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JPS63134949A - 超音波計測装置 - Google Patents

超音波計測装置

Info

Publication number
JPS63134949A
JPS63134949A JP61282413A JP28241386A JPS63134949A JP S63134949 A JPS63134949 A JP S63134949A JP 61282413 A JP61282413 A JP 61282413A JP 28241386 A JP28241386 A JP 28241386A JP S63134949 A JPS63134949 A JP S63134949A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic
pulse
propagation
phase
ultrasonic pulse
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP61282413A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Fukukita
博 福喜多
Shinichiro Ueno
植野 進一郎
Tsutomu Yano
屋野 勉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP61282413A priority Critical patent/JPS63134949A/ja
Publication of JPS63134949A publication Critical patent/JPS63134949A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Transducers For Ultrasonic Waves (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)
  • Ultra Sonic Daignosis Equipment (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、被検体内に超音波を送受波し、被検体内の伝
搬特性が受信超音波の特性を変化させることを利用して
被検体の超音波特性を計測する超音波計測装置に関する
ものである。
従来の技術 被検体内の情報を超音波を用いて得る方式の例としては
非破壊超音波断層装置がある。非破壊超音波断層装置は
構造物内に超音波を送波し、構造物内からの反射波より
構造物内の情報を得るパルス反射法が一つの方式として
注目されている。パルス反射法は構造物内の音響インピ
ーダンス差のある種々界面、例えば構造物内の不均一部
分、あるいは不完全な溶接部分等からの反射エコー強度
、すなわち振幅値と超音波の伝搬時間とから構造物内の
情報を2次元的に集め表示することで断層像を得るもの
である。しかし近年、おもに構造物内の欠陥等の形状判
断を行う超音波断層装置に対し、構造物内の形状のみな
らず構造物を構成する素材の質の情報も得たいという要
望も高まっている。
このような構造物中の素材の質に関する情報は例えば素
材内での超音波の伝搬特性、あるいは散乱特性等を計測
することにより可能となる。この超音波伝搬特性や超音
波散乱特性をパルス反射法で調べる場合には、後で説明
するように、一方の特性のみを単独で測定することは難
しい。この超音波伝搬特性、特に超音波減衰特性と超音
波散乱特性との関係については例えばジャーナル オプ
スタティスティ力ル フィジックス: Jounal 
ofStatistical Physics、 Vo
l、36 Nos、5/6. 779〜786頁、  
1984に記載されているように互いに密接な関係を有
する。一方で、この超音波伝搬特性と超音波散乱特性を
別々に得ることができれば素材の質、特に金属等におけ
る多結晶化部分、あるいは焼結体内の欠陥部分等の質の
定量的な把握が可能になる。以下、第4図を参照して従
来の超音波伝搬特性測定法について説明する。
第4図において、1は被検体、2は被検体1に対して超
音波の送受信を行う超音波変換器、3は被検体lと超音
波変換器2との音響的結合を行う結合媒体、4は結合媒
体3を収納する容器、5は超音波変換器2を駆動するパ
ルス駆動器、6は超音波変換器2の受信信号を増幅する
プリアンプ、7はプリアンプ6の出力を検波する検波器
、8は検波器7の出力を記憶し断層像を構成する走査変
換部、9は走査変換部8の出力を表示する表示部、10
はプリアンプ6の出力に対し、周波数分析等の解析を行
う信号解析部であり、信号解析部10の出力は走査変換
部8へ入力され、表示部9に表示される。
以上のような構成において、以下その動作について説明
する。
まずパルス駆動器5により駆動パルスが送出され、超音
波変換器2に加えられ、超音波変換器2は超音波パルス
を発生する。発生した超音波パルスは結合媒体3を伝搬
し、被検体lへ到達する。
結合媒体3には超音波吸収の少い材料、例えば水が用い
られる。容器4は水等の結合媒体3の流失を防止する。
被検体1は鋳造体で構成される構造物の一部であり、不
均質な多結晶部分が含まれるものとする。被検体1に到
達した超音波パルスの一部は被検体1へ透過し、被検体
1の中を伝搬しながらその音響的な質の変化に対応して
次々に散乱され、その一部は伝搬径路すなわち音響走査
線上を逆行して超音波変換器2に戻シ、受信信号に変換
される。この伝搬や散乱の過程で超音波パルスは被検体
Iの音響的な質の影響、すなわち超音波伝搬特性や超音
波散乱特性の影響を受ける。受信信号はプリアンプ4で
増幅され、その出力は検波器7で検波され、検波器7の
出力は走査変換部8で記憶、走査変換され、走査変換部
8の出力は標準TVモニタ等で構成される表示部9に表
示される。プリアンプ4の出力は、一方、信号解析部1
0において周波数分析等の信号解析がなされ、伝搬特性
あるいは散乱特性が計算される。伝搬特性の中の減衰特
性については以下のような計算により求められる。まず
被検体1内の特定の深さR1に対応する受信信号h (
几l)と深さR2に対応する受信信号h  (R2)を
抜取る。抜取る信号の長さを被検体1内で例えば5mm
とする。抜取る信号の長さをImmとした場合に対応す
るゲート幅を18式とすると、 T=2・b今             −・・−・−
(+)但し、■;音速 Km/see 従って、ゲート幅を決定するためには音速Vの値が既知
でなければならない。音速Vの値はそれぞれの材質に対
応して予めデータを用意しておく必要がある。次に、受
信信号h(R1)とh  (R2)に対してフーリエ変
換等の周波数分析を行う。
h (几1)のフーリエ変換を)(1(ωル h (几
2)のフーリエ変換をI]2(ω)、ωを角周波数とす
ると、H1(ω)、R2(ω)は次式で表わすことがで
きる。
1−11(ω)=T(Gl G 1(ω)・S 1 (
ω)     −−(2)112(ω)−T(ω)・ 
G2(ω)・ 82(ω)      ・・1直3)但
し、T(ω)は超音波変換器2が送受信する超音波パル
スの周波数特性、Gl(ω)は超音波変換器2と被検体
の深さ几lの間を往復する際に超音波が受ける伝搬特性
、si(ω)は深さnlにおける超音波の最乱特性であ
る。この式から明らかなように受信信号には超音波伝搬
特性と超音波散乱特性が積の形で含まれており、それぞ
れを別々の形で得ることは困難である。しかし、仮に散
乱特性S1(ω)と82(ω)が等しいとすれば(2)
、 (3)式の比を求めることにより、被検体の深さR
1と深さR2の間の伝搬特性G21(ω)が得られる。
G21(ω)=G2(ω)/Gl(ω)=H2(ωl/
H1(ω)       ・・・・・・(4)伝搬特性
021の絶対値は超音波減衰特性に対応する。このよう
にして被検体1内の任意の深さの領域における超音波の
伝搬特性を得ることができる。
従って、被検体1の表面と深さR1の間における伝搬特
性C)1(ω)も得ることが可能であり、(2)式を用
いれば散乱特性81(ω)を得ることも可能である。
しかし、被検体lが不均質な散乱体で構成されている場
合には超音波散乱特性は部位により大幅に異なり、上記
したように81(ω)と82(ω)を等しいと仮定する
ことはできない。このため、この超音波散乱特性が被検
部位に対応してランダムに変化することを逆に利用する
ことが従来性われてきた。
すなわち、超音波変換器2が被検体1に対して超音波を
送受信する位置を所定の範囲内で被検体1の表面に平行
な方向に移動し、多数の部位に於て得られた受信信号に
ついてそれぞれ周波数分析を行い、得られた多数の周波
数分析結果を平均処理することにより、ランダムに変化
する散乱特性のみを相殺する。このようにして平均化さ
れたフーリエ変換!11(ω)、02(ω)に対しては
(4)式を適用することが可能となり伝搬特性を得るこ
とが可能になる。
発明が解決しようとする問題点 しかし、以上のような構成では被検体1内の超音波の散
乱特性が、その測定部位をずらした場合、完全にランダ
ムに変化する、すなわち各測定部位の間で全く相関がな
いということが前提となる。
しかしながらこの前提が、被検体内に存在する明確な音
響的境界を有する界面により成立たなくなるという問題
があった。
本発明は従来技術の以上のような問題を解決するもので
、任意の超音波の散乱特性を有する被検体に対して正確
に超音波の吸収特性を計測することを目的とするもので
ある。
問題点を解決するための手段 本発明は周波数の異なる2つの超音波パルス、すなわち
第1の超音波パルスと第2の超音波パルス(第1の超音
波パルスよりも中心周波数が高い)を用いた4組の超音
波パルス、すなわち第2の超音球パルス、第1の超音波
パルスの粒子速度零近傍かつ粒子加速度方向一定部分に
第2の超音波パルスを重畳したもの(位相状態Cと記す
)、第1の超音波パルスの粒子速度ピーク部分に第2の
超音波パルスを重畳したもの(位相状態りと記す)、第
1の超音波パルスを作成し、これらを被検体に送波し、
第1の超音波パルスの高調波成分も除去した差データに
対して周波数分析を行い、振幅変化量、位相変化量を求
め、これらの値から異なる深さ間の超音波の減衰、ある
いは散乱特性を求め、表示部に表示することにより上記
目的を達成するものである。
作用 本発明は上記構成により、第1の超音波パルスの伝搬の
非線形性による高調波成分を除去可能な状態で、異なる
位相状態で重畳された第2の超音波パルスと第1の超音
波パルスの伝搬の非線形性による振幅変化量と位相変化
量を求め、異なる深さ間におけるこれらの量の変化であ
る差分振幅変化量、差分位相変化量から超音波の減衰、
あるいは散乱特性を求め表示するものである。
実施例 以下に本発明の実施例を図面を用いて詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例における超音波計測装置を示
す機能ブロック図である。第1図(a)において、12
は低周波帯の第1の超音波パルスを送出する第1の超音
波変換器、13は第1の超音波パルスより周波数の高い
第2の超音波パルスを送出する第2の超音波変換器、1
4は被検体11と超音波変換器12.13とを音響的に
結合する結合媒体、15は結合媒体14を収納する容器
、16は第1の超音波変換器12及び第2の超音波変換
器13を位相制御駆動する制御駆動部である。制御駆動
部16の内部のより詳細な機能ブロック図は第1図(b
)に示される。
第1図(blにおいて161は第1の超音波変換器12
を駆動するパルス駆動器、162は第2の超音波変換器
13を駆動するパルス駆動器、163はパルス駆動器1
61及び162の相呉のパルス発生タイミング差を制御
する位相制御部である。パルス駆動器161及び162
と位相制御部163により制御駆動部16を構成する。
第1図(a)にもどり17はシステムのクロックを発生
する信号源、18は第2の超音波変換器13からの受信
信号を増幅するプリアンプ、19はプリアンプ18の出
力信号を増幅する可変利得のアンプ、20はアンプ19
の出力信号をデジタルデータに変えるA/D変換器、2
1はA/D変換器20の出力データを記憶する第1のバ
ッファメモリ、22はA/D変換器20の出力データを
記憶する第2のバッファメモリ、23はバッファメモリ
22と21に記憶されているデータに対して差演算を行
う加算器、24は加算器23の出力である差データを記
憶するメモリ、25はメモリ24に記憶されている差デ
ータのデータ列に対して伝達関数計算を行う伝達関数演
算部、26は伝達関数演算部25の第1の出力である振
幅データAと第2の出力である位相データPに対して振
幅変化量と位相変化量を検出する変化量検出部である。
変化量検出部26の内部のより詳細な機能ブロック図は
第1図(C1に示される。第1図(C)において261
. 262は伝達関数演算部25の振幅データAを記憶
するメモリ、263. 264は伝達関数演算部26の
位相データPを記憶するメモリ、265はメモリ261
,262に記憶されたデータに対して振幅変化量の分析
を行う振幅変化分析部、266はメモリ263. 26
4に記憶されたデータに対して位相変化量の分析を行う
位相変化分析部である。振幅変化分析部265の出力デ
ータΔAはメモリ267で記憶され、位相変化分析部2
66の出力データΔI)はメモリ268で記憶される。
メモIJ 261 、 262゜263、 264. 
267、 268.振幅変化分析部265゜位相変化分
析部266で変化量検出部26を構成する。
第1図ta)にもどり、27は変化量検出部の出力デー
タ△A及びΔPを入力として超音波特性を求・める特性
演算部、28は特性演算部27の出力を記憶、走査変換
する走査変換部、29は走査変換部28の出力を表示す
る表示部、30はプリアンプ18の出力信号を信号処理
する信号処理部、信号処理部30の出力は走査変換部2
8において記憶変換され断層像を構成する。31はシス
テム全体の制御を行う主制御部である。
以上のような構成において、以下その動作を説明する。
まず、第2の超音波変換器13が出力する第2の超音波
パルスの例を第2図(alに、第1の超音波変換器12
が出力する第1の超音波パルス出力の例を第2図(b)
に、位相状態Cで重畳された超音波変換器12と超音波
変換器13の超音波パルス出力の例を第2図(C)に、
位相状態りで重畳された超音波変換器12と超音波変換
器13の超音波パルス出力の例を第2図(d)にそれぞ
れ示す。第1の超音波パルスの中心周波数は、例えば0
.5MHz1第2の超音波パルスの中心周波数は、例え
ば7.5MHzとし、その中心周波数は大幅に異なる値
が選ばれている。位相状態Cでは第2の超音波パルスの
波形の重心は第1の超音波パルスの粒子速度が零近傍、
かつその値が負から正へ変化する、すなわち粒子加速度
が正のタイミングで重畳されている。位相状態りでは第
2の超音波パルスの波形重心は第1の超音波パルスの粒
子速度がピーク値を示すタイミングで重畳されている。
第1の超音波パルスと第2の超音波パルスの波形に関し
ては、第1の超音波パルスの波長をA、第2の超音波パ
ルスのパルス長をtとしたとき、 2・【〈 Δ とすることが望ましい。この関係により第2の超音波パ
ルスの伝達関数の振幅変化量や位相変化量の分析を容易
にできる。
次に、第2の超音波パルス、及び位相状態CとDで重畳
された超音波パルスが被検体11内を伝搬する様子を詳
しく説明する。通常の超音波検査装置で用いられる程度
のピーク超音波出力レベルの場合でも伝搬の非線形現象
により超音波が歪むことが知られている。この伝搬の非
線形現象の発生の機構は流体の場合と固体の場合では差
があるが歪を生じるという結果のみに注目すれば同様に
取扱うことも可能であるので、ここでは説明が容易な流
体中における超音波の伝搬について説明する。
流体中における超音波の伝搬の非線形現象は、超音波の
伝搬速度が波形の山と谷の部分で異なることにより説明
できる。この関係は次式で表される。
B C=C,±(1十−(−)) −u =Om±Δo  
    −−(5)2 人 ここでB/Aは伝搬媒体の非線形パラメータであり、流
体の種類により異なるが、例えば水では6程度の値であ
る。C0は無限−小振幅超音波の位相速度、Uは粒子速
度である。粒子速度Uは超音波パ+7−IWz−の場合
、水中で12an / sec、△Cは50/seeと
なる。この伝搬の非線形現象が超音波の波形に与える影
響を第3図に示す。第3図(a)は第1の超音波パルス
が伝搬の非線形現象により歪む様子を、第3図(b)及
び(C1は第1の超音波パルスの伝搬の非線形現象によ
り重畳された第2の超音波パルスの周波数特性が変化す
る様子を示す。第3図(b)では位相状態Cで重畳され
た第2の超音波パルスの中心周波数が伝搬に伴い高周波
側ヘシフトし、第3図fc)では位相状態りで重畳され
た第2の超音波パルスの位相が伝搬に伴いシフトする様
子を示す。第2の超音波パルスに対して、第1の超音波
パルスが重畳されている場合と、重畳されていない場合
とにおける第2の超音波パルスの位相差、すなわち位相
変化量ΔPは次式で表せる。
△E=2・ΔX・ω・(−−−)     ・・・・・
・(6)C0C・+ΔC 水中における位相速度C・を1500m/sec、伝搬
距離△xを5mm、角周波数ωを2 tt x 7.5
X 10’rad/’式とすると△Pは0.10rad
(= 6.Odeg)となり、十分精度良く検出するこ
とが可能である。このような超音波の波形歪を固体中で
も生じさせることができる。
第2図に示す各超音波パルス波形が、(b)第1の超音
波パルス、(C1位相状態C1(d)位相状態D、(a
)第2の超音波パルスの順番を1サイクルとして被検体
40に送出され、その受信信号が処理される過程を次に
示す。まず超音波変換器13の送信を停止した状態では
、超音波変換器12から発生した第1の超音波パルスは
結合媒体14を透過し、被検体11に到達、入射する。
第1の超音波パルスは結合媒体14、被検体11の中を
伝搬しながら非線形効果により歪を蓄積し、高調波成分
を増大させる。同時〆 に被検体11の音響的質の変化に対応して次々に散乱さ
れその一部は超音波変換器13に到達し、高調波成分の
中の一部の帯域成分は受信信号に変換される。この受信
信号PSは後で差データを求めるときに使用される。受
信信号はプリアンプ18で8/N良く増幅された後、可
変利得のアンプ19で所定の振幅に増幅される。アンプ
19の出力はA/D変換器20においてデジタルデータ
に変換され、受信信号ESに対応するデータは第1のバ
ッファメモリ21に記憶される。A/D変換器20のサ
ンプルタイミングは制御駆動部16に対して精密に同期
し、そのサンプル速度は数十MHz 、分解能は10ビ
ット程度以上あり入力信号の位相を正確に保存できる必
要がある。
次に、位相状態Cで第1の超音波パルスと第2の超音波
パルスが被検体11に送出される。位相状態Cで重畳さ
れながら伝搬する様子は次のように近似できる。伝搬径
路は微小区間の集まりとみなせ、その微小な各区間にお
いて、重畳された超音波パルスは非線形現象にもとづく
伝搬歪を生じ、第2の超音波パルスの中心周波数は高周
波側へ変化する。この変化量は、注目している区間にお
ける粒子速度Uと伝搬媒質の非線形パラメータB/Aの
両方に依存する。このようにして第2の超音波パルスは
その中心周波数が高周波側に変化することにより過剰な
減衰を受ける。この過剰な減衰は伝搬媒質の減衰定数に
も依存する値である。以上のように、微小な各区間にお
いて非線形伝搬歪と減衰による歪を繰返しつつ位相状態
Cを保持しながら超音波パルスは次々に散乱されながら
伝搬する。散乱され、伝搬径路を逆行する間は超音波パ
ルスはその振幅が非常に小さいため、非線形効果は無視
できる。位相状態Cにおける受信信号をO8とする。
次に、位相状態りで第1の超音波パルス第2の超音波パ
ルスが被検体11に送出される。位相状態りで伝搬する
場合には、第2の超音波パルスは非線形効果にもとづく
伝搬歪としては、位相変化のみを受けると近似できる。
散乱され、伝播径路を逆行する超音波パルスはその振幅
が非常に小さいため非線形効果が無視できる。位相状態
りにおける受信信号をDSとする。
次に、1サイクルの最後に、超音波変換器12を停止し
、第2の超音波パルスのみを被検体11に送出する。第
2の超音波パルスにより得られる受信信号をSSとする
。以上が1サイクル中において被検体11に送出される
超音波パルスである。受信信号aS%DS及びSSに対
応するデータは第2のバックアメモリ22に記憶される
。メモリ21.22に記憶されたデータのうち最初の3
つの受信信号PS、O8,DSについては加算器23に
おいて差データCD、DDが次式のように計算され、メ
モリ24に記憶される。
差データCD、DDは重畳された超音波パルスの非線形
伝播歪の中のプローブ波にかかわる部分と考えることが
できる。
次に、伝達関数演算部25はバッファメモリ22メモリ
24のデータを抜取り、周波数分析等の演算を行う。演
算は、具体的には、スペクトル振幅計算、位相角計算で
あり、7一リエ積分、DFT (離散フーリエ変換)等
の計算アルゴリズムの実行により得られる。振幅スペク
トル、位相角は次のように計算される。まず、第2の超
音波のみを送出した場合に得られたデータDSに関し、
被検体11内の特定の深さR1に対応するデータ列をバ
ッファメモリ22から抜取り、周波数分析を行い、フー
リエ変換H1(ω)を得る。同様にして深さ几2に対応
するデータ列をバッファメモリ22から抜取り、フーリ
エ変換1(2(ω)を得る。抜取るデータの長さは、被
検体11内で例えば5mm、時間に換算して65μ式程
度である。
振幅スペクトルAl(ω)はフーリエ変換H1(ω)の
絶対値として、位相角PI(ω)はフーリエ変換H1(
ω)の位相角として次式で得られる。
Al(ω)=lH1(ω)1          ・・
・・・・(8)P l (ωl=arg、 (141(
ω))          −−(9)このようにして
得られた振幅スペクトルAl(ω)、位相角PI(ω)
は被検体11の中の散乱体の散乱の周波数特性の影響を
受け、これらのデータをそのまま用いだのでは被検体1
1が有する超音波の減衰特性等を正確に得ることは困難
である。次の処理のため深さR1に対応する振幅スペク
トルAl(ω)と深さR2に対応する振幅スペクトルA
2(ω)はメモリ261で、深さR1に対応する位相角
と深さR2に対応する位相角P2(ω)はメモリ263
で記憶される。
位相状態Cで得られた受信信号の差データCDの深さR
1に対応する振幅スペクトルAOI(ω)と深さR・2
に対応する振幅スペクトルAO2(ω)はメモリ262
で記憶され、位相状態りで得られた受信信号の差データ
DDの深さ几1に対応する位相角PDI(ω)と深さR
2に対応する位相角PD2(ω)はメモリ264で記憶
される。
次に、超音波変換器12を停止した場合に得られた位相
角と位相状態りで得られた位相角の差、すなわち位相変
化量ΔP。
△P 1 (ωl= P D 1 (ω) −P 1 
(ω)      −−QOΔP 2(ω)= P D
 2(ω) −P 2(ω)      −−(11)
及び深さR2と深さrtlにおける位相変化の差、すな
わち差分位相変化量△φ、 Δφ=△P2(ω)−ΔPl(ω)      ・旧・
・(2)がメモリ263. 264. 268と位相変
化分析部266を用いて計算される。差分位相変化量Δ
φはメモリ268に記憶される。
次に、超音波変換器12を停止した場合に得られた振幅
スペクトルと位相状態Cで得られた振幅スペクトルの変
化、すなわち振幅変化量ΔA、△Al(ω)=AO1(
ω)/Al(ω)     ・・川・(至)ΔA2(ω
)=AC2(ω)/A2(ω)     ・旧・・CI
4及び深さR1と深さ几2における振幅変化量ΔAの変
化、すなわち差分振幅変化量Δα、△α=ΔA2(ω)
/ΔAl(ω)      ・・・・・・(ト)がメモ
リ261. 262. 267と振幅変化分析部265
を用いて計算される。差分振幅変化量はメモリ267に
記憶される。この振幅変化量ΔAl(ω)は、位相状態
Cにおける伝搬特性G′1(ω)を用いて、ΔAlfω
)=lG’l(ω)/Gl(ω)1    ・・・・・
・QtIと表すことができる。G1式では(2)式にお
ける超音波の散乱特性81(ω)が消去されている。
一方、差分振幅変化量△αは、α5. an式を用いて
、深さR1と深さ1% 2の間で、超音波が受ける減衰
G21(ω)と、位相状態Cにおける減衰G’21(ω
)を用いて次式で表わせる。
G′2(ω)/(12(ω)   G’21(ω)  
   、、、 、、、αηGl(ωl/Gl(ω)  
G21fω)この差分振幅変化量Δαは、深さR1と深
さ几2の間における超音波の減衰、及び第1の超音波パ
ルスの粒子速度Uと伝搬媒質の非線形・くラメータB/
Aにより決まる量である。粒子速度Uと非線形パラメー
タI3/Aの積は差分位相変化量Δφにより表わせる。
したがって差分振幅変化量△αは超音波の減衰Gと差分
位相変化量Δダから決定することができる。この関係を
利用して、逆に、差分振幅変化量△αと差分位相変化量
△φから超音波の減衰Gを決定することができる。特性
演算部27ではメモリ267に記憶された差分振幅変化
量△αと、メモリ268に記憶された差分位相変化量Δ
φの値から超音波の減衰の値Gを決定する。超音波減衰
Gの値が求まれば(2)式を用いて超音波の散乱特性S
を求めることが可能になる。特性演算部27で得られた
減衰、あるいは散乱特性は走査変換部28で記憶され表
示部29に表示される。走査変換部28へは、プリアン
プ18の出力に対し、対数増幅、包絡線検波等を行う信
号処理部30の出力が接続され、断層像を形成すること
もできる。以上のような制御駆動部16の状態の制御、
メモリの書込み、あるいは読出しの指示、種々演算の実
行等は主制御部31で制御される。
以上の説明から明らかなように本実施例によれば駆動制
御16の出力の状態を変化させ、被検体からの受信信号
について第1の超音波自身が生じる高調成分を除去した
後、差分位相変化量と差分振幅変化量を求め、これによ
り超音波の減衰、あるいは散乱特性を求めることができ
る。
なお、以上の実施例では、超音波変換器12. i3は
説明止具なる場所において説明したが、同心軸上に配置
してもよい。これらの超音波変換器12゜13をリニア
、あるいはセクタ等に機械的に走査してもよい。又、超
音波変換器12.13を配列振動子で構成しても良い。
更に、受信信号のデータを抜取る位置を自動的に、被検
体の深さ方向、あるいは深さ方向とは直交方向に走差し
、減衰特性分布の断層像等を得ることもできる。
被検体としては、非破壊検査で対象となる種々の固体や
流体から成る構造物にとどまらず種々の生体組織、例え
ば畜肉の状態、あるいは医用の分野、特に肝疾患等超音
波の減衰、散乱とかかわりの深い疾患についてはその進
行度合を定量化するのにも応用が可能である。
又、この測定法は他の音響パラメータ、例えば非線形パ
ラメータを得る場合にも応用が可能である。
発明の効果 以上のように本発明は、第2の超音波・くルスに対し、
第1の超音波パルスを重畳した場合に生じる伝播の非線
形現象を利用し、受信信号から第1の超音波自身が生じ
る高調波成分を除去した後、振幅変化量、及び位相変化
量を異なる被検深さについて求め、異なる深さ間におけ
るこれらの値の変化である差分振幅変化量、及び差分位
相変化量を用いて異なる深さ間における超音波の減衰等
を得るものであり、受信信号が被検体中の散乱体の周波
数特性の影響を受ける場合にも正確に超音波の減衰に関
する情報を得ることができ、その効果は太きい。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)〜(C)は本説明の一実施例における超音
波計測装置の機能ブロック図、第2図(a)〜(d+は
本発明の一実施例における超音波変換器の出力波形図、
第3図(a)〜(C)は伝搬の非線形現象により歪みを
生じた超音波パルス波形図、第4図は従来の超音波減衰
特性測定を示す機能ブロック図である。 12、13・・・超音波変換部、16・・・制御駆動部
、23・・・加算器、25・・・伝達関数演算部、26
・・・変化量分析部、27・・・特性演算部。 代理人の氏名 弁理士 中 尾 敏 男ほか1多節 1
1ヱ4 L            −、−一一一一−J第2図 74 3 m □イi二S元ダN 第4図

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 第1の超音波パルスを送出する第1の超音波変換器と、
    前記第1の超音波パルスより周波数の高い第2の超音波
    パルスを送出する第2の超音波変換器と、前記第1及び
    第2の超音波変換器を位相制御駆動する制御駆動部と、
    前記第1の超音波変換器がオン状態における、第2の超
    音波変換器のオン、オフ各状態に対応する超音波受信信
    号の差データを得る演算手段と、前記差データを用いて
    伝達関数計算を行う伝達関数演算部と、前記伝達関数演
    算部の結果に基づき振幅変化量と位相変化量を検出する
    変化量分析部と、前記振幅変化量及び位相変化量より求
    められた超音波特性を表示する表示部とを具備すること
    を特徴とする超音波計測装置。
JP61282413A 1986-11-26 1986-11-26 超音波計測装置 Pending JPS63134949A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010119758A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Toshiba Corp 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム
CN111407310A (zh) * 2019-01-04 2020-07-14 深圳迈瑞生物医疗电子股份有限公司 超声系统及其发射方法和控制方法

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JP2010119758A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Toshiba Corp 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム
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