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JPH1180289A - 親水性膜表面を形成する硬化性樹脂組成物 - Google Patents

親水性膜表面を形成する硬化性樹脂組成物

Info

Publication number
JPH1180289A
JPH1180289A JP26086497A JP26086497A JPH1180289A JP H1180289 A JPH1180289 A JP H1180289A JP 26086497 A JP26086497 A JP 26086497A JP 26086497 A JP26086497 A JP 26086497A JP H1180289 A JPH1180289 A JP H1180289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
resin
curing agent
ethylenically unsaturated
meth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP26086497A
Other languages
English (en)
Inventor
Masatoshi Ohata
正敏 大畑
Shigeru Mikami
滋 三上
Koji Osugi
宏治 大杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP26086497A priority Critical patent/JPH1180289A/ja
Publication of JPH1180289A publication Critical patent/JPH1180289A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerization Catalysts (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性のポリオキシエチレン鎖の配向を原理
とする親水性膜表面を形成する硬化性樹脂組成物を提供
する。 【解決手段】 ポリオキシエチレンセグメントを含んで
いるアゾ系マクロ開始剤を使用し、架橋性官能基を持っ
ているアクリル単量体およびフッ素もしくはシリコーン
を含んでいるエチレン性不飽和単量体のラジカル重合に
よりポリオキシエチレン−ビニルブロック共重合体を製
造する。このブロック共重合体を硬化剤を含んでいる塗
料バインダー樹脂組成物へ添加し、バインダー樹脂へ架
橋によって固定化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明の背景および課題 本発明は、親水性膜表面を形成する塗料用の硬化性樹脂
組成物に関する。
【0002】建築材料、自動車など屋外で使用される基
体に塗布された塗膜表面は排気ガス、鉄粉、砂塵など様
々の汚染物質によって汚染される。
【0003】理由は定かではないが、一般に塗膜表面が
親水性(水接触角70°以下)であれば汚れ成分よりも
水の方が塗膜に付着し易く、汚染物は自然降雨や水洗に
より容易に洗い流されると考えられている。
【0004】このような考えに基づいて親水性の低汚染
性膜表面を形成する塗料が先行技術に提案されている。
これらのうち特開平8−12942号に開示されている
塗料はシリケート縮合物とアルコキシシリル基含有重合
体の混合物を皮膜形成成分とし、WO96/26254
に開示されている塗料はフッ素含有有機基を有するシリ
ケート縮合物を皮膜形成成分としている。これらの塗料
組成物に用いられるシリケート縮合物は塗膜表面へ濃縮
された後、縮合物に残っているアルコキシシリル基が親
水性のシラノール基に徐々に加水分解され、膜表面を親
水化する。
【0005】しかしながらこの加水分解反応が塗料中で
進行すると、特に触媒となる酸や塩基が塗料中に存在す
ると塗料がゲル化し、長期間貯蔵することができない。
また塗膜上で生成したシラノール基は互いに脱水縮合す
るので塗膜の割れなど塗膜性能の低下を生ずることがあ
る。さらに親水性膜表面を形成する成分が塗膜表面に高
濃度に濃縮されるのを助け、塗膜を非粘着性にするのに
寄与するシリコーンやフッ素含有成分を含んでいるのが
好ましいが、これら非粘着性成分をシリケート縮合物へ
結合するのは不可能でないにしても特別の原料を必要と
し、経済的に不利である。
【0006】その上シリケート縮合物を使ったこのタイ
プの塗料はその親水化メカニズムのため、その親水化機
能が経時的に低下する欠点を有する。
【0007】そこで本発明の課題は、先行技術組成物の
欠点を克服することができる、シリケート縮合物を使用
しない親水性膜表面を形成する塗料用の硬化性樹脂組成
物を提供することである。
【0008】解決方法 ポリオキシエチレン鎖が親水性であることは良く知られ
ており、例えば非イオン界面活性剤の親水性ブロックに
取入れられている。本発明においては分子内にポリエキ
シエチレンブロックを含んでいるポリオキシエチレン−
ビニルブロック共重合体を親水性膜表面を形成する樹脂
成分として使用する。
【0009】このブロック共重合体は、アゾ系ラジカル
開始剤の機能を持ち、ポリオキシエチレン鎖を含んでい
るマクロ開始剤の存在下、ビニル系単量体混合物を常法
により重合することによって得られる。単量体混合物は
ブロック共重合体をメインのバインダー樹脂と架橋結合
により固定化するため架橋可能な官能基を持っているエ
チレン性不飽和単量体を含まなければならない。単量体
混合物はまた、ブロック共重合体が塗膜表面部分へ浮上
ないし移動するのを助けるため、フッ素もしくはシリコ
ーンを含有するエチレン性不飽和単量体も含んでいる。
【0010】本発明の組成物は、上のブロック共重合体
と、ブロック共重合体の官能基と同じ架橋剤によって架
橋し得る、またはブロック共重合体の官能基と相互に反
応する官能基を持っているメインのバインダー樹脂と、
少なくともメインのバインダー樹脂と反応する硬化剤を
含んでいる。
【0011】好ましい実施態様 本発明において使用するアゾ系ポリオキシエチレンマク
ロ開始剤は公知である。アゾ系開始剤それ自体は、2分
子のニトリルが2位の炭素間でアゾ基で結合した2,
2’−アゾビスニトリルおよびその誘導体である。親水
性ブロックであるポリオキシエチレン鎖へ共有結合する
ためには、カルボキシル基を持ったアゾ系開始剤、例え
ば4,4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)を反応性誘
導体とし、例えば酸クロライドとし、ポリエチレングリ
コールへエステル結合によって結合する。このようなポ
リオキシエチレンマクロ開始剤およびそれを用いるブロ
ック共重合方法は、例えば特開平1−254780,特
開平6−306155,特開平8−134118などに
記載されている。
【0012】また、4,4’−アゾビス(4−シアノ吉
草酸)をポリエチレングリコールへ結合した繰り返し単
位を有するマクロ開始剤は、VPE−0201などVP
Eシリーズとして和光純薬(株)から市販されている。
ポリエチレングリコール400,600,1000,2
000など平均重合度9ないし50のポリエチレングリ
コールから誘導されたポリオキシエチレンブロックを1
分子中2〜20個含むマクロ開始剤が好ましい。
【0013】ブロック共重合体のビニル重合体を形成す
る単量体の少なくとも一つは、架橋可能な官能基を有す
るアクリル単量体である。
【0014】そのような単量体は塗料分野では良く知ら
れており、以下のものを含むがこれらに限らない。
【0015】水酸基含有単量体:2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレートとε−カプロ
ラクトンの1:1付加物(プラクセルFM−1)、2−
ヒドロキシエチルアクリレートとε−カプロラクトンの
1:1付加物(プラクセルFA−1)、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレートとネオペンチルグリコール
カーボネートの付加物など。
【0016】エポキシ基含有単量体:グリシジル(メ
タ)アクリレート、α−メチルグリシジル(メタ)アク
リレート、脂環式エポキシ基を有するメタクリル酸エス
テル(Cyclomer M−100,ダイセル化学工
業(株)製)など。
【0017】カルボキシル基含有単量体:アクリル酸、
メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸およびその無水
物およびハーフエステルなど。
【0018】活性メチレン基含有単量体:2−アセトア
セトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシマ
ロニルオキシエチル(メタ)アクリレートなど。
【0019】アルコキシシリル基含有単量体:3−メタ
クリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、3−メ
タクリロイルオキシプロピルジメトキシメチルシランな
ど。
【0020】ブロック共重合体のビニルブロックのため
の単量体はまた、フッ素もしくはシリコーンを含んでい
るエチレン性不飽和単量体を含んでいる。
【0021】典型的なフッ素含有単量体はフッ素で置換
されている炭素数2以上のアルキル基のアクリル酸もし
くはメタクリル酸エステル、例えば2,2,2−トリフ
ルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−
テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H,
1H,5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレ
ート、1H,1H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデ
シル(メタ)アクリレートなどである。
【0022】シリコーンを含んでいるエチレン性不飽和
単量体の典型例はポリジメチルシロキサンへエステル結
合によってメタクリル酸を結合した末端メタクロイルオ
キシ基シリコーンマクロモノマーである。そのようなマ
クロモノマーはチッソ(株)からサイラプレーンFM−
0711,FM−0721,FM−0725などの商品
名で市販されている。
【0023】ビニルブロックのための単量体は、任意成
分として前記単量体以外のエチレン性不飽和単量体を含
んでいてもよい。このような単量体の例は以下のものを
含むがこれに限らない。
【0024】スチレン、p−メチルスチレン、t−ブチ
ルスチレンなどの芳香族単量体。
【0025】メチル(メタ)アクリレート、エチル(メ
タ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、
n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)
アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メ
タ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレー
トなどの(メタ)アクリル酸エステル。
【0026】(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メ
タ)アクリルアミド:(メタ)アクリロニトリル、酢酸
ビニルなどのその他の単量体。
【0027】単量体混合物中のそれぞれの単量体の割合
は、全体を100重量部とした時、架橋性官能基を持つ
単量体99〜10重量部特に60〜30重量部、フッ素
もしくはシリコーン含有単量体1〜80重量部特に5〜
60重量部、残りがその他の単量体であることが好まし
い。
【0028】重合は、マクロ開始剤を使用して常法のバ
ルク重合法、または溶液重合法によって行うことができ
る。マクロ開始剤とビニル単量体の割合は、両者の合計
を100重量部とした場合、一般に95:5〜5:95
重量部、好ましくは80:20〜20:80範囲内であ
る。
【0029】溶液重合の場合、溶媒としてテトラヒドロ
フラン、ジオキサンおよびセロソルブ類などのエーテル
類、石油エーテル、n−ヘキサン、シクロヘキサン、ト
ルエン、キシレンなどの炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブ
チルおよびエチレングリコールもしくはプロピレングリ
コールモノメチルエーテルアセテートなどのエステル
類、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタ
ノールなどのアルコール類、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど
のケトン類、その他アセトニトリル、N,N−ジメチル
ホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどを単独または
混合して使用することができる。
【0030】必要な場合、n−ドデシルメルカプタンな
どの連鎖移動剤を使用して分子量を調節することができ
る。また、未反応ビニル単量体の残留が望ましくない場
合、反応の途中で開始剤、例えばアゾ系開始剤を添加
し、重合を完結してもよい。
【0031】得られるブロック共重合体は、鎖中に1〜
2個のビニル重合体ブロックと1〜2個のポリオキシエ
チレンブロックを含む共重合体の混合物である。
【0032】硬化剤との架橋反応によって硬化するフィ
ルム形成性バインダー樹脂および硬化剤は塗料の分野で
は周知である。これらの樹脂は、水酸基、エポキシ基、
アミノ基、活性メチレン基、アルコキシシリル基のよう
な架橋可能な官能基を持っている。樹脂のタイプはアク
リル樹脂またはポリエステル樹脂(アルキドを含む)が
好ましい。
【0033】ブロック共重合体は既存の常温または熱硬
化性塗料へ少割合を添加し、塗膜の親水性を改善するこ
とを主に意図しているので、以下述べるようにメインの
バインダー樹脂との組合せに特別の配慮を必要とするこ
とを除いて、メインのバインダー樹脂は既知のものでよ
い。
【0034】本発明においては、ブロック共重合体をバ
インダー樹脂へ架橋により固定化しなければならない。
これを達成するのは二つの方法がある。第1の方法は、
両者が共通の硬化剤によって架橋し得る官能基を持つよ
うに組合せることである。例えば水酸基を持つブロック
共重合体およびバインダー樹脂はメラミン樹脂またはポ
リイソシアネート架橋剤によって硬化することができ
る。
【0035】エポキシ基を有する共重合体およびバイン
ダー樹脂は、カルボキシル基またはアミノ基を有する硬
化剤によって硬化することができ、反対にはカルボキシ
ル基を有する場合はエポキシ基を有する硬化剤によって
硬化することができる。
【0036】アルコキシシリル基を有する両成分は水酸
基を有する硬化剤またはメラミン樹脂によって硬化する
ことができる。
【0037】活性メチレン基を有する両成分は、α,β
−不飽和カルボニル基を持つ化合物、例えば脂肪族多価
アルコールのポリ(メタ)アクリレートとのマイケル付
加反応を利用して硬化することができる。
【0038】第2の方法は、それぞれの成分が相互に反
応し得る官能基を持つように組合せること、換言すれば
一方が他方の硬化剤として機能するするように組合せる
ことである。相互に反応する官能基の組合せの例は第1
の方法に関して述べたように、エポキシ基とカルボキシ
ル基の組合せ、アルコキシシリル基と水酸基の組合せを
含む。第1の方法および第2の方法とも複数の組合せを
含んでもよい。
【0039】ブロック共重合体の添加量は望まれる親水
性の程度等に応じて決定すべきであるが、一般にバイン
ダー樹脂および硬化剤の合計固形分を100重量部とし
た場合、固形分として0.5〜10重量部の範囲にあ
る。
【0040】先に述べたように、ブロック共重合体は親
水性添加剤として使用することを意図しているので、こ
の点を除き本発明の塗料は慣用の硬化性塗料と同じでよ
い。有色塗料の場合、二酸化チタン、カーボンブラッ
ク、酸化鉄、シアニンブルー、シアニングレーなどの着
色顔料、炭酸カルシウム、クレー、硫酸バリウムなどの
体質顔料を添加することができる。塗料はその他の慣用
の添加剤、例えばたれ防止剤、レベリング剤、紫外線吸
収剤、抗酸化剤などを含むことができ、ウレタン硬化系
の場合はジブチルスズジラウレートなどのスズ触媒、メ
ラミン硬化系の場合はアミンでブロックしたドテシルベ
ンゼンスルホン酸などのスルホン酸系触媒を含むことが
できる。
【0041】本発明の塗料は、持続性ある耐汚染性機能
が要求される用途、例えば自動車用トップコート、プレ
コートメタル用塗料など屋外で使用される基体に塗装さ
れる塗料に特に適している。
【0042】以下にブロック共重合体の製造例およびブ
ロック共重合剤を添加した組成物の実施例を示す。
【0043】使用したマクロ開始剤は和光純薬(株)製
のVPE−0201である。
【0044】試験方法は以下のとおり。 水接触角の測定:塗膜の水接触角は自動接触角計(協和
界面科学社製CA−Z)を用い、液滴を形成し、30秒
経過後に測定した。
【0045】製造例1 攪拌機、窒素導入管、冷却コンデンサー、滴下ロートお
よび温度計を備えた300mlフラスコにプロピレング
リコールモノメチルエーテルアセテート(PMAc)6
5gを仕込み、窒素雰囲気下120℃に加温した。
【0046】これへPMAc40gに溶解したマクロ開
始剤(VPE−0201)50.2g、2−ヒドロキシ
エチルメタクリレート29.8gの溶液と、別途PMA
c45gに溶解した1H,1H,2H,2H−ヘプタデ
カフルオロデシルアクリレート20gの溶液を同時に3
時間を要して滴下した。その後2時間120℃で加温を
続け、目的とするブロック共重合体Aを得た。GPCを
用いて得られた標準ポリスチレン換算分子量は、Mn=
9550、Mw=16500、Mw/Mn=1.73で
あった。樹脂固形分35%
【0047】製造例2 製造例1と同じ装置に、PMAc65gを仕込み、窒素
雰囲気下120℃に加温した。これへPMAc76gに
溶解したマクロ開始剤(VPE−0201)70.1
g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート14.9gの
溶液と、別途PMAc45gに溶解した1H,1H,2
H,2H−ヘプタデカフルオロデシルアクリレート15
gの溶液を同時に3時間を要して滴下した。その後12
0℃で加温を続け、目的とするブロック共重合体Bを得
た。Mn=8300,Mw=14600,Mw/Mn=
1.76,樹脂固形分24%
【0048】製造例3 製造例1と同じ装置にPMAc65gを仕込み、窒素雰
囲気下120℃に加温した。これへPMAc40gに溶
解したマクロ開始剤(VPE−0201)50.2gと
2−ヒドロキシエチルメタクリレート29.8gの溶液
と、別途PMAc45gに溶解したサイラプレーンFM
−0711(チッソ社製末端メタクリロイルオキシポリ
ジメチルシロキサン)20gの溶液を同時に3時間を要
して滴下した。その後2時間120℃で加温を続け、目
的とするブロック共重合体Cを得た。Mn=7520,
Mw=15300,Mw/Mn=2.03,樹脂固形分
32%
【0049】製造例4(比較用) 製造例1と同じ装置にPMAc80gを仕込み、窒素雰
囲気下120℃に加温した。これへPMAc70gに溶
解したマクロ開始剤(VPE−0201)50.2g、
2−ヒドロキシエチルメタクリレート29.8g、メチ
ルメタクリレート20gの溶液を3時間を要して滴下し
た。その後2時間120℃で加温を続け、目的ブロック
共重合体Dを得た。Mn=9220,Mw=1660
0,Mw/Mn=1.80,樹脂固形分33%
【0050】実施例1〜3および比較例1〜2 ブロックおよび非ブロックカルボン酸基、エポキシ基お
よび水酸基の相互反応を硬化メカニズムとする硬化性ア
クリル樹脂組成物(日本ペイント(株)製マックフロー
O−280)の樹脂固形分100重量部あたり、それぞ
れ固形分として5重量部の製造例1ないし4のブロック
共重合体を添加し、これをブリキ板に乾燥膜厚30〜4
0μmになるようにスプレー塗布し、140℃×20分
で焼付けた。比較例2(ブランク)においてはブロック
共重合体を添加しなかった。
【0051】得られた塗板について初期水接触角(30
秒後)を測定し、次の結果を得た。
【0052】 表 1 実施例 比較例 ブロック共重合体 A B C D 無添加 水接触角(度) 66 32 70 86 85
【0053】実施例4〜5および比較例3〜4 水酸基を有するアクリル樹脂をポリイソシアネートで硬
化するアクリルウレタン系樹脂組成物(日本ペイント
(株)製マイティーラックGII−295)の樹脂固形
分100重量部あたりそれぞれ固形分として5重量部の
ブロック共重合体A,BおよびDを添加し、ブリキ板に
乾燥膜厚30〜40μmにスプレー塗装し、80℃×2
0分焼付けた。比較例4(ブランク)においてはブロッ
ク共重合体を添加しなかった。
【0054】得られた塗板について初期水接触角を測定
し、次の結果を得た。
【0055】 表 2 実施例 比較例 ブロック共重合体 A B D 無添加 水接触角(度) 62 48 93 95
【0056】実施例6および比較例5 メラミン硬化系であるポリエステル樹脂組成物(日本ペ
イント(株)製フレキコート100HQ)の樹脂固形分
100重量部あたりそれぞれ固形分として0.5重量部
のブロック共重合体BおよびDを添加し、これをブリキ
板に乾燥膜厚80μmにバーコーターで塗布し、230
℃×60秒で焼付けた。
【0057】得られた塗板について初期水接触角を測定
し、次の結果を得た。
【0058】
【0059】表1〜表3の結果は、ブロック共重合体
A,B,Cは塗膜表面を親水性とする機能を持っている
が、フッ素またはシリコーン成分を含んでいないブロッ
ク共重合体Dは同じ添加レベルにおいてブランク値と殆
ど変わらない水接触角を与えることを示している。これ
は親水性のポリオキシエチレン鎖の膜表面への配向が殆
ど発生しないためである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 51/08 C08L 51/08 C09D 151/08 C09D 151/08

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)両末端を2,2’−アゾビスニトリ
    ル基に連結した複数のポリオキシエチレン鎖を含んでい
    るマクロ開始剤の存在下、(i)架橋可能な官能基を有
    する少なくとも1種のアクリルモノマーと、(ii)フッ
    素もしくはシリコーンを含んでいるエチレン性不飽和単
    量体と、(iii )任意にこれら単量体と共重合し得る他
    のエチレン性不飽和単量体とを共重合して得られるポリ
    オキシエチレン−ビニルブロック共重合体、 (b)前記ブロック共重合体(a)の架橋可能官能基と
    同じ硬化剤によって架橋し得る、または該官能基と相互
    に反応する官能基を持っているフィルム形成性樹脂、お
    よび、 (c)少なくとも前記フィルム形成性樹脂(b)と反応
    する硬化剤を含んでいることを特徴とする親水性膜表面
    を形成する硬化性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】組成物中の前記ブロック共重合体(a)の
    割合は、前記フィルム形成性樹脂(b)と硬化剤(c)
    の合計固形分100重量部あたり0.5〜10重量部で
    ある請求項1の組成物。
  3. 【請求項3】前記マクロ開始剤は、両末端にカルボキシ
    ル基を有する2,2’−アゾビスニトリルをエステル結
    合によってポリエチレングリコールの末端水酸基へ結合
    した繰り返し単位を持っている請求項1または2の組成
    物。
  4. 【請求項4】前記アクリル単量体の架橋可能な官能基
    は、水酸基、エポキシ基、カルボキシル基、活性メチレ
    ン基、またはアルコキシシリル基である請求項1ないし
    3のいずれかの組成物。
  5. 【請求項5】前記フッ素もしくはシリコーンを含んでい
    るエチレン性不飽和単量体は、フッ化アルキル(メタ)
    アクリレートまたは(メタ)アクリロイル基を有するシ
    リコーンマクロモノマーである請求項1ないし4のいず
    れかの組成物。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかの樹脂組成物
    をビヒクル成分として含む塗料。
JP26086497A 1997-09-08 1997-09-08 親水性膜表面を形成する硬化性樹脂組成物 Pending JPH1180289A (ja)

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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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