JPS627176B2 - - Google Patents
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- JPS627176B2 JPS627176B2 JP51013837A JP1383776A JPS627176B2 JP S627176 B2 JPS627176 B2 JP S627176B2 JP 51013837 A JP51013837 A JP 51013837A JP 1383776 A JP1383776 A JP 1383776A JP S627176 B2 JPS627176 B2 JP S627176B2
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Description
本発明はびやくだん(sandalwood)の特徴を
有しかつ嗅覚用試薬として利用性を有する新規な
α−ヒドロキシアルキル−4−t−アルキルシク
ロヘキサンに関するものである;本発明はまたこ
の化合物を含有する香料組成物に関するものであ
る。 香料組成物に極めて望ましいニユアンスを付す
る多くの他の天然材料と同様に、東インド諸島び
やくだん油(East Indian Sandalwood Oil)は
天然生成物特有の変動を受け易い。その高いコス
トと限定された供給の故に香料は必然的にこの価
値ある成分の使用が限定される。 従つて、びやくだん芳香を有する合成材料を供
するために努力が続けられている。α−及びβ−
サンタロールは所望の主な芳香であるびやくだん
油の成分であることは公知であるが、これらの化
合物の合成に対し何ら工業的に利用できる方法が
ない。要するに、経済的でありかつ容易に入手し
得るびやくだん芳香を有する任意の材料が香料組
成物における天然のびやくだん油の置換物又は一
部置換部として即時のそしてかなりの商業的関心
がもたれる。 本発明に従つて式: (式中R1及びR3はC1-3−アルキル基であり、R2は
メチル又はエチルでありそしてR1+R2+R3の合
計中の炭素原子の総数は6を越えない)のα−ヒ
ドロキシアルキル−4−t−アルキルシクロヘキ
サンが供される。 本発明の化合物は種々の方法で製造できる。
各々の場合で好適である方法は通常には必要な出
発材料のコストと入手性により決定される。 かくして、新規な化合物は式:
有しかつ嗅覚用試薬として利用性を有する新規な
α−ヒドロキシアルキル−4−t−アルキルシク
ロヘキサンに関するものである;本発明はまたこ
の化合物を含有する香料組成物に関するものであ
る。 香料組成物に極めて望ましいニユアンスを付す
る多くの他の天然材料と同様に、東インド諸島び
やくだん油(East Indian Sandalwood Oil)は
天然生成物特有の変動を受け易い。その高いコス
トと限定された供給の故に香料は必然的にこの価
値ある成分の使用が限定される。 従つて、びやくだん芳香を有する合成材料を供
するために努力が続けられている。α−及びβ−
サンタロールは所望の主な芳香であるびやくだん
油の成分であることは公知であるが、これらの化
合物の合成に対し何ら工業的に利用できる方法が
ない。要するに、経済的でありかつ容易に入手し
得るびやくだん芳香を有する任意の材料が香料組
成物における天然のびやくだん油の置換物又は一
部置換部として即時のそしてかなりの商業的関心
がもたれる。 本発明に従つて式: (式中R1及びR3はC1-3−アルキル基であり、R2は
メチル又はエチルでありそしてR1+R2+R3の合
計中の炭素原子の総数は6を越えない)のα−ヒ
ドロキシアルキル−4−t−アルキルシクロヘキ
サンが供される。 本発明の化合物は種々の方法で製造できる。
各々の場合で好適である方法は通常には必要な出
発材料のコストと入手性により決定される。 かくして、新規な化合物は式:
【式】又は
【式】又は
【式】
(式中R1、R2及びR3は前記の通り)、の化合物に
水素添加することを含む方法により、又は式: (式中R1及びR2は前記の通り、そしてR5は基R3を
表わす)の化合物のカルボニル基を還元すること
により、又はR5が水素である式dの化合物
を、R3を供給するオルガノ金属誘導体と反応さ
せることにより製造できる。 この新規な化合物及び必要な出発材料は一般に
種々の方法により適当なt−アルキルベンゼン又
は4−t−アルキルシクロヘキサノンから製造で
き、そのあるものを下記のチヤートに示す。あ
る場合には、チヤートに示すもののような中間
体はこれらが市販されている時に利用され又は当
業者に公知の別法により容易に製造される。 チヤートの経路Aに示すように、t−アルキ
ルベンゼンはフリーデルクラフツ型アルカノイル
化を介してアルカノイル化して所望の4−t−ア
ルキルアルカノイルベンゾンaから本質的にな
る組成物を供する。次にこのように製造されたケ
トンは好適な触媒の存在で水素添加されて所望の
アルコールを供する。 経路Bに示すように4−t−アルキルシクロヘ
キサノンは適当なアセチリド、R4−C≡CMe
〔R4=H、CH3−、C2H5−、MeはLi、Na又はK
である〕と反応してエチルアルコールを供し、こ
れは公知のルーペ転位(即ちギ酸の影響下で)を
介して適当なアルカノイルシクロヘキセンに転換
される。次に4−t−アルキル−1−アルカノイ
ルシクロヘキセンは1段階又は2段階の何れかで
水素添加されて所望のアルコールを供する。 経路Cは、4−t−アルキル−シクロヘキサン
は4−t−アルキルシクロヘキセンに転換する方
法を示すが、最初にアルコールに還元して次に脱
水してオレフインを供する。このオレフインは次
の公知のコンダコフ反応を介して4−t−アルキ
ル−1−アルカノイルシクロヘキセンcを含む
組成物へ転換され、次にこのシクロヘキセンは前
記のように所望のアルコールに転換される。経
路Dは、クロル酢酸のエステルを使用する時には
4−t−アルキルシクロヘキサノンをアルデヒド
d(R5=H)に、又は高級α−クロル酸を使
用する時にはケトンd(R5=R3)に転換する周
知のダルツエンの反応を利用する別法を示す。こ
のように製造されたケトンはカルボニル基を適当
に還元して(即ちケトンをアルコールに還元する
ために適した還元剤を使用することにより)所望
のアルコールへ転換できる。ダルツエンの反応
のアルデヒド生成物は適当な、即ちR1-3−アルキ
ル供給オルガノ金属誘導体、例えばアルキルリチ
ウム試薬又はグリニヤール試薬、例えばR3Li、
R3MgCl、R3MgBr、R3MgJとアルデヒドを反応
させることにより所望のアルコールへ転換でき
る。 前記のように、本発明のアルコールは幾つかの
方法で製造できる。本発明で中間体として必要と
される1−アルカノイル−4−t−アルキルベン
ゼン、1−アルカノイル−4−t−アルキルシク
ロヘキセン、1−アルカノイル−4−t−アルキ
ルシクロヘキサン、及び4−t−アルキルシクロ
ヘキシルカルボキシアルデヒド(1−ホルミル−
4−t−アルキルシクロヘキサン)誘導体の多く
は当業者に公知であり、又はチヤートに示され
るもののように当業者に周知の化学反応を利用す
ることにより製造できる。例えば:1−アセチル
−4−t−ブチルシクロヘキセンはエム・エス・
ニユーマン(M.S.Newman)等のJ.Am.Chem.
Soc.82、4098(1960)に報告され;1−ホルミル
−4−t−ブチルシクロヘキサンはビー・クロス
(B.Cross)等のJ.Chem.Soc.、3895(1960)に報
告され;4−t−ブチルアセトフエノンはジエ
イ・シー・バトラー(J.C.Butler)等のJ.Am.
Chem.Soc.、76、1906(1954)に報告されてい
る。 チヤートの方法Aにおいて、水素化分解を最
少にするためにロジウム又はルテニウム触媒の何
れかを使用して所望のアルコールに1−アルカ
ノイル−4−t−アルキルベンゼン化合物を還元
することが好ましい。 触媒の量、溶媒、反応温度、水素圧及び反応時
間(多分互いに無関係ではないけれど)に関する
要件は臨界的ではないと思われる。装入されたケ
トンの0.5ないし10重量%の範囲に及ぶ量でアル
ミナ触媒上の5%ロジウムを使用することが好ま
しい。水素添加は25ないし60℃の温度及び30ない
し300psi(1psi=0.068気圧)の圧力で好適に行
なわれる。 溶媒の使用は任意である。この水素添加は溶媒
なしに、又はエタノール、酢酸、ペンタン等の適
当な不活性溶媒中で行なわれる。挙げられた触媒
の量、与えられた温度と圧力、並びに使用された
溶媒は例示するものであり、本発明を限定する意
図はない。 別法として、このケトンの水素添加は最初に当
業者に公知の方法により(例えばNaBH4、
LiAlH4、通常の触媒還元等)カルボニル基をア
ルコールに還元すること、続いて前記のようにロ
ジウム触媒を使用して生成するベンジルアルコー
ルの水素添加により2段階で行なわれる。 チヤートの方法B及びCに従つてα・β不飽
和ケトンを飽和アルコールへ水素添加するための
水素化技術で公知の多くの方法により1−アルカ
ノイル−4−t−アルキルシクロヘキセンを新規
なアルコールに水素添加することができる。不
飽和部分の一つが他の前に水素添加される2段階
法が使用できる。しかしながら、単一段階法で両
方の二重結合を水素添加することにより1−アル
カノイル−4−t−アルキルシクロヘキセンを還
元することが好ましい。 触媒の量、溶媒、反応温度、水素圧と反応時間
(多分互いに無関係ではないけれども)に関する
単一段階法に対する要件は臨界的ではないと思わ
れる。α・β−不飽和ケトンを飽和アルコールに
転換するために多くの触媒、例えば白金、パラジ
ウム、ラネーニツケル、ロジウム、ルテニウムが
当業者に公知である。 経済的なラネーニツケルを使用することが好ま
しく、その理由はこの触媒はシス異性体が主であ
る、例えば60−85%である生成物を生ずることが
予想外に判明したからである。(シス及びトラン
ス異性体へ1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t
−ブチルシクロヘキサンの分離はこの化合物の所
望のびやくだん香料性質が主としてシス異性体に
よつていることを示す。)更に、温度、溶媒圧、
及び触媒の量に関して条件は臨界的ではないと思
われる。 触媒の好適量は装入されたケトンの量の5−15
%である。好適な温度範囲は80ないし120℃であ
り、好適な圧力範囲は60ないし600psiである。溶
媒は使用してもよいが、水素添加は溶媒なしで進
行するので必ずしも必要ではない。溶媒を使用す
る場合には、好適な溶媒は水素添加条件下で低い
蒸気圧を有するものである。温度範囲、圧力範囲
及び触媒量のこのリストは好適な反応条件を示す
ように与えられ、そして本発明を限定する意図は
ない。与えられた範囲外の条件は殆どの場合に適
用可能である。触媒としてラネーニツケルを使用
した時に形成された生成物がシス異性体に富んで
いることは全く予想外であつた。1:1混合物は
試みられた他の方法で見出されると予想された。 比較して、ラネーニツケルを使用した時には、
生じたα−ヒドロキシアルキル−4−t−アルキ
ルシクロヘキサンはシス異性体に富み、トランス
異性体に対するシス異性体の比は約2−3対1の
範囲内である。 方法Dに従つて4−t−アルキルシクロヘキシ
ルカルボキシアルデヒドは当業者に公知の多くの
方法を使用して適当な金属アルキルR3Mと反応さ
せ得る。適当な反応不活性溶媒中の金属アルキル
の溶液へ一定の時間にわたつてこのアルデヒドを
添加することにより反応を行なわせることそして
反応の終了時に酸のようなプロトン性源で最初の
付加物を分解することが好ましい。 この金属アルキルは適切にはグリニヤール試薬
(例えばR3MgX、ここでXはCl、Br又はIであ
る)又はリチウムアルキル(例えばR3Li)であ
り、これらのすべては市販され、又は当業者に公
知の方法により製造できる。 溶媒は好ましくはエチルエーテル、THF等の
エーテル、又はエチルエーテル−トルエン、
THF−トルエン、THF−ベンゼン等のエーテル
−炭化水素混合物である。この工程は当業者に周
知である。 本発明の化合物は香料として用途を見出し、か
つ香水、石けん及び他の化粧品に使用できる。こ
れらは特に、絶対的ではないが、天然のびやくだ
ん油の置換物又は一部置換物として有用である。 α−及びβ−サンタロールの公知の構造に全体
的に非関連である単一環状構造体を有する、式
のこれらの化合物に天然のびやくだん油に類似し
た著しい芳香性質が付与されることは極めて驚く
べきでありかつ予想外である。 またR=Hである構造の化合物は何れにして
もびやくだんに類似せず、かつ本発明の化合物に
固有の価値ある芳香性質を全く欠いていることは
注目すべきである。 本発明の化学品の各々に共通の香料の性質はび
やくだんの特徴である。分離されたα−ヒドロキ
シアルキル−4−t−アルキルシクロヘキサンの
すべてはこの特徴を有した。この特徴はこのシリ
ーズ、1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブ
チルシクロヘキサンの低級同族体で最も有効かつ
強烈であり、そして高級同族体で分子量が増大す
るにつれて減少する。これはヒドロキシアルキル
の分子量又はt−アルキル基の大きさの何れかが
増大する場合であることが示された。15個以上の
炭素原子を有する同族体は通常の条件下でびやく
だんの特徴を検知するには弱い芳香を有すると考
えられる。 シス及びトランス異性体へ1−(α−ヒドロキ
シエチル)−4−t−ブチルシクロヘキサンの分
離は前記に概観したように、この化合物の所望の
びやくだん香料性質が主としてシス異性体による
ものであることを示す。 香料技術に使用される芳香族油、濃縮物及び化
学品と混和される時には、本発明の新規なα−ヒ
ドロキシアルキル−4−t−アルキルシクロヘキ
サンはこの調合品に天然のびやくだんの特徴を付
与する。この調合品で天然のびやくだん油に置換
し及び/又は拡大するこれらの性能が特別の利点
である。 下記の実施例は本発明のプラクチスを更に例示
するために供されるが、好適な具体化の目的のた
めのみであり、限定とて解釈されるべきでない。 特記しない限り、温度は℃であり、赤外線帯域
はcmの逆数であり、核磁気共鳴スペクトルはクロ
ロホルム−d1で行なわれ、そしてシグナルは
TMS(δ0.0)に相対的なδ単位で報告され、そ
して分子量は質量分析法により決定される。気液
クロマトグラフイーがまた生成物を分析するため
に使用された。 実施例 1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキセン
から1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブ
チルシクロヘキサン A 2段階法 エチノール200ml中の1−アセチル−4−t
−ブチルシクロヘキセン70g(0.39モル)の溶
液を50psi水素圧の下でパル(Parr)水素添加
装置で木炭上の5%パラジウム0.5gで水素添
加した。理論量(0.39モル)の水素が吸収され
た時に、反応を停止し、混合物をろ過し、濃縮
し、そして減圧下蒸留してシス及びトランス−
1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサン
の約1:1混合物を与える:64.6g(収率91
%);沸点64−92℃(8mm);分子量182(m
s);nmr.はビニル系水素を示さない。 無水エーテル30ml中のシス及びトランス−1
−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサンの
この1:1混合物30g(0.16モル)の溶液を無
水エーテル200ml中の水素化リチウムアルミニ
ウム4gのかきまぜた混合物に滴下で添加し
た。添加後、この混合物を5時間還流下加熱
し、冷却するにまかせ、そして透明なエーテル
層が得られるまで飽和塩化アンモニウム溶液を
滴下で添加した。この混合物をろ過し、10%水
酸化ナトリウム溶液で洗浄し、水で洗浄し、乾
燥し、濃縮し、そして蒸留してシス及びトラン
ス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブ
チルシクロヘキサンの1:1混合物を与えた:
25.0g(収率83.3%);沸点75−85℃(2
mm);分子量184;nmrは2.0−2.2の吸収(アセ
チルメチルH)を示さない;3330(ヒドロキシ
ル)。 B 溶媒中でラネ−ニツケルと共に1段階法。 1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサ
ン353g(2.0モル)、n−ブタノール100ml、及
びラネーニツケル(メタノールで繰返し洗浄に
より活性化された)35gの混合物を、水素摂取
が本質上停止するまで(消費された水素3.1モ
ル、理論量の78%)300psi水素圧、100℃で水
素添加した。ろ過により触媒を除去し、新しい
触媒と置き換え、そして残りの水素0.9モルを
消費するまで反応を再開した。ろ過と溶媒の除
去後、粗生成物1−(α−ヒドロキシエチル)−
4−t−ブチシクロヘキサンはシス異性体77%
とトランス異性体23%から構成された。 C 溶媒なしにラネーニツケルを用いて1段階法 1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサ
ン200g(1.11モル)とラネーニツケル(メタ
ノールで繰返し洗浄により活性化)20gの混合
物に、水素摂取が止むまで(消費された水素
2.2モル)300psi水素圧、100℃で水素添加し
た。ろ過後、粗生成物1−(α−ヒドロキシエ
チル)−4−t−ブチルシクロヘキサンは何ら
1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサン
で汚染されずに、シス異性体64%とトランス異
性体36%から構成された。 実施例 シス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−
ブチルシクロヘキサン及びトランス−1−(α
−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシクロ
ヘキサン 実施例Aで製造したシス及びトランス1−ア
セチル−4−t−ブチルシクロヘキサンの混合物
をネスターフアウストスピニングバンド蒸留装置
で真空蒸留により純粋成分に分離した。二つの異
性体の物理的定数は下記の通りである: シス−1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘ
キサン;分子量182(ms);沸点84−86℃(8
mm);nmr、0.80(9H、s、t−ブチルH)、
2.12(3H、S、アセチルメチルH);ir、1710、
1365、1355、1175、1140。 トランス−1−アセチル−4−t−ブチルシク
ロヘキサン;分子量182(ms);沸点92−93℃
(8mm);nmr、0.85(9H、S、t−ブチルH)、
2.10(3H、S、アセチルメチルH);ir、1710、
1365、1250、1168。 水性メタノール中の炭酸ナトリウムの還流溶液
中でこのシス異性体をトランス;シス−1−アセ
チル−4−t−ブチルシクロヘキサンの90%:10
%混合物にエピマー化した。この混合物のスペク
トルデータは純粋なトランス異性体に対して得ら
れたものと本質的に同一であつた。 純粋な1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘ
キサン異性体の各々を、実施例Aに記載したよ
うに水素化リチウムアルミニウムで各アルコール
に転化した。二つの異性体の物理的定数は下記の
通りである: シス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−
ブチルシクロヘキサン;分子量184(ms);沸
点75−77℃(2mm);nmr、0.85(9H、S、t−
ブチルH)、1.0−1.8(13H、m、メチルd1.22
で、J=6Hz)、3.93(1H、m、OHに対しH
α);ir、3330、1365、1240、1235、1065、
935、880。 トランス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−
t−ブチルシクロヘキサン;分子量184(m
s);沸点80−85(2mm);nmr、0.85(9H、
S、t−ブチルH)、1.0−1.8(13H、m 1.16で
メチルd、J=6.5Hz)、3.53(1H、m、OHに対
してHα);ir、3340、1365、1235、1150、
1068、950、940、930、900、880。 1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチル
シクロヘキサンの所望のびやくだん香料性質は主
としてこのシス異性体によるものである。 実施例 4−t−ブチルアセトフエノンからシス及びト
ランス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t
−ブチルシクロヘキサン 4−t−ブチルアセトフエノン17.6g(0.10モ
ル)、アルミナ上の5%ロジウム1.3g、数滴の酢
酸及び無水エタノール10mlの混合物を、水素摂取
が止むまで室温で50psiの水素圧パル装置で水素
添加した。気液クロマトグラフイー(glc)によ
り、この水素化物は8%の1−アセチル−4−t
−ブチルシクロヘキサンを含有した:それ故に、
ろ過により触媒を除去しそして水素摂取が止むま
で前記の工程を繰返した。この混合物をろ過し、
減圧下濃縮しそして蒸留してシス−及びトランス
−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチル
シクロヘキサンの1:1混合物16.8g(収率91
%)を与えた。このスペクトル性質は実施例に
記載したものと同一であつた。 溶媒が酢酸、エタノール、又はペンタンである
時に、触媒が木炭上の5%ロジウムである時に、
又は温度が60℃である時に、又は圧力が300psiで
ある時に同一の結果が得られた。 4−t−ブチルアセトフエノンの代りに1−
(α−ヒドロキシ−エチル−4−t−ブチルベン
ゼンに水素添加した時に同一の結果が得られた。 初期の水素添加に存在した少量の1−アセチル
−4−t−ブチルシクロヘキサンを除去するため
にこの水素添加を繰返すより、真空蒸留より1−
(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシクロ
ヘキサンからこの不純物を除去できる。 実施例 シス−及びトランス−1−(1−ヒドロキシプ
ロピル)−4−t−ブチルシクロヘキサン マグネシウム削片24g(1.0g)と無水エチル
エーテル100mlの混合物にブロモエタン109g
(1.0モル)を添加した。生成する溶液を2時間還
流下加熱した。前記の溶液に1−ホルミル−4−
t−ブチルシクロヘキサン109g(0.9モル)を1
時間にわたつて滴下で添加した。添加後この混合
物を4時間還流下加熱し、冷却するにまかせ、そ
して次に塩化アンモニウム飽和溶液と氷の混合物
100mlへ添加した。この混合物をエーテル(3×
100ml)で抽出し、そして水でこの抽出物を洗浄
し、乾燥し、濃縮し、そして蒸留してシス及びト
ランス−1−(1−ヒドロキシプロピル)−4−t
−ブチルシクロヘキサンの1:1混合物を与え
た:116g(収率66%);沸点89−95(1mm);
分子量198(ms);nmr、0.85(12H、S、メチ
ルH)、3.1−3.9(1H、広い、αH);ir、
3350、1364、970。 実施例 シス及びトランス−1−(1−ヒドロキシ−2
−メチルプロピル−1−イル)−4−t−ブチ
ルシクロヘキサン マグネシウム16.8g(0.70モル)と無水エチル
エーテル200mlの混合物に2−ブロモプロパン
92.3g(0.75モル)を添加した。生成する溶液を
2時間還流下で加熱した。前記の溶液へ1−ホル
ミル−4−t−ブチルシクロヘキサン89g(0.5
モル)を1時間にわたつて滴下で添加した。添加
後、この混合物を4時間還流下で加熱し、冷却す
るにまかせ、塩化アンモニウム飽和溶液と氷の混
合物に添加し、そしてエーテル(3×100ml)で
抽出した。この抽出物を水(1×25ml)で洗浄
し、乾燥し、濃縮し、そして蒸留してシス及びト
ランス1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロピ
ル−1−イル)−4−t−ブチルシクロヘキサン
の1:1混合物を与えた:77g(収率73%);沸
点98−110(3mm);分子量212(ms);nmr、
0.82(15H、S、t−ブチル及びイソプロピルメ
チルH)、3.0−3.8(1H、広い、αH);ir、
3360、1360、1110、1000、980。 実施例 シス及びトランス−1−(α−ヒドロキシエチ
ル)−4−t−アミルシクロヘキサン A 1−アセチル−4−t−アミルシクロヘキセ
ン ベンゼン200ml中のリチウムアセチリド46g
の混合物に3時間にわたつて4−t−アミルシ
クロヘキサン84.0g(0.5モル)を添加した。
添加後、この混合物を1時間かきまぜ、水500
mlを滴下で添加し、そしてこの混合物を1時間
還流下加熱した。この混合物を冷却するにまか
せ、分離し、そして水相をエーテルで抽出し
た。組合わされた有機相を水で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥し、ろ過し、そして減圧下濃
縮した。残留油の蒸留はシス及びトランス−4
−t−アミル−1−エチニルシクロヘキサノー
ルを与えた;49.8g、収率51%、沸点103−104
℃(0.5−1.0mm);nmr、2.48(1H、S、エチ
ニルH)、0.78(9H、メチルH);ir、3380、
3300、1064cm-1 シス及びトランス−4−t−アミル−1−エ
チニルシクロヘキサノール24.0g(0.12モル)
と90%ギ酸75mlの溶液を2時間還流下加熱し
た。溶液を冷却するにまかせ、過剰の10%水酸
化ナトリウム溶液を滴下で添加しそして混合物
をエーテルで抽出した。このエーテル抽出物を
水で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過
し、そして減圧下濃縮した。残留油の蒸留は1
−アセチル−4−t−アミルシクロヘキセンを
与えた:13.2g、収率55%;沸点63−64℃、
(0.1mm);分子量194(ms);nmr6.93
(1H、広い、ビニリツクH)、2.25(3H、S、
アセチルメチル)、0.82(9H、メチルH);ir
1662、1639、1385、1248、1068、964、907cm
-1。 B シス及びトランス−1−(α−ヒドロキシエ
チル)−4−t−アミルシクロヘキサン 1−アセチル−4−t−アミルシクロヘキサ
ンから、実施例Aに記載したような還元法に
従つて、シス及びトランス−1−(α−ヒドロ
キシエチル)−4−t−アミルシクロヘキサン
の混合物が得られた:収率1.1%約1:1シス
−トランス;沸点89−94(1mm);分子量198
(ms);nmr、1.20(0.5H、d、J=6Hz、
シス異性体でOHに対してメチルα)、1.15
(0.5H、d、J=6.5Hz、トランス異性体でOH
に対してメチルα)、0.77(9H、鋭い、メチル
H);ir、3360、1455、1070、935cm-1。 実施例 びやくだん組成物中にシス及びトランス−1−
(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシク
ロヘキサンの使用 下記の組成物と共に使用した時に、化合物Aと
して下記に示した、シス及びトランス−1−(α
−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシクロヘ
キサンは合成びやくだん芳香の形成に主要な芳香
分を寄与する。 化合物A 200 サンデラ(商品名)* 700 アミリス油 50 アメリカンセダーウツド 50 1000 *びやくだん芳香を有する多環式アルコール製
品に対するギボーダン(Givaudan)社の商
品名。 前記の式に対する化合物Aの添加は天然のびや
くだん油にみられたものに類似した、スムース
な、バター様のびやくだん芳香を生ずる。化合物
Aが前記の調合品に寄与する天然のびやくだん特
徴は完全合成のびやくだん芳香の調合にとり重要
である。化合物Aは10−60重量%の濃度の範囲内
でこの型式の調合品に使用できる。 実施例 びやくだん組成物中の高級類似体の使用 実施例のびやくだん位置にシス及びトランス
−1−(1−ヒドロキシプロピル)−4−t−ブチ
ルシクロヘキサン、シス及びトランス−1−(1
−ヒドロキシ−2−メチルプロピ−1−イル)−
4−t−ブチルシクロヘキサン、及びシス及びト
ランス−1−(1−ヒドロキシエチル)−4−t−
アミルシクロヘキサンの使用は化合物Aに対して
実施例に記載したものに類似した効果を示し
た。しかしながら、これらの化合物に寄与し得る
芳香強度は化合物Aのものより弱かつた。 実施例 木質−花の組成物中のシス及びトランス−1−
(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシク
ロヘキサン(化合物A)の使用 化合物Aのびやくだん油型効果を下記のような
木質−花の組成物で示すことができる: 化合物A 300 アミルシンナミツクアルデヒド 21 アルデヒドC−12(ラウリツク)、10%プロピレ
ングリコール中。 8 ベンジルプロピオネート 25 天然ベルガモツト 22 メチルフエニルカルビニルアセテート 14 リナロール、クール(cour) 5 イランブルボン抽出物 14 γ−メチルイオノン 100 合成ジヤスミン 35 α−メチル−β−(p−第三−ブチルフエニル)
プロピオンアルデヒド 70 p−第三−ブチルシクロヘキシルアセテート 97 ヴエテイバアセテート 97 3・7−ジメチル−7−オクテノール 56 1・1・4・4−テトラメチル−6−エチル−7
−アセチル−1・2・3・4−テトラヒドロナフ
タレン 56 ウンデカラクトン、ジピロピレングリコール中で
10% 8 1000 本例では、化合物Aの20−30%の添加は組成物
にかなりの効果を有する;これは芳香をより豊か
にかつスムースにし、そして天然のびやくだん油
の添加により得られられた効果に類似している。
より高い濃度はまた独特な又は特別な効果のため
に使用できる。 実施例 木質型の組成物中に化合物Aの使用 化合物A 280 オレンジ液 20 リモネン 38 リナロール 66 リナリルアセテート 95 ベンジルアセテート 20 γ−メチルイオノン 152 p−第三−ブチルシクロヘキシルアセテート 114 ヴエテイバアセテート 115 クマリン 40 1・1・4・4−テトラメチル−6−エチル−7
−アセチル−1・2・3・4−テトラヒドロナフ
タレン 30 アルデヒドC−12、ジプロピレングリコール中10
% 4 ウンデカラクトン、ジプロピレングリコール中10
% 6 ジフエニルオキシド 10 ジフエニルメタン 10 1000 この木質ベースへ添加された時に化合物Aの芳
香効果は同一の方法で使用されたびやくだん油を
思い出させる。これは本体(body)を付与し、
木質の特性をより十分にかつより豊かにし、そし
て全体のかなりの効果を供する。 本例で引用した28%より低い濃度では効果は類
似している。(例えば14%)。より高い濃度はまた
独特なかつ特別な効果のために成功して使用でき
る。
水素添加することを含む方法により、又は式: (式中R1及びR2は前記の通り、そしてR5は基R3を
表わす)の化合物のカルボニル基を還元すること
により、又はR5が水素である式dの化合物
を、R3を供給するオルガノ金属誘導体と反応さ
せることにより製造できる。 この新規な化合物及び必要な出発材料は一般に
種々の方法により適当なt−アルキルベンゼン又
は4−t−アルキルシクロヘキサノンから製造で
き、そのあるものを下記のチヤートに示す。あ
る場合には、チヤートに示すもののような中間
体はこれらが市販されている時に利用され又は当
業者に公知の別法により容易に製造される。 チヤートの経路Aに示すように、t−アルキ
ルベンゼンはフリーデルクラフツ型アルカノイル
化を介してアルカノイル化して所望の4−t−ア
ルキルアルカノイルベンゾンaから本質的にな
る組成物を供する。次にこのように製造されたケ
トンは好適な触媒の存在で水素添加されて所望の
アルコールを供する。 経路Bに示すように4−t−アルキルシクロヘ
キサノンは適当なアセチリド、R4−C≡CMe
〔R4=H、CH3−、C2H5−、MeはLi、Na又はK
である〕と反応してエチルアルコールを供し、こ
れは公知のルーペ転位(即ちギ酸の影響下で)を
介して適当なアルカノイルシクロヘキセンに転換
される。次に4−t−アルキル−1−アルカノイ
ルシクロヘキセンは1段階又は2段階の何れかで
水素添加されて所望のアルコールを供する。 経路Cは、4−t−アルキル−シクロヘキサン
は4−t−アルキルシクロヘキセンに転換する方
法を示すが、最初にアルコールに還元して次に脱
水してオレフインを供する。このオレフインは次
の公知のコンダコフ反応を介して4−t−アルキ
ル−1−アルカノイルシクロヘキセンcを含む
組成物へ転換され、次にこのシクロヘキセンは前
記のように所望のアルコールに転換される。経
路Dは、クロル酢酸のエステルを使用する時には
4−t−アルキルシクロヘキサノンをアルデヒド
d(R5=H)に、又は高級α−クロル酸を使
用する時にはケトンd(R5=R3)に転換する周
知のダルツエンの反応を利用する別法を示す。こ
のように製造されたケトンはカルボニル基を適当
に還元して(即ちケトンをアルコールに還元する
ために適した還元剤を使用することにより)所望
のアルコールへ転換できる。ダルツエンの反応
のアルデヒド生成物は適当な、即ちR1-3−アルキ
ル供給オルガノ金属誘導体、例えばアルキルリチ
ウム試薬又はグリニヤール試薬、例えばR3Li、
R3MgCl、R3MgBr、R3MgJとアルデヒドを反応
させることにより所望のアルコールへ転換でき
る。 前記のように、本発明のアルコールは幾つかの
方法で製造できる。本発明で中間体として必要と
される1−アルカノイル−4−t−アルキルベン
ゼン、1−アルカノイル−4−t−アルキルシク
ロヘキセン、1−アルカノイル−4−t−アルキ
ルシクロヘキサン、及び4−t−アルキルシクロ
ヘキシルカルボキシアルデヒド(1−ホルミル−
4−t−アルキルシクロヘキサン)誘導体の多く
は当業者に公知であり、又はチヤートに示され
るもののように当業者に周知の化学反応を利用す
ることにより製造できる。例えば:1−アセチル
−4−t−ブチルシクロヘキセンはエム・エス・
ニユーマン(M.S.Newman)等のJ.Am.Chem.
Soc.82、4098(1960)に報告され;1−ホルミル
−4−t−ブチルシクロヘキサンはビー・クロス
(B.Cross)等のJ.Chem.Soc.、3895(1960)に報
告され;4−t−ブチルアセトフエノンはジエ
イ・シー・バトラー(J.C.Butler)等のJ.Am.
Chem.Soc.、76、1906(1954)に報告されてい
る。 チヤートの方法Aにおいて、水素化分解を最
少にするためにロジウム又はルテニウム触媒の何
れかを使用して所望のアルコールに1−アルカ
ノイル−4−t−アルキルベンゼン化合物を還元
することが好ましい。 触媒の量、溶媒、反応温度、水素圧及び反応時
間(多分互いに無関係ではないけれど)に関する
要件は臨界的ではないと思われる。装入されたケ
トンの0.5ないし10重量%の範囲に及ぶ量でアル
ミナ触媒上の5%ロジウムを使用することが好ま
しい。水素添加は25ないし60℃の温度及び30ない
し300psi(1psi=0.068気圧)の圧力で好適に行
なわれる。 溶媒の使用は任意である。この水素添加は溶媒
なしに、又はエタノール、酢酸、ペンタン等の適
当な不活性溶媒中で行なわれる。挙げられた触媒
の量、与えられた温度と圧力、並びに使用された
溶媒は例示するものであり、本発明を限定する意
図はない。 別法として、このケトンの水素添加は最初に当
業者に公知の方法により(例えばNaBH4、
LiAlH4、通常の触媒還元等)カルボニル基をア
ルコールに還元すること、続いて前記のようにロ
ジウム触媒を使用して生成するベンジルアルコー
ルの水素添加により2段階で行なわれる。 チヤートの方法B及びCに従つてα・β不飽
和ケトンを飽和アルコールへ水素添加するための
水素化技術で公知の多くの方法により1−アルカ
ノイル−4−t−アルキルシクロヘキセンを新規
なアルコールに水素添加することができる。不
飽和部分の一つが他の前に水素添加される2段階
法が使用できる。しかしながら、単一段階法で両
方の二重結合を水素添加することにより1−アル
カノイル−4−t−アルキルシクロヘキセンを還
元することが好ましい。 触媒の量、溶媒、反応温度、水素圧と反応時間
(多分互いに無関係ではないけれども)に関する
単一段階法に対する要件は臨界的ではないと思わ
れる。α・β−不飽和ケトンを飽和アルコールに
転換するために多くの触媒、例えば白金、パラジ
ウム、ラネーニツケル、ロジウム、ルテニウムが
当業者に公知である。 経済的なラネーニツケルを使用することが好ま
しく、その理由はこの触媒はシス異性体が主であ
る、例えば60−85%である生成物を生ずることが
予想外に判明したからである。(シス及びトラン
ス異性体へ1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t
−ブチルシクロヘキサンの分離はこの化合物の所
望のびやくだん香料性質が主としてシス異性体に
よつていることを示す。)更に、温度、溶媒圧、
及び触媒の量に関して条件は臨界的ではないと思
われる。 触媒の好適量は装入されたケトンの量の5−15
%である。好適な温度範囲は80ないし120℃であ
り、好適な圧力範囲は60ないし600psiである。溶
媒は使用してもよいが、水素添加は溶媒なしで進
行するので必ずしも必要ではない。溶媒を使用す
る場合には、好適な溶媒は水素添加条件下で低い
蒸気圧を有するものである。温度範囲、圧力範囲
及び触媒量のこのリストは好適な反応条件を示す
ように与えられ、そして本発明を限定する意図は
ない。与えられた範囲外の条件は殆どの場合に適
用可能である。触媒としてラネーニツケルを使用
した時に形成された生成物がシス異性体に富んで
いることは全く予想外であつた。1:1混合物は
試みられた他の方法で見出されると予想された。 比較して、ラネーニツケルを使用した時には、
生じたα−ヒドロキシアルキル−4−t−アルキ
ルシクロヘキサンはシス異性体に富み、トランス
異性体に対するシス異性体の比は約2−3対1の
範囲内である。 方法Dに従つて4−t−アルキルシクロヘキシ
ルカルボキシアルデヒドは当業者に公知の多くの
方法を使用して適当な金属アルキルR3Mと反応さ
せ得る。適当な反応不活性溶媒中の金属アルキル
の溶液へ一定の時間にわたつてこのアルデヒドを
添加することにより反応を行なわせることそして
反応の終了時に酸のようなプロトン性源で最初の
付加物を分解することが好ましい。 この金属アルキルは適切にはグリニヤール試薬
(例えばR3MgX、ここでXはCl、Br又はIであ
る)又はリチウムアルキル(例えばR3Li)であ
り、これらのすべては市販され、又は当業者に公
知の方法により製造できる。 溶媒は好ましくはエチルエーテル、THF等の
エーテル、又はエチルエーテル−トルエン、
THF−トルエン、THF−ベンゼン等のエーテル
−炭化水素混合物である。この工程は当業者に周
知である。 本発明の化合物は香料として用途を見出し、か
つ香水、石けん及び他の化粧品に使用できる。こ
れらは特に、絶対的ではないが、天然のびやくだ
ん油の置換物又は一部置換物として有用である。 α−及びβ−サンタロールの公知の構造に全体
的に非関連である単一環状構造体を有する、式
のこれらの化合物に天然のびやくだん油に類似し
た著しい芳香性質が付与されることは極めて驚く
べきでありかつ予想外である。 またR=Hである構造の化合物は何れにして
もびやくだんに類似せず、かつ本発明の化合物に
固有の価値ある芳香性質を全く欠いていることは
注目すべきである。 本発明の化学品の各々に共通の香料の性質はび
やくだんの特徴である。分離されたα−ヒドロキ
シアルキル−4−t−アルキルシクロヘキサンの
すべてはこの特徴を有した。この特徴はこのシリ
ーズ、1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブ
チルシクロヘキサンの低級同族体で最も有効かつ
強烈であり、そして高級同族体で分子量が増大す
るにつれて減少する。これはヒドロキシアルキル
の分子量又はt−アルキル基の大きさの何れかが
増大する場合であることが示された。15個以上の
炭素原子を有する同族体は通常の条件下でびやく
だんの特徴を検知するには弱い芳香を有すると考
えられる。 シス及びトランス異性体へ1−(α−ヒドロキ
シエチル)−4−t−ブチルシクロヘキサンの分
離は前記に概観したように、この化合物の所望の
びやくだん香料性質が主としてシス異性体による
ものであることを示す。 香料技術に使用される芳香族油、濃縮物及び化
学品と混和される時には、本発明の新規なα−ヒ
ドロキシアルキル−4−t−アルキルシクロヘキ
サンはこの調合品に天然のびやくだんの特徴を付
与する。この調合品で天然のびやくだん油に置換
し及び/又は拡大するこれらの性能が特別の利点
である。 下記の実施例は本発明のプラクチスを更に例示
するために供されるが、好適な具体化の目的のた
めのみであり、限定とて解釈されるべきでない。 特記しない限り、温度は℃であり、赤外線帯域
はcmの逆数であり、核磁気共鳴スペクトルはクロ
ロホルム−d1で行なわれ、そしてシグナルは
TMS(δ0.0)に相対的なδ単位で報告され、そ
して分子量は質量分析法により決定される。気液
クロマトグラフイーがまた生成物を分析するため
に使用された。 実施例 1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキセン
から1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブ
チルシクロヘキサン A 2段階法 エチノール200ml中の1−アセチル−4−t
−ブチルシクロヘキセン70g(0.39モル)の溶
液を50psi水素圧の下でパル(Parr)水素添加
装置で木炭上の5%パラジウム0.5gで水素添
加した。理論量(0.39モル)の水素が吸収され
た時に、反応を停止し、混合物をろ過し、濃縮
し、そして減圧下蒸留してシス及びトランス−
1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサン
の約1:1混合物を与える:64.6g(収率91
%);沸点64−92℃(8mm);分子量182(m
s);nmr.はビニル系水素を示さない。 無水エーテル30ml中のシス及びトランス−1
−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサンの
この1:1混合物30g(0.16モル)の溶液を無
水エーテル200ml中の水素化リチウムアルミニ
ウム4gのかきまぜた混合物に滴下で添加し
た。添加後、この混合物を5時間還流下加熱
し、冷却するにまかせ、そして透明なエーテル
層が得られるまで飽和塩化アンモニウム溶液を
滴下で添加した。この混合物をろ過し、10%水
酸化ナトリウム溶液で洗浄し、水で洗浄し、乾
燥し、濃縮し、そして蒸留してシス及びトラン
ス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブ
チルシクロヘキサンの1:1混合物を与えた:
25.0g(収率83.3%);沸点75−85℃(2
mm);分子量184;nmrは2.0−2.2の吸収(アセ
チルメチルH)を示さない;3330(ヒドロキシ
ル)。 B 溶媒中でラネ−ニツケルと共に1段階法。 1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサ
ン353g(2.0モル)、n−ブタノール100ml、及
びラネーニツケル(メタノールで繰返し洗浄に
より活性化された)35gの混合物を、水素摂取
が本質上停止するまで(消費された水素3.1モ
ル、理論量の78%)300psi水素圧、100℃で水
素添加した。ろ過により触媒を除去し、新しい
触媒と置き換え、そして残りの水素0.9モルを
消費するまで反応を再開した。ろ過と溶媒の除
去後、粗生成物1−(α−ヒドロキシエチル)−
4−t−ブチシクロヘキサンはシス異性体77%
とトランス異性体23%から構成された。 C 溶媒なしにラネーニツケルを用いて1段階法 1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサ
ン200g(1.11モル)とラネーニツケル(メタ
ノールで繰返し洗浄により活性化)20gの混合
物に、水素摂取が止むまで(消費された水素
2.2モル)300psi水素圧、100℃で水素添加し
た。ろ過後、粗生成物1−(α−ヒドロキシエ
チル)−4−t−ブチルシクロヘキサンは何ら
1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘキサン
で汚染されずに、シス異性体64%とトランス異
性体36%から構成された。 実施例 シス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−
ブチルシクロヘキサン及びトランス−1−(α
−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシクロ
ヘキサン 実施例Aで製造したシス及びトランス1−ア
セチル−4−t−ブチルシクロヘキサンの混合物
をネスターフアウストスピニングバンド蒸留装置
で真空蒸留により純粋成分に分離した。二つの異
性体の物理的定数は下記の通りである: シス−1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘ
キサン;分子量182(ms);沸点84−86℃(8
mm);nmr、0.80(9H、s、t−ブチルH)、
2.12(3H、S、アセチルメチルH);ir、1710、
1365、1355、1175、1140。 トランス−1−アセチル−4−t−ブチルシク
ロヘキサン;分子量182(ms);沸点92−93℃
(8mm);nmr、0.85(9H、S、t−ブチルH)、
2.10(3H、S、アセチルメチルH);ir、1710、
1365、1250、1168。 水性メタノール中の炭酸ナトリウムの還流溶液
中でこのシス異性体をトランス;シス−1−アセ
チル−4−t−ブチルシクロヘキサンの90%:10
%混合物にエピマー化した。この混合物のスペク
トルデータは純粋なトランス異性体に対して得ら
れたものと本質的に同一であつた。 純粋な1−アセチル−4−t−ブチルシクロヘ
キサン異性体の各々を、実施例Aに記載したよ
うに水素化リチウムアルミニウムで各アルコール
に転化した。二つの異性体の物理的定数は下記の
通りである: シス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−
ブチルシクロヘキサン;分子量184(ms);沸
点75−77℃(2mm);nmr、0.85(9H、S、t−
ブチルH)、1.0−1.8(13H、m、メチルd1.22
で、J=6Hz)、3.93(1H、m、OHに対しH
α);ir、3330、1365、1240、1235、1065、
935、880。 トランス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−
t−ブチルシクロヘキサン;分子量184(m
s);沸点80−85(2mm);nmr、0.85(9H、
S、t−ブチルH)、1.0−1.8(13H、m 1.16で
メチルd、J=6.5Hz)、3.53(1H、m、OHに対
してHα);ir、3340、1365、1235、1150、
1068、950、940、930、900、880。 1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチル
シクロヘキサンの所望のびやくだん香料性質は主
としてこのシス異性体によるものである。 実施例 4−t−ブチルアセトフエノンからシス及びト
ランス−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t
−ブチルシクロヘキサン 4−t−ブチルアセトフエノン17.6g(0.10モ
ル)、アルミナ上の5%ロジウム1.3g、数滴の酢
酸及び無水エタノール10mlの混合物を、水素摂取
が止むまで室温で50psiの水素圧パル装置で水素
添加した。気液クロマトグラフイー(glc)によ
り、この水素化物は8%の1−アセチル−4−t
−ブチルシクロヘキサンを含有した:それ故に、
ろ過により触媒を除去しそして水素摂取が止むま
で前記の工程を繰返した。この混合物をろ過し、
減圧下濃縮しそして蒸留してシス−及びトランス
−1−(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチル
シクロヘキサンの1:1混合物16.8g(収率91
%)を与えた。このスペクトル性質は実施例に
記載したものと同一であつた。 溶媒が酢酸、エタノール、又はペンタンである
時に、触媒が木炭上の5%ロジウムである時に、
又は温度が60℃である時に、又は圧力が300psiで
ある時に同一の結果が得られた。 4−t−ブチルアセトフエノンの代りに1−
(α−ヒドロキシ−エチル−4−t−ブチルベン
ゼンに水素添加した時に同一の結果が得られた。 初期の水素添加に存在した少量の1−アセチル
−4−t−ブチルシクロヘキサンを除去するため
にこの水素添加を繰返すより、真空蒸留より1−
(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシクロ
ヘキサンからこの不純物を除去できる。 実施例 シス−及びトランス−1−(1−ヒドロキシプ
ロピル)−4−t−ブチルシクロヘキサン マグネシウム削片24g(1.0g)と無水エチル
エーテル100mlの混合物にブロモエタン109g
(1.0モル)を添加した。生成する溶液を2時間還
流下加熱した。前記の溶液に1−ホルミル−4−
t−ブチルシクロヘキサン109g(0.9モル)を1
時間にわたつて滴下で添加した。添加後この混合
物を4時間還流下加熱し、冷却するにまかせ、そ
して次に塩化アンモニウム飽和溶液と氷の混合物
100mlへ添加した。この混合物をエーテル(3×
100ml)で抽出し、そして水でこの抽出物を洗浄
し、乾燥し、濃縮し、そして蒸留してシス及びト
ランス−1−(1−ヒドロキシプロピル)−4−t
−ブチルシクロヘキサンの1:1混合物を与え
た:116g(収率66%);沸点89−95(1mm);
分子量198(ms);nmr、0.85(12H、S、メチ
ルH)、3.1−3.9(1H、広い、αH);ir、
3350、1364、970。 実施例 シス及びトランス−1−(1−ヒドロキシ−2
−メチルプロピル−1−イル)−4−t−ブチ
ルシクロヘキサン マグネシウム16.8g(0.70モル)と無水エチル
エーテル200mlの混合物に2−ブロモプロパン
92.3g(0.75モル)を添加した。生成する溶液を
2時間還流下で加熱した。前記の溶液へ1−ホル
ミル−4−t−ブチルシクロヘキサン89g(0.5
モル)を1時間にわたつて滴下で添加した。添加
後、この混合物を4時間還流下で加熱し、冷却す
るにまかせ、塩化アンモニウム飽和溶液と氷の混
合物に添加し、そしてエーテル(3×100ml)で
抽出した。この抽出物を水(1×25ml)で洗浄
し、乾燥し、濃縮し、そして蒸留してシス及びト
ランス1−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロピ
ル−1−イル)−4−t−ブチルシクロヘキサン
の1:1混合物を与えた:77g(収率73%);沸
点98−110(3mm);分子量212(ms);nmr、
0.82(15H、S、t−ブチル及びイソプロピルメ
チルH)、3.0−3.8(1H、広い、αH);ir、
3360、1360、1110、1000、980。 実施例 シス及びトランス−1−(α−ヒドロキシエチ
ル)−4−t−アミルシクロヘキサン A 1−アセチル−4−t−アミルシクロヘキセ
ン ベンゼン200ml中のリチウムアセチリド46g
の混合物に3時間にわたつて4−t−アミルシ
クロヘキサン84.0g(0.5モル)を添加した。
添加後、この混合物を1時間かきまぜ、水500
mlを滴下で添加し、そしてこの混合物を1時間
還流下加熱した。この混合物を冷却するにまか
せ、分離し、そして水相をエーテルで抽出し
た。組合わされた有機相を水で洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥し、ろ過し、そして減圧下濃
縮した。残留油の蒸留はシス及びトランス−4
−t−アミル−1−エチニルシクロヘキサノー
ルを与えた;49.8g、収率51%、沸点103−104
℃(0.5−1.0mm);nmr、2.48(1H、S、エチ
ニルH)、0.78(9H、メチルH);ir、3380、
3300、1064cm-1 シス及びトランス−4−t−アミル−1−エ
チニルシクロヘキサノール24.0g(0.12モル)
と90%ギ酸75mlの溶液を2時間還流下加熱し
た。溶液を冷却するにまかせ、過剰の10%水酸
化ナトリウム溶液を滴下で添加しそして混合物
をエーテルで抽出した。このエーテル抽出物を
水で抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過
し、そして減圧下濃縮した。残留油の蒸留は1
−アセチル−4−t−アミルシクロヘキセンを
与えた:13.2g、収率55%;沸点63−64℃、
(0.1mm);分子量194(ms);nmr6.93
(1H、広い、ビニリツクH)、2.25(3H、S、
アセチルメチル)、0.82(9H、メチルH);ir
1662、1639、1385、1248、1068、964、907cm
-1。 B シス及びトランス−1−(α−ヒドロキシエ
チル)−4−t−アミルシクロヘキサン 1−アセチル−4−t−アミルシクロヘキサ
ンから、実施例Aに記載したような還元法に
従つて、シス及びトランス−1−(α−ヒドロ
キシエチル)−4−t−アミルシクロヘキサン
の混合物が得られた:収率1.1%約1:1シス
−トランス;沸点89−94(1mm);分子量198
(ms);nmr、1.20(0.5H、d、J=6Hz、
シス異性体でOHに対してメチルα)、1.15
(0.5H、d、J=6.5Hz、トランス異性体でOH
に対してメチルα)、0.77(9H、鋭い、メチル
H);ir、3360、1455、1070、935cm-1。 実施例 びやくだん組成物中にシス及びトランス−1−
(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシク
ロヘキサンの使用 下記の組成物と共に使用した時に、化合物Aと
して下記に示した、シス及びトランス−1−(α
−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシクロヘ
キサンは合成びやくだん芳香の形成に主要な芳香
分を寄与する。 化合物A 200 サンデラ(商品名)* 700 アミリス油 50 アメリカンセダーウツド 50 1000 *びやくだん芳香を有する多環式アルコール製
品に対するギボーダン(Givaudan)社の商
品名。 前記の式に対する化合物Aの添加は天然のびや
くだん油にみられたものに類似した、スムース
な、バター様のびやくだん芳香を生ずる。化合物
Aが前記の調合品に寄与する天然のびやくだん特
徴は完全合成のびやくだん芳香の調合にとり重要
である。化合物Aは10−60重量%の濃度の範囲内
でこの型式の調合品に使用できる。 実施例 びやくだん組成物中の高級類似体の使用 実施例のびやくだん位置にシス及びトランス
−1−(1−ヒドロキシプロピル)−4−t−ブチ
ルシクロヘキサン、シス及びトランス−1−(1
−ヒドロキシ−2−メチルプロピ−1−イル)−
4−t−ブチルシクロヘキサン、及びシス及びト
ランス−1−(1−ヒドロキシエチル)−4−t−
アミルシクロヘキサンの使用は化合物Aに対して
実施例に記載したものに類似した効果を示し
た。しかしながら、これらの化合物に寄与し得る
芳香強度は化合物Aのものより弱かつた。 実施例 木質−花の組成物中のシス及びトランス−1−
(α−ヒドロキシエチル)−4−t−ブチルシク
ロヘキサン(化合物A)の使用 化合物Aのびやくだん油型効果を下記のような
木質−花の組成物で示すことができる: 化合物A 300 アミルシンナミツクアルデヒド 21 アルデヒドC−12(ラウリツク)、10%プロピレ
ングリコール中。 8 ベンジルプロピオネート 25 天然ベルガモツト 22 メチルフエニルカルビニルアセテート 14 リナロール、クール(cour) 5 イランブルボン抽出物 14 γ−メチルイオノン 100 合成ジヤスミン 35 α−メチル−β−(p−第三−ブチルフエニル)
プロピオンアルデヒド 70 p−第三−ブチルシクロヘキシルアセテート 97 ヴエテイバアセテート 97 3・7−ジメチル−7−オクテノール 56 1・1・4・4−テトラメチル−6−エチル−7
−アセチル−1・2・3・4−テトラヒドロナフ
タレン 56 ウンデカラクトン、ジピロピレングリコール中で
10% 8 1000 本例では、化合物Aの20−30%の添加は組成物
にかなりの効果を有する;これは芳香をより豊か
にかつスムースにし、そして天然のびやくだん油
の添加により得られられた効果に類似している。
より高い濃度はまた独特な又は特別な効果のため
に使用できる。 実施例 木質型の組成物中に化合物Aの使用 化合物A 280 オレンジ液 20 リモネン 38 リナロール 66 リナリルアセテート 95 ベンジルアセテート 20 γ−メチルイオノン 152 p−第三−ブチルシクロヘキシルアセテート 114 ヴエテイバアセテート 115 クマリン 40 1・1・4・4−テトラメチル−6−エチル−7
−アセチル−1・2・3・4−テトラヒドロナフ
タレン 30 アルデヒドC−12、ジプロピレングリコール中10
% 4 ウンデカラクトン、ジプロピレングリコール中10
% 6 ジフエニルオキシド 10 ジフエニルメタン 10 1000 この木質ベースへ添加された時に化合物Aの芳
香効果は同一の方法で使用されたびやくだん油を
思い出させる。これは本体(body)を付与し、
木質の特性をより十分にかつより豊かにし、そし
て全体のかなりの効果を供する。 本例で引用した28%より低い濃度では効果は類
似している。(例えば14%)。より高い濃度はまた
独特なかつ特別な効果のために成功して使用でき
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中、R1とR3はC1-3アルキル基であり、R2はメ
チル又はエチルであり、R1+R2+R3の合計の炭
素数は6個を越えない)を有する化合物の製造法
において、 一般式 (式中、Rは【式】【式】又は 【式】であり、R1、R2およびR3は上記定 義の通りである)を有する化合物を水素添加する
ことを特徴とする、上記方法。 2 一般式 (式中、R1とR3はC1-3アルキル基であり、R2はメ
チル又はエチルであり、R1+R2+R3の合計の炭
素数は6個を越えない)を有する化合物の製造法
において、一般式 (式中、R1とR2は上記定義の通りであり、R5は基
R3を示す)を有する化合物のカルボニル基を還
元することを特徴とする、上記方法。 3 一般式 (式中、R1とR3はC1-3アルキル基であり、R2はメ
チル又はエチルであり、R1+R2+R3の合計の炭
素数は6個を越えない)を有する化合物の製造法
において、一般式 (式中、R1とR2は上記定義の通りであり、R5は水
素である)を有する化合物とR3Li、R3MgCl、
R3MgBr又はR3MgJ(R3はR1-3アルキルである)
と反応させることを特徴とする、上記方法。 4 一般式 (式中、R1とR3はC1-3アルキル基であり、R2はメ
チル又はエチルであり、R1+R2+R3の合計の炭
素数は6個を越えない)を有する化合物を含有す
る、芳香組成物。 5 一般式 (式中、R1とR3はC1-3アルキル基であり、R2はメ
チル又はエチルであり、R1+R2+R3の合計の炭
素数は6個を越えない)を有する化合物。 6 R3はメチルである、特許請求の範囲第5項
記載の化合物。 7 R1=R2=R3=メチルである、特許請求の範
囲第5項記載の化合物。
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