JPS6042160B2 - 構造物作業車 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は鉄道線路上を走行し主としてトンネル内壁、
橋粱等の構造物の点検及び保守作業に使用する構造物作
業車に関するものである。

鉄道線路に附随する各種構造物の点検、保守作業を行
う構造物作業車は、例えば第１図に示すように車体Ａ上
に旋回柱Ｃ、上下揺動可能なる腕Ｄ）該腕Ｄ先端の作業
台Ｅ等よりなるクレーン形をした作業台装置Ｂを装着し
、鉄道線路上を自走し作業台装置Ｂを回転させ又腕Ｄ及
び作業台Ｅを上下に揺動させ、作業台Ｅ上の作業員が線
路周辺の高所の構造物の点検及び保守作業を行い得るよ
うになつている。

第２図は現在一般に用いられている構造物作業車の概
略説明図であり、旋回柱Ｃの下部に設けられた旋回装置
Ｆによつて、作業台装置Ｂは車体Ａ上の定置部Ｇに対し
旋回し得るようになつており、旋回装置Ｆは第３図に示
すように車体Ａ上に固定された定置部Ｇ内に装着され、
油圧モータＨ等の動力源の駆動により各種歯車機構等を
介して旋回柱Ｃを定置部Ｇを中心として旋回させ得るよ
うになつている。

このような従来のものにおいては、カット （カーブ
等で内外のレール面が傾斜していること）のある場所で
使用する場合は、第２図のように作業台装置Ｂの旋回中
心が傾いてしまい、カットの低位置から高位置に旋回移
動させようとすると作業台装置Ｂの重量Ｗの水平分力ｆ
分でけ余分の動力を必要し、又カットの高位置から低位
置への旋回時は力ｆが働らくので非常に不安定となる虞
れがあり、作業員は不安定な状態で作業しなければなら
ず事故発生にもつながることがある等の不具合があるば
かりか、カットが特に大きい場合では作業台装置Ｂの旋
回が不能となり作業ができない等の問題を有している。

本発明は上記のような従来装置の諸問題を解消する装
置を提供するものて、以下第４図乃至第６図の実施例に
つき説明する。 第４図において１は車体、２は旋回柱
３、腕４及び作業台５等よりなる作業台装置で、その構
造は従来のものと同じであり、旋回柱３を支持する定置
部内に装備された旋回装置６により旋回し得るようにな
つていることも従来装置と同様である。

本発明では旋回装置６を含む作業台装置２は、車体１上
にシリンダ装置８によつて車台面に対し傾斜し得るよう
に取付けられたカント修正台７上に取付けられている。

カント修正台７は第６図に示すようにその左右いずれか
一側は車体１上に固設されたヒンジ受９に軸１０より枢
着され、他側には車体１に固定されたシリンダ受１１に
軸１２により先端を枢着されたシリンダ装置８の基部が
軸１３にて枢着され、該シリンダ装置８の伸縮作動によ
リガント修正台７は軸１０を中心として回動し、車台面
に対し左右いずれかが高くなるよう傾斜させ得るように
なつている。従つて第５図に示すようにカントのある場
所での作業時は、先ずシリンダ装置８を作動させてカン
ト修正台７を車台面に対し傾斜させることにより、旋回
柱３即ち作業台装置２の回転中心をほぼ垂直状となるよ
うに修正し、この状態で作業台装置２を自由に旋回させ
て作業を行うことができる。このようなりント修正台７
のシリンダ装置８による傾動作動は例えば作業台５に取
付けた水準器１６を見ながら作業員が操作レバーを操作
し油圧回路を動作させて行うようにすると便利である。

又、シリンダ装置８は、カント修正台７が車体１の車台
面と平行となつた基準状態でシリンダストロークの中間
位置（全行程の１１２）になるよう取付けられ、平坦線
路ではこの状態を保つて作業を行うことは当然であり、
又この状態で使用する．ことが多いことも当然であるが
、油圧シリンダ８の万一の油漏れによる下降或は作業台
装置２の荷重変動による浮上り等を防止する為に、カン
ト修正台７を車体１に固定した側受１４にロックピン１
５にて固定し、常時は上記の基準状態に固定さ！れ、カ
ントのある場所での作業時のみ該ロックピン１５を抜い
てシリンダ装置８を作動させカント修正を行うようにし
ておくことが望ましい。以上のように本発明によれば、
極めて簡単なる構成によつて、カントのある場所でも常
に平坦線路と同様の作業台の水平旋回が可能となり、作
業の安定性が著しく向上すると共に、従来旋回不能であ
つたカントの大きい場所でも平坦時と同じように作業台
を旋回させ所定の作業を行い得るものｊで、作業能率の
大幅な改善をもたらすことができるものである。更に本
発明によれば車体の重心位置の変動が少くなり車体の安
全性が同上し、又旋回装置を含む作業台装置は従来のも
のをそのまま使用することができる等、実用上多大の効
果をもたらし得るものである。

尚本発明は、昇降可能なる支柱上に作業台を設けた形式
の作業台装置を有する構造物作業車にも適用できること
は言う迄もない。

【図面の簡単な説明】

第１図イ，口は本発明を適用すべき一般的な構造物作業
車の一例を示す側面図及び平面図、第２図は従来の構造
物作業車の作業台装置取付部の概略を示す正面図、第３
図は第２図の旋回装置部の概略断面説明図、第４図は本
発明の実施例を示す作業台装置取付部の概略正面図、第
５図は第４図のものの作動状態を説明する正面図、第６
図イ，口は第４，５図のカント修正台取付部の斜視図及
びイ図のシリンダ装置取付部の断面図である。 １・・・車体、２・・・作業台装置、３・・・旋回柱、
４・・・腕、５・・・作業台、６・・・旋回装置、７・
・・カント修正台、８・・・シリンダ装置、９・・・ヒ
ンジ受、１１・・・シリンダ受、１０，１２，１３，・
・・軸、１５・・・ロックピン。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 鉄道線路上を走行し、該鉄道線路の周辺の構造物の
   保守点検作業を行う構造物作業車において、作業台を旋
   回或は昇降可能なるよう支持した作業台装置を、左右い
   ずれか一側を車体に上下方向に回動可能に軸着し他側を
   上下方向に伸縮作動するシリンダ装置にて車体に支持さ
   れたカント修正台に取付けたことを特徴とする構造物作
   業車。 ２ カント修正台は、車体の車台面にほぼ平行な状態で
   取りはずし可能なロックピンにて車体に固定されるよう
   になつていることを特徴とする特許請求の範囲第１項に
   記載の構造物作業車。