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JPS62283988A - マルトオリゴ糖の製造方法 - Google Patents

マルトオリゴ糖の製造方法

Info

Publication number
JPS62283988A
JPS62283988A JP12570786A JP12570786A JPS62283988A JP S62283988 A JPS62283988 A JP S62283988A JP 12570786 A JP12570786 A JP 12570786A JP 12570786 A JP12570786 A JP 12570786A JP S62283988 A JPS62283988 A JP S62283988A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
amylase
producing
reaction
starch
solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12570786A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryoichi Haga
良一 芳賀
Masami Tsuchiya
土屋 雅美
Masahiko Ishida
昌彦 石田
Yusaku Nishimura
勇作 西村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP12570786A priority Critical patent/JPS62283988A/ja
Publication of JPS62283988A publication Critical patent/JPS62283988A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 3、発明の詳細な説明 〔産業上の利用分野〕 本発明は、澱粉から、マルトトリオース、マルトテトラ
オースを主成分とするマルトオリゴ糖液を製造する方法
に関する。
〔従来の技術〕
最近マルトトリオース、マルトヘキサオース、マルトペ
ンタオース等のいわゆるオリゴ糖を食品や医薬品製造に
用いることが要望されている。しかし、その製造技術は
まだ確立されておらず、早急な開発が求められている。
なお、オリゴ糖製造技術に関わるものとしては、特公昭
59−4119号、特公昭59−37955号、特公昭
59−37957号、特開昭60−188065号等が
挙げられる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記従来技術において用いられているオリゴ糖生成アミ
ラーゼは、バシルス属細菌(Bacillus sp。
特公昭59−37955号、特公昭59−37957号
、特公昭59−4119号)やシュードモナス属細菌(
Pseudmonassp、特開昭60−18806号
)等により産生される。これらの酵素は、いずれも最適
温度が60°C以下であるため、澱粉をオリゴ糖に加水
分解するための酵素反応は60℃以下で行われる。しか
し、この温度域では反応中に雑菌が繁殖し、製品の品質
を著しく低下させてしまう恐れがある。このため、通常
の雑菌が生育できない70℃以上の高温域での酵素反応
が望まれる。
また、これらのオリゴ糖生成型のアミラーゼの最適pH
は6以上の中性域であり、酸性領域では著しく低下する
。ところで、澱粉を液化する際、通常10〜40%の範
囲の濃度に澱粉をスラリー化するが、そのスラリーのp
Hは原料でん粉中に含まれる有機酸のために5以下、ま
れには4以下を呈する。
このため、通常は消石灰、炭酸カルシウム等でpHを6
以上に中和したうえで反応させている。この結果、中和
用の薬剤を消費するほか、後続するイオン交換塔による
脱塩工程の負荷の増大を招く。
したがって、最適pHが4〜6の範囲にある酸性アミラ
ーゼを用い、澱粉スラリーを中和することなく酵素反応
を行わせることが望ましい。
一方、酵素の熱安定性を高めるため、カルシウムイオン
を0.5〜20mM (特公昭59−37957号)必
要とするものが多い。これらの酵素は、カルシウムイオ
ンが存在しな水や水道水(通常、カルシウム濃度100
μM以下)を用いた場合、反応中に失活し、高価な酵素
を消費することになる。このため、通常は塩化カルシウ
ム等の可溶性カルシウム塩を添加して反応させることに
なる。しかし、カルシウム塩の添加は上述したように、
オリゴ糖の最終製品を得る場合、イオン交換塔による脱
塩工程の負荷の増大を招く。したがって、安定化のため
にカルシウム塩の添加を必要としないオリゴ糖生成アミ
ラーゼを用いての酵素反応が望ましい。
本発明の目的は、原料中和用薬剤の添加及び酵素の熱安
定化のためのCaイオンの添加による脱塩工程への負担
を軽減し、かつ雑菌汚染の恐れのない高温下で酵素反応
を行わせ、かつ高収率でマルトオリゴ糖を生産すること
ができる、マルトオリゴ糖の製造方法を提供することに
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の目的を達成するため、耐熱性にす
ぐれ、かつカルシウム要求性が低く、さらに酸性でも高
い活性を有するオリゴ糖生成アミラーゼを得ることを目
的として、酵素生産用微生物の探索を行った。その結果
、クロスッリジウム属に属する好熱性嫌気性細菌(クロ
スッリジウム属細菌R5−0001,Clostrid
ium sp、 R3−0001+微工研菌寄第791
8号)が、オリゴ糖生成型のα−アミラーゼを産生ずる
ことを見い出した。そして、これを用いて、α−1,4
グリコシド結合を有する多糖類からオリゴ糖を製造する
方法につき鋭意検討した結果、本発明に至った。
本発明の特徴は、オリゴ糖生成型の新規な耐熱、耐酸性
のα−アミラーゼを用い、カルシウム濃度100μ門以
下、高温かつ酸性の条件下でα−1,4グルコシド結合
を有する多糖類を20〜25%の分解率で加水分解し、
オリゴ糖含有液を製造することにある。特に、加水分解
において、分解率を20〜25%に調節することにより
、マルトトリオース、マルトテトラオースを主体とし、
グルコース及びマルトース含量の低いオリゴ糖含有液を
得ることができる。なお、ここで分解率とは、反応液中
の全糖量に対する還元糖量の割合を示したものであり、
後で詳述する。
本発明に使用できるα−1,4グリコシド結合を有する
多$J!類としては、特に限定されるものではなく、例
えば、馬鈴薯、せ薯、とうもろこし、小麦等から得られ
る澱粉、アミロース、アミロペクチン、もしくはこれら
の部分分解物に適用できる。
酵素の耐熱性向上を目的とするカルシウム塩の添加は、
仕込水に蒸留水や脱塩水等の精製水を用い、かつ完全に
脱カルシウム処理した試薬級の原料を用いる場合以外は
必要ない。したがって、通常の水道水を用いれば、後段
で行う陽イオン除去を目的とする脱塩工程は不要となる
加水分解に際しては、中性のpH範囲下で部分分解処理
を行ったり、pH3,’ 5以下の強酸性下で部分分解
処理を行って調製した部分分解物を原料とする場合を除
き、pH調整は必要ない。なぜならば、原料澱粉には不
純物として有機酸を含んでいるため、通常用いる10〜
40%の澱粉液はpH5以下の酸性を呈する。このため
、pH調整を行なわなくとも、α−アミラーゼの好適p
H3,5〜6.0の範囲内に入ることになる。
加水分解における反応温度は、雑菌の汚染の恐れのない
高温であればよく、本発明で用いる酵素の反応速度と耐
熱性を考慮すれば、70〜90℃の範囲、特に80℃で
行うのが好ましい。
加水分解反応に用いる酵素の添加量は、反応槽内におけ
る原料の多糖類の種類、及び滞留時間、反応温度、pH
等により異なるが、処理時間を1時間に固定した場合、
80℃、pF14.oにて馬鈴薯澱粉を分解率25%ま
で加水分解するには、澱粉1 kgに対し約106単位
を必要とする。ここで、α−アミラーゼ活性の単位はブ
ルーバリュー法(Blue  VaIue法)によるも
ので、後で詳述する。
本発明に用いるα−アミラーゼを産生ずる細菌としては
、クロスッリジウム属に属する細菌(C1゜strid
ium sp R5−0001)で工業技術院微生物工
業技術研究所に寄託している細菌(受託番号;微工研菌
寄第7918号(FERM P−7918))がある。
まず、本菌の菌学的性質の詳細を説明する。
A、形態的性質 (1)栄養細胞の形態 下記の澱粉・ペプトン培地の寒天平板上。
嫌気性雰囲気中、60℃で2日間培養した場合、栄養細
胞tよ0.4〜0.8×2〜5μmの大きさの直状の桿
菌である。3日間以上の培養では、上記の形状の栄養細
胞が単独に存在する他、連鎖するものも生ずる。液体培
養でも同様となる。
澱粉・ペプトン培地の組成 可溶性澱粉          1.5%ペプトン  
         0.5%酵母エキス       
   0.5%KH2PO4,0,7% NaJPO40,35% Mg5Oa  ・71,0         0.00
1%寒天      2.0% チオグリコール酸ナトリウム  0.1%水道水 pH6,4 (2)胞子の有無 澱粉・ペプトン培地の寒天平板培養及び液体培養で胞子
の形成が認められる。
B、培養的特性 (1)コロニーの形態 澱粉・ペプトン培地の寒天平板培養でのコロニーは、中
心部がやや隆起した扁平な円形となり、周縁部は金縁で
ある。色素生成は見られず、表面に光沢を有し乳白色不
透明である。また粘着性を有する。
(2)肉汁培地の寒天平板培養及び穿刺培養において生
育して澱粉・ペプトン培地と同様のコロニーを生ずる。
肉汁寒天培地組成 肉エキス           1.0%ペプトン  
         1.0%食塩      0.2% チオグリコール酸ナトリウム  0.1%寒天    
  1.5% 蒸留水 pH6,0 (3)肉汁培地の穿刺培養 水素と炭酸ガスを含むガスの発生を伴って生育し、この
ため寒天培地が2〜3個所で分断される。
(4)肉汁液体培養 嫌気的雰囲気下でのみ生育し、培養液が白濁する。
肉汁培地の組成 肉エキス           1.0%ペプトン  
         1.0%食塩  −0,2% チオグリコール酸ナトリウム  0.1%蒸留水 pH6,0 (5)肉汁・ゼラチン培養 生育は認められない。
肉汁・ゼラチン培地の組成 肉エキス           1.0%ペプトン  
         1.0%食塩      0.2% ゼラチン          15 %チオグリコール
酸ナトリウム  0.1%蒸留水 pH6,0 (6)リドマスミルク培養 ガス発生を伴い、固く凝固し、酸の生成により赤変する
C6生理的性質 (1)生育の温度範囲 40℃〜63℃で生育する。30℃では生育認められず
、60℃付近で良好。
(2)生育のpH範囲 pH5〜7゜5.6付近が良好。
(3)酸素に対する態度 偏性嫌気性 (4)O−Fテスト (Hugh La1fson変法
)空気雰囲気中では生育みられず陰性。流動パラフィン
重層による嫌気性条件下では菌が生育し、酸を生成して
培養液が黄色となる。
培  地  組  成 ペプトン           0.2%グルコース 
         1.0%食塩      0.5% hHPOt                 0.0
3%チオグリコール酸ナトリウム  0.1%ブロムク
レゾールパープル   0.002%寒天      
0.3% 蒸留水 p H6,0 (5)硝酸塩の還元 陰性。
(6)VPテスト 陰性。
(7)MRテスト 陽性、赤変化する。
(8)インドール生成 ペプトン水に生育しないため測定できない。
(9)硫化水素の生成 陰性(Kligrerの培地使用において)。
(10)澱粉の加水分解 陽性。可溶性澱粉だけでなく、馬鈴薯澱粉なく粒状澱粉
も分解する。
(11)クエン酸の利用 陰性(Simmons培地使用において)。
(12)アンモニウム塩の利用 ペプトン水に生育しないため測定できない。
(13)色素の菌体外生成 陰性。
(14)ウレアーゼ 陰性。
(15)オキシダーゼ活性 陰性。
(16)カタラーゼ活性 陰性。
(17) vaの資化性 糖の資化性及びダラーム管を用いたガス発生有無の観察
結果を下表に示す。
(本頁以下余白) 第   1   表 (18)無機塩培地への生育 生育認められず。
(19)有機酸の生成 各種培地から生成する有機酸組成を第2表に示す。
供試液体培地の組成 炭素源            1.0%ペプトン  
         1.0%食塩      0.2% チオグリコール酸ナトリウム  0.1%蒸留水 p H6,4 これらの結果よりHoldemanの嫌気性細菌分類マ
ニュアルに基づき、クロスツリジウム属に属する細菌と
同定した。
次に、本発明に用いるオリゴ糖生成用α−アミラーゼの
酵素的特性について記す。
尚、α−アミラーゼ活性の測定方法は次のように行った
Blue value法(日本化学会wit:実験化学
講座24巻、生物化学■、p279、丸善書店、196
9)による糊精化力を測定した。末法は、澱粉の分子が
加水分解されるのに伴い、澱粉−よう素compoex
に基づく青色の発色量が、分子量の低下に比例して減少
する原理を応用したものである。まず、2mg/mlの
澱粉溶液2d及び0.1 M <えん酸緩衝液(pH4
,0)1+nZを試験管に取り、60℃水浴中で5分間
振盪した。次いで、粗酵素液として培養濾液1rn1を
加え、30分間反応させた。反応後、反応液0.4−を
採取し、直ちに0.5 M酢酸溶液2dと混合して酵素
反応を停止させた。次にその1−を10m1の1 /3
00ONよう素溶液中に加え、680fII11での吸
光度を分光光度計を用いて測定した。一方、酵素液を加
えた直後の反応液を採取して同様に発色させ、゛吸光度
を測定した。なお、澱粉としては重合度約2000のア
ミロースを用いた。
α−アミラーゼ活性は次式により算出した。
α−アミラーゼ活性(単位)= (1)調製方法 クロスツリジウム属細菌RS −0001を、澱粉ペプ
トン、及び酵母エキスを含有する液体培地に接種し、嫌
気条件下で60℃、1〜3日間培養する。培養液を遠心
分離等により菌体等の不溶物質を除いたいわゆる培養濾
液を得る。本培養濾液中には、培養時の条件により差が
見られるが、通常30〜80単位/−のα−アミラーゼ
が菌体外に産生されている。次いで、培養濾液をモレキ
ュラーシーブ膜濾過、塩析、イオン交換クロマト、ゲル
濾過クロマト等の公知の方法を適宜利用して、不純物を
除去し、オリゴ糖生成型α−アミラーゼを得た。
(2)至適pH 第2図に示すように、本発明に用いるα−アミラーゼ■
 (曲線11)ならびにα−アミラーゼ■ (曲線12
)の60℃における最適pH域は、いずれも4付近にあ
り、かつ好適pi(はそれぞれ2〜5.7.2〜6.3
にあって、従来の酸性α−アミラーゼにくらべ、さらに
酸性側でも高い活性を有する。すなわち、pH2では、
従来の酸性α−アミラーゼが全く活性を示さないのに対
し、本発明のα−アミラーゼはそれぞれ95%、81%
の高い活性を示す。
なお、酵素反応は次の反応系を用いた。
酸素液:0.6〜1.3μg/ml 基 質:アミロース1■/rnI クエン酸緩衝液: 0.025 M 上述したように、本発明α−アミラーゼは従来の酸性α
−アミラーゼと作用pH域を異にすることから、新しい
α−アミラーゼであることは明らかである。
(3)pH安定性 本発明で用いるα−アミラーゼI及び■を、pH2,4
,6,7の各pH(0,025Mクエン酸緩衝液)下で
、60℃、30分間インキエベートした。
反応液を希釈してpH4,0に調整し、アミロースを基
質として残存活性を測定した。その結果両α−アミラー
ゼは、上記のpH処理で完全に活性が保持されていた。
したがって、本α−アミラーゼは酸性域でも安定性が高
い特徴を有している。
(4)至適温度 第3図に示す如く、本発明α−アミラーゼ■(曲線11
)及び■ (曲線12)の至適pH4,0における至適
温度は、いずれも80℃付近である。好適温度(最適温
度での活性の80%を有する温度域とする〉は65〜8
7℃である。なお、反応にはくえん酸緩衝液0.025
Mを用いた。
(5)熱安定性 本発明で用いるα−アミラーゼ■をpH6,0で20μ
M塩化カルシウムの存在下に60〜97℃に加熱処理し
、残存活性を測定した。これをもとに各温度における活
性半減期を求め、その結果を第4図に示す。80℃及び
90℃における活性半減3tllI(基質無添加)はそ
れぞれ8時間、0.5時間であり、熱安定性にすぐれて
いる。α−アミラーゼIについても90℃における活性
半減期は約0、5時間と、α−アミラーゼ■と同等の耐
熱性を有する。
(6)耐熱性に及ぼす金属塩の影響 本発明で用いるα−アミラーゼ■の耐熱性に及ぼす金属
塩の影響を第3表に示す。α−アミラーゼHの水溶液に
各種の金属塩を5mM濃度になる様に添加し、加熱処理
を行って活性を測定した。そして、加熱処理前に対する
加熱処理後の活性、すなわち残存活性を%で表示した。
加熱処理及び活性測定は以下の条件で行った。
加熱処理条件 p H6,0 加熱温度=80℃ 保持時間:30分 第   3   表 活性測定は、試料液を希釈後、以下の条件下で行った。
なお、各金属塩を本添加濃度で添加しても、活性測定に
影響のないことを確認している。
活性測定条件 pH4,O(0,025M <えん酸緩衝液)活性測定
温度:60℃ 第3表から明らかに、カルシウムイオンに保護効果が認
められるの対し、ナトリウム、カリウム及びマグネシウ
ムの各イオンについては、さしたる保護効果は認められ
ない。一方、ニッケル、コバルト、亜鉛及びマンガンの
各イオンは耐熱性を低下させる。また、本α−アミラー
ゼは0.5μMのEDTAで耐熱性を失うことも確認し
ている。
本α−アミラーゼの熱安定化に必要なカルシウム要求濃
度は第5図の曲線12に示すように、100%の活性を
保持するのに100 pM (4ppm)であり、さら
に1μM以下のカルシウム濃度においても65%の活性
を保持している。従って、本酵素は水道水中のカルシウ
ム濃度で十分安定化される。また、α−アミラーゼ■も
α−アミラーゼ■と同等のカルシウム要求性を有してい
る。
一方、バシルス・ズブチリスのマルトトリオース生成ア
ミラーゼの場合、0.5〜20mMのカルシウムを必要
とする (特公昭59−37957号)。
したがうて、本アミラーゼは、従来公知のオリゴ糖生成
アミラーゼに比べて著しくカルシウム要求性が低い。
(8)分子量 本発明α−アミラーゼの分子量は未確認であるが、モレ
キエラシーブ膜濾過における挙動から、分子量は20,
000以上と推定される。
以上述べたことから明らかなように本発明で用いるオリ
ゴ糖生成型α−アミラーゼは、特に熱安定性、及び作用
pH並びにカルシウム要求性において、従来公知のオリ
ゴ糖生成アミラーゼと著しく異なる。
なお、α−1,4グルコシド結合を有する多糖類を加水
分解する際の分解率は次のように算出した。まず、酵素
反応液中の全糖量をフェノール・硫酸法(別冊・蛋白質
・核酸・酵素、生物化学実験法XI、 pts、昭和4
3年10月、共立出版)によりマルトース基準にて求め
た。次いで、同液中の還元糖量をネルソン・ソモギ法(
Nelson−5o…ogyi、  別刷・蛋白質・核
酸・酵素、生物化学実験法X1. pts、昭和43年
10月発行、共立出版)によりマルトース基準にて求め
た。分解率は、全糖量に対する還元糖量の割合を百分率
で示した。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を示し、さらに詳しく説明する。
実施例1 可溶性澱粉1.5%、ポリペプトン0.5%、酵母エキ
ス0.5%、りん酸第1カリウム0.7%、りん酸第2
ソーダ0.35%、硫酸マグネシウム・7水和物0.0
1%、チオゲルコール酸ナトリウム0.1%及び水道水
を含む液体培地(pH6,0) 15.75 kgを、
内容積51の培養槽5基に3.15kgずつ分注し、1
20℃で20分間殺菌する。これに同上培地で嫌気的に
培養した本発明者等により分離せるクロスッリジウム属
の菌体懸濁液350gを各検修に添加した。
次いで、ガス出口に水封トラップを付し、醗酵槽内気相
部をアルゴンガスで十分置換後、嫌気条件下で培養する
。培養液のpHは6.0に自動調整し、温度も60℃に
自動調整する。22時間培養後、培養物を合せ6 、0
00rpmで遠心分離し、菌体を除去する。
この上澄液は60単位/gの比活性を示した。
次に、上記上澄液14.6kgを2℃に冷却したのち、
コーンスターチ300g及びセライト (和光純薬!り
300gを入れ、攪拌下、10分間接触させた。次いで
、減圧濾過により、コーンスターチ及びセライトを回収
し、更に2℃に冷却した純水31で洗浄した。
次いで、あらかじめ、65℃にあたためた5mMの塩化
カルシウムを含む0.05M トリス、塩酸緩衝液(p
H7,5)に上記コーンスターチ及びセライトを分散さ
せ、水浴上で65℃に5分間保持したのち、減圧濾過に
より固液分離し、更に固形物を11の上記緩衝液(65
℃)で洗浄し、濾過液及び洗浄液を合わせて41を得た
。次に上記濾過液を2℃に冷却後、モレキュラーシーブ
膜(分画分子量:20゜000)で濾過して濃縮し、更
に濾過により不溶物を除いて濃縮液400−を得た。こ
の濃縮液は1.5×103単位/−のα−アミラーゼ活
性を示した。
次に、上記濃縮液を、ジエチルアミノエチル化架橋アガ
ロースゲル(DEAEセファロース・CL−6B。
ファルマシア社製)を用いたイオン交換クロマト(カラ
ムサイズ:φ50 X 210額)により精製した。
まず、上記の濃縮液を、0.05M ) IJス塩酸緩
衝液(pH7,5)で2回遇析したのち、不溶物を濾過
し、同じ緩衝液で緩衝化したゲルカラムにチャージし、
洗浄した。次いで、緩衝液中の塩化ナトリウム濃度を直
線勾配で上昇しつつ展開した。その結果、塩化ナトリウ
ム濃度で0.04Mと0.08Mの位置にα−アミラー
ゼ活性を有する2つのピークが認められた。0.04M
の位置に溶出したα−アミラーゼIの活性量は吸−°1
全活性の約30%、 0.08Mの位置に溶出したα−
アミラーゼ■のそれは約60%であった0両活性フラク
ションを純水中で透析後、凍結乾燥してα−アミラーゼ
I、及びα−アミラーゼ■を得た。培養液の遠心上澄液
基準の活性回収率は、それぞれ17%、32%であった
。    次に上記で得たα−アミラーゼ■によるアミ
ロースの加水分解を行った。
アミロース(林原生物化学研究所製EX−1)50■を
水道水に加温溶解し、1M酢酸溶液を滴下してpHを4
.0に調節後、全量を3−とした。次にα−アミラーゼ
■500単位を水道水2mlに溶解し、1M酢酸水でp
H4,0に調節した。次いで上記の両液を合わせ、振盪
下、80℃で反応させた。所定時間毎に反応液の一部を
採取し、反応液中の全糖量及び還元IJ!量を測定した
。さらに、採取した反応液の一部を用いて微晶セルロー
スを用いた薄層クロマトグラフ法にて展開しく溶媒:n
−プロパツール/n−ブタノール/ピリジン/水=32
/14/31/23)、  多糖の部分をかきとり、セ
ルロース中に含まれている糖を抽出し、フェノール・硫
酸法により定量した。その結果、第1図に示したように
、加水分解反応は分解率約20%までは急速に進み、2
0%以上の分解は緩やかになった。また、加水分解物の
主たる成分はマルトトリオース、マルトテトラオースで
あった。このうちマルトテトラオースは分解率が25%
を越えると次第に減少した。
一方、グルコース、マルトースは反応開始から、はぼ反
応時間に比例して増加した。したがって、マルトテトラ
オースはグルコースまたはマルトースに分解され、かつ
分解率25%を越えると生成量に比べ、分解量の方が多
(なると考えられる。
以上の結果は、本α−アミラーゼが、オリゴ糖生成型の
α−アミラーゼであり、かつ主たる生産物はマルトトリ
オース、マルトテトラオースであることを示している。
さらに、急速に反応が進行し、かつマルトテトラオース
を高収率で得るためには、分解率を20〜25%にすれ
ばよいことを示している。
実施例2 馬鈴薯澱粉20g、水道水80m1.及び実施例1にて
調製したα−アミラーゼ■1万単位を加えたのち、攪拌
下、80℃の水浴中に容器を浸漬して加水分解反応を行
った。反応液の一部を適宜採取して実施例1の手法によ
り分解率及び糖組成を調べた。
その結果、29時間目に分解率23%となり、その時点
における糖組成は、マルトトリオース35%、マルトテ
トラオース17%、グリコ−スフ%、マルトース6%で
あった。
実施例3 攪拌機を有する200 ml容オートクレーブ内に、コ
ーンスターチ20g、水道水80m1.及びα−アミラ
ーゼ12500単位を加え、攪拌下、まずオートクレー
ブ内の気相部のゲージ圧2kg/calの水蒸気を排気
弁開放下10秒間吹き込み、次いで排気弁を閉めてコー
ンスターチのスラリー内へ蒸気を吹込み、内圧を1.1
kg/c++1のに1時間保持して、液化反応を行わせ
た。次いで80℃まで冷却後、α−アミラーゼn s、
 ooo単位を更に加え、80℃で加水分解した。その
結果、10時間後に分解率21%となり、その際の糖組
成は、マルトトリオース34%、マルトテトラオース1
5%、グルコース7%、マルトース7%であった。
実施例4 実施例2において、馬鈴薯澱粉に替えてアミロペクチン
(和光純薬製)20gを用い、実施例2の手法により加
水分解反応を行った。その結果、25時間目に分解率2
1%となり、その時点における糖組成は、マルトトリオ
ース33%、マルトテトラオース18%、グルコース8
%、マルトース6%であった。
実施例5 精米後粉砕したもち米粉末20gに水道水及びα−アミ
ラーゼII 2500単位を加え、攪拌下、80℃に1
0分間保持した。直ちに50℃まで冷却したのち、イソ
アミラーゼ10000単位(林原生物化学研究所製、シ
ュードモナス属細菌起源)を加え、50℃で2時間反応
させた。次いで、α−アミラーゼI[5000単位を更
に加えたのち、80℃で更に加水分解した。その結果、
18時間後に分解率22%となり、糖組成は、マルトト
リオース37%、マルトテトラオース18%、グルコー
ス6%、マルトース5%であった。
実施例6 α−アミラーゼII 10’単位を水に溶かし200 
m/とじた。これに表面にアミノプロピル基を有する微
細孔ガラス粒子〔エレクトローヌクレオニクス社(El
ectro−Nucleonics Inc、)製、ア
ミノプロピル−CPG) 20fIiを加え、更にグル
タルアルデヒドを0.25%になるように加え、攪拌下
、20℃で5時間接触させた。次いで、ガラス粒子を取
り出し、水で洗浄し、固定化α−アミラーゼ■を得た。
本固定化粒子20m1には6.5X10’単位のα−ア
ミラーゼ活性が認められた。
次いで、上記固定化粒子をφ16 X 200 mのジ
ャケット付ガラスカラムに充填した。ジャケット部分に
は80℃の恒温水を通じて固定化粒子を加温した。
実施例3の手法によりコーンスターチの液化液200−
を調製し、次いで、液化液に実施例5で用いたものと同
一のイソアミラーゼ20,000単位を加え、50℃で
2時間反応させてデキストリン溶液を調製した。
上記のカラムに、上記デキストリン液を5d/hの速度
で上部より通せしめ、加水分解反応を行った。通液開始
24時間後に、カラム下部より流出した反応液について
分解率を調べたところ、24%であった。また、糖組成
は、マルトトリオース38%。
マルトテトラオース20%、グルコース8%、マルトー
ス6%であった。
比較例1 バシルス・ズブチリス(Bacillus 5ubti
lis)の産生ずるマルトトリオース生成α−アミラー
ゼを用い、実施例と同一の手法によりアミロースの加水
分解を実施した。その結果、加水分解反応はほとんど進
行せず(分解率2%)、また、反応液中のマルトトリオ
ース量は原料アミロースに対して1%以下であった。こ
れより、バシルス・ズブチリス由来の酵素は、高温下で
の使用に耐えないことがわかった。
なお、次に示す第4表は以上の実施例及び比較例の結果
をまとめて対照表としたものである。
〔発明の効果〕
本発明によれば、従来のオリゴ塘生成型アミラーゼでは
とうてい反応させることができなかった高温下で雑菌汚
染を心配することなくオリゴ糖生成酵素反応を行わせる
ことができ、かつカルシウム添加および中和用薬剤の添
加を行う必要がないため、オリゴ糖含有液からの脱塩工
程の負担を軽減することができる。さらに、加水分解を
分解率20〜25%に8周節することにより、マルトテ
トラオースの分解による減少がな(なるため、マルトオ
リゴ糖を高収率で得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例のオリゴ糖生成反応における
オリゴ糖組成と分解率との関係を示した図、第2図、第
3図、第4図、第5図は本発明に用いるオリゴ糖生成型
α−アミラーゼの特性を示す図である。 1・・・分解率、2・・・マルトトリオース、3・・・
マルトテトラオース、4・・・グルコース、5・・・マ
ルトース、11・・・α−アミラーゼI、12・・・α
−アミラーゼ■。 特許出願人 株式会社日立製作所 代理人 弁理士 平 木 祐 輔 反応時間 (h) 1:分解率        4ニゲルコース2:マルト
トリオース   5:マルトース3:マルトテトラオー
ス 第2図 第3図 温度  (’C)

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、マルトトリオース、マルトテトラオースを主体とす
    るマルトオリゴ糖を製造するにあたり、α−1.4グル
    コシド結合を有する多糖類に耐熱、耐酸性α−アミラー
    ゼを耐熱性向上に要するカルシウム濃度100μM以下
    において高温かつ酸性条件下で分解率20〜25%の範
    囲で作用させることを特徴とするマルトオリゴ糖含有液
    の製造方法。 2、α−アミラーゼが、クロスツリジウム属に属する細
    菌の産生するα−アミラーゼであることを特徴とする、
    特許請求の範囲第1項記載のマルトオリゴ糖含有液の製
    造方法。 3、α−1.4グルコシド結合を有する多糖類が、澱粉
    、アミロース、アミロペクチンもしくはこれらの部分分
    解物であることを特徴とする、特許請求の範囲第1項記
    載のマルトオリゴ糖含有液の製造方法。 4、pH2〜6、温度70〜90℃の条件下で作用させ
    ることを特徴とする、特許請求の範囲第1〜3項のいず
    れかの項記載のオリゴ糖含有液の製造方法。
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