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JPH1176428A - イオントフォレシス用装置 - Google Patents

イオントフォレシス用装置

Info

Publication number
JPH1176428A
JPH1176428A JP24519497A JP24519497A JPH1176428A JP H1176428 A JPH1176428 A JP H1176428A JP 24519497 A JP24519497 A JP 24519497A JP 24519497 A JP24519497 A JP 24519497A JP H1176428 A JPH1176428 A JP H1176428A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
drug
medicine
electrodes
hydrochloride
time
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP24519497A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Nakakura
政司 中倉
Hideto Kozasa
英人 小篠
Yasuki Katou
泰己 加藤
Kunio Ito
邦雄 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd filed Critical Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
Priority to JP24519497A priority Critical patent/JPH1176428A/ja
Publication of JPH1176428A publication Critical patent/JPH1176428A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Electrotherapy Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 イオントフォレシスにおいて薬物を効率的に
吸収させる装置の提供。 【解決手段】 薬物を含有させた複数の陽電極もしくは
陰電極および薬物を含有しない1の対極、ならびに処理
時間、休止時間および/または切り替え回数を設定する
ための処理条件設定手段を設け、使用に際して、該処理
条件設定手段により複数の薬物含有電極に順次に通電を
行うことを特徴とする少量の薬物を頻回投与するための
イオントフォレシス用装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイオントフォレシス
用装置、さらに詳しくは、少量の薬物を頻回投与するこ
とにより皮膚を通して効率的に薬物を生体に導入するこ
とができるイオントフォレシス用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】イオントフォレシスはイオン侵透法とも
呼ばれ、治療目的のために電流によってイオン性もしく
は水溶性の薬物を皮膚を通して生体内に導入する方法で
ある。近年、皮膚や粘膜が薬物の全身的投与部位として
注目を集め、イオントフォレシスにより該薬物を生体内
に吸収させる研究が精力的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】イオントフォレシス
は、薬物吸収をコントロールできる方法として知られて
いる(例えば、P.Lelawongsら、Int.J.Pharmaceut.、6
1:179(1990)参照)。その一方で、刺激の面で長時間の
通電は避けるべきことが提唱されている。その対応とし
て、皮膚刺激の原因となるpH変化を抑制するために、
電極間の印加電圧の正負を交互に切り替える方法が考案
されている(特開平4−224770)。また、pH変
化を抑制するAg/AgCl電極を用いて、さらには正
負の切り替えにより電極を再生することで刺激を軽減さ
せながら長時間の通電を可能とする方法が考案されてい
る(WO94/28967WO95/00200、WO95/09032)。これらの発
明においては、薬物の吸収速度や吸収量を増大させる効
果も示されている。また、極性の切り替えにより正負の
イオンからなる薬物を導入する治療器も開示されている
(特開昭62−159661、特公平3−2662
2)。しかしながら、2回以上切り替えを行う場合、同
じ薬物貯蔵層に複数回通電することになり、1回目と2
回目以降の薬物貯蔵層中の薬物濃度は異なってくる。一
般に薬物吸収速度は薬物濃度に影響を受けるため、上記
方法では1回目と2回目以降のイオントフォレシス処理
において薬物吸収速度は異なり、吸収量のコントロール
を行うことは困難である。従って、長時間の薬物吸収を
コントロールするためには他の解決手段が必要とされて
いる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究した結果、イオントフォレシス処
理の比較的早い段階で薬物の吸収速度は最大となり、そ
れ以降の吸収速度は低くなることが明らかとなった。そ
のため、薬物を効率よく長時間吸収させるためには、単
に高い投与量でイオントフォレシス処理を試みるよりは
少用量を頻回投与する方が好ましいことが判明した。そ
こで、薬物を持続的かつ効率的に生体内に吸収させ得る
装置として、2以上の薬物貯蔵層を設け、1つの薬物貯
蔵層に1回のみのイオントフォレシス処理を行うことと
し、複数の薬物貯蔵層に順次通電を切り替えるという構
成を採用することにより、本発明に到達した。
【0005】すなわち、本発明は、薬物を含有させた複
数の陽電極もしくは陰電極および薬物を含有しない1の
対極、ならびに処理時間、休止時間および/または切り
替え回数を設定するための処理条件設定手段を設け、使
用に際して、該処理条件設定手段により複数の薬物含有
電極に順次に通電を行うことを特徴とする少量の薬物を
頻回投与するためのイオントフォレシス用装置を提供す
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の装置においては、一回の
短時間でのイオントフォレシスを行い、血中濃度あるい
は薬理作用持続時間のモニタリングを行うことで、頻回
投与のシミュレートを行い、投与量、処理時間、切り替
え回数を決定することができる。また、装置にイオント
フォレシスの処理時間、切り替え回数等の設定可能な機
能を持たせ、前述のシミュレーション結果を一回のスイ
ッチ操作により自動的に行わせることもできる。なお、
一回の通電において比較的長時間の薬理作用が発現する
場合は、切り替え時に一定の休止時間を設けて間欠的に
投与することもできる。
【0007】以下に本発明の装置について、必要に応じ
て図面を参照しながら詳細に説明する。本発明のイオン
トフォレシス用装置の具体例を模式的に示したのが図1
である。同図において、1がイオントフォレシス用装置
であり、2は電源をオンオフにするためのスイッチ手
段、3は所定の処理時間、休止時間、切り替え回数を設
定するための処理条件設定手段を示す。なお、本手段は
各設定値が外部入力可能であり、入力条件に従って薬物
含有電極に順次通電されるように構成された手段であれ
ばいずれでもよい。また、条件については特に限定しな
いが、例えば、処理時間は1分間〜24時間、休止時間
は0〜12時間、切り替え回数は1〜10回である。4
は電源小型電池等の直流定電流電源や直流パルス発生装
置等の電源手段を示し、さらには過電流を防止するため
の安全確保用の電流制限用抵抗手段が具備されている。
5は電流調節手段を示している。6、7は電極を示し、
7には生体に吸収させようとする薬物を含有せしめる。
なお、本明細書では、薬物を含有させた電極を薬物貯蔵
層という場合もある。また、6、7の電極には水性媒体
層も含まれる。例えば、白金、銀/塩化銀、チタン、ニ
ッケル、ステンレス、カーボン等の電極に水性媒体層を
積層させる。なお、本発明にいう水性媒体は水または水
溶液を含んで通電可能なものであり、電極として使用で
きるものであればいかなるものであってもよい。例えば
脱脂綿、ガーゼ、合成樹脂連続発泡体または吸収性樹脂
等のスポンジないし孔質材等を予め配置し、使用時に薬
物溶液を含浸させるか、または、カラヤガム、トラガカ
ントガム等の天然樹脂多糖類またはポリビニルアルコー
ル、ポリビニルホルマール、ポリビニルメチルエーテル
およびそのコポリマー、ポリビニルピロリドン、ポリビ
ニルメタクリレート等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸
及びそのナトリウム塩、ポリアクリルアミドおよびその
部分加水分解物、ポリアクリル酸エステル部分ケン化
物、ポリ(アクリル酸―アクリルアミド)等のアクリル
系樹脂など、親水性を有する各種天然または合成樹脂類
をゲル状または固体状にしたものあるいは水および/ま
たはエチレングリコール、グリセリン等のアルコール類
で柔軟可塑化して自己保形性、皮膚接着性を有する柔軟
フィルムないしシート状ゲルに予め薬物を含有させたの
もの等が挙げられる。なお、必要に応じて水性媒体層
に、等張化剤、防腐剤、緩衝化剤、安定化剤、pH調整
剤を用いることができる。等張化剤としては、塩化ナト
リウム、グリセリン等が、防腐剤としては、p−ヒドロ
キシ安息香酸エステル類、塩化ベンザルコニウム、クロ
ロブタノール等が、緩衝化剤としては、酢酸、酢酸ナト
リウム、クエン酸、クエン酸一水素ナトリウム、クエン
酸二水素ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸一水
素ナトリウム、リン酸一水素カリウム、リン酸二水素ナ
トリウム、リン酸二水素カリウム、ホウ酸、ホウ砂等
が、安定化剤としては、エデト酸ナトリウム等が、pH
調整剤としては、水酸化ナトリウム、塩酸等がそれぞれ
用いられる。また、電極、水性媒体層および皮膚接触面
の間に目的に応じて半透膜や放出制御膜等さらには粘着
剤層を積層させることもできる。
【0008】8は絶縁性の物質であり、皮膚に対して粘
着性のある物質を積層させてもよい。粘着性物質として
は低導電性のものが好ましく、例えば、シリコーンゴ
ム、天然ゴム、イソプレン系ゴム、イソブチレン系ゴ
ム、ジエン系ゴム等のゴム系粘着剤が用いられる。
【0009】本発明の装置は、時間依存的に薬効を発現
する薬物を投与するのに有効であるが、持続的に吸収さ
れることが望まれる薬物であれば特に限定されることな
く使用できる。本発明の装置で使用できる薬物の例とし
ては、ヒト成長ホルモン、ゴナドトロピン、インスリ
ン、グルカゴン、カルシトニン、エルカトニン、黄体形
成ホルモン放出ホルモン(LHRH)、オキシトシン、
甲状腺刺激ホルモン(TRH)、カルシトニン遺伝子関
連因子、バソプレシン、リプレシン、L−スパラギナー
ゼ、ブセレリン、グルカゴンライクペプチド、アンジオ
テンシンIIアンタゴニスト、アントリオペプチンズ、
ブラジキニン、組織プラスミノーゲンアクチベーター、
コレシストキニン、デルタ睡眠誘発ペプチド、β―エン
ドルフィン、メラノサイト阻害因子I、メラノサイト刺
激ホルモン、神経ペプチドY、神経発育因子、ガストリ
ンアンタゴニスト、ニューロテンシン、膵臓酵素、ソマ
トスタチン、オクトレオチド、モチリン、ブルシン、コ
ロニー刺激因子、シクロスポリン、エンケファリン、イ
ンターフェロン、ムラミルジペプチド、サイモポイエチ
ン、腫瘍壊死因子、表皮細胞成長因子、インスリン様因
子IおよびII、インターロイキン−2、神経成長因
子、血小板由来の成長因子、形質転換成長因子、軟骨由
来の成長因子、コロニー刺激因子、内皮細胞刺激因子、
エリスロポエチン、目由来の成長因子、フィブロブラス
ト由来の成長因子、フィブロブラスト成長因子、グリア
細胞成長因子、骨肉腫由来の成長因子、サイモシン等の
ペプチドおよび蛋白質またはこれらを修飾あるいは最小
のサイズにしたもの、塩酸リドカイン、塩酸テトラカイ
ン、塩酸プロカイン、塩酸ジブカイン、塩酸オキシプロ
カイン、塩酸プピバカイン、塩酸メピバカイン等の局所
麻酔剤、ビンクリスチン、マイトマイシン、ドキソルビ
シン、アドリアマイシン、シスプラチン、カルボプラチ
ン、エトポシド、塩酸プロカルバジン、クエン酸タモキ
シフェン、フルオロウラシル、ユーエフティ、テガフー
ル、カルモフール、メトトレキセート、カルボコン、塩
酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸エピルビ
シン、塩酸ピラルビシン、ネオカルチノスタチン、レン
チナン、ピシバニール、シゾフィラン、硫酸ビンクリス
チン等の抗悪性腫瘍剤、クエン酸ニカメタート、アルプ
ロスタジル、アルガトロバン、シチコリン、フマル酸ニ
ゾフェノン、D−マンニトール、ニコランジル、塩酸ジ
ルチアゼム等の循環機能改善剤、ベンズブロマロン、ア
ロプリノール、コルヒチン等の痛風治療剤、シンバスタ
チン、ニコモール、プラバスタチンナトリウム等の高脂
血症用剤、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸プロメタジ
ン、マレイン酸クロルフェニラミン、メキタジン、フマ
ル酸クレマスチン等の抗ヒスタミン剤、オキサトミド、
クロモグリク酸ナトリウム、フマル酸ケトチフェン、塩
酸アゼラスチン、アンレキサノクス、テルフェナジン、
フマル酸エメダスチン、トラニスト、リン酸コデイン、
リン酸ジヒドロコデイン、塩酸エプラジノン、ヒベンズ
酸チペピジン等の抗アレルギー剤または鎮咳去痰剤、塩
酸モルフィネ、塩酸ヒドロモルフィン、塩酸ブプレノル
フィン、ペンタゾシン、フェンタニル、クエン酸フェン
タニル、塩酸ナルブフィン、乳酸ペンタゾシン等の鎮痛
剤、フルニトラゼパム、ミダゾラム、セコバルビタール
ナトリウム、アモバルビタールナトリウム、フェニトイ
ンナトリウム等の催眠鎮静剤または抗不安剤、塩酸ドパ
ミン、塩酸ドブタミン、アムリノン等の強心剤、ニフェ
ジピン、ニカルジピン、ジルチアゼム、ベラパミル、ベ
ニジピン等のカルシウム拮抗薬、塩酸クロニジン、硫酸
ベタニジン、塩酸ベナゼプリル、シラザプリル、カプト
プリル、塩酸セリプロロール、塩酸チリソロール、塩酸
テラゾシン、塩酸ブナゾシン、カルベジロール等の血圧
降下剤、コルチゾン、ハイドロコルチゾン、プレドニゾ
ロン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、デキ
サメタゾン、ベタメタゾン、パラメタゾン、エストラジ
オール、プロゲステロン、ノルゲストレル、レボノルゲ
ストレル、ノルエチンドロン、酢酸メドロキシプロゲス
テロン、テストステロンおよびそれらのエステル等のス
テロイド、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、ニト
ロプルシッド等のニトロ化合物、アテノロール、ナドロ
ール、ソタロール、プラクトロール、ピンドロール、ア
セブトロール、メトプロロール、チモロール、トリプロ
ロール、オクスプレノロール、ラベタロール、ブプラノ
ロール、アルプレノロール、プロプラノロール等のβ−
受容体遮断薬、テオフィリン、塩酸ピルブテロール、硫
酸テルブタリン、硫酸ヘキソプレナリン、硫酸サルブタ
モール、塩酸ツロブテロール、塩酸プロカテロール、塩
酸マブテロール、フマル酸フォルモテロール等の気管支
拡張剤、アスピリン、フェニルブタゾン、イブプロフェ
ン、ナプロキセン、フルルビプロフェン、フルルビプロ
フェンアキセチル、ケトプロフェン、アルクロフェナッ
ク、ジクロフェナック、フェンブフェン、メフェナム
酸、フルフェナム酸、メチアジン酸、プログルメタシ
ン、ベンジダミン、メピリゾール、チノリジン、ブフェ
キサマック、o-ヒドロキシ馬尿酸、p-ヒドロキシ安息香
酸、サリチル酸、ピロキシカム、ビフェニル酢酸、イン
ドメタシン、ロキソプロフェンナトリウム、テニダッ
プ、テノキシカム等の抗炎症剤、塩酸ジフェニドール、
マレイン酸チエチルペラジン、メシル酸ベタヒスチン等
の鎮暈剤、スコポラミン、アトロピン等の抗コリン作動
薬等、シサプリド、ドンペリドン、マレイン酸トリメブ
チン、メトクロプラミド、塩酸イトプリド等の消化官運
動機能調整剤、塩酸クロルプロマジン、エチゾラム、塩
酸アミトリプチリン、塩酸クロカプラミン、ハロペリド
ール、塩酸モサプラミン、ペルフェナジン等の精神神経
用剤、クロキサシリンナトリウム、ベンジルペニシリン
カリウム、チカルシリンナトリウム、アンピシリンナト
リウム、ピペラシリンナトリウム、セフォキシチリンナ
トリウム、セフォジジムナトリウム、セフォタキシムナ
トリウム、セフォテタン、セフォペラゾンナトリウム、
セフスロジンナトリウム、セフタジン、セフメタゾール
ナトリウム、硫酸セフピロム、硫酸ゲンタマイシン、硫
酸シソマイシン、硫酸ジベカイン、硫酸ネチルマイシ
ン、硫酸アミカシン、硫酸リボスタマイシン、硫酸ミク
ロノマイシン、硫酸アストロマイシン、その他、リンコ
マイシン系抗生物質、リスルマイシン製剤、ジョサマイ
シン製剤、クロラムフェニコール製剤、テトラサイクリ
ン系抗生物質等の抗生物質、その他経皮吸収製剤に用い
られているニコチン等が挙げられる。
【0010】図2(A)は、かかる第1図に示した本発
明のイオントフォレシス用装置において、陽極より薬物
を導入させる場合の電気回路部についての具体例を更に
詳細に示したものである。すなわち、図2における4は
電源手段を示し、5が電流調節手段であり、3の処理条
件設定手段に連動させることにより薬物陽電極7、
7’、7”に順次、電流のオンオフを行う手段を示して
いる。なお、手動への切り替えも可能である。また、6
は対極を示す。
【0011】図2(B)は、かかる図1に示した本発明
のイオントフォレシス用装置において、陰極より薬物を
導入させる場合の電気回路部についての具体例を更に詳
細に示したものである。図2(A)の極性を逆転させた
以外はすべて同じ機能を有し、本発明において薬物貯蔵
層の極性が限定されないことを示すものである。また、
本発明はこれらの電極数に限定されるものではなく、有
効面積が確保できる範囲内であれば薬物貯蔵層は2以上
のいかなる数であっても配置できるものである。
【0012】以下に本発明の実施例および実験例を示す
が、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例】図3(A〜F)は、本発明の一実施例の装置
の皮膚装着面を模式的に示したものであり、対極6、薬
物極7、7’、7”、7"'、絶縁体8、8’、8”、
8"'から構成される。図3の絶縁体8、8’、8”、
8"'は薬物極と対極を電気的に遮断するためにその両極
間に配置されるものである。
【0013】実験例 抗利尿作用評価用モデルラットの作成:ウレタンで麻酔
したラットを手術台に背面固定し、ラット大腿部静脈か
ら低張液(生理食塩水:ブドウ糖液:蒸留水=27:3
6:37; 175±5 mosm/kg)を毎時3.0 mLとな
るように持続注入した。別に、膀胱から15分毎に採尿
し、尿量を測定した。尿量が1mL/15分程度に維持さ
れた後、イオントフォレシス処理を行った。イオントフ
ォレシス処理は、ラット除毛腹部に2つの筒状のシリコ
ーンチューブを固定し、薬物の水溶液と生理食塩水を注
入し、電気刺激装置(SEM-3301、日本光電)およひアイ
ソレーター(SS-302J、日本光電)を用いて通電するこ
とにより行った。
【0014】バソプレシン投与実験:バソプレシンの1
0μg/mL水溶液1 mLを陽極側に注入、前述の抗利尿作用
評価用モデルラットにイオントフォレシス処理により投
与した。処理条件としては、0.1 mA(周波数2000
Hz、通電率50%)の電流を8時間通電した後に新たな
バソプレシンの10μg/mL水溶液1 mLと交換し、さらに
15時間通電した。(少量頻回投与)。この場合の処理
条件設定は、処理時間8時間、休止時間0時間、切り替
え回数1回となる。別に、バソプレシンの20μg/mL溶
液1mLを抗利尿作用評価用モデルラットにイオントフォ
レシス処理により投与した。処理条件として、0.1 mA
(周波数2000Hz、通電率50%)の電流を23時間
通電した(単回投与)。これらの結果を図4に示す。図
4で示すようにバソプレシンの投与量と総電気量が同じ
条件であっても、酢酸デスモプレシンの抗利尿作用によ
る尿量低下時間は、明らかに少量頻回投与の方で長く、
約1.4倍持続した。
【0015】
【発明の効果】上述した通り、本発明は、同一の投与量
かつ電気量においても、従来のものよりも、薬物の吸収
を効率よく持続化できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のイオントフォレシス用装置の断面図
である。
【図2】 本発明のイオントフォレシス用装置の電気回
路を示す模式図であり、図2Aは陽極より薬物を導入さ
せる場合、図2Bは陰極より薬物を導入させる場合を示
す。
【図3】 本発明の実施例を説明するためのイオントフ
ォレシス用装置の皮膚装着面を模式的に示した図であ
り、図3A〜Fは種々の装着態様を示す。
【図4】 実験例における経時的なラットの尿量の推移
を示すグラフであり、イオントフォレシスにおける常法
の単回投与より本発明の装置による少量頻回投与の方
が、薬理作用の持続の観点から有効であることを示すグ
ラフである。黒丸が単回投与、白丸が少量頻回投与をそ
れぞれ示す。
【符号の説明】
1 イオントフォレシス用装置 2 スイッチ手段 3 処理条件設定手段 4 電源手段 5 電流調節手段 6 対極 7、7’、7”、7"' 薬物極 8、8’、8”、8"' 絶縁体

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬物を含有させた複数の陽電極もしくは
    陰電極および薬物を含有しない1の対極、ならびに処理
    時間、休止時間および/または切り替え回数を設定する
    ための処理条件設定手段を設け、使用に際して、該処理
    条件設定手段により複数の薬物含有電極に順次に通電を
    行うことを特徴とする少量の薬物を頻回投与するための
    イオントフォレシス用装置。
JP24519497A 1997-09-10 1997-09-10 イオントフォレシス用装置 Pending JPH1176428A (ja)

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