JPS6021692Y2 - 排熱を利用した調理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は家庭用ガス風呂の水を加熱するためにガスの燃
焼により生じた熱エネルギーが完全には利用されず、煙
突から燃焼ガスと共に排熱として大気中に放出されるの
を利用した調理装置に関する。

従来一般家庭におけるガス風呂（熱源として都市ガスま
たはプロパンガスを用いたもの）は、通常１８０１前後
の容量があり、この容量の水を入浴適温の４２′Ｃ前後
まで加熱するには、相当の熱量と長時間の加熱を要し、
冬季においては、通常一時間前後夏季においてさえ約３
紛間前後のガス燃焼を要するが、この間燃焼して熱源と
した消費されるガスは、ガスバーナーで燃焼した時点に
おいて水循環パイプを加熱しその一部の熱エネルギーを
吸収されるが、その大部分は全く利用されず煙突から燃
焼ガスと共に排熱として、大気中に無駄に放出して浪費
されるという問題があった。

本考案はこの問題点を解決し、家庭用ガス風呂の熱源と
して利用されるガス燃焼に伴う排熱を有効に活用した調
理装置を提供することを目的とする。

本考案をその一実施例を示す図面に基づいて説明する １は家庭用ガス風呂で都市ガス又はプロパンガス等を熱
源として利用するものである。

２は煙道で家庭用ガス風呂１から発生する燃焼ガスと排
熱を煙突から大気中に放出するための通気路となるもの
である。

３は嵌合凹部で煙道の途中において、その一部を第１図
の如く有底円筒状に凹設したものである。

この場合嵌合凹部３は、ナベ等の調理用具が容易に挿入
される程度の大きさに形成され、かつ、該嵌合凹部３に
は第１図に示す如く、煙道２がその底部中央に連通され
、嵌合凹部３の上端方向において煙道２は直角方向に曲
げられている。

このように煙道２が嵌合凹部３の底部中央に連通され、
かつその上端方向で直角方向に曲げられることにより、
煙道２を通過する高温の熱エネルギーを持った燃焼ガス
が嵌合凹部３に嵌合された調理ナベ４の全体を包み込む
ようにして、連通するため、きわめて効率的な熱交換が
可能となり、熱エネルギーの吸収率が高いというすぐれ
た効果がある。

５は載置板で、金属製平板により第６図に示す如く略長
方形に形成され、その短手方向の側辺には取手６がその
反対方向には脱落防止板７が設けられ、かつ取手６と反
対方向の側辺に近接して嵌合口８が穿孔されている。

嵌合口８は嵌合凹部３の口径と同一か若しくはこれより
小さく形成されている。

載置板５は嵌合凹部３の上面に摺動自在に載置されてい
る。

９は器体で、金属板により中空な長方体の箱型に形成さ
れている。

該器体９内には略○型をした拡大部１０と該拡大部１０
の上下方向に連通した縮小部１１とが第１図に示す如く
上下方向に多段に複数個連通して設けられている。

拡大部１０は棚状に形成されて焼成棚部１２とされその
両側方向には支持台１３が設けられ、該支持台１３上に
は焼網１４が挿脱自在に載置して挿着されている。

器体９は煙道２に連通して第１図に示す如く設けられ、
煙道２を通る燃焼ガスが器体９の底部からその内部を通
って上部に設けた煙突連結口１５からスムーズに通過で
きるように形成されている。

第１図第２図に示す器体９には図示していないが器体９
の正面には開閉扉が密閉可能に設けられている。

第３図乃至第５図は器体９の他の実施例であり、器体９
の正面には、開閉扉１６が焼成棚部１２と同一数、設け
られており、該開閉扉１６は上下方向に開閉可能に設け
られ、開閉扉１６を開けて焼網１４の挿脱が行なわれる
。

器体９内に上下方向に設けられた焼成棚部１２への連通
管の役目を果たす縮小部１１の最下部は器体９の底部に
連通された煙道２から燃焼ガスを器体９内に完全に導入
する案内口となる。

なを、この器体９の底部に連結された最下部の縮小部１
１は第４図に示す如く、その周面に透孔１７を有し、焼
網１４上に調理物が多数載置されて、燃焼ガスのスムー
ズな通路を阻害する場合には、この透孔１７から一部の
燃焼ガス器体９内において外方へ排出され、拡大部１０
と縮小部１１の外棚を通過して、煙突連結口１５から煙
突へスムースに通過できるように形成されている。

このように透孔１７を設けたから調理物を多数焼網１４
に載置しても、燃焼ガスのスムーズな放出を全く阻害す
る恐れがないから、不完全燃焼を起こす恐れが全くなく
、かつ器体９内の全体を加熱し、焼成棚部１２の外側か
らも加熱されるから、いわゆる蒸し焼き状の好ましい焼
成が得られるという効果がある。

本考案は上述の如く構成したから、全く利用されずに排
熱として浪費されていた家庭用ガス風呂の熱エネルギー
を調理用の熱源として有効に利用できるという効果があ
る。

嵌合凹部３に摺動自在な載置板５を設け、これに嵌合口
８を穿設したものであるから、調理の必要のない場合に
は載置板５を摺動させて載置板５で嵌合凹部３の上端口
を密閉しておくことができるという効果がある。

器体９内に焼成棚部１２を複数個多段に設けたから一度
に多量の調理が可能である。

器体９内に上下方向に拡大部１０の焼成棚部１２と縮小
部１１とを連通して設けたから、燃焼ガスが一度に器体
９内を通過せず拡大部したる焼成棚部１２で滞溜するた
め、全体が適度の蒸し焼き状になり好ましい焼成が得ら
れるという効果がある。

家庭ガス風呂の排熱を利用したものであるから、冬季等
帰宅が遅くなった場合において、入浴中に冷たい調理物
の再加温が簡単にできるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の正面図、第２図は第１図の一部透視の
側面図、第３図乃至第５図は本考案の器体の他の実施例
であり、第３図はその正面図第４図はその内部の正面図
、第５図その内部の側面図である。 第６図は載置板の拡大平面図である。第７図は第３図の
一部省略の断面図である。 １・・・・・・家庭用ガス風呂、２・・・・・・煙道、
３・・・・・・嵌合凹部、４・・・・・・調理ナベ、５
・・・・・・載置板、６・・・・・・取手、７・・・・
・・脱落防止板、８・・・・・・嵌合口、９・・・・・
・器体、１０・・・・・・拡大部、１１・・・・・・縮
小部、１２・・・・・・焼成棚部、１３・・・・・・支
持台、１４・・・・・・焼網、１５・・・・・・煙突連
結口、１６・・・・・・開閉扉、１７・・・・・・透孔
、１８・・・・・・基台、１９・・・・・・断熱材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 家庭用ガス風呂の煙道２の一部を有底円筒状に凹設した
   嵌合凹部３を設け、該嵌合凹部３の底部中央に煙道２を
   連通しかつ嵌合凹部３の上端方向の側面に直角方向に煙
   道２と連通ずると共に嵌合口８を穿設した載置板５を嵌
   合凹部３に摺動自在に載置し、煙道２の途中において、
   中空の器体９を連通して設け、器体９内に別個独立状態
   に区画して拡大部１０からなる棚状の焼成棚部１２と縮
   小部１１とを交互に複数連通して設は最下部の縮小部１
   １を器体９に連通した煙道２に連結せしめ、該縮小部１
   １に透孔１７を穿孔し、前記焼成棚部１２に焼網１４を
   挿脱自在に挿着し、器体９の一面に開閉扉１６を設けて
   なる排熱を利用した調理装置。