JPH11507098A - キレート化剤含有の噴霧乾燥された成分 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ｉ）少なくとも５０重量％、好ましくは少なくとも６０重量％、のキレート化剤、ｉｉ）１重量％〜２５重量％、好ましくは５重量％〜１０重量％、のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の硫酸塩、およびｉｉｉ）好ましくは１０重量％より少ない遊離湿分、を含んでなる、高いキレート化剤活性を有する、自由流動性の粒子形態の噴霧乾燥された成分、に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 キレート化剤含有の噴霧乾燥された成分 本発明は、キレート化剤、特にジエチレントリアミンペンタ（メチレンホスホ ン酸）またはその塩、を含有する噴霧乾燥された成分に関する。このような成分 は、粒状洗剤製品において有用であり、そしてまた、棒状セッケン、洗剤タブレ ットおよび他の洗剤の形態、例えば、押出物、凝集物等、の製造における中間生 成物として有用である。 米国特許（ＵＳ−Ａ）第４，２５９，２００号明細書（１９８１年３月３１日 発行）には、カルシウム、マグネシウム、亜鉛またはアルミニウムのイオンと錯 化したホスホン酸塩が開示されており、金属イオン／ホスホン酸塩のモル比は少 なくとも１：１である。この米国特許明細書には、マグネシウムおよびホスホン 酸塩を、水を包含する適当な溶媒中でプレミックスし、必要に応じて他の洗剤成 分と混合し、噴霧乾燥することできることが開示されている。漂白組成物におけ る貯蔵安定性の改良が探求されている。 欧州特許出願（ＥＰ−Ａ）第０，２２５，３０９号明細書（１９８７年６月１ ０日発行）には、自由流動性および貯蔵性を改良する目的で、ジエチレントリア ミンペンタ（メチレンホスホン酸）を含んでなる粒子の中にアルカリ金属または アルカリ土類金属の塩を添加することが開示されている。硫酸塩の量はキレート 化剤の乾燥重量の６０％〜２００％であり、０．６：１〜２：１の金属イオン塩 ／キレート化剤の重量比に相当する。噴霧乾燥後の好ましい含水量は粒子の１０ 重量％より少ない。 先行技術には、キレート化剤含量（少なくとも５０重量％）が高く、なおかつ すぐれた自由流動性を維持する、噴霧乾燥された成分を製造できることは示唆さ れていない。 本発明の目的は、高いキレート化剤活性を有する自由流動性の粒子の形態であ る、噴霧乾燥された成分、を提供することである。 発明の要約 本発明の目的は、下記成分ｉ）〜ｉｉｉ）を含んでなる噴霧乾燥された成分、 により達成される。 ｉ）少なくとも５０重量％、好ましくは少なくとも６０重量％、のキレート化 剤、 ｉｉ）１重量％〜２５重量％、好ましくは５重量％〜１０重量％、のアルカリ 金属またはアルカリ土類金属の硫酸塩、および ｉｉｉ）好ましくは１０重量％より少ない遊離湿分。 このキレート化剤は、好ましくはホスホン酸またはコハク酸、あるいはホスホ ン酸またはコハク酸の塩であり、より好ましくはキレート化剤は、ジエチレント リアミンペンタ（メチレンホスホン酸）、エチレンジアミン−Ｎ，Ｎ’−ジコハ ク酸、またはそれらの混合物、またはそれらの塩、から成る群より選択される。 このアルカリ土類金属は、好ましくはマグネシウムである。 発明の詳細な説明 本発明の噴霧乾燥された成分は、キレート化剤を含んでなる。キレート化剤は 、可溶性キレート化剤を形成する金属イオン、例えば、鉄および／またはマンガ ン、と錯化する能力を有するために、例えば、洗剤組成物において、使用される 。適当なキレート化剤は、アミノカルボン酸塩、アミノホスホン酸塩、多官能的 に置換された芳香族キレート化剤およびそれらの混合物、から成る群より選択す ることができる。 有用なアミノカルボン酸塩は、エチレンジアミン四酢酸塩（「ＥＤＴＡ」）、 Ｎ−ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレン ジアミン四プロピオン酸塩、トリエチレンテトラアミン六酢酸塩、ジエチレント リアミン五酢酸塩、およびエタノールジグリシン、それらのアルカリ金属、アン モニウムおよび置換アンモニウムの塩、およびそれらの混合物、を包含する。 有用なアミノホスホン酸塩は、ＤＥＱＵＥＳＴ^Rとして販売されているエチレ ンジアミンテトラキス（メチレンホスホン酸塩）、を包含する。好ましくは、こ れらのアミノホスホン酸塩は、約６個より多い炭素原子を有するアルキル基また はアルケニル基を含有しない。 特に好ましいキレート化剤は、ジエチレントリアミンペンタ（メチレンホスホ ン酸）（「ＤＴＰＭＰ」）およびエチレンジアミンテトラ（メチレンホスホン酸 ）（ＥＤＴＭＰ）である。 多官能的に置換された芳香族キレート化剤は、また、本発明における成分にお いて有用である。米国特許（ＵＳ−Ａ）第３，８１２，０４４号明細書（Ｃｏｎ ｎｏｒ ｅｔ ａｌ．、１９７４年５月２１日発行）を参照のこと。酸の形態の この型の好ましい化合物は、ジヒドロキシジスルホベンゼン、例えば、１，２− ジヒドロキシ−３，５−ジスルホベンゼン、である。 本発明での使用に好ましい生物分解性キレート化剤は、エチレンジアミン−Ｎ ，Ｎ’−ジコハク酸塩（「ＥＤＤＳ」）、特に米国特許（ＵＳ−Ａ）第４，７０ ４，２３３号明細書（ＨａｒｔｍａｎおよびＰｅｒｋｉｎｓ、１９８７年１１月 ３日発行）に記載されているような［Ｓ，Ｓ］異性体、である。 マグネシウム、アルミニウムまたは亜鉛の硫酸塩が、本発明において使用する ために好ましい。硫酸マグネシウムが最も好ましい。エプソム（Ｅｐｓｏｍ）塩 、ＭｇＳＯ₄・７Ｈ₂Ｏ、すなわち、７モルの水をもつ硫酸マグネシウムの水和し た結晶質の形態、が特に好ましい。 本発明において使用するキレート化剤は、水溶液で商業的に入手可能な供給源 から提供されるのが都合が良い。典型的には商業的に入手可能な溶液は、約４０ 重量％〜約６０重量％のキレート化剤活性を有する。噴霧乾燥された成分は、こ のような水溶液を必要量の硫酸塩と、必要に応じて全体の固形分を減少させるた めにさらに水を添加して、混合し、次いで溶液を慣用の向流または並流の噴霧乾 燥塔の中にスプレーすることによって、製造することができる。この塔において 、高温ガス、通常は熱空気、により、水を蒸発させて、好ましくは生成された噴 霧乾燥された成分中の遊離湿分が１０重量％より少ないレベルにする。 必要に応じて、噴霧乾燥された粒子を慣用のプロセス装置、例えば、流動床、 において、それ以上の乾燥および／または冷却の工程に通すことができる。通常 、例えば、この粒子を振動篩に通過させることによって、過大の画分および微細 な画分が除去される。 追加の造粒工程、凝集または圧縮を包含するそれ以上の加工、ならびに他の成 分との乾式混合により、最終製品、例えば、洗剤粉末、棒状セッケンおよびタブ レット、を製造することができる。 ＤＴＰＭＰは、ジエチレントリアミンペンタ（メチレンホスホン酸）の７ナトリ ウム塩である。 ＭｇＳＯ₄・７ＨＯはエプソム塩である。 特記しない限り、すべてのレベルは重量％である。 これらの諸例において製造された噴霧乾燥された成分は、５００ｇ／ｌ〜 ７００ｇ／ｌの嵩密度を有する。該成分は、製造後ほとんど湿分を吸収（例えば 、大気の湿気から）しないので、高温度および高湿度の環境中であっても、流動 性およびケーキングの問題が最小であるか、あるいは排除される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 下記成分ｉ）〜ｉｉｉ）を含んでなり、少なくとも５０重量％のキレー ト化剤を含んでなることを特徴とする、噴霧乾燥された成分。 ｉ）キレート化剤、 ｉｉ）１重量％〜２５重量％のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の硫酸塩 、および ｉｉｉ）遊離湿分。 ２． 下記成分ｉ）〜ｉｉｉ）を含んでなる、請求項１に記載の噴霧乾燥され た成分。 ｉ）少なくとも６０重量％のキレート化剤、 ｉｉ）５重量％〜１０重量％のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の硫酸塩 、および ｉｉｉ）１０重量％より少ない遊離湿分。 ３． 前記キレート化剤が、ホスホン酸またはコハク酸、あるいはホスホン酸 またはコハク酸の塩、あるいはそれらの混合物、である、請求項１または２に記 載の噴霧乾燥された成分。 ４． 前記キレート化剤が、ジエチレントリアミンペンタ（メチレンホスホン 酸）、エチレンジアミン−Ｎ，Ｎ’−ジコハク酸、ジエチレントリアミンペンタ （メチレンホスホン酸）の塩、エチレンジアミン−Ｎ，Ｎ’−ジコハク酸の塩、 またはそれらの混合物、から成る群より選択される、請求項３に記載の噴霧乾燥 された成分。 ５． 前記アルカリ土類金属がマグネシウムである、請求項１〜４のいずれか 一項に記載の噴霧乾燥された成分。 ６． 前記アルカリ土類金属の硫酸塩がＭｇＳＯ₄・７Ｈ₂Ｏの水和された結晶 質形態である、請求項５に記載の噴霧乾燥された成分。