JPH1199512A - 繊維補強セメント板の製造方法 - Google Patents
繊維補強セメント板の製造方法Info
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- JPH1199512A JPH1199512A JP26471397A JP26471397A JPH1199512A JP H1199512 A JPH1199512 A JP H1199512A JP 26471397 A JP26471397 A JP 26471397A JP 26471397 A JP26471397 A JP 26471397A JP H1199512 A JPH1199512 A JP H1199512A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】微細気泡を含む表面層を設けることによりセメ
ント板の表面に深彫りの凹凸模様を容易に付すようにし
た場合、その表面層の平面引っ張り強度を強くすると共
に一次養生後の加工強度を高めることを課題とする。 【解決手段】 吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上
に微細気泡を混入してなるセメントスラリーを層状に供
給し、吸引脱水し、その後凹凸プレスして製板する一層
フローオン成形法において、前記微細気泡を混入してな
るセメントスラリー中に2〜10重量%のシリカヒュー
ム又はブレーン値8000cm2↑/g以上の結晶性シ
リカを添加するか、これに代え、プレス前の微細気泡を
混入してなるセメントスラリー層表面にシリカヒューム
水溶液を75〜200g/m2↑の割合で散布しその後
凹凸プレスする工程よりなる。
ント板の表面に深彫りの凹凸模様を容易に付すようにし
た場合、その表面層の平面引っ張り強度を強くすると共
に一次養生後の加工強度を高めることを課題とする。 【解決手段】 吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上
に微細気泡を混入してなるセメントスラリーを層状に供
給し、吸引脱水し、その後凹凸プレスして製板する一層
フローオン成形法において、前記微細気泡を混入してな
るセメントスラリー中に2〜10重量%のシリカヒュー
ム又はブレーン値8000cm2↑/g以上の結晶性シ
リカを添加するか、これに代え、プレス前の微細気泡を
混入してなるセメントスラリー層表面にシリカヒューム
水溶液を75〜200g/m2↑の割合で散布しその後
凹凸プレスする工程よりなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、繊維補強セメン
ト板の製造方法に関し、詳しくはフローオン成形法にお
いて、製板ベルト上に微細気泡を混入してなるセメント
スラリー層を設け、その表面をプレスすることにより深
彫り凹凸模様を付すようにした繊維補強セメント板の製
造方法の改良に関する。
ト板の製造方法に関し、詳しくはフローオン成形法にお
いて、製板ベルト上に微細気泡を混入してなるセメント
スラリー層を設け、その表面をプレスすることにより深
彫り凹凸模様を付すようにした繊維補強セメント板の製
造方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維補強セメント板の製造方法としてフ
ローオン成形法が知られている。このフローオン成形法
とは、繊維補強セメント板の製造方法における抄造法の
一種で、繊維補強セメント配合からなるセメントスラリ
ーを吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に層状に供
給し、所定の含水率となるまで搬送脱水して板状に成形
し、その後フェルトベルト末端で所定長さ毎に裁断し、
プレスして表面に凹凸模様を付し、養生硬化させる工程
から構成されたものを言う。
ローオン成形法が知られている。このフローオン成形法
とは、繊維補強セメント板の製造方法における抄造法の
一種で、繊維補強セメント配合からなるセメントスラリ
ーを吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に層状に供
給し、所定の含水率となるまで搬送脱水して板状に成形
し、その後フェルトベルト末端で所定長さ毎に裁断し、
プレスして表面に凹凸模様を付し、養生硬化させる工程
から構成されたものを言う。
【0003】ところで、繊維補強セメント板の多くは表
面に凹凸模様を付し意匠性を付与することが行われ、こ
の凹凸模様は通常プレスにより付されるが、フローオン
成形法等の抄造法により製造した繊維補強セメント板
は、深い凹凸模様を鮮明に付すのが比較的困難である問
題があった。
面に凹凸模様を付し意匠性を付与することが行われ、こ
の凹凸模様は通常プレスにより付されるが、フローオン
成形法等の抄造法により製造した繊維補強セメント板
は、深い凹凸模様を鮮明に付すのが比較的困難である問
題があった。
【0004】これは、フローオン成形法を含む抄造法で
製板した場合、製板ベルト上での吸引脱水により板材の
含有水分量がかなり低下し、プレス時にセメント層表面
の流動性が低下しているのが原因と考えられる。
製板した場合、製板ベルト上での吸引脱水により板材の
含有水分量がかなり低下し、プレス時にセメント層表面
の流動性が低下しているのが原因と考えられる。
【0005】そこで本願出願人は、フローオン成形法に
おいて成層されるセメント層の少なくとも表面層を微細
気泡を混入してなるセメントスラリーからなる層とし、
含まれる微細気泡により粒子間の摩擦を軽減し、含有水
分量が少なくてもクラックなどの欠陥を生じさせること
なく深彫りの凹凸模様をプレスにより付す方法を提案し
た。
おいて成層されるセメント層の少なくとも表面層を微細
気泡を混入してなるセメントスラリーからなる層とし、
含まれる微細気泡により粒子間の摩擦を軽減し、含有水
分量が少なくてもクラックなどの欠陥を生じさせること
なく深彫りの凹凸模様をプレスにより付す方法を提案し
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記方法に
よって、表面層の水分含有量が少なくても深彫りの凹凸
模様、とりわけ賦形角度の大きい深彫りの凹凸模様を容
易に付すことが可能となったが、微細気泡のため表面層
の組織がいわばポーラスな構造となるので最終製品の平
面引っ張り強度、耐凍害性が不足し、また製造過程中で
も、一次養生後最終養生前の表面層の耐衝撃強度が不足
し、搬送時の他物との接触による衝撃で表面層の割れや
欠けが生じやすいといった問題が生じた。
よって、表面層の水分含有量が少なくても深彫りの凹凸
模様、とりわけ賦形角度の大きい深彫りの凹凸模様を容
易に付すことが可能となったが、微細気泡のため表面層
の組織がいわばポーラスな構造となるので最終製品の平
面引っ張り強度、耐凍害性が不足し、また製造過程中で
も、一次養生後最終養生前の表面層の耐衝撃強度が不足
し、搬送時の他物との接触による衝撃で表面層の割れや
欠けが生じやすいといった問題が生じた。
【0007】もっとも製造中におけるこのような問題
は、一次養生時の養生温度を高くし、未硬化板材の水和
反応を進めてセメントマトリックスの結合強度を高める
ことが考えられる。
は、一次養生時の養生温度を高くし、未硬化板材の水和
反応を進めてセメントマトリックスの結合強度を高める
ことが考えられる。
【0008】しかし、通常の珪酸質は100℃以上でしか
ポゾラン反応を起こさないため100℃以上の高温で一次
養生すると、オートクレーブ養生時に生じさせるべき水
和反応が一次養生時に生じてしまう。
ポゾラン反応を起こさないため100℃以上の高温で一次
養生すると、オートクレーブ養生時に生じさせるべき水
和反応が一次養生時に生じてしまう。
【0009】このように水和反応を進めてしまうと、一
次養生後の表面硬度は高くできても、その後のオートク
レーブ養生時のポゾラン反応による硬化反応が阻害さ
れ、本来必要なオートクレーブ養生後の表面強度が発現
せず、結局最終的に十分な耐衝撃強度を有する繊維補強
セメント板が得られなくなる。
次養生後の表面硬度は高くできても、その後のオートク
レーブ養生時のポゾラン反応による硬化反応が阻害さ
れ、本来必要なオートクレーブ養生後の表面強度が発現
せず、結局最終的に十分な耐衝撃強度を有する繊維補強
セメント板が得られなくなる。
【0010】また、他の手段として表面層にパルプ繊維
など補強繊維を添加することが考えられる。しかし、賦
形角度が大きい深彫りの凹凸模様を付す場合、凸型の角
部で押されたパルプ繊維が周囲のセメントスラリーを引
張るので角部の鮮明さが得られなかったり、クラックの
原因となるなど、意匠性が悪くなる問題がある。
など補強繊維を添加することが考えられる。しかし、賦
形角度が大きい深彫りの凹凸模様を付す場合、凸型の角
部で押されたパルプ繊維が周囲のセメントスラリーを引
張るので角部の鮮明さが得られなかったり、クラックの
原因となるなど、意匠性が悪くなる問題がある。
【0011】この発明は、上記問題を解消することを目
的としてなされたものであり、抄造により製造される繊
維補強セメント板の表面に、微細気泡を混入してなるセ
メントスラリー層を設けることにより深彫りの凹凸模様
を付した場合に、その表面層の平面引っ張り強度を高
め、もって耐凍害性にも優れ、また一次養生後の耐衝撃
強度も十分な繊維補強セメント板を製造する方法を提供
することを目的としてなされたものである。
的としてなされたものであり、抄造により製造される繊
維補強セメント板の表面に、微細気泡を混入してなるセ
メントスラリー層を設けることにより深彫りの凹凸模様
を付した場合に、その表面層の平面引っ張り強度を高
め、もって耐凍害性にも優れ、また一次養生後の耐衝撃
強度も十分な繊維補強セメント板を製造する方法を提供
することを目的としてなされたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の繊維補強セメ
ント板の製造方法は、吸引脱水装置を備えたフェルトベ
ルト上に微細気泡を混入してなるセメントスラリーを層
状に供給し、吸引脱水し、その後凹凸プレスして製板す
る一層フローオン成形法において、前記微細気泡を混入
してなるセメントスラリー中に2〜10重量%のシリカ
ヒュームを添加することを特徴とするものである。
ント板の製造方法は、吸引脱水装置を備えたフェルトベ
ルト上に微細気泡を混入してなるセメントスラリーを層
状に供給し、吸引脱水し、その後凹凸プレスして製板す
る一層フローオン成形法において、前記微細気泡を混入
してなるセメントスラリー中に2〜10重量%のシリカ
ヒュームを添加することを特徴とするものである。
【0013】即ち、微細気泡の混入により表面引っ張り
強度の低下した層にシリカヒュームを添加することによ
り、セメントマトリックスの結合強度を高め平面強度の
向上を図り、耐凍害性の向上を図るのである。
強度の低下した層にシリカヒュームを添加することによ
り、セメントマトリックスの結合強度を高め平面強度の
向上を図り、耐凍害性の向上を図るのである。
【0014】シリカヒュームの添加量を2〜10重量%
とするのは、2重量%より少ないと添加の効果がなく十
分な平面強度が得られないからであり、10重量%より
多くしても添加に見合った平面強度の向上がなく、無駄
となるからである。なお、微細気泡を混入したセメント
スラリーのセメント配合そのものは特に特徴はなく従来
一般に使用されている配合が使用される。また、このセ
メントスラリーに微細気泡を混入する手段としては、A
E剤使用による空気連行のほか、スラリーを強制攪拌し
て気泡をスラリー中に混入する方法等があり、要するに
スラリー中に微細気泡を均一に混入されていれば特に手
段を問わない。
とするのは、2重量%より少ないと添加の効果がなく十
分な平面強度が得られないからであり、10重量%より
多くしても添加に見合った平面強度の向上がなく、無駄
となるからである。なお、微細気泡を混入したセメント
スラリーのセメント配合そのものは特に特徴はなく従来
一般に使用されている配合が使用される。また、このセ
メントスラリーに微細気泡を混入する手段としては、A
E剤使用による空気連行のほか、スラリーを強制攪拌し
て気泡をスラリー中に混入する方法等があり、要するに
スラリー中に微細気泡を均一に混入されていれば特に手
段を問わない。
【0015】請求項2の繊維補強セメント板の製造方法
は、吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に常法によ
る配合のセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水し
て製板し、次いで該層を基層として、微細気泡を混入し
たセメントスラリーをさらに層状に供給して積層後プレ
スして上層表面に凹凸模様を付し、以後常法に従い養生
硬化する繊維補強セメント板の製造方法において、前記
微細気泡を混入してなるセメントスラリー中に2〜10
重量%のシリカヒュームを添加することを特徴とするも
のである。
は、吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に常法によ
る配合のセメントスラリーを層状に供給し、吸引脱水し
て製板し、次いで該層を基層として、微細気泡を混入し
たセメントスラリーをさらに層状に供給して積層後プレ
スして上層表面に凹凸模様を付し、以後常法に従い養生
硬化する繊維補強セメント板の製造方法において、前記
微細気泡を混入してなるセメントスラリー中に2〜10
重量%のシリカヒュームを添加することを特徴とするも
のである。
【0016】即ち、常法配合によるセメント層を基層と
し、微少気泡を混入した層を表層としたものにつき、表
層の平面引っ張り強度を向上するものである。なお、基
層のセメント配合に添加する補強繊維は、繊維長の長い
パルプ繊維を使用することが望ましい。
し、微少気泡を混入した層を表層としたものにつき、表
層の平面引っ張り強度を向上するものである。なお、基
層のセメント配合に添加する補強繊維は、繊維長の長い
パルプ繊維を使用することが望ましい。
【0017】そして、表層に添加されるシリカヒューム
の添加量を2〜10重量%としたのは請求項1と同じ理
由による。また、表面層のセメント配合、空気混入手段
等についても請求項1と同じである。
の添加量を2〜10重量%としたのは請求項1と同じ理
由による。また、表面層のセメント配合、空気混入手段
等についても請求項1と同じである。
【0018】従って、板材全体の強度は基層により発揮
され、深彫りの凹凸模様が形成された表面層はシリカヒ
ュームの添加により平面引っ張り強度が発揮され、板材
表面の耐凍害性が良くなる。
され、深彫りの凹凸模様が形成された表面層はシリカヒ
ュームの添加により平面引っ張り強度が発揮され、板材
表面の耐凍害性が良くなる。
【0019】請求項3の繊維補強セメント板の製造方法
は、請求項1又は請求項2の繊維補強セメント板の製造
方法において、微細気泡を混入してなるセメントスラリ
ー中に2〜10重量%のシリカヒュームを添加すること
に代え、プレス前の微細気泡を混入してなるセメントス
ラリー層表面にシリカヒューム水溶液を75〜200g
/m2の割合で散布しその後凹凸プレスすることを特徴
とするものである。
は、請求項1又は請求項2の繊維補強セメント板の製造
方法において、微細気泡を混入してなるセメントスラリ
ー中に2〜10重量%のシリカヒュームを添加すること
に代え、プレス前の微細気泡を混入してなるセメントス
ラリー層表面にシリカヒューム水溶液を75〜200g
/m2の割合で散布しその後凹凸プレスすることを特徴
とするものである。
【0020】シリカヒューム水溶液の散布により層表面
のセメントマトリックスの結合強度を高め、表面強度を
効率的に高めるのである。請求項4の繊維補強セメント
板の製造方法は、請求項1又は請求項2の繊維補強セメ
ント板の製造方法において、微細気泡を混入してなるセ
メントスラリー中に添加されるシリカヒュームに代えブ
レーン値8000cm2/g以上の結晶性シリカを使用するこ
とを特徴とするものである。
のセメントマトリックスの結合強度を高め、表面強度を
効率的に高めるのである。請求項4の繊維補強セメント
板の製造方法は、請求項1又は請求項2の繊維補強セメ
ント板の製造方法において、微細気泡を混入してなるセ
メントスラリー中に添加されるシリカヒュームに代えブ
レーン値8000cm2/g以上の結晶性シリカを使用するこ
とを特徴とするものである。
【0021】ブレーン値8000cm2/g以上の結晶性シリカ
は珪酸を主成分とする微細粒子で、通常の珪砂などの珪
酸質と異なり40〜60℃でもポゾラン反応を起こす。な
お、請求項1、2のシリカヒュームも同様な作用を有す
るが、上記のポゾラン反応はこれに限らずブレーン値80
00cm2/g以上の結晶性シリカでも得られる。
は珪酸を主成分とする微細粒子で、通常の珪砂などの珪
酸質と異なり40〜60℃でもポゾラン反応を起こす。な
お、請求項1、2のシリカヒュームも同様な作用を有す
るが、上記のポゾラン反応はこれに限らずブレーン値80
00cm2/g以上の結晶性シリカでも得られる。
【0022】従って、珪砂の珪酸質によるポゾラン反応
を起こさせない100 ℃以下の養生温度でも十分な強度
を板材に付与でき、一次養生後のハンドリング時の事故
欠けなどが有効に防止される。
を起こさせない100 ℃以下の養生温度でも十分な強度
を板材に付与でき、一次養生後のハンドリング時の事故
欠けなどが有効に防止される。
【0023】また、その後に最終養生として行なわれる
オートクレーブ養生時に、表面層にもともと配合された
珪砂の珪酸質によるポゾラン反応が始めて起こるため最
終製品の強度も向上する。
オートクレーブ養生時に、表面層にもともと配合された
珪砂の珪酸質によるポゾラン反応が始めて起こるため最
終製品の強度も向上する。
【0024】請求項5の繊維補強セメント板の製造方法
は、請求項2、3又は請求項4の繊維補強セメント板の
製造方法において、微細気泡を混入してなるセメントス
ラリー中にCSF400mL以下の高叩解パルプを配合
してなることを特徴とするものである。
は、請求項2、3又は請求項4の繊維補強セメント板の
製造方法において、微細気泡を混入してなるセメントス
ラリー中にCSF400mL以下の高叩解パルプを配合
してなることを特徴とするものである。
【0025】パルプ繊維は原料粒子の補足性がよく、ク
ラック防止の効果がある。そこで、プレス成形に支障が
ないよう繊維長の短いCSF400mL以下の高叩解パ
ルプを添加し表面強度を高めるのである。
ラック防止の効果がある。そこで、プレス成形に支障が
ないよう繊維長の短いCSF400mL以下の高叩解パ
ルプを添加し表面強度を高めるのである。
【0026】なお、パルプ繊維としては好ましくは繊維
長の短い広葉樹パルプが用いられ、針葉樹パルプを用い
る場合は前述のような濾水度となるまで高叩解したもの
が使用される。
長の短い広葉樹パルプが用いられ、針葉樹パルプを用い
る場合は前述のような濾水度となるまで高叩解したもの
が使用される。
【0027】
【発明の実施例】次に、この発明の実施例を説明する。
基本セメント配合として、セメント40重量%、珪砂40重
量%、パーライト10重量%、パルプ繊維として繊維長2
〜3mmのパルプ繊維10重量%の通常一般に用いられるセ
メント配合を用意した。これら配合材料を水と共に混合
槽に投入し均一混合してセメントスラリーを調整した。 [実施例1]このスラリーに0〜15重量%のシリカヒュ
ームを添加すると共に空気連行剤(花王株式会社製「A
E−03」)を外割りで0.1重量%添加し高速攪拌して
微少気泡を混入させスラリー濃度25%のスラリーAを得
た。
基本セメント配合として、セメント40重量%、珪砂40重
量%、パーライト10重量%、パルプ繊維として繊維長2
〜3mmのパルプ繊維10重量%の通常一般に用いられるセ
メント配合を用意した。これら配合材料を水と共に混合
槽に投入し均一混合してセメントスラリーを調整した。 [実施例1]このスラリーに0〜15重量%のシリカヒュ
ームを添加すると共に空気連行剤(花王株式会社製「A
E−03」)を外割りで0.1重量%添加し高速攪拌して
微少気泡を混入させスラリー濃度25%のスラリーAを得
た。
【0028】なお、シリカヒュームの添加量増加の分は
珪砂の添加量を減少させることにより全体量のバランス
を図った。このスラリーAを図1に示すように吸引脱水
装置1を備えた無端フェルトベルト2上に厚さ10〜13mm
の層状3に供給し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊離
水が消失する程度に脱水された時点で、カッター4によ
り単層の成形板材を裁断した。
珪砂の添加量を減少させることにより全体量のバランス
を図った。このスラリーAを図1に示すように吸引脱水
装置1を備えた無端フェルトベルト2上に厚さ10〜13mm
の層状3に供給し、吸引脱水しつつ搬送し、表面の遊離
水が消失する程度に脱水された時点で、カッター4によ
り単層の成形板材を裁断した。
【0029】裁断した成形板材5をプレス盤6に移送し
図2に示すように深さd=5mm、賦形角度θ=60°の金
型を用い加圧速度3.5mm/sでプレスした。プレス後、成
形板材5を24時間自然養生しその後、170℃×15時間の
オートクレーブ養生を行い製品とした。
図2に示すように深さd=5mm、賦形角度θ=60°の金
型を用い加圧速度3.5mm/sでプレスした。プレス後、成
形板材5を24時間自然養生しその後、170℃×15時間の
オートクレーブ養生を行い製品とした。
【0030】上記のようにして得た板状製品について平
面引っ張り強度を測定したところ表1及び図3の結果と
なった。なお、表1においてシリカヒューム添加量0の
欄は添加無しを意味する。
面引っ張り強度を測定したところ表1及び図3の結果と
なった。なお、表1においてシリカヒューム添加量0の
欄は添加無しを意味する。
【0031】[実施例2]セメント配合として、前述のセ
メント40重量%、珪砂40重量%、パーライト10重量%、
パルプ繊維10重量%とした通常一般の基本配合からなる
原料を、水と共に混合槽に投入し均一混合してスラリー
濃度25%の基層用セメントスラリーBを調整した。
メント40重量%、珪砂40重量%、パーライト10重量%、
パルプ繊維10重量%とした通常一般の基本配合からなる
原料を、水と共に混合槽に投入し均一混合してスラリー
濃度25%の基層用セメントスラリーBを調整した。
【0032】このセメントスラリーBを図2に示すよう
に吸引脱水装置1を備えた無端フェルトベルト2上に厚
さ10〜13mmの層状10に供給し、吸引脱水しつつ搬送
し、表面の遊離水が消失する程度に脱水された時点で、
セメントスラリーBからなる基層のセメント層10上
に、実施例1に示したのと同じシリカヒューム添加のス
ラリーAを厚さ5mmの層状11に供給して複層とし、そ
の直後にカッター4により複層成形板材を裁断した。
に吸引脱水装置1を備えた無端フェルトベルト2上に厚
さ10〜13mmの層状10に供給し、吸引脱水しつつ搬送
し、表面の遊離水が消失する程度に脱水された時点で、
セメントスラリーBからなる基層のセメント層10上
に、実施例1に示したのと同じシリカヒューム添加のス
ラリーAを厚さ5mmの層状11に供給して複層とし、そ
の直後にカッター4により複層成形板材を裁断した。
【0033】裁断した成形板材8をプレス盤6に移送し
実施例1と同様の金型でプレスし、成形板材8を24時間
自然養生し、その後170℃×15時間のオートクレーブ養
生を行い製品とした。
実施例1と同様の金型でプレスし、成形板材8を24時間
自然養生し、その後170℃×15時間のオートクレーブ養
生を行い製品とした。
【0034】上記のようにして得た板状製品について表
面の平面引っ張り強度を測定したところ表1及び図3に
示すような結果となった。なお、表1において、シリカ
ヒューム添加量の欄で0はシリカヒュームを添加しなか
った場合を示す。
面の平面引っ張り強度を測定したところ表1及び図3に
示すような結果となった。なお、表1において、シリカ
ヒューム添加量の欄で0はシリカヒュームを添加しなか
った場合を示す。
【0035】
【表1】
【0036】表1及び図3より明らかなように、シリカ
ヒュームの添加量が2重量%となるあたりから表面強度
が高くなり、10重量%あたりより添加量を増加しても
添加に見合った効果が得られないことが確認された。
ヒュームの添加量が2重量%となるあたりから表面強度
が高くなり、10重量%あたりより添加量を増加しても
添加に見合った効果が得られないことが確認された。
【0037】そして表1において、平面強度が1Mpa以
上あれば耐凍害性合格とされる。従って、シリカヒュー
ム添加の場合は下限が2重量%以上、上限は効率を考え
ると10重量%とすれば良いことが判明した。
上あれば耐凍害性合格とされる。従って、シリカヒュー
ム添加の場合は下限が2重量%以上、上限は効率を考え
ると10重量%とすれば良いことが判明した。
【0038】[実施例3]セメント40重量%、珪砂40重量
%、パーライト10重量%、パルプ繊維として繊維長2〜
3mmのパルプ繊維10重量%の通常一般に用いられるセメ
ント配合を基本セメント配合としたスラリーに空気連行
剤(花王株式会社製「AE−03」)を外割りで0.1重
量%添加し高速攪拌して微少気泡を混入させスラリー濃
度25%のスラリーAを得た。
%、パーライト10重量%、パルプ繊維として繊維長2〜
3mmのパルプ繊維10重量%の通常一般に用いられるセメ
ント配合を基本セメント配合としたスラリーに空気連行
剤(花王株式会社製「AE−03」)を外割りで0.1重
量%添加し高速攪拌して微少気泡を混入させスラリー濃
度25%のスラリーAを得た。
【0039】この微少気泡混入スラリーAを図1に示す
ように吸引脱水装置1を備えた無端フェルトベルト2上
に厚さ10〜13mmの層状3に供給し、吸引脱水しつつ搬送
し、表面の遊離水が消失する程度に脱水された時点で、
表面に濃度15%のシリカヒューム水溶液をスプレーに
より0〜200g/m2の散布量で散布し、その後カッ
ター4により単層の成形板材を裁断した。
ように吸引脱水装置1を備えた無端フェルトベルト2上
に厚さ10〜13mmの層状3に供給し、吸引脱水しつつ搬送
し、表面の遊離水が消失する程度に脱水された時点で、
表面に濃度15%のシリカヒューム水溶液をスプレーに
より0〜200g/m2の散布量で散布し、その後カッ
ター4により単層の成形板材を裁断した。
【0040】裁断した成形板材5をプレス盤6に移送し
深さd=5mm、賦形角度θ=60°の金型を用い加圧速度
3.5mm/sでプレスした。プレス後、成形板材5を24時間
自然養生しその後、170℃×15時間のオートクレーブ養
生を行い製品とした。
深さd=5mm、賦形角度θ=60°の金型を用い加圧速度
3.5mm/sでプレスした。プレス後、成形板材5を24時間
自然養生しその後、170℃×15時間のオートクレーブ養
生を行い製品とした。
【0041】上記のようにして得た板状製品について平
面引っ張り強度を測定したところ表2及び図3に示すよ
うな結果となった。なお、表2においてシリカヒューム
水溶液散布量0の欄は散布しなかったことを意味する。
面引っ張り強度を測定したところ表2及び図3に示すよ
うな結果となった。なお、表2においてシリカヒューム
水溶液散布量0の欄は散布しなかったことを意味する。
【0042】[実施例6]セメント配合として、前述のセ
メント40重量%、珪砂40重量%、パーライト10重量%、
パルプ繊維10重量%とした通常一般の基本配合からなる
原料を、水と共に混合槽に投入し均一混合してスラリー
濃度25%の基層用セメントスラリーBを調整した。
メント40重量%、珪砂40重量%、パーライト10重量%、
パルプ繊維10重量%とした通常一般の基本配合からなる
原料を、水と共に混合槽に投入し均一混合してスラリー
濃度25%の基層用セメントスラリーBを調整した。
【0043】このセメントスラリーBを図2に示すよう
に吸引脱水装置4を備えた無端フェルトベルト5上に厚
さ10〜13mmの層状10に供給し、吸引脱水しつつ搬送
し、表面の遊離水が消失する程度に脱水された時点で、
セメントスラリーBからなる基層のセメント層10上
に、実施例5に示したのと同じ微細気泡混入のスラリー
Aを厚さ5mmの層状11に供給して複層とし、表面の遊
離水が消失する程度に脱水された時点で、表面に濃度1
5%のシリカヒューム水溶液を、スプレーにより0〜2
00g/m2の散布量で散布し、その後カッター4によ
り成形板材を裁断した。
に吸引脱水装置4を備えた無端フェルトベルト5上に厚
さ10〜13mmの層状10に供給し、吸引脱水しつつ搬送
し、表面の遊離水が消失する程度に脱水された時点で、
セメントスラリーBからなる基層のセメント層10上
に、実施例5に示したのと同じ微細気泡混入のスラリー
Aを厚さ5mmの層状11に供給して複層とし、表面の遊
離水が消失する程度に脱水された時点で、表面に濃度1
5%のシリカヒューム水溶液を、スプレーにより0〜2
00g/m2の散布量で散布し、その後カッター4によ
り成形板材を裁断した。
【0044】裁断した成形板材8をプレス盤9に移送し
実施例3と同様にプレスした。プレス後、成形板材8を
24時間自然養生しその後、170℃×15時間のオートクレ
ーブ養生を行い製品とした。
実施例3と同様にプレスした。プレス後、成形板材8を
24時間自然養生しその後、170℃×15時間のオートクレ
ーブ養生を行い製品とした。
【0045】上記のようにして得た板状製品について表
面の平面引っ張り強度を測定したところ表2及び図4に
示した結果となった。表2において、平面強度が1Mpa
以上あれば耐凍害性合格とされる。
面の平面引っ張り強度を測定したところ表2及び図4に
示した結果となった。表2において、平面強度が1Mpa
以上あれば耐凍害性合格とされる。
【0046】従って、シリカヒューム水溶液散布量は7
5g/m2以上の散布量とすれば良いことが確認され
た。また、表2及び図4より明らかなようにシリカヒュ
ーム水溶液散布を200g/m2より多くしてもそれ以
上は散布増加に見合った平面強度の向上が見られずそれ
以上の散布量増加は無駄となることも判明した。
5g/m2以上の散布量とすれば良いことが確認され
た。また、表2及び図4より明らかなようにシリカヒュ
ーム水溶液散布を200g/m2より多くしてもそれ以
上は散布増加に見合った平面強度の向上が見られずそれ
以上の散布量増加は無駄となることも判明した。
【0047】
【表2】
【0048】[実施例5]実施例1におけるシリカヒュー
ムに代え、ブレーン値8000cm2/gの結晶性シリカを用
いた他は実施例1と同様にして未硬化の単層の板状製品
を得、次いで80℃×12時間の湿温養生後、170℃×15時
間のオートクレーブ養生を行い製品とした。
ムに代え、ブレーン値8000cm2/gの結晶性シリカを用
いた他は実施例1と同様にして未硬化の単層の板状製品
を得、次いで80℃×12時間の湿温養生後、170℃×15時
間のオートクレーブ養生を行い製品とした。
【0049】[実施例6]実施例2におけるシリカヒュー
ムに代え、ブレーン値8000cm2/gの結晶性シリカを用
いた他は実施例2と同様にして未硬化の複層の板状製品
を得、次いで80℃×12時間の湿温養生後、170℃×15時
間のオートクレーブ養生を行い製品とした。
ムに代え、ブレーン値8000cm2/gの結晶性シリカを用
いた他は実施例2と同様にして未硬化の複層の板状製品
を得、次いで80℃×12時間の湿温養生後、170℃×15時
間のオートクレーブ養生を行い製品とした。
【0050】上記のようにして得た板状製品について一
次養生後ならびにオートクレーブ養生後の曲げ強度を測
定したところ表3に示すような結果となった。なお、曲
げ強度は、JIS 5号のセメント板の曲げ試験方法に
準拠して実施した。
次養生後ならびにオートクレーブ養生後の曲げ強度を測
定したところ表3に示すような結果となった。なお、曲
げ強度は、JIS 5号のセメント板の曲げ試験方法に
準拠して実施した。
【0051】
【表3】
【0052】表3より明らかなように、添加量5重量%
あたりから強度向上の効果が見られ添加量10重量%を
超えるとそれ以上添加量に見合った強度向上の効果が得
られないことが判明した。
あたりから強度向上の効果が見られ添加量10重量%を
超えるとそれ以上添加量に見合った強度向上の効果が得
られないことが判明した。
【0053】また、一次養生後とオートクレーブ養生後
の強度についても、添加量5重量%を超える実施例の場
合は、無添加の場合に比べ強度向上の効果が見られ、特
に一次養生後のハンドリング性が向上しているのが確認
された。 [実施例7]通常のセメント層上に微細気泡混入のセメン
ト層を積層した複層の実施例2、4及び実施例6におい
て、表面層にCSF400mL以下の広葉樹、針葉樹パ
ルプを添加しそれぞれの実施例と同様に板状製品を製造
し、実施例6と同じ試験方法で曲げ強度試験を行なった
ところ、各実施例に対し15〜20%の強度向上が見ら
れた。
の強度についても、添加量5重量%を超える実施例の場
合は、無添加の場合に比べ強度向上の効果が見られ、特
に一次養生後のハンドリング性が向上しているのが確認
された。 [実施例7]通常のセメント層上に微細気泡混入のセメン
ト層を積層した複層の実施例2、4及び実施例6におい
て、表面層にCSF400mL以下の広葉樹、針葉樹パ
ルプを添加しそれぞれの実施例と同様に板状製品を製造
し、実施例6と同じ試験方法で曲げ強度試験を行なった
ところ、各実施例に対し15〜20%の強度向上が見ら
れた。
【0054】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、再現性の良い深彫りプレスの凹凸模様の付され
た微細気泡混入繊維補強セメント板であっても、シリカ
ヒュームの添加により平面引っ張り強度が強く、耐凍害
性にも優れたものとすることができる。
よれば、再現性の良い深彫りプレスの凹凸模様の付され
た微細気泡混入繊維補強セメント板であっても、シリカ
ヒュームの添加により平面引っ張り強度が強く、耐凍害
性にも優れたものとすることができる。
【0055】請求項2の発明によれば繊維補強セメント
板の構造が複層化され、基層は板材強度、上層は凹凸模
様のあらわし易い層と、それぞれの層で役割を分担させ
ることで板材の全体的強度が高くされている上、その表
面強度がシリカヒュームの添加により向上され耐凍害性
に優れるといった効果を有する。
板の構造が複層化され、基層は板材強度、上層は凹凸模
様のあらわし易い層と、それぞれの層で役割を分担させ
ることで板材の全体的強度が高くされている上、その表
面強度がシリカヒュームの添加により向上され耐凍害性
に優れるといった効果を有する。
【0056】請求項3の発明によれば、シリカヒューム
水溶液を散布するだけでよいので、シリカヒューム添加
混合の工程が不要となり、しかもシリカヒューム添加混
合に近い平面強度向上の効果が得られるため実施が容易
となる効果を有する。
水溶液を散布するだけでよいので、シリカヒューム添加
混合の工程が不要となり、しかもシリカヒューム添加混
合に近い平面強度向上の効果が得られるため実施が容易
となる効果を有する。
【0057】請求項4の発明によれば表面層は低温の湿
温養生でも十分強度が発揮されるので、一次養生後であ
ってもハンドリング時の表面層の事故割れ等が有効に防
止でき、その後のオートクレーブ養生後の板材強度にも
悪影響が生じない効果を有する。
温養生でも十分強度が発揮されるので、一次養生後であ
ってもハンドリング時の表面層の事故割れ等が有効に防
止でき、その後のオートクレーブ養生後の板材強度にも
悪影響が生じない効果を有する。
【0058】請求項5の発明によれば、表面層のパルプ
繊維の捕捉性によってセメントマトリックスが強化され
る。また、繊維長が非常に短いので凹凸プレスの再現性
に悪影響を与えることも少ない。
繊維の捕捉性によってセメントマトリックスが強化され
る。また、繊維長が非常に短いので凹凸プレスの再現性
に悪影響を与えることも少ない。
【0059】従って、シリカヒューム等による結合強度
向上に加えさらに表面層の平面引っ張り強度、曲げ強度
が向上する効果を有する。
向上に加えさらに表面層の平面引っ張り強度、曲げ強度
が向上する効果を有する。
【図1】請求項1、3に記載の発明の方法を実施する装
置の側面図である。
置の側面図である。
【図2】請求項2、3に記載の発明の方法を実施する装
置の側面図である。
置の側面図である。
【図3】シリカヒューム添加量と平面引っ張り強度の相
関を示すグラフである。
関を示すグラフである。
【図4】シリカヒューム水溶液散布量と平面引っ張り強
度の相関を示すグラフである。
度の相関を示すグラフである。
1 吸引脱水装置 2 無端フェルトベルト 3 セメント層 4 カッター 5 裁断した成形板材 6 プレス盤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 14:18 22:06 16:02) 111:20 (72)発明者 植松 淳 兵庫県尼崎市浜一丁目1番1号 株式会社 クボタ技術開発研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に
微細気泡を混入してなるセメントスラリーを層状に供給
し、吸引脱水し、その後凹凸プレスして製板する一層フ
ローオン成形法において、前記微細気泡を混入してなる
セメントスラリー中に2〜10重量%のシリカヒューム
を添加することを特徴とする繊維補強セメント板の製造
方法。 - 【請求項2】吸引脱水装置を備えたフェルトベルト上に
常法による配合のセメントスラリーを層状に供給し、吸
引脱水して製板し、次いで該層を基層として、微細気泡
を混入したセメントスラリーをさらに層状に供給して積
層後プレスして上層表面に凹凸模様を付し、以後常法に
従い養生硬化する繊維補強セメント板の製造方法におい
て、前記微細気泡を混入してなるセメントスラリー中に
2〜10重量%のシリカヒュームを添加することを特徴
とする繊維補強セメント板の製造方法。 - 【請求項3】請求項1又は請求項2の繊維補強セメント
板の製造方法において、微細気泡を混入してなるセメン
トスラリー中に2〜10重量%のシリカヒュームを添加
することに代え、プレス前の微細気泡を混入してなるセ
メントスラリー層表面にシリカヒューム水溶液を75〜
200g/m2の割合で散布しその後凹凸プレスするこ
とを特徴とする繊維補強セメント板の製造方法。 - 【請求項4】請求項1又は請求項2の繊維補強セメント
板の製造方法において、微細気泡を混入してなるセメン
トスラリー中に添加されるシリカヒュームに代えブレー
ン値8000cm2/g以上の結晶性シリカを使用することを
特徴とする繊維補強セメント板の製造方法。 - 【請求項5】請求項2、3又は請求項4の繊維補強セメ
ント板の製造方法において、微細気泡を混入してなるセ
メントスラリー中にCSF400mL以下の高叩解パル
プを配合してなることを特徴とする繊維補強セメント板
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26471397A JPH1199512A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 繊維補強セメント板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26471397A JPH1199512A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 繊維補強セメント板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1199512A true JPH1199512A (ja) | 1999-04-13 |
Family
ID=17407159
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP26471397A Pending JPH1199512A (ja) | 1997-09-30 | 1997-09-30 | 繊維補強セメント板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1199512A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001316162A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-13 | Kenzai Gijutsu Kenkyusho:Kk | 珪酸カルシウム板の製造方法 |
EP1558538A1 (en) * | 2002-10-07 | 2005-08-03 | James Hardie International Finance B.V. | Durable medium-density fibre cement composite |
US7857906B2 (en) | 2001-03-09 | 2010-12-28 | James Hardie Technology Limited | Fiber reinforced cement composite materials using chemically treated fibers with improved dispersibility |
US7998571B2 (en) | 2004-07-09 | 2011-08-16 | James Hardie Technology Limited | Composite cement article incorporating a powder coating and methods of making same |
US8383031B2 (en) | 2002-10-07 | 2013-02-26 | James Hardie Technology Limited | Method for modifying pore size distribution zones in fiber cement composites and articles of manufacture of the same |
US8993462B2 (en) | 2006-04-12 | 2015-03-31 | James Hardie Technology Limited | Surface sealed reinforced building element |
-
1997
- 1997-09-30 JP JP26471397A patent/JPH1199512A/ja active Pending
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001316162A (ja) * | 2000-04-28 | 2001-11-13 | Kenzai Gijutsu Kenkyusho:Kk | 珪酸カルシウム板の製造方法 |
JP4520583B2 (ja) * | 2000-04-28 | 2010-08-04 | 株式会社エーアンドエーマテリアル | 珪酸カルシウム板の製造方法 |
US7857906B2 (en) | 2001-03-09 | 2010-12-28 | James Hardie Technology Limited | Fiber reinforced cement composite materials using chemically treated fibers with improved dispersibility |
EP1558538A1 (en) * | 2002-10-07 | 2005-08-03 | James Hardie International Finance B.V. | Durable medium-density fibre cement composite |
EP1558538A4 (en) * | 2002-10-07 | 2008-03-05 | James Hardie Int Finance Bv | FIBROCESS COMPOSITE HAVING SUSTAINABLE AVERAGE DENSITY |
US8383031B2 (en) | 2002-10-07 | 2013-02-26 | James Hardie Technology Limited | Method for modifying pore size distribution zones in fiber cement composites and articles of manufacture of the same |
US7998571B2 (en) | 2004-07-09 | 2011-08-16 | James Hardie Technology Limited | Composite cement article incorporating a powder coating and methods of making same |
US8993462B2 (en) | 2006-04-12 | 2015-03-31 | James Hardie Technology Limited | Surface sealed reinforced building element |
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