JPS63139787A - 通電感熱転写記録方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は通電感熱転写記録方法に関するものである。

（従来の技術） 近年、情報が著しく豊富となり、その情報の迅速な伝達
、記録等の必要性が高まり、情報処理システム、情報伝
達システム及び情報記録システム等の情報管理システム
に関し、種々の開発がなされており、通電感熱転写記録
システムもその代表的な一例である。

上記記録システムで使用される記録材料としては、例え
ば特開昭６１−１７９７６４号公報記載の通電記録装置
がある。該公報記載のものは、発熱抵抗層と導電性層と
を１つの発熱シートに形成し、熱溶融インク層から分離
したものであり、発熱シートは反覆使用できるので印字
速度を低下させることなくランニングコストを下げるこ
とができるという長所がある。

（発明が解決しようとする問題点） しかしながら、発熱シートとして、発熱抵抗層にはポリ
カーボネートに導電性カーボンを分散したもの又はケイ
化金属を使用し、導電性層には蒸着アルミニウム又はス
テンレスフィルムを使用しているが、ポリカーボネート
に充填剤として導電性カーボンを分散したものは耐久性
に乏しい上に、０．５〜２．０μｍの厚さでは反覆使用
は非常に困難である。またケイ化金属も０．５〜２．０
μｍの厚みでは極めて破損し易く、単独では使用に耐え
うるものではない、また、これらの表面に導電性層を設
けることも容易ではない。

（問題点を解決するための手段） 本発明は上記従来の欠点を解消するためになされたもの
であって、その要旨は、絶縁性基材の一面に感熱転写層
が積層されるとともに他面に表面抵抗が５０Ωより小で
ある金属薄膜からなる導電性層が積層された記録材料の
該導電性層面、もし・くは表面抵抗が１Ωより小であり
かつ厚みが２〜３０μｍの金属箔からなる導電性基材層
の一面に感熱転写層が積層された記録材料の該導電性基
材層面に、導電性セラミックスからなり表面抵抗が１０
〜１０６Ωであって前記導電性層の表面抵抗値より大で
ありかつ体積抵抗が１０−６〜１０３Ω−１である発熱
薄板を重ね合わせ、該発熱薄板に通電記録針を当接しつ
つ通電して、該発熱薄板及び前記導電性層もしくは前記
導電性基材層で発生した熱で前記感熱転写層を熱転写す
ることを特徴とするものである。

（発明の概要） 本発明でいう電気的等方性とは、通電した電流の流れに
方向性がない性質をいう。

発熱薄板は該薄板に当接した通電記録針から通電された
電流により該通電記録針直下の厚み方向で発熱する層で
あり、体積抵抗が小さくなると電流が流れすぎて発熱し
難くなり、逆に大きくなると電流が流れにくくなって発
熱し難くなるので、体積抵抗は１０−’〜１０３Ω−ロ
の、範囲とされる。

また、この発熱薄板の表面抵抗が小さくなると通電記録
針直下への通電量が少なくなって発熱し難くなり、逆に
大きくなると放電破壊するので、表面抵抗はｌＯ〜１０
ｈΩの範囲とされる。

本発明においては、発熱薄板として導電性セラミックス
が用いられるが、導電性セラミックスとしてはケイ化モ
リブデン（ＭｏＳｉｔ）、炭化チタン（ＴｉＣ）、炭化
タングステン（ＷＣ）　、ホウ化シリコニウム（ＺｒＢ
ｇ）、窒化チタン（ＴｉＮ）等のような遷移金属のケイ
化物、炭化物、ホウ化物、窒化物が好適である。これら
。

のうち、ＺｒＢｇ、　ＴｉＣ，ＴｉＮ等の体積抵抗は１
０−’〜１０−’Ω−備である。また、該導電性セラミ
ックスの強度等物性を改良するために、必要に応じて絶
縁性セラミックスを混合してもよく、絶縁性セラミック
スとしては酸化ベリリウム（ＢｅＯ）　、酸化マグネシ
ウム（ＭｇＯ）　、酸化アルミニウム（アルミナ：Ａｈ
（ｈ）等の酸化物、窒化アルミニウム（ＡＩＮ）、窒化
ホウ素（ＢＮ）　、窒化ケイ素（ＳｉＪｎ）等の窒化物
、炭化ホウ素（８４Ｃ）等の炭化物が好適である。

このように、導電性セラミックス又は導電性セラミック
スに絶縁性セラミックスを混合してなる発熱薄板は電流
の流れ方に方向性のない電気的等方性である。

上記発熱薄板のうち導電性セラミックスを用いたもので
は、その厚みが略１０〜１５０μｍの範囲で使用される
。しかしながら、導電性セラミックスは脆いために１０
μｍより薄い場合は特ｔこ割れ易く、また１５０．ｌｊ
ｍ以上になると通電した電流が過度に拡散するため記録
画像の解像度が著しく低下する。したがって、より好ま
しい厚みは５０〜１２０μｍである。

また、本発明の導電性層及び導電性基材層は通電記録針
の対電極となるとともに前記発熱薄板で発生した熱を感
熱転写層に伝導するものであり、導電性層は通電により
破壊されなくてもよいが、破壊されることにより熱を発
生するのが絶縁性基材に充分な熱を与えることができる
ので好ましい。

この導電性層及び導電性基材層の表面抵抗は大きくなる
と対電極として作用しなくなるので、導電性層の表面抵
抗は５０Ωより小さく、導電性基材層の表面抵抗はＩΩ
より小さくなされる。また、発熱薄板と導電性基材層の
表面抵抗の比は５０〜１０−の範囲となるように決定さ
れる。

さらに、導電性層の表面抵抗値が発熱薄板の表面抵抗値
よりも大であると発熱薄板の電流が導電性層に流れ難く
なり、導電性層は対電極として作用しなくなるので、導
電性層の表面抵抗値は発熱薄板の表面抵抗値よりも小と
なされる。

導電性層の厚みは０．０５μｍよりも薄くなると表面抵
抗が大きくなり対電極として充分に作用せず、１０μｍ
以上に厚くなると熱の伝導性が悪くなり、又通電破壊さ
れ難くなるので、厚みは０．０５〜１０μｍとなされる
。また、導電性基材層の厚みは上記導電性層の場合と同
様の理由により、かつ基材としての耐久性の点より２〜
３０μｍが好ましい。

導電性層としてはアルミニウムを真空蒸着した薄膜、ま
た導電性基材層としては、例えばアルミニウム、ステン
レス鋼、銅、しんちゅう等の金属箔が好適である。

本発明においては、記録材料の導電性層面側もしくは導
電性基材層面側に発熱薄板を重ね合わせ、該導電性層面
もしくは該導電性基材層面と反対側の発熱薄板の表面に
通電記録針を当接し、該通電記録針に通電することによ
り感熱記録を行うものである。すなわち、通電記録針に
通電すると、発熱薄板の通電記録針が当接された部分の
直下で点発熱が起こり、この熱は導電性層と絶縁性基材
もしくは導電性基材層を伝わって感熱転写層のインクを
溶解し、該感熱転写層に重ね合わせた普通紙等の被記録
体の表面に転写するものである。なお、導電性層もしく
は導電性基材層を流れた電流は発熱薄板に接触させた別
の帰路電極を通じて電源に戻るようになされている。

このとき、金属薄膜からなる導電性層では、通電により
金属薄膜が放電破壊して発熱が起こり、発熱薄板の発熱
量をさらに補うので、熱転写させ易く高濃度の画像が得
られる。このように、導電【 性層は放電破壊され（砂芥βも金属薄膜であるため、放
電破壊により飛散するものの煤や悪臭の発生は起こらず
、また発熱薄板への付着も少量であり、適宜除去すれば
実用上の支障は全く無い。

一方、金属箔からなる導電性基材層では、通電による放
電破壊は起こらず、発熱薄板での発熱が金属箔を伝わっ
て感熱転写層に伝わるが、金属箔の熱伝導性が良好なた
め熱転写に必要な熱量が充分に供給でき、同じく高濃度
の画像が得られる。

本発明によれば、熱転写記録に際し通電記録針と発熱薄
板の相対位置を移動しつつ通電することにより発熱薄板
に蓄熱されることがなく、能率よく記録することができ
る。また、耐久性がよく半永久的に使用できる。

（実施例） 次に本発明の実施例について説明する。以下単に「部Ｊ
とあるのは「重量部」を意味する。

〔実施例１〕 導電性セラミックスであるホウ化ジルコニウム（Ｚｒｌ
ｈ）と絶縁性セラミックスである窒化アルミニウム（Ａ
ＩＮ）を体積比４：６で混合し、ホントプレス法で成形
加工したセラミックス板を研磨することにより厚さ５０
μｍの発熱薄板を得た。

該発熱薄板は体積抵抗が０．５Ｘ１０−”Ω−備であり
、表面抵抗が０．８ｘ１０ｚΩであった。

クトン樹脂（本州化学社製、商品名ハｏン８０）　　　
１００部含金属染料（保土谷化学社製、商品名’ＸヒＵ
：ｔプラフクＢＮＨ）　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　２５　部ミツロウ　　　　
　　　　　　　　　　　１５部カルナバワックス　　　
　　　　　　　　１５部酢酸エチル　　　　　　　　　
　　　　　５０部トルエン　　　　　　　　　　　　　
　　２５部次に、上記組成からなる配合物を溶解分散せ
しめ、表面抵抗が０．８Ωのアルミニウム蒸着層よりな
る導電性層が一面に形成されたポリエステルフィルムの
他面に塗布し乾燥して、厚さ３μｍの感熱転写層を形成
し、厚さ９μｍの感熱転写記録材料を得た。

得られた感熱転写記録材料を幅７ｎに裁断し、発熱薄板
を感熱転写記録材料の導電性層に重ね合わせ、謄写原紙
製版機（ゲステラトナー社製、商品名ゲストファックス
１１００を改良したもの）に供給し、感熱転写層の下に
上質紙を当接し、発熱シート上に通電記録針を当接し、
該通電記録針に直流２０Ｖの電圧を印加し、走査線密度
１６１／■１、記録スピード１．２ｍ／ｓｅｃの条件で
通電記録を行ったところ、煤やカーボンブラックの飛散
及び悪臭はなく、発熱薄板及びポリエステルフィルムに
貫通孔が生じることもなく、記録中に切断することなく
上質紙に黒色の鮮明な画像が得られた。得られた画像の
濃度は１．３５であり、解像度は１６１／ｎであった。

発熱薄板を２０回繰返し使用後も同様の結果であった。

〔実施例２〕 実施例１の感熱転写記録材料のかわりに下記のものを用
いた。すなわち、表面抵抗０．１Ω、厚み１０μｍのア
ルミ箔よりなる導電性基材層の片面に下記組成からなる
配合物を溶解分散せしめて塗布乾燥し、３μｍの厚みに
感熱転写層を形成して感熱転写記録材料を得た。

Ｈン樹脂（本州化学社製、商品名ハロン８０）　　　１
００部含金属染料（保土谷化学社製、商品名ｎ’ｕンブ
ラフクＢＮＨ）　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　２５　部酢酸エチル　　　　　　
　　　　　　　　５０部トルエン　　　　　　　　　　
　　　　　２５部カルナバワックス　　　　　　　　　
　　１５部ミツロウ　　　　　　　　　　　　　　　１
５部実施例１で得られた発熱薄板をアルミ箔からなる導
電性基材層面側に重ね合わせ、実施例１と同様の条件で
通電記録を行ったところ、煤やカーボンブランクの飛散
及び悪臭はなく、発熱薄板に貫通孔が生ずることなく、
上質紙に黒色の鮮明な画像が得られた。得られた画像の
濃度は１．３０であり、解像度は！６７！／ｆｉであっ
た。発熱薄板を２０回繰返し使用後も同様の結果であっ
た。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明の通電感熱転写記録方法に
よれば、発熱薄板を長期間反覆使用しても取り替える必
要がなく、ランニングコストを大幅に下げ名ことができ
る。また、発熱薄板は耐久性があり、しかも導電性基材
層を用いた場合には破壊されないので、画像に汚れが付
着することなく鮮明な画像が得られる。さらに、従来使
用されてきた感熱転写記録媒体にも適用できるものであ
る。

特許出願人　積水化学工業株式会社 代表者　廣１）馨

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）絶縁性基材の一面に感熱転写層が積層されるととも
   に他面に表面抵抗が５０Ωより小である金属薄膜からな
   る導電性層が積層された記録材料の該導電性層面、もし
   くは表面抵抗が１Ωより小でありかつ厚みが２〜３０μ
   ｍの金属箔からなる導電性基材層の一面に感熱転写層が
   積層された記録材料の該導電性基材層面に、導電性セラ
   ミックスからなり表面抵抗が１０〜１０＾６Ωであって
   前記導電性層の表面抵抗値より大でありかつ体積抵抗が
   １０＾−＾６〜１０＾３Ω−ｃｍである発熱薄板を重ね
   合わせ、該発熱薄板に通電記録針を当接しつつ通電して
   、該発熱薄板及び前記導電性層もしくは前記導電性基材
   層で発生した熱で前記感熱転写層を熱転写することを特
   徴とする通電感熱転写記録方法。 ２）発熱薄板と導電性基材層の表面抵抗の比が５０〜１
   ０＾６である特許請求の範囲第１項記載の通電感熱転写
   記録方法。