JPS5841040Y2 - ロ−ルプレス用原料供給装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は水平方向に並列された２つの近接回転ロール間
に粉体を供給し圧縮成形する形式のロールプレスに係り
、殊にロール間に原料粉体を圧送供給する原料供給装置
に係る。

上記ロールプレスによって成形し得る製品は採機である
が、例えばブリケラティングマシーンとして使用する場
合は、ロール外周面にブリケットの母形となるポケット
が接触ロール間で対向し得るように形成されてかり、ま
た模様付の板体を得ようとする場合には板厚に応じて離
間したロールの外周面に対応模様が刻まれ、平滑な面を
有する板体を得る場合にはロール外周面も平滑になされ
る。

斯かるロールプレスに原料粉体を圧送供給するための原
料供給装置は、所謂スクリュフィーダが使用され、この
スクリュフィーダは逆円錐台形の筒状供給ケーシングと
、その内部に同心的に配置されたスクリュとから成って
おり、このスクリュは回転駆動装置に連結されている。

供給ケーシングの下端には原料放出用の開口が設けてあ
り、この放出開口はスクリュフィーダがロールプレスに
対して定置される際、ロール間に形成されるＶ字状溝の
縁部付近で両ロールに近接配置される。

また、上記スクリュの下端は上記放出開口と略々同一レ
ベルに位置せしめられてかり、供給ケーシングはスクリ
ュの下端までスクリュの外周に近接してふ・す、また上
記放出開口は成形に関与するロール有効長さの範囲又は
これを若干越える範囲渣でカバーしている。

斯かる従来の原料供給装置の大きな欠点はロール有効長
さの中央部に粉体が片寄って多く供給されてしｌうこと
である。

これは、上記放出開口が円形であること、筐た上記有効
長さの端部位置で供給粉体逃出阻止用の壁を構成してい
るライナと供給粉体との摩擦により供給粉体の流れが悪
くなること等が原因しているものと考られ、このように
ロール有効長さの中央部に比較して両端部に近い個所で
の粉体の供給量が少なくなると、中央部に過剰の成形圧
がかかりやすく、そのため成形物は中央部では密度が高
く、両端部で密度が低くなって不均一な製品を生ぜしめ
、渣た中央部の成形物にクラックを生ぜしめる場合があ
る。

例えば、ブリケットを製造する場合、ロール中央部で成
形されるブリケットに対し両端部で成形されるものは強
度が弱く不揃になる傾向にある。

かかる点に対処するために、従来、上記スクリュの下端
をケーシングの下端より突出させＶ字状の原料圧縮用溝
内へ突入させることによりロール幅方向中央部への粉体
供給量を制限し、ロール有効長さ全長に亘り原料供給を
均一化させるようにすることが提案されている（例えば
、特公昭５３−４２４７４号公報参照）。

しかしながら、原料粉体を別姓状のものに変える場合、
或いはロール有効長さを変更する場合には、上記スクリ
ュ乃至装置自体もそれらに適合するものに変換しなけれ
ばならず、そのために作業に手間がかかり、また多数の
スクリュ乃至装置を準備してかく必要があるために経費
がかかり、また保管場所も広い空間を要する。

本考案はかかる欠点を排除することを目的とするもので
あって、本考案によればこの目的は、水平方向に並列さ
れた２つの近接回転ロール間に粉体原料をスクリュフィ
ーダによって供給し圧縮成形する形式のロールプレス用
の原料供給装置であって、この原料供給装置が原料圧送
用の単一の回転スクリュを内蔵する逆円錐台形状のケー
シングを有し、このケーシングの出口端がロール間に形
成される断面Ｖ字状の原料圧縮用溝上にロールに近接し
て定置され、しかもケーシングの出口径がロール有効長
さの範囲またはこれを若干越える範囲ｌでカバーしてか
り、また上記の単一のスクリュがケーシング内壁に近接
した寸法形状を有してかり、更に上記のスクリュの下端
に、ケーシングの下端より突出してＶ字状の原料圧縮用
溝へ、この溝の横断面に沿った形で突入した羽根を取り
付けて、ロール幅方向中央部への粉体供給量を制限しロ
ール有効長さ全長に亘り原料供給を均一化させる粉体供
給制限部材とした原料供給装置に於て、上記の粉体供給
制限部材をスクリュに対して取外可能に取り付けること
によって達成される。

以下、添附図面に示されている実施例により本考案を更
に詳細に説明する。

第１及び２図において図中、１は水平方向に相対向して
近接配置されたロールであって、この２つのロール１を
図の矢印方向へ回転させ乍ら両者間に原料粉体を供給す
ることにより、粉体は圧縮成形され、ロールの局面の形
態に従った製品がもたらされる。

原料供給装置２ば、図示のように、逆円錐台形の筒状供
給ケーシング３と、その内部に同心的に密接配置された
スクリュ４とを有してかり、このスクリュは駆動装置５
によって回転駆動せしめられる。

筒状供給ケーシング３の内周面はスクリュ４の外周面に
沿ったテーパ状となされ、しかも相互に近接配置されて
いる。

これにより原料送りが効率よく行なわれる。

供給ケーシング３の下端には粉体故山開口６が形成され
ており、この放出開口の縁部７ばその下方のロール外周
面間に形成される原料圧縮用のＶ字状溝８の縁部９付近
で両ロールに近接して配置され、また上記放出開口６は
成形に関与するロール有効長さの範囲又はこれを若干越
える範囲１でカバーしている。

斯かる原料供給装置２に於て、本考案によれば、スクリ
ュ４が上記放出開口６からＶ字状溝８内へ突入する粉体
供給制限部材１０を有するものであって、この粉体供給
制限部材はロール有効長さ中央部への粉体供給を制限す
る。

即ち、本考案は、粉体供給制限部材１０によりロール中
央部への粉体の供給量を減らすことにより、ロール有効
長さ全長に亘る供給量を均一化し、斯くして成形物の密
度を均一化しようとするものである。

粉体はロールの回転に伴い圧縮されていくが、粉体供給
制限部材１０によってロール中央部では粉体供給が少な
くなり、昔た圧縮力の伝播も阻止され、粉体供給制限部
材１０の影響が少ないロール両端部での供給量、圧縮力
と同一化してくる。

この結果、成形物の密度はロール有効長さ全長に亘り均
一化されてくるものである。

粉体供給制限部材１０は第４及び５図に示すように、ス
クリュ４に対してねじ１２等により取外し可能になされ
ており、従って原料粉体の性状、ロール有効長さ等に応
じて、第４図のスクリュ形態のものを適用したり、或い
は第５図のようにスクリュ軸に平行の又は角度を持った
１個又は複数個の羽根１１を有しているもの、或いは他
の寸法形状のものを状況に合わせて使用することができ
る。

以下、実機によりソーダ灰の粉末をブリケットに成形す
る場合について従来装置との対比に督いて説明する。

ロール１の直径は５２０ｗ１であり、成形物の母形であ
るポケットは外周面に等分に配列され且つロールの軸線
方向に４列並べられている。

４列のポケット全部をカバーしている放出開口６の直径
は１５０１１ｍである。

斯かる装置に於て、スクリュ４の下端と放出開口６の縁
部７とを略々同一レベル位置にして作業した場合、有効
ロール長さの中央部の２列のポケットでは強固なブリケ
ットを成形することができたが、両側の２列のブリケッ
トは軟弱なものになった。

更に、両側の２列のブリケットの強度を増大させるため
にスクリュ回転数を増加させたところ、中央部の２列の
ブリケットには過度の圧縮力が加わり、ブリケットの内
部に亀裂が発生した。

これに対し、第１図に示すようにスクリュを放出開口６
から下方へロール１の外周に沿って約５０１１ｇＮ延長
させ、スクリュ回転数を調整した結果、ブリケットの強
度は全体的に略々同一になった。

以上のように、本考案によれば、粉体の供給量がローラ
ー圧縮面全面にわたって均一になるのはもちろんのこと
、原料粉体を他の性状のものに切り換える場合、或いは
ロール有効長さを変更する場合には、単に粉体供給制限
部材のみを取り換えるだけでよく、渣たこの部材は比較
的安価に製作でき、保管にもそれほどスペースを要しな
いので、経済的な製品成形が可能となるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるロールプレス用原料供給装置の第
１の実施例を示す中央縦断面図、第２図は第２の実施例
を示す、第１図と同様の図面、第３図は第２図中の１−
１線に沿う断面図、第４図は第１図の装置に卦けるスク
リュと粉体供給制限部材との取付状態を示す正面図、第
５図は第２図の装置に卦けるスクリュと粉体供給制限部
材との取付状態を示す正面図である。 尚、図示された主要部と符号との対応関係は以下の通り
である。 １・・・・・・ロール、２・・・・・・原料供給装置、
３・・・・・・供給ケーシング、４・・・・・・スクリ
ュ ８・・・・・・Ｖ字状溝、９・・・・・・Ｖ字状溝
の縁部、１０・・・・・・粉体供給制限部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平方向に並列された２つの近接回転ロール間に粉体原
   料をスクリュフィーダによって供給し圧縮形成する形式
   のロールプレス用の原料供給装置であって、この原料供
   給装置が原料圧送用の単一の回転スクリュを内蔵する逆
   円錐台形状のケーシングを有し、このケーシングの出口
   端がロール間に形成される断面Ｖ字状の原料圧縮用溝上
   にロールに近接して定置され、しかもケーシングの出口
   径がロール有効長さの範囲またはこれを若干越える範囲
   筐でカバーしてかり、また上記の単一ノスクリュがケー
   シング内壁に近接した寸法形状を有しており、更に上記
   のスクリュの下端に、ケーシングの下端より突出してｖ
   字状の原料圧縮用溝へこの溝の横断面に沿った形で突入
   した羽根を取り付けて、ロール幅方向中央部への粉体供
   給量を制限しロール有効長さ全長に亘り原料供給を均一
   化させる粉体供給制限部材とした原料供給装置に於て、
   上記の粉体供給制限部材がスクリュに対して取外可能に
   取り付けられていることを特徴とするロールプレス用の
   原料供給装置。