JPS5910212B2 - 食器洗い機 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は洗浄用ポンプと排水用ポンプとを１個のモータ
で駆動するようにした食器洗い機に関するもので、切替
クラッチを介して各ポンプをそれぞれ独立して駆動しモ
ータの負荷軽減と騒音の低下をはかったものである。

以下添付図面をもとに本発明の一実施例について説明す
る。

図において１は食器洗い機の外装で、この上面には天板
２を有し、内部には前面開口の内装３を設けてこの開口
部に前蓋４を配設している。

前記内装３内には、上下２段の食器かと５，６を有し、
それぞれの食器かと５，６の底面から、洗浄ノズル７お
よび８で洗浄液およびすすぎ液を噴出するようになって
いる。

噴出された液は、内装底面の凹部１３にたまり、この中
に納められているフィルタ１４を通してサクションホー
ス１２から洗浄用ポンプ１１に吸い込まれるものであり
、その後再度、洗浄ノズル７，８より噴出されるもので
ある。

１０は洗浄用ポンプ１１を駆動するモータで、このモー
タは、外装底部に固定された枠９に防振ゴム１５を介し
て固着されている。

１６は外装１の下面に設けられた本体支持脚である。

また、洗浄用ポンプ１１の隣りには、排水用ポンプ１７
が配設されていて、排水工程時に内装底面の四部１３に
設けた排水パイプ１８よりサクションホース１９を通っ
て排水用ポンプ１７に吸い込まれ、吐出口２０より排水
ホースを通って機外へ排出されるものである。

洗浄用ポンプ１１の内部構成について第２図、第３図に
より説明すると、左右２つのケーシング２１，２２によ
り渦室２３が形成され、このケーシングの中央にはラン
ナー２４を配し、モータ軸２５の延長上に配したランナ
ー軸３２の先端部に固着されている。

ランナー軸３２とケーシング２１の中央ボス部２６の間
には、メカニカルシール２７を配して漏水を防止してい
る。

ケーシング２２のランナー２４の対応する位置には流入
口２８を有し、サクションホース１２から流れ込んでき
た洗浄液をランナー２４に案内する。

モータ軸２５には、ピン３５で固定されているクラッチ
ボス３３およびプーり取付板３４を介して、排水ポンプ
１７を駆動するモータプーリ２９が装設されており、駆
動ベルト３０を介してポンププーり３１に連結されてい
る。

モータ軸２５の先端には、ボールベアリング３６が装備
されており、このボールベアリング３６の外輪とランナ
ー軸３２とを連結する連結ボス３７を有している。

連結ボス３７とランナー軸３２とは、セットビス３８で
固着されている。

また連結ボス３７の径犬部４２の外周と、クラッチボス
３３の外周とは同径にしていて、ここに切替クラッチを
構成するクラッチスプリング３９が装着されている。

また連結ボス３γの径小部４３の外周には、ボールベア
リング４０が装備されており、その外輪はモータプーり
２９の内周に圧入されている。

すなわち、モータプーり２９は、モータ軸２５に対して
、一方ではクラッチボス３３およびプーり取付板３４で
保持され、他方ではボールベアリング３６、連結ボス３
１およびボールベアリング４０を介在して遊嵌保持され
ている。

なおランナー軸３２はランナー２４に対してモールデイ
ング固定されている。

４１はランナー軸３２の先端径大部を示す。次に排水用
ポンプ１７の内部構成について説明する。

このポンプの渦室４４も、前記ケーシング２Ｌ２２を２
枚合せることによって形成される。

渦室４４の内部にはランナー４５を有し、これは、ケー
シングボス部４６に嵌挿されている２個のメタル４γを
軸受として回転自在に軸支されたランナー軸４８の先端
部に固着されている。

被駆動部材を構成するポンププーり３１は、ランナー軸
４８に遊嵌しており、後記の切替クラッチを介して両者
は連結されている。

またメタル４７とランナー４５の間には、オイルシール
４９を配し、渦室４４内の水が軸受部から外部に漏出し
ないようにしている。

さらにケーシング２２のランナー４５に対応する位置に
は、流入口５０を有し、排水液が内装底面の凹部１３か
らサクションホース１９を通じて流れ込んでくる水をラ
ンナー４５へ案内する。

５１は渦室２３ ，４４の間に設けた隔壁で、ケーシン
グ２Ｌ２２と一体に形成されている。

ランナー軸４８に設けられた切替クラッチ部の構成を説
明すると、ポンププーり３１に内設したプーリボス５２
と、ランナー軸４８の径小部５３に座金５４をはさんで
ナット５５で取付けたクラッチボス５６との間にクラッ
チスプリング５７を捲装している。

そして、プーリボス５２の内周には、ボールベアリング
５８を設けてこれをクラッチボス５６あるいはランナー
軸４８に装着している。

なお５９はランナー軸４８を軸支する２つのメタル４７
間に挿入した油溜め用のフエルト、６０は切替クラッチ
内へ油を充填した時の油もれを防止するためのオイル力
バー、６１はランナー軸３２の外周を保持するメタルで
、サービスなどの補修時にモータ１０とポンプケーシン
グ類が分解された時に、特殊な組立ゲージを使用しなく
ても再組立ができるようにしたものである。

上記した食器洗い機の動作を説明するさ、クラッチスプ
リング３９，５７はともに右巻きとなっており、モータ
１０が軸側からみて左回転の時、クラッチスプリング３
９はゆるみ、クラッチスプリング５７は締り動作をする
。

すなわち、クラッチボス３３と連結ボス３７は空転し、
クラッチボス５６とプーリボス５２はクラッチスプリン
グ５７により連結される。

したがって、モータ１０の左回転の時は、排水用ポンプ
１７のみが駆動され、排水が行なわれるものである。

逆にモータ１０が右回転した時は、洗浄用ポンプ１１の
みが駆動され、洗浄が行なわれるものである。

以上のようにして洗浄と排水が行なわれるものであるが
、両ポンプが同時に駆動されることはないものである。

なお、洗浄用ポンプおよび排水用ポンプの切替クラッチ
部には適量の油が充填されていて、長期にわたる運転に
耐えるように配慮されている。

従来、この種の食器洗い機において、洗浄用ポンプと排
水用ポンプとを１個のモータで駆動するようにしたもの
は知られている。

しかしこの方式は洗浄と排水を切替えるのに単にモータ
を正逆転させるものであるため、モータは洗浄を排水の
いづれにおいても両ポンプを駆動しなければならず余分
な負荷がかかり消費電力を無駄に費すとともに、排水時
に洗浄ポンプからの騒音発生が大きく問題があった。

その上、ランナーおよび渦室の形状が規制され、充分な
性能が得られないといった問題もある。

しかるに、本発明の食器洗い機は、洗浄用ポンプと排水
用ポンプとは切替クラッチの作用によりそれぞれ独立し
て駆動されるため、従来のようにモータに余分な負荷が
かかることなく、また排水時における洗浄ポンプからの
騒音発生もなく、さらにランナーは独立しているために
形状が制限されることなく充分な性能が得られるもので
ある。

したがって、小型でコンパクトな駆動部の構成により、
静しゆくでかつ高性能な食器洗い機が提供できるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明食器洗い機の一実施例を示す全体の概略
側断面図、第２図はポンプ部の外観斜視図、第３図は同
ポンプ部の詳細断面図である。 １０・・・・・・モーク、１１・・・・・・洗浄用ポン
プ、１γ・・・・・・排水用ポンプ、２４ ， ２５・
・・・・・ランナー、３９，５７・・・・・・切替クラ
ッチ（クラッチスプリング）、２９，３３・・・・・・
駆動部材（モータプーリ、クラッチボス）、３１・・・
・・・被駆動部材（ポンププーリ）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 洗浄液およびすすぎ液を循環する洗浄用ポンプと、
   これらの液を機外へ排出する排水用ポンプとを有し、両
   ポンプは一個のモータで駆動され、それぞれ独立した渦
   室とランナーとランナー軸とを有し、モーク軸上には、
   排水用ポンプに連結する駆動部材と、洗浄用ポンプのラ
   ンナー軸に切替クラッチを介して連結される駆動部材と
   を有し、排水用ポンプのランナー軸上には切替クラッチ
   を介して被駆動部材を有してなる食器洗い機。