JPS597730B2 - 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法 - Google Patents
発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法Info
- Publication number
- JPS597730B2 JPS597730B2 JP3033679A JP3033679A JPS597730B2 JP S597730 B2 JPS597730 B2 JP S597730B2 JP 3033679 A JP3033679 A JP 3033679A JP 3033679 A JP3033679 A JP 3033679A JP S597730 B2 JPS597730 B2 JP S597730B2
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- Japan
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- polymerization
- manufacturing
- weight
- heat treatment
- fatty acid
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は、改質されたスチレン系発泡性合成樹脂粒子の
製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、脂肪酸
ビスアマイドを含有させたポリスチレン系樹脂粒子の発
泡剤処理後、60〜95℃の温度で30分〜2時間の熱
処理を行なう事により、スチレン系発泡性合成樹脂粒子
の型内成形時の冷却時間を短縮する事を目的としたもの
である。
製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、脂肪酸
ビスアマイドを含有させたポリスチレン系樹脂粒子の発
泡剤処理後、60〜95℃の温度で30分〜2時間の熱
処理を行なう事により、スチレン系発泡性合成樹脂粒子
の型内成形時の冷却時間を短縮する事を目的としたもの
である。
スチレン系樹脂にプロパン、ブタン、ペンタン等易揮発
性発泡剤を1重量%乃至20重量%含有させたものは、
スチレン系発泡性合成樹脂粒子として公知である。この
スチレン系発泡性合成樹脂粒子は、これをその軟化点以
上に加熱すると、その中に多数の小気泡が生成した予備
発泡粒となる。そして、この発泡粒を閉鎖型の型窩内に
充填して加熱すると、さらに発泡して上記予備発泡粒が
互いに融着せしめられ型通りの多泡性スチレン系成形体
が容易に製造される。本工程は成形工程と称せられ、こ
の後、成形体を型内で冷却する。この場合、成形体を早
すぎる時期に型から取り出すと、のちの膨張の為、変形
、ワレを生ずる事がある。この場合、多泡性スチレン系
樹脂成形体は良好な、断熱材であるため、成形体の冷却
には比較的長時間を要する。成形体を取り出した後、膨
張、ワレを生じる事なく、取り出せる最短時間を一般に
「最短型内冷却時間」、又は単に「冷却時間」と呼ぶ。
この「冷却時間」は与えられた設備での生産能力に対し
決定的な影響を与える。従つて、「冷却時間」をできる
だけ短かくする事はきわめて重要な事と言わざるを得な
い。上記冷却時間は原理上、(1)成形機金型、(2)
成形方法及び(3)樹脂の品質(組成物)により大きく
影響される。
性発泡剤を1重量%乃至20重量%含有させたものは、
スチレン系発泡性合成樹脂粒子として公知である。この
スチレン系発泡性合成樹脂粒子は、これをその軟化点以
上に加熱すると、その中に多数の小気泡が生成した予備
発泡粒となる。そして、この発泡粒を閉鎖型の型窩内に
充填して加熱すると、さらに発泡して上記予備発泡粒が
互いに融着せしめられ型通りの多泡性スチレン系成形体
が容易に製造される。本工程は成形工程と称せられ、こ
の後、成形体を型内で冷却する。この場合、成形体を早
すぎる時期に型から取り出すと、のちの膨張の為、変形
、ワレを生ずる事がある。この場合、多泡性スチレン系
樹脂成形体は良好な、断熱材であるため、成形体の冷却
には比較的長時間を要する。成形体を取り出した後、膨
張、ワレを生じる事なく、取り出せる最短時間を一般に
「最短型内冷却時間」、又は単に「冷却時間」と呼ぶ。
この「冷却時間」は与えられた設備での生産能力に対し
決定的な影響を与える。従つて、「冷却時間」をできる
だけ短かくする事はきわめて重要な事と言わざるを得な
い。上記冷却時間は原理上、(1)成形機金型、(2)
成形方法及び(3)樹脂の品質(組成物)により大きく
影響される。
本発明は(3)に関するものである。冷却時間短縮につ
いて樹脂の改質を行つた先行特許としては多々在り、例
えば、特開昭4848588では脂肪酸ビスアマイドを
重合初期に添加し、上記?冷却時間」の短縮を計つてい
る。しかしながらこの場合、添加する脂肪酸ビスアマイ
ド量が増すと懸濁が極度に不安定になる為、使用する脂
肪酸ビスアマイド量は限定され、従つて、冷却時間も限
られたものとなる。さらに又、脂肪酸ビスアマイドを多
量添加し冷却時間を短縮したものは、製造後、発泡剤の
極在化が起こり、この粒子を発泡、成形すると粒子内部
にキレツを生じ、出来た成形体の品質を大巾に悪化させ
る事も起こりうる。本発明者らは、上記事実に鑑み鋭意
研究した結果、上記問題を発生させず「冷却時間」を短
縮する方法を見い出し、本発明に到つた。
いて樹脂の改質を行つた先行特許としては多々在り、例
えば、特開昭4848588では脂肪酸ビスアマイドを
重合初期に添加し、上記?冷却時間」の短縮を計つてい
る。しかしながらこの場合、添加する脂肪酸ビスアマイ
ド量が増すと懸濁が極度に不安定になる為、使用する脂
肪酸ビスアマイド量は限定され、従つて、冷却時間も限
られたものとなる。さらに又、脂肪酸ビスアマイドを多
量添加し冷却時間を短縮したものは、製造後、発泡剤の
極在化が起こり、この粒子を発泡、成形すると粒子内部
にキレツを生じ、出来た成形体の品質を大巾に悪化させ
る事も起こりうる。本発明者らは、上記事実に鑑み鋭意
研究した結果、上記問題を発生させず「冷却時間」を短
縮する方法を見い出し、本発明に到つた。
即ち、本発明は脂肪酸ビスアマイドを0.01重量%以
上含有させたスチレン系樹脂100重量部に発泡剤を少
なくとも5重量%以上吸収させた段階で、温度を60〜
95℃に調節し、30分〜2時間処理する事を特徴とす
るものである。この場合の重合は公知の水性懸濁重合が
採用される。尚、60〜95℃で行なわれる処理を以下
熱処理と称し、その温度を熱処理温度、時間を熱処理時
間と称す。本発明において示されるビニル系単量体混合
物とは、スチレンモノマー又はスチレンと共重合可能な
単量体とスチレンとの混合物でスチレンを50重量%以
上含有したものを意味する。発泡剤はプロパン、ブタン
、イソブタン、ペンタン等低級脂肪族炭化水素及びその
他公知の発泡剤が用いられる。
上含有させたスチレン系樹脂100重量部に発泡剤を少
なくとも5重量%以上吸収させた段階で、温度を60〜
95℃に調節し、30分〜2時間処理する事を特徴とす
るものである。この場合の重合は公知の水性懸濁重合が
採用される。尚、60〜95℃で行なわれる処理を以下
熱処理と称し、その温度を熱処理温度、時間を熱処理時
間と称す。本発明において示されるビニル系単量体混合
物とは、スチレンモノマー又はスチレンと共重合可能な
単量体とスチレンとの混合物でスチレンを50重量%以
上含有したものを意味する。発泡剤はプロパン、ブタン
、イソブタン、ペンタン等低級脂肪族炭化水素及びその
他公知の発泡剤が用いられる。
その使用量はスチレン系樹脂に対し1〜20重量%であ
る。又、発泡性能を向上さすシクロヘキサン、エチルベ
ンゼン、トルエン等高沸点溶剤、膨潤剤を併用する事は
何らさしつかえなく、その添加は重合初期、モノマーに
混合させるか、発泡剤含浸時用いるかは、とくに問わな
い。脂肪酸ビスアマイドとしては、メチレンビスステア
ロアマイド、エチレンビスステアロアマイド、ヘキサメ
チレンビスパルミチン酸アマイド、エチレンビスオレイ
ン酸アマイド等があり、その使用量はビニル系単量体混
合物に対して0.01重量%以上である。
る。又、発泡性能を向上さすシクロヘキサン、エチルベ
ンゼン、トルエン等高沸点溶剤、膨潤剤を併用する事は
何らさしつかえなく、その添加は重合初期、モノマーに
混合させるか、発泡剤含浸時用いるかは、とくに問わな
い。脂肪酸ビスアマイドとしては、メチレンビスステア
ロアマイド、エチレンビスステアロアマイド、ヘキサメ
チレンビスパルミチン酸アマイド、エチレンビスオレイ
ン酸アマイド等があり、その使用量はビニル系単量体混
合物に対して0.01重量%以上である。
0.01重量%未満では?冷却時間」短縮効果は少ない
。
。
熱処理は少なくとも発泡剤が重合体に5重量%以上含有
した段階で実施される。
した段階で実施される。
熱処理温度は60〜95℃である。60℃未満、95℃
をこえては「冷却時間」短縮効果は小さい。
をこえては「冷却時間」短縮効果は小さい。
熱処理時間は30分以上、2時間以下である。30分未
満では「冷却時間」短縮効果は小さく、2時間で十分効
果を発揮するのでそれ以上やる必要は無い。
満では「冷却時間」短縮効果は小さく、2時間で十分効
果を発揮するのでそれ以上やる必要は無い。
以下本発明の実施例を示す。部はいずれも重量部である
。実施例 〔A〕スチレンモノマー100部、水120部、過酸化
ベンゾイル0.28部、1,1ビス(t−ブチルパーオ
キシ)3,3.5トリメチルシクロヘキサン0.15部
、エチレンビスステアロアマイド0.17部、第3リン
酸カルシウム0.1部、α−オレフインスルフオン酸ソ
ーダ0.006部、塩化ナトリウム0.3部、トルエン
1.0部を撹拌機付きのオートクレーブに入れ内部を窒
素雰囲気下におき90℃で重合を行なう。
。実施例 〔A〕スチレンモノマー100部、水120部、過酸化
ベンゾイル0.28部、1,1ビス(t−ブチルパーオ
キシ)3,3.5トリメチルシクロヘキサン0.15部
、エチレンビスステアロアマイド0.17部、第3リン
酸カルシウム0.1部、α−オレフインスルフオン酸ソ
ーダ0.006部、塩化ナトリウム0.3部、トルエン
1.0部を撹拌機付きのオートクレーブに入れ内部を窒
素雰囲気下におき90℃で重合を行なう。
重合開始後、5時間目に第3リン酸カルシウム0.2部
添加し、直ちにブタン9.5部を添加し、105℃へ昇
温する。105℃で8時間保つた後、90℃へ温度を下
げ2時間熱処理をする。
添加し、直ちにブタン9.5部を添加し、105℃へ昇
温する。105℃で8時間保つた後、90℃へ温度を下
げ2時間熱処理をする。
次いで40℃まで冷却し、脱水乾燥をして樹脂Aを得た
。〔B〕実施例〔A〕において、熱処理温度を80℃、
熱処理時間を2時間として樹脂印〕を得た。
。〔B〕実施例〔A〕において、熱処理温度を80℃、
熱処理時間を2時間として樹脂印〕を得た。
比較例〔C〕実施例〔A〕において、熱処理温度を5『
C1熱処理時間を2時間として樹脂〔C〕を得た。
C1熱処理時間を2時間として樹脂〔C〕を得た。
実施例〔D〕実施例〔A〕において、熱処理温度を90
℃、熱処理時間を1時間として樹脂〔D〕を得た。
℃、熱処理時間を1時間として樹脂〔D〕を得た。
〔E〕実施例〔A〕において、熱処理温度を90℃、熱
処理時間を15分として樹脂〔E〕を得た。〔F〕実施
例〔A〕において、エチレンビスステアロアマイドを0
.1部用いて樹脂〔F〕を得た。比較例〔G〕実施例〔
A〕において、90℃、2時間の熱処理をせずに得た樹
脂を〔G〕とする。
処理時間を15分として樹脂〔E〕を得た。〔F〕実施
例〔A〕において、エチレンビスステアロアマイドを0
.1部用いて樹脂〔F〕を得た。比較例〔G〕実施例〔
A〕において、90℃、2時間の熱処理をせずに得た樹
脂を〔G〕とする。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 水性媒体中でスチレン又はスチレンを50重量%以
上含有するビニル系単量体混合物を懸濁重合するに際し
て、ビニル系単量体に対し脂肪酸ビスアマイド0.01
重量%以上を重合開始前又は重合率60%未満の段階に
加えて重合を行ない、重合後半又は重合完了後、発泡剤
を添加し含浸を行ない、少なくとも発泡剤が重合体に5
重量%以上吸収された段階で60〜95℃の温度で熱処
理を行なう事を特徴とするスチレン系発泡性合成樹脂粒
子の製造方法。 2 脂肪酸ビスアマイドとしてはエチレンビスステアロ
アマイド、メチレンビスステアロアマイド、ヘキサメチ
レンビスパルミチン酸アマイド、エチレンビスオレイン
酸アマイドよりなる群から選ばれるものを用いる特許請
求の範囲第1項記載の製造方法。 3 脂肪酸ビスアマイドの使用量としては、0.05〜
0.2重量%以下である特許請求の範囲第1項記載の製
造方法。 4 発泡剤としては、ブタン、イソブタンを用いる特許
請求の範囲第1項記載の製造方法。 5 熱処理温度としては、80〜90℃である特許請求
の範囲第1項記載の製造方法。 6 熱処理時間としては、30分〜2時間である特許請
求の範囲第1項記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3033679A JPS597730B2 (ja) | 1979-03-14 | 1979-03-14 | 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3033679A JPS597730B2 (ja) | 1979-03-14 | 1979-03-14 | 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55123631A JPS55123631A (en) | 1980-09-24 |
JPS597730B2 true JPS597730B2 (ja) | 1984-02-20 |
Family
ID=12300969
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3033679A Expired JPS597730B2 (ja) | 1979-03-14 | 1979-03-14 | 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS597730B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5865635A (ja) * | 1981-10-14 | 1983-04-19 | Hitachi Chem Co Ltd | 予備発泡スチレン系樹脂粒子の製造法 |
JPS58222122A (ja) * | 1982-06-18 | 1983-12-23 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 発泡性スチレン系重合体粒子の製造方法 |
JPS58222121A (ja) * | 1982-06-18 | 1983-12-23 | Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd | 発泡性熱可塑性重合体粒子の製造方法 |
JPS6047037A (ja) * | 1983-08-24 | 1985-03-14 | Hitachi Chem Co Ltd | 発泡性スチレン系樹脂粒子の製造法 |
-
1979
- 1979-03-14 JP JP3033679A patent/JPS597730B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55123631A (en) | 1980-09-24 |
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