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JPH1190205A - 造粒装置 - Google Patents

造粒装置

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Publication number
JPH1190205A
JPH1190205A JP9270581A JP27058197A JPH1190205A JP H1190205 A JPH1190205 A JP H1190205A JP 9270581 A JP9270581 A JP 9270581A JP 27058197 A JP27058197 A JP 27058197A JP H1190205 A JPH1190205 A JP H1190205A
Authority
JP
Japan
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casing
tornado fin
tornado
fin
granulation
Prior art date
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Granted
Application number
JP9270581A
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English (en)
Other versions
JP3106115B2 (ja
Inventor
Hiroaki Oomura
裕顕 大村
Shigeo Miyazaki
成生 宮崎
Shinya Iwasaki
慎也 岩崎
Yoshio Abe
喜夫 阿部
Yasuo Abe
保雄 阿部
Sakuki Inagaki
作樹 稲垣
Shigeo Takayama
茂男 高山
Mutsumi Takahashi
睦 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOCHIGI PREF GOV
Tochigi Prefecture
Tokyo Keiki Inc
Original Assignee
TOCHIGI PREF GOV
Tochigi Prefecture
Tokimec Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOCHIGI PREF GOV, Tochigi Prefecture, Tokimec Inc filed Critical TOCHIGI PREF GOV
Priority to JP09270581A priority Critical patent/JP3106115B2/ja
Publication of JPH1190205A publication Critical patent/JPH1190205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3106115B2 publication Critical patent/JP3106115B2/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混練,造粒,整粒の各機能を備え装置全体の
小型化及び多機能性化を可能とした造粒装置を提供する
こと。 【解決手段】 脱水ケーキ化された汚泥状物質等の造粒
対象物を搬入する物質搬入部2を備えた円筒状のケーシ
ング1と、このケーシング1内の装備されたトルネード
フィン3と、このトルネードフィン3を保持し回転駆動
する主軸4と、前記ケーシング内の上端部に装備され螺
旋板上を転動し上昇してきた造粒物を掃き落とすバッフ
ルプレート9と、造粒物排出部11及び排ガス放出部1
2とを備え、主軸駆動手段13を装備する。更に、トル
ネードフィン3の所定箇所に、転動し上昇してくる直径
の大きい造粒物を所定の大きさに刻みこむ大粒刻み手段
15を装備したこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、造粒装置に係り、
特に、汚泥状物質等(汚泥状物質,粉体,顆粒,生ゴ
ミ,残飯等を含む)の生成物を粒状化し、これによって
当該汚泥状物質等の飛散等による環境汚染防止及び当該
生成物の可搬性の改善等を図った造粒装置に関する。
【0002】
【従来の技術】汚泥状物質に石灰(又は石灰と水)を加
えて水分割合を適切にして当該汚泥状物質を造粒化する
技術は、すでに特公昭54ー121330号公報および
特公平7−98200号公報等に開示されている。この
場合、多くは、脱水された汚泥状物質(「脱水ケーキ」
ともいう)を顆粒状又は粒状にして可搬性を改善し、若
しくは長期保存に際しての耐久性強化および飛散による
環境汚染を有効に防止することを意図したものとなって
いる。
【0003】例えば、下水汚泥(含水率96〜98%程
度)を80%程度に脱水して成る脱水ケーキに生石灰を
投入して水分と反応させ、熱と化合物の生成により水分
を少なくさせ粒状化させ、これを肥料に供することが従
来より行われている。
【0004】図32に、汚泥状物質乾燥・造粒装置の一
つであるトルネードフィン型の具体的な例を示す。この
図32に示すトルネードフィン型の乾燥・造粒装置は、
汚泥を貯蔵するケーシング101の周囲にヒータ102
を装備し、その内部には、中心部に配置された主軸10
3と,これに一体化された螺旋状のトルネードフィン1
04とを装備し、下方には一端部にケーキを送り込む汚
泥搬入部105を備え、他端部に乾燥汚泥を送出する搬
出コンベア106を備えたものとなっている。
【0005】この場合、ケーシング101内の汚泥は、
ケーシング101内の底板部分に沿って配置された短冊
状のレーキ部材(主軸103とトルネードフィン104
に連結一体化されている)によってトルネードフィン1
04の底部分に導かれ、続いて、当該トルネードフィン
104が矢印A方向に回転することにより、当該汚泥に
加えられる遠心力と相まって当該汚泥はトルネードフィ
ン104の螺旋面に沿って順次上方に搬送される。そし
て、この上方への搬送過程においてヒータ102によっ
て加熱される。
【0006】上方に到達した汚泥は、バッフルプレート
110によって中央側に掃き落とされる。以下、これを
繰り返すことによって、汚泥が乾燥,造粒される。ここ
で、符号112は蒸発水分放出部を示す。また、符号1
16はトルネードフィン104を回転駆動させるための
駆動装置を示す。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
従来例にあっては、撹拌・造粒工程は比較的良好に実行
されるが、整粒については必ずしも良好には成し得ない
ものとなっている。このため、例えば大量に処理した汚
泥等の肥料化にあって、粒径が極端に大きいと肥料とし
て使用する際に機械蒔きができず、同時に肥料としての
効果がきいてくるのが遅くなるという不都合があった。
また、粒径が小さすぎると、風で飛散し易く、これがた
め商品価値が大幅に低下するという不都合があった。
【0008】更に、従来技術にあっては、混練のみ、混
練と造粒、造粒のみ、造粒と整粒、又は整粒のみ、とい
う単機能化された装置が多い。加えて、整粒装置にあっ
ては、特に其れ自体,大がかりなものが多い。このた
め、混練機能および造粒機能と整粒機能とを順次直列に
継ぐシステムを構築すると、装置全体的が大型化して占
有面積が大きくなり、又高価となるという不都合があっ
た。
【0009】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、とくに、混練及び造粒機能のみならず整粒の
機能をも備え、且つ装置全体の小型化を可能とした造粒
装置を提供することを、その目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、脱水ケーキ化された汚泥
状物質等の造粒対象物の所定量を搬入する物質搬入部を
備えた円筒状のケーシングと、このケーシングの内壁に
沿って回転自在に配設された螺旋状のトルネードフィン
と、更に当該ケーシングの中心軸部分に配置され前述し
たトルネードフィンを保持し且つ該トルネードフィンを
回転駆動する主軸と、ケーシング内の上端部に装備され
トルネードフィンの螺旋面上を上昇してくる大小不規則
に造粒された造粒物を掃き落とすバッフルプレートと、
ケーシングの側面の所定箇所に設けられた造粒物排出部
と、ケーシング内の排ガスを放出する排ガス放出部とを
備えている。ケーシングには、前述した主軸を回転駆動
する主軸駆動手段が装備されている。
【0011】そして、前述したトルネードフィンの螺旋
面に対応して、当該螺旋面上を転動しつつ造粒される汚
泥状物質等の造粒物の粒径を一定の大きさに刻み込む大
粒刻み手段を装備する、という構成を採っている。
【0012】このため、この請求項1記載の発明では、
まず、脱水ケーキに適切な生石灰量を加えて混練させる
ことによって水和反応を開始させるが、その後、所定時
間が経過して造粒に適した含水率になると、消石灰が結
合材となり回転動作中のトルネードフィンの螺旋面が転
動面となって造粒が促進される。
【0013】この場合、トルネードフィンの途中に設け
られた大粒刻み手段によって大きな粒径のものは所定の
径(例えば6〔mm〕程度)に徐々に整えられトルネー
ドフィンの回転と共にその板面上を転動しながら上昇
し、粒状化された造粒物質として排出部から排出され
る。又、上述した脱水ケーキについては、乾燥した顆粒
や粉体等に水等の所定の結合材を加えて混練させること
によって得られるものも含まれる。
【0014】請求項2記載の発明では、前述した請求項
1記載の造粒装置において、ケーシングの所定箇所に、
汚泥状物質等の造粒対象物に対して造粒用の液体を噴霧
する結合材供給手段を装備する、という構成を採ってい
る。
【0015】このため、この請求項2記載の発明では、
前述した請求項1記載の造粒装置と同等の機能を有する
ほか、更に、造粒対象物の含水率を適当に調整すること
ができ、最適な造粒条件を設定することが可能となる。
【0016】請求項3記載の発明では、前述した請求項
1又は2記載の造粒装置において、大粒刻み手段を、ト
ルネードフィンの螺旋面に沿って配設され当該トルネー
ドフィンに固定装備された複数のニードル状のカッタ部
材(爪部材)によって形成すると共に、これら複数のカ
ッタ部材の先端部とケーシングの側壁との間の間隔を、
上方に行くに従い徐々に小さく設定する、という構成を
採っている。
【0017】このため、この請求項3記載の発明では、
前述した請求項1又は2記載の発明と同等に機能するほ
か、特に複数のニードル状のカッタ部材によって大粒を
順次刻むようにしたことから、当該造粒物の粒径の均一
化を図ることができ、かかる点において造粒物の品質向
上を図ることができる。特に、トルネードフィンの螺旋
面を造粒物が上昇中に大粒の刻み加工を行うようしたの
で、粒径の整った造粒物を連続して迅速に得ることがで
き、かかる点において製品価値の高い造粒物を得ること
ができる。
【0018】更に、ニードル状のカッタ部材を使用する
ようにしたので、カッタ部材に対する脱水ケーキの付着
の度合いを少なくすることができ、かかる点において無
理のない状態で大粒刻み手段を作動させることができ、
整粒動作を円滑に且つ効率良く行うことができる。
【0019】請求項4記載の発明では、前述した請求項
1又は2記載の造粒装置において、前述した大粒刻み手
段を、トルネードフィンの螺旋面に沿って配設され当該
トルネードフィンに固定装備された二本の垂下バーと、
この垂下バーの保持されたバーカッタとにより構成する
と共に、このバーカッタの一部とケーシングの側壁との
間の間隔を、上方に行くに従い徐々に小さく設定する、
という構成を採っている。
【0020】このため、この請求項4記載の発明におい
ても、前述した請求項1又は2記載の発明と同等に機能
するほか、簡単な構成で造粒と整粒を効率良く行うこと
が可能となる。
【0021】請求項5記載の発明では、前述した請求項
1又は2記載の造粒装置において、前述した大粒刻み手
段を、複数の櫛状の刃を備え且つトルネードフィンの最
上段の螺旋面上に所定間隔を隔てて装備された櫛状フィ
ルタと、この櫛状フィルタの各刃相互間の空間部に回転
平面の一部を係合し且つ所定の駆動手段によって強制的
に回転駆動されるチョッパ機構とにより構成する、とい
う手法を採っている。
【0022】このため、この請求項5記載の発明におい
ても、前述した請求項1又は2記載の発明と同等の機能
を有するほか、特に造粒物の細粒化を迅速に且つ確実に
実行することが可能となる。
【0023】請求項6記載の発明では、前述した請求項
5記載の造粒装置において、前述したチョッパ機構を、
垂下支軸と、この垂下支軸に保持され外部に向けて放射
状に突設された複数のカッタとを備えた構成とすると共
に、当該各カッタを垂下支軸に沿って複数段に分けて配
置し、更に、チョッパ機構の各段に分けられたカッタ
は、同一回転面に少なくとも二個配置する、という構成
を採っている。
【0024】このため、この請求項6記載の発明におい
ても、前述した請求項5記載の発明と同等の機能を有す
るほか、特にチョッパ機構が複数のカッタを備えている
ことから比較的大きい粒状物に対しても有効に対応する
ことが可能となる。
【0025】請求項7記載の発明では、前述した請求項
5又は6記載の造粒装置において、前述した櫛状フィル
タを、トルネードフィンに螺旋面に沿って転動してくる
造粒物を中央部側に案内するように、その下流側の端部
を主軸側に向けるようにして前述したトルネードフィン
の螺旋面上に斜めに配設する、という構成を採ってい
る。
【0026】このため、この請求項7記載の発明におい
ても、前述した請求項5又は6記載の発明と同等に機能
するほか、特にトルネードフィンに螺旋面に沿って転動
してくる造粒物をケーシング内の中央部に向けて落下す
るように案内すると共に落下直後の造粒物をスライスす
るようにしたので、造粒物を更に有効に細粒化すること
が可能となる。
【0027】請求項8記載の発明では、前述した請求項
5,6又は7記載の造粒装置において、前述したケーシ
ングに、前述した櫛状フィルタを保持すると共に当該櫛
状フィルタが不要の場合には該櫛状フィルタをトルネー
ドフィンと主軸との間に退避せしめる櫛状フィルタ退避
機構を装備する、という構成を採っている。
【0028】このため、この請求項8記載の発明におい
ても、前述した請求項5,6又は7記載の発明と同等に
機能するほか、特に当該櫛状フィルタが不要の場合,例
えば装置全体が脱水ケーキ(造粒物対象物)の混練工程
にある場合等にあっては、粘性が高い状態の造粒物対象
物が該櫛状フィルタに付着して負荷が増大し又は櫛状フ
ィルタが機能しなくなるするという不都合を予め有効に
排除することが可能となる。
【0029】請求項9記載の発明では、前述した請求項
5,6又は7記載の造粒装置において、前述したケーシ
ングに、櫛状フィルタおよびチョッパ機構を保持すると
共に当該櫛状フィルタおよびチョッパ機構が不要の場合
には当該櫛状フィルタおよびチョッパ機構の全体をトル
ネードフィンの上方に退避せしめるチョッパ等退避機構
を装備する、という構成を採っている。
【0030】このため、この請求項9記載の発明におい
ても、前述した請求項5,6又は7記載の発明と同等に
機能するほか、特に大粒刻み手段の全体をトルネードフ
ィンの上方に退避せしめるようにしたので、当該櫛状フ
ィルタおよびチョッパ機構に粘性の高い混練工程時の脱
水ケーキ(造粒対象物)が付着することがなくなり、こ
れがため必要な場合には常に新しい状態で造粒物対象物
に対し整粒動作を実行することができるという利点を備
えている。
【0031】請求項10記載の発明では、前述した請求
項5,6,7,8又は9記載の造粒装置において、櫛状
フィルタの各カッタを(トネードフィンの螺旋面上から
はみ出して)主軸側に延設すると共に、当該最下段のカ
ッタの先端部にカッタ状のカッタテラス部を垂下装備す
る、という構成を採っている。
【0032】このため、この請求項10記載の発明にお
いても、前述した請求項5,6,7,8又は9記載の発
明と同等に機能するほか、造粒物対象物の対する整粒動
作を更に有効に実行することができるという利点を備え
ている。
【0033】請求項11記載の発明では、前述した請求
項5記載の造粒装置において、櫛状フィルタを、主軸と
トルネードフィンとの間に配設すると共に、チョッパ機
構の方を、トルネードフィンの最上段の螺旋面上に所定
間隔を隔てて装備する。そして、チョッパ機構の各段に
分けられたカッタを、同一回転面に少なくとも二個配置
すると共に、各段の複数のカッタの先端部を、回転方向
に向けて曲折せしめる、という構成を採っている。
【0034】このため、この請求項11記載の発明にお
いても、前述した請求項5記載の発明と同等の機能を得
ることができるほか、更に、チョッパ機構の複数のカッ
タの先端部を回転方向に向けて曲折したので、トルネー
ドフィン上の造粒物を係止したのち,暫く間をおいてカ
ッティングすることからフィルタ機能を向上させること
ができる。又、粒の速度より少し速いカッタ先端部(回
転向きに曲折したもの)で粒を進行方向反対側からすく
い上げるように作用するので、粒を傷めることが少な
く、これがため、回転刃の衝突で造粒物が散乱するとい
う従来技術の有する不都合を改善することができる。
【0035】請求項12記載の発明では、前述した請求
項11記載の造粒装置において、ケーシングに、前述し
たチョッパ機構を保持すると共に当該チョッパ機構が不
要の場合には該チョッパ機構をトルネードフィンと主軸
との間に退避せしめるチョッパ退避機構を装備する、と
いう構成を採っている。
【0036】このため、この請求項12記載の発明にお
いても、前述した請求項11記載の発明と同等に機能す
るほか、更に当該チョッパ機構が不要の場合,例えば装
置全体が脱水ケーキ(造粒対象物)の混練工程にある場
合等にあっては、粘性が高い状態の造粒物対象物が該チ
ョッパ機構に付着して負荷が増大し又は粘性の高い造粒
対象物の付着に起因してチョッパ機構が機能しなくなる
するという不都合を予め有効に排除することが可能とな
る。
【0037】請求項13記載の発明では、前述した請求
項1又は2記載の造粒装置において、ケーシングの側面
に、所定のタイミングで作動する小径粒落下排除機構を
設けると共に、この小径粒落下排除機構を、ケーシング
の側壁の一部を切除してなる切除穴と、この切除穴に嵌
合するようにして配置され当該切除穴と同一形状で同一
大きさの部分側壁部材と、この部分側壁部材をケーシン
グの半径方向の外側に向けて移動させ若しくは元位置に
復帰せしめる側壁部材駆動機構と、前述した部分側壁部
材の移動を許容すると共に当該部分側壁部材及び切除穴
の周囲全体を覆う構造のカバー部とを備えている、とい
う構成を採っている。
【0038】このため、この請求項13記載の発明で
は、前述した請求項1又は2記載と同等に機能するほ
か、粒径の揃った品質良好に造粒化された汚泥状物質等
の造粒物を連続的に得ることができる。
【0039】請求項14記載の発明では、前述した各請
求項記載の発明において、ケーシングを逆円錐体状に形
成すると共に、この逆円錐体状のケーシングの内壁に沿
って前記螺旋状のトルネードフィンを配設する、という
構成を採っている。
【0040】このため、この請求項14記載の発明で
は、前述した各請求項記載の発明と同等に機能するほ
か、造粒物の転動距離が比較的長く設定され且つ遠心力
も大となるので、汚泥状物質等の造粒物の品質(特に、
粒径の均一性や粒表面の滑らかさ))を高めることがで
き、一方、トルネードフィンの螺旋面の長さを損なうこ
となくケーシングの高さを小さくすることができ、この
ため装置全体の小型化が可能となる。
【0041】請求項15記載の発明では、脱水ケーキ化
された汚泥状物質等の造粒対象物の所定量を搬入する物
質搬入部を備えた円筒状のケーシングと、このケーシン
グの内壁に沿って回転自在に配設された螺旋状のトルネ
ードフィンと、ケーシングの中心軸部分に配置され前述
したトルネードフィンを保持し且つ該トルネードフィン
を回転駆動する主軸と、ケーシング内の上端部に装備さ
れ前述したトルネードフィンの螺旋面上を上昇してくる
大小不規則に造粒された造粒物を掃き落とすバッフルプ
レートと、ケーシングの上端部側面の所定箇所に設けら
れた造粒物排出部と、ケーシング内の排ガスを放出する
排ガス放出部とを備えている。
【0042】また、ケーシングには、造粒対象物の含水
率等に基づいて主軸等の回転動作等の動作を制御するコ
ントローラが併設されている。前述したケーシングの上
端部には、汚泥状物質等の造粒対象物を搬入する対象物
搬入部,石灰投入部,脱臭手段,空気送出手段及び圧送
ポンプ等の各外装部を併設すると共に、これら各外装部
材を別に設けた外装部材支持枠上に配置する。
【0043】更に、各外装部材とケーシングの上端部と
を蛇腹機構を介して連結すると共に、ケーシングの重量
を常時測定し所定の重量情報を出力するロードセルを、
ケーシングケーシング保持体に装備する。
【0044】そして、コントローラが、このロードセル
からの重量情報に基づいて汚泥状物質等の造粒対象物の
含水率を演算する含水率演算機能を備えている、という
構成を採っている。
【0045】このため、この請求項15記載の発明で
は、前述した請求項1記載の発明と同等に機能するほ
か、更に、前述した外装部材各部の動作の迅速化を促進
すると共に安定動作を確保するこが可能となる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1乃至図31に基づいて説明する。
【0047】〔第1の実施形態〕 (全体的な構成)図1乃至図2において、符号1は円筒
状のケーシングを示す。このケーシング1には、脱水ケ
ーキ化された汚泥状物質等の造粒対象物を搬入(投入)
するための造粒物質搬入部(造粒物用フィーダ)2が、
上端部に設けられている。
【0048】ここで、この図1にあっては造粒物用フィ
ーダ2を石灰投入口としても使用するようになっている
が、図2に示すように造粒物用フィーダ2とは別に、石
灰等の投入部(石灰フィーダ)2Aを設けてもよい。ま
た、造粒物用フィーダ2および石灰フィーダ2Aの各々
には、図2に示すように電磁駆動の仕切り弁2Sを装備
し、必要に応じて迅速に開閉動作し得るようにしてもよ
い。
【0049】上記ケーシング1内には、前述した従来例
の場合とほぼ同一構造の螺旋状のトルネードフィン3
が、当該ケーシング1の内壁に沿って回転自在に配設さ
れている。ここで、トルネードフィン3の回転領域にお
ける外周囲の直径は、前述したケーシング1の内径に対
し1〜2〔mm〕程度小さく、設定されている。また、
ケーシング1の中心軸部分には、前述したトルネードフ
ィン3を保持し且つ当該トルネードフィン3と一体的に
回転駆動する主軸4が回転自在に装備されている。
【0050】符号3Aは、トルネードフィン3をその下
端部で保持すると共に当該トルネードフィン3を主軸4
に固定するためのフィンアームを示す。このフィンアー
ム3Aは、その下面が、ケーシング1の内底面に平行に
設定され、その隙間g1 は例えば、1〜2〔mm〕程度
の大きさに設定されている。ここで、トルネードフィン
3は、その内径側が複数箇所にて保持アーム(図示せ
ず)を介して前述した主軸4に固定保持されている。
【0051】そして、例えば所定量の脱水ケーキに対し
て所定量の生石灰を投入しケーシング内で混練させる
と、脱水ケーキ中の水分と生石灰との反応が進んで、汚
泥状物質等の造粒対象物の粒状化が開始され、同時にト
ルネードフィン3の回転により、脱水ケーキ(造粒対象
物)は当該トルネードフィン3の螺旋面に沿って上方に
向けて転動し、粒状化が良好に行われる。
【0052】ケーシング1の内壁側の上端部には、図1
および図9に示すように、前述したトルネードフィン3
の螺旋面の最上端面に対応してバッフルプレート9が装
備されている。このバッフルプレート9は、トルネード
フィン3の螺旋面上を上昇してくる粒状化された汚泥状
物質等の造粒対象物を、トルネードフィン3の内側より
中心部側へ掃き落とす機能を備えている。図1ではバッ
フルプレート9を1個装備された場合を例示したが、図
9では180°隔てて二箇所にバッフルプレート9を装
備した場合の例を示す。
【0053】更に、ケーシング1の上端部側には、造粒
加工された汚泥状物質等を排出する造粒物排出部11が
設けられている(図1および図9参照)。符号11Aは
排出カバーを示す。そして、ケーシング1の上端部に
は、ケーシング1内の排ガスを放出する排ガス放出部1
2が設けられている(図1参照)。
【0054】図1において、符号13はケーシング1内
の主軸4を駆動する主軸駆動手段を示す。この主軸駆動
手段13は、前述したケーシング1の底面の外部に固定
装備され、後述するコントローラ50に制御されて所定
速度で主軸4を回転駆動する。符号13Aは、主軸4を
回転自在に保持する主軸保持部を示す。ここで、コント
ローラ50は、造粒対象物の含水率に応じて主軸駆動手
段13(即ちトルネードフィン3)の回転速度を可変制
御する機能を備えている。
【0055】又、トルネードフィン3は、その螺旋面裏
側で内径側および外径側の各角部が連続的に切除されて
いる。これによって、汚泥状物質等がトルネードフィン
3の中心部側の角部に付着するのが有効に防止し、同時
に、ケーシング1の内壁面に付着する造粒対象物(汚泥
状物質等)を当該トルネードフィン3の外周囲の端縁で
かき落とすようになっている。
【0056】更に、乾燥した顆粒や粉体の場合は、結合
材供給手段29を作動させて前述したケーシング1の上
端部に装備されたスプレーノズル29aから水や水ガラ
ス等の結合材を供給し、これによって球状に造粒するこ
とができる。
【0057】(混練用ブレードについて)主軸4には、
図3乃至図6に示すように、ケーシング1の底面に沿っ
て配置された第1乃至第3の混練用ブレード5,6,7
が、その回転中心部側で固定保持されている。
【0058】この内、第1の混練用ブレード5は、図
3,図4に示すように、主軸4部分から前述したフィン
アーム3A上に固定された状態で当該フィンアーム3A
と一体的に半径方向に突設されている。この第1の混練
用ブレード5は、主軸4部分に留まる汚泥状物質等を第
2の混練用ブレード6側に押し出す機能を有する。この
ため、この第1の混練用ブレード5は、回転半径が小さ
く設定され且つ高さが比較的高く形成され、これによっ
て、主軸4の回転と共に一体的に回転し、当該主軸4側
に位置する汚泥状物質等を外側のトルネードフィン3側
に押しやる機能を備えたものとなっている。
【0059】又、第2の混練用ブレード6は、図3およ
び図5に示すように、前述した混練用ブレード5の回転
方向で約150°程度隔てた下流側に配置されている。
ここで、図5は図3において矢印ロの方向から見た第2
の混練用ブレード6の形状を示す。この第2の混練用ブ
レード6は、その底面が回転方向側に尖端部を有する二
等辺三角形状に形成され、後端面が直立した二等辺三角
形状を成し、この後端面の直立した上尖端と前述した底
面の尖端とを直線状に結んで稜線とし、これによって振
り分け面6a,6bが形成されている。
【0060】この第2の混練用ブレード6は、L字状に
形成された保持プレート6Aによって底面に近接して保
持されている。このL字状の保持プレート6Aは、回動
方向の先端縁領域が一様に斜面を成している。これによ
って、この第2の混練用ブレード6は、ケーシング1の
底面側に存在する汚泥状物質等をすくい上げた後(即
ち、ケーシング1の底面上に付着した状態の汚泥状物質
等の造粒対象物を底面からはぎ取るようにしてすくい上
げた後)、当該箇所の回転中心部側と回転外周側に振り
分けつつ混練する機能を備えている。
【0061】ここで、乾燥した顆粒や粉体の場合は、前
述したケーシング1の上端部に装備された結合材供給手
段(スプレーノズル)29から水や水ガラス等の結合材
を加えながら混練し、同様に造粒に適した含水率にす
る。
【0062】このため、稼働時にあっては、主軸4が所
定の速度で回転し、同時に、上記第1乃至第2の混練用
ブレード5,6,フィンアーム3A,及び保持プレート
6A,更にはトルネードフィン3等が、一体的な回転動
作に移行する。この場合、同時に固形化促進用の石灰が
投入されると、これにより、汚泥状物質等の造粒対象物
に対する撹拌・混練が、主軸4の回転動作の開始と共に
円滑に実行される。
【0063】石灰等の投入によって熱の発生と共に汚泥
状物質等の造粒対象物の固形化が進むが、その過程で、
後述するように所定のタイミングで造粒対象物の粒状化
が開始される。尚、上記第2の混練用ブレード6につい
ては、図3では1箇所に装備した場合を例示したが、例
えば高さを比較的低くして180°隔てて二箇所に装備
するようにしてもよい。
【0064】ここで、本実施形態にあっては、汚泥状物
質等の造粒対象物の撹拌・混練,固形化,及び粒状化に
際しては、第3の混練用ブレード7も、所定の機能を発
揮する。この第3の混練用ブレード7は、図3及び図6
に示すように、一端部が前述した主軸4に固定され、他
端部が回転半径方向に延設され、且つ回転端部側が前述
した中心部側よりも幅広に設定された板部材によって形
成されている。ここで、図6は、図3のハの方向から見
た第3の混練用ブレード7を示す。
【0065】この第3の混練用ブレード7は、その回転
方向先端部側が幾分立ち上がった状態に設定され、その
回動端部が下方に向けて曲折されている。符号7Aはそ
の曲折部を示す。更に、この第3の混練用ブレード7
は、その全面に比較的大きい複数の貫通孔7aが設けら
れ、この複数の貫通孔7aを通して汚泥状物質等の逃げ
が可能となり、これにより汚泥状物質等に対する撹拌・
混練が円滑に成されるようになっている。
【0066】更に、この第3の混練用ブレード7には、
前述した曲折部7Aの下端縁および回転方向後端縁が同
一高さg3 (ケーシング1の底面に対して)に設定さ
れ、且つ当該曲折部7Aの下端縁および回転方向後端縁
には凹凸(ノコギリ刃状のぎざぎざ)が形成されてい
る。これによって、汚泥状物質等の造粒対象物の固形化
が進行する過程で、当該汚泥状物質等を適度に細分化し
得るようになっている。この場合、曲折部7Aの下端縁
および回転方向後端縁の高さg3 は、意図する粒径に合
わせて、例えば6〔mm〕に設定されるが、5〔mm〕
でも或いは20〔mm〕であっても、又その中間の大き
さに設定したものであってもよい。
【0067】(大粒刻み手段について)トルネードフィ
ン3の上端部側には、当該トルネードフィン3の螺旋面
に沿って転動しながら上昇してくる造粒物質を所定の大
きさに刻みこむ大粒刻み手段15が装備されている。
【0068】この大粒刻み手段15は、図1,図7乃至
図8に示すように、トルネードフィン3の螺旋面に沿っ
て配設され、当該トルネードフィン3に相互に所定間隔
を隔てて固定装備された複数(図7では4個)のカッタ
部材(先端部が尖った状態のニードル)C1 ,C2 ,C
3 ,C4 によって構成されている。このカッタ部材
1 ,C2 ,C3 ,C4 は、トルネードフィン3と共に
一体的に回転する。
【0069】このため、このニードル状のカッタ部材C
1 ,C2 ,C3 ,C4 は、必要と思われるトルネードフ
ィン3の何れの箇所に装備してもよい。そして、この各
カッタ部材C1 〜C4 と前述したケーシング1の側壁と
の間の間隔は、上方に行くに従い徐々に小さくなるよう
に設定されている。図7,図8にこれを示す。即ち、最
初に大粒状化された汚泥状物質等は、まず、カッタ部材
1 によって幾分削られる(図7参照)。以下、上方へ
転動するに従って、カッタ部材C2 ,C3 によって少し
づつ削られ、最後にカッタ部材C4 によって最終的な大
きさに設定される。
【0070】(小径粒落下排除機構について)大粒刻み
手段15(又は16)が装備された領域又はその上方側
に位置するケーシング1の側壁部分には、図1に示すよ
うに、所定のタイミングで作動する小径粒落下排除機構
18が装備されている。
【0071】この小径粒落下排除機構18は、図9に示
すように、前述したケーシング1の側壁の一部を切除し
てなる切除穴18Aと、この切除穴18Aに嵌合するよ
うにして配置され当該切除穴18Aと同一形状で同一大
きさの側壁部材18Bと、この側壁部材18Bを前述し
たケーシング1の半径方向の外側に向けて移動させ若し
くは元位置に復帰せしめる側壁部材駆動機構18Cと、
側壁部材18Bの移動を許容すると共に当該側壁部材1
8B及び前述した切除穴18Aの周囲全体を覆う構造の
カバーケース部18Dとを備えた構造となっている。
【0072】そして、この小径粒落下排除機構18が作
動すると、その側壁部材18B部分が側壁部材駆動機構
18Cに付勢されて前述したケーシング1の半径方向に
沿って外側に移行し(図1参照)、これによって前述し
たトルネードフィン3の外周囲とケーシング1の内壁面
との隙間Sが広げられる。ここで、符号Eは非動作位置
を示す。
【0073】このため、この広げられた隙間Sから、粒
状物の内の小径のものが落下する。この場合、対象とな
る微小径粒は、例えば、最終的に意図した粒状物の直径
の1/4以下のものを対象とする、等の構成が採られて
いる。即ち、ここで、隙間Sは、最終的に意図した粒状
物の直径をDとすると、S=D/4に設定される。
【0074】上述した小径粒落下排除機構18が作動し
て微小径粒の造粒物が落下排除されると、続いて、前述
したケーシング1の上部側面に設けられた造粒物排出部
11が作動する。
【0075】(造粒物排出部について)前述した造粒物
排出部11は、図1および図9に示すように、図1の上
端部側を回動支点として且つ図示しない駆動手段に付勢
されて開閉動作する排出カバー11Aと、この排出カバ
ー11Aが開放状態に設定されて造粒物が排出された場
合にこれらが所定の方向に落下するのを案内する造粒物
ガイド部11Bとを備えた構成となっている。この造粒
物ガイド部11Bは、図1では、前述した排出カバー1
1Aの全体を覆った構造となっている。ここで、符号1
1Baは造粒物ガイド部11Bの造粒物排出口を示し、
符号11Cは、この造粒物排出口11Baを開閉する蓋
部材を示す(図1参照)。
【0076】そして、この造粒物排出部11から排出さ
れる造粒物質は、例えば図2に示すように、下方に施設
されたコンベアベルト61によって搬送され、必要な乾
燥部,計量部を経て所定の収納袋に順次収納され梱包さ
れるようになっている。
【0077】(ケーシングの外装部材等について)ま
た、前述したケーシング1は、ケーシング保持体14に
よって保持されている。このケーシング保持体14は、
四隅に設けられた各脚部14Aが、ロードセルLCを介
して床面に装備されている。この場合、ロードセルLC
は、ケーシング保持体14及び当該ケーシング保持体1
4のケーシング1等の重量全体に対応した信号を後述す
るコントローラ50に常時送り込む機能を備えている。
【0078】この場合、コントローラ50では、ロード
セルLCから送り込まれる重量情報に基づいて現時点に
おける含水率が演算される。
【0079】これを更に詳述すると、投入される石灰の
量と,汚泥状物質等の量及び当該汚泥状物質等の当初の
含水率等が明らかの場合、撹拌・混練の進行と共に水分
が蒸発して全体的に含水率は減少し同時に重量も減少す
ることを、発明者等は実験的に確認する事が出来た。
【0080】本実施形態では、かかる手法の含水率算定
についても具現化している。即ち、コントローラ50に
は、投入される石灰の量と,汚泥状物質等の量及び当該
汚泥状物質等の当初の含水率等の情報を予め入力してお
く。この結果、ロードセルLCからの重量情報に基づい
てコントローラ50は、所定の演算を実行しリアルタイ
ムで現実の含水率情報を演算し出力することができる。
符号50Aは、含水率等の変化を表示する含水率表示部
を示す。
【0081】そして、コントローラ50は、この算定さ
れた汚泥状物質等の含水率その他の情報に基づいて、後
述するように、各外装部材の動作を制御し得るようにな
っている。更に、前述したケーシング1の上端部には、
図2に示すように、所定の空気をケーシング1内に送り
込む圧送ポンプ(例えば容量式の圧送ポンプ)24と、
ケーシング1内の空気を脱臭手段25を介して外部に送
出する空気送出手段26とを備えている。
【0082】ここで、圧送ポンプ24は、石灰等の投入
によって発生した主に水蒸気を主にケーシング1内から
排出するのに用いられる。この場合、圧送ポンプ24
は、熱気をケーシング1内に送り込むようにしてもよ
い。
【0083】前述したケーシング1については、必要に
応じて、ケーシング1を蒸気又は電熱手段によって加熱
するように構成してもよい。符号28は、浴槽(ケーシ
ング1)の下端部周囲および外部底面に装備された電熱
手段としてのバンドヒータを示す。このバンドヒータ2
8は、後述するコントローラ50によって適宜駆動制御
され、含水率調整に使用することが可能となっている。
また、含水率調整に際しては、コントローラ50の制御
によって、槽内(ケーシング1内)に向けて水蒸気を送
ったり、水を噴霧したり、熱風,又は外部空気を送り込
むように構成してもよい。
【0084】又、前述した脱臭手段25及び空気送出手
段26にあっては、これを圧送ポンプ24を作動させる
ことなく、反応熱によって汚泥状物質等の造粒対象物中
の水分が蒸気化した場合に生じる蒸気圧で外部に放出す
るように構成してもよい。
【0085】図2において、符号27は外装部材支持枠
を示す。この外装部材支持枠27は、前述した造粒物質
フィーダ(造粒物質搬入部)2,石灰投入部(石灰フィ
ーダ)2A,脱臭手段25を,更には当該脱臭手段25
を介して内部空気を強制的に外部へ放出する空気送出手
段26,および熱気を強制的に供給する圧送ポンプ24
等、の全体を保持するように構成されている。
【0086】即ち、本実施形態にあって、上述したケー
シング1に装備される多くの外装部材を外装部材支持枠
27で支持し、これによって、ケーシング1には外装部
材の重量が直接加わらないようにした点に特徴を備えて
いる。
【0087】ここで、前述した造粒物質フィーダ2,石
灰投入部(石灰フィーダ)2A,脱臭手段25,空気送
出手段26および圧送ポンプ24等の各々とケーシング
1との間には、図2に示すように、それぞれ蛇腹機構と
してのゴム製蛇腹10が介装されている。このゴム製蛇
腹10は、その内部が周囲から密封されている。また、
図10に示すように、槽内圧力計30Cを装備すること
により、この槽内圧力計30Cから蛇腹面積を掛け反力
もコントローラ50にて計算することもできる。
【0088】これにより、重量情報を常時出力するロー
ドセルLCには、余計な重量が印加されるのを有効に回
避し、ケーシング1の内部重量の変化(即ち、造粒対象
物の含水率の変化)が直ちにロードセルLCによって高
精度に検知され得るようになっている点に特徴を備えて
いる。
【0089】又、図1において、符号29aは、所定の
水等の液体結合材を噴射するスプレーノズルを示す。こ
のスプレーノズル29aには、配管29Aを介して所定
の水等の結合材を供給する結合材供給手段29(図10
参照)が連結装備されている。そして、必要に応じて後
述するコントローラ50が作動して、スプレーノズル2
9aを開閉駆動し、これによって、汚泥状物質等の造粒
対象物中の含水率を調整し得るようになっている。
【0090】(駆動・制御系について)図10におい
て、符号50はコントローラを示す。このコントローラ
50は、前述した主軸駆動手段13を介して主軸4を所
定速度で駆動制御する。また、このコントローラ50
は、上述した各部の動作のタイミングを(ドライバ部分
から該当する各部に所定の指令を発して)個別に設定制
御する機能を備えている。
【0091】例えば、脱水ケーキや石灰の投入と各部と
の動作タイミングについては、ケーシング1内の脱水ケ
ーキに所定量の生石灰が加えられて水和反応が開始され
た後の所定時間経過後に、前述した小径粒落下排除機構
18を作動状態に設定する小径粒排除タイミング設定機
能を有する。更に、このコントローラ50は、前述した
小径粒落下排除機構18の作動状態設定後に、図示しな
い駆動手段を介して前述した造粒物排出部11(図9参
照)の排出カバー11Aを開放制御する排除カバー開放
制御機能を備えている。
【0092】また、前述したケーシング1には、当該ケ
ーシング1内の温度を常時測定する槽内温度センサ30
A,ケーシング1内の湿度を常時測定する槽内湿度セン
サ30B等が装備され、更に、ケーシング1を所定時間
の間,所定温度に維持する電熱手段としてのバンドヒー
タ28が前述したように装備されている(図1参照)。
この内、槽内温度センサ30Aおよび槽内湿度センサ3
0Bの出力情報は、コントローラ50内に常時送り込ま
れるようになっている。そして、これらの情報に基づい
て、例えばバンドヒータ28の設定温度が所定の基準に
従って算定され、更には、必要とする他の外装部材を適
宜駆動制御し得るようになっている。この場合、混練・
造粒だけを意図した場合には、上述した小径粒落下排除
機構18は特に設けなくてもよい。
【0093】(全体的作用等)次に、上記実施形態の全
体的な作用等について説明する。ここで、上述した汚泥
状物質等の造粒対象物については、説明の便宜上、下水
汚泥を脱水した脱水ケーキに限定して説明する。
【0094】まず、下水汚泥を脱水した脱水ケーキに対
して生石灰を加え、水和反応「Ca0+H2 O=Ca
(OH)2 +15.2〔kcal〕」の発熱による水分
蒸発と化合物生成により脱水する。ここで、この脱水の
課程で造粒および整粒がなされる。本実施形態では、ト
ルネードフィン3を用い、それに所定寸法より大きな大
ダマ刻み手段と、粉状に近い小さすぎる小粒状物の落下
除去手段とを設けた点に特徴を備えている。又、所定寸
法範囲に納まる粒を所定の造粒完了時期に取り出す点に
ついても特徴を有する。
【0095】更に、本実施形態にあっては、脱水後の含
水率が70〜90%程度に対応しようとしている。脱水
ケーキに対する石灰投入量は、当該脱水ケーキの含水率
および市販生石灰の中のCaOの量等によって変化す
る。
【0096】混練,整粒等の処理を可能とする処理槽
(ケーシング1)内には、前述したようにトルネ一ドフ
ィン3を回転させる主軸4が設けられ、当該処理槽(ケ
ーシング1)の下部に描かれる主軸駆動手段13により
回転力が与えられる。造粒材料のスラッジ状材料と石灰
は、投入口(脱水ケーキフィーダ2A)から事前に又は
回転動作中にバッチ的に投入される。ここで、前述した
コントローラ50は、ロードセルLCからの情報に基づ
いてケーシング1内の造粒対象物の量を算定する(図1
1,ステップS1)。
【0097】トルネードフィン3では、当初は造粒材料
(造粒対象物)をトルネ一ドフィン3により上方へ移動
させて上部にあるバッフルプレート9により主軸4側
(中央部)に戻されて落下し、この状態を操り返すこと
によって混練を実行する(図11,ステップS2)。こ
こで、造粒対象物が粉体の場合は、例えば加水した後、
混練動作に入る。そして、脱水ケーキの水分蒸発が過度
に進んだ場合(又は石灰を多めに加えて乾燥が進み過ぎ
た場合)には、前述した結合材供給手段の要部を成すス
プレーノズル29からケーシング1内に向けて水を噴霧
する。
【0098】造粒材料の含水率が適切な状態になると、
トルネードフィン3の螺旋面は転動面となって造粒が促
進される(図11,ステップS3)。
【0099】この造粒段階になると、コントローラ50
は、小径粒落下排除機構18を作動させる。これによ
り、予め定めた所定の径より小さいもの(造粒物質)を
落下させ、小粒の結合により改めて適切な粒径になるよ
うにする。又、トルネードフィン3の途中にはカッタC
1 〜C4 が設けられ、大きな粒径のものは所定の径(例
えば6〔mm〕程度)に徐々に整えられて上昇していく
(図11,ステップS4)。
【0100】それらは小径粒落下排除機構18を通過
し、整粒されて落下する事なく外部へ排出される。ここ
で、造粒物排出部11は、その排出カバー11Aの開閉
動作のタイミングがコントローラ50によって制御さ
れ、造粒工程に入った後に開放される(図11,ステッ
プS5)。排出後は、乾燥工程等を経て袋詰めなどの
後、最終製品となる。これら一連の動作工程を図11に
示す。
【0101】造粒物質が排出されると、再び前述したよ
うにロードセルLCからの情報によってコントローラ5
0はケーシング1内の造粒対象物の重量を演算し、次に
備えて残存する造粒対象物の量を把握する(図11,ス
テップS6)。
【0102】この方式は、フィンアーム3Aおよびトル
ネードフィン3により、又処理槽(ケーシング1)内の
自浄作用により、長期間のバッチ処理に耐えられるのが
特徴となっている。
【0103】ここで、ケーシング1の底部周囲及び底面
外部に装備された加熱手段としてのバンドヒータ28
を、混練時に所定のタイミングでこれを作動させると、
ケーシング1内の内壁付着物が乾燥して剥離し易くな
り、かき落とすのに都合がよい。この場合、内壁付着物
を放置したまま混練を継続すると、負荷が増大して消費
電力が多くなり、装置全体の耐久性が悪くなるが、かか
る点も、上記ハンドヒータ(加熱手段)28を装備する
ことによって改善することができる。
【0104】又、混練用ブレード7では、トルネードフ
ィン3を上昇できない程度の大きなダマを砕く機能(回
転中、下端縁の凹凸部にて切り裂くか又は押しつぶす)
を有する事も重要な要素となっている。
【0105】造粒時期については、脱水ケーキ内の水分
が予め判明していることを前提とし、投入石灰の量が明
確であれば、装置全体の重量を計測するロードセルLC
からの重量情報に基づいて判断される。即ち、水分蒸発
量を監視し、所定重量減にてその判断を行うことが出来
る。また反応熱を監視し、上昇温度の推移から判断する
こともできる(必要水分蒸発量は発熱量に比例するた
め)。又、混練の条件が同一であれば(経時的に変化が
なければ)、単純に石灰投入からの経過時間のみで判断
しても良い。
【0106】更に、この造粒適時期については、例えば
80%程度の含水率の脱水ケ一キと生石灰を反応させて
撹拌槽(ケーシング1)内の発生蒸気を外部に放出させ
た場合に得られる図12に示す情報、即ち反応槽(ケー
シング1)の温度推移等から予め実験により求めること
ができる。そして、これらのデータは図示しないメモリ
に記憶され、コントローラ50によって小径粒落下排除
機構18の動作開始のタイミング設定,或いは造粒物排
出部11の排出動作開始のタイミング設定情報として使
用される。
【0107】造粒を確実に行わせるためには、以上のこ
とから、造粒材料(造粒対象物)の含水率と、この造粒
対象物に造粒作用を促す装置の構造と、適切な転動運動
速度と、転動運動距離などのパラメータの選定が重要と
なる。造粒材料の含水率については、処理槽(ケーシン
グ1)の構造により大きな変化がある。即ち、積極的に
発生蒸気を凝縮する構造か,排出又は吸引する構造かに
より左右されるので、その構造を踏まえ、脱水ケーキに
適切な石灰量を加え、水和反応開始後の所定時間経過後
に、造粒に適した含水率になるよう配慮することが重要
である。
【0108】脱水ケーキの含水率にバラツキが大きい場
合は、石灰量を少なめに入れ、水和反応以外に水分を減
じる対策を取ることが重要である。含水率小の材料に合
わせた石灰を投入し、含水率大の材料に対しては、水分
を減少させる対策を直接ヒーティングするか熱風送気に
より行い、同時に前述したロードセルLCを用いて含水
率を測定し、これに基づいて適切な処置をとることもで
きる。
【0109】一方、これとは逆に、含水率が大きい造粒
材料(造粒対象物)に合わせた石灰量を投入し、且つ乾
燥させた後に水分を噴霧して造粒するように構成しても
よい。この場合、脱水ケーキである造粒材料(造粒対象
物)の水分が明確でないが、脱水ケーキの性能や石灰質
量などの計測精度を考慮すると、経験的(実験的)には
約6%程度のバラツキとなる。
【0110】この含水率にバラツキがある場合(前者の
場合)は、バッフルプレート9で落下する造粒材料(造
粒対象物)の音響解析を行うことも一つの方法で、所定
の周波数範囲を注目していると、乾燥してきた粒の落下
音を捉えることができる。又、造粒完了時間も、他の周
波数範囲の音響レベル上昇により判断できる。又、トル
ネードフィン3の駆動モータのモータ電流の監視によっ
ても、判断することができる。
【0111】造粒完了時間は、ケーシング1内に装備し
た湿度計(水滴が付着しないようにエアーブローを備
え、付着した付着したゴミ等は焼損させるヒータ付を使
用した)で確認することもできる。又、造粒対象物の各
粒の含水率については、非接触で赤外線を用いて計測す
ることも可能である。更に、画像処理装置を組み込んで
造粒過程を直接情報で取り出すようにしてもよい。
【0112】これに対して、含水率が大きい場合(後者
の場合)は、始めの乾燥は時間管理をすることにより、
何ら熟練を要することなく容易に行うことができる。そ
して、その後の適切な注水量は、上述した場合と同様
に、音響解析,モータ電流の監視,湿度計による方法,
赤外線を用いた非接触による含水率の直接測定,画像処
理装置に依存する方法等、で含水率を特定することによ
って決定される。造粒完了時間の決定についても同様で
ある。
【0113】又、上述した実施形態にあっては、圧送ポ
ンプによって所定の含水率になるまで内部空気(水蒸
気)の吸引排出を行い、或いは外部からは熱風又は水蒸
気を圧送し、そして、造粒部材が適切な含水率に到達し
た場合は圧送又は吸引を止めることになる。石灰量が少
なめの時はヒータ等の熱源を使用する必要がある。
【0114】図2に処理槽(ケーシング1)と外部ユニ
ットとの接続例を示す。ここで、符号10は、蛇腹機構
としてのゴム製蛇腹を示す。このゴム製蛇腹10は、そ
の上に連結装備されたユニットがロードセルLCの負荷
にならないよう重力遮断のために介装されている。この
ロードセルLCのよって脱水ケーキ送り込み量DW〔k
g〕を計測し、それに見合う石灰量SW〔kg〕を加え
て、粒排出口11Baを閉じる。
【0115】一例を述べると、反応熱により生じた蒸気
は圧力上昇を起こし脱臭部12を経て排出され、発生し
た蒸気の一部は処理槽(ケーシング1)内に結露し造粒
すべき材料の含水率を上げる。発生蒸気がこのような状
態になると、脱水ケーキの含水率が判明しておれば、ロ
ードセルLCから得られる重量データの変化より、処理
槽内の含水率がコントローラ50で算定される。そし
て、適正含水率に到達すると、前述したように小径粒落
下排除機構18の動作開始のタイミング設定,或いは造
粒物排出部11の排出動作開始のタイミング設定情報と
して使用される。
【0116】また、上記実施形態にあっては、造粒材料
(造粒対象物)がケーキ状の場合と粒状の場合とでは主
軸駆動モータにかかる負荷トルクが著しく変化するた
め、例えば石灰との反応開始20分後に,尚造粒材料が
ケーキ状の場合は、僅かな所定量の石灰を投入し、更に
20分程度様子をみて、その後に初めてヒータ28をオ
ン(ON)するようにしてもよい。
【0117】また、上記実施形態にあっては、被造粒物
質(造粒対象物)として汚泥物質を対象とした場合を例
示したが、脱水ケーキ状の物質であれば、汚泥物質以外
の他の物質に対しても、そっくりそのまま適用すること
ができるものである。又、被造粒物質として乾燥した粉
体を対象とした場合についても、適度に水分を補給する
ことによってそっくりそのまま適用することができる。
【0118】このように、上記実施形態にあっては、第
1乃至第3の混練用ブレード5〜7及びトルネードフィ
ン3で転動による造粒効果を倍加し、また、そのトルネ
ードフィン3の転動面を粒が転動し上昇中に大粒の造粒
物の破砕等を行うよう構成したので、槽内での処理量が
多くても脱水ケーキ化された汚泥状物質等の撹拌・混
練,およびその造粒・整粒を効率よく行うことができ
る。
【0119】また、トルネードフィン3に整粒用の大粒
刻み手段15を装備したので、装置全体の大きさを変え
ることなく造粒と共に整粒が可能となり、かかる点にお
いて整粒装置を併設すると据え付け場所を多く必要とし
た従来例に比較して、装置全体の小型化および多機能化
が可能となる。
【0120】このため、農薬,肥料,窯業等にあって粉
体(微粉塵)又は脱水ケーキを穎粒若しくは粒状にし、
これによて、飛散防止(飛散のロスを少なくし作業環境
を汚さない)や、カサ密度の増加(貯蔵,供給,包装,
輸送などで取扱を容易化),凝集,変質や付着の防止,
外観改善,流動性改善(ホッパでのブリッジ現象が発生
しない)等が可能となるという利点がある。
【0121】ここで、上記実施形態にあっては、撹拌・
混練のための第1乃至第3の混練用ブレード5〜7を装
備した場合を例示したが、適当な含水率の脱水ケーキ及
び生石灰に対しては第1乃至第3の混練用ブレード5〜
7を取り除いてトルネードフィン3のみを装備し、脱水
ケーキ及び生石灰を投入後にこのトルネードフィン3を
適当な速度で回転させることによっても撹拌・混練を有
効にとり行うことができる。
【0122】尚、上記第1の実施形態にあっては外装部
材支持枠27上に各種外装部材を装備すると共に、これ
らとケーシング1とをゴム製蛇腹10で連結する構造と
した場合を例示したが、上記各種外装部材をケーシング
1に直接装備して、外装部材支持枠27およびゴム製蛇
腹10を省略するようにしてもよい。
【0123】〔第2の実施形態〕次に、第2の実施形態
を図13乃至図15に基づいて説明する。この第2の実
施形態は、前述した図7〜図8に示す大粒刻み手段15
の他の例を示すものである。
【0124】この図13乃至図15に示す大粒刻み手段
16は、前述したトルネードフィン3の螺旋面に沿って
配設され当該トルネードフィン3に固定装備された二本
の垂下バー16A,16Bと、この垂下バー16A,1
6Bに保持されたバーカッタ16Cとにより構成する。
そして、このバーカッタ16Cとケーシング1の側壁と
の間の間隔が、上方(粒状物の転動方向先)に行くに従
い徐々に小さく設定されている。また、バーカッタ16
Cと螺旋面との間の間隔も、上方(粒状物の転動方向
先)に行くに従い連続して徐々に小さく(狭く)なるよ
うに設定されている。
【0125】ここで、二本の垂下バー16A,16B
は、図13に示すようにトルネードフィン3の内径側の
端面から中心軸側に向けて一度僅かに突出したのち、下
方に向けて僅かに垂下した状態に曲折され、その先端か
ら、バーカッタ16Cが斜め下方で且つケーシング1の
側壁方向に向けて配設され、途中から図10に示すよう
に再び他方の垂下バー16Bに向けて延設され当該垂下
バー16Bの垂下端部に連結されている。
【0126】図15は、このバーカッタ16Cとトルネ
ードフィン3およびケーシング1の側壁との位置関係を
示す図(図14の右側面方向から見た場合の図)であ
る。このため、この図13乃至図15に示すように、バ
ーカッタ16Cに沿って転動する過程で、形成された粒
径の大きい造粒物Qは、トルネードフィン3の回動と共
に螺旋面上を転動し、これによって徐々に削られて図1
3の右端部に位置する粒状物Qの如く小粒状化される。
その他の構成及びその作用効果は、前述した第1の実施
形態と同一となっている。
【0127】このようにしても前述した第1の実施形態
と同等の作用効果を有するほか、更に、大粒刻み手段1
6を連続した棒状部材で構成したので、当該大粒刻み手
段16の耐久性増大を図ることができる。
【0128】〔第3の実施形態〕次に、第3の実施形態
を図16乃至図17に基づいて説明する。この第3の実
施形態は、前述した第1の実施形態における大粒刻み手
段15(図7参照)の、更に他の例を示すものである。
【0129】この図16乃至図17に示す大粒刻み手段
20は、前述したトルネードフィン3の最上段の螺旋面
上に所定間隔Lを隔てて配置され固定装備された櫛状フ
ィルタ21と、この櫛状フィルタ21に対応して配置さ
れたチョッパ機構22とを備えた構成となっている。
【0130】この内、櫛状フィルタ21は、本実施形態
にあっては、五本の櫛刃21aを備えている。又、この
櫛状フィルタ21は、ケーシング1の中心軸に平行で且
つケーシング1から中心部側の斜め後方(の下流側)に
向けて突設され、これによって、櫛状フィルタ21に当
接した粒状物Qは、トルネードフィン3に沿った方向で
且つケーシング1の中心部側に向けて送り出されるよう
になっている。
【0131】また、チョッパ機構22は、複数段(図1
4では五段)の三枚刃から成るカッタとしての回転刃2
2aを備えている。そして、この各回転刃22aは、前
述した櫛状フィルタ21の各刃相互間の空間部に食い込
んで当該空間を回転平面の一部として当該櫛状フィルタ
21に係合されている。
【0132】ここで、符号22Aは回転刃22aを保持
すると共に回転駆動する垂下支軸を示す。また、符号2
3は垂下支軸22Aを回転自在に保持する軸保持体を示
し、符号24は図示しない制御手段に制御されて垂下支
軸22Aを回転駆動する駆動モータを示す。また、各回
転刃22aについては、図13では各段に3個装備した
場合を例示したが1個でも或いは2個でもよい。また、
4個以上であってもよい。符号Kはケーシング1の中心
軸線を示す。
【0133】このようにすると、トルネードフィン3の
螺旋面に沿って転動してきた大ダマ状の粒状物(造粒
物)Qは、櫛状フィルタ21の五本の櫛刃21aに当接
して幾分砕かれつつケーシング1の中心軸側に案内され
るが、同時に、そこに予め装備されているチョッパ機構
22によって所定の大きさの粒状物Qに小粒状化され、
ケーシング1の中心部下方に向けて送り出される。以
下、これが連続して行われる。
【0134】この場合、小粒状化された粒状物Qの大き
さ(粒径)Dは、櫛刃21aの相互間の寸法Lによって
決定される。具体的には、回転刃22aによって強制的
に切断されるため、「D=L/2以下」の大きさとな
る。この寸法「L」については、例えば、3〔mm〕〜
20〔mm〕の内の所定の値等,予め任意の大きさに設
定される。その他の構成及びその作用効果は、前述した
第1の実施形態と同一となっている。
【0135】ここで、上記第3の実施形態にあっては、
チョッパ機構22の回転刃22aの回転面(回転刃22
aの回転面の投影面)がトルネードフィン3の螺旋面の
内径側の端縁から離れて中心軸よりに位置するように当
該チョッパ機構22を装備した場合を例示したが、チョ
ッパ機構22の回転刃22aの回転面の投影面がトルネ
ードフィン3の螺旋面に重なるように(即ち、トルネー
ドフィン3の螺旋面の相互間に)当該回転刃22aの回
転面を配置してもよい。
【0136】このようにしても、前述した第1の実施形
態と同等に機能するほか、とくに同一粒径の大きいの造
粒物Qがトルネードフィン3の螺旋面上に存在する内に
当該大粒Qの刻み動作に移行し得ることから、転動して
くる大粒をチョッパ機構22が捕捉し易く、且つ確実に
大きいの造粒物Qを細分化することができるという利点
がある。
【0137】〔第4の実施形態〕次に、第4の実施形態
を図18乃至図19に基づいて説明する。この図18乃
至図19に示す第4の実施形態は、前述した第3の実施
形態(図16乃至図17)における大粒刻み手段20の
変形例を示すものである。
【0138】この第4の実施形態における大粒刻み手段
25は、不使用時には櫛状フィルタ21をトルネードフ
ィン3の螺旋面上から外して主軸4側に移行させるよう
にしたものである。ここで、図19に、この櫛状フィル
タ21を移行させるための機構の概略構成を示す。
【0139】この図19において、大粒刻み手段25
は、前述した櫛状フィルタ21およびチョッパ機構22
を保持する保持ケース25Aと、この保持ケース25A
の前述した主軸4側の端部を垂下保持する管状部材25
Bと、この管状部材25Bの図19における上端部を固
着保持する回動保持基板25Cとを備えている。前述し
た櫛状フィルタ21は、保持ケース25Aの回動端部側
にスペーサ25Aaを介して固定保持されている。ま
た、チョッパ機構22は、前述した櫛状フィルタ21に
係合して且つ前述した管状部材25Bの中心軸上に回転
自在に、垂下装備されている。
【0140】更に、前述した回動保持基板25Cは、ベ
アリング25Dを介して回転自在に,前述したケーシン
グ1の上端面に装備されている。このため、この回動保
持基板25Cを前述したケーシング1上で回転させる
と、管状部材25Bに垂下保持された保持ケース25A
も管状部材25B部分を中心として回転し、これによっ
て、前述した櫛状フィルタ21がトルネードフィン3の
螺旋面上から離脱することができるようになっている。
【0141】ここで、符号26は、回動保持基板25C
に所定の回転動作を付勢する保持基板用駆動モータを示
す。この保持基板用駆動モータ26の回転力は、原動ギ
ヤー26aから前述した回動保持基板25Cに固定装備
された従動ギヤー26bに伝達され、これによって、回
動保持基板25C(即ち、保持ケース25Aが)、所定
角度回動して前述したように櫛状フィルタ21がトルネ
ードフィン3の螺旋面上から離脱し,又は当該トルネー
ドフィン3の最上位の螺旋面上に配設されるようになっ
ている。符号26Aは、保持基板用駆動モータ26を保
持する保持台を示す。
【0142】また、前述した管状部材25B内には、チ
ョッパ機構22を回転駆動するチョッパ駆動軸27aが
装備され、このチョッパ駆動軸27aを回転駆動するチ
ョッパ駆動モータ27が前述した回動保持基板25C上
に装備されている。従って、回動保持基板25Cは、チ
ョッパ駆動モータ27を装備した状態で保持基板用駆動
モータ26によって回転駆動されるようになっている。
【0143】そして、上述した保持基板用駆動モータ2
6およびチョッパ駆動モータ27は、前述したコントロ
ーラ50によってその回転動が作制御される。これによ
って、チョッパ駆動モータ27の起動や動作停止等のタ
イミング,回転速度およびチョッパ機構22の移行のタ
イミング等が、予め設定されたプログラムに従って実行
されるようになっている。ここで、上述した大粒刻み手
段25を構成する各構成部材の内、櫛状フィルタ21お
よびチョッパ機構22を除く他の構成部材全体をもって
櫛状フィルタ退避機構が構成されている。その他の構成
は前述した図16〜図17に示す第3の実施形態と同一
となっている。
【0144】このようにすると、前述した第3の実施形
態の場合と同一の作用効果を有するほか、特に、造粒過
程にあって粘性の大きい状態の粒状物に対する大粒刻み
手段25の稼働を確実に回避することができ、これによ
って、粘性の大きい状態の造粒対象物がチョッパ機構2
2又は櫛状フィルタ21に付着して負荷が増大するの
を、予め有効に排除することができ、このため、負荷の
増大に伴う装置全体の一時的な動作停止等の不都合を排
除することができ、かかる点において、全体的には作業
能率を向上させることができるという利点がある。
【0145】〔第5の実施形態〕次に、第5の実施形態
を図20乃至図22に基づいて説明する。この第5の実
施形態は、前述した第3の実施形態における大粒刻み手
段20(図16参照)の更に他の例を示すものである。
【0146】この図20乃至図22に示す大粒刻み手段
30は、前述した図16に示す大粒刻み手段20の場合
と同様に、トルネードフィン3の最上段の螺旋面上に所
定間隔を隔てて配置された櫛状フィルタ31と、この櫛
状フィルタ31の前述したトルネードフィン3から突き
出した部分に垂下装備されたフィルターテラス部32
と、これら櫛状フィルタ31およびフィルターテラス部
32に対応して配置されたチョッパ機構33とを備えて
いる。ここで、チョッパ機構33は、ケーシング1の上
端部から垂下装備されている。
【0147】この図20乃至図22に示すフィルターテ
ラス部32は、上下二段に分かれて装備され、各段に
は、水平面内で等間隔に三本の櫛刃32aを備えた構成
となっている。そして、これらの櫛刃32aは、図20
に示すようにトルネードフィン3の回転方向の上流側に
向けて突出装備されている。
【0148】そして、これら櫛刃32aの図20におけ
る水平面内における相互間の間隔,および櫛状フィルタ
31,フィルターテラス部32が備えている櫛刃31
a,櫛刃32aの図21における垂直面内における相互
間の間隔は、それぞれ前述した図16の場合と同様にL
に設定されている。
【0149】また、チョッパ機構33は、複数段(図1
6では七段)の三枚刃から成るカッタとしての回転刃3
3aを備えている。そして、この各回転刃33aは、前
述した櫛状フィルタ31およびフィルターテラス部32
の各刃相互間の空間部に食い込んで当該空間を回転平面
の一部として当該櫛状フィルタ31およびフィルターテ
ラス部32に係合されている。
【0150】更に、このチョッパ機構33の三枚刃から
成る回転刃33aは、図15では湾曲したナイフ状回転
刃が一個開示され、他は省略されている。その他の構成
は前述した図16ないし図17に示す第3の実施形態の
場合と同一となっている。
【0151】このようにすると、前述した図16ないし
図17に示す第3の実施形態の場合と同様の作用効果が
得られるほか、更に、櫛状フィルタ31から一度落下し
た(離れた)大粒の造粒物Qを受け止めた状態でチョッ
パ機構33により細粒化することができ、大粒の造粒物
Qの細粒状化を効率良く行うことができる。
【0152】ここで、前述した櫛状フィルタ31および
フィルターテラス部32の各刃31a,32aの先端部
の形状を図22(A)に示す。また、櫛状フィルタ31
の櫛刃31aと前述したチョッパ機構33の回転刃33
aの断面形状を、図22(B)に示す。その他の構成及
びその作用効果は、前述した第3の実施形態と同一とな
っている。
【0153】〔第6の実施形態〕次に、第6の実施形態
を図23に基づいて説明する。この図23に示す第6の
実施形態は、前述した第5の実施形態(図20乃至図2
2)における大粒刻み手段30の変形例を示すものであ
る。
【0154】この図23(第6の実施形態)における大
粒刻み手段35は、不使用時には櫛状フィルタ31をト
ルネードフィン3の螺旋面上から外して主軸4側に移行
させるようにしたものである。ここで、この櫛状フィル
タ31を移行させるための機構としては、前述した図1
9に開示した大粒刻み手段25の場合に装備したのと同
一の機構が、そっくりそのまま使用されている。その他
の構成は前述した図20〜図22に示す第5の実施形態
と同一となっている。
【0155】このようにすると、前述した第5の実施形
態の場合と同一の作用効果を有するほか、特に、造粒過
程にあって粘性の大きい状態の粒状物に対する大粒刻み
手段35の稼働を確実に回避することができ、これによ
って、粘性の大きい状態の造粒対象物がチョッパ機構3
3,32又は櫛状フィルタ31に付着して負荷が増大す
るのを、予め有効に排除することができ、このため、負
荷の増大に伴う装置全体の一時的な動作停止等の不都合
を排除することができ、かかる点において、全体的には
作業能率を向上させることができるという利点がある。
【0156】〔第7の実施形態〕次に、第7の実施形態
を図24乃至図25に基づいて説明する。この第7の実
施形態は、前述した第3の実施形態における大粒刻み手
段20(図16参照)の更に他の例を示すものである。
【0157】この図24乃至図25に示す大粒刻み手段
40は、前述した図16に示す大粒刻み手段20の場合
と同様にトルネードフィン3の最上段の螺旋面上にその
回転刃部分が一部延設された状態で配設されたチョッパ
機構41と、このチョッパ機構41に対応して垂下され
ケーシング1に固定装備された櫛状フィルタ42とを備
えている。
【0158】この内、チョッパ機構41は、図示しない
駆動手段によって回転駆動される垂下支軸41Aと、こ
の垂下支軸41A上に等間隔に複数段(本実施形態では
四段)に分かれて装備された複数のカッタとしての回転
刃41Bとを備えている。この各段の回転刃41Bは、
同一回転面に四個等間隔に装備されている。また、この
各回転刃41Bは、その回転半径の前述した垂下支軸4
1Aから突出した部分の長さが、前述したトルネードフ
ィン3の螺旋面の幅よりも長く形成され、且つその先端
部が回転方向に向けてほぼ90°曲折されている。
【0159】このチョッパ機構41は、その垂下支軸4
1Aが、図示しない駆動モータによって所定速度(必要
に応じて可変制御される)で矢印f方向に回転駆動され
るようになっている。
【0160】また、前述した櫛状フィルタ42は、図2
4に示すように主軸4とトルネードフィン3との間に配
設され、チョッパ機構41に向けて突出した複数枚(本
実施形態では4枚)の櫛刃42aを備えている。この各
櫛刃42aは、上下方向に等間隔に装備され、且つその
先端部が、チョッパ機構41の各段の回転刃41Bの相
互間に設定された空間部に食い込んだ状態に配設されて
いる。
【0161】このため、図24に示すように、各回転刃
41Bは、螺旋面上を転動する造粒物Qを捕捉した後、
櫛状フィルタ42にてかみ砕かれて更に細粒化されるよ
うになっている。即ち、この図24〜図25にあって
は、チョッパ機構41の垂下支軸41Aの回転周速度を
前述した造粒物Qの移動速度よりも幾分早く成るように
設定することにより、回転刃41Bの衝突による損傷を
回避しつつ当該回転刃41Bのギャップを通過できない
サイズの粒を選択的に破砕する事が可能となる。又、櫛
状フィルタ42の複数枚の櫛刃42aで噛み合うまでの
時間が長く採れるので、回転刃41Bによる粒径選別が
はっきり結果的に行い得る。
【0162】ここで、各チョッパ機構41および櫛状フ
ィルタ42は、いずれも、ケーシング1の上端部から垂
下装備されている。その他の構成及びその作用効果は、
前述した第3の実施形態と同一となっている。
【0163】〔第8の実施形態〕次に、第8の実施形態
を図26乃至図27に基づいて説明する。この図26乃
至図27に示す第8の実施形態は、前述した第7の実施
形態(図24乃至図25)における大粒刻み手段40の
変形例を示すものである。
【0164】この第8の実施形態における大粒刻み手段
45は、不使用時にはチョッパ機構41をトルネードフ
ィン3の螺旋面上から外して主軸4側に移行させるよう
にしたものである。図26はこのチョッパ機構41を移
行させるための動作を示す説明図である。又、図27は
このチョッパ機構41を移行させる手段の概略構成を示
す。
【0165】上記図27において、大粒刻み手段45
は、前述したチョッパ機構41をトルネードフィン3側
で垂下保持する保持ケース45Aと、この保持ケース4
5Aの前述した主軸4側の端部を垂下保持する管状部材
45Bと、この管状部材45Bの図27における上端部
を固着保持する回動保持基板45Cとを備えている。
【0166】更に、前述した回動保持基板45Cは、ベ
アリング45Dを介して回転自在に,前述したケーシン
グ1の上蓋部材に装備されている。このため、この回動
保持基板45Cを前述したケーシング1上で回転させる
と、管状部材45Bに垂下保持された保持ケース45A
も管状部材45B部分を中心として回転し、これによっ
て、前述したチョッパ機構41がトルネードフィン3の
螺旋面上から離脱することができるようになっている。
図26において、実線はチョッパ機構41がトルネード
フィン3の螺旋面上から離脱した状態の位置を示す。
【0167】ここで、符号46は、図27に示すよう
に、回動保持基板45Cに所定の回転動作を付勢する保
持基板用駆動モータを示す。この保持基板用駆動モータ
46の回転力は、原動ギヤー46aから前述した回動保
持基板45Cに固定装備された従動ギヤー46bに伝達
され、これによって、回動保持基板45C(即ち、管状
部材45Bを介して保持ケース45Aが)、所定角度回
動して前述したようにチョッパ機構41がトルネードフ
ィン3の螺旋面上から離脱し,又は当該トルネードフィ
ン3の最上位の螺旋面上に配設されるようになってい
る。符号46Aは、保持基板用駆動モータ46を保持す
る保持台を示す。
【0168】また、前述した管状部材45B内には、チ
ョッパ機構41を回転駆動するチョッパ駆動軸47aが
装備され、このチョッパ駆動軸47aを回転駆動するチ
ョッパ駆動モータ47が前述した回動保持基板45C上
に装備されている。従って、回動保持基板45Cは、チ
ョッパ駆動モータ47を装備した状態で保持基板用駆動
モータ46によって回転駆動されるようになっている。
【0169】更に、前述した保持ケース45A内には、
チョッパ駆動軸47aの回転力を前述したチョッパ機構
41に伝達するベルト機構41Aが装備されている。そ
して、このベルト機構41Aの原動プーリ41Aa部分
を中心部として従動プーリ41Ab側が回動し、従動プ
ーリ41Abの軸に直結されたチョッパ機構41も一体
的に回動されるようになっている。
【0170】そして、上述した保持基板用駆動モータ4
6およびチョッパ駆動モータ47は、前述したコントロ
ーラ50によってその回転動作が制御される。即ち、チ
ョッパ駆動モータ47の起動や動作停止等のタイミン
グ,回転速度およびチョッパ機構41の移行のタイミン
グ等が、予め設定されたプログラムに従って実行される
ようになっている。
【0171】ここで、上述した大粒刻み手段45を構成
する各構成部材の内、櫛状フィルタ42およびチョッパ
機構41を除く他の構成部材全体をもってチョッパ退避
機構が構成されている。その他の構成は前述した図24
〜図25に示す第7の実施形態と同一となっている。
【0172】このようにすると、前述した第7の実施形
態の場合と同一の作用効果を有するほか、特に、造粒過
程にあって粘性の大きい状態(ねばつく状態)の粒状物
に対する大粒刻み手段45の稼働を確実に回避すること
ができ、これにより、粘性の大きい状態の造粒対象物が
チョッパ機構41又は櫛状フィルタ42(図26参照)
に付着して負荷が増大するのを、予め有効に排除するこ
とができる。これがため、負荷の増大に伴う装置全体の
一時的な動作停止等の不都合を排除することができ、か
かる点において、全体的に作業能率の向上を図り得ると
いう利点がある。
【0173】〔第9の実施形態〕次に、第9の実施形態
を図28乃至図29に基づいて説明する。この図28乃
至図29に示す第9の実施形態は、前述した第7の実施
形態(図24乃至図25)において装備された大粒刻み
手段40の更に他の変形例を示すものである。
【0174】この第9の実施形態における大粒刻み手段
55は、不使用時にはチョッパ機構51をトルネードフ
ィン3の螺旋面上から外すように、チョッパ機構51の
取り付け位置およびチョッパ機構51のカッタ51aの
数および形状を工夫したものである。
【0175】これを更に詳述すると、チョッパ機構51
は複数段(例えば六段)のカッタ51aを備えている。
各段には反対方向に配設された二枚のカッタ51aを備
えている。この場合の二枚のカッタ51aは、回転軸に
沿ってほぼ同一の位置に設けられ、その先端部が回転方
向に向けて円弧状に曲折され、粒状物を係止し易いよう
になっている。
【0176】又、このチョッパ機構51は、各段の二枚
のカッタ51aをトルネードフィン3に沿って配置した
場合に、その先端部が図28に示すように当該トルネー
ドフィン3から距離S1 ,S2 (例えば3〜10mm程
度)だけ離れた箇所に位置するように、前述したケーシ
ング1(図25参照)の上蓋部材に垂下装備されてい
る。
【0177】そして、このチョッパ機構51に対応し
て、前述した図24〜図25の場合と同様に、ケーシン
グ1の上蓋部に垂下され装備された櫛状フィルタ42を
備えている。
【0178】更に、前述したチョッパ機構51の回転軸
51Aには、位置決め用のエンコードプレート53が装
備されている。このエンコードプレート53には、例え
ば非磁性材で形成され且つ複数箇所に永久磁石53a,
53bがスポット状に固定装備されている。そして、各
永久磁石53aが、前述したケーシング1の上蓋部から
垂下装備磁気センサ等(図示せず)によって位置決め情
報として検知され、前述したコントローラ50(図10
参照)に送り込まれるようになっている。
【0179】そして、このコントローラ50は、チョッ
パ機構51の動作停止に際しては、左右に延設された二
枚のカッタ51aが図28の位置に停止するように、磁
気センサ等によって検知される情報に基づいてチョッパ
機構51を停止制御する。その他の構成は、前述した図
24〜図25(第7実施形態)の場合と同一となってい
る。
【0180】このようにしても、前述した図24〜図2
5(第7の実施形態)の場合と同様の作用効果を有する
ほか、簡単な構成であるにもかかわらず前述した図26
〜図27(第8の実施形態)におけるチョッパ機構41
を移動した場合とほぼ同等の作用効果を得ることができ
るという利点がある。
【0181】〔第10の実施形態〕次に、第10の実施
形態を図30に基づいて説明する。この図30に示す第
10の実施形態は、前述した第3の実施形態(図16乃
至図17)における大粒刻み手段20の更に他の変形例
を示すものである。
【0182】この第10の実施形態における大粒刻み手
段60は、不使用時には櫛状フィルタ61およびチョッ
パ機構62をトルネードフィン3の螺旋面上から更に上
方へ移行(上昇移動)させた点に特徴を有する。図30
は、この櫛状フィルタ61およびチョッパ機構62の全
体を上昇又は下降させるための機構を含む概略構成を示
す。
【0183】この図30において、大粒刻み手段60
は、前述した櫛状フィルタ61およびチョッパ機構62
を保持する保持プレート63と、この保持プレート63
に上下動を付勢すると共に所定の上下動のストローク範
囲内で任意の位置に停止させることの可能なリフト機構
64とを備え、それぞれ前述したケーシング1の上蓋部
分に装備されている。
【0184】保持プレート63上には、その中央部に貫
通口63aが設けられ、この貫通口63aの部分に、チ
ョッパ機構62を回転駆動するチョッパ用駆動モータ6
5が駆動軸65Aを下方に向けて固定装備されている。
【0185】前述した保持プレート63の貫通口63a
部分には、下方に向けて管状部材66が垂下装備され、
その下端部に前述したケーシング1内のトルネードフィ
ン3部分に配設された櫛状フィルタ61のカッタ保持枠
61A部分が固着されている。符号1Hは、ケーシング
1の上蓋部分に設けられた管状部材66用の貫通穴を示
す。更に、この管状部材66内には、前述したチョッパ
用駆動モータ65の駆動軸65Aに連結されたチョッパ
駆動軸62Aが配設されている。
【0186】これにより、チョッパ機構62は、チョッ
パ用駆動モータ65によって直接的に回転駆動され、同
時に、保持プレート63の上下動に際しては、管状部材
66と共に櫛状フィルタ61が、又チョッパ用駆動モー
タ65と共にチョッパ機構62が、それぞれ一体的に上
下動するようになっている。
【0187】又、リフト機構64は、前述した保持プレ
ート63を保持すると共にその上下動を付勢するネジ機
構部64Aと、このネジ機構部64Aの雄ねじ部64A
aを正逆いずれの方向へも回転駆動可能に構成されたリ
フト用駆動モータ64Cと、保持プレート63の上下動
を案内するガイド機構部64Bと、このガイド機構部6
4Bを固定装備すると共に前述したリフト用駆動モータ
64Cを載置し固定装備する固定枠67とを備えてい
る。
【0188】この固定枠67には、図30に示す上側中
央部に比較的大きい貫通穴67Aが設けられ、前述した
保持プレート63と一体的に上下動するチョッパ用駆動
モータ65が固定枠67にぶつからないようになってい
る。
【0189】更に、前述したケーシング1の上蓋部分と
櫛状フィルタ61のカッタ保持枠61Aとの間には、前
述した管状部材66を中心部に配して筒状の蛇腹部68
が装備されている。この蛇腹部68は、その上端部が前
述したケーシング1の貫通穴1Hを塞いだ状態に装備さ
れている。また、前述した管状部材66と内部に貫挿さ
れたチョッパ駆動軸62Aとの間には、その上下端部に
ベアリング軸受け66a,66bが装備されている。こ
のため、上記リフト機構64が作動して、チョッパ機構
62及び櫛状フィルタ61が上下同しても、ケーシング
1の貫通穴1H部分から内部の臭気が外部に漏れるのを
確実に防止している。
【0190】上記リフト用駆動モータ64C及びチョッ
パ用駆動モータ65は、コントローラ50によってその
動作が制御されるようになっている。これにより、チョ
ッパ駆動モータ65の起動や動作停止等のタイミング,
回転速度およびチョッパ機構62と櫛状フィルタ61の
上下方向への移行のタイミング等が、予め設定されたプ
ログラムに従って実行されるようになっている。
【0191】ここで、上述した大粒刻み手段60を構成
する各構成部材の内、櫛状フィルタ61およびチョッパ
機構62を除く他の構成部材全体をもってチョッパ等退
避機構が構成されている。その他の構成は前述した図1
6〜図17に示す第3の実施形態と同一となっている。
【0192】このようにすると、前述した第3の実施形
態の場合と同一の作用効果を有するほか、特に、造粒過
程にあって粘性の大きい状態の粒状物に対する大粒刻み
手段60の稼働を確実に回避することができ、これによ
って、粘性の大きい状態の造粒対象物がチョッパ機構6
2又は櫛状フィルタ61に付着して負荷が増大するの
を、予め有効に排除することができ、このため、負荷の
増大に伴う装置全体の一時的な動作停止等の不都合を排
除することができ、かかる点において、全体的には作業
能率を向上させることができるという利点がある。
【0193】〔第11の実施形態〕次に、第11の実施
形態を図31に基づいて説明する。この図31に示す第
11の実施形態は、前述したトルネードフィン3(図1
参照)の更に他の変形例を示すもので、図31に示すよ
うに、逆円錐台状のトルネードフィン72とした点に特
徴を備えている。符号71はこの場合のケーシングを示
す。
【0194】このようにすると、ケーシング71の高さ
を低くしてもトルネードフィン72の螺旋面の長さを長
く設定することができ、このため、造粒機能を損なうこ
となく装備全体の小型化が可能となるという利点があ
る。その他の構成及び作用効果は前述した第1の実施形
態(図1参照)と同一となっている。
【0195】
【発明の効果】本発明は以上のように構成され機能する
ので、これによると、混練用ブレードおよびトルネード
フィンで転動による造粒効果を倍加し、また、そのトル
ネードフィンの転動面を粒が転動し上昇中に形成される
直径の大きい造粒物の破砕等を行うよう構成したので、
槽内での処理量が多くても脱水ケーキ化された汚泥状物
質の撹拌・混練,およびその造粒・整粒を効率よく行う
ことができ、トルネードフィンに造粒物破砕用(整粒
用)の大粒刻み手段を装備するように構成したので、装
置全体の大きさを変えることなくして造粒・整粒が可能
となり、かかる点において整粒装置を併設すると据え付
け場所を多く必要とした従来例に比較して装置全体の小
型化および多機能化が可能となり、このため、農薬,肥
料,窯業等にあって粉体(微粉塵)又は脱水ケーキを顆
粒若しくは粒状にし、これによって、飛散防止(飛散の
ロスを少なくし作業環境を汚さない)や、カサ密度の増
加(貯蔵,供給,包装,輸送などで取扱を容易化),凝
集,変質や付着の防止,外観改善,流動性改善(ホッパ
でのフリッジ現象が発生しない)等が可能となるという
従来にない優れた造粒装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す一部省略した概略縦
断面図である。
【図2】図1の実施形態におけるケーシングの外装例を
示す説明図である。
【図3】図1の実施形態におけるケーシング内底部に装
備した各混練用ブレードを示す説明図である。
【図4】図3における第1の混練用ブレードの形状およ
び主軸との位置関係を示す説明図である。
【図5】図3における第2の混練用ブレードの形状およ
び主軸との位置関係を示す説明図である。
【図6】図3における第3の混練用ブレードの形状およ
び主軸との位置関係を示す説明図である。
【図7】図1の実施形態におけるケーシング内に装備し
た大粒刻み手段の一例を示す説明図である。
【図8】図7に開示した大粒刻み手段の矢印BーB線の
沿ったカッタの動作を示す説明図である。
【図9】図1の実施形態におけるケーシング内に装備し
た小径粒落下排除機構の構造およびケーシングとの位置
関係を示す説明図である。
【図10】図1における実施形態に装備される各種セン
サの例及びそれらとコントローラ等を含む制御系の例を
示すブロック図である。
【図11】図1の動作手順を示す説明図(フローチャー
ト)である。
【図12】脱水ケーキ(脱水汚泥)中に所定量の石灰を
投入した場合の脱水ケーキの温度変化を示す線図(測定
値)である。
【図13】第2の実施形態における大粒刻み手段の例を
示す部分平面図である。
【図14】図13の一部省略した正面図である。
【図15】図14の右方向から見た大粒刻み手段の概略
説明図である。
【図16】第3の実施形態における大粒刻み手段の例を
示す平面図である。
【図17】図16における正面方向からみた櫛状フィル
タとチョッパ機構との位置関係を示す図である。
【図18】第4の実施形態における大粒刻み手段の例を
示す一部省略した平面図である。
【図19】図18における正面方向からみた櫛状フィル
タとチョッパ機構との位置関係を示す説明図である。
【図20】第5の実施形態における大粒刻み手段の例を
示す一部省略した部分平面図である。
【図21】図20における正面方向からみた櫛状フィル
タとチョッパ機構との位置関係を示す説明図である。
【図22】図20における櫛状フィルタとチョッパ機構
の各刃の断面形状を示す図で、図22(A)は櫛状フィ
ルタとフィルターテラス部における各刃の先端部の位置
関係および各断面形状を示す説明図、図22(B)は櫛
状フィルタとチョッパ機構における各刃の先端部の位置
関係および各断面形状を示す説明図である。
【図23】第6の実施形態における大粒刻み手段の例を
示す一部省略した部分平面図である。
【図24】第7の実施形態における大粒刻み手段の例を
示す概略平面図である。
【図25】図24の矢印A方向からみた各構成部材の主
軸に沿った方向における位置関係を示す説明図である。
【図26】第8の実施形態における大粒刻み手段の例を
示す一部省略した部分平面図である。
【図27】図26における各構成部材の主軸に沿った方
向における位置関係を示す説明図である。
【図28】第9の実施形態における大粒刻み手段の例を
示す一部省略した概略平面図である。
【図29】図28中に開示されたエンコーダ部の例を示
す説明図である。
【図30】第10の実施形態における大粒刻み手段の例
を示す一部省略した概略縦断面図である。
【図31】第11の実施形態におけるトルネードフィン
の一例を示す説明図である。
【図32】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1,51 ケーシング 2 物質搬入部 2A 石灰投入部 3,72 トルネードフィン 3A フィンアーム 4 主軸 9 バッフルプレート 10 蛇腹機構としてのゴム製蛇腹 11 造粒物排出部 11A 排出カバー 12 排ガス放出部 13 主軸駆動手段 14 ケーシング保持体 14A 脚部 15,16,20,30,35,40,45,55,6
0 大粒刻み手段 16A,16B 垂下バー 16C バーカッタ 18 小径粒落下排除機構 18A 切除穴 18B 部分側壁部材 18C 側壁部材駆動機構 18D カバー部 21 櫛状フィルタ 21a 刃 22,33 チョッパ機構 22a,33a カッタ 22A,33A 垂下支軸 24 圧送ポンプ 25 脱臭手段 26 空気送出手段 27 外装部材支持枠 29 結合材供給手段 29a スプレーノズル 50 コントローラ C1 ,C2 3 ,C4 カッタ部材 Q 造粒物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 慎也 栃木県宇都宮市氷室町1031番201号 (72)発明者 阿部 喜夫 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 阿部 保雄 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 稲垣 作樹 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 高山 茂男 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内 (72)発明者 高橋 睦 東京都大田区南蒲田2丁目16番46号 株式 会社トキメック内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱水ケーキ化された造粒対象物の所定量
    を搬入する物質搬入部を備えた円筒状のケーシングと、
    このケーシングの内壁に沿って回転自在に配設され螺旋
    状の連続した板面を備えたトルネードフィンと、前記ケ
    ーシングの中心軸部分に配置され前記トルネードフィン
    を保持し且つ該トルネードフィンを回転駆動する主軸
    と、前記ケーシング内の上端部に装備され前記トルネー
    ドフィンの螺旋面上を上昇してくる造粒物を掃き落とす
    バッフルプレートと、前記ケーシングの側面に設けられ
    た造粒物排出部と、前記ケーシング内の排ガスを放出す
    る排ガス放出部とを備え、 前記ケーシングに、前記主軸を回転駆動する主軸駆動手
    段を装備して成る造粒装置において、 前記トルネードフィンの前記螺旋面に対応して、当該螺
    旋面上を転動しつつ造粒される汚泥状物質等の造粒物の
    粒径を一定の大きさに刻み込む大粒刻み手段を装備した
    ことを特徴とする造粒装置。
  2. 【請求項2】 前記ケーシングの所定箇所に、汚泥状物
    質等の造粒対象物に対して造粒用の液体を噴霧する結合
    材供給手段を装備したことを特徴とする請求項1記載の
    造粒装置。
  3. 【請求項3】 前記大粒刻み手段を、前記トルネードフ
    ィンの螺旋面に沿って配設され当該トルネードフィンに
    固定装備された複数のニードル状のカッタ部材によって
    形成すると共に、これら複数のカッタ部材の先端部と前
    記ケーシングの側壁との間の間隔を、上方に行くに従い
    徐々に小さく設定したことを特徴とする請求項1又は2
    記載の造粒装置。
  4. 【請求項4】 前記大粒刻み手段を、前記トルネードフ
    ィンの螺旋面に沿って配設され当該トルネードフィンに
    固定装備された二本の垂下バーと、この垂下バーの保持
    されたバーカッタとにより構成すると共に、このバーカ
    ッタの一部と前記ケーシングの側壁との間の間隔を、上
    方に行くに従い徐々に小さく設定したことを特徴とする
    請求項1又は2記載の造粒装置。
  5. 【請求項5】 前記大粒刻み手段を、複数の櫛状の刃を
    備え且つ前記トルネードフィンの最上段の螺旋面上に所
    定間隔を隔てて装備された櫛状フィルタと、この櫛状フ
    ィルタの各刃相互間の空間部に回転平面の一部を係合し
    且つ所定の駆動手段によって強制的に回転駆動されるチ
    ョッパ機構とにより構成したことを特徴とする請求項1
    又は2記載の造粒装置。
  6. 【請求項6】 前記チョッパ機構を、垂下支軸と、この
    垂下支軸に保持され外部に向けて放射状に突設された複
    数のカッタとを備えた構成とすると共に、当該各カッタ
    を垂下支軸に沿って複数段に分けて配置し、 前記チョッパ機構の各段に分けられたカッタは、同一回
    転面に少なくとも二個配置したことを特徴とする請求項
    5記載の造粒装置。
  7. 【請求項7】 前記櫛状フィルタを、前記トルネードフ
    ィンに螺旋面に沿って転動してくる造粒物を中央部側に
    案内するようにその下流側の端部を主軸側に向けるよう
    にして前記トルネードフィンの螺旋面上に斜めに配設し
    たことを特徴とする請求項5又は6記載の造粒装置。
  8. 【請求項8】 前記ケーシングに、前記櫛状フィルタを
    保持すると共に当該櫛状フィルタが不要の場合には該櫛
    状フィルタを前記トルネードフィンと主軸との間に退避
    せしめる櫛状フィルタ退避機構を装備したことを特徴と
    する請求項5,6又は7記載の造粒装置。
  9. 【請求項9】 前記ケーシングに、前記櫛状フィルタお
    よびチョッパ機構を保持すると共に当該櫛状フィルタお
    よびチョッパ機構が不要の場合には当該櫛状フィルタお
    よびチョッパ機構を前記トルネードフィンの上方に退避
    せしめるチョッパ等退避機構を装備したことを特徴とす
    る請求項5,6又は7記載の造粒装置。
  10. 【請求項10】 前記櫛状フィルタの各カッタを前記主
    軸側に延設すると共に、当該最下段のカッタの先端部に
    カッタテラス部を垂下装備したことを特徴とする請求項
    5,6,7,8又は9記載の造粒装置。
  11. 【請求項11】 前記櫛状フィルタを、前記主軸とトル
    ネードフィンとの間に配設すると共に、前記チョッパ機
    構を前記トルネードフィンの最上段の螺旋面上に所定間
    隔を隔てて装備し、 前記チョッパ機構の各段に分けられたカッタは、同一回
    転面に少なくとも二個配置すると共に、前記各段の複数
    のカッタの先端部を、回転方向に向けて曲折せしめたこ
    とを特徴とする請求項5記載の造粒装置。
  12. 【請求項12】 前記ケーシングに、前記チョッパ機構
    を保持すると共に当該チョッパ機構が不要の場合には該
    チョッパ機構を前記トルネードフィンと主軸との間に退
    避せしめるチョッパ退避機構を装備したことを特徴とす
    る請求項11記載の造粒装置。
  13. 【請求項13】 前記請求項1又は2記載の造粒装置に
    おいて、 前記ケーシングの側面に、所定のタイミングで作動する
    小径粒落下排除機構を設けると共に、 この小径粒落下排除機構を、前記ケーシングの側壁の一
    部を切除してなる切除穴と、この切除穴に嵌合するよう
    にして配置され当該切除穴と同一形状で同一大きさの部
    分側壁部材と、この部分側壁部材を前記ケーシングの半
    径方向の外側に向けて移動させ若しくは元位置に復帰せ
    しめる側壁部材駆動機構と、前記部分側壁部材の移動を
    許容すると共に当該部分側壁部材及び前記切除穴の周囲
    全体を覆う構造のカバー部とを備えていることを特徴と
    した造粒装置。
  14. 【請求項14】 前記ケーシングを逆円錐体状に形成す
    ると共に、この逆円錐体状のケーシングの内壁に沿って
    前記螺旋状のトルネードフィンを配設したことを特徴と
    する請求項1,2,3,4,5,7,8,9,10,1
    1,12又は13記載の造粒装置。
  15. 【請求項15】 脱水ケーキ化された汚泥状物質等の造
    粒対象物の所定量を搬入する物質搬入部を備えた円筒状
    のケーシングと、このケーシングの内壁に沿って回転自
    在に配設された螺旋状のトルネードフィンと、前記ケー
    シングの中心軸部分に配置され前記トルネードフィンを
    保持し且つ当該トルネードフィンを回転駆動する主軸
    と、前記ケーシング内の上端部に装備され前記トルネー
    ドフィンの螺旋面上を上昇してくる大小不規則に造粒さ
    れた造粒物を掃き落とすバッフルプレートと、前記ケー
    シングの上端部側面の所定箇所に設けられた造粒物排出
    部と、前記ケーシング内の排ガスを放出する排ガス放出
    部とを備え、 前記ケーシングに、前記造粒対象物の含水率等に基づい
    て前記主軸等の回転動作等の動作を制御するコントロー
    ラを併設して成る造粒装置において、 前記ケーシングの上端部に、汚泥状物質等の造粒対象物
    を搬入する対象物搬入部,石灰投入部,脱臭手段,空気
    送出手段および圧送ポンプ等の各外装部を併設すると共
    に、これら各外装部材を別に設けた外装部材支持枠上に
    配置し、 前記各外装部材と前記ケーシングの上端部とを蛇腹機構
    を介して連結すると共に、前記ケーシングの重量を常時
    測定し所定の重量情報を出力するロードセルを、前記ケ
    ーシングを保持するケーシング保持体に装備し、 前記コントローラが、このロードセルからの重量情報に
    基づいて前記汚泥状物質等の造粒対象物の含水率を演算
    する含水率演算機能を備えていることを特徴とした造粒
    装置。
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