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JPH1197880A - 電磁波シールド熱線カット性光透過窓材 - Google Patents

電磁波シールド熱線カット性光透過窓材

Info

Publication number
JPH1197880A
JPH1197880A JP25502297A JP25502297A JPH1197880A JP H1197880 A JPH1197880 A JP H1197880A JP 25502297 A JP25502297 A JP 25502297A JP 25502297 A JP25502297 A JP 25502297A JP H1197880 A JPH1197880 A JP H1197880A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
electromagnetic wave
heat ray
wave shielding
window material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP25502297A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahito Yoshikawa
雅人 吉川
Yasuhiro Morimura
泰大 森村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP25502297A priority Critical patent/JPH1197880A/ja
Publication of JPH1197880A publication Critical patent/JPH1197880A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Details Of Measuring And Other Instruments (AREA)
  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 PDP用フィルター等として好適な、高透明
性で、電磁波シールド性及び熱線カット性が著しく良好
な電磁波シールド熱線カット性光透過窓材を提供する。 【解決手段】 2枚の透明基板2A,2Bを中間膜3を
介在させて接着樹脂4A,4Bで一体化した電磁波シー
ルド熱線カット性光透過窓材1。中間膜3は、酸化物透
明導電膜と金属薄膜とを交互に積層してなる多層膜を備
える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電磁波シールド熱線
カット性光透過窓材に係り、特に、良好な電磁波シール
ド性と熱線カット性とを兼備し、かつ光透過性で、PD
P(プラズマディスプレーパネル)の前面フィルタ等と
して有用な電磁波シールド性光透過窓材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、OA機器や通信機器等の普及にと
もない、これらの機器から発生する電磁波が問題視され
るようになっている。即ち、電磁波の人体への影響が懸
念され、また、電磁波による精密機器の誤作動等が問題
となっている。
【0003】また、OA機器本体からの熱で画面が過熱
するという問題もあった。
【0004】このため、OA機器のPDPの前面フィル
タとして、電磁波シールド性と熱線カット性を有し、か
つ光透過性の窓材が必要となる。
【0005】従来、電磁波シールド性と熱線カット性と
を兼備する窓材としては、ITO(インジウムスズ酸化
物)や銀などの透明導電膜を形成したガラス板又は透明
フィルムを張り合わせたものが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
窓材では、PDP用フィルタとしての透明性、電磁波シ
ールド性及び熱線カット性の要求特性をすべて満たすこ
とはできなかった。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、高透
明性で、電磁波シールド性及び熱線カット性が著しく良
好な電磁波シールド熱線カット性光透過窓材を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の電磁波シールド
熱線カット性光透過窓材は、2枚の透明基板間に中間膜
を介在させて、接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シ
ールド熱線カット性光透過窓材であって、該中間膜は、
酸化物透明導電膜と金属薄膜とを交互に積層してなる多
層膜を備えることを特徴とする。
【0009】酸化物透明導電膜と金属薄膜とを交互に積
層してなる多層膜であれば、透明性を損なうことなく、
著しく良好な電磁波シールド性と熱線(近赤外線)カッ
ト性を得ることができる。
【0010】この多層膜は、これをベースフィルム上に
形成して、2枚の透明基板間に独立した中間膜として介
在させても良く、また、透明基板上に直接形成したもの
としても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して本発明の電
磁波シールド熱線カット性光透過窓材の実施の形態を詳
細に説明する。
【0012】図1は本発明の電磁波シールド熱線カット
性光透過窓材の実施の形態を示す模式的な断面図、図2
は中間膜3の拡大断面図である。
【0013】まず、中間膜について詳細に説明する。
【0014】図2に示す如く、本実施例の中間膜3は、
ベースフィルム11上に、酸化物透明導電膜12と金属
薄膜13とを交互に積層してなる多層膜を設けたもので
ある。
【0015】このベースフィルム11としては、後述の
透明基板の構成材料と同様の樹脂フィルム、好ましく
は、PET、PC、PMMA等よりなるフィルムを用い
ることができる。このフィルムは、得られる窓材の厚さ
を過度に厚くすることなく、取り扱い性、耐久性を確保
する上で1μm〜5mm程度とするのが好ましい。
【0016】このベースフィルム11上に形成される酸
化物透明導電膜12としては、ITO、ZnO、Alを
ドープしたZnO、SnO2 等の薄膜を形成することが
でき、その膜厚は、通常の場合、5〜5000Å程度で
ある。
【0017】また、金属薄膜13としては、銀、銅、ア
ルミニウム、ニッケル、金、白金、クロム等の単独膜、
真鍮、ステンレス等の合金膜等の膜を光透過性を損なわ
ない薄さで形成することができ、その膜厚は、通常の場
合、2〜2000Å程度である。
【0018】これらの酸化物透明導電膜12及び金属薄
膜13の積層数が少ないと十分な電磁波シールド性及び
熱線カット性が得られず、多過ぎると透明性が損なわれ
る。好ましい積層数は各々1〜20層、合計で2〜40
層である。
【0019】これらの酸化物透明導電膜12及び金属薄
膜13は、スパッタ法や真空蒸着法、イオンプレーティ
ング法、CVD法等、好ましくは膜厚制御が容易なスパ
ッタ法により、ベースフィルム11上に容易に形成する
ことができる。
【0020】図1に示す電磁波シールド熱線カット性光
透過窓材1は、このような中間膜3を2枚の透明基板2
A,2Bの間に介在させて接着用樹脂フィルムに4A,
4Bで接合一体化してなるものである。
【0021】透明基板2A,2Bの構成材料としては、
ガラス、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート
(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリメチル
メタアクリレート(PMMA)、アクリル板、ポリカー
ボネート(PC)、ポリスチレン、トリアセテートフィ
ルム、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリビニルブチラール、金属イオン架橋エチレ
ン−メタアクリル酸共重合体、ポリウレタン、セロファ
ン等、好ましくは、ガラス、PET、PC、PMMAが
挙げられる。
【0022】透明基板2A,2Bの厚さは得られる窓材
の用途による要求特性(例えば、強度、軽量性)等によ
って適宜決定されるが、通常の場合、0.1〜10mm
の範囲とされる。
【0023】透明基板2A,2Bは、必ずしも同材質で
ある必要はなく、例えば、PDP前面フィルタのよう
に、表面側のみに耐傷付性や耐久性等が要求される場合
には、この表面側となる透明基板2Aを厚さ0.1〜1
0mm程度のガラス板とし、裏面側(電磁波発生源側)
の透明基板2Bを厚さ1μm〜10mm程度のPETフ
ィルム又はPET板、アクリルフィルム又はアクリル
板、ポリカーボネートフィルム又はポリカーボネート板
等とすることもできる。
【0024】本実施例の電磁波シールド熱線カット性光
透過窓材1では、裏面側となる透明基板2Bの周縁部に
アクリル樹脂をベースとする黒枠塗装6が設けられてい
る。
【0025】また、本実施例の電磁波シールド熱線カッ
ト性光透過窓材1では、表面側となる透明基板2Aの表
面に反射防止膜5が形成されている。
【0026】この透明基板2Aの表面側に形成される反
射防止膜5としては、高屈折率透明膜と低屈折率透明膜
との積層膜、例えば、次のような積層構造の積層膜が挙
げられる。
【0027】(a) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜
を1層ずつ合計2層に積層したもの (b) 高屈折率透明膜と低屈折率透明膜を2層ずつ交
互に合計4層積層したもの (c) 中屈折率透明膜/高屈折率透明膜/低屈折率透
明膜の順で1層ずつ、合計3層に積層したもの (d) 高屈折率透明膜/低屈折率透明膜の順で各層を
交互に3層ずつ、合計6層に積層したもの 高屈折率透明膜としては、ITO(スズインジウム酸化
物)又はZnO、AlをドープしたZnO、TiO2
SnO2 、ZrO等の屈折率1.8以上の薄膜、好まし
くは透明導電性の薄膜を形成することができる。また、
低屈折率透明膜としてはSiO2 、MgF2 、Al2
3 等の屈折率が1.6以下の低屈折率材料よりなる薄膜
を形成することができる。これらの膜厚は光の干渉で可
視光領域での反射率を下げるため、膜構成、膜種、中心
波長により異なってくるが4層構造の場合、透明基板側
の第1層(高屈折率透明膜)が5〜50nm、第2層
(低屈折率透明膜)が5〜50nm、第3層(高屈折率
透明膜)が50〜100nm、第4層(低屈折率透明
膜)が50〜150nm程度の膜厚で形成される。
【0028】本発明では、このような反射防止膜5の上
に更に汚染防止膜を形成して、表面の耐汚染性を高める
ようにしても良い。この場合、汚染防止膜としては、フ
ッ素系薄膜、シリコン系薄膜等よりなる膜厚1〜100
0nm程度の薄膜が好ましい。
【0029】本発明の電磁波シールド性光透過窓材で
は、表面側となる透明基板2Aには、更に、シリコン系
材料等によるハードコート処理、或いはハードコート層
内に光散乱材料を練り込んだアンチグレア加工等を施し
ても良い。また、裏面側となる透明基板2Bには、金属
薄膜又は透明導電膜等の熱線反射コート等を施して機能
性を高めることができる。透明導電膜は表面側の透明基
板2Aに形成することもできる。
【0030】本発明において、透明基板2A,2Bを中
間膜3を介して接着する接着樹脂としては、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重
合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレ
ン−(メタ)アクリル酸エチル共重合体、エチレン−
(メタ)アクリル酸メチル共重合体、金属イオン架橋エ
チレン−(メタ)アクリル酸共重合体、部分鹸化エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、カルボキシル化エチレン−酢
酸ビニル共重合体等のエチレン系共重合体が挙げられる
が(なお、「(メタ)アクリル」は「アクリル又はメタ
クリル」を示す。)、性能面で最もバランスがとれ、使
い易いのはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)で
ある。
【0031】透明基板2A,2Bと中間膜3の積層体
は、EVA等の樹脂に所定量の熱又は光硬化のための架
橋剤を混合してシート化した2枚の接着用樹脂フィルム
4A,4Bを用い、この接着用樹脂フィルム4A,4B
の間に中間膜3を挟んだものを透明基板2A,2B間に
介在させ、減圧、加温下に脱気して予備圧着した後、加
熱又は光照射により接着層を硬化させて一体化すること
により容易に製造することができる。
【0032】なお、接着用樹脂フィルム4A,4Bの厚
さは、通常の場合、1μm〜1mm程度である。
【0033】図示の電磁波シールド熱線カット性光透過
窓材は本発明の一例であって、本発明は何ら図示のもの
に限定されるものではない。
【0034】例えば、中間膜は、透明基板とは別体のフ
ィルムとして2枚の透明基板間に介在させる他、一方又
は双方の透明基板の接着面側に、直接、前記酸化物透明
導電膜と金属薄膜との多層膜を形成したものであっても
良い。
【0035】以下に、樹脂としてEVAを用いた場合を
例示して本発明に係る接着用樹脂フィルムについてより
詳細に説明する。
【0036】EVAとしては酢酸ビニル含有量が5〜5
0重量%、好ましくは15〜40重量%のものが使用さ
れる。酢酸ビニル含有量が5重量%より少ないと耐候性
及び透明性に問題があり、また40重量%を超すと機械
的性質が著しく低下する上に、成膜が困難となり、フィ
ルム相互のブロッキングが生ずる。
【0037】架橋剤としては加熱架橋する場合は、有機
過酸化物が適当であり、シート加工温度、架橋温度、貯
蔵安定性等を考慮して選ばれる。使用可能な過酸化物と
しては、例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
ハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3;ジーt−ブ
チルパーオキサイド;t−ブチルクミルパーオキサイ
ド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオ
キシ)ヘキサン;ジクミルパーオキサイド;α,α’−
ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン;
n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バ
レレート;2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタ
ン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキ
サン;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン;t−ブチルパーオ
キシベンゾエート;ベンゾイルパーオキサイド;第3ブ
チルパーオキシアセテート;2,5−ジメチル−2,5
−ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン−3;1,1
−ビス(第3ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメ
チルシクロヘキサン;1,1−ビス(第3ブチルパーオ
キシ)シクロヘキサン;メチルエチルケトンパーオキサ
イド;2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオ
キシベンゾエート;第3ブチルハイドロパーオキサイ
ド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;p−クロル
ベンゾイルパーオキサイド;第3ブチルパーオキシイソ
ブチレート;ヒドロキシヘプチルパーオキサイド;クロ
ルヘキサノンパーオキサイドなどが挙げられる。これら
の過酸化物は1種を単独で又は2種以上を混合して、通
常EVA100重量部に対して、10重量部以下、好ま
しくは0.1〜10重量部の割合で使用される。
【0038】有機過酸化物は通常EVAに対し押出機、
ロールミル等で混練されるが、有機溶媒、可塑剤、ビニ
ルモノマー等に溶解し、EVAのフィルムに含浸法によ
り添加しても良い。
【0039】なお、EVAの物性(機械的強度、光学的
特性、接着性、耐候性、耐白化性、架橋速度など)改良
のために、各種アクリロキシ基又はメタクリロキシ基及
びアリル基含有化合物を添加することができる。この目
的で用いられる化合物としてはアクリル酸又はメタクリ
ル酸誘導体、例えばそのエステル及びアミドが最も一般
的であり、エステル残基としてはメチル、エチル、ドデ
シル、ステアリル、ラウリル等のアルキル基の他、シク
ロヘキシル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチ
ル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピ
ル基、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙
げられる。また、エチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、トリメチロールプ
ロパン、ペンタエリスリトール等の多官能アルコールと
のエステルを用いることもできる。アミドとしてはダイ
アセトンアクリルアミドが代表的である。
【0040】より具体的には、トリメチロールプロパ
ン、ペンタエリスリトール、グリセリン等のアクリル又
はメタクリル酸エステル等の多官能エステルや、トリア
リルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタ
ル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジア
リル等のアリル基含有化合物が挙げられ、これらは1種
を単独で、或いは2種以上を混合して、通常EVA10
0重量部に対して0.1〜2重量部、好ましくは0.5
〜5重量部用いられる。
【0041】EVAを光により架橋する場合、上記過酸
化物の代りに光増感剤が通常EVA100重量部に対し
て10重量部以下、好ましくは0.1〜10重量部使用
される。
【0042】この場合、使用可能な光増感剤としては、
例えばベンゾイン、ベンゾフェノン、ベンゾインメチル
エーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソ
プロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ジ
ベンジル、5−ニトロアセナフテン、ヘキサクロロシク
ロペンタジエン、p−ニトロジフェニル、p−ニトロア
ニリン、2,4,6−トリニトロアニリン、1,2−ベ
ンズアントラキノン、3−メチル−1,3−ジアザ−
1,9−ベンズアンスロンなどが挙げられ、これらは1
種を単独で或いは2種以上を混合して用いることができ
る。
【0043】また、この場合、促進剤としてシランカッ
プリング剤が併用される。このシランカップリング剤と
しては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β
−メトキシエトキシ)シラン、γ−メタクリロキシプロ
ピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ
−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキ
シシラン、γ−クロロプロピルメトキシシラン、ビニル
トリクロロシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキ
シシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシランなどが挙げられる。
【0044】これらのシランカップリング剤は通常EV
A100重量部に対して0.001〜10重量部、好ま
しくは0.001〜5重量部の割合で1種又は2種以上
が混合使用される。
【0045】なお、本発明に係るEVA接着用樹脂に
は、その他、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、老化防止
剤、塗料加工助剤を少量含んでいてもよく、また、フィ
ルター自体の色合いを調整するために染料、顔料などの
着色剤、カーボンブラック、疎水性シリカ、炭酸カルシ
ウム等の充填剤を適量配合してもよい。
【0046】また、接着性改良の手段として、シート化
されたEVA接着用樹脂フィルム面へのコロナ放電処
理、低温プラズマ処理、電子線照射、紫外光照射などの
手段も有効である。
【0047】本発明に係るEVA接着用樹脂フィルム
は、EVAと上述の添加剤とを混合し、押出機、ロール
等で混練した後カレンダー、ロール、Tダイ押出、イン
フレーション等の成膜法により所定の形状にシート成形
することにより製造される。成膜に際してはブロッキン
グ防止、透明基板との圧着時の脱気を容易にするためエ
ンボスが付与される。
【0048】このような本発明の電磁波シールド性光透
過窓材は、PDPの前面フィルタとして、或いは、病院
や研究室等の精密機器設置場所の窓材等として有効に利
用可能である。
【0049】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明する。
【0050】なお、実施例及び比較例で用いた接着用樹
脂フィルム及び中間膜は、次のようにして製造した。
【0051】接着用樹脂フィルムの製造 エチレン−酢酸ビニル共重合体(東洋曹逹社製ウルトラ
セン634:酢酸ビニル含量26%、メルトインデック
ス4)100重量部に、1,1−ビス(t−ブチルパー
オキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン(日
本油脂社製パーヘキサ3M)1重量部、γ−メタクリロ
キシプロピルトリメトキシシラン0.1重量部、ジアリ
ルフタレート2重量部、及び紫外線吸収剤としてスミソ
ルブ130(住友化学工業社製)0.5重量部とを混合
し、40mm押出機にて500μm厚さの両面エンボス
の接着用樹脂フィルム4A,4Bを作製した。中間膜 厚さ100μmのPETフィルム上にマグネトロンスパ
ッタリング法により厚さ400ÅのITO膜と厚さ10
0ÅのAg膜とを表1に示す積層数で交互に積層して多
層膜を形成して中間膜3とした。
【0052】実施例1,2 表面側透明基板2Aとして厚さ3.0mmのガラス板を
用い、この透明基板2Aの表面に、SiO2 /ITO/
SiO2 /ITOよりなる反射防止膜(総膜厚約250
0Å)5を形成し、裏面側透明基板2Bとして厚さ0.
1mmのPETシートを用い、これらの間に2枚の接着
用樹脂フィルム4A,4Bに表1に示す中間膜3を挟ん
だものを介在させ、これをゴム袋に入れて真空脱気し、
90℃の温度で10分加熱して予備圧着した。その後、
この予備圧着体をオーブン中に入れ、150℃の条件下
で15分間加熱処理し、架橋硬化させて一体化した。
【0053】得られた窓材について下記方法により、3
0MHz〜300MHzにおける電磁波シールド性、光
透過率、熱線カット性を調べ、結果を表1に示した。
【0054】電磁波シールド性 KEC法(関西電子工業振興センター)に準拠したアン
リツ社製EMIシールド測定装置(MA8602B)を
用いて電界の減衰測定を行った。サンプルの大きさは9
0mm×110mmであった。光透過率(%) 日立製可視紫外光分光測定装置(U−4000)を用
い、380nm〜780nm間の平均可視光透過率を求
めた。熱線カット性 上記日立製可視紫外光分光測定装置(U−4000)を
用い、850〜1100nm間の平均近赤外光透過率を
求めた。
【0055】比較例1,2 比較のため、中間膜として、ベースフィルム上に厚さ1
600ÅのITO膜のみを形成したもの(比較例1)又
はベースフィルム上に厚さ300ÅのAg膜のみを形成
したもの(比較例2)を用いたこと以外は実施例1と同
様にして窓材を製造し、同様にその評価を行って、結果
を表1に示した。
【0056】
【表1】
【0057】表1より、本発明の電磁波シールド熱線カ
ット性光透過窓材は、透明性、電磁波シールド性、熱線
カット性のすべてにおいて良好な特性を示すことがわか
る。
【0058】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、P
DP用フィルター等として工業的に極めて有用な、高透
明性で、電磁波シールド性及び熱線カット性が著しく良
好な電磁波シールド熱線カット性光透過窓材が提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の電磁波シールド熱線カット性光
透過窓材の実施の形態を示す模式的な断面図である。
【図2】本発明に係る中間膜の実施の形態を示す模式的
な断面図である。
【符号の説明】
1 電磁波シールド熱線カット性光透過窓材 2A,2B 透明基板 3 中間膜 4A,4B 接着用樹脂フィルム 5 反射防止膜 11 ベースフィルム 12 酸化物透明導電膜 13 金属薄膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2枚の透明基板間に中間膜を介在させ
    て、接着樹脂で接合一体化してなる電磁波シールド熱線
    カット性光透過窓材であって、 該中間膜は、酸化物透明導電膜と金属薄膜とを交互に積
    層してなる多層膜を備えることを特徴とする電磁波シー
    ルド熱線カット性光透過窓材。
  2. 【請求項2】 請求項1において、該中間膜は透明基板
    上に形成されていることを特徴とする電磁波シールド熱
    線カット性光透過窓材。
JP25502297A 1997-09-19 1997-09-19 電磁波シールド熱線カット性光透過窓材 Pending JPH1197880A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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