JPH1192550A - 液状エポキシ樹脂組成物 - Google Patents
液状エポキシ樹脂組成物Info
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- JPH1192550A JPH1192550A JP25384997A JP25384997A JPH1192550A JP H1192550 A JPH1192550 A JP H1192550A JP 25384997 A JP25384997 A JP 25384997A JP 25384997 A JP25384997 A JP 25384997A JP H1192550 A JPH1192550 A JP H1192550A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- epoxy resin
- metal chelate
- curing agent
- resin composition
- catalyst
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Epoxy Resins (AREA)
- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フィラーを高充填しても低粘度化でき、保存
性が良く、また、速硬化性であり、硬化物のガラス転移
点が高く、基板に対する密着性にも優れている。液状エ
ポキシ樹脂組成物を提供する。 【構成】 エポキシ樹脂と硬化剤と充填材を含有する液
状のエポキシ樹脂組成物において、必須成分としてエポ
キシ樹脂が脂環式エポキシ樹脂、硬化剤がフェノール系
硬化剤と金属キレート触媒とアセチルアセトンを含んで
なる触媒系よりなることを特徴とするエポキシ樹脂組成
物。
性が良く、また、速硬化性であり、硬化物のガラス転移
点が高く、基板に対する密着性にも優れている。液状エ
ポキシ樹脂組成物を提供する。 【構成】 エポキシ樹脂と硬化剤と充填材を含有する液
状のエポキシ樹脂組成物において、必須成分としてエポ
キシ樹脂が脂環式エポキシ樹脂、硬化剤がフェノール系
硬化剤と金属キレート触媒とアセチルアセトンを含んで
なる触媒系よりなることを特徴とするエポキシ樹脂組成
物。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気部品、電子部
品、半導体デバイス等を封止する無溶剤ないしハイソリ
ッドの液状エポキシ樹脂組成物に関するものである。
品、半導体デバイス等を封止する無溶剤ないしハイソリ
ッドの液状エポキシ樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの封止は金型を用いる粉
末のトランスファーモールドエポキシ封止材と液状のエ
ポキシ封止材とに大別され、現在、その封止の主力はト
ランスファーモールド封止材である。一方、金型を使用
しない液状エポキシ封止材は特定分野に限られ使用され
ていたが、プラスチックピングリッドアレイ(P−PG
A)、プラスチックボールグリッドアレイ(P−BG
A)やハイブリッドIC、マルチチップモジュール(M
CM)などの半導体デバイスによる高機能化、軽量化、
大面積封止、低価格デバイス等のパッケージ動向の移行
に伴って、液状封止材の存在が見直され、21世紀には
液状封止材の大きな伸長が予想されている。
末のトランスファーモールドエポキシ封止材と液状のエ
ポキシ封止材とに大別され、現在、その封止の主力はト
ランスファーモールド封止材である。一方、金型を使用
しない液状エポキシ封止材は特定分野に限られ使用され
ていたが、プラスチックピングリッドアレイ(P−PG
A)、プラスチックボールグリッドアレイ(P−BG
A)やハイブリッドIC、マルチチップモジュール(M
CM)などの半導体デバイスによる高機能化、軽量化、
大面積封止、低価格デバイス等のパッケージ動向の移行
に伴って、液状封止材の存在が見直され、21世紀には
液状封止材の大きな伸長が予想されている。
【0003】液状エポキシ封止材には大きく分けて溶剤
型と無溶剤型に分けられる。溶剤型は樹脂としてフェノ
ール樹脂を使用し、充填材の充填率を高めて熱膨張率を
下げることが可能であり、熱衝撃性と作業性に優れた材
料である。塗膜がポーラスであること、溶剤使用による
引火性、硬化プロセスが長くなる等の問題はあるが、熱
衝撃性が良いので特定分野に使用されている。無溶剤型
はエポキシ樹脂としてビスフェノールA型、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂を用い、硬化剤としては酸無水
物、アミン類、イミダゾール類、フェノール系などの硬
化剤および硬化促進剤が用いられる。
型と無溶剤型に分けられる。溶剤型は樹脂としてフェノ
ール樹脂を使用し、充填材の充填率を高めて熱膨張率を
下げることが可能であり、熱衝撃性と作業性に優れた材
料である。塗膜がポーラスであること、溶剤使用による
引火性、硬化プロセスが長くなる等の問題はあるが、熱
衝撃性が良いので特定分野に使用されている。無溶剤型
はエポキシ樹脂としてビスフェノールA型、ビスフェノ
ールF型エポキシ樹脂を用い、硬化剤としては酸無水
物、アミン類、イミダゾール類、フェノール系などの硬
化剤および硬化促進剤が用いられる。
【0004】半導体用液状封止材は塗布作業性の面から
低粘度であること、基板と熱膨張率を合わせて熱ストレ
スが加えられた際の界面剥離発生を防ぐため低熱膨張で
ありソリが少ないこと。ICチップの腐食性面からイオ
ン性不純物が少ないこと、保存性が良いこと、などの性
能が要求されている。上記低粘度化、硬化物の低熱膨張
化の制約より現在酸無水物硬化剤の使用がその主流を占
めている。酸無水物硬化剤は硬化により生成するエステ
ル基が加水分解を受けやすく、高温高湿下での吸湿率が
高い。また保存安定性が悪く冷凍保管が必要である。そ
して使用時空気中の湿気の影響を受けて遊離酸が発生
し、たとえばスクリーン印刷用に使用する場合は湿度管
理を充分にして使用するなどの問題がある。
低粘度であること、基板と熱膨張率を合わせて熱ストレ
スが加えられた際の界面剥離発生を防ぐため低熱膨張で
ありソリが少ないこと。ICチップの腐食性面からイオ
ン性不純物が少ないこと、保存性が良いこと、などの性
能が要求されている。上記低粘度化、硬化物の低熱膨張
化の制約より現在酸無水物硬化剤の使用がその主流を占
めている。酸無水物硬化剤は硬化により生成するエステ
ル基が加水分解を受けやすく、高温高湿下での吸湿率が
高い。また保存安定性が悪く冷凍保管が必要である。そ
して使用時空気中の湿気の影響を受けて遊離酸が発生
し、たとえばスクリーン印刷用に使用する場合は湿度管
理を充分にして使用するなどの問題がある。
【0005】フェノール系硬化剤はこの改良を図るため
の1つの方法であるが高粘度となる欠点を有している。
この欠点を補うために酸無水物とフェノール系との併用
などが行われているが、液状封止材として満足できるま
でには至っていない。前記した様に材料の低粘度化と作
業性向上のための保存安定性の良い材料の開発が強く望
まれており、液状封止材の大きな課題であると言える。
の1つの方法であるが高粘度となる欠点を有している。
この欠点を補うために酸無水物とフェノール系との併用
などが行われているが、液状封止材として満足できるま
でには至っていない。前記した様に材料の低粘度化と作
業性向上のための保存安定性の良い材料の開発が強く望
まれており、液状封止材の大きな課題であると言える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記の問題点に鑑みなされたものである。その目
的とするところは、低粘度で、優れた保存安定性および
良好な硬化性を有する触媒系よりなる封止用エポキシ樹
脂組成物を提供することにある。
おける上記の問題点に鑑みなされたものである。その目
的とするところは、低粘度で、優れた保存安定性および
良好な硬化性を有する触媒系よりなる封止用エポキシ樹
脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の目的を
達成するために研究を重ねた結果、上記課題を解決する
に至り、本発明を完成した。すなわち、本発明はエポキ
シ樹脂と硬化剤と充填材を含有する液状のエポキシ樹脂
組成物において、必須成分としてエポキシ樹脂が脂環式
エポキシ樹脂、硬化剤がフェノール系硬化剤と金属キレ
ート触媒とアセチルアセトンを含んでなる触媒系よりな
るエポキシ樹脂組成物である。
達成するために研究を重ねた結果、上記課題を解決する
に至り、本発明を完成した。すなわち、本発明はエポキ
シ樹脂と硬化剤と充填材を含有する液状のエポキシ樹脂
組成物において、必須成分としてエポキシ樹脂が脂環式
エポキシ樹脂、硬化剤がフェノール系硬化剤と金属キレ
ート触媒とアセチルアセトンを含んでなる触媒系よりな
るエポキシ樹脂組成物である。
【0008】本発明においての低粘度化の課題に対して
は脂環式エポキシ樹脂の使用し、更に、好ましくは球状
の充填材による最密充填を行うことで解決を図った。脂
環式エポキシ樹脂は、一般的には過酢酸によるエポキシ
化反応によって製造されるもので、(3',4'−エポキ
シシクロヘキシルメチル)−3,4−エポキシシクロヘ
キサンカルボキシレート、(3',4'−エポキシ−6'−
メチルシクロヘキシルメチル)−3,4−エポキシ−6
−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシク
ロヘキセンジオキサイド、ジシクロペンタジェンジオキ
サイド等の脂環式エポキシ樹脂が知られている。ダイセ
ル化学工業社製のセロキサイド2021、セロキサイド
2083、セロキサイド3000、ユニオンカーバイド
社製のERL−4221、ERL−4289、ERL−
4206およびチバガイギー社製のCY−179,CY
−178の商標名で市販されている。
は脂環式エポキシ樹脂の使用し、更に、好ましくは球状
の充填材による最密充填を行うことで解決を図った。脂
環式エポキシ樹脂は、一般的には過酢酸によるエポキシ
化反応によって製造されるもので、(3',4'−エポキ
シシクロヘキシルメチル)−3,4−エポキシシクロヘ
キサンカルボキシレート、(3',4'−エポキシ−6'−
メチルシクロヘキシルメチル)−3,4−エポキシ−6
−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシク
ロヘキセンジオキサイド、ジシクロペンタジェンジオキ
サイド等の脂環式エポキシ樹脂が知られている。ダイセ
ル化学工業社製のセロキサイド2021、セロキサイド
2083、セロキサイド3000、ユニオンカーバイド
社製のERL−4221、ERL−4289、ERL−
4206およびチバガイギー社製のCY−179,CY
−178の商標名で市販されている。
【0009】脂環式エポキシ樹脂は常温で粘度がきわめ
て低く、硬化物は耐熱性にすぐれており、かつベンゼン
核を含まないので耐候性、耐トラッキング性が良い。ま
た、加水分解性塩素やイオン性不純物が少ない等の特徴
がある。反面、硬化物がもろく、低分子量から一度に架
橋して高分子となるため硬化収縮が比較的大きい欠点が
あり、現在電子部品用には使いこなされていない。粘度
については液状ビスフェノール型エポキシ樹脂に比べ1
/10〜1/50と低く、封止材の低粘度化と充填材の
高充填化を図ることができる。上記脂環式エポキシ樹脂
は単独または2種以上使用する。
て低く、硬化物は耐熱性にすぐれており、かつベンゼン
核を含まないので耐候性、耐トラッキング性が良い。ま
た、加水分解性塩素やイオン性不純物が少ない等の特徴
がある。反面、硬化物がもろく、低分子量から一度に架
橋して高分子となるため硬化収縮が比較的大きい欠点が
あり、現在電子部品用には使いこなされていない。粘度
については液状ビスフェノール型エポキシ樹脂に比べ1
/10〜1/50と低く、封止材の低粘度化と充填材の
高充填化を図ることができる。上記脂環式エポキシ樹脂
は単独または2種以上使用する。
【0010】充填材としては溶融シリカ、結晶シリカ、
アルミナなどが使用する。好ましくは球状の充填材であ
り、球状溶融シリカまたは球状アルミナで、好ましくは
平均粒径3〜25μmの充填材を使用する。また、破砕
シリカを少量併用使用して熱時保形性を付与することが
できる。充填材は全エポキシ樹脂100重量部に対し4
0〜600重量部使用し、好ましくは充填材の最密充填
をするために各種粒度の充填材を組み合わせて使用す
る。また封止材の封止形態や用途により充填材を選択使
用する。たとえばギャップを充填封止するアンダーフィ
ル材目的の場合は平均粒径1〜6μmの球状溶融シリカ
を使用するのが好ましい。
アルミナなどが使用する。好ましくは球状の充填材であ
り、球状溶融シリカまたは球状アルミナで、好ましくは
平均粒径3〜25μmの充填材を使用する。また、破砕
シリカを少量併用使用して熱時保形性を付与することが
できる。充填材は全エポキシ樹脂100重量部に対し4
0〜600重量部使用し、好ましくは充填材の最密充填
をするために各種粒度の充填材を組み合わせて使用す
る。また封止材の封止形態や用途により充填材を選択使
用する。たとえばギャップを充填封止するアンダーフィ
ル材目的の場合は平均粒径1〜6μmの球状溶融シリカ
を使用するのが好ましい。
【0011】本発明において、保存安定性の向上の課題
に対してはフェノール系硬化剤と金属キレート触媒とア
セチルアセトンとを含んでなる触媒系の使用により優れ
た安定性と良好な硬化性を発現するものである。この触
媒系はアセチルアセトンにより金属キレート触媒の低温
での活性を抑制し、硬化時の温度上昇に伴いアセチルア
セトンが蒸発飛散して金属キレート触媒の本来の硬化性
を発揮する。
に対してはフェノール系硬化剤と金属キレート触媒とア
セチルアセトンとを含んでなる触媒系の使用により優れ
た安定性と良好な硬化性を発現するものである。この触
媒系はアセチルアセトンにより金属キレート触媒の低温
での活性を抑制し、硬化時の温度上昇に伴いアセチルア
セトンが蒸発飛散して金属キレート触媒の本来の硬化性
を発揮する。
【0012】本発明において使用するフェノール系硬化
剤は、ビスフェノールA、ピロガロールカテコール、レ
ゾルシン、クレゾール、アリル化ビスフェノールA等の
フェノール化合物、ノボラック型フェノール樹脂、アル
キルフェノール樹脂、ベンジルエーテル型フェノール樹
脂、フェノールアラルキル樹脂、アルケニル基含有フェ
ノール樹脂、アリル基含有フェノール樹脂、ポリ−P−
ビニルフェノールなどのフェノール系樹脂である。
剤は、ビスフェノールA、ピロガロールカテコール、レ
ゾルシン、クレゾール、アリル化ビスフェノールA等の
フェノール化合物、ノボラック型フェノール樹脂、アル
キルフェノール樹脂、ベンジルエーテル型フェノール樹
脂、フェノールアラルキル樹脂、アルケニル基含有フェ
ノール樹脂、アリル基含有フェノール樹脂、ポリ−P−
ビニルフェノールなどのフェノール系樹脂である。
【0013】本発明において使用する金属キレート触媒
とは、例えば、下記式(1)で示される金属キレート触
媒である。
とは、例えば、下記式(1)で示される金属キレート触
媒である。
【化1】 [式中、Mは金属イオン、R1,R2はH,CH3,C2H
5,C3H7,−OCH3,−OC2H5,−OC3H7の中の
いずれかであり、同じであつても異なつていても良い。
nは1〜4の整数である。]
5,C3H7,−OCH3,−OC2H5,−OC3H7の中の
いずれかであり、同じであつても異なつていても良い。
nは1〜4の整数である。]
【0014】金属がアルミニウムの場合アルミニウムト
リス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス
(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチ
ルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)などが
例示される。金属としてはアルミニウムの他にチタン、
亜鉛、ジルコニウム、ニツケル、および銅などである。
金属キレート触媒はエポキシ樹脂の重量を基準にして
0.01〜5.0%の触媒量が用いられる。好ましくは
0.1〜3.0%である。また金属キレート触媒に少量
のイミダゾール、トリフェニルフォスフィン(TPP)
などの硬化促進剤やマイクロカプセル化した硬化促進剤
を配合することもできる。
リス(アセチルアセトネート)、アルミニウムトリス
(エチルアセトアセテート)、アルミニウムモノアセチ
ルアセトネートビス(エチルアセトアセテート)などが
例示される。金属としてはアルミニウムの他にチタン、
亜鉛、ジルコニウム、ニツケル、および銅などである。
金属キレート触媒はエポキシ樹脂の重量を基準にして
0.01〜5.0%の触媒量が用いられる。好ましくは
0.1〜3.0%である。また金属キレート触媒に少量
のイミダゾール、トリフェニルフォスフィン(TPP)
などの硬化促進剤やマイクロカプセル化した硬化促進剤
を配合することもできる。
【0015】本発明で使用するアセチルアセトン(2,
4−ペンタンジオン)は低温での金属キレート触媒の活
性を抑制させてエポキシ樹脂組成物の保存安定性を付与
する。アセチルアセトンの沸点は140℃であり、硬化
時の温度上昇とともに飛散駆逐し、金属キレート触媒の
本来の硬化性を発現することができる。上述した金属キ
レート触媒にアセチルアセトンを含んだ触媒システムに
より優れた保存安定性と良好な硬化性を発現させること
ができる。アセチルアセトンは金属キレート触媒1重量
部に対し0.2〜3重量部使用するのが適当である。
4−ペンタンジオン)は低温での金属キレート触媒の活
性を抑制させてエポキシ樹脂組成物の保存安定性を付与
する。アセチルアセトンの沸点は140℃であり、硬化
時の温度上昇とともに飛散駆逐し、金属キレート触媒の
本来の硬化性を発現することができる。上述した金属キ
レート触媒にアセチルアセトンを含んだ触媒システムに
より優れた保存安定性と良好な硬化性を発現させること
ができる。アセチルアセトンは金属キレート触媒1重量
部に対し0.2〜3重量部使用するのが適当である。
【0016】本発明の液状エポキシ樹脂組成物はビスフ
ェノールA型、ビスフェノールF型などの液状エポキシ
樹脂を少量併用することもできる。また、必要に応じて
少量の溶剤、反応性希釈剤、消泡剤、カーボンブラック
等の着色剤、三酸化アンチモンやブロム化エポキシ樹
脂、赤リン等の難燃剤、エポキシシラン等のシランカッ
プリング剤、シリコンオイル、エポキシ化ポリブタジエ
ン、カルボン酸末端アクリルニトリルブタジェンゴム等
の可とう剤、微粉シリカ等の揺変剤などの添加剤を適宜
添加配合することができる。
ェノールA型、ビスフェノールF型などの液状エポキシ
樹脂を少量併用することもできる。また、必要に応じて
少量の溶剤、反応性希釈剤、消泡剤、カーボンブラック
等の着色剤、三酸化アンチモンやブロム化エポキシ樹
脂、赤リン等の難燃剤、エポキシシラン等のシランカッ
プリング剤、シリコンオイル、エポキシ化ポリブタジエ
ン、カルボン酸末端アクリルニトリルブタジェンゴム等
の可とう剤、微粉シリカ等の揺変剤などの添加剤を適宜
添加配合することができる。
【0017】本発明の液状エポキシ樹脂組成物は通常は
無溶剤で使用されるが、より高充填化して熱膨張率を下
げるため溶剤を少量配合してハイソリッド型の組成物と
しても良い。ハイソリッド型に使用する溶剤としてはト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトン
アルコール等のケトン類、プロピレングリコールメチル
エーテル等のエーテル類、酢酸ブチル等のエステル類、
ブタノール等のアルコール類などを単独または2種以上
使用する。
無溶剤で使用されるが、より高充填化して熱膨張率を下
げるため溶剤を少量配合してハイソリッド型の組成物と
しても良い。ハイソリッド型に使用する溶剤としてはト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチ
ルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジアセトン
アルコール等のケトン類、プロピレングリコールメチル
エーテル等のエーテル類、酢酸ブチル等のエステル類、
ブタノール等のアルコール類などを単独または2種以上
使用する。
【0018】無溶剤型に使用する反応性希釈剤はブチル
グリシジルエーテル(BGE)、フェニルグリシジルエ
ーテル(PGE)、クレゾールグリシジルエーテル(C
GE)、スチレンオキサイド(SO)等のモノエポキシ
化合物、ジグリシジルエーテル(DGE)等のポリエポ
キシ化合物、ジアリルフタレート、グリシジルメタアク
リレート、ラクトンなど使用する。
グリシジルエーテル(BGE)、フェニルグリシジルエ
ーテル(PGE)、クレゾールグリシジルエーテル(C
GE)、スチレンオキサイド(SO)等のモノエポキシ
化合物、ジグリシジルエーテル(DGE)等のポリエポ
キシ化合物、ジアリルフタレート、グリシジルメタアク
リレート、ラクトンなど使用する。
【0019】本発明のエポキシ樹脂組成物は脂環式エポ
キシ樹脂、球状の充填材、金属キレート触媒、アセチル
アセトンおよび必要により溶剤、反応性希釈剤、揺変剤
などの添加剤を三本ロール、デイスパー、ミキサーを用
いて混合し、その後必要により減圧脱泡することによっ
て製造する。こうして得た組成物は脂環式エポキシ樹脂
の使用により遊離ナトリウムイオン、遊離塩素イオンで
代表されるイオン性不純物は3ppm以下で、かつ、5
℃で保管で1ケ月以上粘度は安定している。また150
〜160℃2時間で硬化することができる。このように
して得られたエポキシ樹脂組成物を用いてデイスペンサ
ー塗布、スクリーン印刷により半導体デバイス等を封止
する。硬化した組成物は優れた耐湿性を示すと共に、ガ
ラス転移温度200℃以上で熱膨張率(1〜5)×10
-5の性能を有している。
キシ樹脂、球状の充填材、金属キレート触媒、アセチル
アセトンおよび必要により溶剤、反応性希釈剤、揺変剤
などの添加剤を三本ロール、デイスパー、ミキサーを用
いて混合し、その後必要により減圧脱泡することによっ
て製造する。こうして得た組成物は脂環式エポキシ樹脂
の使用により遊離ナトリウムイオン、遊離塩素イオンで
代表されるイオン性不純物は3ppm以下で、かつ、5
℃で保管で1ケ月以上粘度は安定している。また150
〜160℃2時間で硬化することができる。このように
して得られたエポキシ樹脂組成物を用いてデイスペンサ
ー塗布、スクリーン印刷により半導体デバイス等を封止
する。硬化した組成物は優れた耐湿性を示すと共に、ガ
ラス転移温度200℃以上で熱膨張率(1〜5)×10
-5の性能を有している。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によって詳細に説明す
る。なお、この実施例および比較例に記載している
「部」および「%」はすべて「重量部」および「重量
%」を示す。
る。なお、この実施例および比較例に記載している
「部」および「%」はすべて「重量部」および「重量
%」を示す。
【0021】実施例1〜5、及び比較例1 表1に示す様な配合割合でプラネタリーミキサーで2時
間混合し、液状エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエ
ポキシ樹脂組成物について下記の方法により粘度、保存
性、ガラス転移温度、密着性、耐溶剤性を評価した。特
性評価結果を表2に示す。
間混合し、液状エポキシ樹脂組成物を得た。得られたエ
ポキシ樹脂組成物について下記の方法により粘度、保存
性、ガラス転移温度、密着性、耐溶剤性を評価した。特
性評価結果を表2に示す。
【0022】評価方法は次の通り行った。 1.粘度 ビスコテスター粘度計を用いて25℃の粘度を測定し
た。 2.保存性 エポキシ樹脂組成物を温度25℃に保管して粘度が2倍
になる日数を求めた。 3.ガラス転移点 エポキシ樹脂組成物を型に流した後、温度70℃30
分、100℃30分、150℃2時間硬化し、硬化物を
5×5×10mmの大きさに切断して試験片を作成し、
TMAにより毎分5℃の昇温速度で測定した。 4.密着性 アルミナ基板上にエポキシ樹脂組成物を直径5mm(約
0.1ml)に滴下した後、温度70℃30分、100
℃30分、150℃2時間硬化し、評価用試験片を作成
した。この試験片をプッシュプルゲージで剥離するまで
の荷重を測定し、密着強度としてkg/5mmφで表示
した。 5.耐溶剤性 50×50mmの型にエポキシ樹脂組成物を流し込んだ
後、温度70℃30分、100℃30分、150℃2時
間硬化し、評価用試験片を作成した。この試験片につい
て、アセトン未浸漬とアセトンに1時間浸漬後の硬度を
バーコル硬度計により測定して、硬度の変化度により耐
溶剤性を評価した。
た。 2.保存性 エポキシ樹脂組成物を温度25℃に保管して粘度が2倍
になる日数を求めた。 3.ガラス転移点 エポキシ樹脂組成物を型に流した後、温度70℃30
分、100℃30分、150℃2時間硬化し、硬化物を
5×5×10mmの大きさに切断して試験片を作成し、
TMAにより毎分5℃の昇温速度で測定した。 4.密着性 アルミナ基板上にエポキシ樹脂組成物を直径5mm(約
0.1ml)に滴下した後、温度70℃30分、100
℃30分、150℃2時間硬化し、評価用試験片を作成
した。この試験片をプッシュプルゲージで剥離するまで
の荷重を測定し、密着強度としてkg/5mmφで表示
した。 5.耐溶剤性 50×50mmの型にエポキシ樹脂組成物を流し込んだ
後、温度70℃30分、100℃30分、150℃2時
間硬化し、評価用試験片を作成した。この試験片につい
て、アセトン未浸漬とアセトンに1時間浸漬後の硬度を
バーコル硬度計により測定して、硬度の変化度により耐
溶剤性を評価した。
【0023】
【表1】
【0024】 脂環式エポキシ樹脂(A):BRL−4221(ユニオンカーバイト(社)) 脂環式エポキシ樹脂(B):セロキサイド3000(ダイセル化学工業(株)) アルキルフェノール樹脂 :クレゾールホルムアルデヒドノボラック樹脂 球状熔融シリカ :FB−35(電気化学(株)) 球状アルミナ :AS−30(昭和電工(株))
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明の液状エポキシ樹脂組成物は、フ
ィラーを高充填しても低粘度化でき、かつ、保存性が良
いので取り扱いがよく、作業性に優れている。更には、
この組成物は速硬化性であり、硬化物のガラス転移点が
高く、基板に対する密着性にも優れている。従って、本
発明の液状エポキシ樹脂組成物は半導体デバイスの封止
用途に有効に利用することができる。
ィラーを高充填しても低粘度化でき、かつ、保存性が良
いので取り扱いがよく、作業性に優れている。更には、
この組成物は速硬化性であり、硬化物のガラス転移点が
高く、基板に対する密着性にも優れている。従って、本
発明の液状エポキシ樹脂組成物は半導体デバイスの封止
用途に有効に利用することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 63/00 C08L 63/00 B C H01L 23/29 H01L 23/30 R 23/31
Claims (3)
- 【請求項1】 エポキシ樹脂と硬化剤と充填材を含有す
る液状のエポキシ樹脂組成物において、必須成分として
エポキシ樹脂が脂環式エポキシ樹脂、硬化剤がフェノー
ル系硬化剤と金属キレート触媒とアセチルアセトンを含
んでなる触媒系よりなることを特徴とするエポキシ樹脂
組成物。 - 【請求項2】 金属キレート触媒がアルミニウム、チタ
ン、亜鉛、ジルコニウム、銅のアセチルアセトナートで
ある請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。 - 【請求項3】 充填材が球状溶融シリカおよび球状アル
ミナである請求項1又は2記載のエポキシ樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25384997A JPH1192550A (ja) | 1997-09-18 | 1997-09-18 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25384997A JPH1192550A (ja) | 1997-09-18 | 1997-09-18 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1192550A true JPH1192550A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17256996
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25384997A Pending JPH1192550A (ja) | 1997-09-18 | 1997-09-18 | 液状エポキシ樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1192550A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
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- 1997-09-18 JP JP25384997A patent/JPH1192550A/ja active Pending
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