JPS6038395Y2 - 空気循環式解凍機の解凍庫 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は被解凍品を収納する解凍庫の棚に係り、解凍
庫内に形威した棚を連続した空気流路となるようジグザ
グ状に多段に構成し、解凍庫内の温度分布差をなくし、
全体の均一解凍を可能にした空気循環式解凍機の解凍庫
に関するものである。

一般に肉類等の輸入品は殆んどが鮮度を保つために、超
低温で凍結されたものが多く、消費者に渡る前に解凍が
行なわれるものである。

しかしながら従来の解凍操作には肉類の鮮度、おいしさ
等の保持で問題があるのが多く、解凍後の加工肉から肉
汁等のドリップが生じて商品価値を低下させたり、或い
は解凍庫内に収納した凍結品等の被解凍品が、解凍空気
の入口部と出口部とでは解凍温度や解凍速度に分布差が
生じて一定せず解凍ムラが発生する等の欠点があった。

この考案は、上述した従来例の欠点を改善するためにな
されたものであり、被解凍品を収納する棚をジグザグ状
に多段に形威し、これを連続した空気流路とした解凍棚
を構成するとともに、解凍時間を短縮するために被解凍
品と循環空気の接触面を広くし、かつドリップの排出又
は解凍後の棚の洗浄を容易にすることを目的とした空気
循環式解凍機の解凍庫を提供するものである。

以下、この考案による実施例を添付した図面にもとづい
て具体的に説明する。

第１図ないし第３図はこの考案による解凍庫１の正面断
面図、横断面図、及び側方断面図であり、２は前面の開
閉扉、３は被解凍品Ａを収納する棚板であり、左右の側
壁から交互に対向する側壁との間に一定間隔を保持した
ジグザグ状に形威されており、この棚板３の上面には、
上面に載せた被解凍品Ａの下面にも循環風が流れ易くす
るため上方に突状の支持リブ３ａが設けられている。

また、上記ジグザグ状に形威された棚板の左、右側には
多孔状又は目皿板の整流板４が設置されており、循環空
気を均一な整流にして次の段の流路へ導くように構成さ
れている。

上記解凍庫１内の最上段棚板３の始端部には、図示しな
い目皿式気−液接触塔等で調整された高湿風等の循環風
を導入する導入ダクト５の入口５ａ１及び最下段棚板３
の終端部には、庫内を循環した空気を排出する排風ダク
ト６の出口６ａが設けられ、全棚板３は、上段から下段
まで一本の連続したダクト状空気循環流路を成形する。

また、上記開閉扉２は被解凍品Ａの出し入れに供される
が、開閉扉２の裏面には全棚板３と対応する位置にシー
ル機能を有するようにシール材７が固着されており、各
棚板３により独立した空気流路を形成する。

さらに解凍庫１の最下段の棚板３の下部にはドリップ留
８が設置され、水勾配８ａを介して排出管９より外部に
排出されるようになっている。

また、上記各棚板３の天井に当る棚板の下方に乱流板１
０を固着又は着脱自在に垂下させ、空気流路を流れる空
気を被解凍品Ａの下流側にも十分に当るようにするとと
もに一定風速を確保するようにしである。

第４図ないし第５図はこの考案による棚板３の側方拡大
断面図、及び正面断面図を示したものであり、被解凍品
Ａに対する循環流の流れを説明している。

なお、棚板３の上面には、突状の支持リブ３ａが突設さ
れ、被解凍品Ａを持ち上げ、下側にも空気が当るように
しているが、この支持リブ３ａは支持レール、網等の他
に第６図イ９口に示す如く長手方向に波状の棚板を使用
しても良い。

また、上記棚板３には、第７図イ９口に示すようにドリ
ップが発生した場合、棚板３に溜って不衛生となるのを
防止するために、その流れる流路を確保するため水勾配
（角度）をつける。

尚、この勾配角度は５／ １０００〜３／１００唱度が
望ましい。

更に必要に応じてドリップ流出管３ｃと塞栓３ｂとを解
凍庫１の側壁と整流板４との間に設けておくとよい。

前記棚板３に於てドリップ流路の下流側に第７図口に示
すように集水部３ｄに設け、該集水部３ｄに溜ったドリ
ップをドリップ流出管３ｃに流れるように形威しである
。

この際、ドリップ流出管３ｃ付近の支持リブ３ａに連通
孔を穿設しておけば各リプ３ａ間のドリップが集水部３
ｄに集まるようになる。

以上詳細に説明したように、この考案による空気循環式
解凍機の解凍庫は、構造が簡単であり被解凍品が棚板上
で全表面に循環風を受け、全体が均一に解凍されるもの
であるから、解凍効率が一段と向上するとともに、ドリ
ップが自動的に落下し、被解凍品を汚したりする弊害も
なく、被解凍品と空気との接触効率を高めて解凍時間を
短縮することができる等の効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は、この考案による解凍庫の正面断
面図、横断面図、及び側方断面図、第４図ないし第５図
はこの考案による要部棚板の側方拡大断面図及び正面断
面図、第６図イ、 ｏｃまこの考案による棚板の他の実
施例を示す説明図、第７図イはこの考案による棚板の他
の応用例を示す正面図、第７図口は第７図イのＸ部分の
拡大斜視図である。 １・・・・・・解凍庫、２・・・・・・扉、３・・・・
・・棚板、３ａ・・・・・・支持リブ、４・・・・・・
整流板、７・・・・・・シール材。

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）被解凍品を収納する棚を連続した空気流路とする
   如く棚板をジグザグ状に多段に形威した空気循環式解凍
   庫において、上記解凍庫の最上段棚板始端部に導入ダク
   トの入口、及び最下段棚板の終端部に排風ダクトの出口
   を設けるとともに、上記棚板の上面に、被解凍品の下面
   にも循環風の流れを容易にするため突状の支持リブを設
   けるか、或いは棚板を波状板にて形成してなる空気循環
   式解凍機の解凍庫。
2. （２） 上記解凍庫において、被解凍品の出し入れを
   する前面の開閉扉の裏面に、全棚板と対応する位置にシ
   ール機能を有するシール材を固着し、全棚板を上段から
   下段まで一本の連続した空気循環流路を構成したことを
   特徴とする実用新案登録請求の範囲第（１）項記載の空
   気循環式解凍機の解凍庫。
3. （３）上記解凍庫の棚板に、被解凍品のドリップ流路を
   確保する水勾配を設けるために、上記棚板はそれぞれ対
   向する側壁に向って下方に傾斜させたことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第（１）項又は第（２）項記載
   の空気循環式解凍機の解凍庫。