JPH1190523A - 冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 - Google Patents
冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法Info
- Publication number
- JPH1190523A JPH1190523A JP25878097A JP25878097A JPH1190523A JP H1190523 A JPH1190523 A JP H1190523A JP 25878097 A JP25878097 A JP 25878097A JP 25878097 A JP25878097 A JP 25878097A JP H1190523 A JPH1190523 A JP H1190523A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- hot
- rolling
- sheet
- stainless steel
- rolled
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Cleaning And De-Greasing Of Metallic Materials By Chemical Methods (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 冷延オーステナイト系ステンレス鋼板表面の
模様、光沢ムラの発生を抑制し、表面光沢に優れた冷延
オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法を提案す
る。 【解決手段】 粗圧延後、仕上げ圧延前に衝突圧25kgf/
cm2 以上の高圧水によるデスケーリングを行う。熱延板
の表面スケールや地鉄組織の不均一が解消し、冷延板の
光沢ムラがなくなる。また、熱延板に、さらにデスケー
リングを施したのち、焼鈍および酸洗を行うのが好まし
い。
模様、光沢ムラの発生を抑制し、表面光沢に優れた冷延
オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法を提案す
る。 【解決手段】 粗圧延後、仕上げ圧延前に衝突圧25kgf/
cm2 以上の高圧水によるデスケーリングを行う。熱延板
の表面スケールや地鉄組織の不均一が解消し、冷延板の
光沢ムラがなくなる。また、熱延板に、さらにデスケー
リングを施したのち、焼鈍および酸洗を行うのが好まし
い。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷延オーステナイ
ト系ステンレス鋼板に係り、とくに表面の模様、光沢ム
ラの発生防止に関する。
ト系ステンレス鋼板に係り、とくに表面の模様、光沢ム
ラの発生防止に関する。
【0002】
【従来の技術】SUS 304 を代表とするオーステナイト系
ステンレス鋼は、耐熱性、耐食性、加工性に優れ、各種
の用途に幅広く用いられている。通常、オーステナイト
系ステンレス鋼板は、熱間圧延により熱延板とされ、熱
延板焼鈍・酸洗工程を経て冷間圧延、仕上げ焼鈍、酸洗
により、所定の材質の冷延板とされる。
ステンレス鋼は、耐熱性、耐食性、加工性に優れ、各種
の用途に幅広く用いられている。通常、オーステナイト
系ステンレス鋼板は、熱間圧延により熱延板とされ、熱
延板焼鈍・酸洗工程を経て冷間圧延、仕上げ焼鈍、酸洗
により、所定の材質の冷延板とされる。
【0003】オーステナイト系ステンレス鋼において
は、熱延板を最も一般的な焼鈍雰囲気である燃焼雰囲気
中で焼鈍を行ったのち、酸洗を行うと光沢ムラが発生
し、模様となる場合がある。このような模様は、冷間圧
延・仕上げ焼鈍・酸洗後に顕著になり、意匠性が重要な
屋根、パネル等に使用される場合に問題になる。最近
は、生産性向上の目的で、大径ロールを使用したタンデ
ム圧延機による冷間圧延がオーステナイト系ステンレス
鋼板の分野においても適用されるようになり、従来の小
径ロールを使用する場合に比べ、光沢ムラが顕著になる
という問題が生じている。
は、熱延板を最も一般的な焼鈍雰囲気である燃焼雰囲気
中で焼鈍を行ったのち、酸洗を行うと光沢ムラが発生
し、模様となる場合がある。このような模様は、冷間圧
延・仕上げ焼鈍・酸洗後に顕著になり、意匠性が重要な
屋根、パネル等に使用される場合に問題になる。最近
は、生産性向上の目的で、大径ロールを使用したタンデ
ム圧延機による冷間圧延がオーステナイト系ステンレス
鋼板の分野においても適用されるようになり、従来の小
径ロールを使用する場合に比べ、光沢ムラが顕著になる
という問題が生じている。
【0004】このような模様、光沢ムラの原因は、熱延
板に形成された表面欠陥が、その後の冷間圧延によって
も局部的に消滅せず残存したためである。とくに、オー
ステナイト系ステンレス鋼では、フェライト系ステンレ
ス鋼に比べ、酸洗時の地鉄の溶解量が少なく表面欠陥が
残り易いと考えられる。この表面欠陥としては、粒界浸
食溝、粒内のピット状浸食、熱間圧延時の噛込み疵など
が挙げられる。
板に形成された表面欠陥が、その後の冷間圧延によって
も局部的に消滅せず残存したためである。とくに、オー
ステナイト系ステンレス鋼では、フェライト系ステンレ
ス鋼に比べ、酸洗時の地鉄の溶解量が少なく表面欠陥が
残り易いと考えられる。この表面欠陥としては、粒界浸
食溝、粒内のピット状浸食、熱間圧延時の噛込み疵など
が挙げられる。
【0005】これら表面欠陥を無くすため、いくつかの
方法が提案されている。例えば、特開昭60-248889 号公
報には、熱延板を、硝酸100 〜400g/lに弗酸75〜400g/l
を混合した水溶液を用いて脱スケールしたのち、冷間圧
延し焼鈍するオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方
法が提案されている。また、特開平7-48628 号公報に
は、熱延板に予め機械的に脱スケール処理を施し、次い
で酸素含有率:1 〜15%および温度:950 〜1300℃の雰
囲気中で1 〜240 秒間保持して再結晶させる連続焼鈍を
行ったのち、酸洗、冷間圧延、次いで光輝焼鈍を施すオ
ーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法が提案されて
いる。
方法が提案されている。例えば、特開昭60-248889 号公
報には、熱延板を、硝酸100 〜400g/lに弗酸75〜400g/l
を混合した水溶液を用いて脱スケールしたのち、冷間圧
延し焼鈍するオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方
法が提案されている。また、特開平7-48628 号公報に
は、熱延板に予め機械的に脱スケール処理を施し、次い
で酸素含有率:1 〜15%および温度:950 〜1300℃の雰
囲気中で1 〜240 秒間保持して再結晶させる連続焼鈍を
行ったのち、酸洗、冷間圧延、次いで光輝焼鈍を施すオ
ーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法が提案されて
いる。
【0006】また、特開昭60-177135 号公報には、熱延
板を不活性ガス、還元性ガスあるいは真空中で短時間の
焼鈍を行ったのち、急速冷却する熱延板の粒界浸食抑制
方法が開示されている。
板を不活性ガス、還元性ガスあるいは真空中で短時間の
焼鈍を行ったのち、急速冷却する熱延板の粒界浸食抑制
方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
60-248889 号公報に記載された方法は、酸洗時の酸溶解
力を強化し、地鉄を粒界浸食溝が生じなくなるまで溶解
するため、粒界浸食溝等の表面欠陥はなくなるが、酸洗
処理に時間がかかるうえ、鋼板表面を多量に溶解し、酸
洗液の消費量が増加し、酸洗スラジが増えるという問題
があった。
60-248889 号公報に記載された方法は、酸洗時の酸溶解
力を強化し、地鉄を粒界浸食溝が生じなくなるまで溶解
するため、粒界浸食溝等の表面欠陥はなくなるが、酸洗
処理に時間がかかるうえ、鋼板表面を多量に溶解し、酸
洗液の消費量が増加し、酸洗スラジが増えるという問題
があった。
【0008】また、特開平7-48628 号公報に記載された
方法は、焼鈍前に機械的に脱スケールし粒界浸食溝を減
少させ、全体の光沢度は良くなるが、熱延時のスケール
が不均一の場合には、均一な脱スケールを行うことは難
しく、また下地組織の不均一を完全には解消できないた
め、冷延板の光沢ムラは解消されないという問題が残さ
れていた。
方法は、焼鈍前に機械的に脱スケールし粒界浸食溝を減
少させ、全体の光沢度は良くなるが、熱延時のスケール
が不均一の場合には、均一な脱スケールを行うことは難
しく、また下地組織の不均一を完全には解消できないた
め、冷延板の光沢ムラは解消されないという問題が残さ
れていた。
【0009】また、特開昭60-177135 号公報に記載され
た方法は、焼鈍時の粒界浸食を抑制するが、熱延時に生
成したスケールが不均一の場合には、冷間圧延後の光沢
ムラが発生するという問題があった。本発明は、上記し
た問題を有利に解決し、鋼板表面の光沢ムラがなく、光
沢度が均一となる、表面光沢に優れた冷延オーステナイ
ト系ステンレス鋼板の製造方法および前記冷延板の母板
となるオーステナイト系ステンレス熱延板の製造方法を
提案することを目的とする。
た方法は、焼鈍時の粒界浸食を抑制するが、熱延時に生
成したスケールが不均一の場合には、冷間圧延後の光沢
ムラが発生するという問題があった。本発明は、上記し
た問題を有利に解決し、鋼板表面の光沢ムラがなく、光
沢度が均一となる、表面光沢に優れた冷延オーステナイ
ト系ステンレス鋼板の製造方法および前記冷延板の母板
となるオーステナイト系ステンレス熱延板の製造方法を
提案することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意検討した結果、冷延オーステナイ
ト系ステンレス鋼板表面の光沢ムラは、熱間圧延時に形
成される表面スケールの種類、厚さ、混合比率等の相違
による熱延板焼鈍時の酸化形態の違いが原因のひとつに
なっていることを見いだした。
を達成するために鋭意検討した結果、冷延オーステナイ
ト系ステンレス鋼板表面の光沢ムラは、熱間圧延時に形
成される表面スケールの種類、厚さ、混合比率等の相違
による熱延板焼鈍時の酸化形態の違いが原因のひとつに
なっていることを見いだした。
【0011】つぎに、本発明者らの行った実験結果を説
明する。本発明者らは、オーステナイト系ステンレス鋼
板について、熱間圧延後、熱延板焼鈍後、熱延板酸洗
後、冷間圧延後、および仕上げ焼鈍酸洗後の表面を詳細
に検討した。その結果、 冷延板の光沢ムラは、熱延板焼鈍後および熱延板酸洗
後に発生する光沢ムラと対応している。また、 このような光沢ムラは熱間圧延後の表面外観からは確
認できないが、光沢ムラに対応する部分をX線回折を用
いた分析機器で観察すると、その部分では酸化物の組
成、厚さが異なり、焼鈍・酸洗後に低光沢部と高光沢部
に分かれ、光沢ムラとなる。 ことを見いだした。
明する。本発明者らは、オーステナイト系ステンレス鋼
板について、熱間圧延後、熱延板焼鈍後、熱延板酸洗
後、冷間圧延後、および仕上げ焼鈍酸洗後の表面を詳細
に検討した。その結果、 冷延板の光沢ムラは、熱延板焼鈍後および熱延板酸洗
後に発生する光沢ムラと対応している。また、 このような光沢ムラは熱間圧延後の表面外観からは確
認できないが、光沢ムラに対応する部分をX線回折を用
いた分析機器で観察すると、その部分では酸化物の組
成、厚さが異なり、焼鈍・酸洗後に低光沢部と高光沢部
に分かれ、光沢ムラとなる。 ことを見いだした。
【0012】図1は、熱延板焼鈍・酸洗後の鋼板表面の
組織を示すSEM写真である。(a)はスケールの組成
がコランダム型酸化物((Fe,Cr)2O3 )主体の部分、
(b)はスケールの組成がスピネル型酸化物((Fe,Cr)
3O4 )主体としFeO を含む部分の焼鈍酸洗後の表面組織
である。スケール組成の相違が、酸洗後の表面光沢に大
きく影響している。
組織を示すSEM写真である。(a)はスケールの組成
がコランダム型酸化物((Fe,Cr)2O3 )主体の部分、
(b)はスケールの組成がスピネル型酸化物((Fe,Cr)
3O4 )主体としFeO を含む部分の焼鈍酸洗後の表面組織
である。スケール組成の相違が、酸洗後の表面光沢に大
きく影響している。
【0013】さらに、本発明者らは、このような同一表
面における熱延スケールの組成の相違は、熱延時の地鉄
組織の不均一により生じるものと考えた。そこで、本発
明者らは、熱延スケールや熱延地鉄組織の不均一をなく
す方法についてさらに検討した。その結果、粗圧延後、
仕上げ圧延前に衝突圧25kgf/cm2以上の高圧水によるデ
スケーリングを行うことにより、熱延板の表面スケール
や地鉄組織の不均一が解消し、表面の酸化が均一に進行
し、光沢ムラがなくなることを見いだした。また、この
ようなデスケーリングにより、酸洗後の局部的な粒内の
ピット状浸食も軽減されることがわかった。
面における熱延スケールの組成の相違は、熱延時の地鉄
組織の不均一により生じるものと考えた。そこで、本発
明者らは、熱延スケールや熱延地鉄組織の不均一をなく
す方法についてさらに検討した。その結果、粗圧延後、
仕上げ圧延前に衝突圧25kgf/cm2以上の高圧水によるデ
スケーリングを行うことにより、熱延板の表面スケール
や地鉄組織の不均一が解消し、表面の酸化が均一に進行
し、光沢ムラがなくなることを見いだした。また、この
ようなデスケーリングにより、酸洗後の局部的な粒内の
ピット状浸食も軽減されることがわかった。
【0014】本発明は、上記した知見に基づいて構成さ
れたものである。すなわち、本発明は、オーステナイト
系ステンレス鋼スラブを、熱間粗圧延と仕上げ圧延を施
し、熱延板とするオーステナイト系ステンレス熱延鋼板
の製造方法において、前記粗圧延後、仕上げ圧延前に衝
突圧が25kgf/cm2 以上の高圧水を噴射してデスケーリン
グを行ったのち仕上げ圧延を行うことを特徴とする冷延
用オーステナイト系ステンレス熱延板の製造方法であ
る。
れたものである。すなわち、本発明は、オーステナイト
系ステンレス鋼スラブを、熱間粗圧延と仕上げ圧延を施
し、熱延板とするオーステナイト系ステンレス熱延鋼板
の製造方法において、前記粗圧延後、仕上げ圧延前に衝
突圧が25kgf/cm2 以上の高圧水を噴射してデスケーリン
グを行ったのち仕上げ圧延を行うことを特徴とする冷延
用オーステナイト系ステンレス熱延板の製造方法であ
る。
【0015】また、本発明は、オーステナイト系ステン
レス鋼スラブを、熱間粗圧延と仕上げ圧延を施し熱延板
とし、該熱延板に焼鈍および酸洗処理を行ったのち冷間
圧延を施す冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造
方法において、前記熱間粗圧延後、仕上げ圧延前に衝突
圧が25kgf/cm2 以上の高圧水を噴射してデスケーリング
を行ったのち仕上げ圧延を行うことを特徴とする表面光
沢度の差が30以下である表面光沢に優れた冷延オーステ
ナイト系ステンレス鋼板の製造方法であり、前記熱延板
に、さらにデスケーリングを行ったのち、焼鈍および酸
洗を行うのが好ましい。
レス鋼スラブを、熱間粗圧延と仕上げ圧延を施し熱延板
とし、該熱延板に焼鈍および酸洗処理を行ったのち冷間
圧延を施す冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造
方法において、前記熱間粗圧延後、仕上げ圧延前に衝突
圧が25kgf/cm2 以上の高圧水を噴射してデスケーリング
を行ったのち仕上げ圧延を行うことを特徴とする表面光
沢度の差が30以下である表面光沢に優れた冷延オーステ
ナイト系ステンレス鋼板の製造方法であり、前記熱延板
に、さらにデスケーリングを行ったのち、焼鈍および酸
洗を行うのが好ましい。
【0016】また、本発明では、前記デスケーリングに
おいて噴射される前記高圧水の流量を0.002 l/cm2 以上
とするのが好ましい。
おいて噴射される前記高圧水の流量を0.002 l/cm2 以上
とするのが好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明では、オーステナイト系ス
テンレス鋼スラブを、熱間粗圧延によりシートバーとす
る。熱間圧延のためのスラブ加熱および粗圧延条件につ
いては、通常公知の条件であればよく、とくに規定する
必要はない。例えば、スラブ加熱条件は、通常のスラブ
加熱温度である、1050〜1300℃の温度範囲とするのが好
ましい。
テンレス鋼スラブを、熱間粗圧延によりシートバーとす
る。熱間圧延のためのスラブ加熱および粗圧延条件につ
いては、通常公知の条件であればよく、とくに規定する
必要はない。例えば、スラブ加熱条件は、通常のスラブ
加熱温度である、1050〜1300℃の温度範囲とするのが好
ましい。
【0018】本発明では、熱間粗圧延後、仕上げ圧延前
に、シートバー表面に高圧水を噴射してデスケーリング
を行う。デスケーリングは、衝突圧が25kgf/cm2 以上、
好ましくは流量密度が0.002 l/cm2 以上の高圧水スプレ
ーを用いる。なお、衝突圧p(MPa) は、ノズルの吐出圧
P(MPa) 、吐出量Q(l/sec) 、鋼板表面とノズル間の距
離H(cm)から、p=5.64PQ/H2 により求められる。
に、シートバー表面に高圧水を噴射してデスケーリング
を行う。デスケーリングは、衝突圧が25kgf/cm2 以上、
好ましくは流量密度が0.002 l/cm2 以上の高圧水スプレ
ーを用いる。なお、衝突圧p(MPa) は、ノズルの吐出圧
P(MPa) 、吐出量Q(l/sec) 、鋼板表面とノズル間の距
離H(cm)から、p=5.64PQ/H2 により求められる。
【0019】高圧水の噴射によるデスケーリングを、粗
圧延前に行うと粗圧延時に噛込み等の表面欠陥が発生
し、一方、仕上げ圧延後に行うと地鉄表層組織の均一剥
離が困難となる。とくに、均一剥離はコイルの先端部や
コイルの後端部では難しい。噴射する高圧水の圧力は、
衝突圧で25kgf/cm2 以上を必要とする。衝突圧が25kgf/
cm2 未満では表面スケールおよび地鉄表層の不均一組織
を除去できない。また、流量密度が0.002 l/cm2 未満で
は、表面スケールおよび地鉄表層の不均一組織を除去で
きないうえ、スケール除去に多大な時間を要するため、
生産性を阻害する原因となる。
圧延前に行うと粗圧延時に噛込み等の表面欠陥が発生
し、一方、仕上げ圧延後に行うと地鉄表層組織の均一剥
離が困難となる。とくに、均一剥離はコイルの先端部や
コイルの後端部では難しい。噴射する高圧水の圧力は、
衝突圧で25kgf/cm2 以上を必要とする。衝突圧が25kgf/
cm2 未満では表面スケールおよび地鉄表層の不均一組織
を除去できない。また、流量密度が0.002 l/cm2 未満で
は、表面スケールおよび地鉄表層の不均一組織を除去で
きないうえ、スケール除去に多大な時間を要するため、
生産性を阻害する原因となる。
【0020】高圧水でデスケーリングされたシートバー
は、ついで仕上げ圧延され熱延板とされる。仕上げ圧延
条件については、とくに限定する必要がなく、所定の寸
法に圧延できる通常公知の条件でよい。上記した、条件
で高圧水によるデスケーリングを行って製造された熱延
板の表面スケールは、内層がコランダム型酸化物((F
e,Cr)2O3 )、外層がスピネル型酸化物((Fe,Cr)
3O4 )の2層構造となっている。これは、高圧水デスケ
ーリングにより、仕上げ圧延および巻取り時の鋼板温度
が比較的低温となるためである。本発明の熱延板のスケ
ールは、高圧水デスケーリングを行わない熱延板のそれ
にくらべ、板全面でスケール厚さが均一でありその厚さ
も薄い。なお、外層のスピネル型酸化物は、冷却条件の
影響を受け、厚さにばらつきが発生する場合がある。ま
た、この酸化物は、焼鈍雰囲気中で酸素、水蒸気が拡散
しやすく粒内にピット状の浸食が認められる場合があ
る。
は、ついで仕上げ圧延され熱延板とされる。仕上げ圧延
条件については、とくに限定する必要がなく、所定の寸
法に圧延できる通常公知の条件でよい。上記した、条件
で高圧水によるデスケーリングを行って製造された熱延
板の表面スケールは、内層がコランダム型酸化物((F
e,Cr)2O3 )、外層がスピネル型酸化物((Fe,Cr)
3O4 )の2層構造となっている。これは、高圧水デスケ
ーリングにより、仕上げ圧延および巻取り時の鋼板温度
が比較的低温となるためである。本発明の熱延板のスケ
ールは、高圧水デスケーリングを行わない熱延板のそれ
にくらべ、板全面でスケール厚さが均一でありその厚さ
も薄い。なお、外層のスピネル型酸化物は、冷却条件の
影響を受け、厚さにばらつきが発生する場合がある。ま
た、この酸化物は、焼鈍雰囲気中で酸素、水蒸気が拡散
しやすく粒内にピット状の浸食が認められる場合があ
る。
【0021】光沢ムラの発生をより少なくするために、
本発明では、熱延板焼鈍前に、熱延板のデスケーリング
を実施するのが好ましい。熱延板のデスケーリングによ
り、熱延板の表面スケール外層のスピネル型酸化物を除
去して、焼鈍を行う。この熱延板焼鈍前デスケーリング
は、少なくとも外層スケールを均一に除去できればよ
く、強いデスケーリングを必要としない。もちろん、ス
ケールすべてを除去するデスケーリングであってもかま
わない。デスケーリングの方法としては、繰り返し曲
げ、引張り、ショットブラスト、ブラシ研削等のメカニ
カルデスケーリング、高圧水噴射等が好適である。ま
た、酸洗による脱スケールでもよい。
本発明では、熱延板焼鈍前に、熱延板のデスケーリング
を実施するのが好ましい。熱延板のデスケーリングによ
り、熱延板の表面スケール外層のスピネル型酸化物を除
去して、焼鈍を行う。この熱延板焼鈍前デスケーリング
は、少なくとも外層スケールを均一に除去できればよ
く、強いデスケーリングを必要としない。もちろん、ス
ケールすべてを除去するデスケーリングであってもかま
わない。デスケーリングの方法としては、繰り返し曲
げ、引張り、ショットブラスト、ブラシ研削等のメカニ
カルデスケーリング、高圧水噴射等が好適である。ま
た、酸洗による脱スケールでもよい。
【0022】ついで、熱延板は、熱延板焼鈍および酸洗
を施され、冷間圧延により冷延板とされる。冷間圧延
は、大径ロールを用いたタンデム圧延が適用できる。ま
た、従来の小径ロールによる圧延を適用できるのはいう
までもない。冷延板は、さらに仕上げ焼鈍・酸洗され製
品板とされる。また、必要に応じ調質圧延を行ってもよ
い。
を施され、冷間圧延により冷延板とされる。冷間圧延
は、大径ロールを用いたタンデム圧延が適用できる。ま
た、従来の小径ロールによる圧延を適用できるのはいう
までもない。冷延板は、さらに仕上げ焼鈍・酸洗され製
品板とされる。また、必要に応じ調質圧延を行ってもよ
い。
【0023】熱延板焼鈍の温度、時間、および仕上げ焼
鈍の温度、時間は、とくに限定されない。とくに仕上げ
焼鈍条件は製品板の用途・特性に応じ適宜決定すればよ
い。また、熱延板酸洗、仕上げ酸洗条件もとくに限定す
る必要はない。通常一般に用いられている、ソルト処
理、中性塩電解、硫酸酸洗、硝弗酸酸洗を組み合わせて
行えばよい。
鈍の温度、時間は、とくに限定されない。とくに仕上げ
焼鈍条件は製品板の用途・特性に応じ適宜決定すればよ
い。また、熱延板酸洗、仕上げ酸洗条件もとくに限定す
る必要はない。通常一般に用いられている、ソルト処
理、中性塩電解、硫酸酸洗、硝弗酸酸洗を組み合わせて
行えばよい。
【0024】また、冷間圧延あるいは調質圧延の条件
は、全体の光沢には影響するが、光沢ムラには何の影響
も与えないため、とくに限定する必要はない。本発明に
おける鋼組成は、通常のオーステナイト系ステンレス鋼
組成の範囲がすべて好適であり、とくに限定されない。
は、全体の光沢には影響するが、光沢ムラには何の影響
も与えないため、とくに限定する必要はない。本発明に
おける鋼組成は、通常のオーステナイト系ステンレス鋼
組成の範囲がすべて好適であり、とくに限定されない。
【0025】
【実施例】表1に示す組成のオーステナイト系ステンレ
ス鋼スラブを、1250℃に加熱し、粗圧延でシートバーと
したのち、表2に示す条件で高圧水によるデスケーリン
グを行い、ついで仕上げ圧延により4.0mm 厚の熱延板と
した。なお、従来例として、高圧水によるデスケーリン
グを全く行わない場合、比較例として、粗圧延前に高圧
水によるデスケーリングを行った場合も実験した。
ス鋼スラブを、1250℃に加熱し、粗圧延でシートバーと
したのち、表2に示す条件で高圧水によるデスケーリン
グを行い、ついで仕上げ圧延により4.0mm 厚の熱延板と
した。なお、従来例として、高圧水によるデスケーリン
グを全く行わない場合、比較例として、粗圧延前に高圧
水によるデスケーリングを行った場合も実験した。
【0026】ついでこれら熱延板に、熱延板焼鈍(1150
℃×30sec )、および硝弗酸(硝酸100g/l+弗酸30g/l
、温度:60℃、浸漬時間:60sec )中に浸漬する酸洗
を施したのち、該熱延板をロール径250mm のタンデム圧
延機で冷間圧延し1.0mm 厚の冷延板とした。なお、一部
の熱延板には、熱延板焼鈍前に表2に示すデスケーリン
グを施した。
℃×30sec )、および硝弗酸(硝酸100g/l+弗酸30g/l
、温度:60℃、浸漬時間:60sec )中に浸漬する酸洗
を施したのち、該熱延板をロール径250mm のタンデム圧
延機で冷間圧延し1.0mm 厚の冷延板とした。なお、一部
の熱延板には、熱延板焼鈍前に表2に示すデスケーリン
グを施した。
【0027】ついで、冷延板に、仕上げ焼鈍(1100℃×
30sec )を施したのち、中性塩電解処理(Na2SO4:200g/
l 、温度:80℃、電解電流:120 C/dm2)を施し、つい
で、硝弗酸(硝酸100g/l+弗酸30g/l 、温度:60℃、浸
漬時間:60sec )中に浸漬し、圧下率:0.3 %の調質圧
延を施した。得られた鋼板について、目視による外観調
査と、光沢度による調査から光沢ムラを評価した。その
結果を表2に示す。
30sec )を施したのち、中性塩電解処理(Na2SO4:200g/
l 、温度:80℃、電解電流:120 C/dm2)を施し、つい
で、硝弗酸(硝酸100g/l+弗酸30g/l 、温度:60℃、浸
漬時間:60sec )中に浸漬し、圧下率:0.3 %の調質圧
延を施した。得られた鋼板について、目視による外観調
査と、光沢度による調査から光沢ムラを評価した。その
結果を表2に示す。
【0028】光沢度は、サンプル10枚についてJIS Z 87
41に準拠して、明部と暗部を各10箇所測定し、その最大
光沢度の差を鋼板の光沢ムラとした。その結果を表2に
示す。
41に準拠して、明部と暗部を各10箇所測定し、その最大
光沢度の差を鋼板の光沢ムラとした。その結果を表2に
示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】表2から、高圧水によるデスケーリングを
施された本発明例の鋼板は、光沢度差が30以下と小さく
光沢ムラの発生が防止されている。また、流量が0.002
l/cm 2 以上では、光沢ムラの発生がさらに抑制される。
これに比べ、本発明の範囲を外れる比較例(No.11 〜N
o.15 )、従来例(No.16 )では、光沢度差が大きく、
光沢ムラの発生が認められる。
施された本発明例の鋼板は、光沢度差が30以下と小さく
光沢ムラの発生が防止されている。また、流量が0.002
l/cm 2 以上では、光沢ムラの発生がさらに抑制される。
これに比べ、本発明の範囲を外れる比較例(No.11 〜N
o.15 )、従来例(No.16 )では、光沢度差が大きく、
光沢ムラの発生が認められる。
【0032】また、熱延板焼鈍前に、さらにデスケーリ
ングを行った鋼板(No.5〜No.10 )は、さらに光沢度差
が小さくなり、光沢ムラが解消されている。衝突圧やデ
スケーリングの時期が本発明の範囲を外れる場合には、
光沢ムラの発生が見られるか光沢ムラが解消されても新
たな表面欠陥が発生する。
ングを行った鋼板(No.5〜No.10 )は、さらに光沢度差
が小さくなり、光沢ムラが解消されている。衝突圧やデ
スケーリングの時期が本発明の範囲を外れる場合には、
光沢ムラの発生が見られるか光沢ムラが解消されても新
たな表面欠陥が発生する。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、表面光沢度の差が30以
下で模様、光沢ムラのない表面光沢に優れた冷延オース
テナイト系ステンレス鋼板が、安価に製造できる。ま
た、本発明による冷延鋼板は、意匠性に優れる用途に好
適であり、用途の拡大が可能となるという効果もある。
また、大径ロールによるタンデム冷間圧延を行っても表
面光沢に優れた冷延板となり、生産効率の改善が期待で
き、産業上格段の効果を奏する。
下で模様、光沢ムラのない表面光沢に優れた冷延オース
テナイト系ステンレス鋼板が、安価に製造できる。ま
た、本発明による冷延鋼板は、意匠性に優れる用途に好
適であり、用途の拡大が可能となるという効果もある。
また、大径ロールによるタンデム冷間圧延を行っても表
面光沢に優れた冷延板となり、生産効率の改善が期待で
き、産業上格段の効果を奏する。
【図1】熱延板焼鈍・酸洗後の鋼板表面の組織を示す走
査型電子顕微鏡写真である。
査型電子顕微鏡写真である。
フロントページの続き (72)発明者 宇城 工 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内 (72)発明者 佐藤 進 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎製 鉄株式会社技術研究所内
Claims (4)
- 【請求項1】 オーステナイト系ステンレス鋼スラブ
を、熱間粗圧延と仕上げ圧延を施し、熱延板とするオー
ステナイト系ステンレス熱延鋼板の製造方法において、
前記粗圧延後、仕上げ圧延前に衝突圧が25kgf/cm2 以上
の高圧水を噴射してデスケーリングを行ったのち仕上げ
圧延を行うことを特徴とする冷延用オーステナイト系ス
テンレス熱延板の製造方法。 - 【請求項2】 オーステナイト系ステンレス鋼スラブ
を、熱間粗圧延と仕上げ圧延を施し熱延板とし、該熱延
板に焼鈍および酸洗処理を行ったのち冷間圧延を施す冷
延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法におい
て、前記熱間粗圧延後、仕上げ圧延前に衝突圧が25kgf/
cm2 以上の高圧水を噴射してデスケーリングを行ったの
ち仕上げ圧延を行うことを特徴とする表面光沢度の差が
30以下である表面光沢に優れた冷延オーステナイト系ス
テンレス鋼板の製造方法。 - 【請求項3】 前記熱延板に、さらにデスケーリングを
行ったのち、焼鈍および酸洗を行うことを特徴とする請
求項2に記載の冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の
製造方法。 - 【請求項4】 前記高圧水の流量が0.002 l/cm2 以上で
あることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25878097A JPH1190523A (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | 冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25878097A JPH1190523A (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | 冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1190523A true JPH1190523A (ja) | 1999-04-06 |
Family
ID=17324983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25878097A Pending JPH1190523A (ja) | 1997-09-24 | 1997-09-24 | 冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1190523A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002292407A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-08 | Sumitomo Metal Ind Ltd | オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 |
CN111822528A (zh) * | 2020-04-17 | 2020-10-27 | 广东韶钢松山股份有限公司 | 一种中厚板及其生产方法 |
-
1997
- 1997-09-24 JP JP25878097A patent/JPH1190523A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002292407A (ja) * | 2001-03-29 | 2002-10-08 | Sumitomo Metal Ind Ltd | オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 |
JP4606633B2 (ja) * | 2001-03-29 | 2011-01-05 | 新日鐵住金ステンレス株式会社 | オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 |
CN111822528A (zh) * | 2020-04-17 | 2020-10-27 | 广东韶钢松山股份有限公司 | 一种中厚板及其生产方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3369570B2 (ja) | 耐食性に優れるステンレス鋼板の製造方法 | |
JP4905615B2 (ja) | ステンレス鋼ストリップの製造方法および統合圧延機ライン | |
US6546771B1 (en) | Method for manufacturing of strips and rolling mill line | |
KR100392123B1 (ko) | 표면의성상이우수한오스테나이트계스테인레스강의제조방법 | |
TW202033287A (zh) | 用於製造不鏽鋼帶之方法 | |
JP3915235B2 (ja) | 表面に模様のないオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JPH1190523A (ja) | 冷延オーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JPH1081919A (ja) | ノンイヤリング性および耐肌荒れ性に優れる2ピース缶用鋼板の製造方法 | |
JPH06285508A (ja) | ステンレス冷延鋼帯の製造方法 | |
JP3506127B2 (ja) | 酸洗後の表面性状に優れる熱延鋼帯の酸洗方法 | |
JP2000073192A (ja) | フェライト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JPH1177142A (ja) | 熱延ステンレス鋼板の製造方法 | |
JP2001286927A (ja) | 熱延鋼板の製造法 | |
JP3059376B2 (ja) | 光沢性および耐食性に優れるオーステナイト系ステンレス鋼板およびその製造方法 | |
JP2006502003A (ja) | 金属ストリップを連続的に製造する方法と装置 | |
JPH0375317A (ja) | 表面性状の優れたCr系ステンレス鋼板BA製品の製造方法 | |
JP3133870B2 (ja) | 良好な表面光沢を有するオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JPS61199084A (ja) | Cr系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JPH07228958A (ja) | 工業用純チタン板の製造方法 | |
JP3457464B2 (ja) | オーステナイト系ステンレス熱延鋼帯の平滑酸洗方法 | |
JP3550996B2 (ja) | 表面性状に優れたオーステナイト系ステンレス鋼板の製造方法 | |
JP2001121205A (ja) | 鋼材のスケール除去方法 | |
JP3241240B2 (ja) | 表面マクロムラ発生を防止した酸洗鋼板の製造方法 | |
RU2233717C2 (ru) | Способ производства полос из нержавеющей стали и комплексная технологическая линия прокатного стана | |
JP3572756B2 (ja) | 成形性に優れる熱延鋼板およびその製造方法 |