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JPS62244872A - ポリエステル糸条パツケ−ジ - Google Patents

ポリエステル糸条パツケ−ジ

Info

Publication number
JPS62244872A
JPS62244872A JP8498986A JP8498986A JPS62244872A JP S62244872 A JPS62244872 A JP S62244872A JP 8498986 A JP8498986 A JP 8498986A JP 8498986 A JP8498986 A JP 8498986A JP S62244872 A JPS62244872 A JP S62244872A
Authority
JP
Japan
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package
winding
yarn
cheese
bobbin
Prior art date
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Granted
Application number
JP8498986A
Other languages
English (en)
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JPH059349B2 (ja
Inventor
Tadashi Koyanagi
正 小柳
Teruhiko Matsuo
輝彦 松尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP8498986A priority Critical patent/JPS62244872A/ja
Publication of JPS62244872A publication Critical patent/JPS62244872A/ja
Publication of JPH059349B2 publication Critical patent/JPH059349B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Filamentary Materials, Packages, And Safety Devices Therefor (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)
  • Spinning Methods And Devices For Manufacturing Artificial Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエステル糸条パッケージに関する。更に
詳しくは、巻形状安定性が良好でかつ直接に編織物に供
しても品位の良好な編織物が得られるポリエステル繊維
の糸条パッケージに関する。
*嚇; 〔従来の技術と発明が解決しようとする問題点〕近年、
ポリエステル繊維糸条の製造は生産性向上が強く求めら
れるようになり、製糸工程、特に紡糸工程で、例えば5
500m/分を越える高速度の引取速度を用いる、いわ
ゆる高速紡糸引取法による製造が試みられるようになっ
てきた。この種の高速紡糸引取法によって得られるポリ
エステル糸条は、その微細構造が従来の紡糸工程と延伸
工程との2つの工程により製造される(例えば特開昭5
7−16913号公報に代表される)紡糸/延伸糸とは
著しく異なったものであり、それが故に、紡糸/延伸糸
とは、実用上要求性能に関して際立った有用な特長をも
っていることが特開昭57−121613号公報等によ
り知られている。
最も際立つ特長は、実用上、高度の易染性を有すること
と、低熱収縮性である。易染性は、汎用の低速紡糸/延
伸糸を高温高圧染色して得られる゛ 実用染色温度を1
10℃乃至常圧で達成する程度に優れたものであり、特
に6000 m /分収上の引取速度を用いる高速紡糸
法で得られる糸条に至っては、その効果が顕著であるこ
とが特開昭57−121613号公報に開示されている
また、低熱収縮性は、例えば織物に於て、製織後、生機
が経なければならない加工工程や、代表的には、精練、
染色加工時の織物の寸法変化を極端に小さくしており、
その結果、これら湿潤加工工程に先立って行なわれるプ
レセット工程の省略を可能にする位である。
しかしながら、以上の利点とは逆に高速紡糸引取法によ
ってチーズ状パッケージとして巻取られたポリエステル
糸条は、織物にした際に、ヒケと呼ばれる織物面の微少
な光沢斑が加工工程で発生し易い欠点がある。高速紡糸
引取の糸条は紡糸/延伸糸に比べ、その微細構造上の特
徴から糸条を構成する繊維の複屈折率が低いため応力斑
の影響を一層受は易くしている。
史に、該ポリエステル繊維が低熱収縮性であることと、
110℃乃至常圧で染色するために布帛としての熱収縮
が小さく、欠点の解消を極めて困難としている。
高速紡糸引取法の高速巻取に於て、かかる「ヒケ」欠点
が発生する原因は、該ポリエステル糸条を高速でチーズ
状パッケージに巻取る際に、糸条が受ける発熱、伸長、
圧縮などの応力斑の影響が糸質斑となって内在されたま
まパッケージが形成されている為である。
糸質斑は熱収縮特性に代表され、編織物を約60℃以上
で熱処理した際「ヒケ」として顕在化する。
このような糸質斑は、チーズ状パッケージの両端部に集
中し易い。それは、パッケージの形成に於て、トラバー
スによる綾振りの結果パッケージのボビン軸方向の両端
部に糸条がより多く積層され、いわゆる耳高の形状とな
り、この耳高部が巻取機の接触ロールと接触することに
よるものと考えられる。
5500m/分以上の高速巻取に於ては、一般に接触ロ
ールを付設したボビン軸を直接駆動するボビン軸駆動方
式の巻取機が採用されている。このボビン軸駆動方式の
巻取機の巻取機構は、ボビンに糸条が積層されて形成さ
れるパッケージを接触ロールにより押圧しながら形状安
定性良く巻取る。
この際、接触ロールの回転に必要な動力は、全てパッケ
ージと接触ロールとの摩擦接触により伝播される。(こ
のような接触ロールの駆動方式を「従動方式」と言う。
) このような、従動方式接触ロールを付設したボビン軸駆
動式の巻取機により高速巻取を行なうには、伝播すべき
エネルギーが多大となるために耳高のパッケージ形状以
外では巻取中の正常な形態保持が困難であることが、検
討の結果明らかになった。特開昭56−127558号
公報には、パッケージの中央部にふくらみ部を形成させ
、該ふくらみ部と接触ロールを巻取中常時接触させて巻
取を行なうことがN’Xされているが、5500m/分
以上の高速巻取ではパッケージ端部の正常な積層が行な
われず、パッケージの形成が不可能であった。特開昭6
0−209013号公報は、チーズ状パッケージを得る
従来のボビン軸駆動方式の巻取機によっては、接触ロー
ルを付設することを理由に、糸質斑の解消が困難である
と言及し、その代案として巻取中パッケージを他のもの
と接触しないでテーパーパーン状に巻取ることを?、%
Xしている。
従って、溶融紡糸し、延伸することなく5500m/分
以上の高速で巻取られたチーズ状パッケージであって、
形状安定性が良好で、かつ、パッケージから糸条を直接
に編織物に供して常圧〜110℃で染色しても1゛ヒケ
」欠点を生じないポリエステル繊維糸条のチーズ状パッ
ケージは今だ見出されていないのが現状である。
本発明は、高速紡糸引取法によって製造される易染性、
かつ低熱収縮性のポリエステル糸条を、形状安定性が良
好で、かつ直接にw1織物に供し、常圧〜110℃で染
色しても、「ヒケ」欠点を生じない良好な品位の編織物
が得られるポリエステル糸条パッケージの堤供を目的と
するものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、上記問題点を解決するにあたり鋭意検討
を重ねた結果、「ヒケ」を発生させる糸質斑が、チーズ
状パンケージの巻取方法とパッケージの形状に深く関係
することに着眼し、糸条を特定のパッケージ形状とする
ことにより、「ヒケ」が完全に解消し得る事実を見出し
、上記問題点を解決したものである。
すなわち本発明の目的は、複屈折率0.08〜0.14
、結晶完全性パラメータ0.50以下、湧水収縮率5%
以下で、実質的に無撚のポリエステル糸条を積層してな
るチーズ状パッケージに於て、パッケージの両端部から
ボビン軸方向で2鰭以上中央部側に、端部よりも硬度が
高い部分が複数箇所存在し、かつ該硬度が高い部分にあ
る糸条とそれ以外の部分にある糸条の乾熱収縮応力値差
が30mg/d以下であることを特徴とするポリエステ
ル糸条パッケージによって達成される。
本発明でいう高速巻取は、紡糸・巻取速度が5.500
m/分以上でポリエステル糸条を巻取るものであって、
代表的には特開昭57−121613号公報等に開示さ
れるゴデツトロールを用いない紡糸引取法や、溶融紡糸
したポリエステル糸条をゴデツトロールを用い、実質的
に延伸することな(ボビンに巻取る方法に適応される。
従って、本発明の方法で得られたパッケージの糸条は撚
を有しない無撚のものであり、巻返し等による解舒撚を
有するものとは区別される。
本発明でいうポリエステルとは、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレートなどに代表される
ポリエステルを示すが、本発明の糸条の特徴である易染
性と寸法安定性をfl、なわない範囲で少量の他の共重
合成分や、安定剤、制電剤などを含んでいてもよい。
ポリエステルを溶融紡糸し、5,500m/分以上で延
伸することなく本発明のパッケージを形成するために用
いられる方法で巻取られるポリエステル糸条は、複屈折
率0.08〜0.14、結晶完全性パラメータ0.50
以下、湧水収縮率5%以下に示される構造上の特徴を有
している。
複屈折率が0.08以下では、巻取ったパッケージを延
伸等の後工程を経ず直接に編織物に供するのに十分な強
度・伸度などの機械的物性になり得ない。
複屈折率が0.14以上では、高速紡糸引取糸条の特徴
である易染性が十分に得られない。更に、十分な機械的
物性と易染性を得るには、0.10〜0.13が望まし
い。
また、結晶完全性パラメータは、後述する方法で測定さ
れる結晶部の構造を示す指標であり、値が小さい程、結
晶の完全性が良(、機械的物性と同時に熱に対しての寸
法安定性が良好となる。本発明の巻取で得られるポリエ
ステル糸条の結晶完全性パラメータは0.50以下であ
り、その結果、湧水収縮率5%以下のすぐれた低熱収縮
性を有するものとなる。
機械的物性と沸水収縮率を3%以下のすぐれた低熱収縮
性とするには、結晶完全性パラメータは0.30以下で
あることが望ましい。
以下本発明の実施例を示す添付図面を参照して本発明を
詳述する。
本発明のポリエステル糸条のチーズ状パッケージは、パ
フケージの両端部からボビン軸方向で2−以上中央部に
、端部よりも硬度が高い部分(以下、凸部と称す)が複
数箇所存在することを第1の特徴とする。
該凸部とは、第1図のパッケージ断面図で例示する様な
、パッケージlのボビン軸方向にそった線上に存在する
ふくらみ部5であって、巻径が他の部分よりもわずかに
大きくなるよう糸状が積層されている。巻径差Δhは約
0.2 n−1龍が巻形状安定性から好ましい。更に好
ましくは、約0.2〜l asである。
かかる凸部5は、パフケージ1の両端部2からボビン軸
方向の中央部側に存在するが、両端部からの位置(第1
図:it、、et’)は、211以上であることが「ヒ
ケ」解消の効果上、好ましい。高速巻取中及び巻取後の
形状安定性を良好に保つ目的から、この位置は41−〜
15++nであることが更に好ましい。両端部2からの
位置は、必ず左右同じである必要はないが、トラバース
の容易性を考慮すると通常は、同一(ffi+=lt)
が採用される。
かかる凸部5は、パッケージの両端部2(耳部)よりも
高い硬度で形成されていることが必要である。
両端部よりも高い硬度にすることで、両端部2の糸条の
緊張を弱め、巻取後に両端部の糸条が緩和する効果を促
すことにより、「ヒケ」を解消することが可能となる。
パッケージの端部と該凸部との望ましい硬度差は、5°
〜20°である。
本発明のパフケージは、ボビン軸方向で両端部以外に硬
度の最も高い部分が存在するという特有の硬度分布によ
って、従来の耳高パッケージと容易に区別される。
該凸部は、形状安定性を良くする目的から、パッケージ
のボビン軸方向の中央部側に複数箇所存在する。通常は
、トラバースの機構の繁雑さを考慮すれば、2〜3箇所
、望ましくは2箇所である。
以上の様な、特有の巻形状は、パッケージの巻取始めか
ら巻終りまではり一定に積層されている。
その結果、数キログラムの巻量はもちろん、十数キログ
ラムの多量巻に於ても、極めて良好な巻形状安定性を有
することが可能である。
本発明のチーズ状パッケージは、上述の巻形状に加えて
、該硬度の高い部分にある糸条とそれ以外の部分にある
糸条の乾熱収縮応力値差が30mg/d以下であること
を第2の特徴としている。
本発明者らは、「ヒケ」欠点の発生とパッケージの糸条
の糸質斑との対応を種々深く検討した結果、パッケージ
の糸条の乾熱収縮応力値の糸長方向での斑が「ヒケ」の
発生と良く対応することを見出した。更に検討を進めた
結果、巻取中のパンケージと接触ロールとの接触部分の
糸条が、非接触部分の糸条よりも乾熱収縮応力値が高く
なる傾向にあり、この応力値差がある値以下であれば、
「ヒケ」が発生しないことを見出した。本発明のパッケ
ージは、後述する方法で測定される該硬度が高い部分(
凸部)にある糸条とそれ以外の部分にある糸条の乾熱収
縮応力値差が30mg/d以下で形成されている。
「ヒケ」を一層軽減させる効果から、望ましくは20m
g/d以下、更に望ましくは15mg/d以下であると
よい。
従来の巻取方法で得られる耳高パッケージは、耳高部と
それ以外の部分にある糸条の乾熱収縮応力値差が40w
/d以下には成り得ないことから見ても、本発明のパッ
ケージの特長は明らかである。
このような熱収縮応力特性は、パッケージの巻取始めか
ら巻終りまで満足されている。
以下、本発明のチーズ状パッケージの製造方法について
述べる。
本発明のチーズ状パッケージは、特定のトラバース機構
と自己駆動式接触ロールを併設したボビン軸駆動方式の
巻取機により特定の接圧条件で糸条を巻取ることにより
、初めて得ることが可能となった。
すなわち、パッケージの両端部からボビン軸方向の中央
部側に、凸部を設ける方法は、特公昭46−16298
号公報に開示されるマルチビード方式のトラバース装置
や、公知のカムトラバース装置テ、トラバースによる糸
条の綾振をパフケージのボビン軸方向で端部より内側で
も反転させて、端部よりも硬度が高い部分を形成し得る
、いわゆるマルチトラックトラバースの採用によって効
果的に達成することが出来る。トラバース機構の繁雑さ
や該凸部の位置、糸条の積層量の調整の容易さなどを考
慮すれば、カムによるマルチトラックトラバース方式を
採用することが最も好ましい。
マルチトラックトラバースは、第2図(a)。
(b)で例示される如く、トラバースが両端部のみでな
く、中央部側でも反転する方式であり、この反転の位置
、反転半径の設計により、所望の位置、高さの凸部を設
けることが可能である。第2図(a)は、2トラツクト
ラバースの例、第2図(b)、(c)は、3トラツクト
ラバースの例であり、第2図(d)は本発明以外の従来
の耳高パッケージとなるトラバースの例である。
このマルチトラックトラバースにより、第1図に例示さ
れるような、ボビン軸方向で端部より中央部側に該凸部
を形成させる方法を、第2図(b)の3トラツクの例で
説明する。トラバースされる糸条は、端部に於て、1回
目および2回目の反転でパッケージに糸条■、■として
積層され、続く3回目の反転では糸条■として端部より
中央部側に積層される。この際、反転時の半径R,,R
,。
Roの比を選定することにより、端部より中央部側に形
成する該凸部の高さの調整が行なえる。
トラック数は、2以上の複数であれば本発明のパフケー
ジが得られるが、通常は2〜4が採用される。
本発明は、上記トラバース機構と併せて、自己駆動式接
触ロールを組合せて巻取ることにより、初めて上記パフ
ケージの巻取が実現される。
従来の従動式接触ロールと上記トラバース機構の組合せ
によっては、巻取中にパンケージ形状が崩れ正常な巻取
が困難である。
第3図は、本発明のパッケージの形成に用いる巻取機の
要部構成を示すl実施例であり、ボビン軸8は、ボビン
軸駆動装置12と連結しており、更に、ボビン軸駆動イ
ンバータ13により、ボビン軸8に挿着したボビン7の
表面に巻取るパッケージlの表面周速が一定になる様に
周波数制御をしながら駆動される。接触ロール6は、伝
動装置9を介して、接触ロール駆動装置10と連結して
おり、更に接触ロール駆動インバータ11により、パッ
ケージlの表面周速に一致した接触ロール6の回転に必
要な周波数及び駆動力を供給される。
ボビン軸の駆動インバータと接触ロールの駆動インバー
タは、特開昭52−21438号公報に示されるような
相互に調整し合う機構であっても良いが、「ヒケ」をよ
り完全に解消する意味から、接触ロールの速度制御精度
の高い、両者の駆動インバータが互いに独立して制御さ
れる機構であることが好ましい。
この場合は、パフケージの巻径増加に伴なうボビン軸回
転数を漸減させる制御方式として、漸減速度をコンピュ
ーターに記憶させ制御する方式、糸条にかかる張力の変
化を検出しボビン軸へフィードバックして制御する張力
制御方式、接触ロールまたは巻糸体の周速の変化を光セ
ンサー等により検出しボビン軸へフィードバックして制
御する周速制御方式などが採用される。
本発明のパッケージの形成に用いられる巻取機に用いる
接触ロール駆動袋W、9は、高速三相誘導モーターを使
うのが好ましい、このモーターの連結方式は、実施例に
限定されることはなく、接触ロールの軸に直結しても良
く、又は、接触ロールに内蔵して、アウターローター型
でも実施可能である。更には、モーターを用いずエアー
タービン駆動とすることも出来る。
接触ロールの駆動に供給する駆動力は、巻取を行なわず
に、接触ロールをボビン軸に非接触の状態に於て測定さ
れる接触ロールの周速と、所望するパッケージの周速(
巻取速度)が同速の時を100%とした場合、75%〜
125%であれば本発明の目的が十分達し得る。
通常は100%が採用される。(以下、特定しない限り
100%を示す。)但し周波数については設定巻取速度
に見合う計算上の周波数に対して0から10%上廻る範
囲に設定すべきである。
第4図(a)は、本発明のチーズ状パフケージを巻取中
の接触ロールとの接触状態を示す模式図である。第4図
(b)は、比較として、従来の耳高パッケージと接触ロ
ールの接触状態である。
本発明の巻取方法で上記巻取機による巻取を行なう際の
巻取接圧は、通常採用されている0、 3 kg/パッ
ケージストロークleaに対し、0.2kg/パッケー
ジストロークlaw以下で巻取ることが必要である。よ
り一層の品位の改善を行なうには、0.15にぎ/パッ
ケージストロークlas以下で実施されるのが好ましい
本発明の自己駆動式接触ロールの採用によって更に低い
0.1kg/パフケージストロークICIIの巻取が実
施可能となり、かかる低接圧によって極めて良好な巻崩
状安定性と「ヒケ」解消が可能となった。
巻取張力、綾角等の条件は、通常の巻取に採用される範
囲の条件が適応される。
本発明の糸条パッケージを形成するために、前述の巻取
方法を採用することにより、溶解紡糸後延伸することな
く 5500m /分取上の高速で製造される易染性、
かつ低熱収縮性のポリエステル繊維の巻取に於て、形4
λ安定性良好で、かつ直接に編織物に供して常圧〜11
0℃で染色しても「ヒケ」欠点を生じない良好な品位の
編織物が得られるチーズ状パッケージが製造可能となっ
た。
これは、本発明者らの知見によれば、 ■ パフケージの巻取に際し、該凸部の位置が両端部に
なく中央部側に存在することで、ドラバ繊維の糸質変化
が小さい、 ■ 自己駆動式接触ロールの効果で、パッケージと接触
ロールの接触部で駆動エネルギーの伝達がなくなり、発
熱・応力発生が抑制され、更に、低接圧で巻取られるこ
とで接触ロールで押圧された部分の糸質変化が生じない
、 ■ 更に、パッケージに積層された糸条で、両端部の糸
条が巻取後に緩和され易く、一層の均一化が達成され、
以上の結果、初めて本発明に特定した小さな乾熱収縮応
力値差を有するパッケージとなり、「ヒケ」の発生が解
消し得たものと推察される。
〔実施例〕
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明する。な
お実施例に於て、使用される各特性値の評価方法は次の
通りである。
・乾熱収縮応力値 鐘紡エンジニアリング社製熱応力測定器KE−2型を用
い、試料長10cmをループとし、初荷重lOmg/d
を掛けた後、昇温速度150℃/分で昇温し乾熱収縮応
力曲線を描かせた。この曲線の最大値(読み取り値を試
料デニール×2で除した値)をもって乾熱収縮応力値(
Fmg/d)とした。
糸長方向の乾熱収縮応力値差は、パッケージの糸条を、
必ず該凸部が測定されるようにして、lトラバース(一
方の端部から他方の端部まで)方向に数点(例えばlト
ラバースの糸長が1.5 mの場合は7〜8点となる)
の熱応力値を測定する。
この測定を5トラバ一ス分実施した。得られた測定結果
で、該凸部の乾熱収縮応力値の平均値をv1mg/dと
し、該凸部以外の測定値の中で、値の小さいものから該
凸部と同数を抽出しその平均値を求めV、mg/dとし
た。
糸長方向の乾熱収縮応力値差は次式で求めた。
乾熱収縮応力値 ・硬度 島原HARf)NESS TESTERを用い、パッケ
ージのボビン軸方向で端部及び該凸部について各々、パ
ッケージの直径をはさんで円周方向に8等分した位置の
硬度を測定した。各々についてn=z3の平均値を求め
、その差を硬度差とした。
・複屈折率Δn 透過定量干渉am鏡(東独、カールツアイスイエナ社製
)を使用し、干渉縞法によって、緑色光m(波長549
mμ)を用い、繊維軸に平行な屈折率nl+と、直角な
屈折率n工を測定し、複屈折率Δn=n、、−n工によ
り求めた。
・結晶完全性パラメータC11 X線回折装置を用い、原糸の試料厚みを0.5 amと
して以下の条件で2θが7°から35°までの回折強度
曲線を描いた。
30kV、80mA、スキャニング速度1”/分、チャ
ート速度10m/分、タイムコンスタント1秒、レシー
ビングスリット0.31會。
2θ=17°〜26°の範囲に描かれた3つの主要な反
射を低角度側から(100) 、 (010)、 (I
 T O)とする、2θ=7°と35°の間にある回折
強度曲線を直線で結びベースラインとする。各ピークと
ベースラインに垂線を引きこの垂線を回折強度とする。
(010)と(l T O)間の谷にあたる点での回折
強度を■。とじ、(ITO)のピークの1回折強度を■
とした時、結晶完全性パラメータC,Iは次式で示され
る。
CI+ ÷□ ・清水収縮率 0.1g/dの荷重下での試料長をLoとし、荷重を取
り除き、湧水中で30分間処理した後、同じ荷重下で測
定した長さをLとした時、湧水収縮率は次式で表わされ
る。
・染着性 ポリエステル原糸を、分散染料レゾリンブルー(Res
olin Blue) F B L (バイエル社商品
名)を使用し、3%0−f、浴比1対50で100℃、
120分間染色し、染色後の染液の吸光度を測定する方
法により染着率を算出した。染着率が60%以上が染着
性良好であり、70%以上になると常圧で染色可能とな
り、極めて良好である。
・緯「ヒケ」の表示 欠点レベルを4段階に区分し、W=0〜1を合格とした
W=0:ヒケ全くなし、Vl/−1:極めて微少なヒケ
あり W=2:ヒケあり、  W−3:強いヒケありス】1」
且 極限粘度(η) =0.60のポリエチレンテレフタレ
ートを300℃で溶融紡糸し、冷却後、細化完了点の下
方20c11の位置で全フィラメントを集束、給油し、
延伸することなく75’/36’の糸条として7500
m/分の速度で巻取機により巻取り、巻110 kgの
チーズ状パッケージを得た。糸条の物性は下表のとおり
であった。
巻取に際しては、第3図に示す自己駆動式接触ロールを
付設したスピンドル駆動の巻取機で、かつ第2図(b)
に示す3トラツクトラバ一ス方式のカムトラバースを併
設した巻取機を用いた。トラバースによる糸条■、■、
■の反転半径(R)は、糸状■、■をR1、Rt =2
0B、糸条■をR*=15mとし、糸条■、■と糸条■
との反転位置の間隔を第1表に示す如く異ならせてパフ
ケージを得た。尚、比較として、第2図(d)に示す従
来の1トラツクトラバースによる巻取を行なったO 本実施例に於て、巻取接圧は0.15kg/パッケージ
ストロークleaとする以外は、以下の条件とした。
ボビン外径:  140mφ トラバースストローク:  160m 巻取張力;  0.25g/d 巻取綾角; 6゜ 自己駆動接触ロールの制御方式;周速制御方式〃 駆動
力;100% 次いで、これらのパッケージから、糸条の全量を直接に
、日産ウォータージェットルーム(LW−51型)に供
給して製織し、経密度100本/in。
緯密度80本/ i nの規格の平織物とした。この平
織物の生機を精練後、プレセットすることなく、100
℃で染色し、緯「ヒケ」の品位を判定した。
第1表に、チーズ状パッケージを巻取る際の形状安定性
及び10kgt’パッケージの形状の特徴と、表層部分
の熱収縮応力値差(ΔF)、これに対応する織物品位を
示す。
第1表 第1表から明らかなように、本発明の巻取方法により得
られたチーズ状パッケージは、良好な巻形状安定性と共
に、直接に織物の緯糸に使用して常圧で染色してすぐれ
た染着性と良好な品位を得ることが可能であった。
土較叢 実施例1と同様の紡糸・巻取に於て、自己駆動力を有し
ない従来の従動式接触ロールを付設したスピンドル駆動
の巻取機により、実施例1に用いたマルチトラックトラ
バースを併設した巻取機を用い巻取を試みた。
トラバースの反転位置の間隔を3舖、5龍の2種につい
て巻取を行なったが、巻始めから糸量約0.5にぎを積
層した時点より形状が崩れ巻取をw1続することが困難
であった。
次に、この従動式接触ロールに、第2図(d)に示す従
来のトラバース機構を組合わせた巻取機により、他の条
件は実施例1と同様にして、10kg巻のチーズ状パッ
ケージを得た。しかし、このパ、7ケージの乾熱収縮応
力値差(ΔF)は、60mg/dと大きく、織物の品位
は、緯「ヒケJW=3と極めて不良なものであった。
去施炭1 実施例1において、トラバースの反転位置を魚■の条件
とする以外は全く同様にし、巻取接圧を第2表に示す条
件で巻取を行ない、形状安定性および100℃染色によ
る緯「ヒケ」の発生を検討した。
v、2表 本発明によって、0.2kg/パッケージストロークl
ea以下、更に0.15kg/パッケージストロークl
ea以下の低接圧にしても巻取が可能となり、極めて良
好な品位の織物が得られた。
11医1 極限粘度〔η) −0,61のポリエチレンテレフタレ
ートを295℃で溶融紡糸し、冷却後、−灯の非加熱の
ゴデツトロールで両ロールの周速を同一とし、延伸する
ことなく、75’/36’の糸条として第3表に示す速
度で巻取を行ない、@1112kgのチーズ状パッケー
ジを得た。
巻取に際しては、第3図に示す自己駆動式接触ロールと
、第2図(a)に示す2トラツクトラバ一ス方式のカム
トラバースを併設した巻取機を用いた。トラバースによ
る糸条(■、■)の反転半径は、糸条■をR1=4Qf
i、糸条■をRg −15龍とし、反転位置の間隔を4
篩とした。他の条件は実施例1と同一にしてパッケージ
を得た。
得られたチーズ状パッケージの該凸部の端部がらの位置
はいずれも4+w (#I =It)で、巻取中の形状
安定性も良好であった。
得られた糸条の物性および、12ksr巻パッケージの
形状、表層部分の乾熱収縮応力値差(ΔF)更に、実施
例1と同様にして得られた100℃染色・後の織物の緯
「ヒケ」品位を第3表に示す。
第3表から明らかなように、本発明のチーズ状パッケー
ジは、良好な巻形状安定性と共に、直接に織物の緯糸に
用いて、常圧で染色して良好な染着性と緯「ヒケ」のな
い品位を有するものであった。
以下余白 〔発明の効果)                  
 10本発明による熱可塑性合成繊維のチーズ状バッ 
  12ケージは、前述のように構成されているのでく
そのチーズ状パッケージは形状安定性が良好で、かつ糸
条を直接に編織に使用して常圧〜110℃で染色して得
られる編織物は良好な品位すぐれた易染性となり得る。
特に、織物の経糸及び緯糸として使用する際に特別の効
果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明によるチーズ状パフケージの形状の一
例を示す断面図であり、第2図は、トラバースによる糸
条の反転軌跡を示す模式図であり、第3図は、自己駆動
式接触ロールを付設した巻取機の機構を示す斜視図であ
り、第4図は、パフケl二チーズ状パッケージ、2:パ
ッケージ端部、3:糸条の反転の軌跡、 4:糸条、 5:凸部、        6:接触ロール、7:ボビ
ン、 ;接触ロール駆動装置、 :ボビン軸駆動装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、複屈折率0.08〜0.14、結晶完全性パラメー
    タ0.50以下、沸水収縮率5%以下で、実質的に無撚
    のポリエステル糸条を積層してなるチーズ状パッケージ
    に於て、該パッケージの両端部からボビン軸方向で2m
    m以上中央部側に、端部よりも硬度が高い部分が複数箇
    所存在し、かつ該硬度が高い部分にある糸条とそれ以外
    の部分にある糸条の乾熱収縮応力値差が30mg/d以
    下であることを特徴とするポリエステル糸条パッケージ
    。 2、乾熱収縮応力値差が20mg/d以下であることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載のポリエステル糸
    条パッケージ。
JP8498986A 1986-04-15 1986-04-15 ポリエステル糸条パツケ−ジ Granted JPS62244872A (ja)

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