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JPH1161078A - 接着剤組成物、接着体、接着方法及び光ディスクの製造方法 - Google Patents

接着剤組成物、接着体、接着方法及び光ディスクの製造方法

Info

Publication number
JPH1161078A
JPH1161078A JP1831098A JP1831098A JPH1161078A JP H1161078 A JPH1161078 A JP H1161078A JP 1831098 A JP1831098 A JP 1831098A JP 1831098 A JP1831098 A JP 1831098A JP H1161078 A JPH1161078 A JP H1161078A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive composition
weight
parts
compound
component
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP1831098A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiko Ishii
一彦 石井
Kiyohisa Tokuda
清久 徳田
Kenji Yoshida
謙司 吉田
Minoru Yokoshima
実 横島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Kayaku Co Ltd filed Critical Nippon Kayaku Co Ltd
Priority to JP1831098A priority Critical patent/JPH1161078A/ja
Publication of JPH1161078A publication Critical patent/JPH1161078A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Manufacturing Optical Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】光ディスク(特にDVD、MO)やICカード
用等の不透明な基材どうしの接着に適したエネルギー線
硬化型接着剤組成物の開発。 【解決手段】硬化速度の遅いエネルギー線重合性化合物
(A)、硬化速度の速いエネルギー線重合性化合物
(B)及びエネルギー線重合開始剤(C)を含有する接
着剤組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク(特に
DVD、MO)やICカード用等の不透明な基材どうし
の接着に適したエネルギー線硬化型接着剤組成物、接着
体、接着方法及び光ディスクの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、不透明な基材どうしの接着方法
は、熱による接着方法が採用されている。熱による接着
法には、エポキシ系、メラミン系、ウレタン系及びアク
リル系の樹脂と熱硬化剤によるものが多く、ホットメル
ト系樹脂等も知られている。
【0003】しかしながら、熱による接着方法では基材
が熱により反る、あるいは変形するなどの問題があっ
た。またホットメルト系樹脂では、熱安定性や耐候性が
悪く高温の環境下で使用することは困難であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記、従来の熱による
接着法では、基材の反り、変形を生じ、生産性に問題が
あり、その解決が望まれている。更に高記録密度化が要
求される光ディスク分野における接着においては接着
性、ディスクの反り、記録層の保護及び変形に対して、
より特性的に優れた保護膜や接着剤を使用しなければな
らないという課題が残っている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決すべく鋭意検討した結果、不透明な基材でも常
温で硬化ができ、かつ接着性、ディスクの反り、記録膜
の腐食の防止性及び変形等に優れた接着剤組成物、光デ
ィスク及びその製造方法を提供することに成功した。す
なわち、本発明は、(1)硬化速度の遅いエネルギー線
重合性化合物(A)、硬化速度の速いエネルギー線重合
性化合物(B)及びエネルギー線重合開始剤(C)を含
有する接着剤組成物、(2)硬化速度の遅いエネルギー
線重合性化合物(A)がグリシジル化合物であり、硬化
速度の速いエネルギー線重合性化合物(B)が脂環式エ
ーテル化合物であり、エネルギー線重合開始剤(C)が
光カチオン重合開始剤である(1)に記載の接着剤組成
物、(3)エネルギー線重合開始剤(C)が(A)ない
し(C)成分の全量(100重量部)に対して、0.0
5から0.6重量部の割合で含有される(1)又は
(2)に記載の接着剤組成物、(4)分子中に少なくと
も2個の水酸基を有するポリオール化合物(D)を含有
する(1)ないし(3)のいずれか一項に記載の接着剤
組成物、
【0006】(5)分子中に少なくとも2個の水酸基を
有するポリオール化合物(D)が酸性基を有しないポリ
オールである(4)に記載の接着剤組成物、(6)酸性
基を有しないポリオールがポリエーテルポリオール又は
ポリカプロラクトンポリオールである(5)に記載の接
着剤組成物、(7)ポリオールの分子量が200ないし
1000である(4)ないし(6)のいずれか一項に記
載の接着剤組成物、(8)充填剤(E)をさらに含有す
る(1)ないし(7)のいずれか一項に記載の接着剤組
成物、(9)硬化速度の遅いエネルギー線重合性化合物
(A)、硬化速度の速いエネルギー線重合性化合物
(B)、エネルギー線重合開始剤(C)、分子中に少な
くとも2個の水酸基を有する化合物(D)及び充填剤
(E)を含有し、(A)、(B)及び(D)成分の総量
100重量部に対し、(A)成分の含有量が5〜50重
量部、(B)成分の含有量が5〜90重量部、(D)成
分の含有量が5〜50重量部であり、さらに(C)成分
の含有量が0.01〜4重量部、(E)成分の含有量が
1〜60重量部であることを特徴とする接着剤組成物、
【0007】(10)グリシジル化合物、脂環式炭化水
素のエポキシ化物、光カチオン重合開始剤(C′)、分
子中に少なくとも2個の水酸基を有する化合物(D)及
び充填剤(E)を含有し、グリシジル化合物、脂環式炭
化水素のエポキシ化物及び(D)成分の総量100重量
部に対し、グリシジル化合物の含有量が10〜30重量
部、脂環式炭化水素のエポキシ化物の含有量が30〜8
0重量部、(D)成分の含有量が10〜40重量部であ
り、さらに(C′)成分の含有量が0.05〜0.5重
量部、(E)成分の含有量が1〜60重量部であること
を特徴とする接着剤組成物、(11)(1)ないし(1
0)のいずれか1項に記載の接着剤組成物の硬化物層を
有する接着体、(12)接着体が光ディスクである(1
1)の接着体、(13)光ディスクがMO又はDVDで
ある(12)の接着体、(14)接着体がICカードで
ある(11)の接着体、
【0008】(15)二つの基材のそれぞれの、又はど
ちらか一方の面に(1)ないし(10)のいずれか1項
に記載の接着剤組成物を塗布後、エネルギー線を塗布面
に照射し、次いでこの塗布面どうし、又はこの塗布面と
該接着剤組成物を塗布していないもう一方の基材の表面
を密着させることを特徴とする接着方法、(16)二つ
の基材のそれぞれの、又はどちらか一方の面に(1)な
いし(10)のいずれか1項に記載の接着剤組成物を塗
布後、塗布面の接着剤組成物中のエポキシ基の残存率が
50〜95%になるようにエネルギー線を照射し、次い
でこの塗布面どうし、又は塗布面と該接着剤組成物を塗
布してないもう一方の基材の表面を密着させることを特
徴とする接着方法、(17)光ディスク基板の記録層の
上に、又は該記録層の上に保護層がある場合には保護層
の上に、(1)ないし(10)のいずれか1項に記載の
接着剤組成物を塗布後、塗布された接着剤組成物中のエ
ポキシ基の残存率が50〜95%になるようにエネルギ
ー線を該塗布面に照射し、次いでこの塗布面どうしを密
着させることを特徴とする光ディスクの製造方法、(1
8)(10)に記載の接着剤組成物の硬化物層を有する
光ディスク、に関する。
【0009】本発明の接着剤組成物は、硬化速度の遅い
エネルギー線重合性化合物(A)、硬化速度の速いエネ
ルギー線重合性化合物(B)及びエネルギー線重合開始
剤(C)を含有する。エネルギー線としては、例えば紫
外線や電子線があげられるが、紫外線が好ましい。
【0010】本発明において、エネルギー線重合性化合
物の「硬化速度が速い」、「硬化速度が遅い」の目安は
次の通りである。即ち、エネルギー線重合性化合物の光
DSC(示差走査熱量計)における最大発熱時間(発熱
開始からピークまでの経過時間)が0.5分以内のもの
は「速い」ものに属し、0.5分以上のものは「遅い」
ものに属する。そして、遅いものでも好ましくは最大発
熱時間が10分以内、より好ましくは5分以内のものが
よい。通常「遅い」ものとしては、例えばグリシジル化
合物があげられ、「速い」ものとしては、例えば脂環式
炭化水素のエポキシ化物があげられる。
【0011】尚、本発明における光DSCの測定は、通
常下記のような装置及び試料を用いて行われる。 使用装置:910 Differential Scanning Calorimeter(Du
Pont Instruments) 使用セル:Part 9000786,901(TA Instruments) 紫外線照射量:3mW/cm2 試料:エネルギー線重合性化合物100重量部に光重合
開始剤1重量部加えた組成物 試料使用量:約3〜4mg 使用したエネルギー線重合開始剤:UVI-6990(後記.表
2の注*1参照)
【0012】上記の測定法で最大発熱時間が0.5分以
上のものでも、他のエネルギー線重合性化合物を添加併
用すると光DSCにおける最大発熱時間が0.5分以内
となるような化合物も好ましい「硬化速度が速い」化合
物に属する。このようなものとしては、例えばオキセタ
ン環を有する化合物があげられる。
【0013】尚、上記の最大発熱時間の区切りは目安で
あり、本発明の目的を達成する限り、若干の変動はあり
得る。
【0014】本発明で使用する硬化速度が遅いエネルギ
ー線重合性化合物(A)としては、例えばグリシジル化
合物があげられる。グリシジル化合物としては、グリシ
ジル基を有するものであれば特に制限はなく使用できる
が、通常分子量が75以上、好ましくは85以上のもの
が使用される。分子量の上限は特にないが、通常は、1
0000以下、好ましくは5000以下、より好ましく
は3000以下程度である。より具体的には、例えばリ
ノレイン酸ダイマーのグリシジルエステル等のグリシジ
ルエステル化合物やグリシジルエーテル化合物等を挙げ
ることができるが、グリシジルエーテル化合物が好まし
い。これらグリシジル化合物は1種又は2種以上、混合
して使用することができる。
【0015】グリシジルエーテル化合物としては、例え
ば芳香族グリシジルエーテル化合物や脂肪族グリシジル
エーテル化合物等があげられる。芳香族グリシジルエー
テル化合物としては、例えば1,2−エポキシ−2−ブ
チル−3−フェノキシプロパン、1,2−エポキシ−3
−メチル−3−フェノキシプロパン、1,3−ビス
(2,3−エポキシプロピロキシ)ベンゼン、1,2−
エポキシ−3−フェノキシプロパン、ビスフェノールA
のジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシ
ジルエーテル、フェノール・ノボラック型エポキシ樹
脂、クレゾール・ノボラック型エポキシ樹脂等があげら
れる。又、脂肪族グリシジルエーテル化合物としては、
例えばブチルグリシジルエーテル、1−アリルオキシ−
2,3−エポキシプロパン、1,4−ブタンジオールジ
グリシジルエーテル、グリセロールのトリグリシジルエ
ーテル、プロピレングリコールのグリシジルエーテル、
トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル等があ
げられる。
【0016】本発明で使用する硬化速度の速いエネルギ
ー線重合性化合物(B)としては、例えば脂環式エーテ
ル化合物があげられる。脂環式エーテル化合物はグリシ
ジル化合物を除く環状エーテル化合物で、例えば脂環式
炭化水素のエポキシ化物やオキセタン環を有する化合物
があげられる。
【0017】脂環式炭化水素のエポキシ化物としては、
例えばエポキシ基を有する環状脂肪族化合物(以下脂環
族エポキシ化合物という)があげられる。脂環族エポキ
シ化合物としては、例えば4〜7員環の環状脂肪族基上
にこれらの環と1辺を共有したエポキシ基を有する脂環
族エポキシ化合物があげられ、分子量が52以上、好ま
しくは100以上のものが挙げられる。分子量の上限は
特にないが、通常は500以下である。この脂環族エポ
キシ化合物は、好ましくは、環状脂肪族基とエポキシ基
をそれぞれ1〜3個、より好ましくは1〜2個有するも
のであり、好ましくはエポキシ基を有する環状脂肪族基
を1ないし3個、さらに好ましくは1または2個有する
ものである。エポキシ基を有する環状脂肪族基を複数持
つ化合物の場合、該環状脂肪族基は架橋基を介さずに直
接結合していても、また架橋基を介して結合していても
よい。架橋基としては炭素以外の酸素、硫黄等の異項原
子(但し窒素原子は除く)を架橋基中に含んでいてもよ
い分岐又は非分岐の炭素数1ないし10程度の炭化水素
鎖もしくは炭素以外の酸素、硫黄等の異項原子(但し窒
素原子は除く)等を挙げることが出来る。
【0018】この脂環族エポキシ化合物の具体例として
は、例えばエポキシ基を有する環状脂肪族基を1つ有す
る化合物としてはエポキシ基以外に環上に置換基を有し
ない化合物及びリモネンジオキサイド、4−ビニルシク
ロヘキセンモノオキサイド等の脂肪族環上にエポキシ基
以外に炭素数が1ないし10程度の脂肪族炭化水素基を
有する化合物等が挙げられる。また、エポキシ基を有す
る環状脂肪族基を複数持つ化合物としては、例えば
(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−
(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペート、ビス
−(2,3−エポキシシクロペンチル)エーテル、
(2,3−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジペート、ジシクロペンタジエンジオキサイド等
が挙げられる。
【0019】又、オキセタン環を有する脂環式エーテル
化合物としては、例えば3−メチル−3−ヒドロキシメ
チルオキセタン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オ
キセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン等があげられ
る。
【0020】又、上記の脂環式エーテル基を側鎖に有す
るポリマーも本発明における脂環式エーテル化合物に含
まれる。このような脂環式エーテル基を側鎖に有するポ
リマーとしては、例えば4−ビニルシクロヘキセンモノ
オキサイドのホモポリマー、又は4−ビニルシクロヘキ
センモノオキサイドとその他の不飽和二重結合を有する
モノマーとの共重合体等をあげることができる。
【0021】これら、脂環式エーテル化合物(B)は1
種又は2種以上、混合して使用することができる。
【0022】次に、上記化合物の代表的なものの光DS
Cにおける最大発熱時間の測定結果の一部を表1にあげ
る。
【0023】
【表1】 表1 試料No. エネルギー線重合性化合物 最大発熱時間 1. ビスフェノールAのジグリシジルエーテル 0.8分 2. 水添ビスフェノールAのジグリシジルエーテル 1.2分 3. (3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル−3,4− エポキシシクロヘキサンカルボキシレート 0.2分 4. ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル) アジペート 0.3分 5. 1,4−ビス[(3−エチル−3−オキセタニル メトキシ)メチル]ベンゼン (a)他のエネルギー線重合性化合物不使用 3.0分以上 (b)他のエネルギー線重合性化合物使用 0.3分
【0024】注) 使用装置:910 Differential Scanning Calorimeter(Du
Pont Instruments) 使用セル:Part 9000786,901(TA Instruments) 紫外線照射量:3mW/cm2 試料: No.1〜5(a):エネルギー線重合性化合物100
重量部に光重合開始剤1重量部加えた組成物 No.5(b):エネルギー線重合性化合物95重量
部、他のエネルギー線重合性化合物5重量部に光重合開
始剤1重量部加えた組成物 試料使用量:約3〜4mg 使用したエネルギー線重合開始剤:UVI-6990(後記.表
2の注*1参照) 使用した他のエネルギー線重合性化合物:ビス−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)アジペート
【0025】エネルギー線重合開始剤(C)としては、
例えば光カチオン重合開始剤があげられる。光カチオン
重合開始剤の具体例としては、例えば4,4′−ビス
〔ジフェニルスルフォニオ〕フェニルスルフィド−ビス
−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4′−ビス〔ジ
フェニルスルフォニオ〕フェニルスルフィドービスーヘ
キサフルオロフォスフェート、4,4′−ビス〔ジ(β
−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニオ〕フェニ
ルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、
4,4′−ビス〔ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニ
ルスルフォニオ〕フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフ
ルオロフォスフェート、トリフェニルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート、2,4−ジエチル−7−
〔ジ(p−フルオロフェニル)スルフォニオ〕チオキサ
ントンヘキサフルオロアンチモネート、2−イソプロピ
ル−7−〔ジ(p−フルオロフェニル)スルフォニル〕
チオキサントンヘキサフルオロフォスフェート、1−ク
ロロ−4−プロピルオキシ−7−〔ジフェニルスルフォ
ニオ〕チオキサントンヘキサフルオロアンチモネート等
を挙げることができる。この光カチオン重合開始剤は、
通常γ−ブチロラクトンやプロピオンカーボネート等に
溶解して販売、使用される。
【0026】本発明の接着剤に適する組成物を構成する
(A)〜(C)成分の使用割合としては、通常、この三
者の総量中、(A)成分の含有量は、10〜95重量
%、好ましくは10〜85重量%、さらに好ましくは1
5〜65重量%、(C)成分の含有量は,好ましくは
0.01〜10重量%、より好ましくは0.05〜5重
量%、更に好ましくは0.05〜1重量%、特に好まし
くは0.05〜0.6重量%であり、残部が(B)成分
であり、その好ましい含量は4.99重量%以上、より
好ましくは14.95%以上、更に好ましくは34.9
重量%以上であり、その上限は、好ましくは89.99
%以下、より好ましくは89.95%以下、更に好まし
くは84.9重量%以下である。尚、金属への腐食性を
考慮すると(C)成分の含有量は少ない方が好ましい。
【0027】本発明の接着剤組成物には、さらに分子中
に少なくとも2個の水酸基を有する化合物(D)、充填
剤(E)及び/またはラクトン化合物(F)を含有させ
ることができる。分子中に少なくとも2個の水酸基を有
する化合物(D)やラクトン化合物(F)は、主とし
て、硬化速度の調整や接着力をより高めるため、又硬化
被膜の柔軟性をより高めるため(耐衝撃性の向上)に使
用されるが、接着剤組成物の経時安定性(ポットライ
フ)を考慮すると、分子中に少なくとも2個の水酸基を
有する化合物(D)が好ましい。又、充填剤(E)は主
としてチクソトロピー性の付与又は向上のために使用さ
れる。
【0028】分子中に少なくとも2個の水酸基を有する
化合物(D)としては、フェノール性水酸基以外の酸性
基の存在しないものが好ましく、例えば水酸基以外の官
能基を有しないポリオール化合物(D−1)、ポリエス
テルポリオール化合物(D−2)、ポリカプロラクトン
ポリオール化合物(D−3)、フェノール性水酸基を有
するポリオール化合物(D−4)、ポリカーボネートポ
リオール等を挙げることができる。この分子中に少なく
とも2個の水酸基を有する化合物(D)を用いることに
より、エネルギー線照射後の塗膜表面の皮膜の形成をよ
り強く抑制することができ、表面の粘着性を妨げないた
め、貼り合わせ面が不均一にならない接着剤を得ること
ができる。又、本発明の接着剤を使用した接着体に、よ
り高い耐衝撃性を付与することができる。
【0029】アルコール性水酸基以外の官能基を有しな
いポリオール化合物(D−1)としては、例えばエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,9−ノナンジ
オール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジ
メチロール、シクロヘキサンジメチロール、トリメチロ
ールプロパン、グリセリン、水添ポリブタジエンポリオ
ール、水添ダイマージオール等の脂肪族ポリオール、ジ
エチレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリ
エチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコール、トリメチロールプロパンポ
リエトキシトリオール、グリセリンポリプロポキシトリ
オール、ビスフェノールAポリエトキシジオール、ビス
フェノールFポリエトキシジオール、ジトリメチロール
プロパン等のエーテル結合を1つもしくは2つ以上有す
る(ポリ)エーテルポリオールを挙げることができる。
【0030】ポリエステルポリオール化合物(D−2)
としては、例えば上記のアルコール性水酸基以外の官能
基を有しないポリオール化合物(D−1)と多塩基酸
(例えばマレイン酸、コハク酸、アジピン酸、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、水添ダイマー酸)又はその無水物
との反応物等を挙げることができる。
【0031】ポリカプロラクトンポリオール化合物(D
−3)としては、例えば上記のアルコール性水酸基以外
の官能基を有しないポリオール化合物(D−1)とε−
カプロラクトンの反応物、あるいは上記のアルコール性
水酸基以外の官能基を有しないポリオール化合物(D−
1)と前記多塩基酸又はその無水物とε−カプロラクト
ンの反応物等を挙げることができる。
【0032】フェノール性水酸基を有するポリオール化
合物(D−4)としては、例えばビスフェノールF、フ
ェノールノボラック、クレゾールノボラック等の分子中
に少なくとも2個の水酸基を有する化合物等を挙げるこ
とができる。
【0033】これらの(D)成分のうち、より好ましい
化合物としては、水酸基を2〜5個、より好ましくは2
〜3個有する化合物があげられる。又、接着剤組成物の
経時安定性(ポットライフ)を考慮すると、例えばアル
コール性水酸基以外の官能基を有しないポリオール化合
物(D−1)、ポリカプロラクトンポリオール化合物
(D−3)等の酸性基を有しないポリオールを挙げるこ
とができる。アルコール性水酸基以外の官能基を有しな
いポリオール化合物(D−1)の中では、エーテル結合
を2つ以上有するポリエーテルポリオールが好ましい。
又、ポリカプロラクトンポリオール化合物(D−3)の
中では、アルコール性水酸基以外の官能基を有しないポ
リオール化合物(D−1)とε−カプロラクトンとの反
応物が好ましい。さらに好ましい化合物としては、例え
ばポリテトラメチレングリコール、ポリカプロラクトン
ジオール、ポリカプロラクトントリオール等を挙げるこ
とができる。
【0034】充填剤(E)としては、例えば二酸化珪
素、二酸化チタン、アルミナ、硫酸バリウム、カオリ
ン、タルク、クレー、炭酸カルシウム、ベントナイト、
ガラス繊維、炭素繊維、雲母、有機フィラー(例えば樹
脂ビーズ)等の公知慣用の充填剤を挙げることができ
る。
【0035】ラクトン化合物(F)としては、例えばε
−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン及びδ−バレロ
ラクトン等を挙げることができる。好ましいものとして
は、例えばε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトンを
挙げることができる。
【0036】本発明の接着剤組成物中、前記(D)、
(E)及び(F)成分の使用割合としては、前記(A)
〜(C)成分の総量、100部に対して(D)成分は、
好ましくは0〜60部、より好ましくは0〜50部、
(F)成分は、好ましくは0〜60部、より好ましくは
0〜50部、(E)成分は、(A)〜(D)、(F)成
分の総量、100部に対して、好ましくは0〜60部、
より好ましくは0〜40部である。前記(A)〜(C)
成分の他に(D)成分を使用する場合、その使用量は、
(A)、(B)及び(D)成分の総量100重量部に対
し、(A)成分は好ましくは5〜50重量部、より好ま
しくは10〜30重量部、(B)成分は好ましくは5〜
90重量部、より好ましくは30〜80重量部、(D)
成分は、好ましくは5〜50重量部、より好ましくは1
0〜40重量部であり、(C)成分は,好ましくは0.
01〜10重量部、より好ましくは0.05〜1重量
部、特に好ましくは0.05〜0.5重量部である。さ
らに、(E)成分を使用する場合、その使用量は、
(A)、(B)及び(D)成分の総量100重量部に対
し、1〜60重量部、より好ましくは5〜40重量部で
ある。
【0037】本発明の組成物には、更に必要に応じて、
(A)及び(B)成分以外のカチオン重合性物質、(メ
タ)アクリレート化合物、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
レベリング剤、消泡剤、重合禁止剤等を併用することも
できる。(A)及び(B)成分以外のカチオン重合性物
質としては、例えばn−ブチルビニルエーテル、シクロ
ヘキシルビニルエーテル、ブタンジオールジビニルエー
テル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、シク
ロヘキサンジメチロールジビニルエーテル、トリメチロ
ールプロパントリビニルエーテル等のビニルエーテル化
合物等が挙げられ、(メタ)アクリレート化合物として
は、例えはエポキシ(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリレートオリゴマーや(メタ)アクリレートモノマ
ー等が挙げられる。
【0038】本発明の接着剤組成物は、前記の(A)〜
(E)成分及びその他の成分を任意の順序で、もしくは
全部を一緒に適宜均一に溶解、混合、又は分散等を行う
ことにより調製することができる。
【0039】本発明の接着体は、上記の接着剤組成物の
硬化物層を介して二つの基材を接着したものである。硬
化物層の膜厚としては、例えば5〜100μm程度が好
ましい。基材としては、特に制限はないが、上記の接着
剤組成物の機能を十分に利用する観点からすると、通常
280nm〜380nmの波長におけるエネルギー線が
透過しない基材が好ましく、例えはポリカーボネート製
の基材にアルミ等の金属のスパッタ膜等からなる記録層
を設けた光ディスク用基板があげられる。二つの基材は
同種のものでも、異なるものでもよい。
【0040】この二つの基材を接着するには、例えば次
のようにすればよい。即ち、二つの同種の又は異なる基
材のそれぞれの又はどちらか一方の面に上記の接着剤組
成物をスピンコーター、スクリーン印刷機等により、厚
さ5〜100μm、好ましくはスクリーン印刷機等によ
り5〜50μm、より好ましくは10〜30μmになる
ように塗布し、塗布された接着剤組成物中のエポキシ基
の残存率(赤外吸収スペクトル分析法等により定量され
た初期のエポキシ基の量に対する、紫外線等のエネルギ
ー線を照射後のエポキシ基の量の割合を%で表示)が通
常は50〜95%、好ましくは60〜90%の範囲にな
るように紫外線等のエネルギー線を照射する(紫外線等
のエネルギー線のエネルギーを調節する)。エポキシ基
の残存率が95%以上の場合、十分に硬化せず、又、残
存率が50%以下の場合、接着性が悪くなる。次いで二
つの基材上の紫外線等のエネルギー線照射面どうし又は
一方の塗布面と塗布してないもう一方の基材の表面を接
着し、例えば常温(約20℃)又は加温(約20〜50
℃)の状態で0.5〜24時間程度放置すればよい。放
置時間が0.5時間以下でも接着は可能である。
【0041】本発明の光ディスクは、上記の接着剤組成
物の硬化物層を介して光ディスク用基板と他の基板を接
着したものである。硬化物層の膜厚としては、例えば5
〜100μm程度が好ましい。光ディスク用基板として
は、例えばポリカーボネート製の基板にアルミ等の金属
のスパッタ膜等からなる記録層を設けたもので、通常2
80nm〜380nmの波長におけるエネルギー線が透
過しないものである。他の基板としては、例えば光ディ
スク用基板があげられる。本発明の光ディスクとして
は、MO(光磁気ディスク)、DVD(デジタル バー
サタイル又はビデオ ディスク)等が挙げられる。これ
らのうち、両面読み込み式のMOやDVD及び片面二層
読み込み式のDVDは不透明基材どうしを接着する必要
があり、本発明の接着剤組成物の性能を十分に利用する
点で好ましい。
【0042】本発明の光ディスクを製造するには、例え
ば次のようにすればよい。即ち、アルミ等の金属のスパ
ッタ膜等からなる記録層を有する不透明な光ディスクの
記録層の上に、又は記録層の上に保護層(通常は、紫外
線硬化型樹脂組成物を硬化させたもの)がある場合には
その上に、前記接着剤組成物(この場合は光ディスク用
接着剤組成物とも呼ばれる)をスピンコーター、スクリ
ーン印刷機等により厚さ5〜100μmになるように塗
布し、塗布された接着剤組成物中のエポキシ基の残存率
(赤外吸収スペクトル分析法等により定量した初期のエ
ポキシ基の量に対する、紫外線を照射後のエポキシ基の
量の割合を%で表示)が通常は50〜95%、好ましく
は60〜90%の範囲になるように紫外線等のエネルギ
ー線を照射する。エポキシ基の残存率が95%以上の場
合、十分に硬化せず、又、残存率が50%以下の場合、
接着性が悪くなる。次いでこの塗布面どうしを接着させ
ることにより、例えば常温(約20℃)又は加温(約2
0〜50℃)の状態で0.5〜24時間の間で接着剤組
成物が硬化し、本発明の光ディスクを得ることができ
る。接着剤組成物の硬化速度が速い場合、放置時間が
0.5時間以下でも接着は可能である。
【0043】本発明のICカードは、不透明な基材とI
Cチップ及び/又はポリイミド等のポリマーで被覆され
た銅線等から製造される発進コイルが本発明の接着剤組
成物の硬化膜層を介して接着しているものである。不透
明な基材として、例えば白色顔料を含有したポリ塩化ビ
ニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート
のシート等があげられる。このICカードは上記と同様
にして不透明な基材とICチップを接着して製造され
る。尚、不透明な基材とICチップを接着したICカー
ドは接触型ICカードと呼ばれ、不透明な基材とICチ
ップ及び発進コイルを接着したICカードは非接触型I
Cカードと呼ばれる。
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に具体的に説
明する。 実施例1〜7、比較例1,2 表2の配合組成にしたがって、本発明の接着剤組成物を
調製した(表2において、数値は重量部である)。調製
された接着剤組成物をアルミ蒸着膜を記録層として有す
る光ディスク基板の記録層の上にスクリーン印刷法によ
り、厚さ20μmになるように塗布し、この塗布面に紫
外線を照射し、各組成物のエポキシ基の残存率(紫外吸
収スペクトル分析法により定量した、塗布面の初期のエ
ポキシ基の量に対する、紫外線を照射後のエポキシ基の
量の割合を%で表示)が80%(実施例1〜3)、90
%(実施例4〜7)、40%(比較例1)、97%(比
較例2)になるように紫外線を照射し、ついでこの塗布
面どうしを張り合せ、約25℃で24時間放置し、試験
片(光ディスク)を得た。この試験片を用いて、硬化
性、耐久性を評価し、結果を表2に示した。又、ピール
値(g/cm)は別途作成した試験片を用いて(製法は
下記参照)評価し、結果を表2に示した。
【0045】
【表2】 表2 実 施 例 1 2 3 4 5 6 7 (A)成分 ビスフェノールAグリシジル エーテル 70 70 70 エピコート1001 *4 30 EOCN−104S *5 40 35 11 (B)成分 ビス(3,4−エポキシシクロ ヘキシル)アジペート 30 30 30 40 40 35 56 (C)成分 UVI−6990 *1 1.0 2.0 0.5 0.5 0.5 PCI−062 *2 0.5 0.3 (D)成分 プラクセル205 *6 16 10 ポリテトラメチレングリコール (分子量650) 24 (E)成分 二酸化珪素(平均粒径5μ) 8 (F)成分 γ−ブチロラクトン 30 20 ε−カプロラクトン 20 その他の成分 モダフロー *3 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 1.0 ─────────────────────────────────── エポキシ基残存率(%) 80% 80% 80% 90% 90% 90% 90% 硬化性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ピール値(g/cm) 40 35 45 50 80 70 100 耐久性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0046】注)*1 UVI−6990:ユニオンカ
ーバイド(株)製、光カチオン重合開始剤、4,4′−
ビス〔ジフェニルスルフォニオ〕フェニルスルフィド−
ビス−ヘキサフルオロフォスフェート、プロピレンカー
ボネート50%希釈品。従って、この(C)成分の添加
量は表示量の半分となる。 *2 PCI−062:日本化薬(株)製、光カチオン
重合開始剤2−イソプロピル−7−〔ジ(p−フルオロ
フェニル)スルフォニオ〕チオキサントンヘキサフルオ
ロフォスフェート *3 モダフロー:モンサント・ケミカル(株)製、レ
ベリング剤 *4 エピコート1001:油化シェルエポキシ(株)
製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂。 *5 EOCN−104S:日本化薬(株)製、o−ク
レゾール・ノボラック型エポキシ樹脂。 *6 プラクセル205:ダイセル化学工業(株)製、
ポリカプロラクトンジオール。
【0047】硬化性試験:試験片につき、張り合せた基
材を剥離し、その表面の状態を観察した。 ○・・・・タックが認められない △・・・・少しタックが認められる ×・・・・全く硬化していない
【0048】ピール試験:厚さ100μmのPC(ポリ
カーボネート)フィルムとPC板とを実施例と同様にし
て貼り合わせ、試験片を得た。この試験片を用いてピー
ル試験を行ない(日新科学(株)製 90度剥離試験機
(モデル NK−PT−DA型)で、スピード30目盛
りにてフィルムを剥離する)、ピール値(g/cm)を
測定した。数値が大きいほど接着性に優れている。
【0049】耐久性試験:試験片を用いて、80℃、8
5%RHの条件下に100時間、放置後、試験片を観察
した。 ○・・・・ピンホール、反り等の異常はみられない △・・・・ピンホール、反り等がややみられる ×・・・・ピンホール、反り等が、全面にみられる
【0050】表2から明らかなように本発明の接着剤組
成物及び接着方法(例えば光ディスクの製造方法)を使
用した接着体(例えば光ディスク)は、接着性、耐久性
に優れている。
【0051】実施例8、9 表3の配合組成にしたがって、本発明の接着剤組成物を
調製した(表3において、数値は重量部である)。調製
された接着剤組成物をアルミ蒸着膜を記録層として有す
る光ディスク基板の記録層の上にスクリーン印刷法によ
り、厚さ20μmになるように塗布し、この塗布面に紫
外線を照射し、各組成物のエポキシ基の残存率(紫外吸
収スペクトル分析法により定量した、塗布面の初期のエ
ポキシ基の量に対する、紫外線を照射後のエポキシ基の
量の割合を%で表示)が80%となるように紫外線を照
射し、ついでこの塗布面どうしを張り合せ、約25℃で
24時間放置し、試験片(光ディスク)を得た。その
後、張り合せた基材をデュポン式衝撃性試験器(JIS
K5400 8.3.2,荷重=500g,落下高さ
=50cm,撃ち型=0.5インチ)にて評価し外観を
観察した。その結果、実施例8のものは剥がれ等が全く
認められず、高い耐衝撃性を有するものであることが示
された。実施例9のものも比較的良好な耐衝撃性を示し
たが、この試験においては少し、部分的な剥がれも観察
された。又、得られた試験片は硬化性、剥がれ難さ(ピ
ール値)、耐久性等においてはいずれも良好なものであ
った。
【0052】
【表3】
【0053】表3から明らかなように、(D)成分を併
用した本発明の接着剤組成物を使用すると、より高い耐
衝撃性を有する接着体が得られる。
【0054】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物及び接着方法は、
硬化性に優れ、接着性、耐久性に優れた接着体を与え
る。又、分子中に少なくとも2個の水酸基を有する化合
物(D)もしくは(F)成分を用いることにより、エネ
ルギー線照射後の塗膜表面の皮膜の形成をより強く抑制
することができ、表面の粘着性を妨げないため、貼り合
わせ面が不均一にならない接着剤を得ることができる。
又、本発明の接着剤を使用した接着体に、より高い耐衝
撃性を付与することができる。さらに、充填剤(E)を
用いることにより、チクソトロピー性が付与され又は向
上し、本発明の接着剤組成物のスクリーン印刷適性を高
めることができる。

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】硬化速度の遅いエネルギー線重合性化合物
    (A)、硬化速度の速いエネルギー線重合性化合物
    (B)及びエネルギー線重合開始剤(C)を含有する接
    着剤組成物。
  2. 【請求項2】硬化速度の遅いエネルギー線重合性化合物
    (A)がグリシジル化合物であり、硬化速度の速いエネ
    ルギー線重合性化合物(B)が脂環式エーテル化合物で
    あり、エネルギー線重合開始剤(C)が光カチオン重合
    開始剤である請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. 【請求項3】エネルギー線重合開始剤(C)が(A)な
    いし(C)成分の全量(100重量部)に対して、0.
    05から0.6重量部の割合で含有される請求項1又は
    2に記載の接着剤組成物。
  4. 【請求項4】分子中に少なくとも2個の水酸基を有する
    ポリオール化合物(D)をさらに含有する請求項1ない
    し3のいずれか一項に記載の接着剤組成物。
  5. 【請求項5】分子中に少なくとも2個の水酸基を有する
    ポリオール化合物(D)が酸性基を有しないポリオール
    である請求項4に記載の接着剤組成物。
  6. 【請求項6】酸性基を有しないポリオールがポリエーテ
    ルポリオール又はポリカプロラクトンポリオールである
    請求項5に記載の接着剤組成物。
  7. 【請求項7】ポリオールの分子量が200ないし100
    0である請求項4ないし6のいずれか一項に記載の接着
    剤組成物。
  8. 【請求項8】充填剤(E)をさらに含有する請求項1な
    いし7のいずれか一項に記載の接着剤組成物。
  9. 【請求項9】硬化速度の遅いエネルギー線重合性化合物
    (A)、硬化速度の速いエネルギー線重合性化合物
    (B)、エネルギー線重合開始剤(C)、分子中に少な
    くとも2個の水酸基を有する化合物(D)及び充填剤
    (E)を含有し、(A)、(B)及び(D)成分の総量
    100重量部に対し、(A)成分の含有量が5〜50重
    量部、(B)成分の含有量が5〜90重量部、(D)成
    分の含有量が5〜50重量部であり、さらに(C)成分
    の含有量が0.01〜4重量部、(E)成分の含有量が
    1〜60重量部であることを特徴とする接着剤組成物。
  10. 【請求項10】グリシジル化合物(A′)、脂環式炭化
    水素のエポキシ化物(B′)、光カチオン重合開始剤
    (C′)、分子中に少なくとも2個の水酸基を有する化
    合物(D)及び充填剤(E)を含有し、(A′)、
    (B′)及び(D)成分の総量100重量部に対し、
    (A′)成分の含有量が10〜30重量部、(B′)成
    分の含有量が30〜80重量部、(D)成分の含有量が
    10〜40重量部であり、さらに(C′)成分の含有量
    が0.05〜0.5重量部、(E)成分の含有量が1〜
    60重量部であることを特徴とする接着剤組成物。
  11. 【請求項11】請求項1ないし10のいずれか1項に記
    載の接着剤組成物の硬化物層を有する接着体。
  12. 【請求項12】接着体が光ディスクである請求項11の
    接着体。
  13. 【請求項13】光ディスクがMO又はDVDである請求
    項12の接着体。
  14. 【請求項14】接着体がICカードである請求項11の
    接着体。
  15. 【請求項15】二つの基材のそれぞれの、又はどちらか
    一方の面に請求項1ないし10のいずれか1項に記載の
    接着剤組成物を塗布後、エネルギー線を塗布面に照射
    し、次いでこの塗布面どうし、又はこの塗布面と該接着
    剤組成物を塗布していないもう一方の基材の表面を密着
    させることを特徴とする接着方法。
  16. 【請求項16】二つの基材のそれぞれの、又はどちらか
    一方の面に請求項1ないし10のいずれか1項に記載の
    接着剤組成物を塗布後、塗布面の接着剤組成物中のエポ
    キシ基の残存率が50〜95%になるようにエネルギー
    線を照射し、次いでこの塗布面どうし、又は塗布面と該
    接着剤組成物を塗布してないもう一方の基材の表面を密
    着させることを特徴とする接着方法。
  17. 【請求項17】光ディスク基板の記録層の上に、又は該
    記録層の上に保護層がある場合には保護層の上に、請求
    項1ないし10のいずれか1項に記載の接着剤組成物を
    塗布後、塗布された接着剤組成物中のエポキシ基の残存
    率が50〜95%になるようにエネルギー線を該塗布面
    に照射し、次いでこの塗布面どうしを密着させることを
    特徴とする光ディスクの製造方法。
  18. 【請求項18】請求項10に記載の接着剤組成物の硬化
    物層を有する光ディスク。
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