JPS5926850Y2 - 馬の蹄装具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は馬の蹄に装着し、爪の保護を行なうと共に後方
への土砂飛散を防止する馬の蹄装具に係るものである。

従来の蹄鉄は蹄の底部に釘で打ちつげ蹄の磨耗及び蹄割
れを保護しているのみであった。

そのためやわらかい土壌の上を走るとき、蹄鉄の厚さと
蹄裏の凹部に土砂が圧入して、かげ足、とくに競馬等に
於ては、蹄裏に圧入した土砂がげとばされ、後方から走
行する人馬にあたり、邪魔になったりけがをする危険が
あった。

本考案は上記の欠点を除くため考案したもので以下図面
について一実施例を説明すれば、第１図〜第３図に示す
如く、硬質合成樹脂素材にて主体１を馬蹄形に形成し、
その周囲所望位置に複数個の取付用の釘穴４をあげる。

次いで主体１の内側前方部分にそって底壁から上方に向
ってもつ上がった隆起丘２を設け、その間に複数本の逃
げ溝５を透設する。

この逃げ溝５は発条効果を有すると共に蹄の大小による
調節用であるから、隆起丘２をはずれた主体１部分にも
透設しておくと、調節がより効果的である。

さらに土砂が落ちやすいように隆起丘２をはずれた主体
１の後方部分６は下壁に向って傾斜させる。

３は従来の蹄鉄と同様に蹄のすべりを防止する爪止めで
ある。

上述の如く構成して、これを馬蹄に装着するには、従来
の蹄鉄と同様に蹄を削り、はぼ馬蹄に合わせて釘穴４に
釘を打ちこんで装着する。

このように装着してかたい面上を歩き又は走るときは蹄
裏凹部への土砂の圧入はなく、従来の蹄鉄とかわりなく
、やわらかい土壌の上を歩き又は走るときは、蹄裏凹部
に馬体の重量により土砂が第２図、第３図の二点鎖線で
示す土砂の圧入状態Ｉの如く圧入されるが、圧入によっ
て隆起丘２が上方に拡がり、蹄の踏みかえによって馬体
重量が解放されると、隆起丘２の発条弾力によってもと
の状態に縮まり、圧入している土砂を外方にはじき出す
。

また隆起丘２のはずれた主体１の後部６は下壁に向って
傾斜しているのでさらに路内の土砂が出やすい。

したがって後方へ飛散する以前に蹄裏から土砂かはなれ
て、飛散することがなく後方からの人馬に危険を与えな
い。

上述の如〈従来の蹄鉄より、一度型作りをすれば安価に
成型され、より効果的な蹄装具を提供することができる
ものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案−実施例の平面図、第２図、第３図は第
１図のＡ−Ａ−ＢＣＤＥ部断面図である。 １は主体、２は隆起丘、３は爪のずり止め、４は釘穴、
５は調整溝、６は土砂落し傾斜、７は土砂の圧入状態を
示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 硬質合成樹脂素材にて、複数個の取付釘穴を設けた馬蹄
   形の主体を形成し、該主体の底壁から上方へ内側前方部
   にそって複数本の逃げ溝を透設した隆起丘を設けて戚る
   馬の蹄装具。