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JPH1164509A - 地中探査レーダおよびその受信感度補正方法 - Google Patents

地中探査レーダおよびその受信感度補正方法

Info

Publication number
JPH1164509A
JPH1164509A JP9222753A JP22275397A JPH1164509A JP H1164509 A JPH1164509 A JP H1164509A JP 9222753 A JP9222753 A JP 9222753A JP 22275397 A JP22275397 A JP 22275397A JP H1164509 A JPH1164509 A JP H1164509A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
depth
reception sensitivity
sensitivity correction
underground
electromagnetic wave
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9222753A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadayuki Sogi
忠幸 曽木
Masaki Kishi
雅樹 岸
Hideki Hayakawa
秀樹 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Osaka Gas Co Ltd filed Critical Osaka Gas Co Ltd
Priority to JP9222753A priority Critical patent/JPH1164509A/ja
Publication of JPH1164509A publication Critical patent/JPH1164509A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地中に存在する埋設物を電磁波によって探査
する際、広範囲の深度にわたって鮮明な探査画像を得
る。 【解決手段】 送信アンテナ19aから放射される電磁
波17は、埋設物13で反射し、受信アンテナ19bで
反射電磁波18を受信する。処理回路23は、送信信号
と受信信号との時間差に基づいて、埋設物13の深度を
計算する。深度d[m]で必要な受信感度G(d)[d
B]には、電磁波の拡散減衰および土壌減衰が考慮され
ていて、受信感度G(d)[dB]を決定するパラメー
タは予めメモリ24に複数格納されている。入力装置2
5によってパラメータを選択すると、受信感度G(d)
[dB]が決定し、処理回路23にて受信信号の増幅が
行われる。処理回路23の処理結果は探査画像として表
示装置26に表示される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、地中に埋設される
ガス管などの埋設物を地表から探査する地中探査レーダ
およびその受信感度補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、図9(1)に示すような方法
によって、地中に埋設されているガス管などを探査して
いる。地中探査レーダ1は、土壌2中に存在する地下埋
設物3の位置を地表から検出する。地中探査レーダ1の
底部と上部とにはそれぞれ車輪4とハンドル5が設けら
れ、操作者6がハンドル5を保持して土壌2の地表面を
移動する。移動の際、地表面のA,B,C,D,E,
F,Gの各点において、地中探査レーダ1の底面からパ
ルス状の送信電磁波7が地中に発信される。送信電磁波
7は、埋設物3の表面で反射し、反射電磁波8として地
中探査レーダ1で受信される。地表面のA〜Gの各点に
おける反射電磁波8の強度と送信から受信に要する時間
とに基づいて、図9(2)に示すような探査画像が得ら
れる。図9(2)の探査画像をデータ処理することによ
り、埋設物3の検出と、その位置の探査を行うことがで
きる。
【0003】図10は、地中探査レーダ1によって土壌
2中の地下埋設物3を探査するときの信号処理の原理を
示す。図10(1)に示すように、地表面の地中探査レ
ーダ1の底部のアンテナ9から土壌2中に送信電磁波7
を発信し、埋設物3からの反射電磁波8をアンテナ9で
受信する。送信電磁波7として単発的なパルスを地中に
送信すると、図10(2)に示すような受信波形が得ら
れる。送信電磁波7および反射電磁波8は、土壌2中を
伝播するときに減衰するので、土壌2中の深い所にある
埋設物3ほど反射電磁波8の受信信号レベルは低下す
る。埋設物3の地表面からの深さに対応して、反射電磁
波8が受信されるまでの時間が長くなるので、図10
(3)に示すように、時間に対応して受信波形の増幅率
を増加させれば、深い位置からの反射電磁波8ほど受信
感度を大きくすることができる。このような処理を施す
と、図10(4)に示すように、埋設物3からの反射電
磁波8に対応する反射信号の検知を、より明瞭な状態で
行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図11は、従来の受信
感度を用いるときの地下埋設物の探査結果を示す。図1
1(1)は、従来技術で用いられる深度毎の受信感度を
示す受信感度補正曲線の例である。図11(1)の横軸
は埋設物3の深度d[m]を表し、縦軸は深度d[m]
での受信感度G(d)[dB]を表す。深度d[m]が
受信感度補正開始深度d1[m]を越えると、受信感度
G(d)[dB]は直線的に増加する。ある一定の深度
d2[m]以上になると、受信感度G(d)[dB]
は、最大感度Gmax[dB]となって飽和する。その
後、受信可能である最大深度dmax[m]まで、受信
感度G(d)[dB]は最大感度Gmax[dB]で一
定である。図11(1)に示す受信感度補正曲線に従っ
て受信感度G(d)[dB]を調節する地中探査レーダ
を用いて、図11(2)に示すような土壌2中に存在す
る6つの埋設物3a〜3fを探査した。図11(2)
で、埋設物3a〜3fは、ガス管などに利用されるプラ
スチック被覆鋼管80Aである。埋設物3a〜3fは、
水平方向に1.5[m]の間隔をあけて配置される。埋
設物3aは土壌2中1.2[m]の深度に配置される。
埋設物3b〜3fは、埋設物3aから順次0.2[m]
ずつ深度を下げて配置される。図11(3)は、図11
(1)に示す補正曲線に従って感度補正を行い、図11
(2)の埋設物3a〜3fを探査したときの探査画像で
ある。図11(3)の探査画像では、埋設物3a〜3f
の像が得られていない。深度の浅い領域には水平方向に
縞模様がはっきりと現れていて、埋設物3a〜3fの像
が不鮮明である。また、電磁波の土壌減衰曲線に近似の
受信感度補正曲線を用いる従来技術においても、パラメ
ータが不適切なものであるために、極端に浅い場所や深
い場所に存在する埋設物3からの反射電磁波8は好適に
増幅されない。加えて、図11(1)の補正曲線を用い
る場合と同様に、得られる画像の水平方向に縞模様が発
生する。このため埋設物3の検知率は充分に得られな
い。
【0005】本発明の目的は、広範囲の深度にわたっ
て、地中に存在する埋設物の鮮明な探査画像を得ること
ができる地中探査レーダおよびその受信感度補正方法を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、地中に電磁波
を発信し、地下埋設物から反射する電磁波を受信して地
下埋設物の位置探査を行う地中探査レーダにおいて、地
下埋設物の深度をd[m]、受信感度補正開始深度をd
1[m]、地中での拡散減衰に関連する乗数をn、単位
長さ当たりの土壌減衰量をLs[dB/m]として、深
度d[m]での受信感度G(d)[dB]を、関係式: G(d)= n・10・log(d/d1)+2・Ls
・(d−d1) に従って補正する受信感度補正手段を備えることを特徴
とする地中探査レーダである。
【0007】本発明に従えば、受信感度補正手段は、電
磁波の拡散による減衰と地中を伝播することによる減衰
とを考慮して、深度d[m]で必要な受信感度G(d)
[dB]を調節する。したがって、受信感度補正開始深
度d1[m]、地中での拡散減衰に関連する乗数をn、
単位長さ当たりの土壌減衰量Ls[dB/m]を、それ
ぞれ好適な値に選択することにより、明瞭な探査画像を
得ることができる。
【0008】また本発明で乗数nを3、受信感度補正開
始深度d1を0.2〜0.4[m]、土壌減衰量Lsを
10〜20[dB/m]として設定するパラメータ設定
手段を含むことを特徴とする。
【0009】本発明に従えば、パラメータ設定手段は、
電磁波の減衰を物理的に考慮するときの妥当な値とし
て、乗数nに3、受信感度補正開始深度d1に0.2〜
0.4[m]、土壌減衰量Lsに10〜20[dB/
m]を設定できる。したがって電磁波の実際の減衰を補
うように受信感度を調節することができる。
【0010】また本発明で乗数nをn≧0、受信感度補
正開始深度d1[m]を0.2≦d1≦0.4、土壌減
衰量Ls[dB/m]を−3≦Ls<0として設定する
パラメータ設定手段を含むことを特徴とする。
【0011】本発明に従えば、パラメータ設定手段は、
乗数nをn≧0、受信感度補正開始深度d1[m]を
0.2≦d1≦0.4、土壌減衰量Ls[dB/m]を
−3≦Ls<0として各パラメータを設定できる。この
ようにパラメータを選択すると、広範囲の深度にわたっ
て同一レベルの信号を得ることができる。探査画像の水
平方向に生じる縞模様を抑えることができる。したがっ
て、広範囲の深度にわたって鮮明な探査画像を得ること
ができる。
【0012】また本発明は、地中に電磁波を発信し、地
下埋設物から反射する電磁波を受信して地下埋設物の位
置探査を行う地中探査レーダの受信感度補正方法におい
て、一定の深度d1[m]を受信感度補正開始深度と
し、受信感度補正開始深度d1[m]よりも深度d
[m]が大きくなるときに受信感度G(d)[dB]が
急峻に立上がり、急激な曲率の変化を生じることなく、
滑らかに受信感度G(d)[dB]が増加し、一定の深
度d2[m]以上で最大感度Gmax[dB]となって
受信感度G(d)[dB]は飽和するように、受信感度
補正曲線を設定し、設定される受信感度補正曲線に従っ
て受信感度G(d)[dB]を補正することを特徴とす
る地中探査レーダの受信感度補正方法である。
【0013】本発明に従えば、受信感度補正開始深度d
1[m]は一定に設定される。深度d[m]と深度d
[m]で必要な受信感度G(d)[dB]の関係を表す
受信感度補正曲線は、深度d[m]が受信感度補正開始
深度d1[m]よりも大きくなるときに受信感度G
(d)[dB]が急峻に立上がる。受信感度G(d)
[dB]が急激な曲率の変化を生じることなく滑らかに
増加する。受信感度G(d)[dB]が一定の深度d2
[m]以上で最大感度Gmax[dB]となって飽和す
る。このように設定される受信感度補正曲線に従って、
受信感度G(d)[dB]は調節される。このように受
信感度G(d)[dB]を調節すると、広範囲の深度に
わたって鮮明な探査画像を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態で
ある地中探査レーダの電気的構成を示す。地中探査レー
ダ11は、土壌12中に存在するガス管などの埋設物1
3を検出するために、送信電磁波17を土壌12中に発
信する。送信電磁波17は埋設物13で反射し、地中探
査レーダ11が反射電磁波18を受信することにより埋
設物13の存在が検出される。地中探査レーダ11は、
アンテナ19、送信機21、受信機22、処理回路2
3、メモリ24、入力装置25、表示装置26を含んで
構成される。アンテナ19は、送信アンテナ19aと受
信アンテナ19bとを含む。送信機21で発生する送信
信号は、送信アンテナ19aから送信電磁波17として
放射される。土壌12中に埋設物13が存在するとき、
電磁波17は埋設物13にて反射する。反射電磁波18
は、受信アンテナ19bで受信されると、受信信号とし
て受信機22に入力される。処理回路23は、送信機2
1から送信信号を、受信機22から受信信号をそれぞれ
取込む。処理回路23は、送信信号と受信信号との時間
差および電磁波の地中伝波速度から埋設物13の位置す
る深度を計算する。
【0015】電磁波は伝播距離が長くなるにつれて拡散
する。地中における電磁波の拡散減衰に関連する乗数を
nとすると、電磁波の電力は、埋設物13の深度d
[m]のn乗に反比例して減衰する。また、電磁波は土
壌という減衰体を伝播することによっても減衰する。こ
の土壌減衰は、電磁波が土壌中を伝播する経路をd0と
すれば、電磁波の電力はexp(−d0)に比例して減
衰する。これら2つの減衰による電磁波の減衰量は、d
B単位で考えると、2つの減衰の和で表現される。よっ
て、深度d[m]が受信感度補正開始深度d1よりも大
きいとき、土壌減衰量をLs[dB/m]とすると、深
度d[m]で必要な受信感度G[dB]は次式で表され
る。 G(d)= n・10・log(d/d1)+2・Ls・(d−d1) …(1)
【0016】深度d[m]と深度d[m]で必要な受信
感度G[dB]の関係を表す受信感度補正曲線に関する
パラメータである乗数n、受信感度補正開始深度d1
[m]および土壌減衰量[dB/m]の値は、予めメモ
リ24に複数格納されている。受信感度補正曲線を決定
するために、入力装置25を用いてパラメータを選択す
る。処理回路23は、選択されるパラメータから受信感
度補正曲線を決定し、この受信感度補正曲線に従って、
受信感度G(d)[dB]を調節する。この受信感度G
(d)[dB]に従って、受信信号は増幅される。処理
回路23の処理結果は、探査画像として表示装置26に
表示される。
【0017】図2は、電磁波の物理的減衰を補う、深度
d[m]での受信感度G(d)[dB]を表す受信感度
補正曲線の概形を示す。図2において、横軸は深度d
[m]を表し、縦軸は深度d[m]での受信感度G
(d)[dB]を表す。深度d[m]が受信感度補正開
始深度d1[m]を越えると、受信感度G(d)[d
B]は増加する。この増加は、受信感度補正曲線上では
上に凸の形状で現れる。そして、ある一定の深度d2
[m]以上になると、受信感度G(d)[dB]は、最
大感度Gmax[dB]となって飽和する。その後、受
信可能である最大深度dmax[m]まで、受信感度G
(d)[dB]は最大感度Gmax[dB]で一定であ
る。
【0018】次に、(1)式に特定のパラメータの組を
代入して、図3に示すような地下埋設物を探査した結果
を示していく。図3は、土壌12中における6つの埋設
物13a〜13fの配置を示す。埋設物13a〜13f
は、ガス管などに利用されるプラスチック被覆鋼管80
Aである。埋設物13a〜13fは、水平方向に1.5
[m]の間隔をあけて配置される。埋設物13aは土壌
12中、1.2[m]の深度に配置される。埋設物13
b〜13fは、埋設物13aから順次0.2[m]ずつ
深度を下げて配置される。表1に第1のパラメータの組
を示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1の第1行は、左から乗数n、受信感度
補正開始深度d1[m]、土壌減衰量Ls[dB/m]
の各パラメータを示し、第2行および第3行はともに第
1行の各パラメータに代入する値を表示している。受信
感度補正開始深度d1[m]を、第2行は浅く設定し、
第3行は深く設定している。表1に表すパラメータの各
組は、電磁波の減衰を物理的に考慮して値を設定したも
のである。なお、最大感度Gmaxは40[dB]、最
大深度dmaxは3[m]とする。
【0021】図4は、表1のパラメータの各組を用いる
場合の、深度d[pixel]と受信感度G(d)[d
B]の関係を表す受信感度補正曲線である。図4の横軸
は深度d[pixel]を表し、縦軸は受信感度G
(d)[dB]を表す。なお、256[pixel]
は、およそ3[m]に相当する。図4において、深度d
が170[pixel]付近において、受信感度補正曲
線の曲率が急激に変化している。
【0022】図5は、表1のパラメータの組を用いて図
3に示す埋設物13a〜13fを探査したときの探査画
像である。図5(1)は表1の第2行のパラメータを用
いる場合の画像であり、図5(2)は表1の第3行のパ
ラメータを用いる場合の画像である。図5に示すよう
に、表1に示すパラメータの各組を用いる場合の探査画
像では、最も深い埋設物13fの信号が得られていな
い。また、図4における受信感度補正曲線の曲率の急激
な変化に起因して、図5(1)および(2)の画像中央
部のやや下に、水平方向の縞模様が発生している。
【0023】図5に示す探査結果の問題を解決するた
め、深く位置する埋設物から浅く位置する埋設物まで明
瞭な画像が得られ、水平方向の縞模様が少なくなるよう
に受信感度補正曲線の形状が満たすべき条件を調べた。
その結果、以下の条件が必要であることが判明した。
【0024】受信感度補正開始深度d1[m]よりも
深度d[m]が大きくなるときに受信感度G(d)[d
B]が急峻に立上がる。 急激な曲率の変化を生じることなく滑らかに受信感度
G(d)[dB]が増加する。 一定の深度d2[m]以上で受信感度G(d)[d
B]は最大感度Gmax[dB]となって飽和する。
【0025】この条件を満たすためには、乗数nをn≧
0、受信感度補正開始深度d1[m]を0.2≦d1≦
0.4、土壌減衰量Ls[dB/m]を−3≦Ls<0
の範囲内の値に設定すればよい。前述の〜の条件を
満たすパラメータの組の例を第2のパラメータの組とし
て表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2の第1行は左から乗数n、受信感度補
正開始深度d1[m]、土壌減衰量Ls[dB/m]の
各パラメータを示し、第2行および第3行はともに第1
行の各パラメータに代入する値を表示する。受信感度補
正開始深度d1[m]を、第2行は浅く設定し、第3行
は深く設定している。表2に示すパラメータの各組は、
受信感度補正曲線の形状が急激に曲率を変化しないよう
に滑らかな曲線を描くよう設定されている。なお、最大
感度Gmaxは40[dB]、最大深度dmaxは3
[m]とする。
【0028】図6は、表2のパラメータの各組を用いる
場合の深度d[pixel]と受信感度G(d)[d
B]の関係を表す受信感度補正曲線である。図6の横軸
は深度d[pixel]を表し、縦軸は受信感度G
(d)[dB]を表す。図6の受信感度補正曲線は、画
像に生じる横縞を抑え、広範囲の深度にわたって明瞭な
探査画像を得るための前述の〜の条件を満たしてい
る。
【0029】図7は、表2のパラメータの各組を用いて
図3に示す埋設物13a〜13fを探査したときの探査
画像である。図7(1)は表2の第2行のパラメータを
用いる場合の探査画像であり、図7(2)は表2の第3
行のパラメータを用いる場合の画像である。図7の探査
画像では、埋設物13a〜13fのすべてが検出されて
いることが判る。また、水平方向の縞模様も発生してい
ない。
【0030】図8は、(1)式を用いて受信感度補正曲
線を設定するとき、図6に示すような受信感度補正曲線
の形状となるパラメータの組を探す手順を示す。ステッ
プs1で開始し、ステップs2では受信感度補正開始深
度d1[m]を0.2≦d1≦0.4の範囲内から値を
設定する。ステップs3では、乗数nをn≧0、土壌減
衰量Ls[dB/m]を−3≦Ls<0のそれぞれの範
囲内から値を設定する。ステップs4では、深度d
[m]を変数として、受信感度G(d)[dB]を演算
する。ステップs5では、深度d[m]と深度d[m]
で必要な受信感度G(d)[dB]との関係を表す受信
感度補正曲線を記録紙やディスプレイに出力する。
【0031】ステップs6では、図8のフローチャート
の作業に従事する人によって、ステップs5で出力され
る受信感度補正曲線の形状が適切であるか否かが判断さ
れる。すなわち、受信感度補正開始深度d1[m]より
も深度d[m]が大きくなるときに受信感度G(d)
[dB]が急峻に立上がるか否かが判断される。急激な
曲率の変化を生じることなく滑らかに受信感度G(d)
[dB]が増加するか否かが判断される。一定の深度d
2[m]以上で受信感度G(d)[dB]が最大感度G
max[dB]となって飽和するか否かが判断される。
ステップs6で受信感度補正曲線の形状が適切でないと
判断される場合には、ステップs7に移り、パラメータ
である乗数nと土壌減衰量Ls[dB/m]の値を変更
し、ステップs4に戻る。ステップs6で受信感度補正
曲線の形状が適切であると判断される場合、ステップs
8へ移る。ステップs8では、深度d[m]での受信感
度G(d)[dB]を決定してステップs9で終了す
る。
【0032】以上の説明で受信感度補正曲線は、(1)
式のパラメータである乗数n、受信感度補正開始深度d
1[m]で土壌減衰量Ls[dB/m]を好適に選択す
ることで設定されるけれども、前述の〜の条件を満
たす曲線であれば受信感度補正曲線に設定することがで
きる。たとえば、放物線や楕円などの曲線を用いて受信
感度補正曲線を設定してもよい。
【0033】また以上の説明で、地中探査レーダは、土
壌中の埋設物を探査するものであるけれども、土壌に限
らず他の媒質中に存在する物体の探査にも利用すること
ができる。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、深度d
[m]で必要な受信感度G(d)[dB]を調節すると
きに、電磁波の拡散減衰および土壌減衰が考慮されるの
で、受信感度G(d)[dB]のパラメータである乗数
n、受信感度補正開始深度d1[m]、土壌減衰量Ls
[dB/m]を好適に選択することによって、探査画像
を明瞭にできる。
【0035】また本発明によれば、電磁波の減衰を物理
的に考慮するときの適切なパラメータを設定することが
できるので、実際の電磁波の減衰を補うように受信感度
G(d)[dB]を調節することができる。
【0036】また本発明によれば、受信感度G(d)
[dB]のパラメータは、乗数nをn≧0、受信感度補
正開始深度d1[m]を0.2≦d1≦0.4、土壌減
衰量Ls[dB/m]を−3≦Ls<0に設定される。
このようにパラメータを選択すると、探査画像に生じる
横縞を抑えることができ、広範囲の深度にわたって鮮明
な探査画像を得ることができる。
【0037】また本発明によれば、受信感度G(d)
[dB]は、受信感度補正開始深度d1[m]が一定に
選ばれる。深度d[m]が受信感度補正開始深度d1
[m]を越えるときに急峻に立上がる。曲率は急に変わ
らないで滑らかに増加する。一定の深度d2[m]以上
で最大感度Gmax[dB]となって飽和する。このよ
うに受信感度G(d)[dB]を調節すると、広範囲の
深度にわたって鮮明な探査画像を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である地中探査レーダの
電気的構成を示すブロック図である。
【図2】電磁波の物理的減衰を補正する、受信感度補正
曲線の概形を示すグラフである。
【図3】本発明を用いて探査する6つの地下埋設物13
a〜13fの配置図である。
【図4】(1)式に表1に示すパラメータの各組を代入
する場合の受信感度補正曲線である。
【図5】図4の受信感度補正曲線を用いて図3に示す埋
設物13a〜13fを探査したときの探査画像である。
【図6】(1)式に表2に示すパラメータの各組を代入
する場合の受信感度補正曲線である。
【図7】図6の受信感度補正曲線を用いて図3に示す埋
設物13a〜13fを探査したときの探査画像である。
【図8】(1)式を用いて受信感度補正曲線を設定する
とき、受信感度補正曲線を適切な形状とするパラメータ
の組を探す手順を示すフローチャートである。
【図9】地中探査レーダ1を用いて土壌2中に存在する
埋設物3を探査するときの概略的な構成図である。
【図10】地中探査レーダ1を用いて土壌2中に存在す
る埋設物3を探査するときの信号処理の原理を示す図で
ある。
【図11】従来の受信感度を用いる地下埋設物の探査結
果を示す図である。
【符号の説明】
11 地中探査レーダ 12 土壌 13 地下埋設物 17 送信電磁波 18 反射電磁波 19 アンテナ 21 送信機 22 受信機 23 処理回路 24 メモリ 25 入力装置 26 表示装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地中に電磁波を発信し、地下埋設物から
    反射する電磁波を受信して地下埋設物の位置探査を行う
    地中探査レーダにおいて、 地下埋設物の深度をd[m]、受信感度補正開始深度を
    d1[m]、地中での拡散減衰に関連する乗数をn、単
    位長さ当たりの土壌減衰量をLs[dB/m]として、
    深度d[m]での受信感度G(d)[dB]を、関係
    式: G(d)=n・10・log(d/d1)+2・Ls・
    (d−d1) に従って補正する受信感度補正手段を備えることを特徴
    とする地中探査レーダ。
  2. 【請求項2】 前記乗数nを3、前記受信感度補正開始
    深度d1を0.2〜0.4[m]、前記土壌減衰量Ls
    を10〜20[dB/m]として設定するパラメータ設
    定手段を含むことを特徴とする請求項1記載の地中探査
    レーダ。
  3. 【請求項3】 前記乗数nをn≧0、前記受信感度補正
    開始深度d1[m]を0.2≦d1≦0.4、前記土壌
    減衰量Ls[dB/m]を−3≦Ls<0として設定す
    るパラメータ設定手段を含むことを特徴とする請求項1
    記載の地中探査レーダ。
  4. 【請求項4】 地中に電磁波を発信し、地下埋設物から
    反射する電磁波を受信して地下埋設物の位置探査を行う
    地中探査レーダの受信感度補正方法において、 一定の深度d1[m]を受信感度補正開始深度とし、 受信感度補正開始深度d1[m]よりも深度d[m]が
    大きくなるときに受信感度G(d)[dB]が急峻に立
    上がり、 急激な曲率の変化を生じることなく、滑らかに受信感度
    G(d)[dB]が増加し、 一定の深度d2[m]以上で最大感度Gmax[dB]
    となって受信感度G(d)[dB]は飽和するように、
    受信感度補正曲線を設定し、 設定される受信感度補正曲線に従って受信感度G(d)
    [dB]を補正することを特徴とする地中探査レーダの
    受信感度補正方法。
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