JPS5852501B2 - 樹脂被覆を施した亜鉛合金鋳物の製造方法 - Google Patents
樹脂被覆を施した亜鉛合金鋳物の製造方法Info
- Publication number
- JPS5852501B2 JPS5852501B2 JP54045873A JP4587379A JPS5852501B2 JP S5852501 B2 JPS5852501 B2 JP S5852501B2 JP 54045873 A JP54045873 A JP 54045873A JP 4587379 A JP4587379 A JP 4587379A JP S5852501 B2 JPS5852501 B2 JP S5852501B2
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- resin
- aluminum
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Description
【発明の詳細な説明】
本発明は合成樹脂層により表面を被覆した亜鉛合金鋳物
の製造方法に関するものである。
の製造方法に関するものである。
亜鉛合金は鋳造性が良好であることより鋳物製品として
多用されている。
多用されている。
一方、合成樹脂材料の著しい進歩により合成樹脂が治工
具として利用されるようになり、この合成樹脂と上記亜
鉛合金鋳物とを組合せた製品が用いられるようになって
来た。
具として利用されるようになり、この合成樹脂と上記亜
鉛合金鋳物とを組合せた製品が用いられるようになって
来た。
その一例たるプレス型の場合、高精度のプレス面が要求
されるプレス型として亜鉛合金鋳物母体の表面に所定表
面形状の合成樹脂層を注型したものがある。
されるプレス型として亜鉛合金鋳物母体の表面に所定表
面形状の合成樹脂層を注型したものがある。
ところでこの樹脂層にはその強度を上げるために一般に
鉄粉等を混入せしめるので母体との接着力が低下し、ま
た母体と樹脂層との熱膨張係数の相異により樹脂との境
界に高い熱応力が発生し、樹脂層が母体より剥れるとい
う問題がある。
鉄粉等を混入せしめるので母体との接着力が低下し、ま
た母体と樹脂層との熱膨張係数の相異により樹脂との境
界に高い熱応力が発生し、樹脂層が母体より剥れるとい
う問題がある。
そこで樹脂層の母体への結合を強化するために、亜鉛合
金鋳物鋳造時にその表面に多数の突起を形成せしめ、こ
の突起を有する表面に樹脂を注型する手段がとられてい
るが、この手段は鋳型造形、砂落し、樹脂注型に先だつ
表面清浄化の困難性に問題がある。
金鋳物鋳造時にその表面に多数の突起を形成せしめ、こ
の突起を有する表面に樹脂を注型する手段がとられてい
るが、この手段は鋳型造形、砂落し、樹脂注型に先だつ
表面清浄化の困難性に問題がある。
また樹脂層を接着すべき鋳物表面に開口を狭くして底部
へ広がる溝を機械カロエにより形成し、この溝に流入し
た樹脂により結合を強化する手段がとられているが、表
面が三次元曲面の場合は非常に高価なものとなる。
へ広がる溝を機械カロエにより形成し、この溝に流入し
た樹脂により結合を強化する手段がとられているが、表
面が三次元曲面の場合は非常に高価なものとなる。
そこで、樹脂との接着力強化用の突起として、鋳物母体
と同種の亜鉛合金のスタッドを母体表面に溶接すること
も考えられるが、亜鉛合金は低融点、低沸点であること
よりアーク溶接は困難とされており11発明者等の実験
によれば、低エネルギー(低電圧)の場合はアークが発
生せず、高エネルギーの場合は溶融金属が飛散して溶接
がしにくく、溶接できた場合でも母体との接合面積が少
ない、いわゆるアンダーカットになり、曲げ試験ではい
ずれも接合面で破壊し高い接合強度が得られなかった。
と同種の亜鉛合金のスタッドを母体表面に溶接すること
も考えられるが、亜鉛合金は低融点、低沸点であること
よりアーク溶接は困難とされており11発明者等の実験
によれば、低エネルギー(低電圧)の場合はアークが発
生せず、高エネルギーの場合は溶融金属が飛散して溶接
がしにくく、溶接できた場合でも母体との接合面積が少
ない、いわゆるアンダーカットになり、曲げ試験ではい
ずれも接合面で破壊し高い接合強度が得られなかった。
このような接合強度の低いスタッドでは、樹脂層に生じ
る高い熱応力に耐えることができす、破断して樹脂層の
剥れを許すことになる。
る高い熱応力に耐えることができす、破断して樹脂層の
剥れを許すことになる。
また−力において、亜鉛合金の主用途であるダイカスト
用合金および型合金の組成は、99.95饅以上の高純
度亜鉛地を原料とし、強度および靭性の点からアルミニ
ウム約401)を含むものであること、また用途によっ
てはその他に銅やマグネシウムを含有せしめることが規
定されている。
用合金および型合金の組成は、99.95饅以上の高純
度亜鉛地を原料とし、強度および靭性の点からアルミニ
ウム約401)を含むものであること、また用途によっ
てはその他に銅やマグネシウムを含有せしめることが規
定されている。
この亜鉛合金はコストが高いことより、再溶解(鋳返し
)して用いられるのが普通であるが、鋳返しをすると引
張り強さや伸ひが低下する。
)して用いられるのが普通であるが、鋳返しをすると引
張り強さや伸ひが低下する。
鋳返しをした合金成分は、アルミニウムが減少し、銅は
ほとんど減少しない。
ほとんど減少しない。
このこと力)ら、鋳返しによる機械的性質の低下の主因
はアルミニウムの減少によるものとされている。
はアルミニウムの減少によるものとされている。
本発明は上記の実情に鑑みてなされたもので、亜鉛合金
母体の表面にアルミニウムのスタッドを溶接により突設
し、この表面に合成樹脂を注型して強固に接着された合
成樹脂層を形成せしめるものである。
母体の表面にアルミニウムのスタッドを溶接により突設
し、この表面に合成樹脂を注型して強固に接着された合
成樹脂層を形成せしめるものである。
しかして本発明によるときは、亜鉛合金のスタッドの如
き著しいスパッターやアンダーカットが生じることなく
アルミニウムのスタッドを強固に母体面に溶接すること
ができ、従ってそのまわりに樹脂を注型して被覆層を形
成すれば該被覆層は母体に強固に溶接されたアルミニウ
ムのスタッドにより保持され、高い熱応力に耐えて母体
よりの剥離が防止されるのである。
き著しいスパッターやアンダーカットが生じることなく
アルミニウムのスタッドを強固に母体面に溶接すること
ができ、従ってそのまわりに樹脂を注型して被覆層を形
成すれば該被覆層は母体に強固に溶接されたアルミニウ
ムのスタッドにより保持され、高い熱応力に耐えて母体
よりの剥離が防止されるのである。
また、母体鋳物を鋳返した場合、亜鉛合金中の少量のア
ルミニウムが酸化物となって除去され、アルミニウムの
量が減少スるが、本発明においてはこのアルミニウム成
分の減少はアルミニウム製のスタッドにより補充される
ことより鋳返しによる機械的性質の低下を軽減すること
ができるのである。
ルミニウムが酸化物となって除去され、アルミニウムの
量が減少スるが、本発明においてはこのアルミニウム成
分の減少はアルミニウム製のスタッドにより補充される
ことより鋳返しによる機械的性質の低下を軽減すること
ができるのである。
以下、本発明の実施例を図により説明すれば、第1図に
示す如く亜鉛合金鋳物のプレス型母体1のプレス面に5
71gl1φ程度のアルミニウム合金棒(例えばJIS
H4040)のスタッド2をほぼ均等に分布させてコン
デンサー充電式溶接機等により溶接する。
示す如く亜鉛合金鋳物のプレス型母体1のプレス面に5
71gl1φ程度のアルミニウム合金棒(例えばJIS
H4040)のスタッド2をほぼ均等に分布させてコン
デンサー充電式溶接機等により溶接する。
次に、第2図に示す如く定盤(図示せず)に設置した樹
脂注型用面こう型3の成形面と上記スタッド2を突設し
たプレス型母体1の表面とを約10Mの間隙をおいて対
向せしめてプレス型母体1を設置する。
脂注型用面こう型3の成形面と上記スタッド2を突設し
たプレス型母体1の表面とを約10Mの間隙をおいて対
向せしめてプレス型母体1を設置する。
また母体1の湯口にはラッパ状の紙筒4を取付け、上記
間隙の外周をマスキングテープ(図示せず)でシールし
、その上を石こうで完全にシールする。
間隙の外周をマスキングテープ(図示せず)でシールし
、その上を石こうで完全にシールする。
そして硬化剤を配合した常温硬化性エポキシ樹脂を、上
記紙筒4より母体1と石こう型3との間隙に注入充填す
る。
記紙筒4より母体1と石こう型3との間隙に注入充填す
る。
これを約2昼夜放置することにより樹脂を硬化せしめ、
石こう型3を離型後、紙筒4内の樹脂を切削除去し、第
3図に示す如く母体1の表面に樹脂層5が強固に接着さ
れたプレス型を得る。
石こう型3を離型後、紙筒4内の樹脂を切削除去し、第
3図に示す如く母体1の表面に樹脂層5が強固に接着さ
れたプレス型を得る。
なお、表面に螺状の溝を形成したアルミニウムスタッド
を用いれば、樹脂層との結合はより強力となる。
を用いれば、樹脂層との結合はより強力となる。
次に亜鉛合金部材の表面にアルミニウムのスタッドを溶
接した実験例について述べる。
接した実験例について述べる。
厚さ10顛で接合表面を研摩した亜鉛合金部材に5w1
φのアルミニウム合金棒(JIs H4040)のスタ
ッドを、コンデンサー充電式溶接機(容量3200μF
)を用い、直流電圧160Vで垂直に溶接した。
φのアルミニウム合金棒(JIs H4040)のスタ
ッドを、コンデンサー充電式溶接機(容量3200μF
)を用い、直流電圧160Vで垂直に溶接した。
溶接部近傍の成分変化をEPMAで調べたところ、亜鉛
合金とアルミニウムの中間の成分を有する合金が溶接部
に生じて溶接がなされていることが確認された。
合金とアルミニウムの中間の成分を有する合金が溶接部
に生じて溶接がなされていることが確認された。
また接合部の硬さは第4図に示す如くアルミニウムスタ
ッドよりも高く、接合部の強度がすぐれていることが確
認された。
ッドよりも高く、接合部の強度がすぐれていることが確
認された。
なお、図において横軸のORは接合境界位置、その左は
亜鉛合金部材側、その右はアルミニウムスタッド側であ
る。
亜鉛合金部材側、その右はアルミニウムスタッド側であ
る。
また、上記溶接機の電圧を50V〜160Vの間で変化
させ、上記亜鉛合金部材の表面にアルミニウムスタッド
と亜鉛合金スタッドの溶接を行なった。
させ、上記亜鉛合金部材の表面にアルミニウムスタッド
と亜鉛合金スタッドの溶接を行なった。
アルミニウムスタッドでは50Vで充分に強固な溶接が
されたが、亜鉛合金スタッドでは75Vでも部分的にし
か溶接がされず、またそれ以上に電圧を上げるとスパッ
ターおよびパリが著しく発生した。
されたが、亜鉛合金スタッドでは75Vでも部分的にし
か溶接がされず、またそれ以上に電圧を上げるとスパッ
ターおよびパリが著しく発生した。
上記の如く本発明は、亜鉛合金母体表面に強固に樹脂層
を接合せしめた製品を作業性よく製造する方法を提供す
るものである。
を接合せしめた製品を作業性よく製造する方法を提供す
るものである。
この種製品特にプレス型等の大型製品において問題とな
るのは母体よりの樹脂層の剥れである。
るのは母体よりの樹脂層の剥れである。
この剥れは主として樹脂層と母体との熱膨張係数の差に
より樹脂層の境界に発生する熱応力によるものである。
より樹脂層の境界に発生する熱応力によるものである。
そこで本発明は、亜鉛合金母体表面に多数のアルミニウ
ムスタッドを溶接により立設し、この表面に樹脂を注型
することにより、アルミニウムスタッドにて強固に母体
に接合した樹脂層を形成せしめるのである。
ムスタッドを溶接により立設し、この表面に樹脂を注型
することにより、アルミニウムスタッドにて強固に母体
に接合した樹脂層を形成せしめるのである。
しかしてアルミニウムスタッドは亜鉛合金母体面に作業
性容易、かつ強固に溶接することができ、従ってこのア
ルミニウムスタッドのまわりに成形された樹脂層は、た
とえこれに高い熱応力が発生したとしても、アルミニウ
ムスタッドは溶接部より破断することなく、樹脂層を強
固に母体面に保持せしめるのであり、本発明はプレス型
の如く大型でかつ荒い使用条件下におかれる製品に適用
して極めて有効である。
性容易、かつ強固に溶接することができ、従ってこのア
ルミニウムスタッドのまわりに成形された樹脂層は、た
とえこれに高い熱応力が発生したとしても、アルミニウ
ムスタッドは溶接部より破断することなく、樹脂層を強
固に母体面に保持せしめるのであり、本発明はプレス型
の如く大型でかつ荒い使用条件下におかれる製品に適用
して極めて有効である。
しかも本発明は樹脂層を係止すべき部材としてアルミニ
ウムスタツドを用いたことにより、亜鉛合金母体を鋳返
して再使用する場合にアルミニウム成分が補充され、鋳
返し製品の機械的強度の低下を防止するという極めてす
ぐれた効果をも兼備するものである。
ウムスタツドを用いたことにより、亜鉛合金母体を鋳返
して再使用する場合にアルミニウム成分が補充され、鋳
返し製品の機械的強度の低下を防止するという極めてす
ぐれた効果をも兼備するものである。
第1図ないし第3図は本発明による製造工程をモデル的
に示す図であり、第4図は亜鉛合金母体に溶接したアル
ミニウム製スタッドの接合強度を示す図である。 1・・・・・・亜鉛合金製プレス型母体、2・・・・・
・アルミニウム製スタッド、3・・・・・・樹脂注型用
層ごう型、4・・・・・・樹脂注入用紙筒、5・・・・
・・樹脂層。
に示す図であり、第4図は亜鉛合金母体に溶接したアル
ミニウム製スタッドの接合強度を示す図である。 1・・・・・・亜鉛合金製プレス型母体、2・・・・・
・アルミニウム製スタッド、3・・・・・・樹脂注型用
層ごう型、4・・・・・・樹脂注入用紙筒、5・・・・
・・樹脂層。
Claims (1)
- 1 亜鉛合金鋳物の表面に樹脂層を形成せしめるに際し
て、亜鉛合金鋳物の表面にアルミニウムのスタッドを溶
接し、該表面に合成樹脂を注型してこれを固化させるこ
とにより、上記スタッドおよび亜鉛合金鋳物の表面に固
着した樹脂層を形成せしめることを特徴とする樹脂被覆
を施した亜鉛合金鋳物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54045873A JPS5852501B2 (ja) | 1979-04-14 | 1979-04-14 | 樹脂被覆を施した亜鉛合金鋳物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP54045873A JPS5852501B2 (ja) | 1979-04-14 | 1979-04-14 | 樹脂被覆を施した亜鉛合金鋳物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55137957A JPS55137957A (en) | 1980-10-28 |
JPS5852501B2 true JPS5852501B2 (ja) | 1983-11-22 |
Family
ID=12731318
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP54045873A Expired JPS5852501B2 (ja) | 1979-04-14 | 1979-04-14 | 樹脂被覆を施した亜鉛合金鋳物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5852501B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6396262U (ja) * | 1986-12-13 | 1988-06-21 |
-
1979
- 1979-04-14 JP JP54045873A patent/JPS5852501B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55137957A (en) | 1980-10-28 |
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