JPS5813766B2 - コイルばね - Google Patents
コイルばねInfo
- Publication number
- JPS5813766B2 JPS5813766B2 JP51022903A JP2290376A JPS5813766B2 JP S5813766 B2 JPS5813766 B2 JP S5813766B2 JP 51022903 A JP51022903 A JP 51022903A JP 2290376 A JP2290376 A JP 2290376A JP S5813766 B2 JPS5813766 B2 JP S5813766B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- coil
- wire
- hollow
- weight
- spring
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
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- Springs (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は素線に生じるせん断応力を均等化し、重量を軽
減したコイルはねに関する。
減したコイルはねに関する。
一般にコイルばねは中実素線をコイル状に巻回して形成
されている。
されている。
そしてこのコイルばねがコイルの軸方向に変形すると上
記素線が捩れ変形しエネルギを吸収蓄積するものである
。
記素線が捩れ変形しエネルギを吸収蓄積するものである
。
ところで上記素線の捩れによって生じるせん断応力は素
線がコイル状に形成されている影響でコイルの内側部と
外側部とでは異なり、せん断応力が不均一であって素材
の単位体積すなわち重量当りの蓄積エネルギが低くなり
、ばねとしての効率が低下するものである。
線がコイル状に形成されている影響でコイルの内側部と
外側部とでは異なり、せん断応力が不均一であって素材
の単位体積すなわち重量当りの蓄積エネルギが低くなり
、ばねとしての効率が低下するものである。
このため、従来から異形断面を有する素線を用いてせん
断応力の均等化を計り、単位重量当りの蓄積エネルギを
増大させてばねの軽量化を計る試みがなされている。
断応力の均等化を計り、単位重量当りの蓄積エネルギを
増大させてばねの軽量化を計る試みがなされている。
しかし、このように異形断面を有する素線を用いると、
これをコイル状に巻回することが困難となり特殊の巻回
装置を必要とし、既存の巻回装置が利用できないため製
造コストが大巾に上昇する不具合があった。
これをコイル状に巻回することが困難となり特殊の巻回
装置を必要とし、既存の巻回装置が利用できないため製
造コストが大巾に上昇する不具合があった。
また、上記とは別の観点より、中空状の素線を用いてば
ねの軽量化を計ったものもあるが、このようなものにお
いてもコイルの内側部と外側部とのせん断応力の不均等
は解消せず、その軽量化にも限界があった。
ねの軽量化を計ったものもあるが、このようなものにお
いてもコイルの内側部と外側部とのせん断応力の不均等
は解消せず、その軽量化にも限界があった。
本発明は以上の事情にもとすいてなされたもので、その
目的とするところは素線のコイル内側部と外側部の応力
を均等化してばねの軽量化を計り、かつ従来のコイルは
ねと同様に既存の巻回装置によって巻回でき、製造コス
トを低減させることのできるコイルばねを得ることにあ
る。
目的とするところは素線のコイル内側部と外側部の応力
を均等化してばねの軽量化を計り、かつ従来のコイルは
ねと同様に既存の巻回装置によって巻回でき、製造コス
トを低減させることのできるコイルばねを得ることにあ
る。
以下本発明の一実施例を図面に示す実施例にしたがって
説明する。
説明する。
第1図ないし第3図は本発明の第1実施例を示し、図中
1は素線である。
1は素線である。
この素線1はその外形が断面円形をなし、その中心軸を
平行に、かつ中心軸の一方に所定量偏心して形成された
断面円形の中空部2を有する偏心中空状をなしている。
平行に、かつ中心軸の一方に所定量偏心して形成された
断面円形の中空部2を有する偏心中空状をなしている。
そしてこの素線1はその中空部2の偏心側がコイルの内
側に位置するようにコイル状に巻回されてコイルはね3
に形成されている。
側に位置するようにコイル状に巻回されてコイルはね3
に形成されている。
なお、上記中空部2の偏心量εはコイルはね3の形状そ
の他によって適宜設定されるものであるが、コイル半径
をR、素線1の外径をd2、中空部2の直径をd1とし
た場合、この偏心量εはとすることが望ましい。
の他によって適宜設定されるものであるが、コイル半径
をR、素線1の外径をd2、中空部2の直径をd1とし
た場合、この偏心量εはとすることが望ましい。
そして、このようなコイルばね3は、まず偏心していな
い中空管状の素材を用意し、この素材を熱間圧延、冷間
引抜き、あるいは切削加工等によりその外面を中空部に
対して所定量偏心した円形に形成し、第3図に示す如き
素線1を形成する。
い中空管状の素材を用意し、この素材を熱間圧延、冷間
引抜き、あるいは切削加工等によりその外面を中空部に
対して所定量偏心した円形に形成し、第3図に示す如き
素線1を形成する。
そしてこの素線1を従来と同様の方法によってその偏心
側がコイルの内側に位置するように巻回してコイルはね
3を形成する。
側がコイルの内側に位置するように巻回してコイルはね
3を形成する。
次に以上の如く構成された本発明の第1実施例の作用を
説明する。
説明する。
まず、第4図に示す如き断面円形の中実素線1′が直線
状の場合、この素線1′に捩りが作用すると、この素線
1′の中心軸0が捩り中心となる。
状の場合、この素線1′に捩りが作用すると、この素線
1′の中心軸0が捩り中心となる。
ところで、この素線1′がコイル状に巻回されてこれが
圧縮あるいは引張りが作用すると、この素線1′には捩
りが作用するが、この場合は素線1′がコイル状に巻回
されている影響でその捩り中心は素線1亦直線状の場合
の捩り中心Oよりコイル内側に偏した位置0′が捩り中
心となる。
圧縮あるいは引張りが作用すると、この素線1′には捩
りが作用するが、この場合は素線1′がコイル状に巻回
されている影響でその捩り中心は素線1亦直線状の場合
の捩り中心Oよりコイル内側に偏した位置0′が捩り中
心となる。
このときの捩り中心の移動量δは、素線径をd、コイル
半径をRとすると、通常の場合には となる。
半径をRとすると、通常の場合には となる。
この結果コイル半径方向のX−X線に沿う素線1′各部
のせん断応力分布は第4図に示す如くなる。
のせん断応力分布は第4図に示す如くなる。
そしてこの素線1′のコイル外側部表面のa2点のせん
断応力τa2とコイル内側部表面のa1点のせん断応力
τa2 との比はばね指数をC=2R/dとするとワー
ルの式により となる。
断応力τa2とコイル内側部表面のa1点のせん断応力
τa2 との比はばね指数をC=2R/dとするとワー
ルの式により となる。
この値は実際にはかなり大きくなり、たとえば2R=8
0羽、d=10闘C=2R/d=8として計算すると τa1/τa2=1.4 となる。
0羽、d=10闘C=2R/d=8として計算すると τa1/τa2=1.4 となる。
したがってコイル内側のa1点のせん断1応力の方が4
0%も大きなことになる。
0%も大きなことになる。
次に第3図に示す前記第1実施例の如き偏心中空状の素
線1が直線状の場合、これに捩りが作用するとその捩り
中心は外形の中心軸Oより中空部2の偏心側の反対側に
生じる。
線1が直線状の場合、これに捩りが作用するとその捩り
中心は外形の中心軸Oより中空部2の偏心側の反対側に
生じる。
そしてこの素線1を前記第1実施例の如くその中空部2
の偏心側がコイル内側に位置するように巻回した場合に
は捩り中心は上記直線状の場合の捻り中心よりコイル内
側すなわち中空部2の偏心側に移動する。
の偏心側がコイル内側に位置するように巻回した場合に
は捩り中心は上記直線状の場合の捻り中心よりコイル内
側すなわち中空部2の偏心側に移動する。
したがって中空部2の偏心による捩り中心の変位置とコ
イルに巻回したことによる捩り中心の移動量とが等しく
なるように各部の寸法を設定しておけば第5図に示すご
とく、コイル状に巻回した場合の捩り中心を素線1外形
の中心軸0に合致させることができる。
イルに巻回したことによる捩り中心の移動量とが等しく
なるように各部の寸法を設定しておけば第5図に示すご
とく、コイル状に巻回した場合の捩り中心を素線1外形
の中心軸0に合致させることができる。
そしてこの場合には素線1のコイル外側部表面のa2点
と捩り中心との距離Oa2と、コイル内側部表面のa1
点と捻り中心との距離Oa1は等しくなり、第5図に示
す如くこれらの点のせん断応力τa1,τa2は等しく
なり、せん断応力が均等化し、ばねの効率が向上して重
量の軽減が計れる。
と捩り中心との距離Oa2と、コイル内側部表面のa1
点と捻り中心との距離Oa1は等しくなり、第5図に示
す如くこれらの点のせん断応力τa1,τa2は等しく
なり、せん断応力が均等化し、ばねの効率が向上して重
量の軽減が計れる。
なお、この場合せん断応力の小さな中心軸0の付近には
中空部2が形成されているので、従来の中心中空状の素
線を用いたコイルはねと同様に素線を中空にしたことに
よる重量軽減効果もあわせもつことになる。
中空部2が形成されているので、従来の中心中空状の素
線を用いたコイルはねと同様に素線を中空にしたことに
よる重量軽減効果もあわせもつことになる。
そして、上記中空部2の直径d1およびその偏心量εは
種々の条件において適宜これを設定するものであるが、
一般的な場合において、上記中空部2の偏心による重量
軽減の効果を充分に発揮させるためには素線外径をd2
とし、また中空部2の直径をd1 としコイル半径をR
とした場合にこのεは とするのがよい。
種々の条件において適宜これを設定するものであるが、
一般的な場合において、上記中空部2の偏心による重量
軽減の効果を充分に発揮させるためには素線外径をd2
とし、また中空部2の直径をd1 としコイル半径をR
とした場合にこのεは とするのがよい。
次にこの中空部2の偏心による効果を確認するためにお
こなった実験について説明する。
こなった実験について説明する。
まず、同心中空素線および偏心中空素線を用いてはね指
数C=8で同一仕様のコイルばねをそれぞれ製作した場
合の重量WHを求め、これらを中実素線を用いて同仕様
のコイルばねを製作した場合の重量Wsと比較した結果
を第6図に示す。
数C=8で同一仕様のコイルばねをそれぞれ製作した場
合の重量WHを求め、これらを中実素線を用いて同仕様
のコイルばねを製作した場合の重量Wsと比較した結果
を第6図に示す。
この結果から、同心中空素線を用いた場合(第6図中破
線で示す)には外径d2 と中空部の径d1 との比n
=dl/dが0.5〜0.6付近では中実素線との重量
比WH/Wsが約0.9で10%程度しか重量軽減され
ないのに対し、偏心中空素線を用いた本発明のもの(第
6図中実線で示す)ではWH/Wsが約0.82で18
%程度も重量軽減がなされる。
線で示す)には外径d2 と中空部の径d1 との比n
=dl/dが0.5〜0.6付近では中実素線との重量
比WH/Wsが約0.9で10%程度しか重量軽減され
ないのに対し、偏心中空素線を用いた本発明のもの(第
6図中実線で示す)ではWH/Wsが約0.82で18
%程度も重量軽減がなされる。
なお、本発明は上記の第1実施例に限定されず種々の変
形例が可能である。
形例が可能である。
たとえば第7図ないし第8図には本発明の第2実施例を
示す。
示す。
この第2実施例は両端部の外径が縮少された不等線径の
偏心中空素線1〃を用いてコイルはね3′を形成したも
のであって、中空部2′の構成および作用は上記第1実
施例と同様である。
偏心中空素線1〃を用いてコイルはね3′を形成したも
のであって、中空部2′の構成および作用は上記第1実
施例と同様である。
また、本発明は上記の第1および第2実施例にも限定さ
れず、素線の断面形状は円形に限定されずその他の形状
でもよく、要は偏心した中空部を有するものであればど
のようなものでもよい。
れず、素線の断面形状は円形に限定されずその他の形状
でもよく、要は偏心した中空部を有するものであればど
のようなものでもよい。
さらにばね形状も円筒形に限らず円錐形鼓形、樽形その
他任意の形状のものに適用でき、また圧縮、引張、捩り
その他のコイルはねに適用できる。
他任意の形状のものに適用でき、また圧縮、引張、捩り
その他のコイルはねに適用できる。
上述の如く本発明は中心軸に対して偏心して形成された
中空部を有する偏心中空素線を、その中空部の偏心側が
コイルの内側に位置するように巻回したものである。
中空部を有する偏心中空素線を、その中空部の偏心側が
コイルの内側に位置するように巻回したものである。
したがってコイルの内側部と外側部の素線各部の応力が
均等化され、単位体積すなわち重量当りの蓄積エネルギ
が増大してばねの軽量化を計ることができる。
均等化され、単位体積すなわち重量当りの蓄積エネルギ
が増大してばねの軽量化を計ることができる。
また、素線の外形の断面形状は従来と同様の円形等でよ
くこれをコイル成形困難な異形断面とする必要はなく、
従来のコイル巻回装置を利用することができるのでコス
トを低減することができる等、その産業上の利用価値は
犬である。
くこれをコイル成形困難な異形断面とする必要はなく、
従来のコイル巻回装置を利用することができるのでコス
トを低減することができる等、その産業上の利用価値は
犬である。
第1図ないし第3図は本発明の第1実施例を示し、第1
図は縦断面図、第2図はその一部を拡大して示す断面図
、第3図aはコイル成形前の素線の側面図、第3図bは
第3図aの■a−■a線に沿う断面図である。 また第4図ないし第6図は上記第1実施例の作用、効果
説明図であって、第4図は中実素線の応力分布図、第5
図は偏心中空素線の応力分布図、第6図は重量軽減効果
を示すグラフである。 また第7図および第8図は本発明の第2実施例を示し、
第7図は縦断面図、第8図aはコイル成形前の素線の側
面図、第8図bおよびCはそれぞれ第8図aの■b一■
b線および■C−■C線に沿う断面図である。 1,1”・・・素線(偏心中空素線)、2.2’…中空
部、3 . 3’・・・コイルばね。
図は縦断面図、第2図はその一部を拡大して示す断面図
、第3図aはコイル成形前の素線の側面図、第3図bは
第3図aの■a−■a線に沿う断面図である。 また第4図ないし第6図は上記第1実施例の作用、効果
説明図であって、第4図は中実素線の応力分布図、第5
図は偏心中空素線の応力分布図、第6図は重量軽減効果
を示すグラフである。 また第7図および第8図は本発明の第2実施例を示し、
第7図は縦断面図、第8図aはコイル成形前の素線の側
面図、第8図bおよびCはそれぞれ第8図aの■b一■
b線および■C−■C線に沿う断面図である。 1,1”・・・素線(偏心中空素線)、2.2’…中空
部、3 . 3’・・・コイルばね。
Claims (1)
- 1 中心軸に対して偏心して形成された中空部を有する
偏心中空素線をその中空部の偏心側がコイルの内側に位
置するように巻回してなるコイルはね。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51022903A JPS5813766B2 (ja) | 1976-03-03 | 1976-03-03 | コイルばね |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP51022903A JPS5813766B2 (ja) | 1976-03-03 | 1976-03-03 | コイルばね |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS52106052A JPS52106052A (en) | 1977-09-06 |
JPS5813766B2 true JPS5813766B2 (ja) | 1983-03-15 |
Family
ID=12095591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP51022903A Expired JPS5813766B2 (ja) | 1976-03-03 | 1976-03-03 | コイルばね |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5813766B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5665738U (ja) * | 1979-08-22 | 1981-06-02 | ||
JPS5935274U (ja) * | 1982-08-31 | 1984-03-05 | 日産ディーゼル工業株式会社 | 車両のキヤブサスペンシヨン装置 |
KR20020085514A (ko) * | 2001-05-09 | 2002-11-16 | 현대자동차주식회사 | 중공식 밸브 스프링 |
-
1976
- 1976-03-03 JP JP51022903A patent/JPS5813766B2/ja not_active Expired
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS52106052A (en) | 1977-09-06 |
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