JPH11346020A - 固体レーザー発振器 - Google Patents
固体レーザー発振器Info
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- JPH11346020A JPH11346020A JP15038298A JP15038298A JPH11346020A JP H11346020 A JPH11346020 A JP H11346020A JP 15038298 A JP15038298 A JP 15038298A JP 15038298 A JP15038298 A JP 15038298A JP H11346020 A JPH11346020 A JP H11346020A
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Landscapes
- Lasers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】レーザーロッド6や励起光源7の設置位置が腔
5の焦点軸上から若干ずれて設置されていても所定出力
のレーザ光を出射することが可能で、製造が容易な固体
レーザ発振器を提供する。 【解決手段】集光器2を構成する外装体3をボイド率が
5〜16%の白色系セラミックスにより形成し、上記外
装体3の腔5の壁面をガラス膜で被覆して集光反射面4
とするとともに、上記腔5の焦点軸上に励起光源7とレ
ーザーロッド6とをそれぞれ設置し、かつ上記レーザー
ロッド6の両端面に一対の反射鏡8,9をそれぞれ配置
して固体レーザ発振器1を構成する。
5の焦点軸上から若干ずれて設置されていても所定出力
のレーザ光を出射することが可能で、製造が容易な固体
レーザ発振器を提供する。 【解決手段】集光器2を構成する外装体3をボイド率が
5〜16%の白色系セラミックスにより形成し、上記外
装体3の腔5の壁面をガラス膜で被覆して集光反射面4
とするとともに、上記腔5の焦点軸上に励起光源7とレ
ーザーロッド6とをそれぞれ設置し、かつ上記レーザー
ロッド6の両端面に一対の反射鏡8,9をそれぞれ配置
して固体レーザ発振器1を構成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、YAGレーザー、
ガラスレーザー、ルビーレーザーなどの固体レーザー発
振器に関するものである。
ガラスレーザー、ルビーレーザーなどの固体レーザー発
振器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より用いられている固体レーザー発
振器としては、図7に示すように、集光器12を構成す
る金属製の外装体13に、断面形状が楕円形状をした腔
15を長手方向に穿設してあり、この腔15の一方の焦
点軸上にはクリプトン−アークランプやタングステン−
ハロゲンランプ、あるいはキセノンランプなどの円柱状
をした励起光源7を、他方の焦点軸上には固体レーザー
としてのYAGやガラス、あるいはルビーからなる円柱
状のレーザーロッド6をそれぞれ設置するとともに、該
レーザーロッド6の両端側には一対の反射鏡8,9をそ
れぞれ設置したものがあった。また、外装体13の腔内
壁面15aには金や銀の薄膜16を被覆してあり、励起
光源7からの光をレーザーロッド6へ照射するための集
光反射面14を構成するようになっていた(実開昭62
−186450号公報、実開平2−84354号公報参
照)。
振器としては、図7に示すように、集光器12を構成す
る金属製の外装体13に、断面形状が楕円形状をした腔
15を長手方向に穿設してあり、この腔15の一方の焦
点軸上にはクリプトン−アークランプやタングステン−
ハロゲンランプ、あるいはキセノンランプなどの円柱状
をした励起光源7を、他方の焦点軸上には固体レーザー
としてのYAGやガラス、あるいはルビーからなる円柱
状のレーザーロッド6をそれぞれ設置するとともに、該
レーザーロッド6の両端側には一対の反射鏡8,9をそ
れぞれ設置したものがあった。また、外装体13の腔内
壁面15aには金や銀の薄膜16を被覆してあり、励起
光源7からの光をレーザーロッド6へ照射するための集
光反射面14を構成するようになっていた(実開昭62
−186450号公報、実開平2−84354号公報参
照)。
【0003】そして、この固体レーザー発振器11を作
動させるには、励起光源7にトリガー電圧を印加して発
光させ、その500〜800nmの波長を有する光(以
下、励起光という)を直接的及び集光反射面14で反射
させて間接的にそれぞれレーザーロッド6へ照射するこ
とにより、レーザーロッド6がYAGやガラスである場
合にはNdイオンが、レーザーロッド6がルビーである
場合にはCrイオンがそれぞれ励起し、これらNdイオ
ンやCrイオンが励起状態から安定状態へ遷移する時に
発せられる光をレーザ光として取り出し、このレーザ光
を反射鏡8,9間で往復させたあと、所定出力のレーザ
光を反射鏡8から出射させるようになっていた。
動させるには、励起光源7にトリガー電圧を印加して発
光させ、その500〜800nmの波長を有する光(以
下、励起光という)を直接的及び集光反射面14で反射
させて間接的にそれぞれレーザーロッド6へ照射するこ
とにより、レーザーロッド6がYAGやガラスである場
合にはNdイオンが、レーザーロッド6がルビーである
場合にはCrイオンがそれぞれ励起し、これらNdイオ
ンやCrイオンが励起状態から安定状態へ遷移する時に
発せられる光をレーザ光として取り出し、このレーザ光
を反射鏡8,9間で往復させたあと、所定出力のレーザ
光を反射鏡8から出射させるようになっていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図7に示す
固体レーザー発振器11において、レーザーロッド6や
励起光源7を楕円形状をした腔15の焦点軸上へ高精度
に設置することは非常に難しく、特に、レーザーロッド
6の取り付け位置が少しでもずれてしまうと、レーザー
ロッド6に照射される励起光の光量が減少するためにレ
ーザ光の出力が低下し、酷いときにはレーザーロッド6
中のNdイオンやCrイオンを励起させることができ
ず、レーザ光を出射させることができないといった課題
があった。
固体レーザー発振器11において、レーザーロッド6や
励起光源7を楕円形状をした腔15の焦点軸上へ高精度
に設置することは非常に難しく、特に、レーザーロッド
6の取り付け位置が少しでもずれてしまうと、レーザー
ロッド6に照射される励起光の光量が減少するためにレ
ーザ光の出力が低下し、酷いときにはレーザーロッド6
中のNdイオンやCrイオンを励起させることができ
ず、レーザ光を出射させることができないといった課題
があった。
【0005】即ち、集光反射面14を構成する金や銀の
薄膜は、励起光の反射効率が高く、集光反射面14の構
成材料としては優れているものの、入射する光を一方向
へのみしか反射させることができないため、レーザーロ
ッド6や励起光源7が焦点軸上に設置されている時に
は、集光反射面14で反射された励起光が全て焦点軸上
のレーザーロッド6へ照射され、高出力のレーザ光を出
射させることができるが、レーザーロッド6や励起光源
7が焦点軸上からずれて設置されると、集光反射面14
で反射された励起光をレーザーロッド6へ効果的に照射
することができないため、所定出力のレーザ光を出射さ
せることができなかった。
薄膜は、励起光の反射効率が高く、集光反射面14の構
成材料としては優れているものの、入射する光を一方向
へのみしか反射させることができないため、レーザーロ
ッド6や励起光源7が焦点軸上に設置されている時に
は、集光反射面14で反射された励起光が全て焦点軸上
のレーザーロッド6へ照射され、高出力のレーザ光を出
射させることができるが、レーザーロッド6や励起光源
7が焦点軸上からずれて設置されると、集光反射面14
で反射された励起光をレーザーロッド6へ効果的に照射
することができないため、所定出力のレーザ光を出射さ
せることができなかった。
【0006】また、上記固体レーザー発振器11の中に
は、レーザーロッド6の発熱を抑えるために、集光器1
2の腔15内を冷却水で満たすようになっているものも
あるが、この場合、集光反射面14をなす金や銀の薄膜
16に水あかやゴミ等の付着による曇りが発生し易く、
本来の輝きが得られなくなると集光反射面14での励起
光の反射効率が低下するため、レーザ光の出力が低下す
るといった課題もあった。
は、レーザーロッド6の発熱を抑えるために、集光器1
2の腔15内を冷却水で満たすようになっているものも
あるが、この場合、集光反射面14をなす金や銀の薄膜
16に水あかやゴミ等の付着による曇りが発生し易く、
本来の輝きが得られなくなると集光反射面14での励起
光の反射効率が低下するため、レーザ光の出力が低下す
るといった課題もあった。
【0007】また、このような課題は集光器12の腔1
5内に冷却水を満たしていない固体レーザー発振器11
にもあり、例えば、環境の急激な変化により結露を生じ
て金や銀の薄膜16に水滴が付着すると集光反射面14
を曇らせる恐れがあった。
5内に冷却水を満たしていない固体レーザー発振器11
にもあり、例えば、環境の急激な変化により結露を生じ
て金や銀の薄膜16に水滴が付着すると集光反射面14
を曇らせる恐れがあった。
【0008】
【発明の目的】本発明の目的は、レーザーロッドや励起
光源の設置位置が所定の位置から若干ずれたとしても、
所望の出力が得られ、かつ安定したレーザ光の出射が長
期間にわたって可能な固体レーザー発振器を提供するこ
とにある。
光源の設置位置が所定の位置から若干ずれたとしても、
所望の出力が得られ、かつ安定したレーザ光の出射が長
期間にわたって可能な固体レーザー発振器を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記課
題に鑑み、外装体の腔内壁面を集光反射面としてなる集
光器と、上記外装体の腔内に内設された励起光源及びレ
ーザーロッドと、該レーザーロッドの両端側にそれぞれ
配置された一対の反射鏡とからなる固体レーザー発振器
において、上記集光器を構成する外装体の少なくとも腔
内壁面を、ボイド率が5〜16%の白色系セラミックス
により形成したことを特徴とするものである。
題に鑑み、外装体の腔内壁面を集光反射面としてなる集
光器と、上記外装体の腔内に内設された励起光源及びレ
ーザーロッドと、該レーザーロッドの両端側にそれぞれ
配置された一対の反射鏡とからなる固体レーザー発振器
において、上記集光器を構成する外装体の少なくとも腔
内壁面を、ボイド率が5〜16%の白色系セラミックス
により形成したことを特徴とするものである。
【0010】また、本発明は上記外装体の腔内壁面を透
明なガラス膜で被覆したことを特徴とするものである。
明なガラス膜で被覆したことを特徴とするものである。
【0011】
【作用】本発明の固体レーザー発振器によれば、外装体
の少なくとも腔内壁面を12〜16%のボイド率を有す
るセラミックスにより形成し、適度な凹凸を持たせて乱
反射させ易い面としたことから、レーザーロッドや励起
光源の設置位置が所定の位置から若干ずれたとしても、
集光反射面で反射された励起光の殆どをレーザーロッド
へ照射することができる。しかも、セラミックスの色を
光を反射させ易い白色系としてあることから、集光反射
面での反射効率を高めることができ、適度な凹凸を持た
せたことと相まって集光反射面で反射された励起光の殆
どをレーザーロッドへ効果的に照射することができる。
の少なくとも腔内壁面を12〜16%のボイド率を有す
るセラミックスにより形成し、適度な凹凸を持たせて乱
反射させ易い面としたことから、レーザーロッドや励起
光源の設置位置が所定の位置から若干ずれたとしても、
集光反射面で反射された励起光の殆どをレーザーロッド
へ照射することができる。しかも、セラミックスの色を
光を反射させ易い白色系としてあることから、集光反射
面での反射効率を高めることができ、適度な凹凸を持た
せたことと相まって集光反射面で反射された励起光の殆
どをレーザーロッドへ効果的に照射することができる。
【0012】また、本発明によれば、適度な凹凸を持っ
た腔内壁面にガラス膜を被覆してあることから、セラミ
ックスのボイド中にゴミが溜まったり、水あかが付くこ
とを防ぐことができ、ガラス膜に曇りを生じることがな
い。
た腔内壁面にガラス膜を被覆してあることから、セラミ
ックスのボイド中にゴミが溜まったり、水あかが付くこ
とを防ぐことができ、ガラス膜に曇りを生じることがな
い。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
説明する。
説明する。
【0014】図1は本発明の固体レーザー発振器1の一
部を破断した斜視図である。なお、従来技術と同一部分
については同一符号で示す。
部を破断した斜視図である。なお、従来技術と同一部分
については同一符号で示す。
【0015】この固体レーザー発振器1は、集光器2を
構成する外装体3を、ボイド率が5〜16%である白色
系セラミックスにより形成してあり、この外装体3に
は、断面形状が楕円形状をした腔5を長手方向に備え、
この腔内壁面5aに透明なガラス膜10を被覆して集光
反射面4としてある。また、上記楕円形状をした腔5の
一方の焦点軸上には固体レーザーとしてYAGやガラ
ス、あるいはルビーからなる円柱状のレーザーロッド6
を、他方の焦点軸上にはクリプトン−アークランプやタ
ングステン−ハロゲンランプ、あるいはキセノンランプ
などの円柱状をした励起光源7をそれぞれ設置してあ
り、上記レーザーロッド6の両端側には一対の反射鏡
8,9をそれぞれ配置した構造としてある。そして、こ
の固体レーザー発振器1を作動させるには、励起光源7
にトリガー電圧を印加して発光させ、その励起光(特
に、500〜800nmの波長光)を直接的及び集光反
射面4で反射させて間接的にレーザーロッド6へそれぞ
れ照射することにより、レーザーロッド6がYAGやガ
ラスである場合にはNdイオンが、レーザーロッド6が
ルビーである場合にはCrイオンがそれぞれ励起し、こ
れらNdイオンやCrイオンが励起状態から安定状態へ
遷移する時に発せられる光をレーザ光として取り出し、
このレーザ光を反射鏡8,9間で往復させたあと、所定
出力のレーザ光を反射鏡8より出射させるのであるが、
この固定レーザー発振器1によれば、レーザーロッド6
や励起光源7の設置位置が楕円形状をした腔5の焦点軸
上から若干ずれたとしても、所定出力のレーザ光を出射
させることができる。
構成する外装体3を、ボイド率が5〜16%である白色
系セラミックスにより形成してあり、この外装体3に
は、断面形状が楕円形状をした腔5を長手方向に備え、
この腔内壁面5aに透明なガラス膜10を被覆して集光
反射面4としてある。また、上記楕円形状をした腔5の
一方の焦点軸上には固体レーザーとしてYAGやガラ
ス、あるいはルビーからなる円柱状のレーザーロッド6
を、他方の焦点軸上にはクリプトン−アークランプやタ
ングステン−ハロゲンランプ、あるいはキセノンランプ
などの円柱状をした励起光源7をそれぞれ設置してあ
り、上記レーザーロッド6の両端側には一対の反射鏡
8,9をそれぞれ配置した構造としてある。そして、こ
の固体レーザー発振器1を作動させるには、励起光源7
にトリガー電圧を印加して発光させ、その励起光(特
に、500〜800nmの波長光)を直接的及び集光反
射面4で反射させて間接的にレーザーロッド6へそれぞ
れ照射することにより、レーザーロッド6がYAGやガ
ラスである場合にはNdイオンが、レーザーロッド6が
ルビーである場合にはCrイオンがそれぞれ励起し、こ
れらNdイオンやCrイオンが励起状態から安定状態へ
遷移する時に発せられる光をレーザ光として取り出し、
このレーザ光を反射鏡8,9間で往復させたあと、所定
出力のレーザ光を反射鏡8より出射させるのであるが、
この固定レーザー発振器1によれば、レーザーロッド6
や励起光源7の設置位置が楕円形状をした腔5の焦点軸
上から若干ずれたとしても、所定出力のレーザ光を出射
させることができる。
【0016】即ち、本発明によれば、外装体3の腔内壁
面5aの色を白色系とするとともに、ボイドを有するセ
ラミックスにより形成することによって集光反射面4を
適度な凹凸面とし、この集光反射面4で励起光源7から
の励起光を乱反射させるようにしてあることから、レー
ザーロッド6や励起光源7の設置位置が焦点軸上から若
干ずれていても集光反射面4で反射された励起光の殆ど
をレーザーロッド6へ照射することができるため、所定
出力のレーザ光を出射することができる。
面5aの色を白色系とするとともに、ボイドを有するセ
ラミックスにより形成することによって集光反射面4を
適度な凹凸面とし、この集光反射面4で励起光源7から
の励起光を乱反射させるようにしてあることから、レー
ザーロッド6や励起光源7の設置位置が焦点軸上から若
干ずれていても集光反射面4で反射された励起光の殆ど
をレーザーロッド6へ照射することができるため、所定
出力のレーザ光を出射することができる。
【0017】しかも、レーザーロッド6や励起光源7を
楕円形状をした腔5の焦点軸上に厳密に設置する必要が
ないため、固体レーザー発振器1の組み立てが簡単であ
る。ところで、このような特性を得るためには、前述し
たように、外装体3を構成するセラミックスのボイド率
を5〜16%とすることが重要である。ボイド率が5%
未満であると、集光反射面4での励起光の乱反射が十分
ではないため、レーザーロッド6や励起光源7の設置位
置が楕円形状をした腔5の焦点軸上からずれると所定出
力のレーザ光を出射させることができなくなるからであ
り、逆に、ボイド率が16%より大きくなると、セラミ
ックスの焼成温度がガラス膜10の焼き付け温度と近く
なり、集光反射面4での反射率を変化させてしまうから
である。なお、好ましいボイド率としては10〜16
%、望ましくは12〜15%の範囲が良い。
楕円形状をした腔5の焦点軸上に厳密に設置する必要が
ないため、固体レーザー発振器1の組み立てが簡単であ
る。ところで、このような特性を得るためには、前述し
たように、外装体3を構成するセラミックスのボイド率
を5〜16%とすることが重要である。ボイド率が5%
未満であると、集光反射面4での励起光の乱反射が十分
ではないため、レーザーロッド6や励起光源7の設置位
置が楕円形状をした腔5の焦点軸上からずれると所定出
力のレーザ光を出射させることができなくなるからであ
り、逆に、ボイド率が16%より大きくなると、セラミ
ックスの焼成温度がガラス膜10の焼き付け温度と近く
なり、集光反射面4での反射率を変化させてしまうから
である。なお、好ましいボイド率としては10〜16
%、望ましくは12〜15%の範囲が良い。
【0018】また、集光反射面4での反射効率を高める
ためには腔内壁面5aの色が白色系であることが必要で
あり、本発明において白色系とは、社団法人 日本塗料
工業会発行の塗料用標準色見本帳(1989年版)にお
ける見本と比較した時に、色票番号(カッコ内数字はマ
ンセル値)で、P1−1036(N−9.5)、P1−
1031(N−9.0)、P3−376(5Y9.3/
1.1)、P4−378(7.5y9.3/0.5)、
P4−379(7.5y9.2/0.7)、P3−37
7(5y9/0.7)、P4−380(10y9/0.
5)、P4−362(10y8.5/1)、P4−40
1(5GY9/1)、P5−939(5P9/1)に該
当するものであれば良い。
ためには腔内壁面5aの色が白色系であることが必要で
あり、本発明において白色系とは、社団法人 日本塗料
工業会発行の塗料用標準色見本帳(1989年版)にお
ける見本と比較した時に、色票番号(カッコ内数字はマ
ンセル値)で、P1−1036(N−9.5)、P1−
1031(N−9.0)、P3−376(5Y9.3/
1.1)、P4−378(7.5y9.3/0.5)、
P4−379(7.5y9.2/0.7)、P3−37
7(5y9/0.7)、P4−380(10y9/0.
5)、P4−362(10y8.5/1)、P4−40
1(5GY9/1)、P5−939(5P9/1)に該
当するものであれば良い。
【0019】このような白色系のセラミックスとして
は、アルミナセラミックス、ジルコニアセラミックス、
フォルステライトセラミックス、ステアタイトセラミッ
クスを用いることができる。
は、アルミナセラミックス、ジルコニアセラミックス、
フォルステライトセラミックス、ステアタイトセラミッ
クスを用いることができる。
【0020】例えば、アルミナセラミックスとしては、
アルミナを主成分とし、焼結助剤にMgO、SiO2 、
CaO等を含有したものを用いることができ、ジルコニ
アセラミックスとしては、ジルコニアを主成分とし、安
定化剤にY2 O3 、MgO、CeO2 等を含有したもの
を用いることができる。また、フォルステライトセラミ
ックスとしては、MgOとSiO2 を2:1の割合で含
有したものを用いることができ、ステアタイトセラミッ
クスとしては、MgOとSiO2 を1:1の割合で含有
したものを用いることができる。
アルミナを主成分とし、焼結助剤にMgO、SiO2 、
CaO等を含有したものを用いることができ、ジルコニ
アセラミックスとしては、ジルコニアを主成分とし、安
定化剤にY2 O3 、MgO、CeO2 等を含有したもの
を用いることができる。また、フォルステライトセラミ
ックスとしては、MgOとSiO2 を2:1の割合で含
有したものを用いることができ、ステアタイトセラミッ
クスとしては、MgOとSiO2 を1:1の割合で含有
したものを用いることができる。
【0021】なお、外装体3を構成するセラミックスが
導電性や半導電性であると、励起光源7にトリガー電圧
を印加した時に外装体3へリークする恐れがあるため、
絶縁性であることが必要であり、特に体積固有抵抗値が
1013Ω・cm以上であるものが望ましい。
導電性や半導電性であると、励起光源7にトリガー電圧
を印加した時に外装体3へリークする恐れがあるため、
絶縁性であることが必要であり、特に体積固有抵抗値が
1013Ω・cm以上であるものが望ましい。
【0022】また、外装体3の腔内壁面5aには透明な
ガラス膜10を被覆してあることから、腔内壁面5aを
構成するセラミックスのボイドにゴミが堆積したり、水
あかが付着することを防ぐことができ、長期使用におい
ても集光反射面4での反射効率を低下させることがな
い。
ガラス膜10を被覆してあることから、腔内壁面5aを
構成するセラミックスのボイドにゴミが堆積したり、水
あかが付着することを防ぐことができ、長期使用におい
ても集光反射面4での反射効率を低下させることがな
い。
【0023】ただし、ガラス膜10の膜厚みtが0.0
4mm未満となると、薄すぎるために腔内壁面5aを完
全にガラス膜10で被覆することが難しくなり、0.1
mmより厚くなると、励起光源7からの励起光や腔内壁
面5aで反射された励起光が吸収され、レーザーロッド
6へ照射することができる光量が減少することになる。
その為、ガラス膜10の膜厚みtは0.04〜0.1m
mとすることが良く、好ましくは0.04〜0.07m
mの範囲が良い。
4mm未満となると、薄すぎるために腔内壁面5aを完
全にガラス膜10で被覆することが難しくなり、0.1
mmより厚くなると、励起光源7からの励起光や腔内壁
面5aで反射された励起光が吸収され、レーザーロッド
6へ照射することができる光量が減少することになる。
その為、ガラス膜10の膜厚みtは0.04〜0.1m
mとすることが良く、好ましくは0.04〜0.07m
mの範囲が良い。
【0024】また、ガラス膜10の表面状態が粗れてい
ると、ガラス膜10の透明性が低下して励起光が吸収さ
れ、レーザーロッド6へ照射することができる光量が減
少することになるため、ガラス膜10の表面は中心線平
均粗さ(Ra)で1.0μm以下とすることが良い。
ると、ガラス膜10の透明性が低下して励起光が吸収さ
れ、レーザーロッド6へ照射することができる光量が減
少することになるため、ガラス膜10の表面は中心線平
均粗さ(Ra)で1.0μm以下とすることが良い。
【0025】なお、ガラス膜10の組成としては、Na
2 O、SiO2 、B2 O3 、Po−B2 O3 −Si
O2 、ZnO−BaO−SiO2 、Na2 O−Al2 O
3 −B2O3 −SiO2 、CaO−BaO−SiO2 、
CaO−SiO2 −Al2 O3 を用いることができる。
2 O、SiO2 、B2 O3 、Po−B2 O3 −Si
O2 、ZnO−BaO−SiO2 、Na2 O−Al2 O
3 −B2O3 −SiO2 、CaO−BaO−SiO2 、
CaO−SiO2 −Al2 O3 を用いることができる。
【0026】次に、固定レーザ発振器1の集光器2を構
成する外装体3の製造方法について説明する。
成する外装体3の製造方法について説明する。
【0027】まず、前述したセラミックス原料に対して
溶媒やバインダーを添加混練して泥漿を作製し、スプレ
ードライヤにて乾燥造粒して顆粒を製作したあと、型中
に充填して一軸加圧成形法や等加圧成形法など周知のセ
ラミック成形手段により円柱状をした成形体を形成す
る。そして、この円柱状をした成形体に切削加工を施す
ことにより、断面形状が半楕円状をした凹部を長手方向
に刻設してなる直方体状の成形体を2つ製作する。しか
るのち、これらの成形体を大気雰囲気中や真空雰囲気
中、あるいは不活性ガス雰囲気中にて焼成することによ
り外装体3の半割りり部材を得るのであるが、セラミッ
クスがアルミナセラミックスである場合には1200〜
1500℃の温度で、ジルコニアセラミックスである場
合には1100〜1400℃の温度で、フォルステライ
トセラミックスである場合には、1000〜1200℃
の温度で、ステアタイトセラミックスである場合には、
1000〜1200℃の温度でそれぞれ焼成することに
より、セラミックスのボイド率を5〜16%とすること
ができる。
溶媒やバインダーを添加混練して泥漿を作製し、スプレ
ードライヤにて乾燥造粒して顆粒を製作したあと、型中
に充填して一軸加圧成形法や等加圧成形法など周知のセ
ラミック成形手段により円柱状をした成形体を形成す
る。そして、この円柱状をした成形体に切削加工を施す
ことにより、断面形状が半楕円状をした凹部を長手方向
に刻設してなる直方体状の成形体を2つ製作する。しか
るのち、これらの成形体を大気雰囲気中や真空雰囲気
中、あるいは不活性ガス雰囲気中にて焼成することによ
り外装体3の半割りり部材を得るのであるが、セラミッ
クスがアルミナセラミックスである場合には1200〜
1500℃の温度で、ジルコニアセラミックスである場
合には1100〜1400℃の温度で、フォルステライ
トセラミックスである場合には、1000〜1200℃
の温度で、ステアタイトセラミックスである場合には、
1000〜1200℃の温度でそれぞれ焼成することに
より、セラミックスのボイド率を5〜16%とすること
ができる。
【0028】そして、得られた半割り部材の凹部にバフ
研磨を施したあと、前述したガラスのシートを凹部に載
置するか、あるいはガラスペーストを塗布し、500〜
1100℃の温度で熱処理を加えることによりガラス膜
10を被覆する。
研磨を施したあと、前述したガラスのシートを凹部に載
置するか、あるいはガラスペーストを塗布し、500〜
1100℃の温度で熱処理を加えることによりガラス膜
10を被覆する。
【0029】そして、得られた凹部同士を対向させた状
態で両半割り部材を接合することにより外装体3を得る
ことができる。
態で両半割り部材を接合することにより外装体3を得る
ことができる。
【0030】なお、実施形態では集光器2を構成する外
装体3の全体を、ボイド率が5〜16%の白色系セラミ
ックスにより形成した例を示したが、外装体3の少なく
とも腔内壁面が上記白色系セラミックスにより形成され
ていれば良い。
装体3の全体を、ボイド率が5〜16%の白色系セラミ
ックスにより形成した例を示したが、外装体3の少なく
とも腔内壁面が上記白色系セラミックスにより形成され
ていれば良い。
【0031】(実験例)本発明に係る固定レーザ発振器
の特性を確認するため、集光反射面の一部を取り出した
試料を用意し、この試料に対して白色光を照射し、照射
する角度を変化させた時の反射率を測定することにより
乱反射の度合いを調べる実験を行った。本実験では、試
料として、社団法人 日本塗料工業会発行の塗料用標準
色見本帳(1989年版)における見本と比較した時
に、色票番号(カッコ内数字はマンセル値)がP1−1
036(N−9.5)に該当し、ボイド率が7%と13
%のアルミナセラミックスからなる基板を用意し、これ
らの基板上にNa2 O−Al2 O3 −B2 O3 −SiO
2 からなるガラス膜を0.05mmの膜厚みでそれぞれ
被覆したものを用いた。
の特性を確認するため、集光反射面の一部を取り出した
試料を用意し、この試料に対して白色光を照射し、照射
する角度を変化させた時の反射率を測定することにより
乱反射の度合いを調べる実験を行った。本実験では、試
料として、社団法人 日本塗料工業会発行の塗料用標準
色見本帳(1989年版)における見本と比較した時
に、色票番号(カッコ内数字はマンセル値)がP1−1
036(N−9.5)に該当し、ボイド率が7%と13
%のアルミナセラミックスからなる基板を用意し、これ
らの基板上にNa2 O−Al2 O3 −B2 O3 −SiO
2 からなるガラス膜を0.05mmの膜厚みでそれぞれ
被覆したものを用いた。
【0032】そして、これらの試料を自記分光光度計
(日立製作所製330型)に設置し、白色光の入射角度
を0°及び5°に変えた時のそれぞれの反射率を測定し
た。反射率の評価にあたっては、硫酸バリウム(BaS
O4 )を標準試料とし、この標準試料の反射率を100
%とした時の相対反射率として評価した。
(日立製作所製330型)に設置し、白色光の入射角度
を0°及び5°に変えた時のそれぞれの反射率を測定し
た。反射率の評価にあたっては、硫酸バリウム(BaS
O4 )を標準試料とし、この標準試料の反射率を100
%とした時の相対反射率として評価した。
【0033】なお、自記分光光度計とは、図2に示すよ
うな積分球21と呼ばれる球状体の側部に検出部22を
備え、底部に試料Wを設置したものであり、試料Wに白
色光を照射し、この試料Wで反射された光を積分球21
に取り付けられた検出部22で検出するようになってい
る。そして、白色光の入射角度が0°とは、積分球21
の真上から水平に設置された試料Wに対して白色光を照
射した時のことであり、白色光の入射角度が5°とは、
試料Wを水平線より5°傾けた状態で設置し、この試料
Wに対して積分球21の真上から白色光を照射した時の
ことである。
うな積分球21と呼ばれる球状体の側部に検出部22を
備え、底部に試料Wを設置したものであり、試料Wに白
色光を照射し、この試料Wで反射された光を積分球21
に取り付けられた検出部22で検出するようになってい
る。そして、白色光の入射角度が0°とは、積分球21
の真上から水平に設置された試料Wに対して白色光を照
射した時のことであり、白色光の入射角度が5°とは、
試料Wを水平線より5°傾けた状態で設置し、この試料
Wに対して積分球21の真上から白色光を照射した時の
ことである。
【0034】また、比較例として、基板のボイド率が
2.6%である以外は本発明の試料と同じ試料W3 と、
ステンレスからなる基板上に金の薄膜を被覆した従来の
試料W4 もそれぞれ用意して同様の実験を行った。
2.6%である以外は本発明の試料と同じ試料W3 と、
ステンレスからなる基板上に金の薄膜を被覆した従来の
試料W4 もそれぞれ用意して同様の実験を行った。
【0035】本発明のうち、アルミナセラミックスのボ
イド率が7%である試料W1 の反射率は図3に、アルミ
ナセラミックスのボイド率が13%である試料W2 の反
射率は図4にそれぞれ示すとともに、比較例の試料W3
の反射率は図5に、従来例の試料W4 の反射率は図6に
それぞれ示す通りである。
イド率が7%である試料W1 の反射率は図3に、アルミ
ナセラミックスのボイド率が13%である試料W2 の反
射率は図4にそれぞれ示すとともに、比較例の試料W3
の反射率は図5に、従来例の試料W4 の反射率は図6に
それぞれ示す通りである。
【0036】この結果、従来例の試料W2 は、入射角度
が5°の時には高い反射効率が得られたものの、入射角
度が0°の時には殆ど白色光の反射が得られなかった。
この結果より、従来例では集光反射面に入射した光は一
方向へしか反射させられないことが判る。
が5°の時には高い反射効率が得られたものの、入射角
度が0°の時には殆ど白色光の反射が得られなかった。
この結果より、従来例では集光反射面に入射した光は一
方向へしか反射させられないことが判る。
【0037】一方、アルミナセラミックスからなる基板
上にガラス膜を被覆した試料W1 ,W2 ,W3 は、いず
れも入射角度に関係なく乱反射させることができるもの
の、試料W3 はアルミナセラミックスのボイド率が5%
未満であることからその反射率が80%程度と低いもの
であった。
上にガラス膜を被覆した試料W1 ,W2 ,W3 は、いず
れも入射角度に関係なく乱反射させることができるもの
の、試料W3 はアルミナセラミックスのボイド率が5%
未満であることからその反射率が80%程度と低いもの
であった。
【0038】これに対し、本発明の試料W1 ,W2 は、
アルミナセラミックスのボイド率が5%以上であること
から、入射角度に関係なく反射率が90%以上と、非常
に高い割合で乱反射させることができた。特に、ボイド
率が10%以上である試料WW2 にあっては反射率が9
6%程度と高反射率が得られ、優れていた。
アルミナセラミックスのボイド率が5%以上であること
から、入射角度に関係なく反射率が90%以上と、非常
に高い割合で乱反射させることができた。特に、ボイド
率が10%以上である試料WW2 にあっては反射率が9
6%程度と高反射率が得られ、優れていた。
【0039】このことから、集光反射面をボイド率が5
%以上である白色系セラミックスにより形成した固定レ
ーザー発振器を用いれば、レーザーロッド6や励起光源
7の設置位置に若干のずれがあっても所定出力のレーザ
光を出射できることが判る。
%以上である白色系セラミックスにより形成した固定レ
ーザー発振器を用いれば、レーザーロッド6や励起光源
7の設置位置に若干のずれがあっても所定出力のレーザ
光を出射できることが判る。
【0040】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、外装体
の腔内壁面を集光反射面としてなる集光器と、上記外装
体の腔内に内設された励起光源及びレーザーロッドと、
該レーザーロッドの両端側にそれぞれ配置された一対の
反射鏡とからなる固体レーザー発振器において、上記集
光器を構成する外装体の少なくとも腔内壁面を、ボイド
率が5〜16%の白色系セラミックスにより形成すると
ともに、その腔内壁面をガラス膜で被覆したことによっ
て、上記レーザーロッドや励起光源の設置位置が腔の焦
点軸上から若干ずれて設置されたとしても励起光源から
の励起光を集光反射面にて殆ど乱反射させてレーザーロ
ッドへ照射することができるため、所定出力のレーザ光
を出射することができるとともに、レーザーロッドや励
起光源の高精度に位置決めが不要となることから、固体
レーザ発振器を容易に製作することができる。しかも、
集光反射面に曇りを生じることもないため、長期使用に
おいても高出力のレーザ光を安定して出射することがで
きる。
の腔内壁面を集光反射面としてなる集光器と、上記外装
体の腔内に内設された励起光源及びレーザーロッドと、
該レーザーロッドの両端側にそれぞれ配置された一対の
反射鏡とからなる固体レーザー発振器において、上記集
光器を構成する外装体の少なくとも腔内壁面を、ボイド
率が5〜16%の白色系セラミックスにより形成すると
ともに、その腔内壁面をガラス膜で被覆したことによっ
て、上記レーザーロッドや励起光源の設置位置が腔の焦
点軸上から若干ずれて設置されたとしても励起光源から
の励起光を集光反射面にて殆ど乱反射させてレーザーロ
ッドへ照射することができるため、所定出力のレーザ光
を出射することができるとともに、レーザーロッドや励
起光源の高精度に位置決めが不要となることから、固体
レーザ発振器を容易に製作することができる。しかも、
集光反射面に曇りを生じることもないため、長期使用に
おいても高出力のレーザ光を安定して出射することがで
きる。
【図1】本発明の固体レーザー発振器の一部を破断した
斜視図である。
斜視図である。
【図2】自記分光光度計の構造を示す概略図である。
【図3】本発明における試料の反射率を示すグラフであ
る。
る。
【図4】本発明における他の試料の反射率を示すグラフ
である。
である。
【図5】比較例における試料の反射率を示すグラフであ
る。
る。
【図6】従来例における試料の反射率を示すグラフであ
る。
る。
【図7】従来の固体レーザー発振器の一部を破断した斜
視図である。
視図である。
1,11 ・・・固体レーザ発振器 2,12 ・・・集光器 3,13 ・・・外装体 4,14 ・・・集光反射面 5,15 ・・・腔 5a,15a・・・腔内壁面 6 ・・・レーザーロッド 7 ・・・励起光源 8,9 ・・・反射鏡
Claims (2)
- 【請求項1】外装体の腔内壁面を集光反射面としてなる
集光器と、上記外装体の腔に内設された励起光源及びレ
ーザーロッドと、該レーザーロッドの両端側にそれぞれ
配置された一対の反射鏡とからなる固体レーザー発振器
において、上記集光器を構成する外装体の少なくとも腔
内壁面を、ボイド率が5〜16%の白色系セラミックス
により形成したことを特徴とする固体レーザ発振器。 - 【請求項2】上記外装体の腔内壁面を透明なガラス膜で
被覆したことを特徴とする請求項1に記載の固体レーザ
発振器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15038298A JPH11346020A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 固体レーザー発振器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15038298A JPH11346020A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 固体レーザー発振器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11346020A true JPH11346020A (ja) | 1999-12-14 |
Family
ID=15495784
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15038298A Pending JPH11346020A (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 固体レーザー発振器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11346020A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006287132A (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-19 | Kyoritsu Elex Co Ltd | 発光ダイオード用パッケージ及び発光ダイオード |
JP2007012993A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Rohm Co Ltd | チップ型半導体発光素子 |
JP2007201156A (ja) * | 2006-01-26 | 2007-08-09 | Kyoritsu Elex Co Ltd | 発光ダイオード用パッケージ及び発光ダイオード |
JP2007201392A (ja) * | 2005-04-27 | 2007-08-09 | Kyocera Corp | 発光素子搭載用基体ならびにこれを用いた発光装置 |
JP2010278291A (ja) * | 2009-05-29 | 2010-12-09 | Manii Kk | レーザヘッド |
-
1998
- 1998-05-29 JP JP15038298A patent/JPH11346020A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006287132A (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-19 | Kyoritsu Elex Co Ltd | 発光ダイオード用パッケージ及び発光ダイオード |
JP2007201392A (ja) * | 2005-04-27 | 2007-08-09 | Kyocera Corp | 発光素子搭載用基体ならびにこれを用いた発光装置 |
JP2007012993A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Rohm Co Ltd | チップ型半導体発光素子 |
JP2007201156A (ja) * | 2006-01-26 | 2007-08-09 | Kyoritsu Elex Co Ltd | 発光ダイオード用パッケージ及び発光ダイオード |
JP2010278291A (ja) * | 2009-05-29 | 2010-12-09 | Manii Kk | レーザヘッド |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20050222 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |