JPH1139117A - プリンタ制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリンタ制御装置が印刷データを登録・保管
するに際して、その文書の種類により、印刷データの保
管形式を選択できるようにし、以て利用者の利便性を向
上する。 【解決手段】プリンタ制御装置は、登録・保管する院際
データの形式として、印刷記述言語形式と、それをビッ
ト形式に変換したビットマップデータ形式とを選択的に
登録することを可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はプリンタ制御装置、
例えばクライアント端末から回線を介して受信した文書
を印刷するプリンタ制御装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】パソコンやワープロ等の文書作成装置で
作成された文書は、このような文書作成装置にローカル
に接続されたプリンタで印刷処理されるのが一般的であ
る。しかし、この場合には文書作成装置とプリンタとは
１対１であり、プリンタの稼働効率は低下する。

【０００３】近年、プリンタを共用して効率的に印刷処
理するために、プリンタをＬＡＮ等に接続し、同じよう
に、ＬＡＮに接続した複数のパソコンからの文書印刷を
可能としたシステムが提案されている。このようなＬＡ
Ｎ接続された印刷システムにおいて、パソコンで作成さ
れた文書を共用のプリンタで印刷する場合には、パソコ
ンから印刷文書を指定して印刷を指示することにより、
ＬＡＮを介して指定された印刷文書がプリンタに回送さ
れ、プリンタではその文書をビットマップデータに変換
して印刷する。印刷指定の際に複数の部数が指定されて
いる場合には、同じ印刷内容の文書を複数部数印刷処理
する。

【０００４】そして、印刷が終了するとプリンタにおけ
る文書データは削除される。したがって、再度その文書
を印刷する場合には、パソコンから同じような指示をプ
リンタに対して行う必要がある。すなわち、文書の印刷
が必要となる度に、パソコンからプリンタへ文書データ
を送信し、プリンタ側ではそれをビットマップデータに
変換し印刷するということが行われる。

【０００５】しかしながら、印刷記述言語（例えばＰｏ
ｓｔＳｃｒｉｐｔ言語やＰＣＬ言語等）で表現された文
書データを、印刷装置に適合したビットマップデータに
変換するための処理は多くの時間を要する。すなわち、
このビットマップデータへの変換処理に用する時間の長
短が印刷を指示してから実際に印刷結果が出力されるま
での印刷時間の長短を左右すると言われている。

【０００６】このように、印刷要求が生じる度に、パソ
コンから文書データをプリンタに送信し、ビットマップ
データへの変換を行うことは、印刷に要する処理時間の
長大化を招くこととなる。そこで、パソコンからの文書
データをビットマップデータに変換して印刷すると共
に、この変換したビットマップデータを格納しておくこ
とにより、後の印刷要求時には、そのビットマップデー
タを利用してプンリト出力することにより、データの変
換に要する時間だけ印刷時間を短縮することが考えられ
る。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、変換し
たビットマップデータを登録格納しておくことは、その
プリンタに対して再度の印刷要求があった場合には有利
であるが、他のプリンタで印刷出力したいという要求に
は満足できない。すなわち、印刷記述言語で表現された
文書データはプリンタの種類や性能・仕様に関係がない
が、それが変換されたビットマップデータはプリンタの
種類や性能・仕様に依存して変換されることとなる。し
たがって、ある種のプリンタのために変換されたビット
マップデータは異なる種類のプリンタでは印刷すること
はできなくなる。具体的には４００ＤＰＩ（ドット／イ
ンチ）の解像度を有するプリンタのために変換されたビ
ットマップデータは、６００ＤＰＩの解像度を有するプ
リンタにそのまま供給しても印刷することはできない。

【０００８】また、ビットマップデータを印刷データと
して格納しておくプリンタシステムでは、そのデータの
量は多くなり、したがって、他のプリンタで印刷するた
めにそのビットマップデータを回線を介して転送するこ
とはデータ転送量の増大となり、回線の負荷が増大す
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は印刷文書の種類
により、プリンタ制御装置に格納しておく印刷文書の種
別を選択できるようにしたものであり、繰り返しの印刷
要求が予想される種類の印刷文書はビットマップデータ
形式で格納・登録しておき、一方、他のプリンタへ転送
して印刷処理される種類の印刷文書は印刷記述言語形式
の文書データだけを格納・登録しておき、更に両者の性
格を持った文書は印刷記述言語形式のデータと共にビッ
トマップデータ形式のデータの両方を登録・格納するよ
うにしたものである。

【００１０】すなわち、本発明によるプリンタ制御装置
は、印刷記述言語で表現された文書データと、この文書
データをドットに変換したビットマップデータとを選択
的に格納可能である。プリンタ制御装置は、ＬＡＮ等の
回線を介して、印刷記述言語形式の文書データを受信す
る文書データ受信処理部と、文書データ受信処理部にお
ける文書データをビットマップデータに変換する解釈処
理部と、印刷データを格納するデータ格納部と、指定さ
れた登録種別を判別する判別処理部と、この判別処理部
で判別された登録種別により、上記文書データとビット
マップデータとを選択的に上記データ格納部に格納す
る。

【００１１】プリンタ制御装置はビットマップデータを
圧縮するデータ圧縮部を有し、ビットマップデータはデ
ータ圧縮されてデータ格納部に格納される。データ格納
部は、印刷データを一時的に格納するテンポラリフアイ
ルと、このテンポラリフアイルの印刷データを格納する
文書フアイルとより構成される。そして、テンポラリフ
アイルから文書フアイルへの格納は、利用者ではなく、
システム管理者が行うことにより、文書フアイルの保全
が確実に行われる。

【００１２】文書の種類によりクライアントが登録種別
を指定し、プリンタ制御部ではその指定された登録種別
により、印刷記述言語形式のデータ、ビットマップデー
タ、或いはその両者が選択的に登録・格納される。した
がって、そのプリンタでの印刷が複数回予想される場合
には、ビットマップデータ形式で文書データを登録格納
しておくことにより、ビットマップデータへの変換を行
うことなく印刷処理を行うことができ、高速に印刷出力
を行う事ができる。

【００１３】また、他のプリンタでの印刷出力が予想さ
れる文書は、印刷記述言語の形式で印刷データを登録す
ることにより、その印刷記述言語の形式の印刷データを
回線を介して、あるいは可搬媒体で他のプリンタ印刷用
に転用することができる。更に、同一のプリンタでの複
数回の印刷要求が予想され、かつ他所におけるプリンタ
での印刷要求も予想される場合には、印刷記述言語形式
とビットマップデータ形式の両方の印刷データを登録す
る。

【００１４】そして、ビットマップデータで印刷データ
を格納する場合には、データを圧縮して格納することに
よりメモリ容量を減少する。

【００１５】

【発明の実施の形態】図１は印刷システム全体の構成を
示す。ＬＡＮは回線であり、この回線には、複数のクラ
イアント端末１０１が接続されている。また回線ＬＡＮ
には、プリントシステム２００が接続されている。プリ
ントシステム２００は、管理用端末２０１、制御装置２
３０、印刷装置２５０及びスキャナー２８０よりなる。

【００１６】プリントシステム２００は、各クライアン
ト端末１０１からプリント・サーバとして見ることがで
き、各クライアント１０１に備えられたプリンタドライ
バによりプリントシステム２００に対して印刷依頼をし
て文書データを送出することができる。プリントシステ
ム２００には、文書データを登録・保管する文書登録機
能、保管した文書データを印刷する文書印刷機能を備え
ており、以下にそれぞれの機能を詳細に説明する。 ＜文書登録機能＞図２を使用して文書登録機能について
説明する。

【００１７】クライアント端末１０１において作成され
た文書がフアイルとしてプリンタシステム２００に送出
される場合と、紙原稿をクライアント端末１０１に接続
されたスキャナー１０２により光学的に読み取ったイメ
ージデータ（ＴＩＦＦ形式）としてプリントシステム２
００に送出する場合とが考えられる。プリントシステム
２００では回線ＬＡＮを介して受信した文書データを、
プリンタ制御装置２３０のテンポラリフアイルに格納す
る。その後、管理者が管理端末２０１から指示すること
によりテンポラリフアイルに格納してある文書データを
文書キャビネット２３１に格納し保管する。

【００１８】文書キャビネット２３１は、光ディスクラ
イブラリ装置２３２やハードディスク装置２３３が使用
される。図３を使用して＜文書登録機能＞の詳細を説明
する。クライアント端末１０１上のアプリケーション１
０３を使用して作成された文書は、プリンタドライバ１
０４を介して回線ＬＡＮ上に送出される。回線に送出さ
れた文書データはプリンタシステム２００の制御装置２
３０で受信される。受信された文書データは文書データ
受信処理部２３１に一旦格納され、文書データ解釈処理
部２３２に送られる。

【００１９】この文書データ解釈処理部２３２は、Ｐｏ
ｓｔＳｃｒｉｐｔ等の印刷記述言語の形式で記述された
文書データをインタプリトしてビットマップデータに変
換処理する。登録種別を判断する判断処理部２３２は、
利用者が指定した登録種別を判断する。この登録種別の
指定は、クライアント端末１０１から文書データを送出
する際に、その一連の指定情報の一つとして指定するこ
とができ、例えば「プリンタ名１／２／３」のうちか
ら、一つのプリンタ名を指定する。プリンタ名１／２／
３がどのような登録種別を表すかは、システムの初期化
メニューで設定・変更することができる。

【００２０】登録種別の判断の結果、その指定がビット
マップデータでの登録・保管の場合、すなわちプリンタ
名が「プリンタ２」を指定されている場合には、文書デ
ータ解釈部２３２からはビットマップデータのみがデー
タ圧縮部２３３を介してテンポラリフアイル２３４へ送
出される。この場合、印刷記述言語形式の文書データは
送出されない。

【００２１】また、登録種別として印刷記述言語での登
録・保管が指定されている場合、すなわちプリンタ名と
して「プリンタ１」を指定されている場合には、登録種
別の判断部２３２からは、印刷記述言語形式の文書デー
タのみがテンポラリフアイル２３４に送出される。この
場合にはビットマップデータの送出は抑止される。更
に、登録種別の種類が印刷記述言語及びビットマップデ
ータの両方を指定している場合、すなわち利用者がプリ
ンタ名を「プリンタ３」に指定している場合には、ビッ
トマップデータをデータ圧縮部２３３に送出すると共
に、印刷記述形式の文書データもフアイル２３４に送出
される。

【００２２】データ圧縮部２３３を介してテンポラリフ
アイル２３４に格納しているのは、ビットマップデータ
そのもののデータ量が大きくなり、データの処理時間や
記憶容量あるいはデータ転送時間に悪い影響を与えない
ようするためである。テンポラリフアイル２３４に仮に
保存された文書データは、次に正式な登録作業が管理端
末２０１からの管理者の指示により、文書キャビネット
２３１に保管される。文書キャビネット２３１への正式
の保管を管理端末２０１からの指示に限定し、クライア
ント端末１０１を使用しての文書キャビネット２３１へ
の保管を規制することにより、文書キャビネット２３１
における文書データの保全を正確に行うことができる。
更に、管理端末２０１に対して、パスワードの設定等を
行うことにより管理者の特定を行うことにより、文書キ
ャビネット２３１における文書データのセキュリティを
更に向上することもできる。

【００２３】次に、＜文書印刷機能＞を図４及び図５を
使用して説明する。文書印刷機能は、文書キャビネット
２３１に保管されている文書を印刷装置２５０にて印刷
出力する機能である。保管文書の印刷操作は、プリンタ
システム２００の管理端末２０１を使用し、保管登録さ
れている文書一覧を該管理端末２０１の対話用ディスプ
レイ画面に表示する。一つあるいは複数の文書をその画
面から選択し、印刷属性（用紙サイズ、複写部数、片面
／両面印刷の選択等）を指定するとともに、使用する印
刷装置（最大３台の印刷装置２５０が直列に接続可能と
なっており、その中から）を指定する。

【００２４】管理端末２０１で文書の印刷指示が行われ
ると、制御装置２３０は文書キャビネット２３１から該
当する文書データを取り出し印刷装置２５０にて印刷が
行われる。図５を使用して文書印刷処理の流れを詳細に
説明する。管理端末２０１から文書一覧の検索が指示さ
れると、その検索要求が制御装置２３０に転送され、制
御装置２３０は文書キャビネット２３１から文書データ
情報を読み込み、表示のためにこの文書情報を管理端末
２０１に送出する。

【００２５】管理端末２０１では、制御装置２３０から
受信した文書のフォルダ、文書名等の一覧を表示する。
管理者はこの一覧表示の中から、印刷を希望する文書の
指定を行う。この際に複数の文書を指定することができ
る。次に指定した文書に対する印刷属性の設定行い、文
書印刷を指示することにより一つの文書の印刷指示が終
了する。複数の文書を指定した時には、次の文書に対す
る印刷属性、文書印刷の指示を順次行う。印刷を必要と
する全ての文書に対する印刷属性の指定、文書印刷の指
示が終了することにより、管理端末２０１における印刷
依頼処理が完了する。

【００２６】管理端末２０１での印刷依頼が完了する
と、印刷指示情報が制御装置２３０に転送され、制御装
置２３０は最初の文書が文書キャビネット２３１から読
み出され、印刷依頼時に指定された編集処理が行われ
る。編集処理は印刷時に指定された、セグメントデータ
処理、自動ナンバリング処理、ページ組み替え処理、印
刷文書の合成処理等が行われる。

【００２７】編集処理が終了すると、印刷要求処理を行
って文書データをスプーリング依頼する。スプーリング
処理は文書データを印刷待ち行列を作り、印刷制御が実
行できる環境を整える。印刷制御では、待ち行列にある
文書の中から優先順位が高い文書データを取り出し、印
刷装置２５０に対してコマンドを発行し印刷を開始す
る。

【００２８】一つの文書のスプーリング指示の度に、全
ての印刷要求かが完了したかの確認を行い、次に印刷処
理すべき文書データが有る場合には、文書キャビネット
２３１からの該当文書データを読み出し、前述の処理が
繰り返される。

【００２９】

【発明の効果】以上のように、プリンタ制御装置は、ビ
ットマップデータ形式の文書データと印刷記述言語形式
の文書データとを選択的に登録可能としたものであるか
ら、その文書の用途等に応じて、最適な形式で登録して
おくことが可能となり、印刷処理や文書の転送などを効
率的に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】印刷システムの全体構成を示すブロック図であ
る。

【図２】文書登録機能時の機器構成を示すブロック図で
ある。

【図３】文書登録機能の処理の流れを示す説明図であ
る。

【図４】文書印刷機能時の機器構成を示すブロック図で
ある。

【図５】文書印刷機能の処理の流れを示す説明図であ
る。

【符号の説明】

１０１ ：クライアント端末 ２００ ：プリントシステム ２０１ ：管理端末 ２３０ ：プリンタ制御装置 ２５０ ：印刷装置 ２３１ ：文書キャビネット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉 俊治郎 神奈川県川崎市中原区上小田中４丁目１番 １号 富士通株式会社内 (72)発明者 仲丸 明彦 神奈川県川崎市中原区上小田中４丁目１番 １号 富士 通株式会社内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】印刷記述言語で表現された文書データと、
   この文書データをドットに変換したビットマップデータ
   とを選択的に格納可能としたプリンタ制御装置。
2. 【請求項２】印刷記述言語で作成された文書データを受
   信する文書データ受信処理部と、 文書データをビットマップデータに変換する解釈処理部
   と、 印刷データを格納するデータ格納部と、 指定された登録種別を判別する判別処理部と、 上記判別処理部で判別された登録種別により、上記文書
   データとビットマップデータとを選択的に上記データ格
   納部に格納したことを特徴とするプリンタ制御装置。
3. 【請求項３】ビットマップデータを圧縮するデータ圧縮
   部を有し、ビットマップデータはデータ圧縮されてデー
   タ格納部に格納されることを特徴とする請求項２記載の
   プリンタ制御装置。
4. 【請求項４】データ格納部は一時的に印刷データを格納
   するテンポラリフアイルと、このテンポラリフアイルか
   らの印刷データを格納する文書フアイルからなることを
   特徴とする請求項２記載のプリンタ制御装置。