JPS6011206Y2 - コンクリ−ト構築用インサ−ト - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、縦の受筒の下端に外方へ張出す座板を、該座
板の周縁下方に下方が拡開したラッパ状のスカートをそ
れぞれ設け、その受筒の下方にはそれに連通した吊りボ
ルト通孔を同心に装設し、内部には数個の縦の長い釘孔
を適当間隔は並設して合成樹脂製の受筒体を構威し、そ
の受筒に鍔およびねじ孔を設けた金属製の棒状本体を、
釘孔には頭なし釘をそれぞれ圧入し、本体および頭なし
釘を受筒の孔内に長く入り込ませてそれらを堅固に一体
に固定し、釘も確実に安定して固定保持して取扱い易い
上に、コンクリートを打設するとキ、受筒体のスカート
によってモルタルがインサートの下方部に入り込むのを
防止し、一方、型枠を解体して堰板を除去するときは、
頭なし釘の使用によりインサートの釘が円滑に抜は出し
堰板と一体で取除かれてコンクリート構築物の床に残ら
なく、従って、その後の作業に手間がかからないと共に
、コンクリート表面への錆の流出を減少するようにした
コンク」Ｊ−ト構築用インサートに係るものである。

第１図乃至第５図に示す本考案の１実施例についてその
構造を説明すれば、ａはコンクリート構築用インサート
を示し、１はインサートａの鉄等金属製の棒状本体で、
上端部に鍔２を設けて下面中心にねじ孔３を装設する二
４は合成樹脂製の受筒体、５は受筒体【め縦の受筒で、
両側部を張出し６して両側部の肉厚を厚くなし、その下
端に外方へ張出す円形の座板７を、該座板７の周縁下方
に下方が拡開したラッパ状のスカート８をそれぞれ一体
に設け、その受筒体重の受筒５の下方にはそれに連通し
て下方が拡開するテーパーの吊りボルト通孔９を同心に
装設し、両側には張出し６した肉厚部から座板７にわた
って下方を開口した釘孔１０を設ける。

而して第１図に示すように受筒体４の受筒５に本体１を
その鍔２まで、両側の釘孔１０にはその頂部まで頭なし
釘１１をそれぞれ圧入すると共に、該釘１１を鍔２の下
方に位置させてその先端部を適当長さ下方へ突出させそ
れらを一体に固定してインサートａを構成する。

１２はコンクリート構築物の床、１３はその下面を形成
するコンクリート型枠の堰板、１４は天井等の吊りボル
トで、その上端部にはねじ１５を装設する。

次にその使用法を説明する。

コンクリート構築時において、スラブ等の下面のコンク
リート型枠を組立てた後、第４図に示すように堰板１３
の所要箇所上にインサートａを立ててその鍔２の上面を
ハンマ等で叩けば、その打撃が鍔２から受筒体４を介し
て釘１１に伝達され釘１１が堰板１３に打込まれてイン
サートａは下降する。

而して、インサートａのスカート８が堰板１３に当った
後はそのスカート８が弾力に抗して拡開しながらインサ
ートａは下降し座板７が堰板１３に接着して固定すると
共に、スカート８が弾性により堰板１３の接触面に応じ
て適宜に変形し弾力的に密着してインサートａの下方部
を密封状態になす。

そこで第４図に示すようにコンクリートを打設して床１
２を構成すれば、そのモルタルはスカート８により受止
められてインサートａの下方部に入り込むことなくイン
サートａは床１２内に埋没する。

その後型枠を解体して堰板１３を除去すると、インサー
トａの釘１１は釘孔１０から抜は出し堰板１３と一体で
取除かれて第５図に示すように床１２内にはインサート
ａの本体１と受筒体重のみ残留する。

次いで第５図に示すように吊りボルト１４の上端ねじ１
５をねじ孔３にねじ込んで吊りボルト１４をインサート
ａに固定し、その後吊りボルト１４の下端部に取付金具
で任意に天井、配管、電線導管等を固定してそれらを吊
持ちする。

なお、上記受筒体４の座板７やスカート８は必ずしも必
要でない。

なお、頭なし釘１１に、先端部外周面に多数の周溝を優
生間隔て並設したり、あるいは多数の突起を適当に設け
たものを用いると、釘と堰板の摩擦力が増してインサー
トを堰板に取付けたときのその固定保持、および堰板を
除去するときのそれと一体で取除くインサートの釘の引
抜きを助長し得る。

受筒体４の両側張出し６付き受筒５の外周面を下すぼり
のテーパーに形成したり、第６図に示すように受筒５の
外周面に外方へ突出する数個の突起１６を設けたり、あ
るいはその突起１６に代えて鍔を装設したりすると、受
筒体４の床１２への固定を助長することができる。

また、受筒体重の両側の釘孔１０を上端までの貫通孔と
なしその貫通孔に頭なし釘１１を圧入してインサートを
構成しても、インサートの上面をハンマ等で叩けばその
打撃が鍔２から直接釘１１に伝達され釘１１が堰板１３
に打込まれてインサートを堰板１３に固定でき、一方、
型枠を解体して堰板１３を除去するときは、その堰板１
３と一体でインサートの釘１１も取除かれて上記と同様
に作用する。

第７図に示す本考案の他の実施例は、上記実施例におけ
る本体１のねじ孔３を貫通ねじ孔となしその貫通ねじ孔
の上端部内に台底樹脂製柱１７を圧入して本体１に下方
を開口したねじ孔３を装設したもので、この構造のイン
サートａ′においても上記と同様に作用する。

本考案はコンクリート構築用インサートを上記のように
構成したから、その棒状本体、頭なし釘とも受筒の孔内
に長く入り込んで圧接し、それらの受筒との接触面積が
広く本体および釘が受筒と確実堅固に一体に固定して取
扱い中等に抜は出るおそれがない上に、釘は受筒の長い
釘孔に圧入して支持するため、受筒に確実に安定して固
定保持され、インサートの堰板への取付けを容易迅速且
つ適確に行うことができて作業上至便である。

更に本体の上面をハンマ等で叩くことにより、その打撃
が本体の鍔から数個の釘に伝達され釘を堰板に強力適確
に打込んでインサートを簡易に堰板に取付は得る。

その際、受筒体の座板の周縁下方には下方が拡開したラ
ッパ状のスカートを設けであるから、そのスカートが弾
力により拡開して座板が堰板に接着し、スカートが堰板
に弾力的に密着してこれによりインサートの下方部を密
封状態になし、コンクリートを打設するときモルタルが
インサートの下方部に入り込むのをスカートによって防
止し、ねじ孔にモルタルが耐着してそれを損傷すること
なく、そのねじ孔への吊りボルトの螺合を常に軽快円滑
且つ確実に行うことができる。

また頭なし釘を受筒の釘孔に圧入して取付けであるから
、コンクリートの打設後型枠を解体して堰板を除去する
とき、インサートの釘が円滑に抜は出し堰板と一体で取
除かれてコンクリート構築物の床に残らない。

従って、従来のインサートの釘がコンクリート構築物の
床から下方へ突出して残るものに比し、危険性がない上
に、釘の下方突出部を側方へ折曲げる手数を省略でき、
且つ美観を損じることがない。

その上金属製の本体がコンクリートの表面に露出してい
なく、またインサートの取付は用釘も除去されてコンク
リート表面に金属部材が全熱露出しないからコンクリー
ト表面への錆の流出が少ない上に、吊りボルトを直接金
属製本体のねじ孔にねじ込んで取付けるから、その連結
は堅実で引張力に対して一定した強度が得られ、且つ構
造は極めて簡単で容易安価に製作できる等の効果がある
。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の１実施例に係るコンクリート構築用イ
ンサートの縦断正面図、第２図は平面図、第３図は分解
斜面図、第４図は同上インサートの取付は状態を示す正
断面図、第５図は使用状態を示す正断面図、第６図はそ
のインサートの受筒体の他の例を示す斜面図、第７図は
本考案の他の実施例に係るコンクリート構築用インサー
トの正断面図である。 １・・・・・・棒状本体、２・・・・・・鍔、３・・・
・・・ねじ孔、５・・・・・・受筒、９・・・・・・吊
りボルト通孔、１０・・・・・・釘孔、１１・・・・・
・頭なし釘。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上端部に鍔を設けて下面中心にねじ孔を装設した金属製
   の棒状本体と、縦の受筒の下端に外方へ張出す座板を、
   該座板の周縁下方に下方が拡開したラッパ状のスカート
   をそれぞれ一体に設け、その受筒の下方にはそれに連通
   した吊りボルト通孔を同心に装設して内部には少なくと
   も下方を開口する数個の縦の長い釘孔を適当間隔に並設
   した合成樹脂製の受筒体と、数本の頭なし釘とよりなり
   、上記受筒体の受筒に本体を鍔まで圧入し、数個の釘孔
   に頭なし釘をそれぞれ圧入して該釘の下方先端部を突出
   させ名ト共に、上記釘を本体の鍔の下方に位置させてな
   るコンクリート構築用のインサート。