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JPH11342669A - インクジェット記録体、その製造方法及び記録方法 - Google Patents

インクジェット記録体、その製造方法及び記録方法

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Publication number
JPH11342669A
JPH11342669A JP11047303A JP4730399A JPH11342669A JP H11342669 A JPH11342669 A JP H11342669A JP 11047303 A JP11047303 A JP 11047303A JP 4730399 A JP4730399 A JP 4730399A JP H11342669 A JPH11342669 A JP H11342669A
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JP
Japan
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ink
receiving layer
jet recording
weight
cps
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Application number
JP11047303A
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English (en)
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JP4069536B2 (ja
Inventor
Eriko Endo
江梨子 遠藤
Koichi Yasui
広一 保井
Hiroyuki Nemoto
浩幸 根本
Shunichiro Mukouyoshi
俊一郎 向吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Oji Paper Co Ltd filed Critical Oji Paper Co Ltd
Priority to JP04730399A priority Critical patent/JP4069536B2/ja
Publication of JPH11342669A publication Critical patent/JPH11342669A/ja
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Publication of JP4069536B2 publication Critical patent/JP4069536B2/ja
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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インク受容層の透明性に優れ、印字濃度や印
字光沢に優れた画像が得られ、更にインク乾燥性にも優
れたインクジェット記録体を提供する。また、水系染料
インク或いは水系顔料インクで優れたインクジェット記
録適性を有する記録体を提供する。 【解決手段】支持体に、2%水溶液(20℃)の粘度が
200cps以下であるヒドロキシプロピルメチルセル
ロースを含有するインク受容層を設けたことを特徴とす
るインクジェット記録体。更にインク受容層が、N−ビ
ニルピロリドンの単一重合樹脂またはN−ビニルピロリ
ドンと他の重合性単量体との共重合樹脂を含有する上記
インクジェット記録体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、インクジェット記録体に
関し、特に、印字光沢性に優れた良好な画質が得られ、
かつ表面のべたつきが生じないインクジェット記録体に
関する。また本発明は顔料インク及び染料インクのいず
れを用いたインクジェット記録に対しても鮮明で、印字
光沢に優れた画像が得られるインクジェット記録体に関
する。
【0002】
【従来の技術】水性インクを微細なノズルから記録体に
噴出して画像を形成させるインクジェット記録方式は、
記録時の騒音が少なく、カラー化が容易であること、高
速記録が可能であること、また、他の印刷装置より安価
であること等の理由から端末用プリンタ、ファクシミ
リ、プロッタ、あるいは帳票印刷などで広く利用されて
いる。
【0003】これまでインクジェット記録用紙はインク
吸収に富むように工夫された上質紙や表面に多孔性顔料
を塗工した塗工紙等が適用されており、これらの多くは
表面光沢の低い、いわゆるマット調のものであったが、
インクジェットプリンタの急速な普及や高画質化、フル
カラー化にともなって、表面光沢が高く、高画質、高記
録濃度の品質が要望されてきており、例えば銀塩写真に
匹敵する光沢、記録品質が得られるインクジェット用紙
が要望されるようになった。また、上記の用紙はすべて
不透明であり、表面光沢のある支持体または透明な支持
体を適用したとしても塗工層は不透明であるため、十分
な光沢または透明性を有するシートは得られない。そこ
で、透明性、あるいは光沢を有するインクジェット記録
用シートを得るために、紙やプラスチックフィルム上に
澱粉、水溶性セルロース誘導体、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン等の親水性高分子樹脂による
インク受容層を設けることが提案されており、そのう
ち、セルロース誘導体としてはヒドロキシプロピルメチ
ルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
エチルセルロースなどが提案されている(特開昭56−
080489号、特開昭63−160875号、特開平
3−69388号など)。
【0004】一方、これまでの多孔性顔料が主材料のイ
ンク受容層を設けたインクジェット用紙において、印字
部の境界にじみの抑制や印字後の染料の耐水性を得るた
めに、塗工層にポリアミン、ポリエチレンイミン、ジシ
アンジアミド縮合物や特定の構造を持つ4級アンモニウ
ム塩等の各種カチオン性樹脂を含有させることが一般的
に知られている(特開昭56−84992号、特開昭6
0−161188号、特開昭61−293886号、特
開平6−92012号)。セルロース誘導体を主材料と
した受容層においてもカチオン性樹脂の配合による耐水
性付与は有効である(特開昭63−160875号、実
開昭60−96067号)が、カチオン性樹脂の配合量
が増えるに伴い、受容層表面のべたつきおよび印字時の
インク乾燥性が低下する傾向があった。
【0005】特開平7−144466号ではカルボキシ
メチルセルロースを主成分とした受容層が提案されてい
るが、画質および耐水性において、満足のできるもので
はなかった。また、塗工性が悪く、良好な塗工面が得ら
れなかった。また、最近、インクジェット記録は大判の
グラフィック出力装置として、屋内外のポスターや看
板、POP広告等として注目され、需要も急速に増大し
ている。これまで着色剤としては、発色性の良好な水系
染料インクが一般的に用いられてきたが、耐光性に優れ
る水系顔料インクが開発され実用化されている。
【0006】また、特開昭60−262685号公報、
特開昭63−191670号公報、特開平1−5028
05号公報、特開平8−324103号公報には、ヒド
ロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロー
ス誘導体を主成分としたインク受容層が記載されてい
る。これらの記録用紙では、インク受容層が透明である
ため、確かに透明性あるいは光沢性に優れた画像が得ら
れるが、インク乾燥が遅いため、印字面のべたつきが長
期間残り、取り扱いにくいといった問題があった。更
に、水系顔料インクを用いて印字した場合、インク受容
層の膨潤によって印字部のひび割れ(着色剤である顔料
が定着時にインク受容層表面でひび割れる現象で、比較
的に細かいが充分に肉眼で認められる大きさの記録濃度
ムラであり、特にインク量の多い混色部で顕著である)
が発生し、結果的に印字濃度や光沢の低い不鮮明な画像
となる。また、上記印字部のべたつきを解決するため、
特開昭61−74879号公報には、エチレンオキシド
重合物によるインク受容層が提案されている。この方法
では、確かに印字面のべたつが改善されるが、水系染料
インクでは印字部の光沢の低下や経時によって滲みが発
生するため長期間の保存には適さないといった問題が生
じている。また、水系顔料インク適性については、全く
改善されておらず印字部のひび割れが発生する。
【0007】また、水系顔料インクでの印字部のひび割
れを解決するため、特開平10−67168号公報には
平均粒子径20〜200nmの透明性の高い微細なシリ
カゾルまたはアルミナゾルとバインダーからなるインク
受容層が記載されている。この記録体では、微細顔料粒
子間に生じる細孔によりインクを吸収するため、インク
受容層の膨潤が少なく、水系顔料インクでの印字部のひ
び割れは改善される傾向にある。しかしながら、インク
受容層自体が塗工後の乾燥工程においてひび割れを生じ
やすく透明性が低下する傾向にある。インク受容層のひ
び割れを生じないようにバインダー量を増やすと細孔径
が減少するため、塗工量を上げる必要があり、同じくイ
ンク受容層の透明性が低下する。また、インク吸収速度
も低下するため滲みが生じやすく、品質バランスをとる
ことが極めて困難である。水系顔料インクでの印字部の
ひび割れもまだまだ不十分なレベルである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題を
解決し、印字光沢性が高く、優れた画質が得られ、かつ
表面のべたつきが生じないインクジェット記録体を提供
することを目的としている。また、インク乾燥性に優
れ、耐水性にも優れるインクジェット記録体を提供す
る。本発明は上記のような問題がなく、インク受容層の
透明性に優れ、水系顔料インクに対して印字部のひび割
れ、滲み、むらがなく、印字濃度や印字光沢に優れた画
像が得られ、更にインク乾燥性にも優れたインクジェッ
ト記録用シートを提供することを目的とする。また、本
発明のインクジェト記録用シートは、水系染料インクに
対しても水系顔料インクと同様に優れたインクジェット
記録適性を有するインクジェット記録体を提供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の各態様を
含む。 〔1〕 支持体に、2%水溶液(20℃)の粘度が20
0cps以下であるヒドロキシプロピルメチルセルロー
スを含有するインク受容層を設けたことを特徴とするイ
ンクジェット記録体。 〔2〕 ヒドロキシプロピルメチルセルロースが、2%
水溶液(20℃)の粘度が20cps〜200cpsで
あるヒドロキシプロピルメチルセルロースである〔1〕
記載のインクジェット記録体。 〔3〕 前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースがメ
トキシル基置換度(セルロースのグルコース環単位中の
水酸基がメトキシル基で置換された平均個数)1.5以
上であることを特徴とする〔1〕または〔2〕記載のイ
ンクジェット記録体。 〔4〕インク受容層が、N−ビニルピロリドンの単一重
合樹脂及び/またはN−ビニルピロリドンと他の重合性
単量体との共重合樹脂を含有する〔1〕、〔2〕または
〔3〕記載のインクジェット記録体。 〔5〕前記N−ビニルピロリドンの単一重合樹脂の平均
分子量が5,000〜100,000であり、前記N−
ビニルピロリドンと他の重合性単量体との共重合樹脂の
平均分子量が5,000〜100,000であることを
特徴とする〔4〕記載のインクジェット記録体。
【0010】〔6〕ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス100重量部に対するN−ビニルピロリドンの単一重
合樹脂及び/またはN−ビニルピロリドンと他の重合性
単量体との共重合樹脂の配合部数が10〜150重量部
であることを特徴とする〔4〕または〔5〕記載のイン
クジェット記録体。 〔7〕支持体が、原紙に熱可塑性樹脂組成物を被覆した
ラミネート紙、またはプラスチックフィルムであること
を特徴とする〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載のインク
ジェット記録体。
【0011】〔8〕2%水溶液(20℃)の粘度が20
0cps以下であるヒドロキシプロピルメチルセルロー
スを含有する水性塗工液の粘度を、500cps〜15
000cpsに調整し、支持体にダイコーターで塗工し
てインク受容層を設ける〔1〕〜〔7〕のいずれかに記
載のインクジェット記録体の製造方法。
〔9〕着色剤として有色顔料を含む液体インクの液滴を
〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のインクジェット記録
体に付与して記録を得るインクジェット記録方法。 〔10〕インク受容層が前記ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース100重量部に対し、カチオン性樹脂1重量部
〜30重量部を含有する上記いずれかに記載のインクジ
ェット記録体。
【0012】〔11〕支持体が樹脂ラミネート紙である上
記いずれかに記載のインクジェット記録体。 〔12〕インクジェット記録体の製造方法の記録側表面の
光沢度が50%以上である上記いずれかに記載のインク
ジェット記録体。 〔13〕前記ヒドロキシプロピルメチルセルロースがメト
キシル基置換度(セルロースのグルコース環単位中の水
酸基がメトキシル基で置換された平均個数)1.7以上
であることを特徴とする上記いずれかに記載のインクジ
ェット記録体。
【0013】
【発明の実施の態様】支持体とセルロース誘導体等の水
溶性樹脂を主成分とする受容層からなるインクジェット
記録体につき検討した結果、前記特定の粘度を有するヒ
ドロキシプロピルメチルセルロースを用いた場合に特に
優れた印字光沢性と優れた画質が得られ、且つべたつき
のないインクジェット記録体が得られることを見だし
た。ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロー
ス誘導体材料は食品、医薬品、粧品、建材等の増粘剤、
接着剤等の用途で多く使用されているが、一般的に使用
されているものは極めて高粘度であるが、本発明で使用
するヒドロキシプロピルメチルセルロースは、B型粘度
計で測定した粘度で、20℃の2%溶液において200
cps以下である必要があり、好ましくは100cps
以下である。
【0014】200cpsを超えると、レベリングが悪
くなったり、ストリーク等の塗工欠陥が生じる。また粘
度が高いために、塗料濃度を下げると一回の塗工で薄い
受容層しか得られず、重色部でもにじみのない優れた画
質を得るためには2層以上の重ね塗りが必要となり操業
性、コスト等の問題があった。
【0015】本発明者らは、各種水性樹脂について水系
顔料インクに対する適性について比較検討した結果、水
溶性セルロース誘導体の一つであるヒドロキシプロピル
メチルセルロース(以下HPMCとも呼ぶ)を用いるこ
とにより、滲がなく、印字部のひび割れの少ない、べた
均一性の高い画像が得られることを見出した。さらに、
インク乾燥がはやく、印字部のべたつきも良好であっ
た。顔料インクにより記録する場合、HPMCは、20
℃における2%水溶液の粘度が20〜200cps(B
型粘度計測定値)であるものが好ましい。HPMCの2
%水溶液(20℃)の粘度が20cps未満であると、
水系顔料インクで印字した場合に、印字部のひび割れが
目立つようになる。一方、HPMCの2%水溶液の粘度
が200cpsより高いと、前記のように塗料粘度が高
くなりすぎるため扱いにくく作業性が低下し、また塗工
欠陥が生じる等の問題があった。作業性改善のため塗料
濃度を下げると所望の塗工量を得るのに重ね塗りが必要
となり操業面やコスト面で問題となる。
【0016】さらに、前記特定のヒドロキシプロピルメ
チルセルロースのなかでも、メトキシル基置換度(セル
ロースのグルコース環単位中の水酸基がメトキシル基で
置換された平均個数)が好ましくは1.5以上、より好
ましくは1.7以上、最も好ましくは1.8以上のヒド
ロキシプロピルメチルセルロースを使用することでさら
に印字濃度が高く、インク吸収性に優れ、高光沢の記録
体を得ることができる。1.5未満であるとインク受容
層の透明性と光沢度が低下する恐れもある。置換度に上
限はないが、グルコース単位中の水酸基の数から3まで
である。
【0017】また、HPMCのヒドロキシプロポキシル
基の平均付加モル数は、特に限定されるものではない
が、例えば0.10〜0.34までのものであり、好ま
しくは0.10〜0.30である。ところで、上記HP
MCを含有するインク受容層は、水系染料インクについ
ても、滲みやむらがなく光沢度の高い画像を形成するこ
とが解った。また、インク乾燥性や印字部のべたつきに
ついても良好であった。ヒドロキシプロピルメチルセル
ロースの重量平均分子量は、特に限定しないが80,0
00〜170,000が好ましい。
【0018】本発明者等は、さらに検討を重ねた結果、
上記HPMCにN−ビニルピロリドンの単一重合樹脂及
び/またはN−ビニルピロリドンと他の重合性単量体と
の共重合樹脂(以下VP系重合体とも呼ぶ)を配合する
ことにより、水系顔料インク適性がさらに向上すること
を見出した。即ち、水系顔料インクでの印字部のひび割
れが、HPMCにVP系重合体を配合することによりさ
らに改善され、印字濃度、印字光沢が向上するものであ
る。
【0019】本発明で用いられるVP系重合体は、特に
限定されず、N−ビニルピロリドンの単一重合樹脂とし
ては、ポリビニルピロリドン(以下PVPとも呼ぶ)、
N−ビニルピロリドンと他の共重合単量体との共重合樹
脂としては、ビニルピロリドン−酢酸ビニル共重合体、
ビニルピロリドン−4級化メチルビニルイミダゾリウム
共重合体、ビニルピロリドン−アクリル酸共重合体等を
例示することができる。この中でも、特にPVPが水系
顔料インクのひび割れ改善効果が高く好ましい。更にV
P系重合体の平均分子量は5,000〜100,000
が好ましく、6,000〜50,000がより好まし
い。ここで、VP系重合体の平均分子量が5,000未
満であると、水系染料インクで記録した場合に、滲みが
目立つようになり、100,000を超えると水系顔料
インクでの印字部のひび割れ改善の効果が十分には得ら
れず、また、HPMCとの相溶性が低下するため、イン
ク受容層が白濁し透明性が損なわれる恐れがある。好適
なVP系重合体の配合重量部数は、HPMC100重量
部に対し10重量部〜150重量部であり、好ましくは
11〜100重量部、より好ましくは18〜82重量部
である。VP系重合体が10重量部未満であると効果が
充分には得られにくく、150重量部を超えると滲みや
インク乾燥性、印字部のべたつきなどが低下する恐れが
ある。上記インク受容層は水系染料インクについても、
滲みやむらがなく、印字濃度・光沢、インク乾燥性の良
好な品質を示した。
【0020】本発明のインク受容層組成物が、優れた水
系顔料インク適性を発現する理由は、必ずしも明らかで
なく推定の域を出ないが、以下のように考えられる。即
ち、水系染料インクは溶媒(主成分は水及び少量のグリ
コール等のアルコール類が一般的)とともに着色剤であ
る染料がインク受容層内に比較的容易に取り込まれる。
しかし、水系顔料インクの場合、溶媒はインク受容層内
に取り込まれるが、着色剤である顔料粒子はほとんどイ
ンク受容層の表面部分に定着される。このため、インク
受容層表面の顔料インクはインク溶媒の乾燥とともに分
散状態が不安定となり凝集しやすくなる。更に、インク
受容層はインク溶媒の吸収により膨潤するため、ますま
す着色顔料により形成された記録像に細かいひび割れが
発生しやすい状況にある。本発明のHPMCはポリビニ
ルアルコールやVP系重合体などの他の水溶性樹脂に比
べ比較的粘度が高いため、顔料自体の凝集力を抑える作
用が高い。また、本発明のHPMCは高粘度であるが故
に基材との密着力が強く、インク溶媒はインク受容層の
横方向よりもむしろ深さ方向へ取り込まれやすく(深さ
方向に膨潤)、横方向での膨潤が少ないため、印字部の
ひび割れが他の水溶性樹脂に比べ発生しにくい。
【0021】一方、特定のHPMCとVP系重合体を含
有するインク受容層を設ける態様で用いられるVP系重
合体は、比較的低分子量で粘度が低く、水に溶解しやす
いので、インク溶媒はまずインク受容層内のVP系重合
体を伝って吸収され、徐々にHPMCに浸透していくと
考えられる。このため、HPMCのみを単独で含有する
インク受容層に比べインク受容層の膨潤がさらに抑えら
れる。更にVP系重合体は表面の顔料粒子層に溶出する
ためか、顔料の凝集を抑制する。このため顔料インクに
よる記録像にひび割れが生じるのを完全に防止し、印字
光沢にも優れるものと考えられる。
【0022】本発明のインク受容層を構成する塗工組成
物中には、発明の効果を阻害しない範囲で他の水性樹脂
を添加できる。水性樹脂は、水溶性樹脂と水分散性樹脂
に大別することができる。例えば、水溶性樹脂として
は、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルア
ルコール、シリル変性ポリビニルアルコール等の変性ポ
リビニルアルコール、水溶性アクリル樹脂、カゼイン、
澱粉、澱粉誘導体、前記ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース以外の水溶性セルロース誘導体、ポリアクリル
酸、ポリアクリル酸金属塩、ポリアクリルアミド、ポリ
エチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリビ
ニルメチルエーテル、ゼラチン、カゼイン、キチン、キ
トサン等を配合することができる。
【0023】また、水分散性樹脂としては、例えば、高
分子ポリマー樹脂を水系媒体中で、必要に応じて乳化剤
を添加して重合させた水系エマルジョン樹脂、あるいは
高分子ポリマー樹脂を必要に応じて親水性基を付与した
のち水系媒体に強制分散させた水分散性樹脂などが例示
される。水分散性樹脂の高分子ポリマー成分としては、
例えば、スチレン−ブタジエン系共重合体、メチルメタ
クリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系重
合体、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル系
重合体等のアクリル樹脂、エチレン−酢酸ビニル重合体
などのビニル系重合体、ポリエステル系重合体、ウレタ
ン系重合体、ポリオレフィン樹脂、などを挙げることが
できる。
【0024】インク受容層には、さらに耐水性を向上さ
せるため等で、ウレタン樹脂を配合することができる。
ウレタン樹脂は、特に限定されるものではなく、乳化剤
により強制乳化したタイプのものでも、ウレタン樹脂に
若干の親水基を付与し、水溶性または自己分散型にした
ものでも使用できるが、ウレタン骨格にブロックイソシ
アネート基を有する熱反応型のタイプは受容層の耐水性
が経時で上がり、インク吸収性が低下する恐れがあるた
め、非反応型タイプが好ましい。ウレタン樹脂の配合量
も特に限定されないが、ヒドロキシプロピルメチルセル
ロース100重量部に対して30重量部以下程度添加で
きる。多いとインク吸収性、受容層の透明性が低下する
恐れがある。これら水性樹脂は、単独あるいは2種類以
上組み合わせて使用することができる。
【0025】また、発明の効果を阻害しない範囲で、イ
ンク受容層組成物中にカチオン性樹脂を添加し、印字部
の耐水性を向上させることもできる。これは、水系染料
インクを用いた場合に、特に効果的である。ただし多い
とインク乾燥性が低下したり、白紙光沢が低下したりす
る恐れがある。また、水系顔料インクを用いた記録にお
いて、印字部のひび割れが起こりやすくなるため、カチ
オン樹脂の配合量はHPMCとVP系重合体の合計10
0重量部に対して30重量部以下が好ましい。30重量
部を超えると水系顔料インクでの印字部のひび割れや印
字部のべたつきが低下する恐れがある。カチオン性樹脂
としては、インクジェット用の染料或いは着色顔料のス
ルフォン基、カルボキシル基などと不溶な塩を形成する
各種樹脂類、2級アミン、3級アミン、4級アンモニウ
ム塩などを含有するカチオン性樹脂が挙げられる。具体
例として、ポリエチレンイミン、ポリビニルピリジン、
ポリビニルアミン、モノアリルアミン塩酸塩の重合体、
ジアリルアミン塩酸塩の重合体、モノアリルアミン塩酸
塩−ジアリルアミン塩酸塩の共重合体、(メタ)アクリ
ルアミドアルキル4級アンモニウム塩の重合体、ポリア
ルキレンポリアミン・ジシアンジアミド縮合物、2級ア
ミン・エピクロルヒドリン付加重合物、ポリエポキシア
ミン、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライド、
ポリアリルアミン塩酸塩、アリルアミン−ジアリルアミ
ン共重合体、(メタ)アクリルアミド−ジアリルアミン
共重合体、アクリルアミド−ジメチルジアリルアミン共
重合体、エピクロルヒドリンポリアミド、ポリジアルキ
ルアミノエチルアクリルアミド、ジシアンジアミドポリ
エチレンアミン、ポリジメチルアミンアンモニウムエピ
クロルヒドリンなどの化合物を挙げることができる。
【0026】記録シートの表面のべたつきやブロッキン
グを防止する、或いは光沢や透明性を調整する等の目的
で、各種の無機や有機の顔料および粒子を添加すること
もできる。無機顔料としてはシリカ、クレー、タルク、
炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ゼオライト、ア
ルミナ等が挙げられ、有機顔料や粒子としては、各種ス
チレン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等の各種プラ
スチック粒子や、セルロース微粉末や澱粉粒子が挙げら
れる。上記顔料または粒子の配合量としては、特に限定
しないがHPMCとVP系重合体の合計100重量部に
対して0.1〜10重量部が好ましい。上記顔料または
粒子の配合量が0.1重量部より少ないと所望の効果が
十分には得られず、10重量部より多いとインク受容層
の透明性が損なわれる恐れがある。本発明のインク受容
層を構成する塗工組成物中には、分散剤、架橋剤、増粘
剤、消泡剤、濡れ剤、蛍光染料、着色剤、帯電防止剤、
防腐剤、紫外線吸収剤等の各種助剤が必要に応じ適宜添
加される。
【0027】支持体としては、特に限定されるものでは
なく、印字光沢性の優れたシートや強光沢タイプの記録
体を得るためには、上質紙、中質紙、コート紙、アート
紙、キャストコート紙等の紙類、合成紙、白色フィル
ム、ラミネート紙等、或いは透明プラスチックフィル
ム、半透明プラスチックフィルム等が使用できる。この
場合本発明に係るインク受容層が透明であり受容層内部
及び表面での光の乱反射が少ないことより、印字濃度が
高く、光沢に優れたインクジェット記録用体が得られ
る。光沢をより効果的に発現させる為には、インク受容
層水系組成物に対するバリヤー性の高い基材が好まし
く、例えば酸化チタンや硫酸バリウム等の顔料を配合し
たり、多孔性化することにより不透明白色化したポリエ
チレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート、ポリイミド、ポリアセテート、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリスチレン等の白色不透明プラスチッ
クフィルム等、更に紙基材にポリエチレン、ポリプロピ
レン等の熱可塑性樹脂をラミネートしたいわゆるラミネ
ート紙が好適である。ラミネート紙の場合、少なくとも
インク受容層を設ける側にラミネート層を設ける必要が
有り、ラミネート層に酸化チタンや硫酸バリウム等の顔
料を配合し、白色度および不透明度を向上させたり、有
色染料や有色顔料、蛍光増白剤を配合し、みかけの白さ
や色相を調整することができる。更に、裏面にもラミネ
ート層を設けカールの調整を行なうことができる。ま
た、基材上にインク受容層を付与した後に、スーパーカ
レンダーを施すと、インク受容層表面の平滑性が向上し
光沢を上げることもできる。また、上質紙や中質紙等の
紙基材、マット調コート紙、マット調ラミネート紙等を
使用して支持体の表面粗さをコントロールすることでセ
ミグロス調の風合いを持たせることも可能である。
【0028】本発明においてはインク受容層が透明であ
り、透明支持体を使用した場合、OHP用シート等の光
透過性記録媒体として好適なものとなる。このような透
明基材としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩
化ビニル、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアセテ
ート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等
のプラスチックフィルムが例示される。 この場合、透
明基材にインク受容層や裏面層(カール防止層)を付与
したインクジェット記録体全体の曇り度(ヘイズ、曇り
価ともいう、測定方法はJIS K7105に準ずる)は、10
%以下が好ましい。曇り度が10%を超えると、OHP
投影像の鮮明性や鮮やかさの劣ったものとなる。支持体
の厚さについては特に限定されるものではないが、取り
扱い易さやコストの点から25〜500μm、より好ま
しくは50〜300μmである。
【0029】インク受容層塗工組成物の、固形分濃度は
特に限定されないが、塗工方式によりかわり4〜50重
量%,或いは5〜20重量%程度に調整して塗工でき
る。前記材料をもって構成されるインク受容層用塗工組
成物は、公知の種々の塗工方法により、例えば支持体上
にバーコーター、ブレードコーター、エアーナイフコー
ター、ロールコーター、グラビアコーター、カーテンコ
ーター、ダイコーター等の各種公知公用の塗工装置によ
り塗工、乾燥される。塗工量は乾燥重量で1〜50g/
2、好ましくは3〜30g/m2、さらに好ましくは5
〜30g/m 2程度である。1g/m2より少ないと、イ
ンクの吸収が不十分となりやすく、インクが滲んだり、
乾燥が遅くなる恐れがある。50g/m2を越えると得
られる効果が飽和するばかりでなく、コスト的に不利に
なったり、カールが強くなるなどの不都合を生じる恐れ
がある。
【0030】特にダイコーターで塗工すると、塗料のハ
ジキ、表面の不良、ストリークの発生が生じにくく、高
粘度、高塗工量が可能となり、また、膜厚が均一でバラ
ツキが少ない塗膜が得られ、記録層の表面光沢に優れた
ものが得られる。この結果、記録画像にも優れる。ダイ
コーターはポンプや圧力タンクの送液量、リップの開度
またはダイヘッドと基紙とのクリアランスなどで計量さ
れた塗料を、ダイリップからバッキングロールに支持さ
れた基紙またはフィルムに塗工する前計量・非接触方式
のコーターである。塗工液濃度を上げると高塗工量が可
能となり、乾燥効率も向上するなどの利点があるが、塗
料粘度が上がるため、一般的な塗工装置、例えばバーコ
ーター、ブレードコーター、グラビアコーター、ロール
コーターあるいはいエアナイフコーター等ではバー筋、
ストリーク、グラビアパターン、ロールパターン、塗り
ムラ等が発生しやすく、塗工方式によっては塗工不能と
なる恐れがある。また、上記のような塗工装置では塗工
過程で塗工液が激しく撹拌されたり、循環使用されるた
め、塗工液中の泡の発生を避けられず、泡に起因するス
トリークや塗工ムラが発生する恐れがある。ダイコータ
ーで塗工する場合、塗料の粘度はB型粘度計で500cps〜
15000cpsが好ましく、より好ましくは1000cps〜
8000cps程度である。粘度が低いと所望の塗工量
が十分に得られなかったり、乾燥に負荷が懸かりすぎた
りする欠点がある。一方粘度が高いと塗工ムラや塗工抜
けが発生する恐れがある。粘度は塗料組成物の種類や、
配合比、塗料濃度等により調整することができる。塗料
濃度は例えば4〜50重量%、好ましくは6〜30重量
%程度である。こうして得られたインクジェット記録体
の表面光沢(75°)は、その用途、グレードにもよる
が40%以上が好ましく、より好ましくは70%以上で
あり、最上級の画像を得るためには80%以上とする。
【0031】また、カールの発生を抑制するために基材
のインク受容層を設けた面の反対側にカール防止層を設
けることもできる。この場合のカール防止層は、特に限
定されないが、湿度変化に伴うインク受容層の水分の吸
放出によりカールが発生するものと考えられるため、イ
ンク受容層と類似した組成のものを用いると効果的であ
る。
【0032】インクに使用される記録剤としては直接染
料、酸性染料、塩基性染料、反応性染料、食用色素、分
散染料、油性染料及び各種顔料等があげられるが、従来
公知のものは特に制限なく使用することができる。この
ような色素の含有量は、液媒体成分の種類、インクに要
求される特性などに依存して決定されるが、本発明にお
けるインクの場合も、従来のインク中におけるような配
合、即ち、0.1〜20重量%程度の割合になるような
使用で特に問題はない。
【0033】インクの溶媒としては、水及び水溶性の各
種有機溶剤、例えば、メチルアルコール、エチルアルコ
ール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等の
炭素数1〜4のアルキルアルコール類、アセトン、ジア
セトンアルコール等のケトンまたはケトンアルコール
類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル等のポリアルキレングリコール類、エチレングリコー
ル、ポロピレングリコール、ブチレングリコール、トリ
エチレングリコール、チオジグリコール、ヘキシレング
リコール、ジエチレングリコール等のアルキレン基が2
〜6個のアルキレングリコール類、ジメチルホルムアミ
ド等のアミド類、テトラヒドロフラン等のエーテル類、
グリセリン、エチレングリコールメチルエーテル、ジエ
チレングリコールメチル(エチル)エーテル、トリエチ
レングリコールモノメチルエーテル等の多価アルコール
の低級アルキルエーテル類などが挙げられる。
【0034】顔料インクは発色成分として有色顔料を有
するインク液である。前記記録液は分散剤等により水、
水性溶液または有機溶液内に有機または無機顔料粒子成
分を分散させた記録液である。有機顔料としては例え
ば、アゾ系、フタロシアニン系、ペルリン系、イソイン
ドリノン系、イミダゾロン系、ピランスロン系、チオイ
ンジゴ系等の顔料が例示でき、無機顔料としては例え
ば、カーボンブラック、グラファイト、合成酸化鉄黄、
透明べんがら、チタンエロー、モリブテートオレンジ、
亜酸化銅、コバルトブルー、群青等の顔料が例示でき
る。前記分散剤としては、各種界面活性剤、低分子量の
分散剤、親水性官能基と疎水性官能基を有する樹脂系の
分散剤が用いられる。前記有色顔料と分散剤を溶液中に
配合し、ペイントシェーカー、サンドミル等の分散機を
用いて微細な分散粒子に粉砕し、孔径1.0μm以下の
フィルターにて粗大粒子の濾過を行い顔料インクとする
ことが通常行われる。
【0035】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的
に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。
また、例中の部、%は特に断らない限り、それぞれ重量
部、重量%を示す。セルロース誘導体等の樹脂自体の粘
度は、特に断らない限り20℃、2%溶液のB型粘度計
による粘度を示す。塗工量は特に断らない限り乾燥塗工
量である。 実施例1 CSF(JIS P−8121)が250mlまで叩解
した針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)と、CSFが
280mlまで叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LB
KP)とを、重量比2:8の割合で混合し、濃度0.5
%のパルプスラリーを調製した。このパルプスラリー中
にパルプ絶乾重量に対しカチオン化澱粉2.0%,アル
キルケテンダイマー0.4%,アニオン化ポリアクリル
アミド樹脂0.1%,ポリアミドポリアミンエピクロル
ヒドリン樹脂0.7%を添加し、十分に撹拌して分散さ
せた。
【0036】上記組成のパルプスラリーを長網マシンで
抄紙し、ドライヤー、サイズプレス、マシンカレンダー
を通し、坪量128g/m2、緊度1.0g/m3の原紙
を製造した。上記サイズプレス工程に用いたサイズプレ
ス液は、カルボキシル変性ポリビニルアルコールと塩化
ナトリウムとを2:1の重量比で混合し、これを水に加
えて加熱溶解し、濃度5%に調製したもので、これを紙
の両面に25ml/m 2塗布した。 上記原紙の両面に
コロナ放電処理を施した後、これにバンバリーミキサー
で混合分散した下記のポリオレフィン樹脂組成物1を原
紙のフェルト面側に塗工量が25g/m2になるように
して、またポリオレフィン樹脂組成物2(裏面用樹脂組
成物)をワイヤー面側に塗工量が25g/m2になるよ
うにして、T型ダイを有する溶融押し出し機(溶融温度
320℃)で塗布し、その表面を鏡面を有するクーリン
グロールで冷却固化してシート状支持体を製造した。な
おポリオレフィン樹脂組成物1中の、酸化防止剤は溶融
押し出し工程におけるポリエチレンの酸化を防止するも
のであり、また群青と蛍光増白剤はポリオレフィン樹脂
含有層に青みと見掛けの白さを持たせて目視感を向上さ
せるものである。
【0037】(ポリオレフィン樹脂組成物1)長鎖型低
密度ポリエチレン樹脂(密度0.926g/m3、メル
トインデックス20g/10分)35重量部、低密度ポ
リエチレン樹脂(密度0.919g/m 3、メルトイン
デックス2g/10分)50重量部、アナターゼ型二酸
化チタン(A−220;石原産業製)15重量部、ステ
アリン酸亜鉛0.1重量部、酸化防止剤(Irgano
x1010;チバガイギー製)0.03重量部、群青
(青口群青No.2000;第一化成製)0.09重量
部、蛍光増白剤(UVITEXOB;チバガイギー製)
0.3重量部
【0038】(ポリオレフィン樹脂組成物2)高密度ポ
リエチレン樹脂(密度0.954g/m3、メルトイン
デックス20g/10分)65重量部、低密度ポリエチ
レン樹脂(密度0.924g/m3、メルトインデック
ス4g/10分)35重量部 引き続き、上記シート状支持体のポリオレフィン樹脂組
成物1を設けた側に、下記のインク受容層用塗工液を、
乾燥重量で15g/m2になるように、ダイコーターで
塗工、乾燥した。
【0039】(インク受容層用塗工液)メトキシル基置
換度1.9、2%粘度約15cpsのヒドロキシプロピ
ルメチルセルロース(メトローズ60SH15:信越化
学工業製)100部、カチオン性樹脂としてモノアリル
アミン塩酸塩―ジアリルアミン塩酸塩共重合体(PAA
−D11−HCL:日東紡製)3部、ブロッキング防止
剤として無定型シリカ(ミズカシルP78F:水澤化学
製、粒子径約12μm)1部、塗工量15g/m 2、塗
料濃度12%、水性塗工液の粘度4000cps。
【0040】実施例2 実施例1のインク受容層用塗工液においてヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースをメトキシル基置換度1.8、
2%粘度約50cpsのもの(メトローズ65SH5
0:信越化学工業製)に置き換え、塗料濃度を9%と
し、塗工量12g/m2とした以外は実施例1と同様に
してインクジェット記録体を得た。インク受容層用水性
塗工液は、粘度7000cps。
【0041】実施例3 実施例1のインク受容層用塗工液においてヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースをメトキシル基置換度1.4、
2%粘度約100cpsのもの(メトローズ90SH1
00:信越化学工業製)に置き換え、塗料濃度を7%と
し、塗工量10g/m2とした以外は実施例1と同様に
してインクジェット記録体を得た。インク受容層用水性
塗工液は、粘度8000cps。
【0042】実施例4 実施例1のインク受容層用塗工液においてカチオン性樹
脂の配合部を1.5部、塗工方式をバーコーターに変更
し、塗工量10g/m2とした以外は実施例1と同様に
してインクジェット記録体を得た。塗料濃度10%、水
性塗工液の粘度2000cps。 実施例5 実施例1のインク受容層用塗工液においてカチオン性樹
脂の配合部を25部、塗工方式をロールコーターとした
以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録体を得
た。インク受容層用水性塗工液は、粘度4000cp
s。 実施例6 実施例1のインク受容層用塗工液においてカチオン性樹
脂としてエピクロルヒドリン・ジメチルアミン付加重合
物(PAL−2:センカ製)を3部、ブロッキング防止
剤として酸化澱粉(王子エースA:王子コーンスターチ
製)を0.5部とそれぞれ変更し、塗工方式をブレード
コーターとした以外は実施例1と同様にしてインクジェ
ット記録体を得た。塗料濃度12%、水性塗工液は粘度
4000cps。
【0043】実施例7 実施例1のインク受容層用塗工液においてヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース100部に対し、ウレタン樹脂
エマルジョン(スーパーフレックスE4500:第一工
業製薬製)を10部配合した以外は実施例1と同様にし
てインクジェット記録体を得た。塗料濃度12%、水性
塗工液粘度3000cps。 実施例8 実施例1のインク受容層用塗工液においてカチオン性樹
脂を添加しなかった以外は実施例1と同様にしてインク
ジェット記録体を得た。インク受容層用水性塗工液は、
粘度4000cps。
【0044】実施例9 実施例1のインク受容層用塗工液においてカチオン性樹
脂の配合部を35部とした以外は実施例1と同様にして
インクジェット記録体を得た。インク受容層用水性塗工
液は、粘度4000cps。
【0045】比較例1 実施例1のインク受容層用塗工液においてヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースをメトキシル基置換度1.8、
粘度約400cpsのもの(メトローズ65SH40
0:信越化学工業製)に置き換えた。塗料濃度15%で
は塗料がゲル化したため塗工を中止した。次に、塗料濃
度を4%に希釈した。水性塗工液粘度10000cp
s。塗工面はムラ状でやや劣ったが、かろうじて塗工可
能であり、ストリーク等の塗工欠陥は認められなかっ
た。しかし塗工量は4g/m2となった。それ以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録体を得た。
【0046】比較例2 実施例1のインク受容層用塗工液においてヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースをメトキシル基置換度1.4、
粘度約400cpsのもの(メトローズ90SH40
0:信越化学工業製)に置き換えた。塗料濃度15%で
は塗料がゲル化したため塗工を中止した。次に、塗料濃
度を10%に希釈した。やはりややゲル状ではあった
が、塗工してみたところ、レベリング不良、塗料の塊に
よると考えられるストリークの発生等の塗工欠陥が生じ
た。塗工量10g/m2とした以外は実施例1と同様に
してインクジェット記録体を得た。
【0047】比較例3 実施例1のインク受容層用塗工液においてセルロース誘
導体をカルボキシメチルセルロース(セロゲン7A:第
一工業製薬製、2%粘度15cps)とした以外は実施
例1と同様にしてインクジェット記録体を得た。塗料濃
度12%、水性塗工液粘度6000cps。 比較例4 実施例1のインク受容層用塗工液においてセルロース誘
導体をヒドロキシエチルセルロース(HEC−SP40
0:ダイセル製、2%粘度15cps)とした以外は実
施例1と同様にしてインクジェット記録体を得た。塗料
濃度12%、水性塗工液粘度4000cps。
【0048】比較例5 実施例1のインク受容層用塗工液においてヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースをポリビニルピロリドン(ルビ
スコールK−60:BASF製、5%粘度、10cp
s)に置き換えた以外は実施例1と同様にしてインクジ
ェット記録体を得た。塗料濃度12%、水性塗工液粘度
3500cps。
【0049】比較例6 実施例1のインク受容層用塗工液においてヒドロキシプ
ロピルメチルセルロースをポリビニルアルコール(PV
A−117:クラレ製、4%粘度5cps)に置き換え
た以外は実施例1と同様にしてインクジェット記録体を
得た。塗料濃度12%、水性塗工液粘度4000cp
s。
【0050】この様にして得られたインクジェット記録
用紙の評価結果を表1に示した。塗工性に関して上記に
特にコメントがないものは、特に塗工欠陥は発生してい
ない。なお、上記の評価については下記の如き方法で評
価を行った。 (インクジェット記録適性)インクジェットプロッター
NOVAJET.PRO(ENCAD社製,GAイン
ク)を用いて水系染料インクによる印字を行なった。 [画質(ベタ印字部の均一性)]各色のベタ印字部の印
字ムラ(濃淡ムラ)を目視にて評価した。 ○:印字ムラがほとんど無く良好なレベル。 △:印字ムラが若干あるが、実用上問題とならないレベ
ル。 ×:印字ムラが目立ち、実用上問題となるレベル。
【0051】[インク乾燥性]印字後一定時間後に印字
部を指で擦り、インクの乾燥具合を評価した。 ○:印字後10分以内に乾燥した。 △:印字後10〜30分で乾燥した。 ×:印字後30分経っても乾燥しなかった。 [印字光沢]JIS−P8142に準じて赤ベタの印字
部の75°光沢を測定した。
【0052】[印字耐水性]印字部を10秒間水浴中に
浸漬し風乾後のインクの流れ具合を評価した。 ◎:全くインクの流れが見られない、 〇:わずかにインクの流れは見られるが、画像を十分維
持していた。 ○−:インクの流れは若干見られるが、画像を維持して
いた。 △:インクが流れているが、画像を維持していた。 ×:ほとんどインクが流れてしまい、画像の形跡が見ら
れなかった。 [高湿雰囲気下での印字部のべたつき]印字後の記録シ
ートを30℃,80%相対湿度の雰囲気下に24時間放
置し、印字部を指で触った感触で評価した。 ○:べたつき感がない。 △:やや、べたつき感がある。 ×:べたつき感が強い。 [塗工面]塗工面の外観を下記の基準で目視評価した。 ○:塗工ムラやストリーク等の欠陥がなく優れた塗工
面。 △:若干の塗工ムラが認められ、やや白紙光沢が劣るが
実用上問題ないレベル。 ×:塗工ムラ、塗工抜け、ハジキ、ブツ、ストリーク、
または塗工パタン等の著しい塗工欠陥がみられる。
【0053】
【表1】
【0054】表1から明らかなように、高粘度タイプの
通常のヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用した
比較例1は低濃度塗工による塗工量不足,比較例2は高
粘度塗工による塗工性悪化のため画質が劣ったのに対
し、2%粘度200cps以下を用いた実施例1〜8は
すべての項目において良好だった。また、カチオン性樹
脂を1〜30重量部、ヒドロキシプロピルメチルセルロ
ースに併用したものは印字耐水性に優れ、他の品質にお
いても良好だった。そのうち特に塗工方式としてダイコ
ーターを使用した実施例1〜3および7〜9は特に良好
な塗工面が得られ、印字光沢度が高くなった。ヒドロキ
シプルピルメチルセルロース以外の水溶性樹脂を用いた
比較例3〜6では、比較例3、4および比較例6は印字
光沢性・インク吸収性が低いため画質が劣り、比較例5
は画質、印字光沢性は良好なものの、インク乾燥性が悪
く、使用できるレベルではなかった。
【0055】実施例II−1 CSF(JIS P−8121)が250mlまで叩解
した針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)と、CSFが
280mlまで叩解した広葉樹晒クラフトパルプ(LB
KP)とを、重量比2:8の割合で混合し、濃度0.5
%のパルプスラリーを調製した。このパルプスラリー中
に下記の製紙用添加剤を、パルプ絶乾重量に対し下記の
添加量で添加紙、十分に撹拌して分散させた。カチオン
化澱粉2.0%,アルキルケテンダイマー0.4%,ア
ニオン化ポリアクリルアミド樹脂0.1%,ポリアミド
ポリアミンエピクロルヒドリン樹脂0.7% 上記組成のパルプスラリーを長網マシンで抄紙し、ドラ
イヤー、サイズプレス、マシンカレンダーを通し、坪量
128g/m2、緊度1.0g/m3 の原紙を製造し
た。上記サイズプレス工程に用いたサイズプレス液は、
カルボキシル変性ポリビニルアルコールと塩化ナトリウ
ムとを2:1の重量比で混合し、これを水に加えて加熱
溶解し、濃度5%に調製したもので、これを紙の両面に
25ml/m2塗布した。上記原紙の両面にコロナ放電
処理を施した後、これにバンバリーミキサーで混合分散
した下記のポリオレフィン樹脂組成物II-1を原紙のフ
ェルト面側に塗工量が25g/m2になるようにして、
またポリオレフィン樹脂組成物II-2(裏面用樹脂組成
物)をワイヤー面側に塗工量が25g/m2になるよう
にして、T型ダイを有する溶融押し出し機(溶融温度3
20℃)で塗布し、その表面を鏡面を有するクーリング
ロールで冷却固化してシート状支持体を製造した。なお
ポリオレフィン樹脂組成物II-1中の、酸化防止剤は溶
融押し出し工程におけるポリエチレンの酸化を防止する
ものであり、また群青と蛍光増白剤はポリオレフィン樹
脂含有層に青みと見掛けの白さを持たせて目視感を向上
させるものである。
【0056】(ポリオレフィン樹脂組成物II-1)長鎖
型低密度ポリエチレン樹脂(密度0.926g/m3
メルトインデックス20g/10分)35重量部、低密
度ポリエチレン樹脂(密度0.919g/m 3、メルト
インデックス2g/10分)50重量部、アナターゼ型
二酸化チタン(A−220;石原産業製)15重量部、
ステアリン酸亜鉛0.1重量部、酸化防止剤(Irga
nox1010;チバガイギー製)0.03重量部、群
青(青口群青No.2000;第一化成製)0.09重
量部、蛍光増白剤(UVITEX OB;チバガイギー
製)0.3重量部 (ポリオレフィン樹脂組成物II-2)高密度ポリエチレ
ン樹脂(密度0.954g/m3、メルトインデックス
20g/10分)65重量部、低密度ポリエチレン樹脂
(密度0.924g/m3、メルトインデックス4g/
10分)35重量部 引き続き、上記シート状支持体のポリオレフィン樹脂組
成物II-1を設けた側に、下記のインク受容層用塗工液
を、乾燥重量で15g/m2 になるように、ダイコータ
ーで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ60SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.9、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.25:信越化学
工業製) 95重量部、ポリビニルピロリドン(ルビス
コールK−17、平均分子量 9,000:BASF
製) 5重量部、ブロッキング防止剤(エースA;王子
コーンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜20μ
m)0.2重量部
【0057】実施例II−2 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ60SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.9、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.25:信越化学
工業製) 80重量部、ポリビニルピロリドン(ルビス
コールK−17、平均分子量 9,000:BASF
製) 20重量部、ブロッキング防止剤(エースA;王
子コーンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜20μ
m) 0.2重量部
【0058】実施例II−3 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ60SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.9、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.25:信越化学
工業製)60重量部、ポリビニルピロリドン(ルビスコ
ールK−17、平均分子量 9,000:BASF製)
40重量部、ブロッキング防止剤(エースA;王子コー
ンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜20μm)
0.2重量部
【0059】実施例II−4 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ60SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.9、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.25:信越化学
工業製)50重量部、ポリビニルピロリドン(ルビスコ
ールK−17、平均分子量 9,000:BASF製)
50重量部、ブロッキング防止剤(エースA;王子コー
ンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜20μm)
0.2重量部
【0060】実施例II−5 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ60SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.9、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.25:信越化学
工業製)30重量部、ポリビニルピロリドン(ルビスコ
ールK−17、平均分子量 9,000:BASF製)
70重量部、ブロッキング防止剤(エースA;王子コー
ンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜20μm)
0.2重量部
【0061】実施例II−6 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ90SH−100、2%水溶液の
粘度100cps、メトキシル基平均置換度1.4、ヒ
ドロキシプロポキシル基平均置換モル数0.20:信越
化学工業製) 60重量部、ポリビニルピロリドン(ル
ビスコールK−17、平均分子量 9,000:BAS
F製) 40重量部、ブロッキング防止剤(エースA;
王子コーンスターチ製、澱粉粒子:粒子径10〜20μ
m) 0.2重量部
【0062】実施例II−7 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ65SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.8、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.15:信越化学
工業製) 60重量部、ポリビニルピロリドン(ルビス
コールK−30、平均分子量 45,000:BASF
製) 40重量部、ブロッキング防止剤(エースA;王
子コーンスターチ製、澱粉粒子:粒子径10〜20μ
m) 0.2重量部
【0063】実施例II−8 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ65SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.8、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.15:信越化学
工業製) 60重量部、ポリビニルピロリドン(ルビス
コールK−17、平均分子量 9,000:BASF
製) 40重量部、ブロッキング防止剤(エースA;王
子コーンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜20μ
m) 0.2重量部
【0064】実施例II−9 100μm厚のPETフィルム(メリネックスD35
3;ICIジャパン製)の片面に、実施例II−3と同様
のインク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m 2
なるように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 実施例II−10 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ60SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.8、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.15:信越化学
工業製) 100重量部、ブロッキング防止剤(エース
A;王子コーンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜
20μm)0.2重量部
【0065】比較例II−1 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ポリビニルピロリドン(ルビ
スコールK−17、平均分子量 9,000:BASF
製) 100重量部、ブロッキング防止剤(エースA;
王子コーンスターチ製−−−−澱粉粒子:粒子径10〜
20μm) 0.2重量部
【0066】比較例II−2 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記
のインク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2
なるように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ポリビニルピロリドン(ルビ
スコールK−90、平均分子量 1,200,000:
BASF製) 100重量部、ブロッキング防止剤(エ
ースA;王子コーンスターチ製----澱粉粒子:粒子径1
0〜20μm) 0.2重量部
【0067】比較例II−3 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ポリビニルアルコール(PV
A420:クラレ製) 100重量部、ブロッキング防
止剤(エースA;王子コーンスターチ製----澱粉粒子:
粒子径10〜20μm) 0.2重量部 比較例II−4 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルセルロー
ス(HPC−M:日本曹達製) 100重量部、ブロッ
キング防止剤(エースA;王子コーンスターチ製----澱
粉粒子:粒子径10〜20μm) 0.2重量部
【0068】比較例II−5 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)カルボキシメチルセルロース
(セロゲン−7A:第一工業製) 100重量部、ブロ
ッキング防止剤(エースA;王子コーンスターチ製----
澱粉粒子:粒子径10〜20μm) 0.2重量部 比較例II-6 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシエチルセルロース
(HEC−SP400:ダイセル製) 100重量部、
ブロッキング防止剤(エースA;王子コーンスターチ製
----澱粉粒子:粒子径10〜20μm) 0.2重量部
【0069】実施例II−11 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ60SH−15、2%水溶液の粘
度15cps、メトキシル基平均置換度1.9、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.25:信越化学
工業製) 100重量部、ブロッキング防止剤(エース
A;王子コーンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜
20μm)0.2重量部
【0070】実施例II−12 実施例II−1で用いたシート状支持体の片面に、下記の
インク受容層用塗工液を、乾燥重量で15g/m2 にな
るように、ダイコーターで塗工、乾燥した。 (インク受容層用塗工液)ヒドロキシプロピルメチルセ
ルロース(メトローズ60SH−50、2%水溶液の粘
度50cps、メトキシル基平均置換度1.9、ヒドロ
キシプロポキシル基平均置換モル数0.25:信越化学
工業製) 60重量部、ポリビニルピロリドン(ルビス
コールK−60S、平均分子量 450,000:BA
SF製) 40重量部、ブロッキング防止剤(エース
A;王子コーンスターチ製----澱粉粒子:粒子径10〜
20μm) 0.2重量部
【0071】この様にして得られたインクジェット記録
用紙のインクジェット記録適性を表2まとめて示した。
なお、上記の評価については下記の如き方法で評価を行
った。 (インクジェット記録適性)インクジェットプリンタ、
NovaJet Pro(ENCAD社製、GA水系染
料インク、GO水系顔料インク)を用いて印字を行なっ
た。 [画質(ベタ印字部の均一性)]各色のベタ印字部の印
字ムラ(濃淡ムラ)、境界ニジミを目視にて評価した。 ◎:印字ムラ、ニジミ、(水系顔料インクで印字した場
合)印字部のひび割れがほとんど無く優れた画質。 ○:印字ムラ及び/またはニジミ及び/または(水系顔
料インクで印字した場合)印字部のひび割れが若干認め
られるものの良好なレベル。 △:印字ムラ及び/またはニジミ及び/または(水系顔
料インクで印字した場合)印字部のひび割れがあり、実
用上やや問題となるレベル。 ×:印字ムラ及び/またはニジミ及び/または(水系顔
料インクで印字した場合)印字部のひび割れが劣り、実
用上問題となるレベル。 ××:ニジミ及び(水系顔料インクで印字した場合)印
字部のひび割れが著しく劣り、実用上重大な問題となる
レベル。
【0072】[インク乾燥性]印字後一定時間後に印字
部を指で擦り、インクの乾燥具合を評価した。 ◎ :印字後20分未満で乾燥した。 ○:印字後20以上40分未満で乾燥した。 △ :印字後40以上60分未満で乾燥した。 ×:印字後60分経っても乾燥しなかった。 [画像の鮮明性]画像の鮮やかさを目視にて評価した。 ◎ :印字濃度及び印字光沢が極めて高く鮮やかさに優
れる画像。 ○:印字濃度及び印字光沢が良好で鮮やかな画像 △:印字濃度及び/または印字光沢がやや劣り、鮮やか
さにやや欠ける画像。 ×:印字濃度及び/または印字光沢が劣り、鮮やかさに
欠ける画像であり、実用上問題となるレベル。 [印字濃度]水系顔料インクで記録したブラック及びブ
ルーのベタ印字部の印字濃度をマクベス濃度計(RD9
14)で測定した。
【0073】[印字光沢]水系顔料インクで記録したブ
ラック及びブルーのべタ印字部の印字濃度をJIS−P
8142に準じて測定した(75度光沢)。 [白紙光沢]JIS−P8142に準じて白紙部の75
°光沢を測定した。 [ヘイズ(曇り価)]反射・透過率計HR−100(村
上色彩技術研究所製)を用い測定した。
【0074】
【表2】
【0075】表2に示すように、実施例II-10はVP
系重合体を配合していないほぼHPMC単独のインク受
容層であるが、比較例に比べ画質、インク乾燥性、印字
濃度、印字光沢すべての点で良好でありバランス的にも
優れている。しかし、VP系重合体をインク受容層に含
有させた実施例と比較した場合、特に、水系顔料インク
での印字濃度、印字光沢の点でやや劣っている。但し、
実施例II-5はインク乾燥性及び水系染料インクでの滲
みが若干劣っている。また、実施例II-6はHPMCの
メトキシル基の平均置換度が1.4と低く、インク受容
層の透明性がやや劣るため白紙の光沢がやや低く、顔料
インクで記録すると印字濃度、印字光沢とも実施例II-
10に比べ僅かに良いレベルである。比較例II-1及び
比較例II-6は滲み及び印字部のひび割れがひどく、印
字濃度、印字光沢の測定は行わなかった。比較例II-2
〜II-6はHPMC以外の水溶性樹脂について評価をお
こなったものであるが、いずれも実施例に比べ品質的に
劣っていた。実施例II-11は重合度の低いHPMCを用
いたものであるが、染料インクに対しては優れた記録像
を与える。ただし水系顔料インクでの印字部のひび割れ
が劣り、実施例II-1〜実施例II-10に比べ印字濃度・印
字光沢とも劣っていたので、通常の染料インク用記録体
としての使用が推奨される。実施例II-12はHPMCに
重合度の高いPVPを配合したものであるが、インク受
容層の透明性がやや低下し、印字濃度・印字光沢とも実
施例II-1〜実施例II-9よりは劣っていた。
【0076】
【発明の効果】本発明は印字光沢性に優れた良好な画質
が得られ、かつべたつきのないインクジェット記録体を
提供するものである。本発明は、インク受容層の透明性
に優れ、水系顔料インクに対して印字部のひび割れや滲
み、むらがなく、印字濃度や印字光沢に優れた画像が得
られ、更にインク乾燥性にも優れたインクジェット記録
用シートを提供するものである。また、水系染料インク
に対しても水系顔料インクと同様に優れたインクジェッ
ト記録適性を有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 向吉 俊一郎 東京都江東区東雲1丁目10番6号 王子製 紙株式会社東雲研究センター内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体に、2%水溶液(20℃)の粘度
    が200cps以下であるヒドロキシプロピルメチルセ
    ルロースを含有するインク受容層を設けたことを特徴と
    するインクジェット記録体。
  2. 【請求項2】 ヒドロキシプロピルメチルセルロース
    が、2%水溶液(20℃)の粘度が20cps〜200
    cpsであるヒドロキシプロピルメチルセルロースであ
    る請求項1記載のインクジェット記録体。
  3. 【請求項3】 前記ヒドロキシプロピルメチルセルロー
    スがメトキシル基置換度(セルロースのグルコース環単
    位中の水酸基がメトキシル基で置換された平均個数)
    1.5以上であることを特徴とする請求項1または2記
    載のインクジェット記録体。
  4. 【請求項4】インク受容層が、N−ビニルピロリドンの
    単一重合樹脂及び/またはN−ビニルピロリドンと他の
    重合性単量体との共重合樹脂を含有する請求項1、2ま
    たは3記載のインクジェット記録体。
  5. 【請求項5】前記N−ビニルピロリドンの単一重合樹脂
    の平均分子量が5,000〜100,000であり、前
    記N−ビニルピロリドンと他の重合性単量体との共重合
    樹脂の平均分子量が5,000〜100,000である
    ことを特徴とする請求項4記載のインクジェット記録
    体。
  6. 【請求項6】ヒドロキシプロピルメチルセルロース10
    0重量部に対するN−ビニルピロリドンの単一重合樹脂
    及び/またはN−ビニルピロリドンと他の重合性単量体
    との共重合樹脂の配合部数が10〜150重量部である
    ことを特徴とする請求項4または5記載のインクジェッ
    ト記録体。
  7. 【請求項7】支持体が、原紙に熱可塑性樹脂組成物を被
    覆したラミネート紙、またはプラスチックフィルムであ
    ることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録体。
  8. 【請求項8】 2%水溶液(20℃)の粘度が200c
    ps以下であるヒドロキシプロピルメチルセルロースを
    含有する水性塗工液の粘度を、500cps〜1500
    0cpsに調整し、支持体にダイコーターで塗工してイ
    ンク受容層を設ける請求項1〜7のいずれかに記載のイ
    ンクジェット記録体の製造方法。
  9. 【請求項9】着色剤として有色顔料を含む液体インクの
    液滴を請求項1〜7のいずれかに記載のインクジェット
    記録体に付与して記録を得るインクジェット記録方法。
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