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JPS62781B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS62781B2
JPS62781B2 JP56146133A JP14613381A JPS62781B2 JP S62781 B2 JPS62781 B2 JP S62781B2 JP 56146133 A JP56146133 A JP 56146133A JP 14613381 A JP14613381 A JP 14613381A JP S62781 B2 JPS62781 B2 JP S62781B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
metal
integrated
plate
thermal expansion
composite metal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP56146133A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5849674A (ja
Inventor
Yasutoshi Kurihara
Yoshihiro Suzuki
Michio Oogami
Komei Yatsuno
Mitsuo Yanagi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP56146133A priority Critical patent/JPS5849674A/ja
Publication of JPS5849674A publication Critical patent/JPS5849674A/ja
Publication of JPS62781B2 publication Critical patent/JPS62781B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Laminated Bodies (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は電子装置用部品、特に金属とセラミク
スとを固着して一体化した半導体素子搭載用基板
の製造法に関する。 半導体を用いた電子装置の一例である高出力ト
ランジスタを複数個搭載した混成集積回路装置で
は、数アンペア以上のコレクタ電流が流れるが、
この際半導体素子としてのトランジスタペレツト
は通常発熱する。この発熱に起因する特性の不安
定性や寿命の加速的劣化を避けるため、トランジ
スタペレツトが許容制限温度を越えて昇温するの
を防止する方法がとられなければならない。又、
混成集積回路装置に搭載される回路素子、中でも
トランジスタペレツトは他の回路素子と電気的に
絶縁されなければならない場合が多い。さらに、
高度な機能の要求される混成集積回路装置では搭
載された回路素子が外部からの影響、とくに電磁
波妨害を受けないようにするための方策や安全上
の見地から混成集積回路装置の搭載回路素子はそ
の収納容器から電気的にしや断されていなければ
ならない。 このような要請を満すためには放熱性や電気絶
縁性に優れ、限られたスペースに所定の電気回路
を構成する全回路素子を搭載できる絶縁基板、即
ち金属とセラミツクスとの一体化部品が必要にな
る。このような絶縁基板の一例として、第1図に
示すような、銅のごとき支持板1上に鉛−錫系は
んだ2を介してアルミナ板3を固着・一体化した
構造の絶縁基板が知られている。この際、アルミ
ナ板3のはんだ2と接する側の面には所定の金属
化された領域4を有し、他方の側の面には回路素
子を搭載したり電気回路を構成するのに必要な金
属化された領域5,5′,5″が選択的に設けられ
ている。混成集積回路装置は、前述した絶縁基板
に半導体素子を含む回路素子を搭載して所定の電
気配線や電気端子を設け(図示せず)、外気から
搭載回路素子をしや断する例えばエポキシ系樹脂
などからなる封止用ケース6をエポキシ系接着剤
の如き物を介して支持板1上に固着し、そして必
要ならば支持板1やケース6とで構成する空間に
回路素子を電気的に保護するための樹脂物等を充
填して得られる。 しかしながら、以上の如き従来の絶縁基板を用
いた混成集積回路装置では、次のような未解決の
課題が残されていた。 アルミナ板3の熱膨張係数は6.3×10-6/℃と
支持板1としての銅の18×10-6/℃に比べて著し
く小さく、これらにはんだ2による一体化処理を
施すと、一体化領域即ちはんだ2の領域にはこの
熱膨張係数差に起因する熱歪が残留し、はんだ2
の領域が同熱歪を完全に吸収しきれない場合はア
ルミナ板3及び支持板1が変形するという問題が
ある。一般には支持板1の変形が著しい。この変
形モードは、第1図に破線で示したように、支持
板1のアルミナ板3を一体化した部分が凸になる
ようなそりを生ずるのが一般的である。このそり
量を定量的に例示すると、(1)縦60mm、横32mm、厚
さ1.6mmの銅支持板に、縦32mm、横25mm、厚さ0.6
mmのアルミナ板を厚さ0.1mmの93.5Pb−5Sn−
1.5Ag系はんだを介して一体化した場合、銅支持
板の長手方向のそり(腹の高さ)は0.33〜0.84
mm、(2)縦31mm、横90mm、厚さ1.6mmの銅支持板
に、縦25mm、横25mm、厚さ0.6mmのアルミナ板2
枚を厚さ0.1mmの93.5Pb−5Sn−1.5Ag系はんだを
介して一体化した場合、銅支持板の長手方向のそ
り(腹の高さ)は0.75〜1.5mm程度になる。した
がつて、従来の混成集積回路装置用絶縁基板にお
いては、(1)アルミナ板3と支持板1との一体化部
(換言するなら、はんだ2領域)の残留歪が大き
く、一体化部の熱疲労による破壊やアルミナ3の
破壊を生じやすいこと、(2)支持板1のそりが大き
く、ケース6の気密的な一体化が困難なことな
ど、混成集積回路装置を製作する上で、また装置
の品質を高度に保つ上での問題が存在している。
これらの問題は絶縁基板の放熱性や電気絶縁性を
阻害する大きな要因につながるため、この改善が
強く望まれている。又、このことは混成集積回路
装置の電力容量が大きく、そして高度な回路機能
を持たせるために回路素子の数を増すほど、つま
り大きな接着面積を有する絶縁基板ほど深刻であ
る。 以上に従来の金属−セラミツクス一体化部品の
欠点を混成集積回路装置用絶縁基板を例に採つて
説明したが、金属とセラミツクスとの一体化構造
をとる他の電子部品においても同様の問題が存在
していた。 本発明は前述の状況に鑑みなされたものであ
り、従来の電子装置用金属−セラミツクス一体化
部品の欠点を改め、一体化部品のそりを軽減し、
併せて一体化部の熱疲労の防止と電気絶縁性及び
熱伝達性を安定に保ち得る半導体素子搭載用基板
の製造法を提供することを目的とする。 本発明は、第1の金属と第2の金属とを直接一
体化した複合金属板とセラミツクスとを固着一体
化した前記複合金属板上に半導体素子を搭載する
基板の前記セラミツクス面を金属支持体に金属接
合する半導体素子搭載用基板の製造法であつて、
前記複合金属板は芯部を構成する金属板と該金属
板の両面に前記芯部の板厚よりも薄い金属層とか
らなり、前記芯部又は両面の金属層のいずれか一
方が電気抵抗率6.9×10-6Ω・cm以下の前記第2
の金属からなり、かつ他の一方が前記第2の金属
よりも熱膨張係数が小さい前記第1の金属からな
り、前記複合金属板の熱膨張率が前記セラミツク
スの熱膨張率に近似しており、前記複合金属板と
セラミツクスとを接合した後、前記セラミツクス
面を金属支持体に接合することを特徴とする半導
体素子搭載用基板の製造法にある。 即ち、本発明半導体素子搭載用基板の製造法
は、金属とセラミクスとの間の一体化部に残留す
る熱歪を低減し、金属やセラミクスの変形とくに
金属のそりを軽減するため、セラミクスに固着さ
れる金属として異種金属を直接一体化した複合金
属を用い、この複合金属の熱膨張係数をセラミク
スのそれに略一致するように調整したことを基本
としている。 かかる本発明電子装置用金属−セラミクス一体
化部品では、第1の金属としては鉄−ニツケル系
合金材又は同合金材にコバルトを添加した合金材
が好ましく、この際第1の金属の熱膨張係数は合
金材の組成あるいは加工率によつて調節される。
例えば、鉄−ニツケル合金材では、36%ニツケル
の場合0〜1×10-6/℃、43%ニツケルの場合
7.9×10-6/℃、そして鉄−ニツケル−コバルト
合金材では54%鉄−31%ニツケル−15%コバルト
の場合5×10-6/℃と組成による熱膨張係数の制
御が可能であり、又例えば54%鉄−29%ニツケル
−17%コバルト合金では圧延率0%の場合5.5×
10-6/℃、同60%の場合5×10-6/℃、同90%の
場合6×10-6/℃と加工率によつても熱膨張係数
を制御できる。したがつて、本発明において第1
の金属を用いる理由は、セラミクスに固着される
複合金属の熱膨張係数を同セラミクスのそれに略
等しくなるように調節するためである。 一方、第2の金属としては銅(16.7×10-6
℃、3.85J/cm・S、K、1.69×10-6Ω・cm)、ニ
ツケル(12.8×10-6/℃、0.91J/cm・S・K、
6.9×10-6Ω・cm)、亜鉛(30×10-6/℃、1.13J/
cm・S・K、6.1×10-6Ω・cm)、アルミニウム
(23×10-6/℃、2.4J/cm・S・K、2.62×10-6
Ω・cm)のように、鉄−ニツケル系合金や鉄−ニ
ツケル−コバルト系合金より熱伝導率が大きく電
気抵抗が小さく、そして比較的廉価に入手できる
金属が最も好しいが、熱伝導率や電気抵抗等機能
上の必要があれば金(14.4×10-6/℃、3.0J/
cm・S・K、2.4×10-6Ω・cm)、銀(19.2×
10-6/℃、4.2J/cm・S・K、1.62×10-6Ω・
cm)、パラジウム(11.8×10-6/℃、0.68J/cm・
S・K、10.8×10-6Ω・cm)の如き金属であつて
もよい。この際前記第1の金属にこれら第2の金
属を熱的及び電気的に連続になるように一体化す
る理由は、第1の金属で十分でない電気伝導性と
放熱性を補なうためである。複合金属は蒸着法、
スパツタリング法、気相成長法等により形成させ
ることができる。又、前記複合金属と固着される
セラミクスは、電気絶縁性や熱伝導性に優れるア
ルミナ、ベリリヤ、窒化硼素、窒化アルミニウ
ム、窒化シリコン、炭化シリコンの如き物が好ま
しい。これらのセラミクスが複合金属と固着され
るためには、エポキシ系樹脂あるいはシリコーン
系樹脂の如き物質によつて一体化してもよいが、
より緻密な一体化を実現して放熱性を維持するた
めには、例えば鉛−錫系はんだや銀−亜鉛系ろう
材の如き金属により一体化することが一層望まし
い。このためには、セラミクスの少なくとも一体
化領域にはこれら金属に対してぬれ性のよい金属
をメタライズしておく必要がある。さらに、前記
複合金属は一体化されるセラミクスの熱膨張係数
と略一致するように第1の金属及び第2の金属と
の組合せを選択する必要がある。 なお、従来から異種金属を一体化した複合金属
の電子装置用部品としての応用例はいくつか提案
されている。例えば、特公昭42−21969号では銅
板の両面にニツケル、鉄、またはニツケルもしく
は鉄を主成分とする合金より成る層を熱間圧延法
等による合板技術により設け、この合板の表面に
シリエン素子を鑞付けし、反対面をステムに鑞付
け又は低抗溶接するという開示、特公昭51−
27983号では銅板を主体とし、この銅板の半導体
素子接着側にニツケル、銅等の層を介してアンバ
ーをクラツドして構成した電極板を半導体素子と
銅ベース間に介在するように固着するという開
示、特開昭52−11768号によれば鉄層の両側に銅
層が設けられた複合構成の放熱電極板の一方の銅
層上に半導体素子が直接若しくは間接的に鑞付け
により電気的および機械的に結合されるという開
示が、それぞれなされている。しかしながら、こ
れらの開示における複合金属との被一体化物は金
属又は半導体であり、この一体化面積も然程大き
くない。即ち、複合金属との被一体化物がセラミ
クスでありしかも一体化の面積が広くなる場合
は、前記従来例と異なる課題を生ずることは当然
である。例えば、熱膨張係数の異なるセラミクス
と金属との一体化を実現する際、これら一体化物
のそりを軽減する必要のあること、一体化部の熱
歪に起因する一体化部やセラミクスの破壊を防止
する必要のあること、一体化物は相互に電気的に
絶縁されしかも熱的に結合されている必要のある
こと、等がそれであり、これらの課題を克服する
ための開示は上記従来例から見出すことはできな
い。又、特開昭49−59965号によれば鉄やニツケ
ル系、モリブデン系等比較的硬く折曲強度の大き
な金属をベースにし、少なくともその表面に銅や
銀等延性に富む薄い金属層を設け、更にその上側
に金や白金等の貴金属層が設けられている構成に
おいて、該貴金属層は電子回路基板(アルミナ)
上に設けられている導電パターンの表面の貴金属
層と同質にした熱圧着用電子回路部品用外部引出
リードに関する開示があり、この外部引出リード
は電子回路基板と一体化されるものであるが、幅
0.6mmと一体化面積の小さい場合の応用例を示し
ているのみである。即ち、本発明がなされるに至
つた技術的課題は前記従来例にはなく、従つてそ
の課題を克服するための手段についても何ら開示
されていない。更に、エレクトロニクス実装技術
便覧(工業調査会、1973年1月15日、280ペー
ジ)によれば、複合金属の構成部分と要求される
特性の関係を示しており、複合金属(リードフレ
ーム)が樹脂やセラミクスと接してチツプを外気
と遮断する部分に要求される特性として、接着力
の大きいこと及び熱伝導度や電気伝導度の良いこ
と等の開示があるが、前述したそりの問題に関す
る示唆等は見出されない。即ち、上述した種種の
従来例においては、本発明における金属−セラミ
クス一体化部品を生むための、技術的課題(目
的)を見出すことはできないし、当然課題の克服
策を見出すこともできない。 以下、本発明を実施例により更に詳細に説明す
る。 実施例 1 本実施例では5kVA級電流制御パワーモジユー
ル用の金属−セラミクス一体化部品について説明
する。 この一体化部品は、第2図に示すように、厚さ
0.5mmの銅板の両面に厚さ0.05mmの鉄−36%ニツ
ケル合金板を圧延技術によつて一体化した面積22
mm×27mmの複合金属板11を、金属化領域12,
13を両面に設けた厚さ0.6mm、面積25mm×30mm
のアルミナ板14と鉛−5%錫半田15により固
着して一体化したものである。この際、複合金属
板11の熱膨張係数は7.5×10-6/℃でアルミナ
板14のそれ(6.3×10-6/℃)に近接した値を
持つように調節されている。 以上の構成で得た金属−セラミクス一体化部品
のそり量(腹の最大高さ)は、20μm程度であ
り、同様のアルミナ板に厚さ0.5mm、面積22mm×
27mmの銅板を鉛−5%錫半田により固着して一体
化した場合の約200μmに比べ大幅に低減するこ
とができた。又、この一体化部品に−55〜+150
℃の熱サイクルを500回与えたが、一体化部及び
部品を構成する各部材には何等の機械的損傷も見
出されなかつた。このようにそりが大幅に低減さ
れ、優れた耐熱疲労性を有する一体化部品が得ら
れたのは、アルミナ板14と一体化された複合金
属板11が実質的にアルミナ板14とほぼ等しい
熱膨張係数を有するように調節されているため、
一体化熱処理によつて一体化部や構成部材に残留
する熱歪が軽減されるとともに、一体化後の温度
変化によつても一体化部に新たな熱歪を生じにく
いことに起因する。さらに、複合金属板11上に
シリコンからなるゲートターンオフサイリスタペ
レツトとダイオードペレツトを半田により固着
し、金属化領域13側に半田を介して銅支持板を
固着した構造のパワーモジユールを作成した。こ
の結果、シリコンペレツトと銅支持板間の熱抵抗
は0.3℃/Wと小さく、定格出力の150%に相当す
る過負荷運転を試みたが、正常な電気機能を有し
ていることを確認した。このように熱抵抗が小さ
いのは一体化部品のそり量が少なく支持板との間
に空隙の少ない緻密な一体化を実現できたこと、
複合金属板に熱伝導性のよい銅を用いているため
然程放熱性が阻害されないことに基づき、又過負
荷運転に十分耐えるのは前述の如く熱抵抗が小さ
く冷却効果が大きいこと、複合金属板に電気抵抗
の小さい銅を用いているためそれほど導電路の抵
抗損失を高めることにはならず同損失による発熱
を小さくできることによる。 実施例 2 本実施例では5kVA級電流制御パワーモジユー
ル用の金属−セラミクス一体化部品について説明
する。 この一体化部品は、実施例1と同じ寸法の窒化
アルミニウム(4.8×10-6/℃)、窒化ボロン
(1.4×10-6/℃)、炭化シリコン、(4×10-6
℃)、窒化シリコン(3.5×10-6/℃)、そして酸
化ベリリウム(7.6×10-6/℃)と、実施例1と
同じ面積の鉄−ニツケル系合金又は鉄−ニツケル
−コバルト系合金の両面に銅を圧延技術により一
体化した複合金属板を第1表に示す組合せにより
鉛−5%錫半田で固着、一体化したものである。
この際、複合金属板の熱膨張係数は同表に示した
ようにそれぞれ組合わされたセラミクスのそれに
近似するように調節されている。
【表】 以上の構成で得た金属−セラミクス一体化部品
のそり量(腹の最大高さ)は10〜30μmと大幅に
低減された。又実施例1と同様の熱サイクルによ
つても異常は見出されなかつた。このように、そ
り量が低減され、優れた耐熱疲労性を持つ一体化
部品が得られた理由は前記実施例1と同様であ
る。さらに、これらの一体化部品を用いて実施例
1と同様のパワーモジユールを作成した。この結
果、シリコンペレツト−銅支持板間の熱抵抗は第
1表に示す如く0.1〜0.5℃/Wと小さく、150%
相当の過負荷運転によつても機能上の異常は全く
見出されなかつた。このように、熱抵抗が小さ
く、過負荷運転に十分耐えるモジユールが得られ
たのは実施例1と同様の理由による。 実施例 3 本実施例では5kVA級電流制御パワーモジユー
ル用の金属−セラミクス一体化部品について説明
する。 この一体化部品は、第3図に示すように、前記
実施例1で作成した複合金属板11−アルミナ板
14の鉛−5%錫半田15による一体化物(金属
化領域は示さず)を、厚さ1.6mm、面積29mm×92
mmの銅板の両面に厚さ0.25mmの鉄−36%ニツケル
合金板を圧延技術によつて一体化した複合金属支
持板16を、鉛−60%錫半田17により固着、一
体化したものである。この際、複合金属支持板1
6の熱膨張係数は6.8×10-6/℃とアルミナ板1
4のそれに近似するように調節されている。 以上の構成で得られた金属−セラミクス一体化
部品のそり量(複合金属支持板の腹の最大高さ)
は0.15mmと著しく低減された。又、この一体化部
品に−55〜+150℃の熱サイクルを1000回与えた
が、これら部品の各構成部材及び一体化部には何
等の機械的損傷も見出されず、絶縁性の劣化も見
られなかつた。このように、複合金属板を支持板
として用いた場合はそり低減、耐熱サイクル性が
一層増すことが確認された。この理由は実施例1
と同様であるが、さらにアルミナ板14の両面に
同アルミナ板とほぼ同等の熱膨張係数を有する複
合金属板を配し、アルミナ板14がこれらによつ
てサンドウイツチ状に介在される形態をとるた
め、機械的に一層保護されやすいためである。さ
らに、この一体化部品の複合金属板11上にシリ
コンからなるゲートターンオフサイリスタペレツ
トとダイオードペレツトを半田により固着し、所
定の電気配線を施し、エポキシ系樹脂からなるケ
ース(いずれも図示せず)を取付けたパワーモジ
ユールを作成した。この結果、シリコンペレツト
と複合金属支持板16間の熱抵抗は0.4℃/Wと
小さく、同モジユールに定格出力の150%に相当
する過負荷運転を試みたが、正常な電気機能を持
つて駆動することを確認した。このように、熱抵
抗が小さく、過負荷運転に十分耐えるのは、実施
例1の場合と同様であることに加え、アルミナ板
14と複合金属支持板16との間を空隙の一層少
ない緻密な一体化を実現できたことによる。な
お、前述したように、複合金属支持板16のそり
量が極めて少ないためケースによる気密封止の信
頼性が一層向上することが確認された。第2表は
この信頼性確認の例であるが、いずれの試験にお
いても搭載半導体素子の著しい劣化は見出されて
おらず、気密封止性の優れていることを示唆して
いる。
【表】 実施例 4 本実施例では5kVA級電流制御パワーモジユー
ル用の金属−セラミクス一体化部品について説明
する。 この一体化部品は、第4図に示すように、実施
例2と同様の寸法の窒化ボロン板18を、実施例
2と同様の複合金属支持板19とを鉛−60%錫半
田17により固着、一体化したものである。この
際、複合金属支持板19の熱膨張係数を種々の値
になるように調節した。 以上の構成で得た金属−セラミクス一体化部品
のそり量(複合金属支持板の腹の最大高さ)は、
第3表に示すように熱膨張係数を0.5〜5.2×
10-6/℃に調整すると5〜55μmと小さいが、
7.2×10-6/℃に調節した場合は260〜385μmと
大幅に増大した。又、これらの一体化部品に実施
例1と同様の熱サイクルを与えた場合の機械的確
損等の破壊発生率や同一体化部品を用いて作成し
た実施例3と同様のパワーモジユールの高温高湿
試験による半導体素子の事故発生率は第3表に
【表】 示したように、そり量の少ない一体化部品を用い
た場合はいずれも0%であり、そり量が大幅に増
大した部品を用いた場合は大きな値を示してい
る。このように、熱膨張係数が1.4×10-6/℃と
小さい窒化ボロンに対しては複合金属支持板の熱
膨張係数を0.5〜5.2×10-6/℃に調節すればよい
ことが確認された。 実施例 5 本実施例では5kVA級電流制御パワーモジユー
ル用の金属−セラミクス一体化部品について説明
する。 この一体化部品は、実施例4と同様の構造のも
のであり、実施例2と同様の寸法の酸化ベリリウ
ムを、前記実施例2を同様の複合金属支持板を鉛
−60%錫半田により固着、一体化したものであ
る。この際、複合金属支持板の熱膨張係数を種々
の値になるように調節した。 以上の構成で得た金属−セラミクス一体化部品
のそり量(複合金属支持板の腹の最大高さ)は、
第4表に示すように、熱膨張係数を3.1〜11.5×
10-6/℃に調整すると5〜60μmと小さいが、
1.5×10-6/℃あるいは15.2×10-6/℃に調整した
場合は100μmを起えるそり量を示した。又、こ
れらの一体化部品に実施例1と同様の熱サイクル
を与えた場合の機械的破損等の破壊発生率や同一
体化部品を用いて作成した実施例3と同様のパワ
ーモジユールの高温高湿試験による半導体素子の
事故発生率は同表に示したように、
【表】 そり量の少ない一体化部品を用いた場合はいずれ
も0%であり、そり量が大幅に増大した部品を用
いた場合は大きな値を示している。このように、
熱膨張係数が7.6×10-6/℃と比較的大きい酸化
ベリリウムに対しては複合金属支持板の熱膨張係
数を3.1〜11.5×10-6/℃に調節すればよいこと
が確認された。 以上までに説明したように、本発明によれば次
のような利点ないし効果を奏することができる。 (1) セラミクスと一体化される複合金属の熱膨張
係数が適度に調節されているため、一体化熱処
理によつて一体化部や構成部品に残留する熱歪
が軽減されるため、金属−セラミクス一体化部
品のそり量が小さい。 (2) 複合金属とセラミクスの熱膨張係数が近接す
るように構成されているため、耐熱サイクル性
に優れる金属−セラミクス一体化部品が得られ
る。 (3) (1)により金属とセラミクスとを緻密に固着で
きるため、熱伝導性のよい金属−セラミクス一
体化部品が得られる。 (4) 複合金属は熱伝導性や電気伝導性に優れる第
2の金属を含む構成になつているため、金属−
セラミクス一体化部品による電力損失や放熱性
低下を少く抑えることができる。 (5) (1)により電子素子を気密に封止すること及び
気密封止性に関する信頼性を向上させることが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は従来の金属−セラミクス一体化部品を
示す概略断面図、第2〜4図は本発明による金属
−セラミクス一体化部品の実施例を説明する概略
図である。 11……複合金属板、14……アルミナ板、1
5……半田。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 第1の金属と第2の金属とを直接一体化した
    複合金属板とセラミツクスとを固着一体化した前
    記複合金属板上に半導体素子を搭載する基板の前
    記セラミツクス面を金属支持体に金属接合する基
    板の製造法であつて、前記複合金属板は芯部を構
    成する金属板と該金属板の両面に前記芯部の板厚
    よりも薄い金属層とからなり、前記芯部又は両面
    の金属層のいずれか一方が電気抵抗率6.9×10-6
    Ω・cm以下の前記第2の金属からなり、かつ他の
    一方が前記第2の金属よりも熱膨張係数が小さい
    前記第1の金属からなり、前記複合金属板の熱膨
    張率が前記セラミツクスの熱膨張率に近似してお
    り、前記複合金属板とセラミツクスとを接合した
    後、前記セラミツクス面を金属支持体に接合する
    ことを特徴とする半導体素子搭載用基板の製造
    法。 2 前記第1の金属は鉄を主成分としニツケルを
    含む合金からなり、第2の金属は銅、ニツケル、
    アルミニウム、亜鉛、金、銀、パラジウムから選
    択された金属からなる特許請求の範囲第1項に記
    載の半導体素子搭載用基板の製造法。
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