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JPS6225680B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6225680B2
JPS6225680B2 JP53091893A JP9189378A JPS6225680B2 JP S6225680 B2 JPS6225680 B2 JP S6225680B2 JP 53091893 A JP53091893 A JP 53091893A JP 9189378 A JP9189378 A JP 9189378A JP S6225680 B2 JPS6225680 B2 JP S6225680B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
formula
group
tetrahydrofuran
residue
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP53091893A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS5519236A (en
Inventor
Juichi Yamamura
Tetsuo Shiba
Ichiro Azuma
Shoichi Kusumoto
Osamu Nagase
Tsuneo Nichima
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daiichi Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Daiichi Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP9189378A priority Critical patent/JPS5519236A/ja
Publication of JPS5519236A publication Critical patent/JPS5519236A/ja
Publication of JPS6225680B2 publication Critical patent/JPS6225680B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は免疫アジユバント活性を有し、かつ制
癌効果が強く期待される新規ムラミルジペプチド
誘導体、更に詳しくは一般式() で示されるムラミルジペプチド誘導体に関する。 上記式中XはL―アラニン、L―セリン及びL
―バリンより選ばれるアミノ酸残基を、Yは―
NH(CH2o―O―A又は
【式】基を意味し、R1は 水素原子又はカルボキシル基を、nは1〜6の整
数を、Aは中級乃至高級ミコロイル基又は式
【式】で示される総炭素数31〜60の 合成高級脂肪酸残基を、R2及びR3はそれぞれ独
立に水素原子又はアルキル基を、R4は水酸基又
は水素原子を、R5は直鎖状の飽和又は不飽和脂
肪族炭化水素残基を、Acylは炭素数2〜6のア
シル基を意味する。 本発明者等は免疫アジユバンド物質として有用
な人型結核菌、BCG、その他のミコバクテリア
ならびに細胞寄生性細菌の細胞壁のアジユバント
活性発現の最小構造単位であるN―アセチルムラ
ミル―L―アラニル―D―イソグルタミン(以下
ムラミルジペプチド)に注目し、このムラミルジ
ペプチドの誘導体としてムラミルジペプチドの糖
の6位水酸基にミコール酸又は合成高級脂肪酸を
結合させたミコール酸又は合成高級脂肪酸エステ
ル誘導体がアジユバント活性及び抗腫瘍活性を有
し、制癌効果が期待しうることを見い出し、先に
出願した(特開昭52―156812号及び特願昭53―
37960号参照)。しかしながら、これ等ムラミルジ
ペプチドの6―O―アシル誘導体は製造上及び実
用的観点からして必ずしも満足すべきものではな
い。 即ち、ムラミルジペプチドの6―O―アシル誘
導体の製造に於ては、ムラミン酸の1位水酸基の
保護がほぼ必須的に要求され、最終的にこの1位
水酸基の保護基の脱離を要し、この脱離の方法は
必ずしも容易に進行しがたいこと、又、この物は
実用的観点からすると生体に経口投与した場合、
腸管エステラーゼにより加水分解を受け、効果の
発現に影響を及ぼすことが考えられる。 従つて、本発明者等はムラミルジペプチドの6
―O―アシル誘導体に比べ上述の欠点を有しな
い、かつ又薬理活性に於いても優るとも劣らない
新規ムラミルジペプチド誘導体について鋭意検討
した結果、式()で示される化合物を見い出し
本発明を完成した。 即ち、本発明の新規ムラミルジペプチド誘導体
は優れたアジユバント活性及び抗腫瘍活性を有
し、制癌効果が強く期待しえると同時に、容易な
製法で製しえ、かつ又腸内エステラーゼによる加
水分解をさけうる可能性が極めて強いことから経
口投与の可能性も強く期待しうるものであり、医
薬品としての製造及び実用化への観点から極めて
優れたものといえる。 本発明化合物の効果は下記する通り 〔〕 アジユバント活性(細胞性免疫試験) (1) 遅延型アレルギー反応 モノアゾベンゼンアルソネート―N―アセチ
ル―L―チロシン(ABA―Tyrと以下称す。)
を抗原とし、遅延型アレルギー反応の惹起をモ
ルモツトの皮膚反応を指標として調べた。 即ち、50μgのABA―Tyrと試料をフロイン
ドの不完全アジユバントに油中水型エマルジヨ
ンとしたものを一群4匹のハートレイ系モルモ
ツトの足蹠に投与し、2週間後生理食塩水に溶
かした100μgのアゾベンゼンアルソネート―
細菌α―アミラーゼ(ABA―B―α―A)で
皮膚反応を行ない、24時間後の皮膚における硬
結を測定した。(表―1)
【表】 (2) 細胞傷害活性 試料は燐酸バツフアー生理食塩水に懸濁し、
マストサイトーマP815―×2腫瘍細胞2×104
個とともにC57BL/6Jマウスの腹腔内に投与
し、Brunner等の方法(Immunology18、501〜
515、1970)により測定した。(表―2)
【表】 〔〕 抗腫瘍活性 BALB/c雌のマウスのメチルコラントレンで
誘発した線維肉腫細胞(Meth.A)2×105個と試
料を水中油型エマルジヨンにしたものを混合し、
同系のABLB/cマウスの皮内に投与し、4週間
後の線維肉腫の増殖抑制効果を調べた。(表―
3)
【表】 ウス数
表―1〜表―3に記した本発明化合物1〜5及
び6―O―ミコロイルムラミルジペプチドは下記
の通り。 本発明化合物―1:N―アセチルムラミル―L
―アラニル―D―イソグルタミン 2―ミコミコ
ロイルオキシエチルアミド 本発明化合物―2:N―アセチルムラミル―L
―セリル―D―イソグルタミン 1―カルボキシ
―5―ノカルドミコロイルアミノペンチルアミド 本発明化合物―3:N―アセチルムラミル―L
―バリル―D―イソグルタミン 1―カルボキシ
―5―ノカルドミコロイルアミノペンチルアミド 本発明化合物―4:N―アセチルムラミル―L
―アラニル―D―イソグルタミン 1―カルボキ
シ―5―ミコミコロイルアミノペンチルアミド 本発明化合物―5:N―アセチルムラミル―L
―アラニル―D―イソグルタミン 2―(2―ド
コシルテトラコサノイルアミノ)―エチルアミド 6―O―ミコロイルムラミルジペプチド:ミコ
バクテリウムツベルクロシス菌のロウ区分をアル
カリ加水分解し、次いで活性アルミナカラムクロ
マトグラフイーに付して得られたミコール酸とム
ラミルジペプチドとを反応させて得た6―O―ア
シル体。(特開昭52―156812号参照) 本発明化合物は下記反応工程に従つて製するこ
とができる。 (式中置換基X及びYは前記定義の通り。) 即ち、本発明化合物()はムラミン酸のジペ
プチド体()に式()で示される化合物を反
応させる方法(a法)を採用してもよく、又、ム
ラミン酸()に式()で示される化合物を反
応させる方法(b法)を採用してもよい。 a法を採用する場合に於ける縮合反応、即ち
()+()→()の反応は一般にペプチド合
成に使用される方法、カルボジイミド法、アイン
トツプ法(蛋白質、核酸、酵素Vol16No.1
p561971)、活性エステル法及び酸無水物法等が
採用しうる。例えば、式()で示される化合物
をN,N―ジメチルホルムアミド又はテトラヒド
ロフラン或いはこれ等の混合物に溶解し、これに
N―ヒドロキシコハク酸イミド、1―ヒドロキシ
ベンゾトリアゾール、N―ヒドロキシ―5―ノル
ボルネン―2,3―ジカルボキシイミド、ペンタ
クロロフエノール等の一種とカルボジイミド(ジ
シクロヘキシルカルボジイミド又は1―エチル―
3―(3―ジメチルアミノプロピル)―カルボジ
イミド(WSCI)或はその塩酸塩)と通常室温〜
約60℃で約1〜2日間反応させその活性エステル
体とし、これに式()で示される化合物を縮合
させればよい。縮合反応は、通常のペプチド合成
に用いられる溶媒、例えばクロロホルム、ジメチ
ルスルホキシド、水、テトラヒドロフラン、ジメ
チルホルムアミド等の単独又は混合溶媒中0〜60
℃、好ましくは約25〜40℃で約1〜2日間撹拌す
ることにより達せられる。 b法を採用する場合の縮合反応、即ち()+
()→()の反応に際してはa法の反応条件
がほぼ同様に採用されうるが、式()の化合物
の4及び6位水酸基をアルキリデン、例えばベン
ジリデン、P―メトキシベンジリデン等により保
護したものを採用すれば縮合反応における副反応
を減少させえるので望ましい。 a法又はb法にて縮合反応後必要ならば保護基
を脱離し、常法により処理することにより目的化
合物を取得する。 なお、本発明化合物の製造に使用する原料化合
物、即ち、式()及び式()で示される化合
物は下記の方法に従つて製しうる。 即ち、式()で示される化合物を製するに
は、式ZHN―(CH2o―W(又は式
【式】(式中R1及びn は前記に同じであり、Zはパラ位にハロゲン原
子、ニトロ基、低級アルコキシ基等の置換基を有
することもあるベンジルオキシカルボニル基、t
―ブトキシカルボニル基等のペプチド合成で繁用
されるアミノ基の保護基を、Wはメタンスルホニ
ル基、P―トルエンスルホニル基又はハロゲン原
子等の活性体を意味する。)とミコール酸又は合
成高級脂肪酸或はその反応活性体とをN,N―ジ
メチルホルムアミド(DMF)又はヘキサメチル
ホスホロアミド(HMPA)等の溶媒中で室温〜
150℃程度で15分間〜24時間反応させることによ
り縮合させる。この縮合反応は反応溶媒としてベ
ンゼン等の極性の低い溶媒中で18―Crowm6の存
在下1〜24時間還流させる方法も採用しうる。次
いで、適当な保護基の脱離条件を採用し、保護基
を脱離すれば式()の化合物が製される。例え
ば、ベンジルオキシカルボニル基の脱離には接触
還元法又は臭化水素酸―酢酸処理法が適してお
り、t―ブトキシカルボニル基やp―メトキシベ
ンジルオキシカルボニル基の除去にはトリフルオ
ロ酢酸又は塩酸/テトラヒドロフラン等で処理す
るのが望ましい。式()で示される化合物は式
()で示される化合物にL―アラニル―D―イ
ソグルタミン、L―セリル―D―イソグルタミン
又はL―バリル―D―イソグルタミンを反応させ
ることにより製しうる。この反応においては先述
した通常ペプチド合成に於ける縮合法が採用され
る。 本発明化合物の構成単位として重要な役割を果
すミコール酸は各種細菌の全菌体、細胞壁、結合
脂質等を加水分解し、次いで活性アルミナ、硅酸
等を用いるカラムクロトグラフイーで精製するこ
とにより製しうる。 ミコール酸とは本来アツセリーノによりα―炭
素に長鎖分枝状アルキル基を、β――炭素に水酸
基を有する高級脂肪酸と定義されているが
(Asselineau.J;The Bacterial Lipids,
Hermann Paris 1966)、上述の方法で製される
ミコール酸は一般に数種の混合物として取得され
るのが通常である。勿論、更に厳密な精製分離を
行なつて完全な単一化合物或は純粋な合成品を本
発明の目的化合物製造のために供することが可能
である。しかしながら、本発明の課題たる生物学
的活性の点からは完全なるミコール酸の純粋化を
要求するものでなく、数種の混合物状態での使用
で十分であると考えられる。 一般にミコール酸のうちで高級のものは、人型
結核菌、牛型結核菌、鳥型結核菌その他のミコバ
クテリア属(例えばMycobacterium phlei,
Mycobacterium smegmatis)から得られ、α炭
素に炭素数22〜24の分枝状アルキル基をβ炭素に
水酸基を有する総炭素数約70〜90の高級脂肪酸で
ある(これを以下ミコミコール酸と称する。)。 又、中級のミコール酸としてはノカルドミコー
ル酸、コリノミコール酸、アースロバクターミコ
ール酸等が挙げられ、これ等はα―炭素に炭素数
約8〜16個の分枝状アルキル基を、β炭素に水酸
基を有する総炭素数約28〜70の高級脂肪酸であ
る。 ノカルドミコール酸を得る菌としては、ノカル
デイア属の細菌(例えばNocardia asteroides,
Nocardia ruba,Nocardia polychromogens,
Nocardia brasiliensis等)が、コリノミコール酸
を得る菌としてはコリネバクテリウム属及びアー
スロバクター属の細菌、例えばCorynebacterium
diphteriae,Corynebacterium
pseudotuberculosis,C.xerosis,C.renale,
Arthrobacter simplex,A.flavescens等が挙げら
れる。従つて、本明細書に於て使用されるミコー
ル酸という語はα―炭素に炭素数8〜24個程度の
分枝状アルキル基をβ―炭素に水酸基を有する総
炭素数28〜90程度の高級脂肪酸の単一もしくは混
合物等を意味するものとする。 本発明実施のために使用したミコール酸の代表
例を示せば以下の通り。 Γ ノカルデイア・アステロイデス131菌 (Nocardia asteroides 131)の全菌体をア
ルカリ加水分解し、常法によりメチルエステル
とし、次いで硅酸のカラムクロマトグラフイー
で精製後加水分解し、遊離し、中級ミコール酸
を得た。得られた中級ミコール酸の平均分子式
は酸滴定及び元素分析よりC51H97O3.6であつ
た。 Γ ミコバクテリウムツベルクロシス菌 (Mycobacterium tuberculosis strain
Aoyama B)のロウ区分をアルカリ加水分解
し、次いで活性アルミナカラムクロマトグラフ
イーに付して得た。得られたミコミコール酸の
平均分子式は酸滴定及び元素分析より
C80H158O3.5であつた。 又、本発明に於て使用される合成高級脂肪酸の
代表例を参考例に示す。 以下実施例及び参考例を挙げて本発明を説明す
る。 実施例 1 2―ベンジルオキシカルボニルアミノエチルプ
ロミド0.43g、ミコミコール酸カリウム1.03g及
び18―Crown―60.10gを30mlのベンゼンに溶解
し、約3時間加熱還流を行なう。減圧濃縮し、残
留物にメタノールを加えて析出した結晶を濾取す
る。得られた1gの粗晶をシリカゲルクロマトグ
ラフイーに付し、ベンゼン―酢酸エチル(10:
1)で溶出する目的画分を集めて減圧濃縮する。
残留物をテトラヒドロフラン―メタノールから再
結晶すると0.60gのミコミコール酸2―ベンジル
オキシカルボニルアミノエチルエステルが得られ
る。融点40〜42℃。 上記化合物0.55gを20mlのテトラヒドロフラン
に溶解し、1N―塩酸溶液0.45mlを加えた後、パ
ルジウム黒存在下に水素気流中で約5時間反応す
る。次いで触媒を濾去した後、テトラヒドロフラ
ンを留去する。残留物をベンゼン―アセトン―メ
タノールで再結晶することにより0.49gのミコミ
コール酸2―アミノエチルエステル塩酸塩(―
a)が得られる。融点61〜65℃。 ムラミルジペプチド(―a)118mg及びN―
ヒドロキシコハク酸イミド30mgをN,N―ジメチ
ルホルムアミド2mlに溶解し、氷冷撹拌下ジクロ
ヘキシルカルボジイミド54mgを加えて30分間撹拌
する。さらに室温で一晩撹拌反応後、析出したジ
シクロヘキシル尿素を濾去し、濾液を氷冷撹拌す
る。テトラヒドロフラン4mlに溶解した(―
a)270mg及びN―メチルモルホリン0.05mlを加
えた。30分後、室温にもどし3日間撹拌反応す
る。反応液を減圧濃縮してテトラヒドロフランを
留去し、残留物にメタノールを加えて析出する沈
殿を濾取し200mgを得る。この沈殿をシリカゲル
クロマトグラフイーに付し、クロロホルム:メタ
ノール:酢酸(85:10:5)で展開し、目的画分
を集めて減圧濃縮する。残留物をテトラヒドロフ
ラン―メタノールから再結晶し、130mgのN―ア
セチルムラミル―L―アラニル―D―イソグルタ
ミン 2―ミコミコロイルオキシエチルアミドが
得られる。融点145〜155℃(分解)。〔α〕25
140゜(C=0.5、テトラヒドロフラン―水=50:
1,24時間後) 元素分析値 C101H193O13.5N5・3H2Oとして 計算値(%) C69.39,H11.50,N4.01 分析値(%) C69.03,H10.90,N4.29 実施例 2 ノカルドミコール酸2.0gとペンタクロルフエ
ノール0.69gを20mlのテトラヒドロフランに溶解
し、氷冷撹拌下N,N―ジシクロヘキシルカルボ
ジイミド0.54gを加える。30分後室温にもどし一
晩撹拌反応後、析出したジシクロヘキシル尿素を
濾去する。濾液を減圧濃縮して得られた油状物
2.67gをシリカゲルクロマトグラフイーに付す。
ベンゼンで溶出する目的画分を集めて減圧濃縮乾
固すると油状のノカルドミコール酸ペンタクロロ
フエニルエステル2.07gが得られる。 上記化合物2.0gとN〓―t―ブトキシカルボ
ニル―L―リジン塩酸塩0.60gをテトラヒドロフ
ラン22ml及び水3mlに懸濁し、氷冷撹拌下N―メ
チルモルホリン0.42mlを加える。30分後、室温に
もどし一晩撹拌反応する。その後、さらに60℃で
約8時間反応する。反応液を減圧濃縮し、残留物
をシリカゲルクロマトグラフイーに付す。ベンゼ
ン―クロロホルム―アセトン=1:1:0.1で溶
出する目的画分を集めて減圧濃縮乾固し、油状の
N〓―t―ブトキシカルボニル―N〓―ノカルド
ミコロイル―L―リジン1.24gを得る。〔α〕25
+8.4゜(C=0.7、クロロホルム)。 上記化合物1.20gを10mlのジクロルメタンに溶
解し、氷冷撹拌下10mlのトリフルオロ酢酸を加え
る。5分後、室温にもどして1時間撹拌反応す
る。反応後、減圧濃縮乾固して油状物のN〓―ノ
カルドミコロイル―L―リジン・トリフルオロ酢
酸塩(―b)1.15gを得る。N―アセチルムラ
ミル―L―セリル―D―イソグルタミン183mg及
びペンタクロロフエノール96mgを3mlのN,N―
ジメチルホルムアミドに溶解し、氷冷撹拌下ジシ
クロヘキシルカルボジイミド75mgを加えて30分
間、さらに室温で2日間撹拌反応後、析出したジ
シクロヘキシル尿素を濾去する。濾液を再び氷冷
し撹拌しながらテトラヒドロフラン10mlに溶解し
た(―b)300mg及びN―メチルモルホリン
0.07mlを加える。30分後、室温にもどして1晩撹
拌しさらに40℃で約4時間反応後、減圧濃縮す
る。残留物に水を加えて析出した沈殿をシリカゲ
ルクロマトグラフイーに付し、クロロホルム―メ
タノール―酢酸(85:10:5)で溶出する目的画
分を減圧濃縮し、残留物に水を加えて結晶化さ
せ、N―アセチルムラミル―L―セリル―D―イ
ソグルタミン 1―カルボキシ―5―ノカルドミ
コロイルアミノペンチルアミド0.15gを得る。融
点157〜163℃(分解)。〔α〕25+17.9゜(C=
0.7、テトラヒドロフラン―H2O=10:2,10分
後)。 元素分析値 C76H139O15.6N6・4H2Oとして 計算値(%) C62.57,H10.18,N5.76 分析値(%) C62.76,H 9.57,N5.39 実施例 3 N―アセチルムラミル―L―バリル―D―イソ
グルタミン187mg及びN―ヒドロキシ―5―ノル
ボルネン―2,3―ジカルボキシイミド65mgを3
mlのN,N―ジメチルホルムアミドに溶解し、氷
冷撹拌下ジシクロヘキシルカルボジイミド74mgを
加えて30分間撹拌後、さらに室温で1晩撹拌反応
する。析出したジシクロヘキシル尿素を濾去し、
濾液を氷冷撹拌する。これに実施例2で使用した
(―b)300mgをテトラヒドロフラン8mlに溶解
したもの及びN―メチルモルホリン0.07mlを加え
る。30分後、室温にもどし2日間撹拌反応する。
反応液を減圧濃縮し、残留物に水を加え析出する
沈殿を濾取する。次いで、この沈殿物を80%テト
ラヒドロフラン―水から再結晶して得られた350
mgの結晶をシリカゲルクロマトグラフイーに付
し、クロロホルム―メタノール―酢酸(85:10:
5)で溶出する。目的画分を集めて減圧濃縮後、
残留物に水を加えて結晶化し、161mgのN―アセ
チルムラミル―L―バリル―D―イソグルタミン
1―カルボキシ―5―ノカルドミコロイルアミ
ノペンチルアミドを得る。融点185〜200℃(分
解)。〔α〕25+17.5゜(C=0.5、テトラヒド

フラン:水=10:2,7分後)。 元素分析値 C78H143O14.6N6・3H2Oとして 計算値(%) C64.47,H10.35,N5.78 分析値(%) C64.71,H 9.77,N5.36 実施例 4 ミコミコール酸0.5g及びN―ヒドロキシコハ
ク酸イミド56mgをテトラヒドロフラン10mlに溶解
し、氷冷撹拌下ジシクロヘキシルカルボジイミド
100mgを加える。30分後、室温にもどし1晩反応
する。析出したジシクロヘキシル尿素を濾去後、
濾液にメタノールを加えるとミコミコール酸N―
ヒドロキシサクシニミジルエステルが0.5g得ら
れる。この0.5gを10mlのテトラヒドロフランに
溶解し、氷冷撹拌下4mlのN,N―ジメチルホル
ムアミドに溶解したN〓―t―ブトキシカルボニ
ル―L―リジン塩酸塩0.18g及びN―メチルモル
ホリン0.1mlを加える。30分後、室温にもどし5
日間撹拌反応する。反応液を減圧濃縮し、残留物
をシリカゲルクロマトグラフイーに付す。クロロ
ホルム―メタノール(7:1)で溶出する。目的
画分を集めて減圧濃縮し、残留物をテトラヒドロ
フラン―メタノールから再結晶し、N〓―t―ブ
トキシカルボニル―N〓―ミコミコロイル−L―
リジン0.36gを得る。融点50〜52℃。 上記化合物0.32gを9mlのジクロロメタンに溶
解し、氷冷撹拌下9mlのトリフルオロ酢酸を加え
る。5分後、室温にもどして1時間撹拌反応す
る。反応後、減圧濃縮乾固し、残留物を冷却する
と結晶化する。結晶をメタノール洗浄してN〓―
ミコミコロイル―L―リジン・トリフルオロ酢酸
塩(―c)0.27gを得る。融点59〜61℃。 ムラミルジペプチド(―a)60mg及びN―ヒ
ドロキシコハク酸イミド17mgを1mlのN,N―ジ
メチルホルムアミド及び3mlのテトラヒドロフラ
ンに溶解し、氷冷撹拌する。次いで2mlのテトラ
ヒドロフランに溶解したジシクロヘキシルカルボ
ジイミド29mgを加える。30分後、室温にもどし24
時間撹拌反応する。次いで反応液を氷冷撹拌下
(―c)110mg及びN―メチルモルホリン0.02ml
を加える。30分後、室温にもどし2日間撹拌反応
する。減圧濃縮し、残留物をシリカゲルクロマト
グラフイーに付しクロロホルム―メタノール―酢
酸(85:10:5)で溶出する。目的画分を集め減
圧濃縮乾固する。残留物にメタノール及び水を加
えてN―アセチルムラミル―L―アラニル―D―
イソグルタミン 1―カルボキシ―5―ミコミコ
ロイルアミノペンチルアミド37mgを得る。融点
162〜170℃(分解)。〔α〕25+11.2゜(C=
0.4、テトラヒドロフラン―水=50:1,24時間
後) 元素分析値 C105H200O14.5N6・3H2Oとして 計算値(%) C68.79,H11.35,N4.59 分析値(%) C68.78,H10.78,N4.60 実施例 5 t―ブトキシカルボニル―L―アラニル―D―
イソグルタミン(1分子の酢酸エチルを結晶溶媒
として含む)500mgを無水テトラヒドロフラン50
mlに溶解し、これにモノベンジルオキシカルボニ
ルエチレンジアミン塩酸塩550mgを加え、続いて
氷冷撹拌下にトリエチルアミン0.21mlを加えて20
分間撹拌した。氷冷撹拌下にさらにN―ヒドロキ
シコハク酸イミド170mgとジシクロヘキシルカル
ボジイミド305mgを加えた。氷冷下2時間、次い
で室温で16時間撹拌を続けたのち溶媒を減圧下に
留去し、残分をエタノールに溶かして不溶物を濾
去した。再び溶媒を減圧で留去して得られる残分
をシリカゲルクロマトグラフイーに付し、クロロ
ホルム―メタノール(15:1)で溶出して精製し
た。酢酸エチルから再沈殿するとt―ブトキシカ
ルボニル―L―アラニル―D―イソグルタミン
2―(ベンジルオキシルカルボニルアミノ)―エ
チルアミド4.10mgが得られた。融点161〜163℃。 元素分析値 C23H35O7N5として 計算値(%) C55.97,H7.15,N14.19 分析値(%) C55.83,H7.15,N13.88 上記化合物607mgをエタノール中パルジウム黒
触媒の存在下に接触還元してベンジルオキシカル
ボニル基を除去した。触媒を濾去し、溶媒を減圧
留去して得られる残分をテトラヒドロフラン―
N,N′―ジメチルホルムアミド(5:3)の混
合物(80ml)に溶かし、氷冷撹拌下に2―ドコシ
ルヘキサコサン酸1―サクシニミジルエステル
1.13gを加えた。0℃で1.5時間、続いて室温で
35時間撹拌し、減圧下に溶媒を留去した。残分を
ヘキサンで抽出して可溶部を除いたのちエタノー
ルから再沈殿して精製するとt―ブトキシカルボ
ニル―L―アラニル―D―イソグルタミン 2―
(2―ドコシルヘキサコサノイルイミノ)―エチ
ルアミド()977mgが得られた。融点169〜170
℃半融、223〜225℃。 ()200mgをクロロホルム(3ml)に懸濁し
トリフルオロ酢酸0.72mlを加えて室温で放置し
た。25分後溶媒を減圧留去し、残分にエーテルを
加えて生じた沈殿を濾取し、エーテルでよく洗つ
た。この沈殿をクロロホルム―ジメチルスルホキ
シド(3:1)の混合物(40ml)に溶かし、氷冷
下にトリエチルアミン0.196mlを加えた。20分間
撹拌したのち、4,6―O―アニシリデン―N―
アセチルムラミン酸のN―ヒドロキシ―5―ノル
ボルネン―2,3―ジカルボキシイミドエステル
340mgのクロロホルム―ジメチルスルホキシド
(3:1)溶液を加えた。氷冷下2時間、室温で
18時間撹拌したのち、溶媒を出来るだけ減圧で留
去し、さらに残分をジオキサンに溶かして凍結乾
燥して固体を得た。このものを酢酸エチル、続い
てヘキサンで加熱抽出して夫々に可溶な成分を除
去し、残分をエタノールから再沈殿して4,6―
O―アニシリデン―N―アセチルムラミル―L―
アラニル―D―イソグルタミン 2―(2―ドコ
シルテトラコサノイルアミノ)―エチルアミド
(′)183mgを得た。融点259〜261℃(分解)。 元素分析値 C75H134O12N6・H2Oとして 計算値(%) C67.73,H10.30,N6.32 分析値(%) C67.88,H10.27,N6.39 (′)120mgをクロロホルム―メタノール
(3:1)の混合物100mlに加熱溶解し、室温まで
放冷後トリフルオロ酢酸4mlを加え室温で2時間
放置した。溶媒を減圧留去して得られる残分をエ
タノールから再沈殿するとN―アセチルムラミル
―L―アラニル―D―イソグルタミン 2―(2
―ドコシルテトラコサノイルアミノ)―エチルア
ミド()103mgが得られた。融点215〜217℃
(分解)。 元素分析値 C67H128O11N6・2H2Oとして 計算値(%) C65.43,H10.82,N6.84 分析値(%) C65.57,H10.64,N6.82 参考例 本発明化合物の構成単位として使用される合成
高級脂肪酸の代表例を示す。 Γ トリアコンタン酸 融点97〜99℃ 元素分析値 C30H60O2として 計算値(%) C 79.58, H 13.36 分析値(%) C 79.35, H 13.23 Γ 2―ドコシルテトラコサン酸 融点87〜89℃ Γ 2―テトラデシルヘキサデカン酸 融点73.5〜75℃ 元素分析値 C30H60O2として 計算値(%) C 79.57, H 13.36 分析値(%) C 79.57, H 13.35 Γ 2―ドコシル―3―ヒドロキシヘキサコサン
酸 融点89〜90℃ 元素分析値 C48H96O3として 計算値(%) C 79.93, H 13.42 分析値(%) C 79.79, H 13.48 Γ 3―ヒドロキシ―2―テトラデシルオクタデ
カン酸 融点72〜75℃ 元素分析値 C32H64O3として 計算値(%) C 77.36, H 12.98 分析値(%) C 77.46, H 13.15

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 で示されるムラミルジペプチド誘導体。 上記式中XはL―アラニン、L―セリン及びL
    ―バリンより選ばれるアミノ酸残基を、 Yは―NH(CH2o―O―A又は
    【式】を意味し、R1は水 素原子又はカルボキシル基を、nは1〜6の整数
    を、Aは中級乃至高級ミコロイル基又は式
    【式】で示される総炭素数31〜60の 合成高級脂肪酸残基を、R2及びR3はそれぞれ独
    立に水素原子又はアルキル基を、R4は水酸基又
    は水素原子を、R5は直鎖状の飽和又は不飽和脂
    肪族炭化水素残基を、Acylは炭素数2〜6のア
    シル基を意味する。
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