極表面の粗さと表面
積とを増加することによつて陰極の性能を実際に
改良する。従つて、浸出後に共被覆物中に可測量
の第1金属成分および第3金属成分のみを有する
陰極は本発明の範囲内に含まれる。 本発明の1つの実施態様においては、陰極表面
が水素過電圧の所望の低下を与えるに足る十分高
い粗さ係数(可測表面積と幾何学的表面積との比
として定義される)を有することを条件として、
適当な陰極は最初から第1金属成分と第3金属成
分のみを含む共被覆物から製造することができ
る。本発明に関して受容できる粗さ係数は少なく
とも約100であり、好ましくは少なくとも約1000
である。かかる陰極は、例えば化学的蒸着法を用
いて、あるいは金属の熱融着(thermal fusion)
およびその後の強鉱酸による表面のエツチングの
ようなより通常の方法で製造することができる。
この実施態様においては、共被覆物の組成0.5〜
約25原子%の、好ましくは1〜約10原子%の第3
金属成分を含む。 3種の金属または金属酸化物の全部が存在する
場合のもう一つの実施態様においては、共被覆物
の組成物は0.5〜40原子%の第2金属と約0.5〜約
25原子%の、好ましくは1〜10原子%の第3金属
を含み、共被覆物の残りは第1金属成分から成
る。驚くべきことには、共被覆物中に存在する第
2金属の量が40原子%を越えなければ、陰極は著
しく安定であり且つ電解環境中で継続作動中の劣
化が最小であることが発見された。 上記の3種の金属または金属酸化物成分に加え
て、組成物は陰極の製造に用いる特定の方法によ
つては付加的な元素または化合物を含むこともで
きる。かかる付加的な物質は全組成物重量に対し
て約50%までの量で存在することができ、これら
の付加的物質は陰極の性能に悪影響を与えないと
いう条件で完全に受容できる。 本発明の好ましい金属はニツケルとモリブデン
とカドミウムとであり、ニツケルとモリブデンと
カドミウムとの合計重量に対してモリブデンは
0.5〜40原子%の範囲で存在し、カドミウムは0.5
〜25原子%、好ましくは1〜10原子%のの範囲で
存在し、共被覆物の残りはニツケルから成る。か
かる陰極は、塩化ナトリウムの電解に使用すると
き驚くほど良好な結果を与えることがわかつた。
例えば、標準の鉄系基体に付与された本発明の陰
極表面を用いる場合で、熱処理しない場合には
150mA/cm2で約120mVの範囲の水素過電圧が、
また熱処理後には150mA/cm2で80mVの範囲の水
素過電圧が容易に得られる。こららの結果は、基
体材料ならびに織成金網、多孔シートあるいは多
孔および(または)エクスパンドメタルシートの
ような陰極形状の適当な選択によつてより一層改
良することができる。さらに、この陰極は
150g/の苛性溶液中での90日間のシミユレー
シヨン寿命試験で比較的一定の電解槽電圧を生
じ、電解槽中での長期間作動に適していることを
示す。 本発明の陰極は全部が上記組成物でできていて
もよいが、機械的耐久性および低価格の両方の観
点から、共被覆物を適当な基体材料にコーテイン
グの形で付与することが望ましい。基体は、所要
の電気的および機械的性質ならびに使用する特別
な電解液に対する耐薬品性を有する適当な材料か
ら選ぶことができる。一般に、鉄系金属(鉄また
は鋼)、ニツケル、銅、あるいはタングステン、
チタン、タンタル、ニオブ、バナジウムのような
バルブ金属(valve metals)、あるいは0.2%のパ
ラジウムを含むチタン/パラジウム合金のような
これらの金属の合金などの導電性の金属または合
金が有用である。機械的性質、製造の容易さおよ
び価格の点で、鉄または鋼のような鉄系金属がク
ロル−アルカリ槽に通常用いられる。しかし、基
体材料の腐食が重大な問題である塩素酸塩槽で
は、チタンまたはチタン合金が好ましい。基体を
電解槽環境中での腐食から守るため、基体材料に
中間層を適用することが望ましいこともあり得
る。この目的のために適当な中間層には、ニツケ
ル、カドミウムと共被覆されたニツケルならびに
カドミウムおよびビスマスと共被覆されたニツケ
ルが含まれる。 基体材料への表面コーテイングの好ましい付与
方法は、適当な電気メツキ浴中での電着による方
法である。電着は、主としてこの特別な方法が経
済的に好ましいために表面コーテイングの好まし
い調製方法であるが、蒸着、熱被覆(thermal
deposition)、プラズマ吹付け(plasma
spraying)または溶射のような他の適用方法も本
発明の範囲内にある。 基体をメツキ浴中で被覆する前に、コーテイン
グの良好な接着を保証するため基体を清浄にする
ことが好ましい。かかる予備清浄の技術は通常の
技術であり、当業界で公知である。例えば、蒸気
脱脂あるいはサンドブラストまたはグリツトブラ
ストを用いることができ、あるいは基体を酸性溶
液でエツチングしてもよく、あるいは苛性溶液中
で陰極洗浄(cathodically cleaned)してもよ
い。本発明においてニツケル以外の基体材料を使
用する場合には、陰極表面で被覆されるべき基体
部分に最初にニツケルメツキ、相応しくはニツケ
ルの電着を適用することができる。 清浄後、基体を直接メツキ浴中に浸漬して3種
の金属または金属酸化物で同時に共被覆すること
ができる。本発明で利用することができる基本的
電気メツキ法は当業界で公知である。例えば、
1978年8月8日発行の米国特許第4105532号およ
びHavey、Krohn、及びHanneken、“The
Electrodeposition of Nickel−Molybdenum
Alloys”、Journal of the Electrochemical
Society、Vol.110、p.362、(1963)には、それぞ
れ典型的な硫酸塩メツキ液およびピロ燐酸塩メツ
キ液が記載されている。例示として、本発明によ
るニツケルとモリブデンとカドミウムとのコーテ
イングの共被覆用に適当なメツキ浴を下に示す。 Na2MoO4 0.02M NiCl2 0.04M Cd(NO3)2 3.0×10-4M Na4P2O7 0.13M NaHCO3 0.89M N2H4・H2SO4 0.025M PH 7.5−9.0 温 度 20℃ 電流密度 0.5ASI メツキ時間 30分 一般に、メツキ液のPHレベルはメツキ操作の効
率の点で重要である。約7.5未満のPHは水素過電
圧の高いコーテイングを生成する傾向があり且つ
約9.5を越えるPHは不導電性であり且つ水素過電
圧をも増加させる水酸化ニツケルを沈殿する傾向
があるので、約7.5〜約9.5の範囲のPHレベルが好
ましい。 一般に、上で特に挙げたもの以外のニツケル
源、モリブデン源およびカドミウム源をメツキ浴
に使用することができる。対応する金属の他の可
溶性塩が許容できる。クエン酸塩のような他の錯
化剤、他の緩衝剤および支持電解質ならびに他の
還元剤も上に挙げた対応する成分の代わりに適当
に使用することができる。 コーテイングの実際の厚さは少なくともある程
度電気メツキの時間に依存している。約2〜約
200μのコーテイング厚さが受容できるが、約10
〜約50μの厚さが恐らくより有用である。厚さが
10μ未満のコーテイングは受容できる耐久性がな
く且つ50μを越えるコーテイングは付加的な有効
利益を生じない。 メツキ浴の種々の成分の濃度および相対比は臨
界的なものではないが、浴中のカドミウムイオン
濃度が約1.5〜10-4〜約6.0×10-4Mの範囲内にあ
り且つ浴中のモリブデンイオン対ニツケルイオン
の相対比が約1:2に保たれるときに、特に良好
なコーテイングが得られる。かかるコーテイング
は浸出前に40原子%以下のモリブデンを含む。少
量の可溶性鉛塩をメツキ浴に添加するとき、メツ
キ操作の効率が有利に改良されることも発見され
た。 活性金属または金属酸化物の共被覆物は、共被
覆物の製造に用いる特別な条件によつて、混合物
の形でも、合金の形でも、あるいは金属間化合物
の形でもよい。金属のこれらの特別な組合わせの
いずれも本発明の範囲内にあるので、本明細書で
使用する“共被覆物”という用語は3種の金属ま
たは金属酸化物の種々の合金、配合物および金属
間相(inter−metallic phase)のいずれかを含
むものであり、特別な処方方法を意味するもので
はない。 基体材料をコーテイングで被覆した後、コーテ
イングの第2金属成分例えばモリブデンを除去す
ることができる。この除去は被覆陰極をアルカリ
性溶液中に浸漬してモリブデン成分を浸出するこ
とによつて達成される。典型的には、2〜20重量
%の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水
溶液を約2〜100時間、相応しくはほぼ包囲温度
で用いることができる。より強力なアルカリ性溶
液を用いる場合またはアルカリ性溶液を50〜70℃
に加熱する場合には、より短い浸出時間が可能で
ある。別法では、電気メツキした陰極を電解槽中
で直接作動状態に置き、浸出または抽出を槽作動
中、槽中でその場で電解液によつて行うことがで
きる。モリブデン成分の一部分の除去前または除
去中あるいは除去後のいずれかにコーテイングを
熱処理することによつて特に良好な結果が得られ
た。一般に、熱処理は約100〜約350℃の温度で、
約1/2〜約10時間行うことができる。熱処理は、
好ましくはコーテイングが不活性のままである雰
囲気中で行われ、例えばアルゴン、窒素、ヘリウ
ム、またはネオンが好適に適用可能であるが、便
宜のため含酸素雰囲気も使用することができる。 陰極上に付着されてある重合体で強化した隔膜
と同時に被覆陰極を熱処理するのが特に有利であ
り且つ便利である。事実、通常の寸法安定性陽極
を用いる隔膜電解槽容器中で全メツキ操作を行う
ことは完全に受容できる。これらの条件下では、
熱処理は約275℃で約1時間で達成され得る。 本発明の陰極は多くの型の電解槽に適用可能で
あり、種々の電解液中で有効に機能することがで
きる。当業者には明らかなように、本発明の電気
メツキ法を用いて種々の形状および設計を有する
陰極を容易に被覆することができる。 以下、実施例によつて本発明の種々の面を説明
し且つ記載するが、これらの実施例は本発明を限
定するためのものではない。当業者には全く明ら
かなように、本発明においては本発明の精神およ
び範囲から逸脱することなく種々の変更を行うこ
とができる。かかる変更や変化は本発明の特許請
求の範囲内に入るものと考える。 特に断らない限り、下記実施例中の温度は℃で
あり、部および%はすべて重量による。水素過電
圧は可逆水素参照電極を用いて測定した。 実施例 1 2枚のニツケル板を清浄にし、それぞれ2個の
267mlハルセル(Hull cells)中に浸漬した。第
1のハルセルには0.02MのNa2MoO4、0.04Mの
NiCl2、0.13MのNa4P2O7、0.87MのNaHCO3、
0.025MのN2H4・H2SO4の水性浴が入つていた。
第2のハルセルには同じ浴が入つていたが、3.0
×10-4MのCd(NO3)2も含んでいた。両ハルセル
を直列に接続し、20℃において、全電流4Aで30
分間メツキを行つた。このニツケル板のおのおの
から2放の2×2cmのメツキ済み電極を切り、20
%NaOH中で15時間70℃で浸出した。この電極
を陰極として、150g/NaOHおよび170g/
NaClの溶液中、95℃、電流密度300mA/cm2で試
験した。カドミウムなしの第1ハルセル中でメツ
キされた対照電極では水素過電圧184mVが記録
され、カドミウム含有ハルセル中でメツキされた
電極では144mVの水素過電圧が記録された。 実施例 2 ニツケルエクスパンドメツシユスクリーン(開
口率50%)上に平均印加電流0.65ASIで30分間、
ニツケルとモリブデンとカドミウムとを共被覆す
るため、実施例1の操作を繰返した。この電極を
次に20%NaOH中で、70℃で15時間浸出し、275
℃で1時間熱処理した。この電極を実施例1の方
法に従つて陰極として試験し、87mVの水素過電
圧が記録された。 実施例 3 実施例2の操作を繰返した。但し、浴のカドミ
ウム含量を1.5×10-4Mに減少した。この電極を
再び陰極として実施例2の操作に従つて試験し
て、108mVの水素過電圧が記録された。 実施例1〜3に示した結果を比較すると、本発
明の陰極では先行技術の対照陰極に比べて水素過
電圧の改良が得られることがわかる。特に、実施
例1は本発明の陰極によつて40mVの水素過電圧
の低下が得られることを示す。メツキ浴中の種々
のカドミウム濃度での実施例2および3では、陰
極の熱処理によつてさらに改良が得られることが
示された。
する。本発明の陰極は、水素過電圧を実質的に低
下させ且つより有効な電解槽の作動をもたらす改
良表面コーテイングをその活性側に有する。本発
明の陰極は、アルカリ金属水酸化物およびハロゲ
ンを製造するためのアルカリ金属ハロゲン化物水
溶液の電解、あるいはアルカリ金属ハロゲン酸塩
を製造するためのアルカリ金属ハロゲン化物水溶
液の電解、あるいは水素を製造するための水の電
解に特に有用である。 当業者にとつて公知の電気化学的方法でアルカ
リ金属水酸化物、ハロゲン、水素およびアルカリ
金属ハロゲン酸塩を製造するためには、電解槽中
で多量の電気が消費される。エネルギーおよび燃
料の価格が高騰しているので、たとえ比較的少量
であつても電気を節約することは電解槽の商業的
操業者にとつて大きな経済的利益である。それ
故、槽の操作または槽の設計により、あるいは陽
極が陰極のような槽成分の改良により電気の節約
に影響し得ることは次第に重要になつて来てい
る。 かかる電解プロセスにおいては、陰極で水素が
発生し、全反応は理論的に (1) 2H2O+2e-→H2+2OH- として示すことができる。 しかし、この陰極反応は実際には陰極表面上で
単原子状水素を生成し、反応(1)の逐次段階は次の
ように示すことができる: (2) H2O+e-→H+OH- 2H→H2 あるいは (3) H2O+e-→H+OH- H+H2O+e-→H2+OH- 反応(2)または(3)で示されるようにして生成した
単原子状水素は陰極表面に吸着され、それから水
素ガスとして脱着される。 電解槽の作動に所要な電圧または電位には、電
解される化合物の分解電圧と、電解液の抵抗に打
勝つために所要な電圧と、槽内の電気的接続の抵
抗に打勝つために所要な電圧との総和が含まれ
る。これに加えて“過電圧”として知られている
電位も所要である。陰極過電圧は水素電極の(平
衡における)熱力学的電位と印加電流のために水
素が電極上で発生するその電極の電位との差であ
る。陰極過電圧は水素の発生および脱着の機構、
電流密度、電解液の温度および組成、陰極材料な
らびに陰極の表面積のような因子に関係がある。 近年、電解槽陰極の水素過電圧特性の改良に対
して次第に多くの注意が向けられて来ている。陰
極は、水素過電圧が低いことに加えて、安価な材
料で構成され、製作が容易であり、機械的に強
く、且つ電解槽の環境条件に耐え得るものでなく
てはならない。鉄または鋼はこれらの要件の多く
を満足し、クロル−アルカリ工業の陰極製造用に
商業的に用いられる伝統的材料であつた。クロル
−アルカリ電解槽がバイパスされるかあるいは開
路条件であるとき、鉄または鋼は電解液の浸食を
受けやすくなり、そのためその有効寿命がかなり
短くなる。 鋼陰極は一般に、典型的な槽作動条件下、例え
ば温度約100℃、電流密度約100〜約200mA/cm2
で、約300〜約500mVの範囲の陰極過電圧を示
す。かかる陰極の水素過電圧を減少させようとす
る努力は一般に表面材料の触媒作用の改良または
より大きい有効表面積を与えることに集中してい
る。実際に、これらの努力は、陰極または陰極コ
ーテイングがあまりにも高価であるかあるいは商
業的操業で限られた有効寿命しかもたなかつたと
いうことでしばしば徒労に終わつている。 電解槽陰極の水素過電圧特性を経済的に可能な
方法で改良するため種々のコーテイングが提案さ
れている。かなりの数の先行技術のコーテイング
はニツケルあるいはニツケルと他の種々な金属と
の混合物、合金または金属間化合物を含んでい
る。しばしば、ニツケルを第2の金属または化合
物と混合して用いる場合、この第2の金属または
化合物を例えば水酸化ナトリウムの溶液で浸出ま
たは抽出して、ラニーニツケルコーテイングのよ
うな高表面積コーテイングを与えることができ
る。 先行技術の代表的なコーテイングは1966年12月
13日付発行の米国特許第3291714号および1967年
10月31日発行の米国特許第3350294号に記載され
ている。これらの特許には特に、鉄または鋼基体
上に電気メツキしたニツケル−モリブデンあるい
はニツケル−モリブデン−タングステンの合金を
含む陰極コーテイングが記載されている。ピロ燐
酸塩浴を用いるニツケル−モリブデン合金の電着
はまた、Havey、Krohn及びHanneken、“The
Electrodeposition of Nickel−Molybdenum
Alloys”、Journal of the Electrochemical
Society、vol.1/10、p.362(1963)にも論じられ
ている。 コーテイングの寿命と低過電圧特性との間の許
容できる妥協を与えるこの一般的な種類のコーテ
イングを生成するため、先行技術では他の企画も
なされている。1978年8月8日付発行の米国特許
第4105532号および1979年5月1日付発行の米国
特許第4152240号はこれらの企画の代表的なもの
であり、それぞれ特に選んだ基体を用いるニツケ
ル−モリブデン−バナジウムおよびニツケル−モ
リブデンの合金と銅および(または)樹枝状銅の
中間コーテイングとを記載している。同様なコー
テイングは米国特許第4033837号および第3291714
号にも記載されている。 水素過電圧を減少させるための硝酸カドミウム
溶液によるラニーニツケル電極の表面処理は、
Korovin、Kozlowa及びSavel´eva、“Effect of
the Treatment of Surface Raney Nickel
with Cadmium Nitrate on the Cathodic
Evolution of Hydrogen”、Soviet
Electrochemistry、vol.14、p.1366(1978) 中で研究されている。かかるコーテイングの初期
の結果は良好な水素過電圧の低下を示すが、短時
間すなわち約2時間の操業後、過電圧が急速に元
のレベルに上がることがわかつた。 上に挙げたコーテイングの多くは水素過電圧の
低下に成功したが、苛性環境中でのコーテイング
の急速な劣化のため完全には満足でなく、最終的
にはコーテイングの基体材料からの分離が生じる
ことがわかつた。 かくして、本発明の主目的は、経済的に製造さ
れ、低い水素過電圧特性を有し且つ電解環境中で
の長期操業後にも劣化が最小の、電解槽中で使用
するのに適した陰極を提供することである。 本発明は電解プロセスで使用するための陰極な
らびにかかる陰極の製造方法を提供する。本発明
の陰極は、その表面部分の少なくとも一部分が
鉄、コバルト、ニツケルおよびそれらの混合物か
ら成る群から選ばれる第1金属と、好ましくはモ
リブデン、マンガン、チタン、タングステン、バ
ナジウム、インジウム、クロム、亜鉛、それらの
酸化物およびそれらの配合物から成る群から選ば
れる浸出可能な第2金属または第2金属酸化物
と、カドミウム、水銀、鉛、銀、タリウム、ビス
マス、銅、およびそれらの混合物とから成る群か
ら選ばれる第3金属との共被覆物(codeposit)
でできているものである。好ましくは、この組成
物は、当業界で公知の、例えばニツケル、チタ
ン、あるいは鉄または鋼のような鉄系金属の陰極
基体から適当に選ばれる基体材料の少なくとも一
部分にコーテイングとして付与される。コーテイ
ングは、好ましくは電気メツキ浴を用い、上記の
3種の金属または金属酸化物の混合物で基体表面
上を共被覆すること(codepositing)によつてつ
くられる。基体がニツケル以外の場合には、活性
陰極表面で被覆する(depositing)前に、基体を
ニツケルまたはニツケル合金の薄い中間層で被覆
することができる。第2金属または第2金属酸化
物の少なくとも一部分は、ふさわしくはアルカリ
金属水酸化物水溶液のようなアルカリ性溶液を用
いる浸出によつて、後で除去される。浸出は電解
槽中で陰極を作動させる前に行つてもよく、ある
いは電解槽中で実際の作動中に電解液中のアルカ
リ金属水酸化物の存在によつて行つてもよい。所
望により、本発明の陰極は少なくとも一部分の浸
出の前または後に熱処理を行つて性能をさらに改
良することができる。本発明の好ましいコーテイ
ングはニツケルとモリブデンとカドミウムとの共
被覆物から成る。 本発明の陰極は、少なくともその一部分とし
て、鉄、コバルト、ニツケルおよびそれらの混合
物から成る群から選ばれる第1金属と、好ましく
はモリブデン、マンガン、チタン、タングステ
ン、バナジウム、インジウム、クロム、亜鉛、そ
れらの酸化物およびそれらの配合物から成る群か
ら選ばれる第2金属または第2金属酸化物と、カ
ドミウム、水銀、鉛、銀、タリウム、ビスマス、
銅およびそれらの混合物から成る群から選ばれる
第3金属との共被覆物でできている活性表面部分
を有している。第1金属と第3金属とは実質的に
非浸出性であること、すなわちアルカリ性溶液で
浸出または抽出することによつて、たとえ除去さ
れるとしても極めて徐々に除去されることを特徴
とする。共被覆物を形成する第2金属または第2
金属酸化物は浸出性成分であり、すなわちこの成
分の少なくとも実質的な部分はアルカリ性溶液で
の浸出によつて除去される。それ故、組成物中の
金属の比率は、主として第2金属または第2金属
酸化物成分の抽出または浸出のため、電解槽中で
の作動中に初期に変化すると思われる。この浸出
作用は非常に広範囲であるので、ほぼ全部の第2
金属または第2金属酸化物が共被覆物から除去さ
れることもあり得る。かかる環境下では、可測量
の第2金属が存在しなくとも陰極の性能に悪影響
を与えない。事実、浸出は陰極表面の粗さと表面
積とを増加することによつて陰極の性能を実際に
改良する。従つて、浸出後に共被覆物中に可測量
の第1金属成分および第3金属成分のみを有する
陰極は本発明の範囲内に含まれる。 本発明の1つの実施態様においては、陰極表面
が水素過電圧の所望の低下を与えるに足る十分高
い粗さ係数(可測表面積と幾何学的表面積との比
として定義される)を有することを条件として、
適当な陰極は最初から第1金属成分と第3金属成
分のみを含む共被覆物から製造することができ
る。本発明に関して受容できる粗さ係数は少なく
とも約100であり、好ましくは少なくとも約1000
である。かかる陰極は、例えば化学的蒸着法を用
いて、あるいは金属の熱融着(thermal fusion)
およびその後の強鉱酸による表面のエツチングの
ようなより通常の方法で製造することができる。
この実施態様においては、共被覆物の組成0.5〜
約25原子%の、好ましくは1〜約10原子%の第3
金属成分を含む。 3種の金属または金属酸化物の全部が存在する
場合のもう一つの実施態様においては、共被覆物
の組成物は0.5〜40原子%の第2金属と約0.5〜約
25原子%の、好ましくは1〜10原子%の第3金属
を含み、共被覆物の残りは第1金属成分から成
る。驚くべきことには、共被覆物中に存在する第
2金属の量が40原子%を越えなければ、陰極は著
しく安定であり且つ電解環境中で継続作動中の劣
化が最小であることが発見された。 上記の3種の金属または金属酸化物成分に加え
て、組成物は陰極の製造に用いる特定の方法によ
つては付加的な元素または化合物を含むこともで
きる。かかる付加的な物質は全組成物重量に対し
て約50%までの量で存在することができ、これら
の付加的物質は陰極の性能に悪影響を与えないと
いう条件で完全に受容できる。 本発明の好ましい金属はニツケルとモリブデン
とカドミウムとであり、ニツケルとモリブデンと
カドミウムとの合計重量に対してモリブデンは
0.5〜40原子%の範囲で存在し、カドミウムは0.5
〜25原子%、好ましくは1〜10原子%のの範囲で
存在し、共被覆物の残りはニツケルから成る。か
かる陰極は、塩化ナトリウムの電解に使用すると
き驚くほど良好な結果を与えることがわかつた。
例えば、標準の鉄系基体に付与された本発明の陰
極表面を用いる場合で、熱処理しない場合には
150mA/cm2で約120mVの範囲の水素過電圧が、
また熱処理後には150mA/cm2で80mVの範囲の水
素過電圧が容易に得られる。こららの結果は、基
体材料ならびに織成金網、多孔シートあるいは多
孔および(または)エクスパンドメタルシートの
ような陰極形状の適当な選択によつてより一層改
良することができる。さらに、この陰極は
150g/の苛性溶液中での90日間のシミユレー
シヨン寿命試験で比較的一定の電解槽電圧を生
じ、電解槽中での長期間作動に適していることを
示す。 本発明の陰極は全部が上記組成物でできていて
もよいが、機械的耐久性および低価格の両方の観
点から、共被覆物を適当な基体材料にコーテイン
グの形で付与することが望ましい。基体は、所要
の電気的および機械的性質ならびに使用する特別
な電解液に対する耐薬品性を有する適当な材料か
ら選ぶことができる。一般に、鉄系金属(鉄また
は鋼)、ニツケル、銅、あるいはタングステン、
チタン、タンタル、ニオブ、バナジウムのような
バルブ金属(valve metals)、あるいは0.2%のパ
ラジウムを含むチタン/パラジウム合金のような
これらの金属の合金などの導電性の金属または合
金が有用である。機械的性質、製造の容易さおよ
び価格の点で、鉄または鋼のような鉄系金属がク
ロル−アルカリ槽に通常用いられる。しかし、基
体材料の腐食が重大な問題である塩素酸塩槽で
は、チタンまたはチタン合金が好ましい。基体を
電解槽環境中での腐食から守るため、基体材料に
中間層を適用することが望ましいこともあり得
る。この目的のために適当な中間層には、ニツケ
ル、カドミウムと共被覆されたニツケルならびに
カドミウムおよびビスマスと共被覆されたニツケ
ルが含まれる。 基体材料への表面コーテイングの好ましい付与
方法は、適当な電気メツキ浴中での電着による方
法である。電着は、主としてこの特別な方法が経
済的に好ましいために表面コーテイングの好まし
い調製方法であるが、蒸着、熱被覆(thermal
deposition)、プラズマ吹付け(plasma
spraying)または溶射のような他の適用方法も本
発明の範囲内にある。 基体をメツキ浴中で被覆する前に、コーテイン
グの良好な接着を保証するため基体を清浄にする
ことが好ましい。かかる予備清浄の技術は通常の
技術であり、当業界で公知である。例えば、蒸気
脱脂あるいはサンドブラストまたはグリツトブラ
ストを用いることができ、あるいは基体を酸性溶
液でエツチングしてもよく、あるいは苛性溶液中
で陰極洗浄(cathodically cleaned)してもよ
い。本発明においてニツケル以外の基体材料を使
用する場合には、陰極表面で被覆されるべき基体
部分に最初にニツケルメツキ、相応しくはニツケ
ルの電着を適用することができる。 清浄後、基体を直接メツキ浴中に浸漬して3種
の金属または金属酸化物で同時に共被覆すること
ができる。本発明で利用することができる基本的
電気メツキ法は当業界で公知である。例えば、
1978年8月8日発行の米国特許第4105532号およ
びHavey、Krohn、及びHanneken、“The
Electrodeposition of Nickel−Molybdenum
Alloys”、Journal of the Electrochemical
Society、Vol.110、p.362、(1963)には、それぞ
れ典型的な硫酸塩メツキ液およびピロ燐酸塩メツ
キ液が記載されている。例示として、本発明によ
るニツケルとモリブデンとカドミウムとのコーテ
イングの共被覆用に適当なメツキ浴を下に示す。 Na2MoO4 0.02M NiCl2 0.04M Cd(NO3)2 3.0×10-4M Na4P2O7 0.13M NaHCO3 0.89M N2H4・H2SO4 0.025M PH 7.5−9.0 温 度 20℃ 電流密度 0.5ASI メツキ時間 30分 一般に、メツキ液のPHレベルはメツキ操作の効
率の点で重要である。約7.5未満のPHは水素過電
圧の高いコーテイングを生成する傾向があり且つ
約9.5を越えるPHは不導電性であり且つ水素過電
圧をも増加させる水酸化ニツケルを沈殿する傾向
があるので、約7.5〜約9.5の範囲のPHレベルが好
ましい。 一般に、上で特に挙げたもの以外のニツケル
源、モリブデン源およびカドミウム源をメツキ浴
に使用することができる。対応する金属の他の可
溶性塩が許容できる。クエン酸塩のような他の錯
化剤、他の緩衝剤および支持電解質ならびに他の
還元剤も上に挙げた対応する成分の代わりに適当
に使用することができる。 コーテイングの実際の厚さは少なくともある程
度電気メツキの時間に依存している。約2〜約
200μのコーテイング厚さが受容できるが、約10
〜約50μの厚さが恐らくより有用である。厚さが
10μ未満のコーテイングは受容できる耐久性がな
く且つ50μを越えるコーテイングは付加的な有効
利益を生じない。 メツキ浴の種々の成分の濃度および相対比は臨
界的なものではないが、浴中のカドミウムイオン
濃度が約1.5〜10-4〜約6.0×10-4Mの範囲内にあ
り且つ浴中のモリブデンイオン対ニツケルイオン
の相対比が約1:2に保たれるときに、特に良好
なコーテイングが得られる。かかるコーテイング
は浸出前に40原子%以下のモリブデンを含む。少
量の可溶性鉛塩をメツキ浴に添加するとき、メツ
キ操作の効率が有利に改良されることも発見され
た。 活性金属または金属酸化物の共被覆物は、共被
覆物の製造に用いる特別な条件によつて、混合物
の形でも、合金の形でも、あるいは金属間化合物
の形でもよい。金属のこれらの特別な組合わせの
いずれも本発明の範囲内にあるので、本明細書で
使用する“共被覆物”という用語は3種の金属ま
たは金属酸化物の種々の合金、配合物および金属
間相(inter−metallic phase)のいずれかを含
むものであり、特別な処方方法を意味するもので
はない。 基体材料をコーテイングで被覆した後、コーテ
イングの第2金属成分例えばモリブデンを除去す
ることができる。この除去は被覆陰極をアルカリ
性溶液中に浸漬してモリブデン成分を浸出するこ
とによつて達成される。典型的には、2〜20重量
%の水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水
溶液を約2〜100時間、相応しくはほぼ包囲温度
で用いることができる。より強力なアルカリ性溶
液を用いる場合またはアルカリ性溶液を50〜70℃
に加熱する場合には、より短い浸出時間が可能で
ある。別法では、電気メツキした陰極を電解槽中
で直接作動状態に置き、浸出または抽出を槽作動
中、槽中でその場で電解液によつて行うことがで
きる。モリブデン成分の一部分の除去前または除
去中あるいは除去後のいずれかにコーテイングを
熱処理することによつて特に良好な結果が得られ
た。一般に、熱処理は約100〜約350℃の温度で、
約1/2〜約10時間行うことができる。熱処理は、
好ましくはコーテイングが不活性のままである雰
囲気中で行われ、例えばアルゴン、窒素、ヘリウ
ム、またはネオンが好適に適用可能であるが、便
宜のため含酸素雰囲気も使用することができる。 陰極上に付着されてある重合体で強化した隔膜
と同時に被覆陰極を熱処理するのが特に有利であ
り且つ便利である。事実、通常の寸法安定性陽極
を用いる隔膜電解槽容器中で全メツキ操作を行う
ことは完全に受容できる。これらの条件下では、
熱処理は約275℃で約1時間で達成され得る。 本発明の陰極は多くの型の電解槽に適用可能で
あり、種々の電解液中で有効に機能することがで
きる。当業者には明らかなように、本発明の電気
メツキ法を用いて種々の形状および設計を有する
陰極を容易に被覆することができる。 以下、実施例によつて本発明の種々の面を説明
し且つ記載するが、これらの実施例は本発明を限
定するためのものではない。当業者には全く明ら
かなように、本発明においては本発明の精神およ
び範囲から逸脱することなく種々の変更を行うこ
とができる。かかる変更や変化は本発明の特許請
求の範囲内に入るものと考える。 特に断らない限り、下記実施例中の温度は℃で
あり、部および%はすべて重量による。水素過電
圧は可逆水素参照電極を用いて測定した。 実施例 1 2枚のニツケル板を清浄にし、それぞれ2個の
267mlハルセル(Hull cells)中に浸漬した。第
1のハルセルには0.02MのNa2MoO4、0.04Mの
NiCl2、0.13MのNa4P2O7、0.87MのNaHCO3、
0.025MのN2H4・H2SO4の水性浴が入つていた。
第2のハルセルには同じ浴が入つていたが、3.0
×10-4MのCd(NO3)2も含んでいた。両ハルセル
を直列に接続し、20℃において、全電流4Aで30
分間メツキを行つた。このニツケル板のおのおの
から2放の2×2cmのメツキ済み電極を切り、20
%NaOH中で15時間70℃で浸出した。この電極
を陰極として、150g/NaOHおよび170g/
NaClの溶液中、95℃、電流密度300mA/cm2で試
験した。カドミウムなしの第1ハルセル中でメツ
キされた対照電極では水素過電圧184mVが記録
され、カドミウム含有ハルセル中でメツキされた
電極では144mVの水素過電圧が記録された。 実施例 2 ニツケルエクスパンドメツシユスクリーン(開
口率50%)上に平均印加電流0.65ASIで30分間、
ニツケルとモリブデンとカドミウムとを共被覆す
るため、実施例1の操作を繰返した。この電極を
次に20%NaOH中で、70℃で15時間浸出し、275
℃で1時間熱処理した。この電極を実施例1の方
法に従つて陰極として試験し、87mVの水素過電
圧が記録された。 実施例 3 実施例2の操作を繰返した。但し、浴のカドミ
ウム含量を1.5×10-4Mに減少した。この電極を
再び陰極として実施例2の操作に従つて試験し
て、108mVの水素過電圧が記録された。 実施例1〜3に示した結果を比較すると、本発
明の陰極では先行技術の対照陰極に比べて水素過
電圧の改良が得られることがわかる。特に、実施
例1は本発明の陰極によつて40mVの水素過電圧
の低下が得られることを示す。メツキ浴中の種々
のカドミウム濃度での実施例2および3では、陰
極の熱処理によつてさらに改良が得られることが
示された。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 電解プロセスに使用するための陰極であつ
て、該陰極の表面部分の少なくとも一部分が鉄、
コバルト、ニツケルおよびそれらの混合物から成
る群から選ばれる第1金属(A)、アルカリ性溶液で
浸出可能な第2金属または第2金属酸化物(B)、カ
ドミウム、水銀、鉛、銀、タリウム、ビスマス、
銅およびそれらの混合物から成る群から選ばれる
第3金属(C)を、成分(B) 0.5〜40原子%、成分(C)
0.5〜25原子%、成分(A) 残部となる割合で含
む共被覆物を有することを特徴とする陰極。 2 共被覆物が基体材料の少なくとも一部分にコ
ーテイングとして付与されている、特許請求の範
囲第1項記載の陰極。 3 第2金属がモリブデン、マンガン、チタン、
タングステン、バナジウム、インジウム、クロ
ム、亜鉛、それら酸化物およびそれらの配合物か
らなる群から選ばれる、特許請求の範囲第2項記
載の陰極。 4 導電性基体が鉄系金属またはその合金であ
る、特許請求の範囲第2項記載の陰極。 5 鉄系金属が鋼である、特許請求の範囲第4項
記載の陰極。 6 導電性基体がチタンまたはその合金である、
特許請求の範囲第2項記載の陰極。 7 導電性基体がニツケルまたはその合金であ
る、特許請求の範囲第2項記載の陰極。 8 基体とコーテイングとの間に中間保護層が設
けられている、特許請求の範囲第2項記載の陰
極。 9 中間保護層がニツケルを含有している、特許
請求の範囲第8項記載の陰極。 10 第1金属がニツケルであり、第2金属がモ
リブデンであり、第3金属がカドミウムである、
特許請求の範囲第3項記載の陰極。 11 コーテイングの厚さが10〜50μである、特
許請求の範囲第10項記載の陰極。 12 コーテイング中の3種の金属基準でモリブ
デンが0.5〜40原子%の範囲で存在し且つカドミ
ウムが1〜10原子%の範囲で存在する、特許請求
の範囲第10項記載の陰極。 13 活性陰極の製造方法であつて、 (a) 鉄、コバルト、ニツケルおよびそれらの混合
物から成る群から選ばれる第1金属と、モリブ
デン、マンガン、チタン、タングステン、バナ
ジウム、インジウム、クロム、亜鉛、それらの
酸化物およびそれらの配合物から成る群から選
ばれる第2金属または第2金属酸化物と、カド
ミウム、水銀、鉛、銀、タリウム、ビスマス、
銅およびそれらの混合物からなる群から選ばれ
る第3金属のコーテイングを形成させる工程、
および (b) 第2金属の少なくとも一部分を除去する工程 を含むことを特徴とする方法。 14 工程(a)において、該コーテイングを水性メ
ツキ液から基体材料上に、上記コーテイングが上
記基体材料の少なくとも一部分を被覆するまで電
着させる特許請求の範囲第13項記載の方法。 15 熱処理工程を含む、特許請求の範囲第14
項記載の方法。 16 第1金属がニツケルであり、第2金属がモ
リブデンであり、第3金属がカドミウムである、
特許請求の範囲第14項記載の方法。 17 熱処理工程を含む、特許請求の範囲第16
項記載の方法。 18 熱処理を100℃〜350℃で0.5〜10時間行う、
特許請求の範囲第17項記載の方法。 19 アルカリ金属水酸化物溶液中で浸出するこ
とによつてコーテイングからモリブデンを除去す
る、特許請求の範囲第16項記載の方法。 20 導電性基体が鉄系金属、ニツケルまたはチ
タンからなる群から選ばれる、特許請求の範囲第
16項記載の方法。 21 メツキ浴のPHを7.5〜9.5の範囲に保つ、特
許請求の範囲第16項記載の方法。 22 メツキ浴が可溶性モリブデン酸塩、可溶性
ニツケル塩、錯化剤、緩衝剤および支持電解質、
還元剤および可溶性カドミウム塩を含む、特許請
求の範囲第16項記載の方法。 23 可溶性モリブデン酸塩がモリブデン酸ナト
リウムであり、可溶性ニツケル塩が塩化ニツケル
であり且つ可溶性カドミウム塩が硝酸カドミウム
である、特許請求の範囲第22項記載の方法。 24 モリブデン酸ナトリウム対塩化ニツケルの
モル比が1:2であり、硝酸カドミウムのモル濃
度が1.5×10-4M〜6.0×10-4Mである、特許請求
の範囲第23項記載の方法。 25 共被覆物からほぼ全部の第2金属を除去す
る、特許請求の範囲第13項記載の方法。
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