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JPH11339593A - 押釦スイッチ装置 - Google Patents

押釦スイッチ装置

Info

Publication number
JPH11339593A
JPH11339593A JP10149813A JP14981398A JPH11339593A JP H11339593 A JPH11339593 A JP H11339593A JP 10149813 A JP10149813 A JP 10149813A JP 14981398 A JP14981398 A JP 14981398A JP H11339593 A JPH11339593 A JP H11339593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disc spring
switch device
button switch
cushion layer
circuit board
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10149813A
Other languages
English (en)
Inventor
Mikio Kiyozawa
幹男 清澤
Hideyuki Noma
英之 野間
Kinji Kuroiwa
欣治 黒岩
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Polymer Co Ltd, Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Polymer Co Ltd
Priority to JP10149813A priority Critical patent/JPH11339593A/ja
Publication of JPH11339593A publication Critical patent/JPH11339593A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Push-Button Switches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 安定したスイッチング動作が得られ、また、
回路短絡の原因となる導電性磨耗粉の発生を抑制できる
押釦スイッチ装置を提供する。 【解決手段】 回路基板10は、ガラスエポキシ基板1
1に銅箔等で固定接点12a,12bを設けて構成され
る。支承部であるベース部21に押圧操作可能な複数の
キートップ部22が薄肉のスカート部23を介して連続
し、キートップ部22の裏面にプランジャ部24を一体
に有する。クリックシート30は、複数の皿バネ32を
固定接点と対応した位置で取り付けて構成され、回路基
板10に貼合される。皿バネ32は、内面に導電性のク
ッション層35が形成され、固定接点32に対面させて
配置される。クッション層35は、カーボン粉体等を配
合した導電性組成物を用い、5μm〜200μmの厚
み、50Ω・cm以下の比抵抗、20度〜75度のショ
アA硬度となるように形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、移動体通信機器
等のデータ入力装置やスイッチ装置、車載スイッチ等に
用いられる押釦スイッチ装置、詳しくは、ONタイミン
グ、電圧降下値の確保、バウンス・チャタリングの抑制
等のスイッチング特性の改善を図った押釦スイッチ装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話機等には、図5に示すような押
釦スイッチ装置がデータ入力装置、いわゆるテンキー等
として用いられている。図5に示すように、押釦スイッ
チ装置は、回路基板10にクリックシート30を介して
キートップシート20を組み付けて構成される。回路基
板10は、ガラスエポキシ、紙フェノール、また、これ
らのコンポジット基板11に導電パターンを形成したリ
ジッド型のもの、あるいは、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)ま
たはポリイミド等のフィルムに導電パターンを形成した
フレキシブル基板等であって、基板11表面に対をなす
固定接点12a,12b(以下、12で代表する)を複
数対有する。固定接点12の導電材料には、銅、金ある
いはニッケル等が用いられる。
【0003】キートップシート20は、回路基板10へ
の支承部であるベース部21に固定接点12と対応した
複数のキートップ部(可動部)22が皿バネ状の薄肉の
スカート部23を介して相対変位可能に連続形成され、
キートップ部22の裏面に突起状のプランジャ部24を
有する。このキートップシート20は、シリコーンゴム
やEPDM等のゴム弾性体あるいは熱可塑性エラストマ
等を用いた射出成形や圧縮成形等で一体成形される。
【0004】クリックシート30は、粘着剤付き担持フ
ィルム31に窓穴31aを固定接点12と対応して打ち
抜き等で形成し、窓穴31aにそれぞれ皿バネ32を設
けて構成される。担持フィルム31は、PET等のフィ
ルムが用いられ、粘着剤で回路基板10に直接あるいは
スペーサ等を介して貼合される。皿バネ32は、ステン
レスあるいはリン青銅等の0.1mm〜0.3mmの導
電性金属薄板をドーム状(お椀形状)に成形したものが
用いられ、開口縁部がベースフィルム31の窓穴31a
周縁に固着される。この皿バネ32は、通常、頂部から
全高さの25%〜75%の位置に座屈部を有するように
形成される。
【0005】このような押釦スイッチ装置は、キートッ
プ部22の天面を押圧することで、キートップ部22が
スカート部23を変形させて回路基板10側へ変位し、
プランジャ部24が皿バネ32の頂部を押圧する。そし
て、皿バネ32は、プランジャ部24の押圧力で中央部
を回路基板10側へ変形させ、中央部が固定接点12と
接触して固定接点12を閉成し、また、その皿バネ的な
弾性変形特性でキートップ部22の操作に反発力、すな
わち、クリック感を付与する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の押釦スイッチ装置は、ステンレス等の導電性金
属製の皿バネ32が銅等の固定接点12に直接に接触す
るため、接触時に磨耗による導電性の磨耗粉が発生し、
この磨耗粉が回路基板10の他の導電パターン間を短絡
するという問題、また、皿バネ32と固定接点12の接
触が点接触となりやすく、バウンス、チャタリング等が
発生し、低・微電流領域におけるスイッチング動作(O
N、OFF)が不安定になりやすいという問題があっ
た。
【0007】特に、近年では、機器の小型化やASIC
(APPLICATION SPECIFIC INTEGRATED CIRCUIT)等の進
歩により高密度化が進み、回路基板10の導電パターン
も精細化し、また、回路基板10も多層構造が可能なリ
ジッド型基板が多用されるため、上述した問題も顕著で
解決が強く要望されていた。この発明は、上記問題に鑑
みてなされたもので、磨耗粉の発生を防止でき、また、
安定したスイッチング動作が得られる押釦スイッチ装置
を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は、固定接点が表面に形成された回路基板
と、表面に可動部が、裏面に作動部が平面方向同一位置
で形成され、該作動部を前記固定接点と対向させて前記
回路基板に組み付けられたキートップシートと、前記固
定接点と前記作動部との間に開口側を前記回路基板側に
向けて介装されたド−ム状の金属製皿バネとを備え、前
記可動部に作用する押圧力で前記作動部が前記金属製皿
バネの外面頂部を押圧し、該金属製皿バネが変形して前
記固定接点に接触する押釦スイッチ装置において、前記
金属製皿バネの内面に導電性樹脂または導電性ゴムから
成るクッション層を設けた。
【0009】そして、この発明にかかる押釦スイッチ装
置は、前記クッション層が、5μm〜200μmの膜厚
で、50Ω・cm以下の比抵抗である態様(請求項2)
に、また、前記クッション層が、5μm〜200μmの
膜厚であって、20度〜75度のショアA硬度の熱硬化
性エラストマまたは5度〜35度のショアD硬度の熱可
塑性エラストマからなる態様(請求項3)に、さらに、
前記クッション層を前記金属製皿バネの内面に頂部を中
心として全面積の20%〜80%の範囲の面積に形成す
る態様(請求項4)に構成することができる。
【0010】
【作用】この発明にかかる押釦スイッチ装置は、可動部
に負荷される押圧力で可動部が回路基板側に変位し、作
動部が皿バネを押圧して変形させ、皿バネの変形で皿バ
ネの内面中央部がクッション層を介して回路基板の固定
接点と接触する。すなわち、皿バネは直接に固定接点と
接触することが無く、導電性樹脂や導電性ゴムのクッシ
ョン層が固定接点と接触する。このため、金属同士が接
触することがなく、導電性磨耗粉の発生を防止でき、ま
た、クッション層は安定的に固定接点と接触でき、バウ
ンスやチャタリング等の発生を防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図1はこの発明の第1の実施の
形態にかかる押釦スイッチ装置を示し、図1aが同押釦
スイッチ装置の一部を拡大した模式断面図、図1bが同
押釦スイッチ装置に用いられた皿バネを拡大した断面図
である。なお、前述した図5の従来の押釦スイッチ装置
と同一の部分には同一の番号を付し、一部の説明を割愛
する。
【0012】押釦スイッチ装置は、回路基板10にクリ
ックシート30を介しキートップシート20を組み付け
て構成され、携帯電話機等のケーシング90内に収容さ
れる。回路基板10は、ガラスエポキシ基板11上に固
定接点12等を銅やニッケル等でパターン形成したリジ
ッド型のものが用いられる。
【0013】キートップシート20は、シート状のベー
ス部21に複数のキートップ部(可動部)22がそれぞ
れ薄肉部23を介して連続し、キートップ部22の裏面
にプランジャ部(作動部)24が一体に突出する。この
キートップシート20は、シリコーンゴムやEPDM等
の合成ゴム、あるいは、ポリエステル系、ポリウレタン
系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系等の熱可塑性エ
ラストマ等を用いて射出成形や圧縮成形等で一体成形さ
れる。
【0014】ベース部21は、クリックシート30上に
載せられ、回路基板10への支持部として機能する。キ
ートップ部22は、ケーシング90外へ突出し、オペレ
ータによる押圧操作部として機能する。薄肉部23は、
キートップ部22に付加される押圧力で皿バネ的な弾性
変形特性で変形し、キートップ部22の回路基板側への
変位を許容する。プランジャ部24は、後述する皿バネ
の頂部に対向して突出する。このプランジャ部24は、
キートップ部22と一体に変位して皿バネの頂部を押圧
する。
【0015】クリックシート30は、ベースフィルム3
7Aと固定フィルム37Bを積層した担持シート31に
複数の皿バネ32を固定接点12(キートップ部22)
と対応した位置で取り付けて構成され、担持シート31
が後述する粘着剤層で回路基板10に直接あるいはスペ
ーサ等を介して貼合される。ベースフィルム37Aは
0.05mm程度の厚みのPETフィルム等から、固定
フィルム37Bは0.03mm程度のPETフィルム等
からなり、これらを積層した担持シート31は0.08
mm〜0.2mm程度の厚みを有する。
【0016】そして、ベースフィルム37Aには、固定
接点12に対応して固定接点12を中心として窓穴31
aが形成され、また、回路基板10側の裏面に粘着剤が
塗工等で設けられた粘着層(図示せず)を有する。この
ベースフィルム37Aには窓穴31aに皿バネ32の開
口部が嵌合する。固定フィルム37Bは、窓穴31aと
同心状に該窓穴31aよりも大径の保持穴(符号を省略
する)が形成され、ベースフィルム37Aに積層された
状態で保持穴の周縁部分が皿バネ32の開口部側部分を
被着する。
【0017】皿バネ32は、ステンレスやリン青銅等の
薄板を絞り成形等でドーム状(一面が開口した部分球殻
形状)に成形して構成され、開口を回路基板10側に向
けて担持シート31に上述のように取り付けられる。こ
の皿バネ32は、厚みtが0.1mm〜0.3mm程
度、開口部の直径Dが4mm〜6mm程度、高さHが
0.15mm〜0.3mm程度であって、頂部から高さ
Hの25%〜75%の範囲に座屈部を有する。
【0018】そして、この皿バネ32には、図2に詳示
するように、回路基板10と対向した内面に全面で、あ
るいは、頂部を中心として内面全面積の20%〜80%
の面積の円形の範囲に導電性を有するクッション層35
が形成される。クッション層35は、樹脂やゴムをバイ
ンダとしてカーボン粉体等の導電性付与剤を配合した導
電性組成物を用い、印刷、塗装あるいは塗工等で5μm
〜200μmの厚み、かつ、50Ω・cm以下の比抵抗
に形成される。なお、説明は割愛するが、導電性組成物
における導電性付与剤の配合割合は上記比抵抗を得るた
めに膜厚等との関連で選択される。
【0019】なお、クッション層35の厚みは5μm未
満では後述する衝撃吸収や面接触の達成が困難で、逆
に、200μmを超えると操作感の低下を招く。また、
クッション層35の比抵抗は小さいほど好ましいが、民
生機器に求められる仕様から500Ω以下の接触抵抗が
得られれば足りるため、上限値として50Ω・cm程度
が許容される。
【0020】導電性組成物に用いるバインダには熱硬化
性エラストマや熱可塑性エラストマ等が用いられ、熱硬
化性エラストマとしてはシリコーンゴム、可撓性エポキ
シ樹脂、ウレタン樹脂およびこれらの変性体が例示さ
れ、また、熱可塑性エラストマとしてはポリエステル、
ポリエーテル系およびこれらの変性体や共重合体が例示
される。望ましくは、接触の安定性と強度の確保という
観点から、熱硬化性エラストマは、硬化後のショアA硬
度が20度〜75度となるもの、具体的にはウレタン系
の熱硬化性エラストマを用い、また、熱可塑性エラスト
マは、硬化後のショアD硬度が5度〜35度となるも
の、具体的には、ポリエステル系の熱可塑性エラストマ
が用いられる。
【0021】この実施の形態にあっては、オペレータが
キートップ部22を押圧操作すると、キートップ部22
が薄肉部23を変形させて回路基板10側へ変位し、プ
ランジャ部24が皿バネ32を押圧して変形させる。そ
して、キートップ部22の変位にともない皿バネ32の
変形も増大し、キートップ部22が所定の位置まで変位
すると、皿バネ40内面がクッション層35を介して固
定接点12a,12bと接触し、クッション層35が固
定接点12a,12b間を電気的に導通、すなわち、ス
イッチとして閉成(ON)する。
【0022】ここで、クッション層35は、ショアA硬
度が20度〜75度の熱硬化性エラストマやショアD硬
度が5度〜35度の熱可塑性エラストマからなり、ステ
ンレスやリン青銅等の金属に比較して柔らかい。このた
め、クッション層35は固定接点12と面接触し、安定
した接触状態が得られ、また、クッション層35が衝撃
吸収作用を発揮し、固定接点12a,12bが磨耗を抑
制され、磨耗粉の発生も極めて少なくできる。したがっ
て、バウンスやチャタリング等の発生が防止されて安定
したスイッチング動作が達成され、また、回路基板10
の導電パターンの短絡も防止できる。
【0023】図2はこの発明の第2の実施の形態にかか
る押釦スイッチ装置を表し、一部を拡大した模式断面図
である。なお、この第2の実施の形態および後述する実
施の形態においては、上述した第1の実施の形態と同一
の部分には同一の番号を付して説明を省略する。
【0024】この第2の実施の形態は、回路基板10の
固定接点12aを環状に、固定接点12bを固定接点1
2aの中心に円形に設けるとともに、キートップシート
20の薄肉部23をスカート状に成形し、プランジャ部
24に皿バネ32を取付具91により固着する。取付具
91は、皿バネ32の中央部を内側から貫通して端部プ
ランジャ部24内に埋入し、インサート成形等でキート
ップシート20に固着される。皿バネ32は、開口周縁
を環状の固定接点12aと接触させて個々のプランジャ
部24に取り付けられ、内面にクッション層35が取付
具91の端部を覆って形成される。60はスペーサであ
る。
【0025】図3はこの発明の第3の実施の形態にかか
る押釦スイッチ装置を表し、一部を拡大した模式断面図
である。この第3の実施の形態は、内面にクッション層
35が形成された皿バネ32を開口縁部が回路基板10
内に埋入する状態で固定し、上述した第2の実施の形態
と同様に、皿バネ32の開口周縁を固定接点12aと接
触させる。
【0026】図4はこの発明の第4の実施の形態にかか
る押釦スイッチ装置を表し、一部を拡大した模式断面図
である。この第4の実施の形態は、PET等の樹脂フィ
ルムをキートップシート20として用い、キートップシ
ート20の表面にアクリル樹脂等で成形されたキートッ
プ部材29を、キートップシート20の裏面に皿バネ3
2を取付具92により取り付ける。皿バネ32は、内面
に第2の実施の形態と同様にクッション層35が形成さ
れ、開口周縁が環状の固定電極12aと接触する。取付
具92は、頭部を有するねじ等が用いられ、皿バネ32
の内面から皿バネ32およびキートップシート20を貫
通し、先端がキートップ部材29内に埋入(螺着)して
接着剤等で固定される。61はスポンジ等からなるスペ
ーサである。
【0027】上述した第2、第3および第4の実施の形
態においては、皿バネ32の開口周縁が固定接点12a
と常時接触し、キートップ部22(キートップ部材2
9)に加わるオペレータの押圧力で皿バネ32が変形
し、皿バネ32の中央部が固定接点12bと接触して固
定接点12a,12b間を導通する。このため、キート
ップ部22が傾いた場合でも確実なスイッチング動作が
得られる。
【0028】そして、皿バネ32には内面にクッション
層35が、内面中央に取付具91,92の端部が位置す
る場合は取付具91,92の端部も覆ってクッション層
35が形成される。このため、前述した第1の実施の形
態と同様に、クッション層35と固定接点12bが面接
触し、安定した接触状態が得られ、また、クッション層
35が衝撃吸収作用を発揮し、固定接点12bの磨耗を
抑制でき、磨耗粉の発生も極めて少なくでき、バウンス
やチャタリング等の発生が防止されて安定したスイッチ
ング動作が達成され、また、回路基板10の導電パター
ンの短絡も防止できる。
【0029】
【実施例】次に、この発明の実施例を説明する。 ・ 実施例1 導電性シリコーンゴム;87C40PU(信越化学
(株)製商品名)100重量部に架橋剤;パーブチル
(日本油脂(株)製商品名)2重量部を添加した添加品
をステンレス製0.15mm厚みの薄板に0.1mmの
厚みにラミネートした後、130゜C×5minの熱処
理にて接着硬化させ、クッション層35を形成した。こ
の薄板を所定の形状に絞り、打ち抜いて直径が5mmの
皿バネ32を得た。
【0030】次に、窓穴31aが形成された厚みが0.
05mmのPET製のベースフィルム37Aにアクリル
系粘着剤を0.03mm厚に塗布し、窓穴31aに皿バ
ネ32を取り付け、この後、保持穴が形成された0.0
3mm厚のPET製の固定フィルム37Bをベースフィ
ルム37Aに積層する。次いで、固定フィルム37Bの
保持穴周縁部分を皿バネ32に被せて皿バネ32を保持
し、クリックシート30を得た。
【0031】そして、クリックシート30を回路基板1
0(ガラスエポキシ基板:0.8mm厚、銅箔電極:
0.05mm厚金メッキ:0.2μm厚、電極幅:0.
5mm、ピッチ1.0mm)に固定し、スイッチ構造を
採るためにシリコーンゴム製キートップシート20を組
み付けて皿バネ32の上端にプランジャ部24を位置さ
せ、図1に相当する押釦スイッチ装置を得た。
【0032】上記押釦スイッチ装置に付いて、機械的特
性、電気的特性、打鍵耐久試験、チャタリング等のスイ
ッチング特性の試験を行い、また、比較例に付いても同
様の試験を行い、その試験結果を比較した。なお、比較
例は、クッション層35の有無において実施例1と異な
るのみで、その他が全て実施例1と同様である。
【0033】機械的特性はピーク荷重、クリック率およ
びドームライフについて測定した。試験結果は表1に示
す通りであり、実施例1は比較例と同等の特性を呈する
ことが実証された。なお、測定機器としては、クリック
率とピーク荷重の測定にModel−1013,35
0,1613(AIKOH ENGINEERING
(株)製商品名)を用い、ドームライフの測定には出願
人が独自に作製した測定装置を用いた。
【0034】
【表1】
【0035】電気的特性に付いては、固定接点12a,
12b間に5Vの電圧を印加した状態でON作動させ、
電圧降下値と接触抵抗値を計測した。計測結果は表2に
示すとおりであり、実施例1と比較例はほぼ同等の特性
であった。計測機器としては、電圧降下の測定にDC
VOLTAGE CURRENT SOURCE/MO
NITOR TR−6143(ADVANTEST
(株)製商品名)を用い、接触抵抗値にの測定にDIG
ITAL MULTIMETER R6561(ADV
ANTEST(株)製商品名)を用いた。
【0036】
【表2】
【0037】打鍵耐久性に付いては、100万回の打鍵
を行い、金属磨耗粉の有無を目視で判断し、また、打鍵
後に固定接点12a,12b間にDC500Vを印加し
て絶縁抵抗を測定した。結果は表3に示す通りであり、
実施例1は比較例に対して耐久性に優れていることが実
証された。なお、測定器には、SUPER MEGAO
HMMETER MODELSM−5E(TOA EL
ECTRONICS(株)製商品名)を用いた。
【0038】
【表3】
【0039】一方、ショアA硬度が60度のシリコーン
ゴムから0.1mmの厚みに形成したクッション層35
はスイッチ作動時に10%〜20%の変形を生じること
が実験により確認された。この実験結果からは0.1m
m厚のクッション層35は0.02mmの変形を生じる
ことが導かれ、皿バネ32のクッション層35と固定電
極12の間に0.02mm程度の異物が介在しても接触
安定性が得られることが推察できる。
【0040】そこで、スイッチング特性は、異物として
径が0.023mmの酸化チタン粉を固定電極12と皿
バネ32のクッション層35と接触面に介在させた場合
と、異物が存在しない場合に付いて測定した。スイッチ
ング特性の測定結果は表4に示す通りであり、実施例が
明らかに優れることが理解される。なお、測定機器とし
ては、デジタルオシロスコープDL−1200(横川電
気(株)製商品名)を使用した。
【0041】
【表4】
【0042】・ 実施例2 ステンレス製の0.13mm厚の薄板を直径5.5mm
のドーム形状に絞り込んで皿バネ32を作製した。この
皿バネ32の内面にプライマーNo.8を刷毛にて塗布
し、150゜C×30minの熱処理を施した後、パッ
ド印刷にて導電性シリコーンインキ:PRK−3C(東
レ・ダウコーニング(株)製商品名)を内面の頂部を中
心として全面積の60%に塗布し、180゜C×30m
inの熱処理後、15μm圧のクッション層35を形成
した。
【0043】また、ガラスエポキシと紙フェノールのコ
ンポジット基板11に100μmの銅箔を貼合した後、
銅箔にエッチング処理を施して幅0.3mm、ピッチ
0.6mmの固定電極12をくし歯状に形成し、回路基
板10を作製した。さらに、レザミンPを原料として射
出成形によりキートップシート20を形成した。そし
て、回路基板10にキートップシート20を組み付け、
キートップシート20のプランジャ部24と回路基板1
0の固定接点12との間に皿バネを個別的に介設して押
釦スイッチ装置を得た。
【0044】この押釦スイッチ装置の回路基板10の固
定電極12にC−MOS型ゲートアレイIC(ETL0
1423、沖電気(株)製商品名)を経由してDC6V
の電圧を印加し、スイッチのON、OFF特性を確認し
た。この時のスレッショホールドレベル(しきい値)は
3V以下になるようにC、Rインバータにて設定し、ス
イッチング時の時定数変化をオシロスコープに記録する
と同時にそのON,OFF波形を確認した。
【0045】1分間に120回のON,OFFを繰り返
した時の結果は表5に示す通りであり、実施例2は物理
的入力と電気的入力が同期しているのに対して、比較例
は信号同期をとれない場合が多く、かつエラーも発生
し、実施例2が接触信頼性に優れていることが実証され
た。
【0046】
【表5】
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、固定接点が設けられた回路基板に押圧操作で変位す
る可動部および可動部の裏面から突出するプランジャ部
が形成されたキートップシートを組み付けるとともに、
内面に導電性ゴムまたは導電性樹脂のクッション層が形
成された金属製皿バネを開口が固定接点と対面する状態
で回路基板とプランジャ部との間に介設するため、皿バ
ネはクッション層を介して固定接点と接触して回路を開
閉する。したがって、皿バネが直接に固定接点と接触す
ることが無く、固定接点等の磨耗が防止でき、磨耗粉に
よる回路の短絡を防止でき、また、面で安定して接触
し、優れたスイッチング特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態にかかる押釦スイ
ッチ装置を表し、aが一部を模式的に示す断面図、bが
同押釦スイッチ装置に用いる皿バネの模式断面図であ
る。
【図2】この発明の第2の実施の形態にかかる押釦スイ
ッチ装置の一部を模式的に示す断面図である。
【図3】この発明の第3の実施の形態にかかる押釦スイ
ッチ装置の一部を模式的に示す断面図である。
【図4】この発明の第4の実施の形態にかかる押釦スイ
ッチ装置の一部を模式的に示す断面図である。
【図5】従来の押釦スイッチ装置の一部を模式的に示す
断面図である。
【符号の説明】
10 回路基板 11 基板 12(a,b) 固定接点 20 キートップシート 21 ベース部 22 キートップ部(可動部) 23 薄肉部 24 プランジャ部(作動部) 29 キートップ部材(可動部) 30 クリックシート 31 担持シート 32 皿バネ 35 クッション層

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定接点が表面に形成された回路基板
    と、表面に可動部が、裏面に作動部が平面方向同一位置
    で形成され、該作動部を前記固定接点と対向させて前記
    回路基板に組み付けられたキートップシートと、前記固
    定接点と前記作動部との間に開口側を前記回路基板側に
    向けて介装されたド−ム状の金属製皿バネとを備え、前
    記可動部に作用する押圧力で前記作動部が前記金属製皿
    バネの外面頂部を押圧し、該金属製皿バネが変形して前
    記固定接点に接触する押釦スイッチ装置であって、 前記金属製皿バネの内面に導電性樹脂または導電性ゴム
    から成るクッション層を設けたことを特徴とする押釦ス
    イッチ装置。
  2. 【請求項2】 前記クッション層が、5μm〜200μ
    mの膜厚で、50Ω・cm以下の比抵抗である請求項1
    記載の押釦スイッチ装置。
  3. 【請求項3】 前記クッション層が、5μm〜200μ
    mの膜厚であって、20度〜75度のショアA硬度の熱
    硬化性エラストマまたは5度〜35度のショアD硬度の
    熱可塑性エラストマからなる請求項1記載の押釦スイッ
    チ装置。
  4. 【請求項4】 前記クッション層を前記金属製皿バネの
    内面に頂部を中心として全面積の20%〜80%の範囲
    の面積に形成した請求項1記載の押釦スイッチ装置。
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