JPH11505735A - 脚の調整骨切り術用の器具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 脚部の矯正骨切り術用器具であって、骨に取り付ける固定フレーム（１）と角度決定要素（２３）とから成り、この角度決定要素は軸（１１）の周りで回動でき、この軸は骨に対して自由に選択されることができ、そしてポインター（２６、２７）により脚部上の基準へ向けられることができる。ポインターに対して固定角度にされた鋸案内（２５）は従って、所望の修正角度にわたって回動されることができる。こうして、Ｘ線像に基づく表示からの転送誤差のない骨基準上で直接精密な矯正骨切り術を実施できる。

Description

【発明の詳細な説明】 脚の調整骨切り術用の器具 本発明は、請求の範囲第１項の先行技術部分に従ってなされる膝にかかる機械 的な荷重状況の修正のための整形外科手術を助ける器具に係るものである。 一方の側に脚部が変形している場合における膝の機械的荷重状況の修正は、苦 痛から解放され、人工装具を用いることなく運動性を再び得させるものとして知 られ、しばしば採用される方法である。整形外科手術の場合脚部の軸位置を変え て不具合の関節部分を除去する。最も利用されるこの手術による変形修正は、中 央関節部の既存の不具合における外反脛骨の頂部切骨による横調整である。これ により外反膝（Ｘ脚）に向かう脚軸を、楔状の骨片を除去することにより修正し て中央の不整関節区分を除去する。調整切骨の臨床的成功の条件は、正確な指示 位置からどれだけ離れているかを決める修正角度の精確な決定、この修正角度に 一致する楔状の骨片の除去、切骨区域の質、そして適当な骨合成移植片による顕 微鏡サイズでの安定した、動きの自由な骨合成である。 中央ゴナルスロシス(Gonarthrose)の場合、健全な膝の場合の股間節部、膝関 節そして足関節の関節中心を通る直線を形成している機械的な軸は転移してその 横関節部分の方へ２０ないし３０ミリずれている。修正角度は機械的な軸の過剰 矯正位置と既存の不整位置とからの集計である。その過剰矯正によりその不調関 節の半部ははずされ、そしてその反対の健全な半部は少し強く荷重される。除去 しようとする骨楔は水平に、つまり骨幹の軸に垂直に取り除かれてもよいし、ま たは骨幹の軸に斜めに取り除かれてもよい。ここで説明される器械の場合、不整 側に向かって斜めに立ち上げられる切骨コースを選んで切骨の回転点をサブコン ドラル(subchondralen)骨内に、横限界コルティカリス（Kortikalis）から二三 ミリの所に決める。そのようにして達成された骨ブリッジは引っ張りブームをつ くり、そして相互的に取り付けた移植片により切骨の簡単な骨合成を生じさせる 。安定させるのに重要なこの骨ブリッジをつくるため関節軸に対する全切骨角度 の予定の選択は重要である。なぜなら、関節直下のコンパクトな骨部所に楔状の 切骨の頂点があれば二次的に修正することなく支障なく治癒する状態となるから である。 手術の計画にあたっては関節に中心を置いてその脚部全体をＸ線写真に撮り、 できるだけ投影誤差を回避するようにしてできるだけ正確に前面に写真の面を一 致させなければならない。それでもＸ線写真の測定による拡大率を考慮しなけれ ばならない。線源の中心から派生する非線形の拡大率でＸ線写真は影響されるの で、そして概して写真の面は位置的にボデイの軸に対して正確ではないので、こ の計画には常に欠点がある。年齢の高い患者の場合写真技術は特に困難である。 特に関節の屈曲萎縮が既にあると前面からの回転の僅かな相違は、最適結果に到 達するに必要な精度が既に計画の段階で与えられていないという結末をもたらす 。その計画からの正確な角度を鋸引き角度へ変換するための手術具の角度測定器 械は有用であり、それらの器械は骨に取り付け、そして機械的に引かれる鋸刃を 案内する。 欧州特許出願ＥＰ０２３１８８５Ａ１は円弧の形をしていて、脛骨の切骨箇所 の上下に配置される２本のピンにより角度を計れるようにした器械の取り付けを 提案している。これらのピンは切骨の楔角度で相互に位置決めされている。これ らのピンは、骨に対して位置決めされるとき鋸の案内を形成するプレートをそれ ぞれが支える。収斂する楔状の切骨の面と角度を決めている。除去しようとする 楔状の骨の交差頂点に鋸引きが一致するその位置は決められていない。理想的な 場合これは脛骨のコンパクトな関節近接スポンジオサ(Spongiosa)における反対 の皮質のシェルの前数ミリに決められて、一方では切骨域が骨の全横断面にわた りフィットするようにし、他方脚の長さを短縮することになる最小骨部分はでき るだけ少なく取り除かれるようにする。薄い変形する骨ブリッジを保存しておく のが望ましいし、切骨区分のある配置を保証し、そして引っ張りブームの向きに おいてそれに続く骨合成の安定性を増大する。ＥＰ０２３１８８５Ａ１において 提案されている器具の場合この交差頂点位置をＸ線写真で求め、そしてこの計画 による距離と向きに脛骨手術中器具を装着する。この仕方では切断刃の位置は器 具の角度決定円弧の中心にある。 フランス特許出願ＦＲ２６７９１２６においては同じような器具が説明されて おり、同じようにピンにより骨にその器具は取り付けられ、そして円弧状の案内 レールで正確に案内され、そしてある角度回動できる鋸案内を使って振動骨鋸に より切骨して楔状の骨を除去するのである。この器具では鋸切断の交差頂点はＸ 線写真で決められ、そして手術中その状態に移されなければならない。 既に説明したように、Ｘ線写真による計画は幾つもの不正確さを避けようもな く含んでいる。更に、上に述べた器具の一つを患者に配置するとき、その配置を 直接調べることができないので、その結果として切骨楔位置に関して更に不正確 さが生じる。 本発明の課題は脚部における楔状の切骨を高い精度で調整できるようにし、そ れによりＸ線写真による計画に関連する不正確さとは無縁とすることにある。更 に、骨切断のコース、特にそれらの交差頂点は実施前に正確に求められ、そして 調べれるのである。 この課題は請求の範囲第１項に記載の特徴を有する本発明によって解決される 。 本発明の器具は固定フレームから成り、脚部を包囲するこのフレームは骨切断 域の周りで患者の骨に取り付けられ、そして角度決定部分の基準となる。固定フ レームの固定に使用するのは骨合成に使用するインプラントもしくは移植片と一 本もしくはそれ以上のピンであってこれらを定着させる。固定フレームは、修正 切骨の位置と修正角度の座標系の基礎となる。角度決定部分に関しては、鋸案内 であり、そしてそれに関連し、そして軸の機械的な比を表しているポインター・ システムが案内される。ポインターを回動することにより指示される機械的軸を 変更すると新しい鋸案内に直接移れる。角度決定部分の回動軸は鋸案内に沿って 実施される骨切断の交差頂点に一致する。案内・クランプデバイスにより回転軸 は自由に選択でき、そして骨において直接指示される。こうして、手術を決める 総ての変数は骨で直接調整でき、そして調べることができ、そしてそれ故、Ｘ線 写真による誤差に影響される計画とは無縁である。 以下に、外反脛骨を修正する切骨のための器具を実施例として説明し、図面に 示す。 図１は、骨基準を持つ脚部に位置した脛骨修正切骨のための本発明の器具を示 す。 図２は、切断域の所定の交差頂点位置を持つ、修正切骨の楔状の形の鋸切断を 示す。 固定フレーム１は脚骨の膝下の両側に固定されている。固定フレームの脚２と ３にそれぞれピン案内６と固定部材９とが取り付けられていて、これらの２つの 部品の少なくとも一方は一つの軸の周りに回動するよう、もしくは一つの面上で 動けるように取り付けられている。この実施例ではクランプ９が固定フレームの 脚３の軸の周りに回動し、クランプできるよう取り付けられている。関節面の下 約６乃至１０ミリの所に、ピン案内部材６内で案内されるピン７は中心軸からそ れに平行に骨に挿入されていて、それによりピンの位置はピン案内部材６に沿っ て、クランプ案内４によりそれへ垂直に調整できる。骨鑿８はクランプ９に保持 され、そして骨内に食い込んで横取り付け具となっている。右端と左端で器具を 使うには骨鑿８のクランピングとピン案内部材６の案内レールとは１８０度回し て装着する。２つの固定要素、ピン７と骨鑿８とは高さを調整でき、それにより 固定フレームは骨に対して位置調整できる。骨鑿８はその後の骨合成移植片、例 えば屈曲した半部のチューブ・プレートの骨ベアリングへの器具の固定にも役立 つ。ピン案内部材６については角度決定部品１０は動けるように取り付けられて いて、角度決定部品１０の回動中心１１は骨切断２０の交差頂点２１を表してい る。この点は骨に向いて下降するピン１２によって示されている。脛骨の軸に対 して楔状になっている切骨の角度を回動アーム２３の初期角度を通して自由に選 択できる。長い案内として形成された回動アーム上で鋸案内２５とポインター保 持デバイス２４（それ自体で回動でき、そしてクランプできる）は案内される。 前の中心軸近くで小さく、そして大きくなっていく横切開の後骨に器具を一旦取 り付けると、次に鋸切断の交差頂点は角度決定部材１０を動かすことにより決め られる。切骨の角度を選択した後股関節側のポインター２６と脛骨側のポインタ ー２７とから成るポインターの対を脛骨の軸２２へ平行に調整し、ポインター保 持デバイス２４により回動アーム２３へクランプして膝の中心の上に配置する。 回動アームの角度位置は分度器により読み取り、そして回転軸におけるクランプ ねじにより決定される。最初の鋸切断のため鋸案内２５を骨に押しつけ、回動ア ームにクランプし、そしてこの位置に、鋸案内の対応する孔により骨に配置され たピンによって固定される。 先の腓骨の切骨後楔状の切骨の最初の切り込みが付けられる。鋸案内のピンロ ッキングを緩めて、脚軸の修正は股関節部の方へ向くポインターにより調整され る。股関節の中心の横に２ないし３センチ離れて位置し、手術中識別し易い上前 腸骨棘が基準となる。所望の過剰修正を達成するため股関節部ポインター２６を 棘の中心軸４．５ないし７センチの点に調整する。基準点を離しているこの調整 法は誤差を小さくするという利点をもたらす。１センチの棘に対してポインター を調整することにより容易に対応し得る測定許容は約１ないし１．５°の角度誤 差にしかならない。手術の最適結果に必要な精度は２°ないし３°であり、従っ てこれは本発明の器具において予期される最大誤差よりも遥かに大きい。 股関節部のポインター２６の調整により同様に器具の回動アーム２３と、それ と一緒の鋸案内２５とは修正角度だけ自動的に回動する。調整するとき選定修正 角度は角度決定部品１０の目盛りで直接読み取られる。脚の機械的な軸を表して いるポインターを介して修正は直接その軸に対してなされる。修正角度が出たら 、それを読み取り、それによりこの角度を知っていることは手術の実施にとって は必要ではない。修正選択後鋸案内を、鋸案内の孔内で案内されるピンにより新 しい位置に再び固定し、そして第２の鋸切断を行う。楔状の形に骨を切り取って から器具を骨から外し、そして切骨区域を相互に閉じる。適合させた骨合成移植 片、屈曲半部チューブプレートを骨鑿８により用意されたベアリングに固定し、 そして脛骨にネジ止めする。又は、他の移植片例えば骨クランプを使用してもよ い。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，Ｌ Ｕ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ， ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＫＥ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，Ｓ Ｚ，ＵＧ)，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，Ｂ Ｙ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＥ，ＥＳ ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＴ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＤ，Ｍ Ｇ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＩ，ＳＫ，ＴＪ，ＴＴ，ＵＡ， ＵＳ，ＵＺ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．開いた固定フレームを少なくとも２つの固定要素により骨に取り付け、この 取り付けた固定フレームに対して角度調整できる鋸案内を配置した、脚部の調整 切骨を実施するための器具において、固定要素（７、８）の案内のため２つの固 定部材（６、９）を固定フレーム（１）に配置し、それにより一方の固定部材（ ６）に角度測定目盛りプレートを位置を変えれるようにクランプし、このプレー トは実施しようとする骨切り込み（２０）の交差線（２１）を指示している回転 軸ピン（１２）と交わり、そして回転軸ピン（１２）の周りに回動する角度決定 要素（２３）は一方で鋸案内（２５）を支持し、そして他方では２つのポインタ ー（２６、２７）を支持し、これらのポインターは相互に揃って、患者の脚部の 機械的な荷重軸の投影を示し、それによりこれらのポインターの調整により鋸案 内の対応する調整を直接生じさせることを特徴とした脚部の調整切骨を実施する ための器具。 ２．固定フレーム（１）が２本の脚（２、３）を持つ弓の形をしていて、それぞ れの脚には２つの固定部材（６、９）の一つを取り付けたことを特徴とした請求 の範囲第１項の器具。 ３．固定要素としてピン（７）を固定部材（６）に設け、この固定部材（６）は クランピング案内（４）によりピン案内として形成され、それにより前記のピン （７）は固定フレーム（１）に対して高さ調整ができるようにしたことを特徴と した請求の範囲第１または２項の器具。 ４．固定要素として骨鑿（８）を設け、この骨鑿は固定部材（９）において回動 でき、そしてクランプできるようになっていなければならないことを特徴とした 請求の範囲第１または２項の器具。 ５．固定部材（６、９）の少なくとも一つは固定フレームの対応する脚（２、３ ）上で動くことができるか、または回動できるようにしたことを特徴とした請求 の範囲第２ないし４項の器具。 ６．ポインターの対（２６、２７）は固定要素（２４）により鋸案内と角度を決 めて接続できることを特徴とした請求の範囲第１ないし５項の器具。 ７．ポインター（２６、２７）は長く伸ばせることを特徴とした請求の範囲第１ ないし６項の器具。 ８．長く伸ばせるポインター（２６、２７）は入れ子になっている請求の範囲第 ７項の器具。