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JPH1194766A - 地合検査方法および装置 - Google Patents

地合検査方法および装置

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Publication number
JPH1194766A
JPH1194766A JP25484897A JP25484897A JPH1194766A JP H1194766 A JPH1194766 A JP H1194766A JP 25484897 A JP25484897 A JP 25484897A JP 25484897 A JP25484897 A JP 25484897A JP H1194766 A JPH1194766 A JP H1194766A
Authority
JP
Japan
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image
formation
inspection
light
filter
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP25484897A
Other languages
English (en)
Inventor
Toyoo Iida
豊男 飯田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Omron Corp
Original Assignee
Omron Corp
Omron Tateisi Electronics Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Omron Corp, Omron Tateisi Electronics Co filed Critical Omron Corp
Priority to JP25484897A priority Critical patent/JPH1194766A/ja
Publication of JPH1194766A publication Critical patent/JPH1194766A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Investigating Materials By The Use Of Optical Means Adapted For Particular Applications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造装置を停止することなく不織布などの検
査対象の地合を容易かつ定量的に評価することができる
地合検査方法および装置を提供する。 【解決手段】 検査対象(10)および運用参照面(5
0)の反射光若しくは透過光の画像をCCDカメラ(3
0)で撮像し、該撮像した運用参照面(50)の画像か
ら装置の校正を行い、検査対象(10)の画像から検査
対象(10)の地合を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、不織布などの薄
いシート状の検査対象の地合を検査する地合検査方法お
よび装置に関し、特に、製造装置を停止することなく不
織布などの検査対象の地合を容易かつ定量的に評価する
ことができる地合検査方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、サニタリ製品などの伸びに伴い、
不織布等の需要は大きく伸びている。
【0003】ところで、従来、不織布等の品質は一般に
地合(繊維の分布状態)で評価されるが、品質検査の多
くは検査員による目視に頼っている。
【0004】また、不織布等の品質の検査の自動化を目
指した装置では、検査対象の不織布の透過光もしくは反
射光をCCDのような撮像素子により撮像し、画像の輝
度の標準偏差、輝度のヒストグラムや、空間周波数分析
に基いた指標を不織布の品質の目安である地合指数とし
ている。
【0005】また、この種の不織布等の製造装置は、2
4時間無停止で運転されており、このような不織布等の
製造装置における製品の品質指標の1つである地合を光
学的な手法を用いて計測する場合には、従来、以下の2
つの方法が知られている。
【0006】1)相対計測法 計測開始時点の計測値を基準として、その後の値の変動
のみを計測し、地合の程度の変動のみを計測する方法。
【0007】2)絶対計測法 何らかの基準を用いて、計測機器を校正し、その基準に
基づいて地合の程度を絶対的に計測する方法。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、画像の
輝度の標準偏差や輝度のヒストグラムを用いている地合
検査装置では、地合の空間的特徴を捉えることができな
い。例えば、撮像画像の輝度の標準偏差や輝度のヒスト
グラムがほぼ同様な検査対象では人間の目からみて明ら
かに異なっていても地合の程度が全く同じと評価してし
まい、計測する地合の程度が人間の感じる地合の程度と
異なるという問題がある。
【0009】また、空間周波数を基にする地合検査装置
では、専用の濾過装置や高速な画像処理が必要であり、
空間周波数のみでも、地合指数が人間の感覚と一致しな
いという問題がある。
【0010】更に、不織布等の地合を定量的に計測する
ためには、不織布の繊維の状態を高いコントラストで鮮
明に得る必要があるが、 1)材質により強い光や光に伴う熱を加えることが困難
であるために、鮮明な画像が得られない場合や 2)外乱光を遮る設備を設置することが困難であるた
め、外乱光により繊維の状態を鮮明に得ることが困難で
ある場合がある。
【0011】また、このような薄い膜内の欠陥を検査す
る方法として、特開昭6−148059に開示されてい
るように、計測対象を偏向板の間に設置する方法もある
が、この方法を不織布に適用した場合は、 3)圧着点をすべて欠陥として検出してしまうという問
題がある。
【0012】また、上記24時間無停止で運転される不
織布等の製造装置において、 1)上記相対計測法を採用した場合には、地合の程度の
変動は知ることができるが、地合の程度の絶対値を知る
ことができない。そのため、製造後、製品と計測値の突
き合わせを行う必要がある。
【0013】2)また、絶対計測法を採用した場合に
は、外乱や光源およびカメラの経時変化、温度変化など
の影響を受けるため、計測時にその校正が必要である。
しかし、24時間運転の製造装置においては、製品製造
中に計測装置の校正を行うことが困難である。このた
め、製造後、製品をサンプリングして計測する必要があ
る。
【0014】3)また、計測面に受光素子などのセンサ
を配置し、その出力を用いて校正を行う方法もあるが、
このセンサも経時変化、温度変化などの影響を受ける。
【0015】4)また、上記校正をカメラの絞り若しく
は照明で行うと、カメラのダイナミックレンジが変動す
る(感度が変化する)。このため、カメラのダイナミッ
クレンジの変動の影響を受けない校正方式が求められて
いる。
【0016】そこで、この発明は、製造装置を停止する
ことなく不織布などの検査対象の地合を容易かつ定量的
に評価することができる地合検査方法および装置を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明は、検査対象の地合を検査する地合
検査方法において、上記検査対象および運用参照面の反
射光若しくは透過光の画像を撮像し、該撮像した運用参
照面の画像に基づき校正処理を行うとともに、該撮像し
た検査対象の画像から検査対象の複数の特徴量を抽出
し、該抽出した複数の特徴量から上記検査対象の地合を
検査することを特徴とする。
【0018】また、請求項2の発明は、検査対象の地合
を検査する地合検査装置において、上記検査対象および
運用参照面を照射する光源と、上記光源の照射による上
記検査対象および運用参照面からの反射光若しくは透過
光の画像を撮像する撮像手段と、上記撮像手段で撮像し
た上記運用参照面の画像から上記撮像手段を校正制御す
る校正制御手段と、上記撮像手段で撮像した上記検査対
象の画像から複数の特徴量を抽出する特徴量抽出手段
と、上記特徴量抽出手段で抽出した複数の特徴量から上
記検査対象の地合を検査する検査手段と、を具備するこ
とを特徴とする。
【0019】また、請求項3の発明は、検査対象の地合
を検査する地合検査方法において、光源からの光を第1
の偏向フィルタを介して上記検査対象に照射し、該検査
対象の透過光を特定の色の成分を抽出するカラーフィル
タおよび上記第1の偏向フィルタと同一の偏向角に設定
された第2の偏向フィルタを通過させ、上記カラーフィ
ルタおよび上記第2の偏向フィルタを通過した光から上
記検査対象の画像を撮像して該撮像した画像に基づき上
記検査対象の地合を検査することを特徴とする。
【0020】また、請求項4の発明は、検査対象の地合
を検査する地合検査方法において、光源からの光を第1
の偏向フィルタを介して上記検査対象に照射し、該検査
対象の透過光を上記第1の偏向フィルタと直交する偏向
角に設定された第2の偏向フィルタを通過させ、上記第
2の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象の画像
を撮像して該撮像した画像に基づき上記検査対象の地合
を検査することを特徴とする。
【0021】また、請求項5の発明は、請求項4の発明
において、上記撮像した画像を2値化し、該2値化した
画像のパターンマッチングにより上記検査対象の圧着点
を検出し、該検出した圧着点の数を地合指数として検査
対象の地合を評価することを特徴とする。
【0022】また、請求項6の発明は、検査対象の地合
を検査する地合検査方法において、光源からの光を第1
の偏向フィルタを介して上記検査対象に照射し、該検査
対象の透過光から特定の色の成分を抽出するとともに、
上記抽出した光を2つの光に分離し、上記分離した一方
の光を上記第1の偏向フィルタと同一の偏向角に設定さ
れた第2の偏向フィルタを通過させるとともに、上記分
離した他方の光を上記第1の偏向フィルタと直交する偏
向角に設定された第3の偏向フィルタを通過させ上記第
2の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象の第1
の画像を撮像するとともに、上記第3の偏向フィルタを
通過した光から上記検査対象の第2の画像を撮像し、上
記第1の画像から上記第2の画像を減算した画像に基づ
き上記検査対象の地合を検査することを特徴とする。
【0023】また、請求項7の発明は、検査対象の地合
を検査する地合検査装置において、上記検査対象を照射
する光源と、上記光源と上記検査対象との間に配置され
る第1の偏向フィルタと、上記検査対象の透過光から特
定の色の成分を抽出するカラーフィルタと、上記検査対
象の透過光を通過させる上記第1の偏向フィルタと同一
の偏向角に設定された第2の偏向フィルタと、上記カラ
ーフィルタおよび上記第2の偏向フィルタを通過した光
から上記検査対象の画像を撮像する撮像手段と、上記撮
像手段で撮像した画像に基づき上記検査対象の地合を検
査する検査手段と、を具備することを特徴とする。
【0024】また、請求項8の発明は、検査対象の地合
を検査する地合検査装置において、上記検査対象を照射
する光源と、上記光源と上記検査対象との間に配置され
る第1の偏向フィルタと、上記検査対象の透過光を通過
させる上記第1の偏向フィルタと直交する偏向角に設定
された第2の偏向フィルタと、上記第2の偏向フィルタ
を通過した光から上記検査対象の画像を撮像する撮像手
段と、上記撮像手段で撮像した画像に基づき上記検査対
象の地合を検査する検査手段と、を具備することを特徴
とする。
【0025】また請求9の発明は、請求項8の発明にお
いて、上記撮像手段で撮像した画像を2値化する2値化
手段と、上記2値化手段で2値化した画像のパターンマ
ッチングにより上記検査対象の圧着点を検出する圧着点
検出手段と、上記圧着点検出手段で検出した圧着点の数
を地合指数として出力する出力手段と、を具備すること
を特徴とする。
【0026】また、請求項10の発明は、検査対象の地
合を検査する地合検査装置において、上記検査対象を照
射する光源と、上記光源と上記検査対象との間に配置さ
れる第1の偏向フィルタと、上記検査対象の透過光から
特定の色の成分を抽出するカラーフィルタと、上記カラ
ーフィルタで抽出された光を2つの光に分離するビーム
スプリッタと、上記ビームスプリッタで分離した一方の
光を通過させる上記第1の偏向フィルタと同一の偏向角
に設定された第2の偏向フィルタと、上記ビームスプリ
ッタで分離した他方の光を通過させる上記第1の偏向フ
ィルタと直交する偏向角に設定された第3の偏向フィル
タと、上記第2の偏向フィルタを通過した光から上記検
査対象の第1の画像を撮像する第1の撮像手段と、上記
第3の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象の第
2の画像を撮像する第2の撮像手段と、上記第1の撮像
手段で撮像された上記第1の画像から上記第2の撮像手
段で撮像された第2の画像を減算する減算手段と、上記
減算手段による減算処理で求められる画像に基づき上記
検査対象の地合を検査する検査手段と、を具備すること
を特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態につ
いて添付図面を参照して詳細に説明する。
【0028】図1は、この発明に係わる地合検査方法お
よび装置を適用して構成した地合検査装置の一実施の形
態を概略構成図で示したものである。
【0029】図1において、この地合検査装置は、ロー
ル状に巻回された不織布等の検査対象10を光源である
照明20により照射し、この検査対象10からの反射光
をCCDカメラ30で取り込むことにより該検査対象1
0を撮像し、このCCDカメラ30で撮像した検査対象
10の画像を画像処理演算装置40に渡すことにより検
査対象10の地合の検査を行なう。
【0030】また、上記検査対象10に触れず、かつ、
CCDカメラ30の視野(図4に示すCCDカメラの視
野30a)の一部に入る位置に運用参照面50が配置さ
れており、この運用参照面50は、CCDカメラ30の
焦点深度の内部に入るように配置されている。
【0031】また、不織布等の検査対象10は、数百m
/分の速度で巻き取られている。
【0032】画像処理演算装置40は、CCDカメラ3
0で撮像した検査対象10および運用参照面50の画像
から複数の特徴量を演算抽出する。
【0033】図2は、上記画像処理演算装置40の処理
をブロック図で示したものである。
【0034】図2において、CCDカメラ30で撮像し
た検査対象10の画像は、画像取り込み処理部41によ
り、画像処理演算装置40の図示しないメモリ上に画像
データとして取り込まれる。
【0035】この画像取り込み処理部41により、画像
処理演算装置40のメモリ上に取り込まれた画像データ
は、参照輝度演算処理部42、特徴量演算処理部44に
渡される。
【0036】参照輝度演算処理部42では、画像処理演
算装置40のメモリ上に取り込まれた画像データから、
運用参照面50を撮像している領域、すなわち、図4に
示す運用面平均輝度演算領域50aのみを抽出し、この
抽出した運用参照面50を撮像している運用面平均輝度
演算領域50aの平均輝度(運用面平均輝度)を算出す
る。
【0037】絞り値演算処理部43は、この画像処理演
算装置40の内部で保持している運用面平均輝度若しく
は入力装置47から入力された平均輝度設定値からなる
基準輝度(設定値)と参照輝度演算処理部42で演算さ
れた運用面平均輝度(参照輝度)とを比較し、設定値と
参照輝度との差の絶対値が計測上の誤差δの範囲以上で
あると、CCDカメラ30に対して絞り制御信号を出力
する。
【0038】CCDカメラ30は、この絞り値演算処理
部43から出力された絞り制御信号に対応してその絞り
が制御される。
【0039】絞り値演算処理部43における設定値と参
照輝度との比較において、設定値と参照輝度との差の絶
対値が計測上の誤差δの範囲より小さいと、特徴量演算
処理部44による検査対象10の特徴量の演算抽出が行
われる。
【0040】特徴量演算処理部44では、画像処理演算
装置40のメモリ上に取り込まれた画像データから、運
用参照面50を撮像している領域以外の部分、すなわ
ち、図4に示す特徴量演算領域(地合指数演算領域)1
0aの画像データを抽出し、この抽出した特徴量演算領
域(地合指数演算領域)10aの画像データから検査対
象10の地合を特徴付ける複数の特徴量を演算抽出す
る。
【0041】ここで、検査対象10の地合を特徴付ける
複数の特徴量としては、 1)画像の均一度(画像の輝度データの標準偏差) 2)画像の明度(画像の輝度データの平均輝度) 3)画像の粗密度(画像データの一次微分値の内の一定
範囲の値になる画素数の総和) 等を用いることができる。
【0042】地合指数演算処理部45では、特徴量演算
処理部44で演算された複数の特徴量を線形結合し、検
査対象10の地合指数を演算する。この地合指数演算処
理部45における地合指数の演算において、結合時の重
み(結合係数)は、入力装置47から指定するように構
成することができる。
【0043】地合指数演算処理部46で演算された地合
指数は、表示装置47に渡され、ここで表示される。
【0044】図3は、上記画像処理演算装置40の処理
をフローチャートで示したものである。
【0045】図3において、まず、画像取り込み処理部
41によりCCDカメラ30で撮像した検査対象10の
画像を画像処理演算装置40の図示しないメモリ上に画
像データとして取り込む画像取り込みが行われる(ステ
ップ101)。
【0046】次に、参照輝度演算処理部42により、参
照輝度、すなわち、図4に示す運用面平均輝度演算領域
50aの平均輝度(運用面平均輝度)が算出される(ス
テップ102)。
【0047】そして、ステップ102で算出された参照
輝度と設定値、すなわち、この画像処理演算装置40の
内部で保持している運用面平均輝度若しくは入力装置4
7から入力された平均輝度設定値からなる設定値との比
較が行われる(ステップ103)。
【0048】ここで、参照輝度=設定値でないと判断さ
れると、すなわち、設定値と参照輝度との差の絶対値が
計測上の誤差δの範囲以上であると(ステップ103で
NO)、絞り値演算処理部43において、CCDカメラ
30に対する絞り制御値が演算され(ステップ10
4)、ステップ101に戻る。
【0049】また、ステップ103で、参照輝度=設定
値であると判断されると、すなわち、設定値と参照輝度
との差の絶対値が計測上の誤差δの範囲より小さいと
(ステップ103でYES)、特徴量演算処理部44に
よる検査対象10の複数の特徴量を演算する特徴量演算
が行われる(ステップ105)。
【0050】このステップ105で演算された複数の特
徴量は、地合指数演算処理部45に渡され、ここで、複
数の特徴量が線形結合され、検査対象10の地合指数を
演算する処理、すなわち、地合指数演算が行われる(ス
テップ106)。
【0051】このステップ106で演算された地合指数
は、表示装置47に渡され、ここで地合指数表示が行わ
れ(ステップ107)、この処理を終了する。
【0052】なお、図3に示した処理においては、CC
Dカメラ30の絞りを制御する校正処理と、検査対象1
0の地合指数を演算する計測処理とを同時に実行する運
用例を示したが、以下に示すような運用も可能である。
【0053】1)校正処理は、検査装置の起動毎に実行
する。 2)校正処理は、地合指数計測処理の実施前に毎回行
う。 3)校正処理は、地合指数計測処理に関係なく、一定時
間毎に行う。
【0054】また、上記構成においては、運用参照面5
0をCCDカメラ30の画面の上端に配置したが、以下
に示すような配置も可能である。
【0055】1)運用参照面50をCCDカメラ30の
画面の下端に配置する。 2)運用参照面50をCCDカメラ30の画面の右端若
しくは左端に配置する。 3)運用参照面50を分割し、CCDカメラ30の画面
の4角に配置する。
【0056】なお、上記構成において、CCDカメラ3
0としては、エリアCCDカメラを用いた場合を示した
が、ラインCCDカメラを用いても同様に構成すること
ができる。また、上記構成においては、検査対象からの
反射光を利用したが、透過光を利用しても同様に構成す
ることができる。
【0057】図5は、この発明に係わる地合検査方法お
よび装置を適用して構成した地合検査装置の他の実施の
形態を概略構成図で示したものである。
【0058】なお、図5において、図1に示した地合検
査装置と同一の機能を果たす部分には説明の便宜上同一
の符号を付する。
【0059】図5に示す地合検査装置においては、図1
に示したCCDカメラ30がエリアカメラであったのに
対して、リニアCCDカメラ300を用いて構成されて
おり、また、図1に示した運用参照面50がCCDカメ
ラ30の画面の上端に配置されているのに対し、図5に
示す構成においては、運用参照面500が検査対象10
の搬送方向に沿って配置されており、また、検査対象1
0が巻回されるローラにロータリーエンコーダ60が設
けられている点で図1に示した構成と異なる。
【0060】なお、この図5に示した構成においては、
図2に示した画像取り込み処理41がロータリーエンコ
ーダ60の出力パルスに同期して行われることになり、
画像処理演算装置500の処理において、画像データが
1次元になるだけで、地合指数の演算および評価方法は
図1に示した構成と同一である。
【0061】すなわち、図5において、この地合検査装
置は、ロール状に巻回された不織布等の検査対象10を
光源である照明20により照射し、この検査対象10か
らの反射光をリニアCCDカメラ300で取り込むこと
により該検査対象10を撮像し、このリニアCCDカメ
ラ300で撮像した検査対象10の画像を画像処理演算
装置400に渡すことにより検査対象10の地合の検査
を行なう。
【0062】また、上記検査対象10に触れず、かつ、
リニアCCDカメラ300の合成された視野(図6のリ
ニアCCDから合成された視野300a)の一部に入る
位置に運用参照面500が配置されており、この運用参
照面500は、リニアCCDカメラ300の焦点深度の
内部に入るように配置されている。
【0063】また、不織布等の検査対象10は、数百m
/分の速度で巻き取られている。
【0064】画像処理演算装置400は、リニアCCD
カメラ300で撮像した検査対象10および運用参照面
500の画像から複数の特徴量を演算抽出する。
【0065】また、画像処理演算装置400は、ロータ
リーエンコーダ60の出力パルスに同期してリニアCC
Dカメラ300から出力される画像データを蓄積する。
【0066】この場合、画像処理演算装置400は、図
6に示す画像データ蓄積開始点で、リニアCCDカメラ
300から出力される画像データの蓄積を開始し、図6
に示す画像データ蓄積終了点で、リニアCCDカメラ3
00から出力される1ラインの画像データの蓄積を終了
する。
【0067】すなわち、この構成において、画像処理演
算装置400は、ロータリーエンコーダ60の出力パル
スに同期してリニアCCDカメラ300から出力される
1次元画像を、画像データを画像処理演算装置400の
図示しないメモリの連続した領域に蓄積する。これによ
りリニアCCDから擬似的にエリアCCDと同じ出力を
得る。この擬似的にエリアCCDと同じ出力を得ること
により図1に示した構成と同一の画像データ処理が可能
になる。
【0068】図7は、この発明に係わる地合検査方法お
よび装置を適用して構成した地合検査装置のさらに他の
実施の形態を概略構成図で示したものである。
【0069】なお、図7においても、図1に示した地合
検査装置と同一の機能を果たす部分には説明の便宜上同
一の符号を付する。
【0070】図7に示す地合検査装置においては、図1
に示した運用参照面50が黒の運用参照面51と白の運
用参照面52に分割されている点が図1に示した構成と
異なる。
【0071】すなわち、図7において、この地合検査装
置は、ロール状に巻回された不織布等の検査対象10を
光源である照明20により照射し、この検査対象10か
らの反射光をCCDカメラ30で取り込むことにより該
検査対象10を撮像し、このCCDカメラ30で撮像し
た検査対象10の画像を画像処理演算装置401に渡す
ことにより検査対象10の地合の検査を行なう。
【0072】また、上記検査対象10に触れず、かつ、
CCDカメラ30の視野(図10のCCDカメラ視野3
0a)の一部に入る位置に運用参照面51および52が
配置されており、この運用参照面51および52は、C
CDカメラ30の焦点深度の内部に入るように配置され
ている。
【0073】また、不織布等の検査対象10は、数百m
/分の速度で巻き取られている。
【0074】画像処理演算装置401は、CCDカメラ
30で撮像した検査対象10および運用参照面51、5
2の画像から複数の特徴量を演算抽出する。
【0075】図8は、上記画像処理演算装置401の処
理をブロック図で示したものである。
【0076】なお、図8においても、図2に示したブロ
ック図と同一の機能を果たす部分には説明の便宜上同一
の符号を付する。
【0077】図8において、CCDカメラ30で撮像し
た検査対象10の画像は、画像取り込み処理部41によ
り、画像処理演算装置401の図示しないメモリ上に画
像データとして取り込まれる。
【0078】この画像取り込み処理部41により、画像
処理演算装置401のメモリ上に取り込まれた画像デー
タは、参照輝度演算処理部48、正規化処理部49に渡
される。
【0079】参照輝度演算処理部48では、画像処理演
算装置40のメモリ上に取り込まれた画像データから、
運用参照面52を撮像している領域、すなわち、図10
に示す運用面平均輝度演算領域52aのみを抽出し、こ
の抽出した運用参照面52を撮像している運用面平均輝
度演算領域52aの平均輝度(運用面平均輝度)を算出
する。
【0080】絞り値演算処理部43は、この画像処理演
算装置40の内部で保持している運用面平均輝度若しく
は入力装置47から入力された平均輝度設定値からなる
基準輝度(設定値)と参照輝度演算処理部48で演算さ
れた運用面平均輝度(参照輝度)とを比較し、設定値と
参照輝度との差の絶対値が計測上の誤差δの範囲以上で
あると、CCDカメラ30に対して絞り制御信号を出力
する。
【0081】CCDカメラ30は、この絞り値演算処理
部43から出力された絞り制御信号に対応してその絞り
が制御される。
【0082】絞り値演算処理部43における設定値と参
照輝度との比較において、設定値と参照輝度との差の絶
対値が計測上の誤差δの範囲より小さいと、正規化処理
部49の処理が行われる。
【0083】正規化処理部49では、運用参照面51と
運用参照面52の平均輝度の差を用いて、図10に示す
特徴量演算領域(地合指数演算領域)10aの画像デー
タを正規化する。
【0084】この構成において画像データは256階調
であるので、運用参照面51の平均輝度を0、運用参照
面52の平均輝度を255となるように正規化する。
【0085】すなわち、図10に示す特徴量演算領域
(地合指数演算領域)10aの画像データをf(x、
y)、正規化後の画像データをf’(x、y)、運用参
照面51の平均輝度をV1、運用参照面52の平均輝度
をV2とすると、以下に示す演算式により、図10に示
す特徴量演算領域(地合指数演算領域)10aの画像デ
ータを正規化する。
【0086】f’(x、y)=(255/(V2−V
1))×f(x、y)−255/(V2−V1)
【0087】なお、上式においては、最小を0、最大を
255として線形正規化を行ったが、最小値および最大
値および、正規化方式(線形、非線型)はCCDカメラ
30の特性を考慮して決定する。
【0088】特徴量演算処理部44では、画像処理演算
装置40のメモリ上に取り込まれた画像データから、運
用参照面51、52を撮像している領域以外の部分、す
なわち、図10に示す特徴量演算領域(地合指数演算領
域)10aの画像データを抽出し、この抽出した特徴量
演算領域(地合指数演算領域)10aの画像データの正
規化データから検査対象10の地合を特徴付ける複数の
特徴量を演算抽出する。
【0089】ここで、検査対象10の地合を特徴付ける
複数の特徴量としては、 1)画像の均一度(画像の輝度データの標準偏差) 2)画像の明度(画像の輝度データの平均輝度) 3)画像の粗密度(画像データの一次微分値の内の一定
範囲の値になる画素数の総和) 等を用いることができる。
【0090】地合指数演算処理部45では、特徴量演算
処理部44で演算された複数の特徴量を線形結合し、検
査対象10の地合指数を演算する。この地合指数演算処
理部45における地合指数の演算において、結合時の重
み(結合係数)は、入力装置47から指定するように構
成することができる。
【0091】地合指数演算処理部46で演算された地合
指数は、表示装置47に渡され、ここで表示される。
【0092】図9は、上記画像処理演算装置401の処
理をフローチャートで示したものである。
【0093】図9において、まず、画像取り込み処理部
41によりCCDカメラ30で撮像した検査対象10の
画像を画像処理演算装置401の図示しないメモリ上に
画像データとして取り込む画像取り込みが行われる(ス
テップ201)。
【0094】次に、参照輝度演算処理部48により、参
照輝度、すなわち、図10に示す運用面平均輝度演算領
域52aの平均輝度(運用面平均輝度)が算出される
(ステップ202)。
【0095】そして、ステップ202で算出された参照
輝度と設定値、すなわち、この画像処理演算装置401
の内部で保持している運用面平均輝度若しくは入力装置
47から入力された平均輝度設定値からなる設定値との
比較が行われる(ステップ203)。
【0096】ここで、参照輝度=設定値でないと判断さ
れると、すなわち、設定値と参照輝度との差の絶対値が
計測上の誤差δの範囲以上であると(ステップ203で
NO)、絞り値演算処理部43において、CCDカメラ
30に対する絞り制御値が演算され(ステップ20
4)、ステップ201に戻る。
【0097】また、ステップ203で、参照輝度=設定
値であると判断されると、すなわち、設定値と参照輝度
との差の絶対値が計測上の誤差δの範囲より小さいと
(ステップ203でYES)、正規化処理部44による
図10に示す特徴量演算領域(地合指数演算領域)10
aの画像データを正規化する正規化処理が行われる(ス
テップ205)。
【0098】次に、特徴量演算処理部44による正規化
処理がなされた画像データを用いた検査対象10の複数
の特徴量を演算する特徴量演算が行われる(ステップ2
06)。
【0099】このステップ206で演算された複数の特
徴量は、地合指数演算処理部45に渡され、ここで、複
数の特徴量が線形結合され、検査対象10の地合指数を
演算する処理、すなわち、地合指数演算が行われる(ス
テップ207)。
【0100】このステップ207で演算された地合指数
は、表示装置47に渡され、ここで地合指数表示が行わ
れ(ステップ208)、この処理を終了する。
【0101】なお、図9に示した処理においては、CC
Dカメラ30の絞りを制御する校正処理と、検査対象1
0の地合指数を演算する計測処理とを同時に実行する運
用例を示したが、以下に示すような運用も可能である。
【0102】1)校正処理は、検査装置の起動毎に実行
する。 2)校正処理は、地合指数計測処理の実施前に毎回行
う。 3)校正処理は、地合指数計測処理に関係なく、一定時
間毎に行う。
【0103】また、上記構成においては、運用参照面5
1、52をCCDカメラ30の画面の上端に配置した
が、以下に示すような配置も可能である。
【0104】1)運用参照面51、52をCCDカメラ
30の画面の下端に配置する。 2)運用参照面51、52をCCDカメラ30の画面の
右端若しくは左端に配置する。 3)運用参照面51、52を分割し、 CCDカメラ3
0の画面上に分割配置する。
【0105】図11は、この発明に係わる地合検査方法
および装置を適用して構成した地合検査装置の他の実施
の形態を概略構成図で示したものである。
【0106】図11に示す構成において、検査対象であ
る不織布330は、第1の偏向フィルタである偏向フィ
ルタ320を介して透過光光源310により照射され、
不織布330を透過した光はカラーフィルタ340、第
2の偏向フィルタである偏向フィルタ350を介してC
CDカメラ360に取り込まれ、CCDカメラ360に
よる不織布330の透過画像が撮像される。
【0107】このCCDカメラ360により撮像された
不織布330の画像は、画像処理装置370に取り込ま
れ、画像処理装置370においてこの不織布330の地
合を検査するための所定の処理がなされる。
【0108】ここで、第2の偏向フィルタである偏向フ
ィルタ350は、第1の偏向フィルタである偏向フィル
タ320と同じ偏向角になるように配置されている。
【0109】また、カラーフィルタ340としては、赤
の光を選択的に透過させる赤のカラーフィルタが使用さ
れる。
【0110】なお、図11に示した構成において、偏向
フィルタ350とカラーフィルタ340の配置関係は逆
転してもよい。
【0111】ところで、このような構成によると、検査
対象である不織布330に入射する光は偏向フィルタ3
20によって、その偏光方向がそろっている。
【0112】この偏光方向がそろっている光が、不織布
330の繊維に衝突すると、散乱によりさまざまな偏向
方向の光になる。
【0113】ここで、不織布330の繊維の薄い部分で
は、この散乱の効果が少なく、偏向方向が変わる成分は
少ない。
【0114】また、不織布330の繊維の厚い部分で
は、散乱の効果により、偏向方向の変わる成分が発生す
る。
【0115】そして、この不織布330を通過した光が
偏向フィルタ350を通過するとき、不織布330の繊
維の薄い部分を通過して来た光は、 1)繊維の吸収による減衰が少ない 2)散乱による偏向方向の変わった光の成分が少ない という作用により、光の減衰が少ない。
【0116】逆に、不織布330の繊維の厚い部分を通
過した光は、 1)繊維の吸収による減衰が大きい 2)散乱による偏向方向の変わった光の成分が少ない という2重の作用により、光の減衰が多くなる。
【0117】また、外乱光はあらゆる偏向方向の成分を
持っているが、外乱光が偏向フィルタ320を通過し、
また、不織布330で反射してくる間に、偏向フィルタ
320により偏向フィルタ320の偏向角と異なる成分
が落とされるため、外乱光の影響も抑制することができ
る。
【0118】このような作用により、CCDカメラ36
0ではコントラストの改善された透過光画像を得ること
ができる。
【0119】次に、その作用について説明する。
【0120】一般に、不織布330では、偏向フィルタ
320を通過した光が不織布330の圧着点(繊維の圧
着部分)で大きく散乱される。このため、カラーフィル
タ340を採用しない場合には、上記圧着点が黒点とし
てCCDカメラ360により撮像される。
【0121】この現象は、透過光光源310から発せら
れた光に多くの波長の成分が含まれるため、散乱の影響
を受け易いためであると考えられる。そこで、CCDカ
メラ360への光路に赤のカラーフィルタ340を挿入
し、この赤のカラーフィルタ340により散乱の影響が
少ない波長の長い成分のみを透過させるように構成する
ことで、圧着点の影響を最小限に押さえることが可能に
なる。
【0122】なお、カラーフィルタの代わりに、赤色の
透過光光源もしくは、3CCDカメラのR出力のみを使
用することもできる。
【0123】このような構成によると、外乱光の影響を
押さえ、コントラストの高い地合画像を得ることが可能
になる。
【0124】なお、画像処理装置370においてこの不
織布330の地合を検査するための処理としては、例え
ば、図1乃至図10で説明した画像処理演算装置40、
400、401と同様の処理を採用することができる。
【0125】このように図11に示したこの発明の実施
の形態においては、以下に示すような効果が期待でき
る。
【0126】1)第1の偏向フィルタである偏向フィル
タ320と第2の偏向フィルタである偏向フィルタ35
0との偏向角を同一とすることにより、弱い透過光光源
においても、外乱光の影響を押さえた、鮮明な透過光画
像を得ることが可能になる。
【0127】2)赤系のカラーフィルタ34を使用する
ことにより、不織布330の圧着点において散乱し難い
波長の光による画像を得ることができるので、不織布3
30の圧着点の影響を押さえた画像を得ることができ、
これにより精度の高い地合品質の検査が可能となる。
【0128】図12は、この発明に係わる地合検査方法
および装置を適用して構成した地合検査装置の更に他の
実施の形態を概略構成図で示したものである。
【0129】図12に示す構成は、図11の構成におい
て、カラーフィルタ340の透過光をビームスプリッタ
830により2つの光に分割し、一方の光は第2の偏向
フィルタである偏向フィルタ350を介してCCDカメ
ラ360に取り込まれ、CCDカメラ360による不織
布330の透過画像(第1の画像)が撮像されるが、他
方の光は反射鏡381、第3の偏向フィルタである偏向
フィルタ351を介してCCDカメラ361に取り込ま
れ、CCDカメラ361による不織布330の透過画像
(第2の画像)が撮像される。
【0130】ここで、第2の偏向フィルタである偏向フ
ィルタ350は、図6と同様に、第1の偏向フィルタで
ある偏向フィルタ320と同じ偏向角になるように配置
されているが、第3の偏向フィルタである偏向フィルタ
351は、第1の偏向フィルタである偏向フィルタ32
0と直交する偏向角になるように配置されている。
【0131】このような構成において、CCDカメラ3
60により撮像される第1の画像は、図11に示した構
成と同様に、主に、透過光光源310を源とした、透過
光による画像である。
【0132】しかし、CCDカメラ361により撮像さ
れる第2の画像は、偏向フィルタ320と偏向フィルタ
351の偏向角が直交しているため、 1)外乱光が検査対象の不織布の表面で反射したものに
よる画像と 2)透過光光源から光が不織布の繊維による散乱によっ
て偏向角が変わったことによる透過光の画像の合成画像
である。
【0133】ここで、上記2)の透過光光源から光が不
織布の繊維による散乱によって偏向角が変わったことに
よる透過光の画像は、繊維の厚い部分が明るく、繊維の
薄い部分が暗くなる。
【0134】そこで、この実施の形態においては、CC
Dカメラ360およびCCDカメラ361の後段に、C
CDカメラ360により撮続された第1の画像からCC
Dカメラ361により撮像された第2の画像を減算する
減算回路390を設ける。
【0135】この減算回路390による減算により得ら
れ画像は、検査対象の不織布330の薄い部分が明る
く、厚い部分が暗いCCDカメラ360の画像から、薄
い部分が暗く、厚い部分が明るいCCDカメラ361の
画像を引くことになるため、明部と暗部のコントラスト
を大きく改善することができる。
【0136】なお、減算回路390において、減算結果
が負になるときはゼロを出力する。
【0137】これにより、外乱光の影響を押さえ、コン
トラストの高い地合の画像を得ることができる。
【0138】このように、この図12に示す実施の形態
によると、以下に示す効果が期待できる。
【0139】1)赤糸のカラーフィルタ340を使用す
ることにより、圧着点において散乱し難い波長の光によ
る画像を得ることができるので、検査対象の不織布33
0の圧着点の影響を押さえた画像を得ることができる。
【0140】2)CCDカメラ360の得る画像は、主
に透過光の影響を多く含み、CCDカメラ361の得る
画像は、主に外乱光による反射光の影響を多く含むの
で、CCDカメラ360の画像からCCDカメラ361
の画像を減算することにより、画像から外乱光の影響を
減少させ、検査対象の不織布330の繊維の状態を反映
した、非常にコントラストの高い画像を得ることがで
き、これにより、精度の高い地合い品質の検査が可能と
なる。
【0141】図13は、この発明に係わる地合検査方法
および装置を適用して構成した地合検査装置の更に他の
実施の形態を概略構成図で示したものである。
【0142】図13に示す構成は、図11の構成におい
て、図11に示した第2の偏向フィルタである偏向フィ
ルタ350の代わりに第1の偏向フィルタである偏向フ
ィルタ320と直交する偏向角になるように配置された
偏向フィルタ353を設けた点が図11に示した構成と
異なる。他の構成は、図11に示した構成と同様であ
る。
【0143】この図13に示す構成によると、CCDカ
メラ360により撮像された不織布330の画像は、不
織布330の圧着点が白く鮮明に見える。
【0144】ここで、この圧着点は検査対象の不織布3
30の地合の状態がよい場合、背景に対して良好なコン
トラストで見える。
【0145】逆に、検査対象の不織布330の地合の状
態が悪いときには、背景に対するコントラストが低く、
鮮明に見えない。
【0146】従って、この鮮明な圧着点の数を数えるこ
とにより、検査対象の不織布330の地合を評価するこ
とができる。
【0147】図14は、この図13に示す実施の形態に
おける画像処理装置370における上記地合を評価する
処理をフローチャートで示したものである。
【0148】図14において、まず、CCDカメラ36
0による撮像画像を画像データとして取り込む(ステッ
プ401)。
【0149】次に、この取り込んだ画像データに平滑フ
ィルタ処理を施し、ノイズを除去する(ステップ40
2)。そして、このノイズを除去した画像データををn
×mピクセルごとの領域に分割し、この分割された各領
域ごとの輝度の平均値を求め、輝度の平均値を閾値とし
て2値化する(ステップ403)。
【0150】次に、この2値化された画像の中から圧着
点を探すために、図15に示すような基準パターンを用
いて、パターンマッチングを行う(ステップ404)。
【0151】このパターンマッチングの結果、適合度が
75%以上の点の数を得、これを圧着点個数として検出
する(ステップ405)。
【0152】そして、このステップ405で検出した圧
着点個数を地合指数として出力し(ステップ406)、
この処理を終了する。
【0153】このような構成によると、検査対象である
不織布330の圧着点の画像を鮮明に得ることができる
ので、容易に地合を計測できる。
【0154】この図13に示す実施の形態によると、以
下に示すような効果が期待できる。
【0155】1)経験則的に、不織布の地合のよいもの
は、圧着点が鮮明に検出でき、地合の悪いものは、圧着
点が不鮮明になるので、偏向フィルタ320と偏向フィ
ルタ353を直交して配置することにより、不織布の圧
着点の画像を非常に鮮明に得ることができ、ここで、パ
タンマッチングにより検出できた圧着点の数を数えれ
ば、数の多少で不織布の地合を間接的に評価できる。
【0156】2)計測上障害となる圧着点を逆に利用す
ることで、容易に不織布の地合品質を評価できる。
【0157】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明によれば、
以下に示すような効果が得られる。
【0158】1)カメラ画像から輝度を基に絞りを調整
するため、光源、CCDなどの経時/温度変化の影響を
受けない計測が可能となる。
【0159】2)また、運用参照面は製造装置の状態に
関係なく配置可能であり、かつ運用参照面を基に製造装
置が稼動中にも校正が可能である。
【0160】3)製造装置の稼働中に校正が可能である
ので、地合の絶対値計測が可能になる。
【0161】4)第1の偏向フィルタと第2の偏向フィ
ルタの偏向角を同一とすることにより、弱い透過光光源
においても、外乱光の影響を押さえた、鮮明な透過光画
像を得ることが可能となる。
【0162】5)赤系のカラーフィルタを使用すること
により、圧着点において散乱し難い波長の光による画像
を得ることができるので、圧着点の影響を押さえた画像
を得ることができ、精度の高い地合品質の検査が可能と
なる。
【0163】6)赤系のカラーフィルタを使用すること
により、圧着点において散乱し難い波長の光による画像
を得ることができるので、圧着点の影響を押さえた画像
を得ることができる。
【0164】7)第1の撮像手段の得る画像は、主に透
過光の影響を多く含み、第2の撮像手段の得る画像は、
主に外乱光による反射光の影響を多く含むので、第1の
撮像手段の画像から第2の撮像手段の画像を減算するこ
とにより、画像から外乱光の影響を減少させ、不織布の
繊維の状態を反映した、非常にコントラストの高い画像
を得ることができ、これにより、精度の高い地合い品質
の検査が可能となる。
【0165】8)経験則的に、不織布の地合のよいもの
は、圧着点が鮮明に検出でき、地合の悪いものは、圧着
点が不鮮明になるので、第1の偏向フィルタと第2の偏
向フィルタを直交して配置し、不織布の圧着点の画像を
非常に鮮明に得ることができるようにし、パタンマッチ
ングにより検出できた圧着点の数を数えれば、数の多少
で不織布の地合を間接的に評価できる。
【0166】9)計測上障害となる圧着点を逆に利用す
ることで、容易に不織布の地合品質を評価できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わる地合検査方法および装置を適
用して構成した地合検査装置の一実施の形態を示す概略
構成図。
【図2】図1に示した画像処理演算装置の処理を説明す
るためのブロック図。
【図3】図1に示した画像処理演算装置の処理を説明す
るためのフローチャート。
【図4】図1に示した画像処理演算装置の処理を説明す
るための図。
【図5】この発明に係わる地合検査方法および装置を適
用して構成した地合検査装置の他の実施の形態を示す概
略構成図。
【図6】図5に示した画像処理演算装置の処理を説明す
るための図。
【図7】この発明に係わる地合検査方法および装置を適
用して構成した地合検査装置のさらに他の実施の形態を
示す概略構成図。
【図8】図7に示した画像処理演算装置の処理を説明す
るためのブロック図。
【図9】図7に示した画像処理演算装置の処理を説明す
るためのフローチャート。
【図10】図7に示した画像処理演算装置の処理を説明
するための図。
【図11】この発明に係わる地合検査方法および装置を
適用して構成した地合検査装置の他の実施の形態を示す
概略構成図。
【図12】この発明に係わる地合検査方法および装置を
適用して構成した地合検査装置の更に他の実施の形態を
示す概略構成図。
【図13】この発明に係わる地合検査方法および装置を
適用して構成した地合検査装置の更に他の実施の形態を
示す概略構成図。
【図14】図13に示した画像処理装置における上記地
合を評価する処理を示すフローチャート。
【図15】図13に示したフローチャートにおけるパタ
ーンマッチングで使用する基準パターンの一例を示す
図。
【符号の説明】
10 検査対象 20 照明 30 CCDカメラ 40、400、401 画像処理演算装置 41 画像取り込み処理部 42、48 参照輝度演算処理部 43 絞り値演算処理部 44 特徴量演算処理部 45 地合指数演算処理部 46 表示装置 47 入力装置 49 正規化処理部 310 透過光光源 320 偏向フィルタ 330 不織布 340 カラーフィルタ 350 偏向フィルタ 351 偏向フィルタ 360 CCDカメラ 361 CCDカメラ 370 画像処理装置 380 ビームスプリッタ 381 反射鏡

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象の地合を検査する地合検査方法
    において、 上記検査対象および運用参照面の反射光若しくは透過光
    の画像を撮像し、 該撮像した運用参照面の画像に基づき校正処理を行うと
    ともに、該撮像した検査対象の画像から検査対象の複数
    の特徴量を抽出し、 該抽出した複数の特徴量から上記検査対象の地合を検査
    することを特徴とする地合検査方法。
  2. 【請求項2】 検査対象の地合を検査する地合検査装置
    において、 上記検査対象および運用参照面を照射する光源と、 上記光源の照射による上記検査対象および運用参照面か
    らの反射光若しくは透過光の画像を撮像する撮像手段
    と、 上記撮像手段で撮像した上記運用参照面の画像から上記
    撮像手段を校正制御する校正制御手段と、 上記撮像手段で撮像した上記検査対象の画像から複数の
    特徴量を抽出する特徴量抽出手段と、 上記特徴量抽出手段で抽出した複数の特徴量から上記検
    査対象の地合を検査する検査手段と、 を具備することを特徴とする地合検査装置。
  3. 【請求項3】 検査対象の地合を検査する地合検査方法
    において、 光源からの光を第1の偏向フィルタを介して上記検査対
    象に照射し、 該検査対象の透過光を特定の色の成分を抽出するカラー
    フィルタおよび上記第1の偏向フィルタと同一の偏向角
    に設定された第2の偏向フィルタを通過させ、 上記カラーフィルタおよび上記第2の偏向フィルタを通
    過した光から上記検査対象の画像を撮像して該撮像した
    画像に基づき上記検査対象の地合を検査することを特徴
    とする地合検査方法。
  4. 【請求項4】 検査対象の地合を検査する地合検査方法
    において、 光源からの光を第1の偏向フィルタを介して上記検査対
    象に照射し、 該検査対象の透過光を上記第1の偏向フィルタと直交す
    る偏向角に設定された第2の偏向フィルタを通過させ、 上記第2の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象
    の画像を撮像して該撮像した画像に基づき上記検査対象
    の地合を検査することを特徴とする地合検査方法。
  5. 【請求項5】 上記撮像した画像を2値化し、該2値化
    した画像のパターンマッチングにより上記検査対象の圧
    着点を検出し、該検出した圧着点の数を地合指数として
    検査対象の地合を評価することを特徴とする請求項4記
    載の地合検査方法。
  6. 【請求項6】 検査対象の地合を検査する地合検査方法
    において、 光源からの光を第1の偏向フィルタを介して上記検査対
    象に照射し、 該検査対象の透過光から特定の色の成分を抽出するとと
    もに、 上記抽出した光を2つの光に分離し、 上記分離した一方の光を上記第1の偏向フィルタと同一
    の偏向角に設定された第2の偏向フィルタを通過させる
    とともに、 上記分離した他方の光を上記第1の偏向フィルタと直交
    する偏向角に設定された第3の偏向フィルタを通過させ
    上記第2の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象
    の第1の画像を撮像するとともに、 上記第3の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象
    の第2の画像を撮像し、 上記第1の画像から上記第2の画像を減算した画像に基
    づき上記検査対象の地合を検査することを特徴とする地
    合検査方法。
  7. 【請求項7】 検査対象の地合を検査する地合検査装置
    において、 上記検査対象を照射する光源と、 上記光源と上記検査対象との間に配置される第1の偏向
    フィルタと、 上記検査対象の透過光から特定の色の成分を抽出するカ
    ラーフィルタと、 上記検査対象の透過光を通過させる上記第1の偏向フィ
    ルタと同一の偏向角に設定された第2の偏向フィルタ
    と、 上記カラーフィルタおよび上記第2の偏向フィルタを通
    過した光から上記検査対象の画像を撮像する撮像手段
    と、 上記撮像手段で撮像した画像に基づき上記検査対象の地
    合を検査する検査手段と、 を具備することを特徴とする地合検査装置。
  8. 【請求項8】 検査対象の地合を検査する地合検査装置
    において、 上記検査対象を照射する光源と、 上記光源と上記検査対象との間に配置される第1の偏向
    フィルタと、 上記検査対象の透過光を通過させる上記第1の偏向フィ
    ルタと直交する偏向角に設定された第2の偏向フィルタ
    と、 上記第2の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象
    の画像を撮像する撮像手段と、 上記撮像手段で撮像した画像に基づき上記検査対象の地
    合を検査する検査手段と、 を具備することを特徴とする地合検査装置。
  9. 【請求項9】 上記撮像手段で撮像した画像を2値化す
    る2値化手段と、 上記2値化手段で2値化した画像のパターンマッチング
    により上記検査対象の圧着点を検出する圧着点検出手段
    と、 上記圧着点検出手段で検出した圧着点の数を地合指数と
    して出力する出力手段と、 を具備することを特徴とする請求項8記載の地合検査装
    置。
  10. 【請求項10】 検査対象の地合を検査する地合検査装
    置において、 上記検査対象を照射する光源と、 上記光源と上記検査対象との間に配置される第1の偏向
    フィルタと、 上記検査対象の透過光から特定の色の成分を抽出するカ
    ラーフィルタと、 上記カラーフィルタで抽出された光を2つの光に分離す
    るビームスプリッタと、 上記ビームスプリッタで分離した一方の光を通過させる
    上記第1の偏向フィルタと同一の偏向角に設定された第
    2の偏向フィルタと、 上記ビームスプリッタで分離した他方の光を通過させる
    上記第1の偏向フィルタと直交する偏向角に設定された
    第3の偏向フィルタと、 上記第2の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象
    の第1の画像を撮像する第1の撮像手段と、 上記第3の偏向フィルタを通過した光から上記検査対象
    の第2の画像を撮像する第2の撮像手段と、 上記第1の撮像手段で撮像された上記第1の画像から上
    記第2の撮像手段で撮像された第2の画像を減算する減
    算手段と、 上記減算手段による減算処理で求められる画像に基づき
    上記検査対象の地合を検査する検査手段と、 を具備することを特徴とする地合検査装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102998313A (zh) * 2012-12-12 2013-03-27 江南大学 一种紧密纺网格圈质量检测用图像采集与处理方法
KR101254117B1 (ko) 2006-12-19 2013-04-12 재단법인 포항산업과학연구원 화상처리에 의한 섬유제품 검사방법
CN104048975A (zh) * 2014-06-26 2014-09-17 浙江知音纺织科技有限公司 无缝内衣胚布质量自动检测流水线
CN110715937A (zh) * 2018-07-12 2020-01-21 株式会社丰田自动织机 织机的织物检查装置

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