JPS63129519A - 磁気記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）　産業上の利用分舒 本発明は磁性粉末の分散性が良好な磁気記録媒体及びそ
の製造°方法に関する。

（ロ）　従来の技術 従来、磁気テープ等の磁気記録媒体は、良好な表面平滑
性、磁気特性、及び耐久性が要求される。そのため、磁
性粉末の分散性を分散剤によって改善することによって
磁気特性及び表面平滑性を向上させ、且つ耐久性（耐摩
耗性）を改善する試みがなきれており、例えば特開昭５
７−２１０４３９号公報（ＩＰＣ：Ｇ１１ＢＳ／７０）
に開示されているようにチタンカップリング剤と塩化ビ
ニル系樹脂とを磁性層中に含有きせたものや、特開昭５
８−１５９２３０号公報（ＩＰＣ？０１１ＢＳ／７０）
に開示されているように第３級アミン化合物を磁性層中
に含有きせたものや、ステアリン酸、オレイン酸等の脂
肪酸、シリコーンオイルを磁性層中に含有させたものが
提案きれている。

しかし乍ら、アミン化合物、脂肪酸、シリコーンオイル
等の分散剤は、磁性粉末表面に多数存在する水酸基（−
ＯＲ）との親和性が高いため、磁性粉末表面に吸着し、
その磁性粒子間の相互作用を弱めて分散性を改善してい
るが、これらのものは前記水酸基と反応するのではなく
、磁性粒子界面に吸着している。そのため、磁性粒子の
分散性は低く、不安定なものとなっている。

また、チタンカップリング剤によって磁性粒子表面に形
成される被膜は、磁性粒子が多数凝集している分散前に
ほとんどが形成される。このため分散中に被膜が形成諮
れていない磁性粒子が出現し、十分でない。また、これ
に対して分散工程中に前記カップリング剤を添加しても
、バインダー樹脂による反応阻害等によっ℃、前記カッ
プリング剤が十分に磁性粒子界面と反応せず、分散性は
低く、耐久性も満足できるものではない。

（ハ）発明が解決しようとする問題点 本発明は上記従来例の欠点に鑑みなされたものであり、
磁性粒子の分散性及び耐久性に優れた磁気記録媒体及び
その製造方法を提供することを目的とするものである。

（ニ）問題点を解決するための手段 チタンカップリング剤と、スルホン酸基を有するバイン
ダー樹脂とをか含有する磁性塗料を第１の分散媒体で分
散した後、前記第１の分散媒体に比べて比重及び粒子径
が小さい第２の分散媒体で分散し、その分散された磁性
塗料を非磁性支持性体上に塗布する。

（ホ）　作用 上述のようにすれば、チタンカップリング剤は磁性粉末
と接すると粉体表面の水酸基と反応し、チタン原子が磁
性粉末の表面に酸素原子を介して結合して、磁性粉末の
粒子表面に被膜が形成され、分散性が向上する。しかも
、被膜が形成きれていない、若しくは被膜が不十分であ
る粒子に対しては、スルホン酸基を有するバインダー樹
脂の強い極性によって磁性粒子との親和性が得られ、被
膜が形成される。また、第１の分散媒体により、高い剪
断力が磁性粉末の凝集体にかがり、第２の分散媒体によ
り磁性粉末の一次粒子破壊を最小限にした残留微小凝集
の分散を行い、効率よく均一な高い分散性の磁性塗料を
製造出来る。

（へ）実施例 以下、本発明の実施例を詳細に説明する。

この発明に使用されるチタンカップリング剤としては、
例えば下記の構造式で表わされるケンリッヒベトロケミ
カル社製ＫＲ−ＴＴＳ、ＫＲ−２３８Ｓ等が挙げられる
。

ＫＲ−ＴＴＳ（イソプロピルトリイソステアロイルチタ
ネート） ＫＲ−２３８５（ビス（ジオクチルパイロホスフェート
）エチレンチタネート〕 前記チタンカップリング剤の使用量は磁性層中の磁性粉
末に対して０．１〜１０ｆｉ量％の範囲内にあるのが好
ましく、０．１重量％より少ないと所期の効果が得られ
ず、ＩＱｆ［量％を越えるとブリードアウトするおそれ
があり、好ましくは１〜３Ｉｔ量％の範囲内で使用する
のがよい。

また、この発明に使用されるスルホン酸基を含有したバ
インダー樹脂はスルホン酸を重合成分として含有する樹
脂であり、例えば塩化ビニル−階化ビニルービニルアル
コール共重合体にスルホン酸基を結合したものである。

前記スルホン酸としては、例えばフルオルスルホン酸、
タルスルホン酸等が挙げられる。

前記塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアル”’ＩＩ　−
ル共重合体にスルホン酸を含有するに当たっては、反応
タンク中で塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール
共重合体をトリクロエチレンに溶融せしめ、重合開始剤
として少量の過酸化ペンゾールを予め溶かし込み、攪拌
した後に、常温下でクロルスルホン酸を滴下しつつ１時
間程度攪拌し、重合体中にスルホン酸基が形成されるの
を確認する方法をとった。

マタ、スルホン酸基を導入しうるバインダー樹脂として
は、塩化ビニル系樹脂の他に、ポリウレタン樹脂、ポリ
ビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂等がある。

前記バインダー樹脂のスルホン酸基含有量はバインダー
樹脂を塩化ビニル系樹脂とすると、前記樹脂に対して０
．１〜３．０重量％の範囲内にあるのがよく、好ましく
は０．１〜２，０重量％の範囲内にあるのがよい。

この発明に使用される磁性粉末としでは、例えばｙ−Ｆ
ｅｚＯｓ粉末、Ｃｏ含有ｙ−Ｆｅ２０３粉末、Ｃｒｏ２
粉末の他、Ｆｅ粉末、Ｆｅ−Ｎｉ粉末等の金属粉末等、
従来公知の各種磁性粉末が広く包含きれる。また、前記
金属粉末は表面に薄い酸化膜層を形成して用いると、本
発明の効果がおおきくなる。

また、分散に直接関与する分散媒体としＣは粒径２〜３
ＴｌｌＩ〆、比重６．０のジルコニアセラミックスビー
ズが使用され、日本化学陶業（株）製ＹＴＺボール、品
用自煉瓦（株）製ジルコニアセシミックスＳＣＹ＃が挙
げられる。そして、比重の大きいジルコニアセラミック
スビーズを使用することにより、比重の小さいガラスピ
ーズに比べて高い剪断力が磁性粉末の凝集体にかかるた
め、分散効率が向上する。また、このジルコニアセラミ
ックスビーズは微細で緻密なジルコニア多結晶体からな
る耐摩耗性に優れた分散媒体であり、不純物の混入が極
めて少なく、高精度の分散処理を行うことが出来る。

有機溶剤としては、トルエン、メチルエチルケトン、酢
酸エチル、シクロヘキサノン等、使用するチタンカップ
リング剤及びスルホン酸基を導入したバインダー樹脂を
溶解するのに適した溶剤が特に制限されることなく単独
または二種以上混合して使用きれる。

尚、磁性塗料中には必要に応じて一般に使用されている
他の結合剤成分を併用してもよく、また通常使用きれて
いる各種添加剤、例えば潤滑剤、研摩剤、帯電防止剤等
を適宜に添加使用して、もよい。

本発明の磁性塗料の分散方法は、先ず、前記一般式のチ
タンカップリング剤をトルエン、ＭＥＫ、シクロヘキサ
ノン等の溶液中に溶解させ、この溶解によって得られた
溶液中に磁性粉末を浸漬して、予め油記磁性粉末の表面
処理壱行い、この磁性粉末を使用して磁性塗料を調製す
る際に、強い極性をもつスルホン酸基を含有するバイン
ダー樹脂を同時に混合し、その後、粒径２〜３ｍ〆の高
比重、高耐摩耗性のジルコニアセラミックスビーズで分
散する。そして、最後に粒径２〜３１ｇ１１　、ｉのガ
ラスピーズで分散を行い磁性塗料を調製する。この最終
段階での比重が小きく、粒径が比較的小さいガラスピー
ズによる分散により、磁性粉末の一次粒子破壊を最ノド
限にした残留微小凝集の分散を行うことが出来る。この
ような分散方法を用いることにより、効率よく均一な高
い分散性の塗料を製造することが出来る。

次に、本発明の実施例及び比較例について説明する。

（実施例） 磁性塗料の組成 Ｃｏ含有ｙ　−Ｆｅｗ　Ｏｓ粉末　　　　　　Ｚｏｏ重
量部Ｃｒｘ　０３粉末　　　　　　　　　　　　５！量
部チタンカップリング剤　　　　　　　２重量部（ＫＲ
−２３８５Ｆケシリツヒペトロケミ力ル社製）スルホン
酸基含有（１，４智ｔｌ：）　　　　　　１２重量部塩
化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 ポリウレタネラストマ−１０重量部 （ニッポランＴＡ−１０７？日本ポリウレタン工業社製
）三官能性低分子量イソシアネート化合物５重量部 （フロネートＬ：日本ポリウレタン工業社＠）カーボン
ブラック　　　　　　　　　４重量部シクロヘキサノン
　　　　　　　　　１００重量部メチルエチルケトン　
　　　　　　１ｏｏｎ！量部トルエン　　　　　　　　
　　　　　５０重量部上記組成物を粒径２ｍ〆ジルコニ
アセラミックスビーズを使用したサンドグラインダーで
約２時間混合分散し、その後、粒径１ｍ−のガラスピー
ズを使用したサンドグラインダーで約２時間混合分散し
て磁性塗料を調製した。この磁性塗料を厚さ１４５ｍ１
７）ＰＥＴ（ポリエチレンテレフタレート）フィルム上
に乾燥厚が約４μｍとなるように塗布、配向、乾燥を行
った後、所定幅に裁断して磁気テープを作成した。

（比較例１） 実施例における磁性塗料の組成において、ジルフニアセ
ラミックスビーズと粒径１＋ｎｍ〆のガラスピーズの分
散の代りに粒径２ＩＩＴｎ〆のガラスピーズを用いて約
４時間サンドグライダ−で混合分散を行い、組成におい
ても、スルホン酸基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニ
ルアル：コール共１ｉ　合体の代りに、通常の塩化ビニ
」し系樹脂である塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアル
コール共重合体（ＶＡＧＨ；米国Ｕ、　Ｃ，Ｃ社製）を
同量使用した以外は実施例と同様にして磁気テープを作
成した。

（比較例２） 実施例にお（つる磁性塗料の組成において、スルホン酸
基含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重
合体の代りに、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ
ール共重合体（ＷＡＧＥ：米ｍｕ、ｃ。

Ｃ社製）を同量使用した以外は実施例と同様にして磁気
テープを作成した。

〈比較例３） 実施例におけるジルフニアセラミックスビーズと粒径１
■〆のガラスピーズの分散の代りに、粒径２−一のガラ
スピーズを用いて約４時間サンドグライダ−で混合分散
を行った以外は実施例と同様にして磁気テープを作成し
た。

実施例及び比較例１〜３で得られた磁気テープに記録再
生を行い、ビデオＳＮ比及びカラーＳＮ比をσ１１定し
、更に、角形比（Ｂｒ／８ｍ）及び１０００回走行後の
出力低下を測定した。尚、ビデ４″ＳＮ比及びカラーＳ
Ｎ比は比較例１のビデオＳＮ比及びカラーＳＮ比の値を
基準値とした。

その結果を下表に示す。

上表から明らかなように、実施例の磁気テープは何れの
比較例の磁気テープに比べても、ビデオＳＮ比、カラー
ＳＮ比、及び角形比が何れも高く、１０００回走行後の
出力低下も少ない。また、比較例の中でもスルホン酸基
含有塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
体ラバインダー樹脂とした比較例３は他の比較例１．２
に比べ、ビデオＳＮ比、カラーＳＮ比、角形比、及び出
力低下全ての点で優れている。

（ト）発明の効果 本発明に依れば、磁性粉末の分散性が優れ、磁性層の耐
久性及び磁気特性が向上した磁気記録媒体及びその製造
方法を提供し得る。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）チタンカップリング剤と、スルホン酸基を有する
   バインダー樹脂とを含有した磁性塗料を非磁性支持体上
   に塗布してなる磁気記録媒体。
2. （２）チタンカップリング剤と、スルホン酸基を有する
   バインダー樹脂とを含有する磁性塗料を第１の分散媒体
   で分散した後、前記第１の分散媒体に比べて比重及び粒
   子径が小さい第２の分散媒体で分散し、その分散された
   磁性塗料を非磁性支持体上に塗布することを特徴とした
   磁気記録媒体の製造方法。