JPH11351272A - 自動車用手動変速機の同期装置 - Google Patents
自動車用手動変速機の同期装置Info
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- JPH11351272A JPH11351272A JP10161053A JP16105398A JPH11351272A JP H11351272 A JPH11351272 A JP H11351272A JP 10161053 A JP10161053 A JP 10161053A JP 16105398 A JP16105398 A JP 16105398A JP H11351272 A JPH11351272 A JP H11351272A
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- 238000003825 pressing Methods 0.000 claims abstract description 29
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- 235000005078 Chaenomeles speciosa Nutrition 0.000 claims description 5
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Landscapes
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
- Structure Of Transmissions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】安定した同期作用が確保される自動車用手動変
速機の同期装置を提供する。 【解決手段】スリーブスプライン31の側面に連続形成
すると共に、該スリーブスプライン31の両端に各々チ
ャンファ稜線aによって円周方向に面積の異なる非対称
に区画された一対のチャンファ面32a、32bを具備
するチャンファ32を備え、インサートスプリング40
は、各々スリーブスプライン35、37の側面に沿って
延在すると共に、両端に各々チャンファ面36a及び3
2bに圧接可能な当接部42を備えた一対のスプリング
部材41と、該一対のスプリング部材41間に架設され
てボークリングに押圧付与する押圧部43とを備える。
速機の同期装置を提供する。 【解決手段】スリーブスプライン31の側面に連続形成
すると共に、該スリーブスプライン31の両端に各々チ
ャンファ稜線aによって円周方向に面積の異なる非対称
に区画された一対のチャンファ面32a、32bを具備
するチャンファ32を備え、インサートスプリング40
は、各々スリーブスプライン35、37の側面に沿って
延在すると共に、両端に各々チャンファ面36a及び3
2bに圧接可能な当接部42を備えた一対のスプリング
部材41と、該一対のスプリング部材41間に架設され
てボークリングに押圧付与する押圧部43とを備える。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用手動変速
機の同期装置に関し関する。
機の同期装置に関し関する。
【0002】
【従来の技術】従来から自動車用手動変速機において
は、変速操作を容易にかつ、円滑に行うために同期装置
が用いられている。
は、変速操作を容易にかつ、円滑に行うために同期装置
が用いられている。
【0003】変速機の同期装置としては、例えば特開昭
59−208227号公報に開示されるように、ボーク
リングの外周に形成した突起部をシンクロハブの外周に
設けた溝に所定の遊びを与えて係合させ、カップリング
スリーブのスリーブスプラインの上記シンクロハブの溝
に対応する位置に、カップリングスリーブの移動に伴っ
て移動して上記ボークリングの突起部を押圧するインサ
ートスプリングを設けた、いわゆるインサートスプリン
グタイプの同期装置がある。
59−208227号公報に開示されるように、ボーク
リングの外周に形成した突起部をシンクロハブの外周に
設けた溝に所定の遊びを与えて係合させ、カップリング
スリーブのスリーブスプラインの上記シンクロハブの溝
に対応する位置に、カップリングスリーブの移動に伴っ
て移動して上記ボークリングの突起部を押圧するインサ
ートスプリングを設けた、いわゆるインサートスプリン
グタイプの同期装置がある。
【0004】このインサートスプリングタイプの手動変
速機の同期装置を図によって具体的に説明する。
速機の同期装置を図によって具体的に説明する。
【0005】図4に要部断面図、図5に要部斜視図を示
すようにボークリング10の外周3個所等分位置に突起
部11が設けられ、ボークリング10の上記3個所を除
く全外周にボークリングスプライン12が設けられてい
る。
すようにボークリング10の外周3個所等分位置に突起
部11が設けられ、ボークリング10の上記3個所を除
く全外周にボークリングスプライン12が設けられてい
る。
【0006】一方、シンクロハブ20の外周等分3個所
には、溝21が形成され、この溝21の幅は上記ボーク
リング10の突起部11の外側の幅より所定値だけ大き
く設定されていて、シンクロハブ20にボークリング1
0を組み合わせた際に突起部11は溝21に遊びをもっ
て嵌合する。
には、溝21が形成され、この溝21の幅は上記ボーク
リング10の突起部11の外側の幅より所定値だけ大き
く設定されていて、シンクロハブ20にボークリング1
0を組み合わせた際に突起部11は溝21に遊びをもっ
て嵌合する。
【0007】シンクロハブ20の外周スプライン22に
は、カップリングスリーブ30の内周に形成されたスリ
ーブスプライン31が嵌合し、カップリングスリーブ3
0の上記溝21に対応した位置にインサートスプリング
40が設けられている。
は、カップリングスリーブ30の内周に形成されたスリ
ーブスプライン31が嵌合し、カップリングスリーブ3
0の上記溝21に対応した位置にインサートスプリング
40が設けられている。
【0008】インサートスプリング40は、図6に示す
ように、両端に互いの中央部が離反する側に突出するよ
うに湾曲形成された当接部42を有する一対のスプリン
グ部材41を略断面U字形の押圧部43によって連結さ
れ、各スプリング部材41の両端に形成された当接部4
2は軸線方向において同一位置に対向配置された形状で
あって、当接部42をカップリングスリーブ30に形成
された一対のスリーブスプライン31にバネ力によって
係合されて、カップリングスリーブ30に取り付けられ
る。従って、インサートスプリング40はカップリング
スリーブ30と共に移動することができる。
ように、両端に互いの中央部が離反する側に突出するよ
うに湾曲形成された当接部42を有する一対のスプリン
グ部材41を略断面U字形の押圧部43によって連結さ
れ、各スプリング部材41の両端に形成された当接部4
2は軸線方向において同一位置に対向配置された形状で
あって、当接部42をカップリングスリーブ30に形成
された一対のスリーブスプライン31にバネ力によって
係合されて、カップリングスリーブ30に取り付けられ
る。従って、インサートスプリング40はカップリング
スリーブ30と共に移動することができる。
【0009】インサートスプリング40がカップリング
スリーブ30と共にボークリング10方向に移動したと
きには、インサートスプリング40の押圧部43はボー
クリング10の突起部11に接触し、この突起部11に
押圧する。
スリーブ30と共にボークリング10方向に移動したと
きには、インサートスプリング40の押圧部43はボー
クリング10の突起部11に接触し、この突起部11に
押圧する。
【0010】次に、このように構成された自動車用手動
変速機の同期装置の作用を図7によって説明する。
変速機の同期装置の作用を図7によって説明する。
【0011】図7は図4の矢印F方向から見た図の要部
を平面状に展開したものであり、カップリングスリーブ
30のスリーブスプライン31及びインサートスプリン
グ40の一部を断面によって示してある。
を平面状に展開したものであり、カップリングスリーブ
30のスリーブスプライン31及びインサートスプリン
グ40の一部を断面によって示してある。
【0012】シフトフォーク(図示せず)によってカッ
プリングスリーブ30が矢印A方向へ移動されると、イ
ンサートスプリング40も共に移動し、押圧部43がボ
ークリング10の突起部11に接触して押圧する。
プリングスリーブ30が矢印A方向へ移動されると、イ
ンサートスプリング40も共に移動し、押圧部43がボ
ークリング10の突起部11に接触して押圧する。
【0013】この押圧力によってボークリング10のコ
ーン面15をギヤドッグ50側のコーン面55に押し付
ける。このためボークリング10はギヤドッグ50側か
ら回転力を受け回転する。そしてボークリング10は突
起部51がシンクロハブ20の溝21の端面に接触する
まで回転する。
ーン面15をギヤドッグ50側のコーン面55に押し付
ける。このためボークリング10はギヤドッグ50側か
ら回転力を受け回転する。そしてボークリング10は突
起部51がシンクロハブ20の溝21の端面に接触する
まで回転する。
【0014】これと同時に、カップリングスリーブ30
に設けられたスリーブスプライン31のチャンファ32
と、ボークリング10に設けられたボークリングスプラ
イン12のチャンファ13とが接触し、この互いのチャ
ンファ32と13の接触によってカップリングスリーブ
20の移動をボークリング10が阻止、即ちボークする
と共にカップリングスリーブ20の移動力をボークリン
グ10に伝えて同期作用が促進される。
に設けられたスリーブスプライン31のチャンファ32
と、ボークリング10に設けられたボークリングスプラ
イン12のチャンファ13とが接触し、この互いのチャ
ンファ32と13の接触によってカップリングスリーブ
20の移動をボークリング10が阻止、即ちボークする
と共にカップリングスリーブ20の移動力をボークリン
グ10に伝えて同期作用が促進される。
【0015】こうすることによってカップリングスリー
ブ20とギヤドッグ50が完全に同期した状態で回転す
るようになると、カップリングスリーブ30のスリーブ
スプライン31はインサートスプリング40の湾曲形成
された当接部42を乗り越え、かつカップリングスリー
ブ30のスリーブスプライン31はボークリング10の
ボークリングスプライン12及びギヤドッグ50のギヤ
ドッグチャンファ51と完全に噛み合うことによって同
期作用が完了する。
ブ20とギヤドッグ50が完全に同期した状態で回転す
るようになると、カップリングスリーブ30のスリーブ
スプライン31はインサートスプリング40の湾曲形成
された当接部42を乗り越え、かつカップリングスリー
ブ30のスリーブスプライン31はボークリング10の
ボークリングスプライン12及びギヤドッグ50のギヤ
ドッグチャンファ51と完全に噛み合うことによって同
期作用が完了する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上記インサートスプリ
ングタイプの同期装置によると、カップリングスリーブ
30とギヤドッグ50が同期完了後は、カップリングス
リーブ30のスリーブスプライン31とギヤドッグ50
のギヤドッグチャンファ51の相対位置は、ランダムに
なるので、スリーブスプライン31とギヤドッグチャン
ファ51がが係合するときには、スリーブスプライン3
1とギヤドッグチャンファ51の各チャンファ32と5
2との押圧によってスリーブスプライン31がギヤドッ
グチャンファ51をずらす、いわゆるかき分けてから噛
み合うことになる。
ングタイプの同期装置によると、カップリングスリーブ
30とギヤドッグ50が同期完了後は、カップリングス
リーブ30のスリーブスプライン31とギヤドッグ50
のギヤドッグチャンファ51の相対位置は、ランダムに
なるので、スリーブスプライン31とギヤドッグチャン
ファ51がが係合するときには、スリーブスプライン3
1とギヤドッグチャンファ51の各チャンファ32と5
2との押圧によってスリーブスプライン31がギヤドッ
グチャンファ51をずらす、いわゆるかき分けてから噛
み合うことになる。
【0017】ギヤドッグ50は各駆動系の慣性マスが一
体となって回転運動していることから、このかき分け力
が2段モーション、即ち2段入り現象として変速操作装
置の操作レバーに伝達されて操作者の手に不快な力を伝
達してシフトフィーリングが低下する。
体となって回転運動していることから、このかき分け力
が2段モーション、即ち2段入り現象として変速操作装
置の操作レバーに伝達されて操作者の手に不快な力を伝
達してシフトフィーリングが低下する。
【0018】また、2段入りの原因となる駆動系ガタ詰
まりは、車体を減速する向きに発生する。そこで図8に
要部を示すように、スリーブスプライン31において車
体減速時にギヤドッグチャンファと当接して2段入りが
発生する側の円周方向のチャンファ面32aの面積を少
なくするチャンファ32の形状が考えられる。
まりは、車体を減速する向きに発生する。そこで図8に
要部を示すように、スリーブスプライン31において車
体減速時にギヤドッグチャンファと当接して2段入りが
発生する側の円周方向のチャンファ面32aの面積を少
なくするチャンファ32の形状が考えられる。
【0019】しかし、一方のチャンファ面32aの面積
を減少すべく、チャンファ稜線aをオフセットすると、
図8に平面図を示すように、インサートスプリング40
に形成された当接部42が一方のチャンファ面32aに
のみ当接して、他方のチャンファ面32bとの間に間隙
αが生じることから、インサートスプリング40がカッ
プリングスリーブ30のスリーブスプライン31間に安
定した状態で保持されず、また同期作動においてカップ
リングスリーブ30の移動によるインサートスプリング
40の押圧部43によるボークリング10への押圧力が
不安定になり、安定した同期作用が達成されないことが
懸念される。
を減少すべく、チャンファ稜線aをオフセットすると、
図8に平面図を示すように、インサートスプリング40
に形成された当接部42が一方のチャンファ面32aに
のみ当接して、他方のチャンファ面32bとの間に間隙
αが生じることから、インサートスプリング40がカッ
プリングスリーブ30のスリーブスプライン31間に安
定した状態で保持されず、また同期作動においてカップ
リングスリーブ30の移動によるインサートスプリング
40の押圧部43によるボークリング10への押圧力が
不安定になり、安定した同期作用が達成されないことが
懸念される。
【0020】従って、かかる点に鑑みなされた本発明の
目的は、安定した同期作用が確保される自動車用手動変
速機の同期装置を提供することにある。
目的は、安定した同期作用が確保される自動車用手動変
速機の同期装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する請求
項1に記載の自動車用変速機の同期装置の発明は、ボー
クリングの外周に形成した突起部をシンクロハブの外周
に軸線方向に形成した溝に所定の遊びを付与して嵌合さ
せる一方、内周に軸線方向に延在する複数のスリーブス
プラインが形成されたカップリングスリーブを有し、上
記突起部に対応する一対の上記スリーブスプライン間に
バネ力をもって係止され、かつシフト操作時に上記カッ
プリングスリーブの移動に伴って移動してボークリング
に押圧を付与するインサートスプリングを備えると共
に、上記ボークリングへの押圧付与によるボークリング
とギヤドッグの押接によってギヤドッグとカップリング
スリーブの回転が同期した後、上記スリーブスプライン
がギヤドッグに形成されたギヤドッグチャンファをかき
分けて上記スリーブスプラインとギヤドッグチャンファ
が係合する自動車用手動変速機の同期装置において、上
記各スリーブスプラインは、該スリーブスプラインの側
面に連続形成されると共に、該スリーブスプラインの両
端に各々チャンファ稜線によって円周方向に面積の異な
る非対称に区画された一対のチャンファ面を具備するチ
ャンファを備え、上記インサートスプリングは、各々上
記スリーブスプラインの側面に沿って延在すると共に、
両端に各々上記チャンファ面に圧接可能な当接部を備え
た一対のスプリング部材と、該一対のスプリング部材間
に架設されてボークリングに押圧付与する押圧部とを備
えたことを特徴とする。
項1に記載の自動車用変速機の同期装置の発明は、ボー
クリングの外周に形成した突起部をシンクロハブの外周
に軸線方向に形成した溝に所定の遊びを付与して嵌合さ
せる一方、内周に軸線方向に延在する複数のスリーブス
プラインが形成されたカップリングスリーブを有し、上
記突起部に対応する一対の上記スリーブスプライン間に
バネ力をもって係止され、かつシフト操作時に上記カッ
プリングスリーブの移動に伴って移動してボークリング
に押圧を付与するインサートスプリングを備えると共
に、上記ボークリングへの押圧付与によるボークリング
とギヤドッグの押接によってギヤドッグとカップリング
スリーブの回転が同期した後、上記スリーブスプライン
がギヤドッグに形成されたギヤドッグチャンファをかき
分けて上記スリーブスプラインとギヤドッグチャンファ
が係合する自動車用手動変速機の同期装置において、上
記各スリーブスプラインは、該スリーブスプラインの側
面に連続形成されると共に、該スリーブスプラインの両
端に各々チャンファ稜線によって円周方向に面積の異な
る非対称に区画された一対のチャンファ面を具備するチ
ャンファを備え、上記インサートスプリングは、各々上
記スリーブスプラインの側面に沿って延在すると共に、
両端に各々上記チャンファ面に圧接可能な当接部を備え
た一対のスプリング部材と、該一対のスプリング部材間
に架設されてボークリングに押圧付与する押圧部とを備
えたことを特徴とする。
【0022】請求項1の発明によると、スリーブスプラ
インの両端に各々チャンファ稜線によって区画された円
周方向に面積の異なる一対のチャンファ面を具備するチ
ャンファを備えることによって、スリーブスプラインに
よるギヤドッグのかき分けに要する所要時間を少なくし
て2段入り現象の発生を少なくすると共に、インサート
スプリングのスプリング部材の両端に形成した当接部が
スリーブスプラインのチャンファ面に確実に当接してイ
ンサートスプリングが対向する一対のスリーブスプライ
ンに安定した状態で保持され、同期作動においてカップ
リングスリーブの移動によってインサートスプリングの
押圧部によるボークリングへの押圧力が安定してなさ
れ、安定した同期作用が達成される。
インの両端に各々チャンファ稜線によって区画された円
周方向に面積の異なる一対のチャンファ面を具備するチ
ャンファを備えることによって、スリーブスプラインに
よるギヤドッグのかき分けに要する所要時間を少なくし
て2段入り現象の発生を少なくすると共に、インサート
スプリングのスプリング部材の両端に形成した当接部が
スリーブスプラインのチャンファ面に確実に当接してイ
ンサートスプリングが対向する一対のスリーブスプライ
ンに安定した状態で保持され、同期作動においてカップ
リングスリーブの移動によってインサートスプリングの
押圧部によるボークリングへの押圧力が安定してなさ
れ、安定した同期作用が達成される。
【0023】請求項2に記載の発明は、請求項1の自動
車用手動変速機の同期装置において、上記インサートス
プリングは、各スプリング部材の両端に形成された当接
部が互いに上記軸線方向で略一致した位置に対向配置さ
れ、該インサートスプリングが係止される一対のスリー
ブスプラインに形成された対向する側の各々のチャンフ
ァ面は、該チャンファ面のスリーブスプライン側面に連
続する基端が互いに上記軸線方向で略一致すると共に、
軸線方向となす角度が略等しくチャンファ稜線方向に移
行するに従って互いに離反することを特徴とする。
車用手動変速機の同期装置において、上記インサートス
プリングは、各スプリング部材の両端に形成された当接
部が互いに上記軸線方向で略一致した位置に対向配置さ
れ、該インサートスプリングが係止される一対のスリー
ブスプラインに形成された対向する側の各々のチャンフ
ァ面は、該チャンファ面のスリーブスプライン側面に連
続する基端が互いに上記軸線方向で略一致すると共に、
軸線方向となす角度が略等しくチャンファ稜線方向に移
行するに従って互いに離反することを特徴とする。
【0024】この請求項2の発明は、請求項1の発明を
具体化したものであって、インサートスプリングは、各
スプリング部材の両端に形成された当接部が互いに軸線
方向で略一致した位置に対向配置すると共に、インサー
トスプリングが係止される一対のスリーブスプラインに
形成された対向する側の各々のチャンファ面が、該チャ
ンファ面のスリーブスプライン側面に連続する基端を軸
線方向で略一致させ、軸線方向となす角度が略等しく、
かつチャンファ稜線方向に移行するように形成すること
によって、インサートスプリングの各当接部が各チャン
ファ面によって支持され、インサートスプリングが一対
のスリーブスプラインに安定した状態で保持され、安定
した同期作用が達成されると共に、該当するスリーブス
プラインのチャンファを加工ことによって達成される。
具体化したものであって、インサートスプリングは、各
スプリング部材の両端に形成された当接部が互いに軸線
方向で略一致した位置に対向配置すると共に、インサー
トスプリングが係止される一対のスリーブスプラインに
形成された対向する側の各々のチャンファ面が、該チャ
ンファ面のスリーブスプライン側面に連続する基端を軸
線方向で略一致させ、軸線方向となす角度が略等しく、
かつチャンファ稜線方向に移行するように形成すること
によって、インサートスプリングの各当接部が各チャン
ファ面によって支持され、インサートスプリングが一対
のスリーブスプラインに安定した状態で保持され、安定
した同期作用が達成されると共に、該当するスリーブス
プラインのチャンファを加工ことによって達成される。
【0025】請求項3に記載の発明は、請求項2の自動
車用手動変速機の同期装置において、上記インサートス
プリングの当接部が当接する上記スリーブスプラインの
チャンファ面は、該スリーブスプラインのチャンファ稜
線が対応するギヤドッグチャンファのチャンファ稜線を
乗り越えた位置にあるときには、他のスリーブスプライ
ンによってギヤドッグチャンファのチャンファ稜線がス
リーブスプラインのチャンファ線を越える位置までかき
分けられた後に上記ギヤドッグチャンファに当接するこ
とを特徴とする。
車用手動変速機の同期装置において、上記インサートス
プリングの当接部が当接する上記スリーブスプラインの
チャンファ面は、該スリーブスプラインのチャンファ稜
線が対応するギヤドッグチャンファのチャンファ稜線を
乗り越えた位置にあるときには、他のスリーブスプライ
ンによってギヤドッグチャンファのチャンファ稜線がス
リーブスプラインのチャンファ線を越える位置までかき
分けられた後に上記ギヤドッグチャンファに当接するこ
とを特徴とする。
【0026】請求項3の発明によると、インサートスプ
リングが保持されるスリーブスプラインのチャンファ面
が、他のスリーブスプラインによってギヤドッグチャン
ファのチャンファ稜線がスリーブスプラインのチャンフ
ァ線を越える位置までかき分けられた後にギヤドッグチ
ャンファに当接してかき分けを開始することから、シフ
ト不良が未然に回避される。
リングが保持されるスリーブスプラインのチャンファ面
が、他のスリーブスプラインによってギヤドッグチャン
ファのチャンファ稜線がスリーブスプラインのチャンフ
ァ線を越える位置までかき分けられた後にギヤドッグチ
ャンファに当接してかき分けを開始することから、シフ
ト不良が未然に回避される。
【0027】請求項4に記載の発明は、請求項1の自動
車用手動変速機の同期装置において、上記インサートス
プリングは、各スプリング部材の両端に形成された当接
部が互いに軸線方向に偏倚した位置に対向配置され、該
インサートスプリングが係止される一対のスリーブスプ
ラインに形成された対向する側の各々のチャンファ面
は、該チャンファ面のスリーブスプライン側面に連続す
る基端が互いに上記軸線方向に偏倚して軸線方向となす
角度が略等しくチャンファ稜線方向に移行するに従って
互いに離反することを特徴とする。
車用手動変速機の同期装置において、上記インサートス
プリングは、各スプリング部材の両端に形成された当接
部が互いに軸線方向に偏倚した位置に対向配置され、該
インサートスプリングが係止される一対のスリーブスプ
ラインに形成された対向する側の各々のチャンファ面
は、該チャンファ面のスリーブスプライン側面に連続す
る基端が互いに上記軸線方向に偏倚して軸線方向となす
角度が略等しくチャンファ稜線方向に移行するに従って
互いに離反することを特徴とする。
【0028】請求項4の発明は、請求項1の発明を具体
化したものであって、インサートスプリングの各スプリ
ング部材の両端に形成された当接部が互いに軸線方向に
偏倚した位置に対向配置させると共に、インサートスプ
リングが係止される一対のスリーブスプラインに形成さ
れた対向する側の各々のチャンファ面を、チャンファ面
のスリーブスプライン側面に連続する基端が互いに偏倚
して軸線方向となす角度が略等しく、かつチャンファ稜
線方向に移行するに従って互いに離反ように形成するこ
とによって、インサートスプリングの当接部が各チャン
ファ面によって安定的に支持され、インサートスプリン
グが一対のスリーブスプラインに安定した状態で保持さ
れて安定した同期作用が達成されると共に、インサート
スプリングが係止されるスリーブスプラインを他のスリ
ーブスプラインと同一形状にすることが可能になり、カ
ップリングスリーブの加工が容易になり生産性が向上す
る。
化したものであって、インサートスプリングの各スプリ
ング部材の両端に形成された当接部が互いに軸線方向に
偏倚した位置に対向配置させると共に、インサートスプ
リングが係止される一対のスリーブスプラインに形成さ
れた対向する側の各々のチャンファ面を、チャンファ面
のスリーブスプライン側面に連続する基端が互いに偏倚
して軸線方向となす角度が略等しく、かつチャンファ稜
線方向に移行するに従って互いに離反ように形成するこ
とによって、インサートスプリングの当接部が各チャン
ファ面によって安定的に支持され、インサートスプリン
グが一対のスリーブスプラインに安定した状態で保持さ
れて安定した同期作用が達成されると共に、インサート
スプリングが係止されるスリーブスプラインを他のスリ
ーブスプラインと同一形状にすることが可能になり、カ
ップリングスリーブの加工が容易になり生産性が向上す
る。
【0029】
【発明の実施の形態】以下本発明による自動車用手動変
速機の同期装置の実施形態について図によて説明する。
速機の同期装置の実施形態について図によて説明する。
【0030】(第1実施の形態)本発明による自動車用
手動変速装置の第1実施の形態を図1及び上記図6によ
って説明する。なお、図1において上記図4乃至図9と
対応する部分に同一符号を付することで重複部分の詳細
な説明は省略する。
手動変速装置の第1実施の形態を図1及び上記図6によ
って説明する。なお、図1において上記図4乃至図9と
対応する部分に同一符号を付することで重複部分の詳細
な説明は省略する。
【0031】図1は、上記図7に対応する図であって、
要部を平面的に展開したものであり、カップリングスリ
ーブ30に形成された各スリーブスプライン31のチャ
ンファ面32a及び32bの内の2段入り現象が発生す
る側のチャンファ面、例えばチャンファ面32aの面積
が小となるように、チャンファ綾線aをオフセットする
ことによって、同期作用時におけるスリーブスプライン
31によってギヤドッグチャンファ51をかき分ける動
作を少なくして2段入り現象の発生を抑制している。
要部を平面的に展開したものであり、カップリングスリ
ーブ30に形成された各スリーブスプライン31のチャ
ンファ面32a及び32bの内の2段入り現象が発生す
る側のチャンファ面、例えばチャンファ面32aの面積
が小となるように、チャンファ綾線aをオフセットする
ことによって、同期作用時におけるスリーブスプライン
31によってギヤドッグチャンファ51をかき分ける動
作を少なくして2段入り現象の発生を抑制している。
【0032】一方、スリーブスプライン31のうちボー
クリング10の突起部11に対応してカップリングスリ
ーブ30に形成されてインサートスプリング40を挟持
する一対のスリーブスプライン35及び37に形成され
るチャンファ36と32の各対向するチャンファ面36
aと32bは、各チャンファ面36a、32bの基端3
6aaと32baが図1に2点鎖線bで示すようにカッ
プリングスリーブ30の軸線方向で一致し、かつ軸線方
向と各チャンファ面36a及び32bによって形成され
る角度θが等しく形成されている。
クリング10の突起部11に対応してカップリングスリ
ーブ30に形成されてインサートスプリング40を挟持
する一対のスリーブスプライン35及び37に形成され
るチャンファ36と32の各対向するチャンファ面36
aと32bは、各チャンファ面36a、32bの基端3
6aaと32baが図1に2点鎖線bで示すようにカッ
プリングスリーブ30の軸線方向で一致し、かつ軸線方
向と各チャンファ面36a及び32bによって形成され
る角度θが等しく形成されている。
【0033】即ち、インサートスプリング40を保持す
るスリーブスプライン35は、他のスリーブスプライン
31に対して2点鎖線35cで示した部分を切除した形
状に形成されている。
るスリーブスプライン35は、他のスリーブスプライン
31に対して2点鎖線35cで示した部分を切除した形
状に形成されている。
【0034】このスリーブスプライン35のチャンファ
面36aと32bとの境界となるチャンファ稜線cは、
上記他のチャンファ稜線aに対して中心側に偏倚してい
る。このチャンファ稜線cは、他のスリーブスプライン
31がギヤドッグチャンファ51に当接してかき分け動
作が開始する際、対応するギヤドッグチャンファ51の
チャンファ稜線dを乗り越えた位置にあっても、他のス
リーブスプライン31によってかき分け動作が開始され
てギヤドッグチャンファ51のチャンファ稜線dがチャ
ンファ線cを越えてシフト不良を回避した状態になった
後に、該チャンファ36が対応するギヤドッグチャンフ
ァ51に当接してかき分け動作を開始する位置になるよ
うに他のチャンファ32のチャンファ綾線aに対して後
退位置、即ち上記軸線方向においてスリーブスプライン
35の中央側に偏倚した位置に設定されている。
面36aと32bとの境界となるチャンファ稜線cは、
上記他のチャンファ稜線aに対して中心側に偏倚してい
る。このチャンファ稜線cは、他のスリーブスプライン
31がギヤドッグチャンファ51に当接してかき分け動
作が開始する際、対応するギヤドッグチャンファ51の
チャンファ稜線dを乗り越えた位置にあっても、他のス
リーブスプライン31によってかき分け動作が開始され
てギヤドッグチャンファ51のチャンファ稜線dがチャ
ンファ線cを越えてシフト不良を回避した状態になった
後に、該チャンファ36が対応するギヤドッグチャンフ
ァ51に当接してかき分け動作を開始する位置になるよ
うに他のチャンファ32のチャンファ綾線aに対して後
退位置、即ち上記軸線方向においてスリーブスプライン
35の中央側に偏倚した位置に設定されている。
【0035】従って、上記図6に示すインサートスプリ
ング40は、図1に示すように、押圧部43のバネ力に
よってスプリング部材41が一対のスリーブスプライン
35及び37に押接されてスリーブスプライン35と3
6の間に挟持されると共に、対向するスプリング部材4
1の端部に形成された各当接部43が各々スリーブスプ
ライン35のチャンファ面36a及び32bに圧接して
安定的にカップリングスリーブ30に取り付けられる。
ング40は、図1に示すように、押圧部43のバネ力に
よってスプリング部材41が一対のスリーブスプライン
35及び37に押接されてスリーブスプライン35と3
6の間に挟持されると共に、対向するスプリング部材4
1の端部に形成された各当接部43が各々スリーブスプ
ライン35のチャンファ面36a及び32bに圧接して
安定的にカップリングスリーブ30に取り付けられる。
【0036】次に、このように構成された同期装置の作
用を説明する。
用を説明する。
【0037】上記同様、シフトフォーク(図示せず)に
よってカップリングスリーブ30が矢印A方向に移動さ
れると、スリーブスプライン35、37間に挟持される
と共に各当接部42が各々スリーブスプライン35のチ
ャンファ面36a及びスリーブスプライン37のチャン
ファ面32bに圧接して安定的にカップリングスリーブ
30に保持されたインサートスプリング40も共に移動
し、インサートスプリング40の押圧部43がボークリ
ング10の突起部11に押圧する。
よってカップリングスリーブ30が矢印A方向に移動さ
れると、スリーブスプライン35、37間に挟持される
と共に各当接部42が各々スリーブスプライン35のチ
ャンファ面36a及びスリーブスプライン37のチャン
ファ面32bに圧接して安定的にカップリングスリーブ
30に保持されたインサートスプリング40も共に移動
し、インサートスプリング40の押圧部43がボークリ
ング10の突起部11に押圧する。
【0038】この押圧力によってボークリング10のコ
ーン面をギヤドッグ50側のコーン面に押し付け、ボー
クリング10はギヤドッグ50側から回転力を受け、そ
してボークリング10は突起部11がシンクロハブ20
の溝21の端面に接触するまで回転する。
ーン面をギヤドッグ50側のコーン面に押し付け、ボー
クリング10はギヤドッグ50側から回転力を受け、そ
してボークリング10は突起部11がシンクロハブ20
の溝21の端面に接触するまで回転する。
【0039】このインサートスプリング40の押圧部4
3によるボークリング10への押圧は、インサートスプ
リング40が、上記のように一対のスリーブスプライン
35と37によって挟持され、かつ各当接部42が各チ
ャンファ面36a及び32bに圧接して安定的にカップ
リングスリーブ30に保持されることから、ボークリン
グ10に安定的に充分な押圧力が確実に付与され、ボー
クリング10のコーン面15とギヤドッグ50のコーン
面55との圧接が安定してなされる。
3によるボークリング10への押圧は、インサートスプ
リング40が、上記のように一対のスリーブスプライン
35と37によって挟持され、かつ各当接部42が各チ
ャンファ面36a及び32bに圧接して安定的にカップ
リングスリーブ30に保持されることから、ボークリン
グ10に安定的に充分な押圧力が確実に付与され、ボー
クリング10のコーン面15とギヤドッグ50のコーン
面55との圧接が安定してなされる。
【0040】これと同時に、カップリングスリーブ30
の各スリーブスプライン31のチャンファ32と、ボー
クリング10のボークリングスプライン12のチャンフ
ァ13とが接触し、この互いのチャンファ32と13の
接触によってカップリングスリーブ20の移動をボーク
リング10がボークすると共にカップリングスリーブ2
0の移動力をボークリング10に伝えて同期作用が促進
される。
の各スリーブスプライン31のチャンファ32と、ボー
クリング10のボークリングスプライン12のチャンフ
ァ13とが接触し、この互いのチャンファ32と13の
接触によってカップリングスリーブ20の移動をボーク
リング10がボークすると共にカップリングスリーブ2
0の移動力をボークリング10に伝えて同期作用が促進
される。
【0041】そして、カップリングスリーブ30とギヤ
ドッグ50が完全に同期した状態で回転するようになる
と、カップリングスリーブ30のスリーブスプライン3
5、37はインサートスプリング40の当接部42を乗
り越え、かつカップリングスリーブ30の各スリーブス
プライン31はボークリング10のボークリングスプラ
イン12及びギヤドッグ50のギヤドッグチャンファ5
1と完全に噛み合うことによって同期作用が完了する。
ドッグ50が完全に同期した状態で回転するようになる
と、カップリングスリーブ30のスリーブスプライン3
5、37はインサートスプリング40の当接部42を乗
り越え、かつカップリングスリーブ30の各スリーブス
プライン31はボークリング10のボークリングスプラ
イン12及びギヤドッグ50のギヤドッグチャンファ5
1と完全に噛み合うことによって同期作用が完了する。
【0042】このスリーブスプライン31とギヤドッグ
チャンファ51の噛み合いは、上記のように、カップリ
ングスリーブ30に形成された各スリーブスプライン3
1のチャンファ面32aの面積が小となるように形成さ
れることから、駆動系がガタ詰まりにより発生する大き
な回転力をチャンファ面32aで受けることが少なくな
り、2段入り現象の発生を抑制されて操作者のシフトフ
ィーリングが向上する。
チャンファ51の噛み合いは、上記のように、カップリ
ングスリーブ30に形成された各スリーブスプライン3
1のチャンファ面32aの面積が小となるように形成さ
れることから、駆動系がガタ詰まりにより発生する大き
な回転力をチャンファ面32aで受けることが少なくな
り、2段入り現象の発生を抑制されて操作者のシフトフ
ィーリングが向上する。
【0043】また、インサートスプリング40を保持す
るスリーブスプライン35は、チャンファ稜線cが対応
するギヤドッグチャンファ51の稜線dを越えている場
合には、他のスリーブスプライン31によってギヤドッ
グチャンファ51のかき分けが開始されてギヤドッグチ
ャンファ51のチャンファ稜線dを乗り越えることがな
くなった後に、ギヤドッグチャンファ51に接すること
からシフト不良が未然に回避される。
るスリーブスプライン35は、チャンファ稜線cが対応
するギヤドッグチャンファ51の稜線dを越えている場
合には、他のスリーブスプライン31によってギヤドッ
グチャンファ51のかき分けが開始されてギヤドッグチ
ャンファ51のチャンファ稜線dを乗り越えることがな
くなった後に、ギヤドッグチャンファ51に接すること
からシフト不良が未然に回避される。
【0044】(第2実施の形態)本発明による自動車用
手動変速装置の第2実施の形態を図2及図3によって説
明する。なお、図2及び図3において上記図4乃至図9
と対応する部分に同一符号を付することで重複部分の詳
細な説明は省略する。
手動変速装置の第2実施の形態を図2及図3によって説
明する。なお、図2及び図3において上記図4乃至図9
と対応する部分に同一符号を付することで重複部分の詳
細な説明は省略する。
【0045】図2は、上記図7に対応する要部を平面的
に展開したものであって、カップリングスリーブに形成
された各スリーブスプライン31のチャンファ面32a
及び32bの内の2段入り現象が発生する側のチャンフ
ァ面、例えばチャンファ面32aの面積が小となるよう
に、チャンファ稜線aをオフセットされて、同期作用時
におけるスリーブスプライン31によってギヤドッグチ
ャンファをかき分ける動作を少なくして2段入り現象の
発生を抑制している。
に展開したものであって、カップリングスリーブに形成
された各スリーブスプライン31のチャンファ面32a
及び32bの内の2段入り現象が発生する側のチャンフ
ァ面、例えばチャンファ面32aの面積が小となるよう
に、チャンファ稜線aをオフセットされて、同期作用時
におけるスリーブスプライン31によってギヤドッグチ
ャンファをかき分ける動作を少なくして2段入り現象の
発生を抑制している。
【0046】一方、インサートスプリング40は、図3
に斜視図を示すように、両端に当接部42を有する一対
のスプリング部材41が略断面U字形の押圧部43によ
って連結された形状であって、互いのスプリング部材4
1は、両端に形成した各当接部42が各々スリーブスプ
ライン31のチャンファ面32a及び32bに押接する
ように互いにスプリング部材41の長手方向、即ち、軸
線方向に変位した非対象に形成されている。
に斜視図を示すように、両端に当接部42を有する一対
のスプリング部材41が略断面U字形の押圧部43によ
って連結された形状であって、互いのスプリング部材4
1は、両端に形成した各当接部42が各々スリーブスプ
ライン31のチャンファ面32a及び32bに押接する
ように互いにスプリング部材41の長手方向、即ち、軸
線方向に変位した非対象に形成されている。
【0047】そして、このように形成されたインサート
スプリング40は、図2に示すように、押圧部43のバ
ネ力によってスプリング部材41が一対のスリーブスプ
ライン31に押接されて一対のスリーブスプライン31
間に挟持されると共に、対向するスプリング部材41の
端部に形成された各当接部42が各々スリーブスプライ
ン31のチャンファ面32a及び32bに圧接して安定
的にカップリングスリーブ30に取り付けられる。
スプリング40は、図2に示すように、押圧部43のバ
ネ力によってスプリング部材41が一対のスリーブスプ
ライン31に押接されて一対のスリーブスプライン31
間に挟持されると共に、対向するスプリング部材41の
端部に形成された各当接部42が各々スリーブスプライ
ン31のチャンファ面32a及び32bに圧接して安定
的にカップリングスリーブ30に取り付けられる。
【0048】従って、インサートスプリング40の押圧
部によるボークリングへの押圧は、インサートスプリン
グ40が、上記のように一対のスリーブスプライン31
及び各チャンファ面32a及び32bによって安定的に
カップリングスリーブ30に保持されることから、ボー
クリングに安定的に充分な押圧力が確実に付与され、か
つ、カップリングスリーブ30に形成された各スリーブ
スプライン31のチャンファ面32aの面積が小となる
ように形成されることから、同期作用時における2段入
り現象の発生を抑制されて操作者のシフトフィーリング
が向上して上記第1実施の形態と同様の効果が得られる
ことに加え、インサートリング40を保持するスリーブ
スプライン31を他のスリーブスプライン31と同一形
状にすることによってカップリングスリーブ30の加工
性を向上させることができる。
部によるボークリングへの押圧は、インサートスプリン
グ40が、上記のように一対のスリーブスプライン31
及び各チャンファ面32a及び32bによって安定的に
カップリングスリーブ30に保持されることから、ボー
クリングに安定的に充分な押圧力が確実に付与され、か
つ、カップリングスリーブ30に形成された各スリーブ
スプライン31のチャンファ面32aの面積が小となる
ように形成されることから、同期作用時における2段入
り現象の発生を抑制されて操作者のシフトフィーリング
が向上して上記第1実施の形態と同様の効果が得られる
ことに加え、インサートリング40を保持するスリーブ
スプライン31を他のスリーブスプライン31と同一形
状にすることによってカップリングスリーブ30の加工
性を向上させることができる。
【0049】以上説明では、スリーブスプライン31の
チャンファ面32aの面積をチャンファ面32bに対し
て小さくしたが、更にチャンファ面32aが当接するギ
ヤドックチャンファ51のチャンファ面を他方のチャン
ファ面に対して小さくすることによって、各スリーブス
プライン31によるギヤドッグチャンファ51のかき分
け動作に要する所要時間を短縮することによって2段入
り現象の発生を少なくする等本発明は、上記各実施の形
態に限定されることなく発明の趣旨を変更しない範囲で
種々変更可能である。
チャンファ面32aの面積をチャンファ面32bに対し
て小さくしたが、更にチャンファ面32aが当接するギ
ヤドックチャンファ51のチャンファ面を他方のチャン
ファ面に対して小さくすることによって、各スリーブス
プライン31によるギヤドッグチャンファ51のかき分
け動作に要する所要時間を短縮することによって2段入
り現象の発生を少なくする等本発明は、上記各実施の形
態に限定されることなく発明の趣旨を変更しない範囲で
種々変更可能である。
【0050】
【発明の効果】以上説明した自動車用変速機の同期装置
の発明は、インサートスプリングタイプの同期装置にお
いて、スリーブスプラインの両端に各々チャンファ稜線
によって区画された円周方向に面積の異なる一対のチャ
ンファ面を具備するチャンファを備えることによって、
スリーブスプラインによるギヤドッグのかき分けに要す
る所要時間を少なくして2段入り現象の発生を少なくす
ると共に、インサートリングのスプリング部材の両端に
形成した当接部がスリーブスプラインのチャンファ面に
確実に当接してインサートスプリングが一対のスリーブ
スプラインに安定した状態で保持され、同期作動におい
てカップリングスリーブの移動によってインサートスプ
リングの押圧部によるボークリングへの押圧力が安定し
てなされて安定した同期作用が達成され、操作フィーリ
ングに優れた高品質の手動変速機の同期装置が得られ、
自動車製造分野に貢献すること大なるものである。
の発明は、インサートスプリングタイプの同期装置にお
いて、スリーブスプラインの両端に各々チャンファ稜線
によって区画された円周方向に面積の異なる一対のチャ
ンファ面を具備するチャンファを備えることによって、
スリーブスプラインによるギヤドッグのかき分けに要す
る所要時間を少なくして2段入り現象の発生を少なくす
ると共に、インサートリングのスプリング部材の両端に
形成した当接部がスリーブスプラインのチャンファ面に
確実に当接してインサートスプリングが一対のスリーブ
スプラインに安定した状態で保持され、同期作動におい
てカップリングスリーブの移動によってインサートスプ
リングの押圧部によるボークリングへの押圧力が安定し
てなされて安定した同期作用が達成され、操作フィーリ
ングに優れた高品質の手動変速機の同期装置が得られ、
自動車製造分野に貢献すること大なるものである。
【図1】本発明による自動車用手動変速機の同期装置の
第1実施の形態を説明する要部を示す展開図である。
第1実施の形態を説明する要部を示す展開図である。
【図2】本発明による自動車用手動変速機の同期装置の
第2実施の形態を示す説明図である。
第2実施の形態を示す説明図である。
【図3】第2実施の形態に用いられるインサートスプリ
ングを示す斜視図である。
ングを示す斜視図である。
【図4】従来の自動車用手動変速機の同期装置を示す要
部断面図である。
部断面図である。
【図5】従来の自動車用手動変速機の同期装置を示す要
部斜視図である。
部斜視図である。
【図6】インサートスプリングを示す斜視図である。
【図7】従来の自動車用手動変速機の同期装置の作用を
説明する要部を示す展開図である。
説明する要部を示す展開図である。
【図8】2段入り現象の防止手段の説明図である。
10 ボークリング 11 突起部 12 ボークリングスプライン 20 シンクロハブ 21 溝 30 カップリングスリーブ 31 スリーブスプライン 32 チャンファ 32a チャンファ面 32b チャンファ面 35 スリーブスプライン 36 チャンファ 36a チャンファ面 37 スリーブスプライン 40 インサートスプリング 42 当接部 43 押圧部 50 ギヤドッグ 51 ギヤドッグチャンファ
Claims (4)
- 【請求項1】 ボークリングの外周に形成した突起部を
シンクロハブの外周に軸線方向に形成した溝に所定の遊
びを付与して嵌合させる一方、内周に軸線方向に延在す
る複数のスリーブスプラインが形成されたカップリング
スリーブを有し、上記突起部に対応する一対の上記スリ
ーブスプライン間にバネ力をもって係止され、かつシフ
ト操作時に上記カップリングスリーブの移動に伴って移
動してボークリングに押圧を付与するインサートスプリ
ングを備えると共に、上記ボークリングへの押圧付与に
よるボークリングとギヤドッグの押接によってギヤドッ
グとカップリングスリーブの回転が同期した後、上記ス
リーブスプラインがギヤドッグに形成されたギヤドッグ
チャンファをかき分けて上記スリーブスプラインとギヤ
ドッグチャンファが係合する自動車用手動変速機の同期
装置において、 上記各スリーブスプラインは、 該スリーブスプラインの側面に連続形成されると共に、
該スリーブスプラインの両端に各々チャンファ稜線によ
って円周方向に面積の異なる非対称に区画された一対の
チャンファ面を具備するチャンファを備え、 上記インサートスプリングは、 各々上記スリーブスプラインの側面に沿って延在すると
共に、両端に各々上記チャンファ面に圧接可能な当接部
を備えた一対のスプリング部材と、 該一対のスプリング部材間に架設されてボークリングに
押圧付与する押圧部とを備えたことを特徴とする自動車
用手動変速機の同期装置。 - 【請求項2】 上記インサートスプリングは、 各スプリング部材の両端に形成された当接部が互いに上
記軸線方向で略一致した位置に対向配置され、 該インサートスプリングが係止される一対のスリーブス
プラインに形成された対向する側の各々のチャンファ面
は、 該チャンファ面のスリーブスプライン側面に連続する基
端が互いに上記軸線方向で略一致すると共に、軸線方向
となす角度が略等しくチャンファ稜線方向に移行するに
従って互いに離反することを特徴とする請求項1に記載
の自動車用手動変速機の同期装置。 - 【請求項3】 上記インサートスプリングの当接部が当
接する上記スリーブスプラインのチャンファ面は、 該スリーブスプラインのチャンファ稜線が対応するギヤ
ドッグチャンファのチャンファ稜線を乗り越えた位置に
あるときには、他のスリーブスプラインによってギヤド
ッグチャンファのチャンファ稜線がスリーブスプライン
のチャンファ線を越える位置までかき分けられた後に上
記ギヤドッグチャンファに当接することを特徴とする請
求項2に記載の自動車用手動変速機の同期装置。 - 【請求項4】 上記インサートスプリングは、 各スプリング部材の両端に形成された当接部が互いに軸
線方向に偏倚した位置に対向配置され、 該インサートスプリングが係止される一対のスリーブス
プラインに形成された対向する側の各々のチャンファ面
は、 該チャンファ面のスリーブスプライン側面に連続する基
端が互いに上記軸線方向に偏倚して軸線方向となす角度
が略等しくチャンファ稜線方向に移行するに従って互い
に離反することを特徴とする請求項1に記載の自動車用
手動変速機の同期装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10161053A JPH11351272A (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | 自動車用手動変速機の同期装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10161053A JPH11351272A (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | 自動車用手動変速機の同期装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11351272A true JPH11351272A (ja) | 1999-12-24 |
Family
ID=15727721
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10161053A Pending JPH11351272A (ja) | 1998-06-09 | 1998-06-09 | 自動車用手動変速機の同期装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11351272A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100412383B1 (ko) * | 2001-07-11 | 2003-12-31 | 현대자동차주식회사 | 수동변속기의 동기장치 |
DE10230177A1 (de) * | 2002-07-05 | 2004-01-22 | Ina-Schaeffler Kg | Druckstück mit einem Rastelement |
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1998
- 1998-06-09 JP JP10161053A patent/JPH11351272A/ja active Pending
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