JPS5940948B2 - スエ−ド調人工皮革の製造方法 - Google Patents
スエ−ド調人工皮革の製造方法Info
- Publication number
- JPS5940948B2 JPS5940948B2 JP52156351A JP15635177A JPS5940948B2 JP S5940948 B2 JPS5940948 B2 JP S5940948B2 JP 52156351 A JP52156351 A JP 52156351A JP 15635177 A JP15635177 A JP 15635177A JP S5940948 B2 JPS5940948 B2 JP S5940948B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- nonwoven fabric
- urethane prepolymer
- artificial leather
- denier
- weight
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
Landscapes
- Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明はスェード調人工皮革の製造方法に関する。
更に詳しくは1本発明は、極細繊維からなる不織布と特
定のポリウレタンとから構成されるスェード調人工皮革
の製造方法に関するものである。
定のポリウレタンとから構成されるスェード調人工皮革
の製造方法に関するものである。
従来、極細繊維からなる不織布に弾性重合体、特にポリ
ウレタン重合体を付与することによって、スェード調人
工皮革を製造することは公知である。
ウレタン重合体を付与することによって、スェード調人
工皮革を製造することは公知である。
例えは、特公昭37−2489と特公昭47−2438
には、0.5テニールのポ11エチレンテレフタレート
繊維から構成された不織布にポリウレタンエラストマー
を付与し、次いで不織布表面をバッフィングして得られ
るスェード調人工皮革が開示されている。
には、0.5テニールのポ11エチレンテレフタレート
繊維から構成された不織布にポリウレタンエラストマー
を付与し、次いで不織布表面をバッフィングして得られ
るスェード調人工皮革が開示されている。
まだ特公昭44−24699と特公昭46−27392
には、海島型の複合繊維から海成分を除去して得られる
、単繊維デニールが0.047テ゛ニールのポリエチレ
ンテレツクレート繊維の束から構成された不織布に、ポ
リウレタンを付与して得られる鹿皮調人工皮革が開示さ
れている。
には、海島型の複合繊維から海成分を除去して得られる
、単繊維デニールが0.047テ゛ニールのポリエチレ
ンテレツクレート繊維の束から構成された不織布に、ポ
リウレタンを付与して得られる鹿皮調人工皮革が開示さ
れている。
これらの先行技術においては、すべてポリウレタン重合
体の有機溶剤溶液又はエマルジョンが使用されている。
体の有機溶剤溶液又はエマルジョンが使用されている。
ポリウレタン重合体を有機溶剤溶液で使用する場合には
、環境のコントロールおよび溶剤廃液の処理等において
困難な問題を生ずるし、ポリウレタン重合体のエマルジ
ョンを使用する場合には、エマルジョンの安定性が悪く
長期間の保存が困難であり、布帛の加工処理中にマング
ルロールや被処理布帛にポリウレタン重合体が塊状に付
着するいわゆるガムアップをおこし易いという欠点があ
る。
、環境のコントロールおよび溶剤廃液の処理等において
困難な問題を生ずるし、ポリウレタン重合体のエマルジ
ョンを使用する場合には、エマルジョンの安定性が悪く
長期間の保存が困難であり、布帛の加工処理中にマング
ルロールや被処理布帛にポリウレタン重合体が塊状に付
着するいわゆるガムアップをおこし易いという欠点があ
る。
更に、ポリウレタン重合体を不織布に含浸せしめてスェ
ード調人工皮革を製造する場合には、得られた製品の性
能の点でも大きな問題がある。
ード調人工皮革を製造する場合には、得られた製品の性
能の点でも大きな問題がある。
即ち、ポリウレタン重合体はその高分子量の故に不織布
内部まで均一に含浸せしめることが困難であり、必ずし
も不織布の反撥弾性やしわ回復性が改良されず、また特
にポリウレタン重合体を高濃度(例えば約5%エマルジ
ョン濃度以上)で使用する場合には、不織布表面が紙状
になりスェード調人工皮革の特長であるライティングフ
エクトが著しく悪くなるという欠点があった。
内部まで均一に含浸せしめることが困難であり、必ずし
も不織布の反撥弾性やしわ回復性が改良されず、また特
にポリウレタン重合体を高濃度(例えば約5%エマルジ
ョン濃度以上)で使用する場合には、不織布表面が紙状
になりスェード調人工皮革の特長であるライティングフ
エクトが著しく悪くなるという欠点があった。
一方、特開昭50−108395及び特開昭50−15
5794には、遊離のインシアネート基が重亜硫酸塩で
ブロックされたウレタンのプレポリマーが開示さねでい
る。
5794には、遊離のインシアネート基が重亜硫酸塩で
ブロックされたウレタンのプレポリマーが開示さねでい
る。
そしてかかるウレタンのプレポリマーは水系における溶
液安定性が良好でガムアップをおこさず、該プレポリマ
ーで加工処理された通常の織編物や不織布は反撥弾性−
防しわ性、防縮性等が改良されることが開示されている
。
液安定性が良好でガムアップをおこさず、該プレポリマ
ーで加工処理された通常の織編物や不織布は反撥弾性−
防しわ性、防縮性等が改良されることが開示されている
。
しかしながらこの明細書中には、該ウレタンのプレポリ
マーを極細繊維から構成された不織布の加工に用いるこ
とについては何らの記載も示唆もなされていない。
マーを極細繊維から構成された不織布の加工に用いるこ
とについては何らの記載も示唆もなされていない。
本発明者らは、極細繊維から構成された不織布の加工に
、従来用いられていたポリウレタン重合体のエマルジョ
ンに代え、前記特開昭50−108395及び特開昭5
0−155794に開示さI″lたウレタンのプレポリ
マーの水性液を用い、特定条件下で特定量付着せしめれ
ば、ガムアップ等の工程上のトラブルは全くないことは
もちろん、それに加えて、ポリウレタン重合体の使用か
らは全く予想できなかった優れた作用効果か得られるこ
とを知見し本発明に到達した。
、従来用いられていたポリウレタン重合体のエマルジョ
ンに代え、前記特開昭50−108395及び特開昭5
0−155794に開示さI″lたウレタンのプレポリ
マーの水性液を用い、特定条件下で特定量付着せしめれ
ば、ガムアップ等の工程上のトラブルは全くないことは
もちろん、それに加えて、ポリウレタン重合体の使用か
らは全く予想できなかった優れた作用効果か得られるこ
とを知見し本発明に到達した。
即ち、本発明は、
(1)単繊維デニールが0.0001〜0.8デニール
の範囲にある祝細繊維を含有する不織布を作成する工程
、 (2)該不織布に、遊離のインシアネート基が重亜硫酸
塩でブロックされた親水性かつ熱反応性のウレタンプレ
ポリマーのpHが50〜70の範囲にある水性液を付与
する工程。
の範囲にある祝細繊維を含有する不織布を作成する工程
、 (2)該不織布に、遊離のインシアネート基が重亜硫酸
塩でブロックされた親水性かつ熱反応性のウレタンプレ
ポリマーのpHが50〜70の範囲にある水性液を付与
する工程。
(3)ウレタンプレポリマーを付与した不織布を、10
0〜180℃の温度で熱処理し不織布中にポリウレタン
重合体を形成させる工程、及び(4)ポリウレタン重合
体を含有する不織布の表面をバッフィングする工程、 からなるスェード調人工皮革の製造方法である。
0〜180℃の温度で熱処理し不織布中にポリウレタン
重合体を形成させる工程、及び(4)ポリウレタン重合
体を含有する不織布の表面をバッフィングする工程、 からなるスェード調人工皮革の製造方法である。
本発明の他の実施態様は、(1)単繊維デニールが0.
0001〜0.8デニールの範囲にある極細繊維を形成
しうる、複合繊維又は混合繊維を含有する不織布を作成
する工程に引続いて、前記(2)ウレタンプレポリマー
の水性液を付与する工程を実施し、その後(4)ポリウ
レタン重合体を含有する不織布を有機溶剤で処理するこ
とによって、複合繊維又は混合繊維から単繊維デニール
が0.0001〜0.8デニールの範囲にある極細繊維
を形成させる工程を実施し、そして(5)バンフイング
工程を実施する方法である。
0001〜0.8デニールの範囲にある極細繊維を形成
しうる、複合繊維又は混合繊維を含有する不織布を作成
する工程に引続いて、前記(2)ウレタンプレポリマー
の水性液を付与する工程を実施し、その後(4)ポリウ
レタン重合体を含有する不織布を有機溶剤で処理するこ
とによって、複合繊維又は混合繊維から単繊維デニール
が0.0001〜0.8デニールの範囲にある極細繊維
を形成させる工程を実施し、そして(5)バンフイング
工程を実施する方法である。
本発明の不織布を作成するためには1例えば以下のごと
き複合繊維又は極細繊維が用いられる。
き複合繊維又は極細繊維が用いられる。
■ 特開昭51−70366に開示されているご−とき
、繊維形成性ポリエステルからなる構成部分と繊維形成
性ポリアミドからなる構成部分と繊維形成性ポリアミド
からなる構成部分が、交互に隣接して少なくとも4個環
状に配置され、かつ繊維の長手方向に伸び、全体として
管状体を構成している中空複合繊維(機械的作用によっ
て極細繊維が形成される)。
、繊維形成性ポリエステルからなる構成部分と繊維形成
性ポリアミドからなる構成部分と繊維形成性ポリアミド
からなる構成部分が、交互に隣接して少なくとも4個環
状に配置され、かつ繊維の長手方向に伸び、全体として
管状体を構成している中空複合繊維(機械的作用によっ
て極細繊維が形成される)。
■ 米国特許明細書第3382305に開示されている
ごとき、少なくども2種の非相溶性の繊維形成性重合体
を混合し、紡糸延伸して得られるマイクロファイバー含
有繊維(重合体のうちの1つを溶解除去することによっ
て極細繊維が形成される)。
ごとき、少なくども2種の非相溶性の繊維形成性重合体
を混合し、紡糸延伸して得られるマイクロファイバー含
有繊維(重合体のうちの1つを溶解除去することによっ
て極細繊維が形成される)。
■ 米国特許明細書第3424604号に開示されでい
るごとき、2種以上の高分子量重合体の混合物を湿式、
乾式又は溶融紡糸することによって得られる混合紡糸繊
維(少なくとも1種の重合体を抽出除去することによっ
て極細繊維が形成される)。
るごとき、2種以上の高分子量重合体の混合物を湿式、
乾式又は溶融紡糸することによって得られる混合紡糸繊
維(少なくとも1種の重合体を抽出除去することによっ
て極細繊維が形成される)。
■ 米国特許明細書第3562374号に開示されてい
るごとき、少なくとも2種の相異なる重合体を同時に紡
糸することによって得られた海島型の高配向複合繊維(
海成分を溶解除去することによって極細繊維が形成され
る)。
るごとき、少なくとも2種の相異なる重合体を同時に紡
糸することによって得られた海島型の高配向複合繊維(
海成分を溶解除去することによって極細繊維が形成され
る)。
■ 米国特許明細書第3117362号に開示されてい
る如き、第1の重合体からなる成分と第2の重合体から
なる成分とから構成され、各成分は少なくとも1個の鋭
い縁の形態をなした接触面を形成するように繊維の全長
にわたって接合されているフィラメント(機械的作用又
は一方の成分の除去によって鋭い縁の形態を有する極細
繊維が形成される)。
る如き、第1の重合体からなる成分と第2の重合体から
なる成分とから構成され、各成分は少なくとも1個の鋭
い縁の形態をなした接触面を形成するように繊維の全長
にわたって接合されているフィラメント(機械的作用又
は一方の成分の除去によって鋭い縁の形態を有する極細
繊維が形成される)。
■ 米国特許明細書第2578899号C特公昭28−
617)に開示されている如き、スパードローの方法又
は公知の高速紡糸方法によって得られる極細繊維。
617)に開示されている如き、スパードローの方法又
は公知の高速紡糸方法によって得られる極細繊維。
■ 特公昭52−30629に開示されている如き、横
断面形状が少なくとも3個の放射状部を有する1本の極
細単繊維AとAの放射状部の放射数と同数の横断面形状
がAの放射状部を補完する形状を有する極細単繊維Bと
からなる剥離性の複合繊維(機械的作用によって極細繊
維が形成される)。
断面形状が少なくとも3個の放射状部を有する1本の極
細単繊維AとAの放射状部の放射数と同数の横断面形状
がAの放射状部を補完する形状を有する極細単繊維Bと
からなる剥離性の複合繊維(機械的作用によって極細繊
維が形成される)。
不織布の作成工程としては、例えは以下の如き方法があ
る。
る。
前記の如き複合繊維又は極細繊維は、クリンプを付与さ
れた後、例えば、長さが1,5〜7.5CTLとなるよ
うに切断され、カーディングマシンにより重さが5〜2
00f/m”のウェブとされる。
れた後、例えば、長さが1,5〜7.5CTLとなるよ
うに切断され、カーディングマシンにより重さが5〜2
00f/m”のウェブとされる。
そしてこのウェブは複数枚重ね合わされ、ニードルを有
するロッカールームを通され200〜2000本/cm
tのニードルパンチが行なわれる。
するロッカールームを通され200〜2000本/cm
tのニードルパンチが行なわれる。
かくして得られたウェブは、例えば60〜80°Cの熱
水中で原面積の30〜60%にまで収縮せしめられた後
、ベルトプレス乾燥機を用いて0.05〜0.3kg/
cT11の圧力で加圧しつつ110〜170℃で乾燥さ
れて不織布とされる。
水中で原面積の30〜60%にまで収縮せしめられた後
、ベルトプレス乾燥機を用いて0.05〜0.3kg/
cT11の圧力で加圧しつつ110〜170℃で乾燥さ
れて不織布とされる。
不織布としては、重さが100〜400グ/m2、厚さ
が0.5〜2 mm、見掛密度が0.2〜0.36P/
cIINのものが好ましい。
が0.5〜2 mm、見掛密度が0.2〜0.36P/
cIINのものが好ましい。
前記■、■又は■の複合繊維を使用した場合には、不織
布の製造工程中の機械的作用によりこれらの複合繊維は
相当極細繊維化するが、不十分な場合には、更に、エフ
11−起毛機、あざみ起毛機、針布起毛機又はサンドペ
ーパーやサンドクロスを有するローラーサンダー機等で
不織布表面をブラッシングしてもよい。
布の製造工程中の機械的作用によりこれらの複合繊維は
相当極細繊維化するが、不十分な場合には、更に、エフ
11−起毛機、あざみ起毛機、針布起毛機又はサンドペ
ーパーやサンドクロスを有するローラーサンダー機等で
不織布表面をブラッシングしてもよい。
かくして本発明の極細繊維を含有する不織布が形成され
る。
る。
前記■、■、■又は■の複合繊維を使用した場合には、
不織布作成後、複合繊維中の少なくとも1種の重合体を
溶解しうるような有機溶剤で不織布を処理し、この重合
体を溶解除去する。
不織布作成後、複合繊維中の少なくとも1種の重合体を
溶解しうるような有機溶剤で不織布を処理し、この重合
体を溶解除去する。
かくして、本発明の極細繊維を含有する不織布が形成さ
れる。
れる。
前記■の極細繊維を使用した場合には、直接本発明の極
細繊維を含有する不織布が形成される。
細繊維を含有する不織布が形成される。
本発明の他の実施態様では、前記■、■、■又は■の複
合繊維を使用して不織布を作成し、ウレタンプレポリマ
ーの付与工程及びポリウレタン重合体の形成工程を経た
後、複合繊維中の少なくとも1種の重合体を溶解しうる
ような有機溶剤で不織布を処理し、この重合体を溶解除
去する。
合繊維を使用して不織布を作成し、ウレタンプレポリマ
ーの付与工程及びポリウレタン重合体の形成工程を経た
後、複合繊維中の少なくとも1種の重合体を溶解しうる
ような有機溶剤で不織布を処理し、この重合体を溶解除
去する。
極細繊維形成用重合体としては、ポリエチレンテレフタ
レートの如きポリエステル、ナイロン6やナイロン66
の如きポリアミドが特に好ましい。
レートの如きポリエステル、ナイロン6やナイロン66
の如きポリアミドが特に好ましい。
極細繊維のデニールは、o、 o o o〜0.8、好
マしくはo、ooi〜0.6、更に好ましくは0.01
〜0.5デニールである。
マしくはo、ooi〜0.6、更に好ましくは0.01
〜0.5デニールである。
デニールが0.0001より小さい場合には、不織布の
表面摩耗や抗ピル性が悪くなり、デニールが0.8より
大きい場合には、不織布の風合が粗くなり、スェード調
のタッチが得られにくい。
表面摩耗や抗ピル性が悪くなり、デニールが0.8より
大きい場合には、不織布の風合が粗くなり、スェード調
のタッチが得られにくい。
本発明においては、次に、不織布にウレタンプレポリマ
ーの水性液が付与される。
ーの水性液が付与される。
不織布はウレタンプレポリマーの水性液を付与する前に
、通常の方法によって染色又は捺染してもよく、更に必
要に応じて染色又は捺染された不織布に剪毛操作を施し
てもよい。
、通常の方法によって染色又は捺染してもよく、更に必
要に応じて染色又は捺染された不織布に剪毛操作を施し
てもよい。
場合によっては、不織布をウレタンプレポリマーで処理
し、不織布中にポリウレタン重合体を形成せしめた後、
染色又は捺染を行なってもよい。
し、不織布中にポリウレタン重合体を形成せしめた後、
染色又は捺染を行なってもよい。
本発明において使用されるウレタンプレポリマーは、遊
離のイソシアネート基が重亜硫酸塩でブロックされた親
水性かつ熱反応性のウレタンプレポリマーである。
離のイソシアネート基が重亜硫酸塩でブロックされた親
水性かつ熱反応性のウレタンプレポリマーである。
特に、10〜40重量%のオキシエチレン鎖を含有する
ウレタンプレポリマーが、製造の容易さ及びポリウレタ
ン重合体となった後の性能の点で好ましい。
ウレタンプレポリマーが、製造の容易さ及びポリウレタ
ン重合体となった後の性能の点で好ましい。
インシアネート基のブロック剤としての重亜硫酸塩は、
その他の公知のブロック剤であるフェノール類、アルコ
ール類、アミド類などに比べ、その解離温度が非常に低
く、かつ加熱により速やかにポリウレタン重合体を形成
するので繊維製品の加工剤として非常に適している。
その他の公知のブロック剤であるフェノール類、アルコ
ール類、アミド類などに比べ、その解離温度が非常に低
く、かつ加熱により速やかにポリウレタン重合体を形成
するので繊維製品の加工剤として非常に適している。
しかも重亜硫酸塩でブロックされたウレタンプレポリマ
ーは親水性であるため、水性液、即ち水溶液又はエマル
ジョンとして使用できるという追徴を有する。
ーは親水性であるため、水性液、即ち水溶液又はエマル
ジョンとして使用できるという追徴を有する。
本発明において使用される遊離のインシアネート基が重
亜硫酸塩でブロックされた親水性かつ熱反応性のウレタ
ンプレポリマーの水性液の製造法は、特開昭50〜15
5794及び特開昭50−108395に詳細に開示さ
れている。
亜硫酸塩でブロックされた親水性かつ熱反応性のウレタ
ンプレポリマーの水性液の製造法は、特開昭50〜15
5794及び特開昭50−108395に詳細に開示さ
れている。
その製造法の概要は以下のごとくである。
■ 両末端に活性水素原子を有する数平均分子量が20
0〜20,000の化合物1種以上と、該化合物に対し
過剰量のポリイソシアネートと、場合により低分子量の
鎖伸長剤とから、公知の方法により、遊離のインシアネ
ート基を含有する実質的にゲル分を含まない低分子量ウ
レタンプレポリマーを製造する。
0〜20,000の化合物1種以上と、該化合物に対し
過剰量のポリイソシアネートと、場合により低分子量の
鎖伸長剤とから、公知の方法により、遊離のインシアネ
ート基を含有する実質的にゲル分を含まない低分子量ウ
レタンプレポリマーを製造する。
両末端に活性水素原子を有する化合物としては、公知の
ポリエステルポリオール、ポリエステルポリオール、ポ
リエステルエステルポリオールがある。
ポリエステルポリオール、ポリエステルポリオール、ポ
リエステルエステルポリオールがある。
これらのうち、分子中に10〜40重量%のオキシエチ
レン鎖を含有しているものが特に好ましい。
レン鎖を含有しているものが特に好ましい。
ポリイソシアネートとしては、公知のへキサメチレンジ
イソシアネートの如き脂肪族ポリインシアネート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族
ポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネートの如
き芳香脂肪族ポリイソシアネート、4,4′−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートの如き脂環族ポリイソ
シアネートを用いることができる。
イソシアネートの如き脂肪族ポリインシアネート、4,
4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの如き芳香族
ポリイソシアネート、キシリレンジイソシアネートの如
き芳香脂肪族ポリイソシアネート、4,4′−ジシクロ
ヘキシルメタンジイソシアネートの如き脂環族ポリイソ
シアネートを用いることができる。
鎖伸長剤としては、公知のエチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のグリ
コール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン等のジアミ
ン類、モノエタノールアミン、ジェタノールアミン等の
アミンアルコール類を用いることができる。
−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等のグリ
コール類、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール等の多価アルコール類、エチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン、ピペラジン等のジアミ
ン類、モノエタノールアミン、ジェタノールアミン等の
アミンアルコール類を用いることができる。
活性水素原子(鎖伸長剤を有する活性水素原子も含む)
のモル数に対するインシアネート基のモル数の比は、1
を越えるよう任意に選べるが、得られ7るプレポリマー
中の遊離のイソシアネート基含量が10重重量風下、好
ま、シ<は7重量係以下とするのが望ましい。
のモル数に対するインシアネート基のモル数の比は、1
を越えるよう任意に選べるが、得られ7るプレポリマー
中の遊離のイソシアネート基含量が10重重量風下、好
ま、シ<は7重量係以下とするのが望ましい。
■ ■において製造されたウレタンプレポリマーはその
まま又は溶剤で希釈した後、重亜硫酸塩水溶液と60℃
以下の温度で、5分〜1時間、混合撹拌することによっ
て反応せしめられる。
まま又は溶剤で希釈した後、重亜硫酸塩水溶液と60℃
以下の温度で、5分〜1時間、混合撹拌することによっ
て反応せしめられる。
重亜硫酸塩としては、重亜硫酸アンモニウム、重亜硫酸
ソーダ、重亜硫酸カリが好ましく使用される。
ソーダ、重亜硫酸カリが好ましく使用される。
重亜硫酸塩水溶液は、遊離インシアネート基当量の3倍
当量以下の重亜硫酸塩を含む、15重量係以上の濃度の
ものが好ましい。
当量以下の重亜硫酸塩を含む、15重量係以上の濃度の
ものが好ましい。
プレポリマーの希釈用溶剤としては、ジオキサン、メチ
ルエチルケトン、Mエチル、トルエン、ジメチルホルム
アミド等が用いられる。
ルエチルケトン、Mエチル、トルエン、ジメチルホルム
アミド等が用いられる。
■ ■の反応によってウレタンプレポリマーの油中水型
エマルジョン又は水中油型エマルションが得られる。
エマルジョン又は水中油型エマルションが得られる。
かくして得られたエマルジョンはそのまま又は溶剤を除
去した後、水で適当な濃度にまで希釈され、ウレタンプ
レポリマーの水性液(水溶液又は水中油型エマルジョン
)となる。
去した後、水で適当な濃度にまで希釈され、ウレタンプ
レポリマーの水性液(水溶液又は水中油型エマルジョン
)となる。
この水性液6九その後、過酸化水素、有機酸を添加して
酸性状態、好ましくはpHが5以下となるような状態で
保存するのが、水性液の安定性の点で好ましい。
酸性状態、好ましくはpHが5以下となるような状態で
保存するのが、水性液の安定性の点で好ましい。
一方、水性液のpHが5以下のまま不織布に付与せしめ
られると、不織布中に形成せしめられたポリウレタン重
合体の反撥性が十分でなく、また染色物の水堅牢度も悪
くなるので好ましくない。
られると、不織布中に形成せしめられたポリウレタン重
合体の反撥性が十分でなく、また染色物の水堅牢度も悪
くなるので好ましくない。
したがって不織布に付与せしめられるウレタンプレポリ
マーの水性液のpHは5.0〜7.0、特に6.0〜6
5の範囲に調整して用いるのが好ましい。
マーの水性液のpHは5.0〜7.0、特に6.0〜6
5の範囲に調整して用いるのが好ましい。
pHの調整には重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、カ
セイソーダ等の無機アルカリが好ましく用いられる。
セイソーダ等の無機アルカリが好ましく用いられる。
本発明のウレタンプレポリマーは、その乾燥重量で、極
細繊維を含有する不織布に対して10〜100、好まし
くは20〜80重量%の範囲になるような量付与せしめ
られる。
細繊維を含有する不織布に対して10〜100、好まし
くは20〜80重量%の範囲になるような量付与せしめ
られる。
10重量係未満の場合には、極細繊維を含有する不織布
に十分な反撥弾性が付与されず、100重量係を越える
とライティング効果が低下するので好ましくない。
に十分な反撥弾性が付与されず、100重量係を越える
とライティング効果が低下するので好ましくない。
本発明の他の実施態様では、ウレタンプレポリマーは、
その乾燥重量で、極細繊維を形成しうる′複合繊維又は
混合繊維を含有する不織布に対して5〜50、好ましく
は10〜40重量%の範囲になるような量付与せしめら
れる。
その乾燥重量で、極細繊維を形成しうる′複合繊維又は
混合繊維を含有する不織布に対して5〜50、好ましく
は10〜40重量%の範囲になるような量付与せしめら
れる。
ウレタンプレポリマーの水性液を付与する方法としては
、不織布に水性液を含浸せしめる方法。
、不織布に水性液を含浸せしめる方法。
コーティングする方法、スプレーする方法等があるが、
ウレタンプレポリマーを不織布の内部まで均一に付与し
うるという点で水性液を含浸せしめる方法が好ましい。
ウレタンプレポリマーを不織布の内部まで均一に付与し
うるという点で水性液を含浸せしめる方法が好ましい。
ウレタンプレポリマーの水性液は1〜30重量係重量塵
で好ましく使用される。
で好ましく使用される。
ウレタンプレポリマーの水性液を付与せしめられた不織
布は乾燥され水分が除去される。
布は乾燥され水分が除去される。
乾燥温度は特に限定されないが通常60〜120℃の温
度で1〜15分間行なわれる。
度で1〜15分間行なわれる。
次いで本発明においては、ウレタンプレポリマーを付与
された不織布は、100〜180℃−好ましくは110
〜140℃の温度で熱処理され、不織布中のウレタンプ
レポリマーは重亜硫酸塩のブロックが解離し、反応性の
インシアネート基を再生させ、自己架橋反応によりポリ
ウレタン重合体となる。
された不織布は、100〜180℃−好ましくは110
〜140℃の温度で熱処理され、不織布中のウレタンプ
レポリマーは重亜硫酸塩のブロックが解離し、反応性の
インシアネート基を再生させ、自己架橋反応によりポリ
ウレタン重合体となる。
熱処理の時間は10秒ないし15分で十分である。
熱処理温度が100℃未満の場合はウレタンプレポリマ
ーの架橋速度が遅く、180℃を越える場合は不織布の
機械的性能が低下する傾向があり好ましくない。
ーの架橋速度が遅く、180℃を越える場合は不織布の
機械的性能が低下する傾向があり好ましくない。
染色された不織布の場合には、染色堅牢度を良好に保つ
意味で、110〜140℃の温度で熱処理するのが特に
好ましい。
意味で、110〜140℃の温度で熱処理するのが特に
好ましい。
本発明においてはプレポリマーの架橋反応を促進させる
ために触媒を使用することもできる。
ために触媒を使用することもできる。
触媒としては、ジアザビシクロオクタン等の第3級アミ
ンやジブチルチンジラウレート等の有機金属化合物があ
るっ 次いで本発明においては、ポリウレタン重合体を含有す
る不織布の少なくとも1つの表面は通常の方法によって
バッフィングされる。
ンやジブチルチンジラウレート等の有機金属化合物があ
るっ 次いで本発明においては、ポリウレタン重合体を含有す
る不織布の少なくとも1つの表面は通常の方法によって
バッフィングされる。
バッフィングは40〜400メツシユのサンドペーパー
を有するサンドロールやサンドベルト、サンドクロス等
公知の手段を用いて行なうことができる。
を有するサンドロールやサンドベルト、サンドクロス等
公知の手段を用いて行なうことができる。
不織布の表面をバッフィングすることによって、ポリウ
レタン重合体によって一定方向に集束せしめられた不織
布表面の極細繊維の毛羽がランダム化され、かつ毛羽の
長さが揃えられる。
レタン重合体によって一定方向に集束せしめられた不織
布表面の極細繊維の毛羽がランダム化され、かつ毛羽の
長さが揃えられる。
この結果、天然スェードに近い風合・外観と優れたライ
ティング効果が得られる。
ティング効果が得られる。
その後必要ならば、不織布にはブラッシング操作及び/
又はデカタイジング操作が施される。
又はデカタイジング操作が施される。
更に、本発明においては、ウレタンプレポリマーによる
処理と同時又はその後に、撥水、撥油、防水、防汚、制
電、ぬめり付与、防炎、難燃などの加工を行なうことも
可能である。
処理と同時又はその後に、撥水、撥油、防水、防汚、制
電、ぬめり付与、防炎、難燃などの加工を行なうことも
可能である。
ウレタンのプレポリマーを用いる本発明の方法は、従来
公知のポリウレタン重合体のエマルジョン又は有機溶剤
溶液を用いる場合に比べて以下のような特徴がある。
公知のポリウレタン重合体のエマルジョン又は有機溶剤
溶液を用いる場合に比べて以下のような特徴がある。
■ 本発明のウレタンのプレポリマーは比較的低分子量
であるために、不織布の内部まで均一に浸透し、ポリウ
レタンの効果が顕著に発揮され、不織布に優れた反撥弾
性やしわ回復性を与えることができる。
であるために、不織布の内部まで均一に浸透し、ポリウ
レタンの効果が顕著に発揮され、不織布に優れた反撥弾
性やしわ回復性を与えることができる。
■本発明のウレタンのプレポリマーは水性液として使用
されるため比較的粘度が低く、比較的高濃度の水性液を
不織布に含有せしめても表面部分が紙状にならず、優れ
たライティング効果が得られる。
されるため比較的粘度が低く、比較的高濃度の水性液を
不織布に含有せしめても表面部分が紙状にならず、優れ
たライティング効果が得られる。
■ 本発明のウレタンのプレポリマーの水性液は、溶液
安定性が非常に優れているので、ガムアップの如き加工
時のトラブルが生じない。
安定性が非常に優れているので、ガムアップの如き加工
時のトラブルが生じない。
本発明により得られたスェード調人工皮革は、天然スェ
ードに近い風合と外観を有し、ライティング効果に優れ
、反撥弾性や防しわ性にも優れている。
ードに近い風合と外観を有し、ライティング効果に優れ
、反撥弾性や防しわ性にも優れている。
したがって、本発明の人工皮革は、例えばジャケット、
ジャンパー、ブレザー、スカート、ズボン、ショーツ、
スラックス、ドレス、スーツ、チョッキ、コートおよび
手袋等の衣類としであるいはカバン、ブーツ、椅子カバ
ーなどに広い用途を有している。
ジャンパー、ブレザー、スカート、ズボン、ショーツ、
スラックス、ドレス、スーツ、チョッキ、コートおよび
手袋等の衣類としであるいはカバン、ブーツ、椅子カバ
ーなどに広い用途を有している。
以下は本発明の実施例を示す。
なお実施例中の部はすべて重量部を意味する。
実施例 1
〔不織布の作成〕
特開昭51−70366に開示された方法に従って、極
限粘度0.62(オルトクロロフェノール中、35℃で
測定)のポリエチレンテレフタレートと極限粘度130
(メタクレゾール中、35℃で測定)のポリ−ε−カプ
ロアミドを用い、第1図に示す如き、ポリエステル構成
部分とポリアミド構成部分が交互に隣接して16個環状
に配置され、かつ繊維の長手方向に伸び全体として管状
体を構成している中空複合繊維を製造した。
限粘度0.62(オルトクロロフェノール中、35℃で
測定)のポリエチレンテレフタレートと極限粘度130
(メタクレゾール中、35℃で測定)のポリ−ε−カプ
ロアミドを用い、第1図に示す如き、ポリエステル構成
部分とポリアミド構成部分が交互に隣接して16個環状
に配置され、かつ繊維の長手方向に伸び全体として管状
体を構成している中空複合繊維を製造した。
第1図において、1は中空複合繊維であり、2はポリア
ミド(ポリ−ε−カプロアミド)構成部分、3はポリエ
ステル(ポリエチレンテレフタレート)構成部分、4は
中空部分である。
ミド(ポリ−ε−カプロアミド)構成部分、3はポリエ
ステル(ポリエチレンテレフタレート)構成部分、4は
中空部分である。
第1図の中空複合繊維において、全ポリアミド構成部分
と全ポリエステル構成部分の重量比は1:1であり、個
々の構成部分のデニールは0.23デニール、中空複合
繊維のデニールは37デニールであった。
と全ポリエステル構成部分の重量比は1:1であり、個
々の構成部分のデニールは0.23デニール、中空複合
繊維のデニールは37デニールであった。
また中空率−全ポリアミド構成部分と全ポリエステル構
成部分および中空部分の体積の合計に対する中空部分の
体積の割合−は8%であった。
成部分および中空部分の体積の合計に対する中空部分の
体積の割合−は8%であった。
前記の如くして得られた中空複合繊維に12山/インチ
のクリンプを施した後25CTLの長さに切断しステー
ブルとし−このステープルからフラントカードにより、
重さが20Of/m2のウェブを作成した。
のクリンプを施した後25CTLの長さに切断しステー
ブルとし−このステープルからフラントカードにより、
重さが20Of/m2のウェブを作成した。
このウェブをニードルロッカールームに通し、800本
/cnfのニードルパンチヲ行すい、その後68℃の温
水中に5分間浸漬して原面積の62%にまで収縮させた
。
/cnfのニードルパンチヲ行すい、その後68℃の温
水中に5分間浸漬して原面積の62%にまで収縮させた
。
この収縮ウェブをベルトプレス乾燥機を用い0.10
kg/crAの圧力しつつ130℃で乾燥し、重さが2
9097m−厚さが1.1mm、゛見掛密度が0.26
f/cnfの不織布を得た。
kg/crAの圧力しつつ130℃で乾燥し、重さが2
9097m−厚さが1.1mm、゛見掛密度が0.26
f/cnfの不織布を得た。
この不織布の内層及び表面を顕微鏡で観察すると、中空
複合繊維の大部分は分割され、単繊維デニールが0.2
3〜0.69デニールの極細繊維となっていた。
複合繊維の大部分は分割され、単繊維デニールが0.2
3〜0.69デニールの極細繊維となっていた。
■ 数平均分子量が約1200のポリプロピレングリコ
ールにエチレンオキサイドを付加せしめ得られた、数平
均分子量2400のブロック共重合型ポリエーテルジオ
ール21部、 ■ アジピン酸、1,6−ヘキサンジオール及びネオペ
ンチルグリコールをモル比10ニア:4の割合で反応さ
せて得られたポリエステルジオール56部、 ■ 1,6−ヘキサンジオール3部、及び■ ヘキサメ
チレンジイソシアネート20部、゛からなる混合物(活
性水素原子に対するインシアネート基のモル比は206
)を、100〜105℃で1時間窒素気流下で反応させ
て、遊離のインシアネート基を有するウレタンプレポリ
マーを製造した。
ールにエチレンオキサイドを付加せしめ得られた、数平
均分子量2400のブロック共重合型ポリエーテルジオ
ール21部、 ■ アジピン酸、1,6−ヘキサンジオール及びネオペ
ンチルグリコールをモル比10ニア:4の割合で反応さ
せて得られたポリエステルジオール56部、 ■ 1,6−ヘキサンジオール3部、及び■ ヘキサメ
チレンジイソシアネート20部、゛からなる混合物(活
性水素原子に対するインシアネート基のモル比は206
)を、100〜105℃で1時間窒素気流下で反応させ
て、遊離のインシアネート基を有するウレタンプレポリ
マーを製造した。
得られたウレタンプレポリマー中の遊離のインシアネー
ト基含量は5.02%、オキシエチレン鎖の含量は10
.2%であった。
ト基含量は5.02%、オキシエチレン鎖の含量は10
.2%であった。
得られたウレタンプレポリマーは40℃まで冷却され、
ジオキサン20部を加えられた希釈された。
ジオキサン20部を加えられた希釈された。
そして希釈されたウレタンプレポリマーに、重亜硫酸ソ
ーダの25重量係水溶液65部が添加され、40℃で3
0分間十分に撹拌された。
ーダの25重量係水溶液65部が添加され、40℃で3
0分間十分に撹拌された。
その後反応系に202部の水を添加し、更に適量の過酸
化水素を添加し、pH=3、濃度約30重量%のウレタ
ンポリマーの水溶液が得られた。
化水素を添加し、pH=3、濃度約30重量%のウレタ
ンポリマーの水溶液が得られた。
前述の如くして得られた不織布は、前述のウレタンプレ
ポリマーの25重量%水溶液(pHは重炭酸ナトリウム
によって6.0に調整された)中に浸漬され、その後、
不織布の重量を基準として90係のピックアップ率にま
で絞液された。
ポリマーの25重量%水溶液(pHは重炭酸ナトリウム
によって6.0に調整された)中に浸漬され、その後、
不織布の重量を基準として90係のピックアップ率にま
で絞液された。
そして100℃で3分間乾燥された後、140℃で30
秒間熱処理された。
秒間熱処理された。
その後、熱処理された不織布の表面は、100メツシユ
のサンドペーパーを有するローラーサンダー機によって
1回バッフィングされ7、更にフラッシングされた。
のサンドペーパーを有するローラーサンダー機によって
1回バッフィングされ7、更にフラッシングされた。
得られた人工皮革は、優れた反撥弾性、しわ回復性及び
ライティング効果を有するスェード調の人工皮革であっ
た。
ライティング効果を有するスェード調の人工皮革であっ
た。
この人工皮革の諸物性の測定結果は、第1表に示されて
いる。
いる。
特に反撥弾性、防しわ性とライティング効果が、後述の
比較例1のものよりも優れている。
比較例1のものよりも優れている。
比較例 1
実施例1のウレタンプレポリマーに代え、ポリウレタン
重合体(メチレン−ジフェニル−ジイソシアネート、ポ
リエチレングリコールおよび1゜4−ブタンジオールの
反応生成物)の25重重量氷水エマルジョンを用い、実
施例1と同様の方法でスェード調の人工皮革を製造した
。
重合体(メチレン−ジフェニル−ジイソシアネート、ポ
リエチレングリコールおよび1゜4−ブタンジオールの
反応生成物)の25重重量氷水エマルジョンを用い、実
施例1と同様の方法でスェード調の人工皮革を製造した
。
この人工皮革の諸物性の測定結果は第1表に示されてい
る。
る。
このスェード調人工皮革は反撥弾性が低く、防しわ性も
良好ではなかった。
良好ではなかった。
実施例 2〜4
実施例1で製造された不織布及びウレタンプレポリマー
を用い、不織布に付与せしめられるウレタンプレポリマ
ーの量を種々変更する以外は、実施例1と同様な方法に
よって人工皮革を製造した。
を用い、不織布に付与せしめられるウレタンプレポリマ
ーの量を種々変更する以外は、実施例1と同様な方法に
よって人工皮革を製造した。
これらの人工皮革の諸物性の測定結果は、第1表に示さ
れている。
れている。
本発明の範囲内である実施例2(付与された重合体重量
30重量%)、実施例3(45重量%)及び実施例4(
60重量%)の場合には、優れた反撥弾性、しわ回復性
及びライティング効果を有するスェード調の人工皮革が
得られた。
30重量%)、実施例3(45重量%)及び実施例4(
60重量%)の場合には、優れた反撥弾性、しわ回復性
及びライティング効果を有するスェード調の人工皮革が
得られた。
実施例 5
米国特許明細書第3562374号に開示された方法に
従って、島成分として極限粘度0.62(オルトクロロ
フェノール中、35℃で測定)のポリエチレンテレフタ
レートを用い、海成分として数平均分子量約50,00
0のポリスチレンを用い、第2図に示すごとき海島型の
複合繊維を製造した。
従って、島成分として極限粘度0.62(オルトクロロ
フェノール中、35℃で測定)のポリエチレンテレフタ
レートを用い、海成分として数平均分子量約50,00
0のポリスチレンを用い、第2図に示すごとき海島型の
複合繊維を製造した。
第2図において、5は海島型の複合繊維であり、6は島
成分(ポリエチレンテレフタレート)、7は海成分(ポ
リスチレン)である。
成分(ポリエチレンテレフタレート)、7は海成分(ポ
リスチレン)である。
第2図の海島型の複合繊維において島成分の数は8個で
あり、全島成分と海成分の重量比は6:4であり、一つ
の島成分のデニールは0.24デニール、海島型の複合
繊維のデニールは3.8デニールであった。
あり、全島成分と海成分の重量比は6:4であり、一つ
の島成分のデニールは0.24デニール、海島型の複合
繊維のデニールは3.8デニールであった。
前記の如くして得られた海島型の複合繊維に12山/イ
ンチのクリップを施こし、120℃で30分間熱固定を
行なった後、51mmに切断してステープルとした。
ンチのクリップを施こし、120℃で30分間熱固定を
行なった後、51mmに切断してステープルとした。
このステープルをクロスラツパーを用いて400部m2
のウェッブとした。
のウェッブとした。
このウェッブをニードルロッカールームに通し、480
本/crAのニードルパッチを行ない不織布を作成した
。
本/crAのニードルパッチを行ない不織布を作成した
。
その後この不織布に、実施例1の場合と同様に、ウレタ
ンプレポリマー水溶液の付与及び熱処理を行なった。
ンプレポリマー水溶液の付与及び熱処理を行なった。
得られたポリウレタン重合体を含有する不織布は、トリ
クロロエチレンで5回洗浄され、海成分であるポリスチ
レンが溶解除去された。
クロロエチレンで5回洗浄され、海成分であるポリスチ
レンが溶解除去された。
その後不織布は、実施例1と同様にバッフィングされ更
にブラッシングされた。
にブラッシングされた。
得られた人工皮革は、優れた反撥弾性、しわ回復性及び
ライティング効果を有するスェード調の人工皮革であっ
た。
ライティング効果を有するスェード調の人工皮革であっ
た。
この人工皮革の諸物性の測定結果は第1表に示されてい
る。
る。
実施例 6
〔不織布の作成〕
ポリ−ε−カプロアミドを260℃の紡糸温度及び35
0m/分の紡糸速度で高速紡糸し、40デニール15.
7フイラメント(単繊維デニールが0.77’ニール)
のマルチフィラメント糸を得た。
0m/分の紡糸速度で高速紡糸し、40デニール15.
7フイラメント(単繊維デニールが0.77’ニール)
のマルチフィラメント糸を得た。
このマルチフィラメント糸から実施例1の場合と同様な
条件で不織布を作成した。
条件で不織布を作成した。
■ アジピン酸、1,6−ヘキサンジオール及びネオペ
ンチルグリコールをモル比4:3:2の割合で反応させ
て得られた、ポリエステルジオール36部、 ■ 数平均分子量が約1000のポリエチレングリコー
ル41部、及び ■ キシリレンジイソシアネート23部 からなる混合物(活性水素原子に対するインシアネート
基のモル比は1.60)を、95〜100°Cで1時間
窒素気流下で反応させて、遊離のインシアネート基を有
するウレタンプレポリマーを製造した。
ンチルグリコールをモル比4:3:2の割合で反応させ
て得られた、ポリエステルジオール36部、 ■ 数平均分子量が約1000のポリエチレングリコー
ル41部、及び ■ キシリレンジイソシアネート23部 からなる混合物(活性水素原子に対するインシアネート
基のモル比は1.60)を、95〜100°Cで1時間
窒素気流下で反応させて、遊離のインシアネート基を有
するウレタンプレポリマーを製造した。
得られたウレタンプレポリマーの遊離のイソシアネート
基含量は3.76 %、オキシエチレン鎖の含量は39
.6%であった。
基含量は3.76 %、オキシエチレン鎖の含量は39
.6%であった。
得られたウレタンプレポリマーは40℃まで冷却され、
重亜硫酸カリウムの30重量%水溶液50部が添加され
、40℃で20分間十分に撹拌された。
重亜硫酸カリウムの30重量%水溶液50部が添加され
、40℃で20分間十分に撹拌された。
その後、反応系に233部の水を添加し、更に適量の過
酸化水素と酒石酸を添加して、pH=2、濃度約30重
量%のウレタンプレポリマーのエマルジョンが得られた
。
酸化水素と酒石酸を添加して、pH=2、濃度約30重
量%のウレタンプレポリマーのエマルジョンが得られた
。
前記の不織布を、前記の如くして得られたウレタンプレ
ポリマーの25Ii量%エマルジョン(pHは炭酸す)
IJウムによって65に調整された)中に浸漬し、そ
の後不織布は、不織布の重量を基準として90%のピッ
クアップ率にまで絞液された。
ポリマーの25Ii量%エマルジョン(pHは炭酸す)
IJウムによって65に調整された)中に浸漬し、そ
の後不織布は、不織布の重量を基準として90%のピッ
クアップ率にまで絞液された。
そして100℃で3分間乾燥された後、120°Cで2
分間熱処理された。
分間熱処理された。
その後、熱処理された不織布の表面は、100メツシユ
のサンドペーパーを有するローラーサンダー機によって
1回バッフィングされ、更にブラッシングされた。
のサンドペーパーを有するローラーサンダー機によって
1回バッフィングされ、更にブラッシングされた。
得られた人工皮革は、優れた反撥弾性、しわ回復性及び
ライティング効果を有するスェード調の人工皮革であっ
た。
ライティング効果を有するスェード調の人工皮革であっ
た。
この人工皮革の諸物性の測定結果は、第1表に示されて
いる。
いる。
第1図は中空複合繊維の模写図、第2図は海島型の複合
繊維の模写図、第3図は曲げ硬さおよび曲げ弾性の測定
方法を示す説明図である。
繊維の模写図、第3図は曲げ硬さおよび曲げ弾性の測定
方法を示す説明図である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1(1)単繊維デニールが0.0001〜0.8デニー
ルの範囲にある極細繊維を含有する不織布を作成する工
程、 (2)該不織布に、遊離のインシアネート基が重亜硫酸
塩でブロックされた親水性かつ熱反応性のウレタンプレ
ポリマーのpHが5.0〜7.0の範囲にある水性液を
付与する工程、 (3)ウレタンプレポリマーを付与した不織布を、10
0〜180℃の温度で熱処理し不織布中にポリウレタン
重合体を形成させる工程、及び(4)ポリウレタン重合
体を含有する不織布の表面をバッフィングする工程、 からなるスェード調人工皮革の製造方法。 2 ウレタンプレポリマーが、分子中に10〜40重量
係のオキシエチレン鎖を含有している特許請求の範囲第
1項記載のスェード調人工皮革の製造方法。 3 ウレタンプレポリマーの付与量(乾燥重量)が、不
織布の重量を基準として10〜100重量係である特許
請求の範囲第1項記載のスェード調人工皮革の製造方法
。 4 熱処理温度が110〜140℃である特許請求の範
囲第1項記載のスェード調人工皮革の製造方法。 5(1) 単繊維デニールが0.0001〜0.8デ
ニールの範囲にある極細繊維を形成しうる、複合繊維又
は混合繊維を含有する不織布を作成する工程、 (2)該不織布に、遊離のインシアネート基が重亜硫酸
塩でブロックされた親水性かつ熱反応性のウレタンプレ
ポリマーのpHが5.0〜7.0の範囲にある水性液を
付与する工程、 (3)ウレタンプレポリマーを付与した不織布を。 100〜180℃の温度で熱処理し不織布中にポリウレ
タン重合体を形成させる工程、 (4)ポリウレタン重合体を含有する不織布を有機溶剤
で処理することによって複合繊維又は混合繊維から単繊
維デニールが0.0001〜0.8デニールの範囲にあ
る極細繊維を形成させる工程、及び (5)得られた不織布の表面をバッフィングする工程、 からなるスェード調人工皮革の製造方法。 6 ウレタンプレポリマーが、分子中に10〜40重量
係のオキシエチレン鎖を含有している特許請求の範囲第
5項記載のスェード調人工皮革の製造方法。 7 ウレタンプレポリマーの付与量(乾燥重量)が不織
布の重量を基準として5〜50重量係である特許請求の
範囲第5項記載のスェード調人工皮革の製造方法。 8 熱処理温度が110〜140°Cである特許請求の
範囲第5項記載のスェード調人工皮革の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52156351A JPS5940948B2 (ja) | 1977-12-27 | 1977-12-27 | スエ−ド調人工皮革の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP52156351A JPS5940948B2 (ja) | 1977-12-27 | 1977-12-27 | スエ−ド調人工皮革の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5489001A JPS5489001A (en) | 1979-07-14 |
JPS5940948B2 true JPS5940948B2 (ja) | 1984-10-03 |
Family
ID=15625849
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP52156351A Expired JPS5940948B2 (ja) | 1977-12-27 | 1977-12-27 | スエ−ド調人工皮革の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5940948B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE102004010456A1 (de) * | 2004-03-01 | 2005-09-22 | Carl Freudenberg Kg | Verfahren zur Herstellung eines lichtechten Syntheseleders und danach hergestellte Produkte |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50108395A (ja) * | 1974-01-31 | 1975-08-26 | ||
JPS50155794A (ja) * | 1974-06-11 | 1975-12-16 |
-
1977
- 1977-12-27 JP JP52156351A patent/JPS5940948B2/ja not_active Expired
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS50108395A (ja) * | 1974-01-31 | 1975-08-26 | ||
JPS50155794A (ja) * | 1974-06-11 | 1975-12-16 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5489001A (en) | 1979-07-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4216111B2 (ja) | 極細繊維状スエード不織布の製造方法およびそれに関連した方法 | |
KR100688693B1 (ko) | 인공 가죽용 섬유성 기질과 이를 이용한 인공 가죽 | |
JP3226024B2 (ja) | 高度の耐摩耗性を有する起毛人工皮革 | |
JP4506471B2 (ja) | 皮革様シート状物の製造方法 | |
US4390566A (en) | Method of producing soft sheet | |
CA1101197A (en) | Process for the preparation of suede-like raised woven or knitted fabric | |
JP2005248415A (ja) | 耐光堅牢度の高い人工皮革の製造方法 | |
KR20050021265A (ko) | 인공 피혁 및 그 제조 방법 | |
EP0082013B1 (en) | Binding agent for pile fabrics and a method of producing pile fabric | |
JPS5940948B2 (ja) | スエ−ド調人工皮革の製造方法 | |
CN100455708C (zh) | 皮革样片及其制备方法 | |
JP3043058B2 (ja) | 柔軟な繊維質シート及びその製造に適したポリウレタン系多成分繊維 | |
KR100337990B1 (ko) | 누박조인공피혁의제조방법 | |
JPH04209873A (ja) | 皮革様シート状物の製造法 | |
JP2003286667A (ja) | 皮革様シート状物の製造方法 | |
JPH09250063A (ja) | 立毛シート及びその製造方法 | |
JP3109761B2 (ja) | スエード調人工皮革及びその製造方法 | |
JPS59211664A (ja) | 伸縮性良好なシ−ト物およびその製造方法 | |
KR860001654B1 (ko) | 라이팅효과가 우수한 스웨드조 인공피혁의 제조방법 | |
JP3090749B2 (ja) | スエード調人工皮革 | |
KR100231325B1 (ko) | 누박조 인공피혁의 제조방법 | |
JP3032571B2 (ja) | 柔軟な繊維質シート及びその製造に適した多成分繊維 | |
KR100221602B1 (ko) | 인공피혁 | |
JPH0637752B2 (ja) | スエード調シートの仕上法 | |
KR20250029811A (ko) | 입모 인공 피혁 및 그 제조 방법 |