JPH1142630A - 高流動コンクリートの配合設計方法 - Google Patents
高流動コンクリートの配合設計方法Info
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- JPH1142630A JPH1142630A JP20054697A JP20054697A JPH1142630A JP H1142630 A JPH1142630 A JP H1142630A JP 20054697 A JP20054697 A JP 20054697A JP 20054697 A JP20054697 A JP 20054697A JP H1142630 A JPH1142630 A JP H1142630A
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Abstract
ュコンクリートのレオロジー特性に基づいて合理的かつ
客観的に行う。 【解決手段】 鉄筋間隔と粗骨材体積濃度をパラメータ
として、フレッシュコンクリートの塑性粘度と鉄筋間通
過率との関係を求め、その関係から鉄筋間通過率が所定
値以上となるような塑性粘度の適正範囲を定め、塑性粘
度がその適正範囲内となる配合とする。塑性粘度の調節
は増粘剤の種類と添加率の調節、水粉体比の調節によ
る。塑性粘度の代用特性として漏斗流下時間の値を用い
ることも可能である。併せて、降伏値が適正範囲となる
ように調節することがより好ましい。降伏値の調節は高
性能AE減水剤あるいは高性能減水剤の種類と添加率を
調節することで行う。降伏値の代用特性としてスランプ
フローの値を用いることも可能である。
Description
の配合設計方法に関する。
フレッシュコンクリート(まだ固まらないコンクリー
ト)の状態において材料分離が生じることのない良好な
材料分離抵抗性を維持しつつ、スランプがたとえば25
cm以上、スランプフローが50〜70cm程度の著し
く高い流動性を呈するものであって、自重のみで型枠内
の隅々まで充填される自己充填性を有することから、近
年盛んに使用されるようになってきている。
の使用の有無により2種類に大別される。すなわち、高
流動コンクリートに必要な高度の材料分離抵抗性を主と
して増粘剤を添加することで付与するもの(増粘剤系と
いわれる)と、増粘剤を使用することなくセメントおよ
び各種混和材の配合量を増大させて水粉体比を低減させ
ることにより材料分離抵抗性を確保するもの(粉体系と
いわれる)である。また、必要に応じて両者を併用する
もの(併用系といわれる)もある。
クリートの配合は硬化後のコンクリートに要求される品
質と施工時の種々の条件を満足するように決定されるも
のであり、それは高流動コンクリートの場合においても
同様であるが、通常のコンクリートの場合に比較して流
動性が格段に高く、しかもより高度の材料分離抵抗性が
要求されるという特殊性を有する高流動コンクリートの
場合に適用し得る有効かつ適切な配合設計の手法は未だ
確立されておらず、種々の配合設計手法が試行錯誤的に
模索されている状況にあるのが実情である。
は高流動コンクリートの配合設計をフレッシュコンクリ
ートのレオロジー特性に基づいて行うものであり、その
要旨は、硬化後のコンクリートに要求される品質に基づ
いて決定される鉄筋間隔と粗骨材体積濃度をパラメータ
として、フレッシュコンクリートの材料分離抵抗性を示
す指標である塑性粘度の値と該フレッシュコンクリート
の鉄筋間通過率との関係を求め、その関係から鉄筋間通
過率が所定値以上となるような塑性粘度の適正範囲を定
め、フレッシュコンクリートの塑性粘度をその適正範囲
内とするように調節する点にある。
クリートの場合にあっては増粘剤の種類と添加率を調節
することで行えば良く、粉体系の高流動コンクリートの
場合にあっては水粉体比を調節することで行えば良く、
併用系の高流動コンクリートの場合にあってはいずれか
一方もしくは必要に応じて双方を調節すれば良い。ま
た、塑性粘度の代用特性として、フレッシュコンクリー
トが鉛直状態の漏斗を流下するに要する漏斗流下時間の
値を用いることも可能である。
ンクリート打設時に要求される条件に基づいてフレッシ
ュコンクリートの流動性を示す指標である降伏値の適正
範囲を定め、降伏値がその適正範囲となるように調節す
ることがより好ましい。その場合には、降伏値の調節を
高性能AE減水剤あるいは高性能減水剤の種類と添加率
を調節することで行えば良い。また、降伏値の代用特性
としてスランプフローを用いることも可能である。
る。本実施形態の配合設計方法は、前提条件として与え
られる鉄筋間隔と粗骨材体積濃度(あるいは単位粗骨材
量)をパラメータとして、配合設計すべきフレッシュコ
ンクリートの塑性粘度の値と鉄筋間通過率との関係を予
め求めておくか、あるいは、配合設計を行うに当たって
まずそのような関係を求めるための試験を行うことを基
本とするものである。
に当たっては、硬化後のコンクリートに要求される品質
に基づいて決定される鉄筋間隔と粗骨材体積濃度(ある
いは単位粗骨材量)が前提条件として与えられる。たと
えば通常のコンクリート構造物の場合においては鉄筋相
互間のあき寸法は60mm程度以上とされることが通常
であるが、特殊な構造物の場合等においてはあき間隔が
さらに小さくなるような過密配筋される場合もある。ま
た、粗骨材体積濃度VG(あるいは単位粗骨材量G)は
硬化後のコンクリートに要求される設計基準強度等に基
づいて様々に設定され、高流動コンクリートの場合には
たとえばVG=0.25〜0.37m3/m3程度の範囲
(G=700〜1,000kg/m3程度の範囲)で任
意に設定される。
ラメータとして、フレッシュコンクリートの材料分離抵
抗性を示す指標である塑性粘度の値と鉄筋間通過率との
関係を予め求めておく。あるいは配合設計に際してまず
その関係を求めるための試験を行う。そして、上記の関
係を求めるためには、図3に示す鉄筋間通過試験装置お
よび図4に示す回転翼型粘度計を用いて以下のような試
験を行う。
に示すように試料としてのフレッシュコンクリートが投
入される容器の底部を傾斜面として側面に流出口を設
け、その流出口に配筋モデルとしての種々のスクリーン
を装着して、そのスクリーンを通過して流出する試料の
通過率を測定するものである。(b),(c)、(d)
は代表的な3種のスクリーンA〜Cを示すもので、スク
リーンAは鉄筋間隔が60mm程度である通常の配筋条
件に相当するもの、スクリーンBはそれよりやや密な配
筋条件に相当するもの、スクリーンCは超過密な配筋条
件に相当するものである。なお、上記のスクリーンはい
ずれも粗骨材の最大寸法が通常の20mm程度とされる
場合に適用されるものであるが、特殊な構造物において
は粗骨材最大寸法がたとえば10mm〜40mm程度に
変更される場合もあるので、そのような場合には実際に
使用される粗骨材の最大寸法に対応して格子間隔を変更
したスクリーンを別途用意し、粗骨材最大寸法もパラメ
ータとして試験を行うと良い。
験装置ともいわれる)は、(a)に示すように試料とし
てのフレッシュコンクリート中に回転翼を埋没させて回
転させることにより、その回転数NとトルクTの関係か
ら試料の塑性粘度と降伏値を求めるものである。すなわ
ち、上記の試験により得られた回転数NとトルクTとの
関係を(b)に示すような直線で表し、その直線の勾配
(1/h)、回転を始める際のトルクの値(g)、およ
び別途求める装置定数K,Gとから塑性粘度ηplと降伏
値τyを求めるものである。塑性粘度はレオロジー特性
のうち特に材料分離抵抗性に係わる指標であり、降伏値
は特に流動性に係わる指標であって、それら塑性粘度と
降伏値とを一括してレオロジー定数という場合がある。
なお、高流動コンクリートのレオロジー定数(塑性粘度
と降伏値)は、公知の二重円筒型回転粘度計では正確に
計測することはできない。しかし、後述するように、塑
性粘度は各種の漏斗の流下時間を測定することで簡易的
に求めることもできるし、その流下時間の値を塑性粘度
の代用特性として用いることも可能である。降伏値の代
用特性としてはスランプフローを用いることが可能であ
る。
計を用いてフレッシュコンクリートの塑性粘度と鉄筋間
通過率の関係を求めるには、粗骨材体積濃度および塑性
粘度が様々に異なるフレッシュコンクリートを試料とし
て多数調製し、それらの試料の塑性粘度を回転翼回転型
粘度計により測定するとともに、鉄筋間通過試験装置に
より各スクリーンA〜Cに対する通過率を測定し、その
結果から両者の関係を図5に示すようなグラフとして整
理する。
積濃度VG(単位粗骨材量G)が異なる4種のフレッシ
ュコンクリートを対象とし、それぞれの塑性粘度ηplの
設定値を様々に変化させた場合におけるスクリーンB
(やや密な配筋条件の場合に相当)に対する鉄筋間通過
率を求めた結果を示すものである。ここでの試料の粗骨
材体積濃度VGの値は高流動コンクリートにおいて通常
採用されていると推定される範囲から4種類(VG=
0.261、0.294、0.327、0.359m3
/m3)選択されている。また、それら試料の塑性粘度
ηplの値は概ね20〜80Pa・sの範囲にわたって設
定されており、その設定は増粘剤系および併用系の高流
動コンクリートに適用する場合においては増粘剤の種類
や添加率の調節により行われ、粉体系の高流動コンクリ
ートに適用する場合にあっては水粉体比を調節すること
で行われている。
度VGが小さいほど鉄筋間通過率が高いこと、また、一
般に塑性粘度ηplが大きいほど鉄筋間通過率も高くなる
傾向にあるものの粗骨材体積濃度VGが大きい場合にお
いては塑性粘度が過度に高いと鉄筋間通過率が逆に低下
することが読み取れる。したがって、試料であるフレッ
シュコンクリートの粗骨材体積濃度や塑性粘度を様々に
変化させてスクリーンA〜Cの全てに対して上記試験を
行い、さらに必要であれば粗骨材最大寸法をも考慮して
試験を行い、それぞれの結果を図5のようにグラフ化し
ておくことにより、配筋条件と粗骨材体積濃度をパラメ
ータとして鉄筋間通過率と塑性粘度との関係を予め知る
ことができることになる。
によって予め求めた鉄筋間通過率と塑性粘度との関係か
ら、配合設計するべきフレッシュコンクリートが良好な
ワーカビリティーを有するものとなるようにその塑性粘
度の適正範囲を定めて、塑性粘度をその適正範囲内とな
るように調節するものである。
が得られるためにはフレッシュコンクリートの鉄筋間通
過率が所定値以上(通常は80%以上)であることが必
要とされており、したがって、図5に例示したグラフに
おいて鉄筋間通過率が所定値以上となるような塑性粘度
の範囲が、配筋条件がやや密な場合(スクリーンBに相
当)における良好なワーカビリティーが得られる条件と
なる。図5に示すグラフに関して具体的に説明すれば、
鉄筋間通過率が80%以上で良好なワーカビリティーが
得られるとしたとき、粗骨材体積濃度VGが0.261
m3/m3の場合には塑性粘度の如何に拘らず条件を満た
し、VG=0.359m3/m3の場合には塑性粘度の如
何に拘らず条件を満たし得ないことが分る。また、VG
=0.294m3/m3の場合には塑性粘度が約35Pa
・s以上であれば条件を満たし、VG=0.327m3/
m3の場合には塑性粘度が約42〜61Pa・sの範囲
で条件を満たすことがわかる。同様に、配筋条件が異な
る場合や粗骨材体積濃度が異なる場合にも、予め行った
上記の試験の結果からそれぞれの条件に対応する塑性粘
度の適正範囲を容易に定めることができることになる。
ュコンクリートの塑性粘度が上記のようにして定められ
た適正範囲となるように調節することを主眼とする。ま
た、併せて、フレッシュコンクリートの降伏値も適正に
調節することとする。降伏値の設定は施工条件、特に運
搬時間、打込み時間、気温等を考慮して行う必要があ
り、また粗骨材体積濃度とも関連して適正値が変化する
が、一般的には20〜130Paの範囲が適当とされて
いる。そして、高流動コンクリートの場合には降伏値の
代用特性としてスランプフロー値を採用することが可能
であり、それが60±7.5cmの範囲内であれば問題
ないとされる。
フレッシュコンクリートの塑性粘度を上記のように鉄筋
間通過率が80%以上となるような範囲に調節するとと
もに、降伏値の代用特性としてスランプフローが上記の
範囲内となるように調節するものとする。この場合、塑
性粘度の調節は、増粘剤系の高流動コンクリートの場合
には増粘剤の種類や添加率の調節により行うこととし、
粉体系の高流動コンクリートの場合にあっては水粉体比
を調節することで行うこととし、併用系の高流動コンク
リートに適用する場合には増粘剤の調節を基本として必
要に応じて水粉体比の調節を併せて行うこととする。ま
た、スランプフローの調節は高性能AE減水剤あるいは
高性能減水剤(以下、それらを総称して高性能(AE)
減水剤という)の種類や添加率を調節することで行うも
のとする。
の高流動コンクリートの場合に適用する基本的な配合設
計手順を説明する。まず、既に述べたように前提条件と
して鉄筋間隔および粗骨材体積濃度(単位粗骨材量)が
与えられたら、それらの2要素をパラメータとして、予
め求めておいた図5に示すようなグラフから、塑性粘度
の適正範囲の設定を行い、また、降伏値の代用特性とし
てのスランプフローの適正範囲の設定を行う。
品質に基づき、適当と思われる暫定配合を行う。すなわ
ち、使用するセメントや粉体、混和材の種類を決定する
とともに、前提条件として既に決定されている粗骨材体
積濃度の他に単位水量、単位粉体量、水粉体比、細骨材
量、空気量等の値をそれぞれ暫定的に決定する。また、
使用する増粘剤の種類や添加率、高性能(AE)減水剤
の種類や添加率を決定し、必要であればこの段階で仮配
合する。
シュコンクリートの試料を調製し、まず、スランプフロ
ーの測定を行い、測定値が先に設定した適正範囲内であ
るか否かを判定し、適正範囲を逸脱していれば高性能
(AE)減水剤の添加率の変更あるいは種類の変更を行
うことでスランプフローを再調節する。
粘度の測定を行い、測定値が上記で設定した適正範囲内
にあるか否かの判定を行い、適正範囲を逸脱していれば
増粘剤の添加率の変更あるいは種類の変更を行って塑性
粘度の再調節を行う。具体的には、塑性粘度が適正範囲
よりも小さい場合には増粘剤の添加率を増加させて塑性
粘度を増大させれば良く、逆の場合には逆の操作を行え
ば良い。
性としてのスランプフローが適正範囲に設定された高流
動コンクリートの配合が決定される。
に適用する基本的な配合設計手順を示すフロー図であ
る。この場合も基本的には上記の増粘剤系の場合と同様
であるが、増粘剤を用いないことから、塑性粘度が適正
範囲を逸脱している場合の再調節を暫定配合の変更によ
り行う。具体的には、塑性粘度が適正範囲よりも小さい
場合には水粉体比を小さくして塑性粘度を増大させれば
良く、逆の場合には逆の操作を行えば良い。なお、併用
系の高流動コンクリートの場合には、増粘剤系の場合と
同様に増粘剤の調節により塑性粘度の調節を行うことを
基本とし、必要に応じて水粉体比の調節を補助的に行え
ば良い。
レッシュコンクリートのレオロジー特性、特に物理量で
ある塑性粘度に基づいて配合設計を行うので、合理的か
つ客観的で信頼性を有する配合設計が可能となる。ま
た、上記のようにして配合設計のなされたコンクリート
の品質管理(すなわち実機プラントから出荷するフレッ
シュコンクリート、あるいは現場に搬入されたフレッシ
ュコンクリートが、設計どうりの配合となっているか否
かを確認するための品質管理)は、サンプルのレオロジ
ー定数を測定することで確実に行い得る。
の漏斗における流下時間を採用することができる。図6
は、フレッシュコンクリートの塑性粘度とその代用特性
としての漏斗流下時間との関係について説明するための
ものである。この種の漏斗としては種々のものが知られ
ているが、ここでは(a)に示すような2種類の鉛直管
式漏斗を用いる場合について説明する。これらの漏斗は
いずれも長さが800mmとされ、内径が98mmと7
0mmとされた単なる直管(便宜上、以下ではそれぞれ
をφ100Sロート、φ70Sロートと称す)であっ
て、鉛直姿勢とした状態で内部に試料であるフレッシュ
コンクリートを充填し、下端を開放して試料を自由落下
させ、全量が落下するまでの時間を測定するようにした
ものである。
(c)および(d)に示されるように強い相関関係があ
る。(c)および(d)は、(b)に示すような配合の
7種類の試料について、それぞれの塑性粘度を回転翼型
粘度計により測定するとともに、φ100Sロートおよ
びφ70Sロートでの流下時間をそれぞれ測定し、それ
らの関係をグラフ化したものである。これらのグラフか
ら、黒マークで示す粉体系の試料(3種類)と、白マー
クで示した増粘剤系に属する試料(4種類)ごとに強い
相関を示すことが分る。したがって、φ100Sロート
あるいはφ70Sロートにおける流下時間を計測すれ
ば、上記のグラフにより、あるいはグラフ中に示した回
帰式から、塑性粘度を容易に求めることができる。
値に代えて上記の漏斗流下時間を代用特性として採用し
て同様の配合設計を行うことが可能である。つまり、漏
斗流下時間と鉄筋間通過率との関係を求め、それに基づ
き漏斗流下時間の適正範囲を定め、それが適正範囲とな
るように配合を調節すれば良い。そのようにすれば、回
転翼型粘度計あるいは二重円筒型回転粘度計による塑性
粘度の測定に代えてより簡略な漏斗流下試験を行うこと
で足りるし、現場における品質管理もより簡便に行い得
る。
系および粉体系に適用した場合の具体的な実施例を示
す。
類と配合条件 セメントの種類:3成分系低発熱形セメント 単位セメント量:C=344kg/m3 単位水量 :W=155kg/m3 粗骨材体積濃度:VG=0.336m3/m3 単位粗骨材量 :G=900kg/m3 空気量 :A=5±1.5%
定まるレオロジー定数 条件 配筋条件 :通常(スクリーンA相当) 粗骨材最大寸法:20mm 鉄筋間通過率 :80%以上 塑性粘度の適正範囲:27.5Pa・s≦ηPl≦60Pa・s (予め行った試験により求めておいたグラフ(図示略)
による) スランプフロー(降伏値の代用):SF=60±7.5
cm
理目標値の設定 上記〜、(a)〜(c)を組み合わせて暫定配合した9種
類の試料につき、回転翼型粘度計による塑性粘度の測定
試験およびφ100Sロートによる流下時間の測定試験
を行い、その結果を図7に示す。
関係を示すもので、塑性粘度が適正範囲として設定した
範囲内(27.5Pa・s≦ηPl≦60Pa・s)に入るため
には、増粘剤添加率が2.2%が最適であることが分
り、これから増粘剤添加率を最終的にVa/W=2.2
%に決定する。
と塑性粘度との関係を示すもので、図6(c)に示した
回帰式に充分な精度で合致している。これから、塑性粘
度の適正範囲に対応する流下時間t(秒)の適正範囲は
1.93≦t≦4.86であり、これを品質管理におけ
る目標値とする。
物 ・硬化コンクリートの要求品質から定まる使用材料の種
類と配合条件 セメントの種類:高炉セメントB種(高炉スラグ分量5
6%) 単位水量 :W=160kg/m3 粗骨材体積濃度:VG=0.319m3/m3 単位粗骨材量 :G=858kg/m3 空気量 :A=4.5±1.5%
の4種の試料〜を調製した(図8(a)参照)。 水セメント比W/C=40.0%、単位セメント量C=400kg/m3 35.5 450 32.0 500 29.0 550
過試験装置により鉄筋間通過試験を行うとともに、回転
翼型粘度計により塑性粘度の測定試験を行った。その結
果を図8(b)に示す。このグラフから、次の条件によ
り塑性粘度の適正範囲を定めた。また、降伏値の代用特
性としてスランプフローの通常値を採用することとし
た。 条件 配筋条件 :やや密(スクリーンB相当) 粗骨材最大寸法:20mm 鉄筋間通過率 :80%以上 塑性粘度の適正範囲の設定:60Pa・s≦ηPl≦125P
a・s(図8(b)より) スランプフロー(降伏値の代用):SF=60±7.5
cm
理目標値の設定 上記4種の試料〜の配合をそのまま暫定配合として
採用し、その単位セメント量(水セメント比)と塑性粘
度との関係を図8(c)に示す。この図から、塑性粘度
が適正範囲として設定した範囲内(60Pa・s≦ηPl≦
125Pa・s)に入るためには、試料(水セメント比
W/C=32.0%、単位セメント量C=500kg/
m3のもの)が最適であることが分り、この試料の配
合を最適配合として決定する。
ートによる流下時間の測定試験を行い、塑性粘度との関
係を図8(d)に示す。この図から、塑性粘度の適正範
囲に対応する流下時間t(秒)の適正範囲は3.0≦t
≦5.6であり、これを品質管理における目標値とす
る。
ンクリートのレオロジー特性、特に物理量である塑性粘
度に基づいて配合設計を行うので、合理的でかつ客観的
しかも比較的簡便で信頼性を有する配合設計が可能とな
り、かつ、同様の手法で品質管理も精度良く行うことが
可能であり、高流動コンクリートの配合設計方法として
極めて有効である。また、レオロジー定数である塑性粘
度、降伏値の代用特性としてそれぞれ漏斗流下時間、ス
ランプフローを採用することができるので、そのように
すればより簡便な配合設計と品質管理が可能となる。
で、増粘剤系に適用する場合の手順を示すフロー図であ
る。
ー図である。
フである。
ついて説明するための図である。
場合の具体的な実施例を説明するための図である。
合の具体的な実施例を説明するための図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 高流動コンクリートの配合をフレッシュ
コンクリートのレオロジー特性に基づき決定する配合設
計方法であって、 硬化後のコンクリートに要求される品質に基づいて決定
される鉄筋間隔と粗骨材体積濃度をパラメータとして、
フレッシュコンクリートの材料分離抵抗性を示す指標で
ある塑性粘度の値と該フレッシュコンクリートの鉄筋間
通過率との関係を求め、その関係から鉄筋間通過率が所
定値以上となるような塑性粘度の適正範囲を定め、フレ
ッシュコンクリートの塑性粘度をその適正範囲内とする
ように調節することを特徴とする高流動コンクリートの
配合設計方法。 - 【請求項2】 請求項1記載の高流動コンクリートの配
合設計方法において、塑性粘度の調節を増粘剤の種類と
添加率を調節することで行うことを特徴とする高流動コ
ンクリートの配合設計方法。 - 【請求項3】 請求項1記載の高流動コンクリートの配
合設計方法において、塑性粘度の調節を水粉体比を調節
することで行うことを特徴とする高流動コンクリートの
配合設計方法。 - 【請求項4】 請求項1記載の高流動コンクリートの配
合設計方法において、塑性粘度の調節を、増粘剤の種類
と添加率の調節および水粉体比の調節の双方により行う
ことを特徴とする高流動コンクリートの配合設計方法。 - 【請求項5】 請求項1,2,3または4記載の高流動
コンクリートの配合設計方法において、塑性粘度の代用
特性として、フレッシュコンクリートが鉛直状態の漏斗
を流下するに要する漏斗流下時間の値を用いることを特
徴とする高流動コンクリートの配合設計方法。 - 【請求項6】 請求項1、2,3,4または5記載の高
流動コンクリートの配合設計方法において、コンクリー
ト打設時に要求される条件に基づいてフレッシュコンク
リートの流動性を示す指標である降伏値の適正範囲を定
め、降伏値がその適正範囲となるように調節することを
特徴とする高流動コンクリートの配合設計方法。 - 【請求項7】 請求項6記載の高流動コンクリートの配
合設計方法において、降伏値の調節を高性能AE減水剤
あるいは高性能減水剤の種類と添加率を調節することで
行うことを特徴とする高流動コンクリートの配合設計方
法。 - 【請求項8】 請求項6または7記載の高流動コンクリ
ートの配合設計方法において、降伏値の代用特性として
スランプフローを用いることを特徴とする高流動コンク
リートの配合設計方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20054697A JP3750039B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 高流動コンクリートの配合設計方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20054697A JP3750039B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 高流動コンクリートの配合設計方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1142630A true JPH1142630A (ja) | 1999-02-16 |
JP3750039B2 JP3750039B2 (ja) | 2006-03-01 |
Family
ID=16426112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20054697A Expired - Lifetime JP3750039B2 (ja) | 1997-07-25 | 1997-07-25 | 高流動コンクリートの配合設計方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3750039B2 (ja) |
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