JPS62102606A - 自動車用アンテナ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野１ 本発明は自動車用アンテナ装置、特に自動車の車体で受
信した放送波を効果的に検出して車載された各種受信機
に検出信号を供給する改良された自動車用アンテナ装置
に関する。

［従来の技術］ 従来における一般的なアンテナ装置はポールアンテナと
して知られてあり、車体から突出したアンテナはその受
信特性の上では好ましい性能を示すが、車体デザインの
面においては常に邪魔もの扱いされるという宿命を有し
ていた。

また、このようなポールアンテナは実際の使用状態にお
いても折れ、曲り等の破損を受けやすく、また、いたず
らあるいは盗難の対象となり、更に高速走行時において
不快な風切り音を発生する専任々の問題を有しており、
なんとかこれを除去したいという要望が多かった。

特に、近年のごとく、自動車の内部で受信する放送波お
るいは通信波の周波数帯域か拡大すると、各周波数帯域
に応じた多数重のアンテナを設置する必要かあり、自動
車の外観に対する美的コンセプトを無銭に破壊してしま
い、またこれら各種のアンテナ間における電気的な相互
干渉によってそれらの受信性能を著しく劣化させるとい
う問題があった。

従来において、前述したボールアンテナを除去しあるい
は外から見えないように隠蔽する幾つかの努力がなされ
てあり、例えばリヤウィンドシールドにアンテナ細線を
貼付けること等が実用化されている。

また、伯の解決手段として、放送波によって車体自体に
誘起する表面電流を検出することが提案されてぎた。こ
のような車体に流れる電流を利用することは一見最も確
実でありまた効率も良い手段であると考えられるが、従
来における実験はこのような期待を完全に裏切る結果を
示し続けた。

一般的な車体の放送波による表面電流が利用できなかっ
た第１の理由は、予期したほど表面電流値が大きくない
ということでおり、従来の表面電流は車体の天井板を主
に対象としていたが、これによっても、充分に利用する
に足るレベルの検出ＩＢ力を得ることはできなかった。

また、第２の理由は表面電流内に極めて大ぎな割合いで
ノイズが混入することであり、このようなノイズは主と
してエンジンの点火系及びバッテリ充電用のレギュレー
タ系統から発生し、エンジンが活動している限りこれら
のノイズが車体に漏れ出し、測成実用できる鮮明な放送
波受信作用を行うことができなかった。

このような不利な条件の中でも、従来において幾つかの
提案がなされた。放送波によって車体に誘起された電流
を利用する従来のアンテナ装置として特公昭５３−２２
４１８が知られており、車体の電流集中部に電気的な絶
縁部を形成し、この絶縁部両端間における電流が直接セ
ンサによって検出される。

確かに、この従来装置によれば、ＳＮ比の優れた実用可
能な検出信号を得ることが示唆されたが、そのピックア
ップ構造は車体の一部に切欠を設けることを必要とする
等、側底通常の量産される自動車に適用することは不可
能であった。

従来の他の装置として実公昭５３−３４８２６が知られ
ており、車両のピラーに流れる電流をピックアップコイ
ルで検出するアンテナが提案された。この従来装置はア
ンテナを車体内に内蔵してしまうという開発方向を示す
ために有益でめったが、実際上、ピラーの近傍にその長
手方向に直交するピックアップコイルを設けることは実
際的でなく、またこのようなピックアップ配置では実用
的なアンテナ出力を得ることができず、単なる思いつき
に過ぎないものと考えられていた。

［発明が解決しようとする問題点］ 従来技術の問題点 以上のように、従来においては放送波によって車体に誘
起される電流を検出するアンテナ装置は必ずしも成功し
ていなかった。

特に、従来においては、前述した従来の主要な課題であ
る、車体に流れる放送波によって誘起された電流を効果
的に検出するだめのピックアップ構造及び実用可能なＳ
Ｎ比を得るためのピックアップ配置とが正しく解決され
ておらず、むしろ各種の実験結果は車体電流を利用した
アンテナ装置が原理的に使用できないのではないかとい
う方向を指し示していた。

発明の目的 本発明は上記課題に鑑み為されたもので、放送波によっ
て車体に誘起される電流を効果的に検出して車載された
受信機に伝達することのできる改良された小型自動車用
アンテナ装置の提供を目的とする。

［問題点を解決するための手段及び作用］上記目的を達
成するために、本発明は、車体の周縁部に近接してアン
テナ線材を配設し、これによって、所定周波数以上の高
周波表面電流を検出するアンテナ装置を設けたことを特
徴とする。

すなわち、車′体フレームと電気的に絶縁された状態で
車体にそって伸長配置された外装用金属性部材と、この
金属性部材に一体的に絶縁状態で近接装置されたアンテ
ナ線材とを備えてあり、このアンテナ線材によってピッ
クアップした受信信号を車載された各種受信機に供給す
るようにしたことを特徴とする。

前記外装用の金属性部材としては、サイドモールやルー
フリテーナ、その他フロントウィンドモール等が該当し
、このような金属性部材が樹脂などのスペーサや固定具
によって車体フレームと電気的に絶縁され、金属性部材
の表面に誘起される高周波表面電流の密度が高められる
。

そして、前記金属性部材は、例えばその長手方向長さが
ＴＶ帯域におけるＶＨＦ帯域のうち低い帯域（１〜３ｃ
ｈ）に対しては約半波長、高い帯域（４〜１１ｃｈ）に
対しては、約１波長、ＵＨＦ帯域に対しては約２〜４波
長にほぼ等しくすることが可能であり、これらの帯域で
は表面電流は更に集中しやすくなり、高感度受信が行わ
れる。

従来におけるアンテナ装置は、その時代的な背景から主
としてＡＭ波の受信を意図していたか、このために車体
電流を検出するアンテナを対蒙とする放送波の波長が大
きすぎることによって良好な受信特性が１ｑられないと
いう結果になっており、本発明者らはこの周波数依存性
に着目し、受信を対象とする放送波をＦＭ周波数帯域以
上の通常の場合５０）１１１２以上とすることによって
、従来不可能とされていた車体電流からの受信を極めて
効果的に行うことを可能とした。

また、本発明においてはこのような高周波車体電流もそ
の電流値が車体各部で著しく異なる分布特性を有するこ
とに着目し、ノイズを拾い難くかつ放送波により誘起さ
れた電流の密度が高いサイドモールやルーフリテーナ、
その他フロントウィンドモールなどが選択されている。

更に、本発明においては、前述した周波数特［生の高周
波電流を確実に検出するために、前記アンテナ線材を金
属性部材の端縁から１２Ｘ１０−３Ｃ／ｆ　（ｍ＞（ｃ
＝光速、ｆ＝搬送周波数）以内に沿わせて配置し、また
受信帯域に応じて線４・オの長さを調整することにより
効率の良い受信が行える。

［実施例］ 以下、図面に基づき本発明に係る自動車用アンテナ装置
の好適な実施例を説明する。

第５〜１０図には高周波電流の分布特性を調べて最も効
率の良いアンテナ設置位置を求めるための工程が説明さ
れている。

第５図には放送波等の外来電波Ｗが金属導体から成る車
体Ｂを通過する際にその電磁波の強さに応じた表面電流
■が車体各部に誘起されることを示しており、本発明に
おいては、これらの電波のうち比較的高周波数帯域に属
する５０Ｈｌｌｚ以上のＦＭ波、テレビ波等に用いられ
る周波数帯域のみを対象とする。

そして、本発明においては、このような特定の高周波帯
域において、車体の誘起電流分布を測定し、表面電流密
度が高くかつノイズの少ない部分にピックアップを設置
することを特徴とする。

表面電流分イｆｉを知るために計算機によるシミュレー
ション及び実際の電流強度を各点において測定すること
が行なわれ、本発明においては、後述する所望の車体部
分に設けられる高周波ピックアップと同様の原理に基づ
くプローブが使われ、このプローブを車体の表面全滅に
わたって各点毎に方向を変えながら全域に動かして表面
電流の測定が行なわれた。

第６図にはこのようなプローブＰの概略構成が示されて
おり、外部からの電波の混入を避けるために導電体から
なるケース　１０の内部にループコイル１２が固定され
、前記ケース１０の一部には開口１０ａが設けられ、ル
ープコイル１２の一部をこの間口１０ａから外部に露出
させ、このループコイル１２の露出部を車体Ｂの表面に
近接させて車体表面電流から生じる磁束をループコイル
１２で検出する構成からなる。ループコイル１２の一部
は短絡線１４によってケース１０に接続されてあり、ま
た出力端１６か同軸ケーブル１８の芯線２０に接続され
ている。またループコイル１２の一部にはコンデンサ２
２か設けられており、ループコイル１２の周波数を所望
の被測定周波数に共振させピックアップ効率を上昇させ
ることかできる。

以上のようにして、プローブＰを車体Ｂの表面に沿って
移動させ、また各測定点においてその角度を回転させる
ことにより車体表面の表面電流分布及びその方向を正確
に求めることが可能となり、第６図において、プローブ
Ｐの出ツクは高周波電圧増幅器２４にて増幅され、高周
波電圧測定器２６によって出力電圧が測定される。この
コイル出力電圧は測定器２６のメータ指示値で読取られ
るとともに、このメータ指示値に対応した電圧はＸＹレ
コーダ２８にて車体各部における表面電流分布として記
録される。ＸＹレコーダ２８にはポテンショメータ３０
から車体の各位置を示す信号が入力されており、各位置
における高周波表面電流を知ることが可能となる。

第７図には、高周波表面電流Ｉと前記ピックアップのル
ープコイル１２との偏角θを示し、図示のごとく、電流
■による磁束φはループコイル１２と鎖交することによ
ってループコイル１２に検出電圧Ｖを発生ざぜ、第８図
で示すごとく、θがＯすなわち表面電流Ｉとピックアッ
プのループコイル１２とが平行なときに最大電圧が得ら
れ、各測定点においてプローブＰを回転させ最大電圧が
得られるときの表面電流工の向きを知ることができる。

第９図及び１０図には、前述したプローブＰによる測定
結果及び計算機によるシミュレーションの両者から求め
られた８０）ＩＨｚの周波数における車体各部に生じる
高周波表面電流の大きさとその向きを示しており、第９
図から明らかなように、表面電流の大ぎさは車体平面部
分の端縁に沿った部分で高密度となり平板部分の中央部
において極めて低密度となる分布を示す。

また第１０図の電流の方向に示されるように、各電流は
車体の端縁部に平行な方向あるいは各平面部の連結部に
沿った向ぎに集中していることが理解される。

第９図において、車体を縦断する鎖線Ａに沿って前述し
た車体金属部に誘起される電流分布を検討すると、車体
端部あるいは縁部からの離隔距離に従って表面電流値が
低下し、実際に良好な感度を得ることのできる６デシベ
ル以下の電流低下範囲を考えると、縁部から４．５ｃｍ
以内でおれば極めて良好な感度が得られることが認識で
きる。

更に、本発明において、前記アンテナ線材は、車体Ｂの
外表面、例えばサイドモールやルーフリテーナ又はフロ
ントウィンドモールと電気的に絶縁された状態でその端
縁に伸長配置されるが、このときに実用上極めて良好な
感度を得るために、縁部からの設置範囲を放送波の搬送
周波数に依存した範囲に設定することが好適でおる。

従って、本発明において、例えば８０ＭＨｚの搬送周波
数に対してアンテナ線材を車体の周縁部から４、５ｃｍ
以内に配置すれば実用上十分なアンテナ装置を得ること
かできる。

そして、この実用可能な離隔距離はコンピュータによる
シミュレーション結果及び各種実験結果によって搬送周
波数に依存することが明らかとなり、周波数の増加と共
に実用可能な離隔距離が減少することが認められた。

従って、前述した８０）ＩＨｚの搬送周波数における実
用可能な離隔距離４．５ｃｍと周波数に逆比例するとい
うことから、車体の金属平面縁部から高周波ピックアッ
プの設置範囲を、 １２ｘ　１０’ｃ／ｆ　（ｍ） 以内に設ければ、各搬送周波数に応じて良好な受信作用
が１昇られることとなる（上式において、Ｃ＝光速、ｆ
＝搬送周波数でおる）。

本発明において、実際上は前記離隔距離は周波数に依存
するので、例えば搬送周波数１００）ＩＨｚにおいては
、車体の縁部から３．６ｃｍ以内にアンテナ線材を設け
れば良いこととなり、搬送周波数ｆが増加するに従いア
ンテナ線材の設置位置は縁部に極めて近接した領域に限
定されることとなる。

第１図には車体のサイドモールに本発明が適用された場
合の実施例が示されている。

同図において、金属性のサイドモール３２は、樹脂製の
スペーサ３４によりルーフパネル３６やヘッダインナー
パネル３８と電気的に絶縁された状態で車体に沿って伸
長配置され、更に、このへラダインナパネル３８にはウ
ェザストリップ５０を介してサイドガラス５２が接続さ
れている。このサイドモール３２の一側端縁には、その
長手方向に沿いサイドモール３２と一体的に成形された
樹脂部４０が設けられており、この樹脂部４０にアンテ
ナ線材４２が埋設されて放送波の搬送周波数に依存した
範囲で確実に位置決め固定されている。

前記サイドモール３２は、例えばその長手方向長さがＴ
Ｖ帯域におけるＶＨＦ帯域のうち低い帯域（１〜３Ｃｈ
）に対しては約半波長、高い帯域（４〜１１ｃｈ）に対
しては約１波長、ＵＨＦ帯域に対して約２〜４波長にほ
ぼ等しくすることが可能でおり、これらの帯域では表面
電流は更に集中しやすくなり高感度受信が行われる。

このため、アンテナ線材４２と樹脂部４０はサイドモー
ル３２の成型や塗装時に同時成形可能とされ、車両組付
は時の煩わしさが除去されている。

また、アンテナ線材４２は前記サイドモール３２の端縁
と絶縁状態で近接配置され、前記端縁部に流れる高周波
表面電流から誘起された磁束は該アンテナ線材４２によ
って確実に補足され、車体に誘起された電流を感度良く
検出することが可能となる。

第２図にはサイドモール３２の端縁にアンテナ線材４２
が配置された状態の外観図が示されており、第３図には
アンテナ線材と同軸ケーブルとの接続状態が示されてい
る。

すなわち、前記樹脂部４０においてアンテナ線材４２の
一端は解放状態とされ、他端は同軸ケーブル４４の芯線
と接続されている。そして、同軸ケーブル４４の外被導
体はブラケット４６によって車体フレームに取付けられ
、同軸ケーブル４４自身はサイドモール３２裏面の車体
フレームに設けられたサービスホール４８を通って車体
内に導かれている。

この同軸ケーブル４４は図示しない車載受信機に接続さ
れ、プリアンプ等が内臓された回路部にて受信された信
号が処理される。

第４図には本実施例のアンテナ線材による受信感度特性
が示されており、曲線ａはアンテナ線材４２の長さが１
８００ｍｍの場合の感度特性を、曲線すは９００ｍｍの
場合の感度特性を示している。この特ｉ生曲線で明らか
なように、受信帯域に応じてアンテナ線材４２の長さを
調節することにより良好な受信を行うことができる。

以上説明したように、本発明の実施例によれば、外装用
の車両部材の成型及び塗装時に一体成形することのでき
るアンテナ線材を有しているため、車両取付は時の困難
性がない。また、車両部材の一部として形成することが
できるため廉価であり、更にアンテナ線材の長さを加減
することで受信帯域が容易に調整できるため、取付は時
の細かい調整を必要としない等の利点を有する。

［発明の効果］ 本発明は以上説明したとおり、車体フレームと電気的に
絶縁された状態で車体に沿って伸長配置された外装用金
属性部材と、該金属性部伺に一体向に絶縁状態で近接配
置されたアンテナ線材とを備えたことで、受信感度特性
が良好でしかも車両への取付けが容易な自動車用アンテ
ナ装置を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る自動車用アンテナ装置かサイドモ
ールに適用された場合の実施例説明図、第２図はサイド
モールにアンテナ線材が配置された状態を示す外観図、 第３図はアンテナ線材と同軸ケーブルとの接続状態の説
明図、 第４図は本実施例によるアンテナ受信感度特性を示す図
、 第５図は外来波Ｗによって車体りに生ずる表面電流■を
示す説明図、 第６図は高周波ピックアッププローブを用いて車体表面
電流の分布を知るためのプローブ及びその処理回路の説
明図、 第７図は表面電流■とピックアップループアンテナとの
電磁結合状態を示す説明図、 第８図は第７図におけるループアンテナの指向特性を示
す説明図、 第９図は表面電流強度の分イロ特性を示す説明図、第１
０図は表面電流の向ぎを示す説明図で必る。 ３２　・・・　サイドモール ３４　・・・　スペーサ ３６　・・・　ルーフパネル ３８　・・・　ヘッダインナパネル ４０　・・・　樹脂部 ４２　・・・　アンテナ線材 ４４　・・・　同軸ケーブル ４８　・・・　サービスホール。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）放送波によって車体に誘起され該車体周縁部に集
   中して流れる高周波表面電流を検出する自動車用アンテ
   ナ装置において、車体フレームと電気的に絶縁された状
   態で車体に沿って伸長配置された外装用金属性部材と、
   該金属性部材に一体的に絶縁状態で近接配置されたアン
   テナ線材とを備え、前記アンテナ線材によってピックア
   ップした受信信号を車載された各種受信機に供給するよ
   うにしたことを特徴とする自動車用アンテナ装置。
2. （２）特許請求の範囲（１）記載の装置において、前記
   アンテナ線材は一端が開放され他端は車体フレームに設
   けられたサービスホールを介して車室内に敷設された同
   軸ケーブルと接続されていることを特徴とする自動車用
   アンテナ装置。