JPH11348487A - 筆記具 - Google Patents
筆記具Info
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- JPH11348487A JPH11348487A JP10167808A JP16780898A JPH11348487A JP H11348487 A JPH11348487 A JP H11348487A JP 10167808 A JP10167808 A JP 10167808A JP 16780898 A JP16780898 A JP 16780898A JP H11348487 A JPH11348487 A JP H11348487A
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- tank
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- ink tank
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 コレクター筆記具の加減圧下における吹き出
し問題、キャップポンピング現象の問題、外観やコスト
の問題、終筆時には急激に筆記できなくなるなどの問題
を同時に解決可能とする。 【解決手段】 直液式コレクター筆記具において、リン
グによってインクタンクを2カ所以上に分割したインク
タンク内に、インク誘導芯に接続したインク保持能力の
ある細い中綿をそれぞれのインクタンクに連通する様に
内蔵する。
し問題、キャップポンピング現象の問題、外観やコスト
の問題、終筆時には急激に筆記できなくなるなどの問題
を同時に解決可能とする。 【解決手段】 直液式コレクター筆記具において、リン
グによってインクタンクを2カ所以上に分割したインク
タンク内に、インク誘導芯に接続したインク保持能力の
ある細い中綿をそれぞれのインクタンクに連通する様に
内蔵する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、先端に筆記部となるペ
ン先を有する、ボールペンやサインペンなどの筆記具に
おいて、インクを直接保蔵するインクタンクと、内部の
内圧を調整する毛細管現象を利用した複数枚の羽状調節
体であるコレクターと、インクタンクからペン先までイ
ンクを誘導する手段を備えた直液タイプコレクター式筆
記具の改良に関する。
ン先を有する、ボールペンやサインペンなどの筆記具に
おいて、インクを直接保蔵するインクタンクと、内部の
内圧を調整する毛細管現象を利用した複数枚の羽状調節
体であるコレクターと、インクタンクからペン先までイ
ンクを誘導する手段を備えた直液タイプコレクター式筆
記具の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来知られている油性ボールペンはペン
先からのインクモレ出しである直流や上向き時にインク
が下がってしまい服を汚したり筆記不能となる逆流の問
題の発生率を減少させるため、インクの移動を防止する
目的で一般的には3千から1万mPa〓S程度の高粘度
のインクを使用し、さらにインクタンクを細くすること
で毛管力を高めて防止しているが、これにより重い筆記
感、ボテ、筆記描線のムラ、濃度の薄さなどの問題を抱
えている。
先からのインクモレ出しである直流や上向き時にインク
が下がってしまい服を汚したり筆記不能となる逆流の問
題の発生率を減少させるため、インクの移動を防止する
目的で一般的には3千から1万mPa〓S程度の高粘度
のインクを使用し、さらにインクタンクを細くすること
で毛管力を高めて防止しているが、これにより重い筆記
感、ボテ、筆記描線のムラ、濃度の薄さなどの問題を抱
えている。
【0003】また、繊維束の中綿に数mPa〓Sの低粘
度インクを含浸させてペン先までインク誘導中芯を介し
てインクを誘導するようにした所謂中綿式ペンが知られ
ているがインクの消費が分からない、初期はインク流量
が多く濃い描線が得られるが筆記とともに徐々に流量が
減少してしまい薄い筆記描線となる問題を抱えている。
中綿からのインクの導出を良くするには中綿の毛細管力
を弱める設定とすればよいが、落下等の衝撃によってイ
ンクが中綿から漏れだして服を汚す吹き出しの発生率が
上がってしまったり、逆に中綿の毛細管力を上げると筆
記に従ってインク流量が極端に落ちてしまい、寿命後半
ではインクが十分に残っているにもかかわらず筆記描線
がかなり薄くなるという吐き出し性の問題も抱えてい
る。
度インクを含浸させてペン先までインク誘導中芯を介し
てインクを誘導するようにした所謂中綿式ペンが知られ
ているがインクの消費が分からない、初期はインク流量
が多く濃い描線が得られるが筆記とともに徐々に流量が
減少してしまい薄い筆記描線となる問題を抱えている。
中綿からのインクの導出を良くするには中綿の毛細管力
を弱める設定とすればよいが、落下等の衝撃によってイ
ンクが中綿から漏れだして服を汚す吹き出しの発生率が
上がってしまったり、逆に中綿の毛細管力を上げると筆
記に従ってインク流量が極端に落ちてしまい、寿命後半
ではインクが十分に残っているにもかかわらず筆記描線
がかなり薄くなるという吐き出し性の問題も抱えてい
る。
【0004】上述の油性ボールペンと中綿式筆記具夫々
の欠点を解決する目的で、インクを直接保蔵するインク
タンクを後方へ配置し、羽状の溝を多数有するコレクタ
ーによって、筆記時の空気置換内圧調整する万年筆で用
いられてきた機構を応用した所謂、コレクター方式のイ
ンク直接保蔵式筆記具(以後コレクター式筆記具と呼
ぶ)が知られている。ところがコレクター筆記具はイン
クの流量が中綿式筆記具の初期と同等以上で多く、筆圧
をかけないでも終筆までインク流出量が暫減することな
く濃い描線で筆記可能となる優位な特長を有している
が、油性ボールペンよりもインク搭載量を多くする必要
が有るためにインクタンクを大径として一般的には1か
ら3cc程度の容量のインクを保蔵させている。
の欠点を解決する目的で、インクを直接保蔵するインク
タンクを後方へ配置し、羽状の溝を多数有するコレクタ
ーによって、筆記時の空気置換内圧調整する万年筆で用
いられてきた機構を応用した所謂、コレクター方式のイ
ンク直接保蔵式筆記具(以後コレクター式筆記具と呼
ぶ)が知られている。ところがコレクター筆記具はイン
クの流量が中綿式筆記具の初期と同等以上で多く、筆圧
をかけないでも終筆までインク流出量が暫減することな
く濃い描線で筆記可能となる優位な特長を有している
が、油性ボールペンよりもインク搭載量を多くする必要
が有るためにインクタンクを大径として一般的には1か
ら3cc程度の容量のインクを保蔵させている。
【0005】従来のコレクター筆記具では、外気の大気
圧変動があるとコレクター内にインクを移動して内圧を
調節してペン先の先端からインクが漏れ出す事を防止し
ている。インクの揮発を防止する目的で空気孔とペン先
を同時にアンダーカットを利用してシール密閉するキャ
ップを設けることが一般的であるが、このキャップの抜
き差しによってキャップ内の内圧が変化してコレクター
内にインクが充満していき、最後には保留できる限界を
超えて空気孔からインクが出てしまうポンピング現象が
欠点として存在している。
圧変動があるとコレクター内にインクを移動して内圧を
調節してペン先の先端からインクが漏れ出す事を防止し
ている。インクの揮発を防止する目的で空気孔とペン先
を同時にアンダーカットを利用してシール密閉するキャ
ップを設けることが一般的であるが、このキャップの抜
き差しによってキャップ内の内圧が変化してコレクター
内にインクが充満していき、最後には保留できる限界を
超えて空気孔からインクが出てしまうポンピング現象が
欠点として存在している。
【0006】また、加温冷却や飛行機内や高低気圧や標
高高低差など減圧と高圧が繰り返されると同様に吹き出
し現象が生じる欠点も上述同様のメカニズムで発生して
しまう。ポンピング現象はキャップに可動式内筒を採用
するなどの工夫をする事で解決可能であるが、大気圧の
加減圧の繰り返し吹き出しの問題を解決するためには、
コレクターのインク最大保留を大きくする(径、長さを
大きくする)、インクタンクを小さくするなどの解決策
も見られているが、軸サイズが大きくなって外観の問題
が生じたり、インク量が少なくなって寿命が短くなりコ
ストパフォーマンスが落ちる、コレクターを長くしすぎ
てペン先へのインクヘッドが高くなって直流しやすくな
ったり、インクによって解決するには極端に濡れにくい
インクとしなければならず筆記性を犠牲にしなければな
らない、などの欠点を有したレベルの製品しか実用化さ
れていない。
高高低差など減圧と高圧が繰り返されると同様に吹き出
し現象が生じる欠点も上述同様のメカニズムで発生して
しまう。ポンピング現象はキャップに可動式内筒を採用
するなどの工夫をする事で解決可能であるが、大気圧の
加減圧の繰り返し吹き出しの問題を解決するためには、
コレクターのインク最大保留を大きくする(径、長さを
大きくする)、インクタンクを小さくするなどの解決策
も見られているが、軸サイズが大きくなって外観の問題
が生じたり、インク量が少なくなって寿命が短くなりコ
ストパフォーマンスが落ちる、コレクターを長くしすぎ
てペン先へのインクヘッドが高くなって直流しやすくな
ったり、インクによって解決するには極端に濡れにくい
インクとしなければならず筆記性を犠牲にしなければな
らない、などの欠点を有したレベルの製品しか実用化さ
れていない。
【0007】また、コレクター式の筆記具では、インク
を全て消費するまで濃い描線を維持することが可能とな
るが故に、ペンを携帯していて使用中にインクがなくな
ると急激にまったく筆記ができなくなり不便であるとい
う問題もある。タンクにインクがほとんど無い状態は外
部から視認できて、この時点からはインク流量が暫減し
て、濃度が薄くてもとりあえず筆記描線が視認可能な筆
記状態、つまりペンの寿命全体のほとんどは直液状態の
良好な筆記性を確保しつつ、タンクにインクがなくなっ
た時点からは中綿式の終筆時に近い(多少描線が薄い、
早く書くとかすれるが通常の文字筆記はまったく問題な
い等)性能がしばらく確保できないかという終筆性の改
良の要望も出されている。
を全て消費するまで濃い描線を維持することが可能とな
るが故に、ペンを携帯していて使用中にインクがなくな
ると急激にまったく筆記ができなくなり不便であるとい
う問題もある。タンクにインクがほとんど無い状態は外
部から視認できて、この時点からはインク流量が暫減し
て、濃度が薄くてもとりあえず筆記描線が視認可能な筆
記状態、つまりペンの寿命全体のほとんどは直液状態の
良好な筆記性を確保しつつ、タンクにインクがなくなっ
た時点からは中綿式の終筆時に近い(多少描線が薄い、
早く書くとかすれるが通常の文字筆記はまったく問題な
い等)性能がしばらく確保できないかという終筆性の改
良の要望も出されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、主に普及型
のコレクター式筆記具の改良を目的としており、筆記時
のスムーズな筆記を疎外することなく、使用中やキャッ
プの抜き差し等の大気圧の加減圧の影響によるインク洩
れ出しの防止性能や、店頭で長期保存された場合などの
吹き出し防止性能など筆記具における事故防止性能を確
実に向上させたいという要望を満足させた事で、特に航
空機での加減圧繰り返しで消費者の服を汚す等の重大欠
点を防止するという課題や、太くなりやすいコレクター
式でのスリムな外観の要望がある課題と、インクが無く
なると急激に筆記できなくなる終筆性の課題などを同時
に解決すると共に従来のコレクター筆記具の有する優秀
な筆記性を満足させる事を目的としている。
のコレクター式筆記具の改良を目的としており、筆記時
のスムーズな筆記を疎外することなく、使用中やキャッ
プの抜き差し等の大気圧の加減圧の影響によるインク洩
れ出しの防止性能や、店頭で長期保存された場合などの
吹き出し防止性能など筆記具における事故防止性能を確
実に向上させたいという要望を満足させた事で、特に航
空機での加減圧繰り返しで消費者の服を汚す等の重大欠
点を防止するという課題や、太くなりやすいコレクター
式でのスリムな外観の要望がある課題と、インクが無く
なると急激に筆記できなくなる終筆性の課題などを同時
に解決すると共に従来のコレクター筆記具の有する優秀
な筆記性を満足させる事を目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する為
に、本発明の筆記具は先端に筆記部となるペン先にイン
クタンクから筆記部の先端まで流路を確保するような導
孔や複数本のチャンネル溝を備え、導孔内にはインクタ
ンクからペン先まで毛管力によってインクを導く手段で
ある中芯を挿入したボールペンやインク誘導芯そのもの
がペン先となるサインペンやマーカー類である。有底コ
ップ状のインクタンクとペン先の間にはコレクターを設
け、空気連通部と細いインク溝と羽状溝部を複数配置し
てそこにインクを出入りさせることでペン体内部の内圧
調整機能を有している。
に、本発明の筆記具は先端に筆記部となるペン先にイン
クタンクから筆記部の先端まで流路を確保するような導
孔や複数本のチャンネル溝を備え、導孔内にはインクタ
ンクからペン先まで毛管力によってインクを導く手段で
ある中芯を挿入したボールペンやインク誘導芯そのもの
がペン先となるサインペンやマーカー類である。有底コ
ップ状のインクタンクとペン先の間にはコレクターを設
け、空気連通部と細いインク溝と羽状溝部を複数配置し
てそこにインクを出入りさせることでペン体内部の内圧
調整機能を有している。
【0010】本発明の手段としては、インクタンク内部
にインク保持性のある中綿等をインク誘導芯に接続した
状態で有する構成とした。インクは常温(23度前後)
での粘度が2から100mPa〓Sの低(又は中)粘度
インクである。静置状態では粘度がやや高く先端からイ
ンクがしみ出す直流を防止し、筆記によって剪断や移動
が起こると粘度が低下してスムーズな筆記が可能となる
擬塑性インク(ゲルインクとも呼ばれる)をやや低粘度
にして応用したインクでも良い。またインクのベースと
なる溶剤としては一般的な水のみではなく、低級アルコ
ール、高級アルコール、キシレン等有機溶剤、エチレン
グリコールなどのグリコール類、それらのエステルなど
のコレクター筆記具として使用できる公知の各種のイン
クが適宜使用可能である。
にインク保持性のある中綿等をインク誘導芯に接続した
状態で有する構成とした。インクは常温(23度前後)
での粘度が2から100mPa〓Sの低(又は中)粘度
インクである。静置状態では粘度がやや高く先端からイ
ンクがしみ出す直流を防止し、筆記によって剪断や移動
が起こると粘度が低下してスムーズな筆記が可能となる
擬塑性インク(ゲルインクとも呼ばれる)をやや低粘度
にして応用したインクでも良い。またインクのベースと
なる溶剤としては一般的な水のみではなく、低級アルコ
ール、高級アルコール、キシレン等有機溶剤、エチレン
グリコールなどのグリコール類、それらのエステルなど
のコレクター筆記具として使用できる公知の各種のイン
クが適宜使用可能である。
【0011】本発明に使用する中綿については従来の中
綿式筆記具に用いられる中綿等インクを一定量保持する
性能があるものが使用でき、インクタンク内に収納され
てインクタンクの内壁との間には十分な空間を有した、
細い又は小さなサイズとすることで、コレクター式の有
する直液タイプの有利な特長を阻害することが無い。イ
ンクが消費されて内部に空気が多くなった場合の加圧減
圧による空気の膨張を減らす目的でインクタンクの空間
の一部をインク保持した状態の中綿で占めており、結果
的に膨張する空気総量を減らす事で加減圧下でも吹き出
しのない状態とすることが可能な手段である。
綿式筆記具に用いられる中綿等インクを一定量保持する
性能があるものが使用でき、インクタンク内に収納され
てインクタンクの内壁との間には十分な空間を有した、
細い又は小さなサイズとすることで、コレクター式の有
する直液タイプの有利な特長を阻害することが無い。イ
ンクが消費されて内部に空気が多くなった場合の加圧減
圧による空気の膨張を減らす目的でインクタンクの空間
の一部をインク保持した状態の中綿で占めており、結果
的に膨張する空気総量を減らす事で加減圧下でも吹き出
しのない状態とすることが可能な手段である。
【0012】本発明の有効な手段としては、インクタン
クに固定されるリングによりインクタンクが少なくとも
2カ所以上の複数カ所にほぼ分断されると共に、中綿が
全てのインクタンクよりインクを供給できるように連通
させたことで、中綿をセンタリングさせて容易に組立で
きると共に、インク消費して空間が大きくなった状態で
加減圧環境で使用した場合、インクタンクの後半部にイ
ンクを簡易保持してコレクターへインクが大量に流入す
ることを防止する効果を持つ手段となる。また、複数の
インクタンクのそれぞれがインク流通や空気流通が可能
となる様な溝や孔や突起による流通手段が、リングやイ
ンクタンク内壁や中綿のいずれかに(又はこれらを組み
合わせることによって)設けた場合には、リングによる
インクの移動性を筆記やコレクター機能等に悪影響しな
い範囲で調整できる手段となる。さらに、2カ所以上に
分断されたインクタンクのうち、ペン先側最前方のイン
クタンクの容積が、後方のインクタンク容積よりも容積
が大きい構成とした方が上述の効果が有効な上に、直液
状態のインクの視認性やコレクターの機能確保の上で有
利となる手段である。
クに固定されるリングによりインクタンクが少なくとも
2カ所以上の複数カ所にほぼ分断されると共に、中綿が
全てのインクタンクよりインクを供給できるように連通
させたことで、中綿をセンタリングさせて容易に組立で
きると共に、インク消費して空間が大きくなった状態で
加減圧環境で使用した場合、インクタンクの後半部にイ
ンクを簡易保持してコレクターへインクが大量に流入す
ることを防止する効果を持つ手段となる。また、複数の
インクタンクのそれぞれがインク流通や空気流通が可能
となる様な溝や孔や突起による流通手段が、リングやイ
ンクタンク内壁や中綿のいずれかに(又はこれらを組み
合わせることによって)設けた場合には、リングによる
インクの移動性を筆記やコレクター機能等に悪影響しな
い範囲で調整できる手段となる。さらに、2カ所以上に
分断されたインクタンクのうち、ペン先側最前方のイン
クタンクの容積が、後方のインクタンク容積よりも容積
が大きい構成とした方が上述の効果が有効な上に、直液
状態のインクの視認性やコレクターの機能確保の上で有
利となる手段である。
【0013】本発明の中綿容積が大きければ安全性は増
すが、直液式としての筆記性を維持できる期間が短くな
り、中綿式との差異が減ってインク流量が筆記と共にや
や暫減してしまう期間が増えてしまう。またコレクター
の保留率が高い(つまりコレクターが大きい)設計の物
では中綿は小さな空間でよいが、保留率が低い(コレク
ターが小さい)ものでは中綿を大きくする必要がある。
上述の条件を適宜選択して満足させる事で、インクタン
クの空気容積を減少させる安全性の向上、インク流量な
どの筆記性確保、インク残量確認など外観や視認性、終
筆時にだらだらと筆記流量がダウンすることや急激に終
筆になってしまう終筆性の問題、などの相反する性能と
なりやすい性能のバランスを取ることが可能となる。
すが、直液式としての筆記性を維持できる期間が短くな
り、中綿式との差異が減ってインク流量が筆記と共にや
や暫減してしまう期間が増えてしまう。またコレクター
の保留率が高い(つまりコレクターが大きい)設計の物
では中綿は小さな空間でよいが、保留率が低い(コレク
ターが小さい)ものでは中綿を大きくする必要がある。
上述の条件を適宜選択して満足させる事で、インクタン
クの空気容積を減少させる安全性の向上、インク流量な
どの筆記性確保、インク残量確認など外観や視認性、終
筆時にだらだらと筆記流量がダウンすることや急激に終
筆になってしまう終筆性の問題、などの相反する性能と
なりやすい性能のバランスを取ることが可能となる。
【0014】ここで使用する中綿とは、従来の中綿式の
様に短繊維又は長繊維の糸を外皮の中へ軟らかく固定し
た物や、長繊維の糸を外皮なしで接着剤や熱溶着により
形状維持した所謂繊維束や、雪結晶状の断面を押し出し
によって成形した所謂プラ芯や、小粒子を熱や接着剤に
よって空間を維持しながら固定した焼結芯や、スポンジ
など、インクをある程度以上保持する性能が有ればよい
ものであり、中綿内の繊維の本数等により内部の毛細管
力を適宜選択することはできるが、一般的な中綿式の毛
細管力よりは弱い設定とすることが可能である。中芯、
プラ芯なども中綿同様の材質で作成することができる
が、インクタンクからペン先までインクを導出できる性
能が要求されるため、中綿よりは毛細管力が強くなる様
に設定されている。
様に短繊維又は長繊維の糸を外皮の中へ軟らかく固定し
た物や、長繊維の糸を外皮なしで接着剤や熱溶着により
形状維持した所謂繊維束や、雪結晶状の断面を押し出し
によって成形した所謂プラ芯や、小粒子を熱や接着剤に
よって空間を維持しながら固定した焼結芯や、スポンジ
など、インクをある程度以上保持する性能が有ればよい
ものであり、中綿内の繊維の本数等により内部の毛細管
力を適宜選択することはできるが、一般的な中綿式の毛
細管力よりは弱い設定とすることが可能である。中芯、
プラ芯なども中綿同様の材質で作成することができる
が、インクタンクからペン先までインクを導出できる性
能が要求されるため、中綿よりは毛細管力が強くなる様
に設定されている。
【0015】
【実施例】以下、図示した実施例について詳説する。図
1から図3は本発明の第1実施例を、図4には従来例を
示している。図に示すように本発明の筆記具は先端に筆
記用のボールを回転可能抜き出し不可能に遊嵌するペン
先2と内部にインクタンク7から中芯3によってボール
までインク12を誘導している所謂コレクター式ボール
ペンである。中芯3はインクタンク7までの長い物や繊
維束の中芯3と内部に毛管力を有する雪結晶状の断面を
有する押し出し管であるプラ芯4との組合せなどでも良
い。
1から図3は本発明の第1実施例を、図4には従来例を
示している。図に示すように本発明の筆記具は先端に筆
記用のボールを回転可能抜き出し不可能に遊嵌するペン
先2と内部にインクタンク7から中芯3によってボール
までインク12を誘導している所謂コレクター式ボール
ペンである。中芯3はインクタンク7までの長い物や繊
維束の中芯3と内部に毛管力を有する雪結晶状の断面を
有する押し出し管であるプラ芯4との組合せなどでも良
い。
【0016】内部に常温での粘度が2から100mPa
〓Sの比較的低粘度の水をベースとして40%以上含む
インク12を直接保蔵している透明または半透明合成樹
脂製インクタンク7は、インク漏れない状態でコレクタ
ー6を圧入固定している。耐水性や耐光性に優位な着色
剤としては直接性染料やカーボンブラックなどの顔料や
染着樹脂粉等の疑似有機顔料などが存在しているが、従
来のコレクター式筆記具同様のインクが使用可能であ
り、本発明では特に限定される物ではなく、主溶剤をア
ルコールやキシレンなどの有機溶剤としたインクでもコ
レクター式筆記具としての機能を満足すれば本発明を応
用することができる。
〓Sの比較的低粘度の水をベースとして40%以上含む
インク12を直接保蔵している透明または半透明合成樹
脂製インクタンク7は、インク漏れない状態でコレクタ
ー6を圧入固定している。耐水性や耐光性に優位な着色
剤としては直接性染料やカーボンブラックなどの顔料や
染着樹脂粉等の疑似有機顔料などが存在しているが、従
来のコレクター式筆記具同様のインクが使用可能であ
り、本発明では特に限定される物ではなく、主溶剤をア
ルコールやキシレンなどの有機溶剤としたインクでもコ
レクター式筆記具としての機能を満足すれば本発明を応
用することができる。
【0017】特に筆記時のインク消費によりインクタン
ク7内の空気量がタンク容積の60%から70%まで充
満した場合(コレクターが保留できる量よりもやや多い
インク残量の時)、大気の加減圧によって内圧の外気圧
との変化や温度変化による内圧変化があると、筆記のた
めのインクの流路が確保されているペン先部からインク
が漏れだしたり、先端から空気が入ってカスレが生じる
事を防止するために軸内と外部とは細いインク溝10と
空気連通部9と複数の羽状溝とを有するコレクター6を
介して連通してある。コレクター6には外気と内部の圧
力差が生じるとコレクター6の羽状溝にインク12が出
入りすることでペン体内部の容積を加減してバランスを
取る機能がある。
ク7内の空気量がタンク容積の60%から70%まで充
満した場合(コレクターが保留できる量よりもやや多い
インク残量の時)、大気の加減圧によって内圧の外気圧
との変化や温度変化による内圧変化があると、筆記のた
めのインクの流路が確保されているペン先部からインク
が漏れだしたり、先端から空気が入ってカスレが生じる
事を防止するために軸内と外部とは細いインク溝10と
空気連通部9と複数の羽状溝とを有するコレクター6を
介して連通してある。コレクター6には外気と内部の圧
力差が生じるとコレクター6の羽状溝にインク12が出
入りすることでペン体内部の容積を加減してバランスを
取る機能がある。
【0018】コレクター6の羽状溝の空間にインク12
が充満可能な全容積をインクタンク7の容積の12%以
上の保留率c(望ましくは15%から30%)とした。
通常の大気の気圧変化や、室温から気温の最大である4
5℃前後まで昇温した場合の水の蒸気圧上昇と空気の体
積膨張は約12%程度の膨張であることなどから内圧調
整による容積の最大変化は12%程度コレクター6に吸
収されれば一般的には問題が発生することが無い。コレ
クター6のサイズについては使用するインクやインクタ
ンク容積などから適宜選択した物が使用できる。
が充満可能な全容積をインクタンク7の容積の12%以
上の保留率c(望ましくは15%から30%)とした。
通常の大気の気圧変化や、室温から気温の最大である4
5℃前後まで昇温した場合の水の蒸気圧上昇と空気の体
積膨張は約12%程度の膨張であることなどから内圧調
整による容積の最大変化は12%程度コレクター6に吸
収されれば一般的には問題が発生することが無い。コレ
クター6のサイズについては使用するインクやインクタ
ンク容積などから適宜選択した物が使用できる。
【0019】本発明の手段として、インクタンク7の内
部にやや細い中綿1をプラ芯4に接続した状態で固定し
た。コレクター6側やインクタンク7内部の中綿受け面
はリブや溝などで構成して、インク12が中綿1に自由
に入る様にしている。またある程度は中綿が移動しても
良いが落下などによってもプラ芯4と中綿1がインク1
2の導通が可能なように接続を維持する構成としてあ
る。
部にやや細い中綿1をプラ芯4に接続した状態で固定し
た。コレクター6側やインクタンク7内部の中綿受け面
はリブや溝などで構成して、インク12が中綿1に自由
に入る様にしている。またある程度は中綿が移動しても
良いが落下などによってもプラ芯4と中綿1がインク1
2の導通が可能なように接続を維持する構成としてあ
る。
【0020】インクタンク7の内壁と中綿1の外皮の間
には十分な空間を持たせるように中綿1の太さを細く
し、長さはインクタンク7内の長さとほぼ等しい物とし
た。ここではインクタンク7の内壁のサイズに近い太く
短い中綿1の搭載も可能であるが、中綿1の前側と後端
側へのインク12の移動が規制されるとインクタンク後
端からインク12が先端側に落ちてこなくなる現象や、
中綿1の周辺に付着したインクがいつまでも残ってしま
うことから実際にはインク12を全て消費してしまって
いるにもかかわらずユーザーがインクの残量があると勘
違いしてしまう外部からの視認性の問題が発生しやすく
なるので、特にコレクター側のインクタンク前方周辺で
は十分な空間があることが望ましい。
には十分な空間を持たせるように中綿1の太さを細く
し、長さはインクタンク7内の長さとほぼ等しい物とし
た。ここではインクタンク7の内壁のサイズに近い太く
短い中綿1の搭載も可能であるが、中綿1の前側と後端
側へのインク12の移動が規制されるとインクタンク後
端からインク12が先端側に落ちてこなくなる現象や、
中綿1の周辺に付着したインクがいつまでも残ってしま
うことから実際にはインク12を全て消費してしまって
いるにもかかわらずユーザーがインクの残量があると勘
違いしてしまう外部からの視認性の問題が発生しやすく
なるので、特にコレクター側のインクタンク前方周辺で
は十分な空間があることが望ましい。
【0021】本発明の有効となる手段としては、上述の
小さい中綿1を搭載する事に加えて、リング13をイン
クタンク7内壁に固定する事で、インクタンク7をペン
先側タンク12aと尾栓側タンク12bとに分割し、中
綿1が両方のタンクに貫通した状態とした事である。リ
ング13の内側は中綿1により外側はインクタンク7内
壁によって、インク12(内部の空気含む)の移動を僅
かに規制した状態となっている。
小さい中綿1を搭載する事に加えて、リング13をイン
クタンク7内壁に固定する事で、インクタンク7をペン
先側タンク12aと尾栓側タンク12bとに分割し、中
綿1が両方のタンクに貫通した状態とした事である。リ
ング13の内側は中綿1により外側はインクタンク7内
壁によって、インク12(内部の空気含む)の移動を僅
かに規制した状態となっている。
【0022】キャップ8をしてポケットに差した状態で
はインク12は後方インクタンク12bに主に保蔵され
ており、筆記しようとペン先2を下に向けた時には、一
時的には後方インクタンク12bにインクが残ったまま
で徐々にインク12は前方インクタンク12aに移動し
て流れてくる様な構成としてある。
はインク12は後方インクタンク12bに主に保蔵され
ており、筆記しようとペン先2を下に向けた時には、一
時的には後方インクタンク12bにインクが残ったまま
で徐々にインク12は前方インクタンク12aに移動し
て流れてくる様な構成としてある。
【0023】本発明を有効に作用させる為には、複数の
インクタンク12a、12bのそれぞれがインク流通や
空気流通が可能となる様な溝や孔や突起による流通手段
14が、リング13やインクタンク7内壁や中綿1のい
ずれかに、又はこれらを組み合わせることによって、設
けられる事がより望ましい。本実施例ではリング13に
複数の溝14を設けた。
インクタンク12a、12bのそれぞれがインク流通や
空気流通が可能となる様な溝や孔や突起による流通手段
14が、リング13やインクタンク7内壁や中綿1のい
ずれかに、又はこれらを組み合わせることによって、設
けられる事がより望ましい。本実施例ではリング13に
複数の溝14を設けた。
【0024】この溝14は極端に大きいとインクタンク
を分断する効果が無くなってしまい、あまり小さいとず
っと後方インクタンク12bにインク12が留まってし
まってペン先2にインクヘッドがかかってペン先からイ
ンクが漏れだす直流のトラブルとなってしまうことか
ら、インク12の種類やインクタンク7のサイズ等から
適宜選定する必要がある。
を分断する効果が無くなってしまい、あまり小さいとず
っと後方インクタンク12bにインク12が留まってし
まってペン先2にインクヘッドがかかってペン先からイ
ンクが漏れだす直流のトラブルとなってしまうことか
ら、インク12の種類やインクタンク7のサイズ等から
適宜選定する必要がある。
【0025】溝14は空気とインクが置換する必要があ
るため複数個配置したり、1カ所の場合には溝14を異
形にするなどの工夫をした物ではさらに効果的である。
インクタンク7内壁に溝やリブを設けたり、中綿1とリ
ング13の間で部品を組み合わせる事でインク12の適
度な流通規制を設けた物としても良い。単にリング13
とインクタンク7内壁の間、又はリング13と中綿1の
間を適当なスキマとしても良いが、溝14等を設ける事
により安定した効果が得られるものである。
るため複数個配置したり、1カ所の場合には溝14を異
形にするなどの工夫をした物ではさらに効果的である。
インクタンク7内壁に溝やリブを設けたり、中綿1とリ
ング13の間で部品を組み合わせる事でインク12の適
度な流通規制を設けた物としても良い。単にリング13
とインクタンク7内壁の間、又はリング13と中綿1の
間を適当なスキマとしても良いが、溝14等を設ける事
により安定した効果が得られるものである。
【0026】さらには、2カ所以上に分断されたインク
タンク7のうち、ペン先側最前方のインクタンク12a
の容積が、後方のインクタンク12bの容積よりも容積
が大きい構成とした場合には、連続筆記時の空気置換性
の安定や航空機減圧対策時の効果が有効となる構成とし
て望ましい。
タンク7のうち、ペン先側最前方のインクタンク12a
の容積が、後方のインクタンク12bの容積よりも容積
が大きい構成とした場合には、連続筆記時の空気置換性
の安定や航空機減圧対策時の効果が有効となる構成とし
て望ましい。
【0027】従来のコレクター筆記具では、上述したよ
うにコレクターのみで12%程度までの内圧調整を行っ
ている。しかしながら、航空機などでの気圧変化は約
0.8気圧まで減圧され、さらに体温と外気温等温度変
化も加わる。つまり従来のコレクター式筆記具では航空
機の減圧までは考慮されておらず、コレクターの最大保
留を越えて圧力が変化するため吹き出しの事故が発生す
る。
うにコレクターのみで12%程度までの内圧調整を行っ
ている。しかしながら、航空機などでの気圧変化は約
0.8気圧まで減圧され、さらに体温と外気温等温度変
化も加わる。つまり従来のコレクター式筆記具では航空
機の減圧までは考慮されておらず、コレクターの最大保
留を越えて圧力が変化するため吹き出しの事故が発生す
る。
【0028】以下に航空機での使用を考慮した現象を詳
述すると、略1気圧でキャップして航空機に搭乗し、
0.8気圧になった状態でキャップ8を開けた時には、
キャップのシール性によって1気圧に内圧保持された状
態から、インクタンク7内の高い内圧が低い外圧にバラ
ンスしようとして急激にコレクター6の内圧調整溝にイ
ンクが入る。その後筆記完了してキャップをすると筆記
具は0.8気圧の状態でバランスした内圧となったまま
キャップ8のシール性によって維持される。
述すると、略1気圧でキャップして航空機に搭乗し、
0.8気圧になった状態でキャップ8を開けた時には、
キャップのシール性によって1気圧に内圧保持された状
態から、インクタンク7内の高い内圧が低い外圧にバラ
ンスしようとして急激にコレクター6の内圧調整溝にイ
ンクが入る。その後筆記完了してキャップをすると筆記
具は0.8気圧の状態でバランスした内圧となったまま
キャップ8のシール性によって維持される。
【0029】地上に戻って1気圧の状態でキャップ8を
解放すると急激にコレクター6内に保留されていたイン
ク12がインクタンク7側に戻ろうとするが、圧力変化
が急激なためインク12がタンクに戻ると共に、いくら
かの空気が先にタンク内に入ってしまい、コレクター6
にインクを保留したままの状態となってしまう現象が発
生する。つまりコレクター6に既にインクが充満されて
いるので、その後の僅かな温度変化や再度航空機に搭乗
して使用する繰り返し搭乗などの時には内圧調整する余
裕が無くなっており、吹き出しの事故につながってしま
う。キャップ8をシール性のない物にすれば急激な圧力
変化が無くなるのでこの問題は軽減されるが、インク1
2の揮発が多くなって、経時するとインクが固まった
り、増粘してかすれたりする不具合が生じやすい。
解放すると急激にコレクター6内に保留されていたイン
ク12がインクタンク7側に戻ろうとするが、圧力変化
が急激なためインク12がタンクに戻ると共に、いくら
かの空気が先にタンク内に入ってしまい、コレクター6
にインクを保留したままの状態となってしまう現象が発
生する。つまりコレクター6に既にインクが充満されて
いるので、その後の僅かな温度変化や再度航空機に搭乗
して使用する繰り返し搭乗などの時には内圧調整する余
裕が無くなっており、吹き出しの事故につながってしま
う。キャップ8をシール性のない物にすれば急激な圧力
変化が無くなるのでこの問題は軽減されるが、インク1
2の揮発が多くなって、経時するとインクが固まった
り、増粘してかすれたりする不具合が生じやすい。
【0030】現状でもコレクター式筆記具はやや太くな
っており、これ以上太くすると握り部の太さや外観で問
題が発生するうえ、コレクター6を従来品以上に長くす
るとコレクター6の内部の長さの分はペン先2にインク
ヘッドがかかっていることからペン先からインクが漏れ
出す直流の問題が発生する。インクタンク7の容積を小
さくすればコレクター6のサイズが同じでも保留率は大
きくなって安全性が増すが、筆記寿命の問題が発生す
る。特に直液式筆記具では初期から終筆付近まで流量が
多く安定するため、インク消費量が暫減していく中綿式
よりもインク搭載量を多くしないと同じ寿命にできな
い。
っており、これ以上太くすると握り部の太さや外観で問
題が発生するうえ、コレクター6を従来品以上に長くす
るとコレクター6の内部の長さの分はペン先2にインク
ヘッドがかかっていることからペン先からインクが漏れ
出す直流の問題が発生する。インクタンク7の容積を小
さくすればコレクター6のサイズが同じでも保留率は大
きくなって安全性が増すが、筆記寿命の問題が発生す
る。特に直液式筆記具では初期から終筆付近まで流量が
多く安定するため、インク消費量が暫減していく中綿式
よりもインク搭載量を多くしないと同じ寿命にできな
い。
【0031】本発明では、中綿1を搭載することと、さ
らにペン先を上向きから下向きに変えた場合には後方イ
ンクタンク12bにインク12が一時的に保留されて、
航空機での使用のように急激な圧力変化の時にはコレク
ター6の保留溝に入るインク12の量を一時的に減らす
効果が発揮される。
らにペン先を上向きから下向きに変えた場合には後方イ
ンクタンク12bにインク12が一時的に保留されて、
航空機での使用のように急激な圧力変化の時にはコレク
ター6の保留溝に入るインク12の量を一時的に減らす
効果が発揮される。
【0032】
【作用】本発明のやや細い中綿を搭載することで、初期
のインク搭載量はほとんど減らす必要がなく、インクを
消費してタンク内部に空間が多くなった場合でも中綿が
タンクの空間内でインクを十分に吸い上げた状態で保持
している。タンクの空間そのものが減っている上に筆記
可能なインクが中綿に保持されており、タンク内の膨張
収縮する空気量の減少と共に、終筆までのある程度以上
のインク消費量では中綿が吸い上げたインクのみが残っ
て直液状態のインクは存在しなくなるがメモ程度のやや
薄くなっても良い最終付近での筆記ができる期間が存在
するようになる。
のインク搭載量はほとんど減らす必要がなく、インクを
消費してタンク内部に空間が多くなった場合でも中綿が
タンクの空間内でインクを十分に吸い上げた状態で保持
している。タンクの空間そのものが減っている上に筆記
可能なインクが中綿に保持されており、タンク内の膨張
収縮する空気量の減少と共に、終筆までのある程度以上
のインク消費量では中綿が吸い上げたインクのみが残っ
て直液状態のインクは存在しなくなるがメモ程度のやや
薄くなっても良い最終付近での筆記ができる期間が存在
するようになる。
【0033】中綿式では圧力変化や温度変化による体積
膨張分は空気孔から大気への連通によって影響を受けな
い構造となっている。つまり、上述の直液の存在しない
期間は中綿式とまったく同様に加減圧や温度変化は影響
なくなり、同じ寿命を有する従来のコレクター式筆記具
よりも安全性は格段に向上できる。従来の中綿式よりは
直液として機能する期間が十分に長く中綿が保持してい
るインク量自体も遥かで少ないことや、落下等の衝撃が
あってもインクタンクとコレクターによって筆記具外部
にインクが漏れだす事がないこと、などから中綿の毛細
管力をやや弱く設定することなどで流量が暫減する期間
は従来の直液式に近く実用上問題のない設定が可能とな
る。
膨張分は空気孔から大気への連通によって影響を受けな
い構造となっている。つまり、上述の直液の存在しない
期間は中綿式とまったく同様に加減圧や温度変化は影響
なくなり、同じ寿命を有する従来のコレクター式筆記具
よりも安全性は格段に向上できる。従来の中綿式よりは
直液として機能する期間が十分に長く中綿が保持してい
るインク量自体も遥かで少ないことや、落下等の衝撃が
あってもインクタンクとコレクターによって筆記具外部
にインクが漏れだす事がないこと、などから中綿の毛細
管力をやや弱く設定することなどで流量が暫減する期間
は従来の直液式に近く実用上問題のない設定が可能とな
る。
【0034】本発明では上述の中綿搭載に加えて航空機
での使用時を考慮して、ペン先上向きから筆記しようと
して下向きにした時にインクを一時保留して、急激な圧
力変化でも吹き出しの事故にならない作用を有してい
る。後方のインクタンクのインクは溝等によって徐々に
前方に移動することからコレクター式筆記具の内圧調整
機能や筆記性に悪影響を与えない作用も有している。
での使用時を考慮して、ペン先上向きから筆記しようと
して下向きにした時にインクを一時保留して、急激な圧
力変化でも吹き出しの事故にならない作用を有してい
る。後方のインクタンクのインクは溝等によって徐々に
前方に移動することからコレクター式筆記具の内圧調整
機能や筆記性に悪影響を与えない作用も有している。
【0035】最前方のインクタンクの方が後方のインク
タンクよりも大きい容積となる様にリングの位置を設定
した場合には、筆記具を連続で筆記した場合の筆記への
悪影響や外観の問題が起こらないと共に、減圧下でのイ
ンクの一時保蔵に対して有効となる作用も有する。
タンクよりも大きい容積となる様にリングの位置を設定
した場合には、筆記具を連続で筆記した場合の筆記への
悪影響や外観の問題が起こらないと共に、減圧下でのイ
ンクの一時保蔵に対して有効となる作用も有する。
【0036】さらに組立時に中綿に中芯を差す必要があ
るが、リングには面取り部を付けるなどの工夫によっ
て、中綿をセンタリングさせることが可能となり、上述
の作用に加えて、組立の容易な構成とすることができ
る。本発明では中綿式とコレクター式の欠点を補完した
上述のような有用な作用を有しているので中綿式とコレ
クター式のそれぞれの欠点の補完のみならず、それぞれ
の優位点を生かす事が可能となる作用を有している。
るが、リングには面取り部を付けるなどの工夫によっ
て、中綿をセンタリングさせることが可能となり、上述
の作用に加えて、組立の容易な構成とすることができ
る。本発明では中綿式とコレクター式の欠点を補完した
上述のような有用な作用を有しているので中綿式とコレ
クター式のそれぞれの欠点の補完のみならず、それぞれ
の優位点を生かす事が可能となる作用を有している。
【0037】
【発明の効果】本発明の筆記具の構成及び作用は以上の
如くであり、細身で外観の良く、コストパフォーマンス
の優れた筆記具とする事ができる。航空機による加減圧
下や、温度変化、キャップによるポンピング現象が発生
しにくくなり複雑な耐ポンピング機構が不要となること
などから、安全かつ安定した筆記性を確保できるように
なる。特に航空機を乗り継いで筆記をするビジネスマン
が使用するような航空機の減圧環境を繰り返し受ける環
境でも吹き出しの事故のない筆記具とすることができ
る。
如くであり、細身で外観の良く、コストパフォーマンス
の優れた筆記具とする事ができる。航空機による加減圧
下や、温度変化、キャップによるポンピング現象が発生
しにくくなり複雑な耐ポンピング機構が不要となること
などから、安全かつ安定した筆記性を確保できるように
なる。特に航空機を乗り継いで筆記をするビジネスマン
が使用するような航空機の減圧環境を繰り返し受ける環
境でも吹き出しの事故のない筆記具とすることができ
る。
【0038】上述のように構造が簡単で製造が容易な安
価、外観の良い、長期保存性に優れたコレクター筆記具
を提供できる効果がある。さらには筆記の最終段階で急
激にインクがなくなって書けなくなる問題についても、
あまり長すぎない適度な期間で徐々にインク流量がダウ
ンしていくためとりあえずのメモ書き程度は筆記可能と
なり、終筆付近では2本目の筆記具を用意する必要が無
くなる効果も有している。
価、外観の良い、長期保存性に優れたコレクター筆記具
を提供できる効果がある。さらには筆記の最終段階で急
激にインクがなくなって書けなくなる問題についても、
あまり長すぎない適度な期間で徐々にインク流量がダウ
ンしていくためとりあえずのメモ書き程度は筆記可能と
なり、終筆付近では2本目の筆記具を用意する必要が無
くなる効果も有している。
【図1】本発明の実施例である筆記具の全体を示す縦断
面図である。
面図である。
【図2】本発明の実施例である筆記具の後端側を示す縦
断面図である。
断面図である。
【図3】本発明の実施例である筆記具のリング部品を示
す横断面図である。
す横断面図である。
【図4】従来例である筆記具を示す縦断面図である。
1 中綿 2 ペン先 3 中芯 4 プラ芯 5 口プラ 6 コレクター 7 インクタンク 8 キャップ 9 空気溝 10 インク溝(細溝) 11 尾栓 12 インク 12a ペン先側インクタンクa 12b 後方インクタンクb 13 リング 14 流通溝
Claims (3)
- 【請求項1】 先端に筆記部を有したペン先と、常温で
の粘度が2から100mPa〓Sの比較的低粘度のイン
クを直接保蔵するインクタンクと、内部の内圧を調整す
る毛細管現象を利用した複数枚の羽状調節体であるコレ
クターと、インクタンクから筆記部までインクを誘導す
る中芯等の誘導手段とを備えた所謂コレクター式筆記具
において、インクタンク内にはインク保持性のある中綿
をインク誘導手段である中芯に接続した状態で内蔵し、
インクタンクに固定されるリングによりインクタンクが
少なくとも2カ所以上の複数カ所に分断されると共に、
中綿が全てのインクタンクに連通した事を特徴とする筆
記具。 - 【請求項2】 複数のインクタンクのそれぞれがインク
流通や空気流通が可能となる様な溝や孔や突起による流
通手段が、リングやインクタンク内壁や中綿のいずれか
に、又はこれらを組み合わせることによって、設けられ
たことを特徴とする請求項1記載の筆記具。 - 【請求項3】 2カ所に分断されたインクタンクのう
ち、ペン先側最前方のインクタンクの容積が、後方のイ
ンクタンク容積よりも容積が大きい構成としたことを特
徴とする請求項2に記載の筆記具。
Priority Applications (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10167808A JPH11348487A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 筆記具 |
PCT/JP1999/002337 WO1999056969A1 (fr) | 1998-05-01 | 1999-04-30 | Instrument d'ecriture |
DE69932933T DE69932933T2 (de) | 1998-05-01 | 1999-04-30 | Schreibinstrument |
KR10-2000-7012036A KR100411319B1 (ko) | 1998-05-01 | 1999-04-30 | 필기구 |
EP99918299A EP1095791B1 (en) | 1998-05-01 | 1999-04-30 | Writing instrument |
US09/674,572 US6398442B1 (en) | 1998-05-01 | 1999-04-30 | Writing instrument |
AU36281/99A AU3628199A (en) | 1998-05-01 | 1999-04-30 | Writing instrument |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10167808A JPH11348487A (ja) | 1998-06-02 | 1998-06-02 | 筆記具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11348487A true JPH11348487A (ja) | 1999-12-21 |
Family
ID=15856497
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10167808A Withdrawn JPH11348487A (ja) | 1998-05-01 | 1998-06-02 | 筆記具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11348487A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021185048A (ja) * | 2015-12-28 | 2021-12-09 | 三菱鉛筆株式会社 | 筆記具 |
-
1998
- 1998-06-02 JP JP10167808A patent/JPH11348487A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021185048A (ja) * | 2015-12-28 | 2021-12-09 | 三菱鉛筆株式会社 | 筆記具 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050802 |