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JPH1133871A - 放電加工機の加工屑分離装置 - Google Patents

放電加工機の加工屑分離装置

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Publication number
JPH1133871A
JPH1133871A JP10141672A JP14167298A JPH1133871A JP H1133871 A JPH1133871 A JP H1133871A JP 10141672 A JP10141672 A JP 10141672A JP 14167298 A JP14167298 A JP 14167298A JP H1133871 A JPH1133871 A JP H1133871A
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JP
Japan
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machining
tank
scraper
processing
electric discharge
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Application number
JP10141672A
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English (en)
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JP2983518B2 (ja
Inventor
Seiji Suzuki
政治 鈴木
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Makino Milling Machine Co Ltd
Original Assignee
Makino Milling Machine Co Ltd
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Publication date
Application filed by Makino Milling Machine Co Ltd filed Critical Makino Milling Machine Co Ltd
Priority to JP10141672A priority Critical patent/JP2983518B2/ja
Publication of JPH1133871A publication Critical patent/JPH1133871A/ja
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電加工で発生した加工屑を加工液中から確
実に分離、回収することができる放電加工機の加工屑分
離装置を提供すること。 【解決手段】 加工屑分離装置10は、タンク14内に
配設、固定され磁石28が取り付けられた吸着部材30
を有しており、タンク14内に磁性体より成る加工屑を
含んだ使用済加工液が供給されると、磁気の作用により
吸着部材30の表面に加工屑が磁気吸着される。そし
て、吸着部材30の表面に接触しながら回転するスクレ
ーパ32が吸着部材30の表面から加工屑を掻き取り、
加工屑回収箱24へ回収する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、形彫放電加工機や
ワイヤ放電加工機において加工液中でワークに放電加工
したときに発生する加工屑を加工液中から分離する放電
加工機の加工屑分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油等の通常の加工液中で荒加工後、加工
液中に非磁性体でなる導電性の粉体、例えばクロム等の
金属、シリコン等の半金属を混入した粉体混入加工液中
で仕上加工を行う放電加工方法が知られている。この放
電加工方法により、放電ギャップが比較的大きくなり、
放電加工時に発生した加工屑が電極とワークとの極間か
らスムーズに排出され、集中放電や異常放電が防止でき
放電状態が安定して、仕上面粗度の向上を図ることがで
きる。
【0003】また、粉体混入加工液中での加工後に通常
の加工液中で引き続き加工を行う場合もあり、このとき
には、粉体混入加工液中から一時的に粉体を回収する必
要がある。しかし、放電加工時に発生した加工屑が加工
液中に分散しているために、粉体の回収は加工屑を分離
しながら行わなければならない。
【0004】加工液中から加工屑、特に磁性を有する加
工屑を分離する装置として以下に示すような従来技術が
公知となっている。第1の従来技術として特開平6−7
1195号公報は、液体中の不純物の磁気凝集処理方法
および装置が開示されている。この処理装置は、回転軸
に回転板を固定し、該回転板の全面に磁石を取り付け、
回転板との間で前記磁石を挟持するように非磁性体の付
着板が設けられている。そして、磁気凝集処理槽内で磁
性スラッジを前記付着板を介して磁石に磁気吸着させ、
回転板の回転により付着板に付着した磁性スラッジがス
クレーパにより掻き取り、回収されるようにしたもので
ある。
【0005】また、第2の従来技術として実公平7−3
3882号公報に開示された磁気吸着式スラッジ分離装
置は、円弧状仕切板の上面に磁石が取り付けられ、環状
フィンが磁石の両端面を摺動するように回転ドラムに固
定されている。そして、円弧状仕切板内で環状フィンを
介して磁性体スラッジを磁石に磁気吸着させ、回転ドラ
ムの回転により環状フィンに付着した磁性体スラッジが
掻き落され回収されるようにしたものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来技術は、付
着板を介して磁性スラッジが磁気吸着された回転板を回
転させ、磁性スラッジをスクレーパで剥離する構成であ
ることから、磁気凝集処理槽内の液体中で必ず磁性スラ
ッジを磁気吸着できるように、回転板の側面の全面に磁
石を取り付けなければならない。従って、比較的高価な
磁石が多数必要となり製造コストが増加する。
【0007】第2の従来技術は、磁性体スラッジが吸着
した環状フィンが回転ドラムとともに回転すると、円弧
状仕切板を通過した位置で磁石部分から外れてしまうた
めに、磁性体スラッジが再び懸濁クーラント中に落下す
ることがあり得る。また、磁石の端面をフィンが摺動す
るので磁石とフィンとの間にスラッジが侵入、吸着して
フィンの摩耗、焼付を引き起こす。
【0008】本発明はこうした従来技術の問題点を解決
することを技術課題としており、放電加工で発生した加
工屑を加工液中から確実に分離、回収することができる
放電加工機の加工屑分離装置を提供することを目的とし
ている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の課題は、磁石が取
り付けられた吸着部材をタンク内に配設、固定し、前記
タンク内に磁性体より成る加工屑を含んだ使用済加工液
を供給し、磁気の作用により磁性体の加工屑を前記吸着
部材の表面に磁気吸着させ、吸着部材の表面に接触しな
がら回転するスクレーパにより、吸着部材の表面から加
工屑を掻き取ることにより達成される。
【0010】すなわち本発明は、加工液中でワークを放
電加工したときに発生する加工屑を前記加工液中から分
離する放電加工機の加工屑分離装置において、ハウジン
グと、前記ハウジングに取り付けられ、磁性体の加工屑
を含んだ使用済加工液を受容するタンクと、複数個の磁
石が取り付けられ、前記タンクの内部に固定され、前記
使用済加工液から前記磁性体の加工屑を磁気吸着する吸
着部材と、前記ハウジングに対して回転可能に設けられ
た回転軸と、前記回転軸に取り付けられ、前記回転軸の
回転により前記タンクの内部で前記吸着部材の側面に接
して、前記吸着部材に磁気吸着された前記磁性体の加工
屑を掻き取る少なくとも1枚のスクレーパと、前記スク
レーパで掻き取った前記磁性体の加工屑を前記加工液中
から回収する加工屑回収手段とを具備する放電加工機の
加工屑分離装置を要旨とする。
【0011】前記加工屑回収手段は、前記回転軸の回転
により前記スクレーパの加工屑掻取面と接し、前記スク
レーパの加工屑掻取面から前記磁性体の加工屑を掻き取
り、前記加工屑回収箱に排出する掻取部材を有してもよ
い。また、前記タンクは半円筒状に形成され、前記吸着
部材は円盤状または半円盤状に形成することができる。
【0012】
【作用】磁性体の加工屑を含んだ使用済加工液がタンク
内に流入、受容されると、磁石が複数個取り付けられ、
タンクの内部に固定された吸着部材の両側面に加工屑が
磁気吸着される。そして、吸着部材に磁気吸着された加
工屑は、回転軸に取り付けられ、回転軸の回転によりタ
ンクの内部で前記吸着部材の側面に接するスクレーパで
掻き取られ、加工屑回収手段で回収される。このとき加
工液は、スクレーパを伝わってタンク内に落下するため
に加工屑とともに回収されることはない。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態を説明する。先ず、図1から図3を参照する
と、本発明の第1の実施形態による加工屑分離装置10
は、図示しない放電加工機の加工槽と協働するように配
設されている。加工屑分離装置10は、概ね直方体形状
のハウジング12と、ハウジング12内に設けられた半
円筒状の分離タンク14と、半円筒状の分離タンク14
の中心軸線回りに軸受18を介してハウジング12に回
転自在に支持された回転軸16と、ハウジング12内に
おいて分離タンク14の両側に配設されたダーティタン
ク20(図1において左側)と、クリーンタンク22
(図1において右側)とを具備している。ハウジング1
2内には、さらに、分離された加工屑を回収するための
加工屑回収箱としての加工屑バケット24がダーティタ
ンク20に隣接して分離タンク14の反対側に配設され
ている。
【0014】ダーティタンク20は分離タンク14に隣
接する側壁の上端部が切り欠かれて流出口としての切欠
20aが形成されている。一方、分離タンク14におい
てダーティータンク20に隣接する側壁の上端部も同様
に切り欠かれており、ダーティータンク20の流出口2
0aと連続した流入口としての切欠14aが形成されて
おり、分離タンク14においてクリーンタンク22に隣
接する側壁の上端部にも流出口としての切欠14bが形
成されている。更に、クリーンタンク22において分離
タンク14に隣接する側壁の上端部にも、分離タンク1
4の切欠14bと連続した流入口としての切欠22aが
形成されている。また、回転軸16と分離タンク14の
両側面との間にはシール手段15が設けられ、分離タン
ク14からの加工液の漏れを防止している。
【0015】ダーティータンク20は、図示しないポン
プと管路とにより前記放電加工機の加工槽に接続されて
おり、放電加工により発生した磁性体から成る加工屑、
つまり磁気作用に反応する加工屑を含んだ懸濁液状の使
用済加工液が供給される。磁性体から成る加工屑に加え
て、少量の非磁性体から成る加工屑を含んでいても良
い。他方、クリーンタンク22もまた図示しない管路と
ポンプとを介して前記放電加工機の加工槽に接続されて
おり、加工屑分離装置10により加工屑が分離され清浄
となった加工液が再び加工槽へ供給される。
【0016】分離タンク14内には複数の吸着板26が
配設されている。吸着板26は磁性材料から概ね半円形
状に形成されており、分離タンク14および回転軸16
の中心軸線に対して垂直方向に向けられ、分離タンク1
4および回転軸16の中心軸線に沿って互いに等間隔に
配置されている。吸着板26には複数の磁石、好ましく
は永久磁石28が周方向に配設、固定されている。さら
に詳細には、本実施形態では、磁石28は、吸着板26
において永久磁石28を取り付ける位置に貫通形成され
た対応の取付孔26a内に各々のN極とS極が対面する
ように挿入、固定されている(図2参照)。吸着板26
の両面に磁石28を挟むようにして非磁性体より成る保
護板30が配設されている。本実施形態では吸着板26
と保護体30で、加工屑を磁気の作用により吸着する吸
着部材を構成している。磁石28は吸着板26に埋設せ
ずに吸着板26の両側面に取着してもよい。
【0017】回転軸16の外周面には直径を挟んで両側
に、非磁性体より成る複数のスクレーパ32が保護板3
0の表面に接触可能に固定されている。スクレーパ32
は、その先端が磁石28の回転軸16の長手の軸線を中
心とする半径方向最も外側に達する長さを有する細い板
状に形成されており、回転軸16との取着点における接
線に関して概ね30°から45°の角度方向に延びるよ
うに設けられている。回転軸16が回転すると、スクレ
ーパ32は保護板30の表面に接触しながら回転する。
そしてスクレーパ32は、回転軸16の回転方向に対し
て前方面が、吸着部材に吸着された加工屑を掻き集める
掻取面32aとなっている。ここで、スクレーパ32を
吸着手段と吸着手段との間に1つだけ設け、隣り合う吸
着手段の各側面に同時に接触するような構成としてもよ
い。
【0018】ダーティタンク20の上端開口部を覆うよ
うに、斜板34が水平面に対して所定の角度を以て配設
されている。斜板34は、ダーティタンク20の開口部
において、分離タンク14側の縁部の上方から、分離タ
ンク14に対して反対側の縁部を越えて加工屑バケット
24の上方まで、加工屑バケット24側を低くしてダー
ティタンク20において加工屑バケット24に隣接した
側壁の上端部に固定されている。斜板34の分離タンク
14側の縁部に沿って軸36が回転軸16の中心軸線に
平行に延設されており、かつ、両端において軸受36a
を介してハウジング12に回転自在に支持されている。
軸36には掻取板38が軸36を中心として回動自在に
取着されている。
【0019】掻取板38は、軸36から回転軸16の外
周面、特に、スクレーパ32が回転軸16に取着されて
いる基端部に接触可能な寸法にて形成されており、分離
タンク14においてダーティタンク20側の領域の上方
を覆うように配設されている。回転軸16が図1に示す
ように反時計回りの方向に回転して、掻取板38がその
先端においてスクレーパ32の基端部と係合した後に回
転軸16が更に回転し続けると、掻取板38はスクレー
パ32の掻取面32aと係合しながら、軸36を中心と
して反時計回りの方向に回動して次第に競り上がるよう
になっている。掻取板38の先端がスクレーパ32の先
端に到達したときに、回転軸16およびスクレーパ32
が更に回転し続けると、スクレーパ32と掻取板38の
係合が解除され、掻取板38は、その下面においてスク
レーパ32の先端に支持された状態で、軸36を中心と
して時計回りの方向に回動し、その先端において再び回
転軸16と係合する。
【0020】以下、第1の実施形態の作用を説明する。
前述のように、放電加工機の加工槽からダーティタンク
20に磁性体の加工屑を含む懸濁液状の使用済加工液が
供給される。供給された使用済加工液はダーティタンク
20に貯留され、ここで沈澱作用により一定程度の加工
屑が分離され、上済み液がダーティタンク20の流出口
20aを越えて分離タンク14の流入口14aから分離
タンク14内に流入する。分離タンク14内に流入した
加工液は、回転軸16の下側を通過してクリーンタンク
22側へ流動する。この間、加工液中に分散していた加
工屑は、以下に説明するように、磁石28の磁気作用に
より保護板30の表面に吸着され、加工液から分離され
る。
【0021】回転軸16が回転することによりスクレー
パ32が保護板30の表面に接触しながら回転して、保
護板30の表面に吸着された加工屑をスクレーパ32の
表面に掻き集める。掻き集められた加工屑はスクレーパ
30に付着して、スクレーパ32とともに回転軸16の
周りを巡る。このとき、スクレーパ32により掻き取ら
れた加工屑は粘着性を有しているので、スクレーパ32
が垂直に近い状態になっても、スクレーパ32から落下
または滴下することが殆どない。スクレーパ32の基端
部が掻取板38の先端部と係合すると、掻取板38は先
端部においてスクレーパ32の掻取面32aに接触しな
がら、図1において反時計周りの方向に回動を開始す
る。回転軸16およびスクレーパ32が更に回転する
と、掻取板38は、その先端においてスクレーパ32の
掻取面32aに付着した加工屑を掻き取りながら、スク
レーパ32に沿って競り上がる。スクレーパ32の掻取
面32aから掻き取られた加工屑は掻取板38の表面に
一旦堆積するが、掻取板38に堆積された加工屑の量が
一定量となり、かつ、掻取板38が図1において反時計
回りの方向に回動しながら競り上がると、重力の作用に
より斜板34へ移動し、次いで、加工屑バケット24へ
やはり重力の作用により移動、落下してそこに堆積す
る。
【0022】こうして、加工屑分離装置10に供給され
た使用済加工液は、分離タンク14内において、磁石2
8の磁気作用により保護板30の表面に吸着され、次い
で回転軸16とともに回転するスクレーパ32の掻取面
32aにより保護板30の表面から掻き取られて加工液
から分離される。分離された加工屑は、掻取板38によ
り掻取面32aから掻き取られて、斜板34の上面を介
して最終的に加工屑バケット24内に堆積される。加工
屑の分離された加工液は清浄な加工液として分離タンク
14の流出口14bおよびクリーンタンク22の流入口
22aを介してクリーンタンク22へ流動する。クリー
ンタンク22内に貯留している加工液は、既述のように
図示しないポンプおよび管路を介して放電加工機の加工
槽へ再び循環する。
【0023】次に、図4から図6を参照して本発明の第
2の実施形態を説明する。本発明の第2の実施形態によ
る加工屑分離装置40は、概ね直方体形状のハウジング
42と、ハウジング42内に設けられた断面円弧状の分
離タンク44と、分離タンク44の中心軸線回りに軸受
48を介してハウジング42に回転自在に支持された回
転軸46と、ハウジング42内において分離タンク44
の一方側部に配設されたクリーンタンク52とを具備し
ている。ハウジング42内には、さらに、分離された加
工屑を回収するための加工屑回収箱としての加工屑バケ
ット54がクリーンタンク52に隣接して設けられてい
る。
【0024】分離タンク44においてクリーンタンク5
2に隣接する上端部が切り欠かれて流出口としての切欠
44aが形成されている。また、回転軸46と分離タン
ク44の両側面との間にはシール手段56が設けられ、
分離タンク44からの加工液の漏れを防止している。更
に、分離タンク44にはオーバーフロー口44bが形成
されており、加工屑を未分離のまま加工液が分離タンク
44からクリーンタンク52へ溢れることを防止してい
る。オーバーフロー口44bから溢れ出た加工液が図示
しない管路を介して加工液供給装置その他の機器へ回収
されることは言うまでもない。
【0025】ハウジング42において分離タンク44を
挟んでクリーンタンク52の反対側の側壁42bには使
用済加工液を加工屑分離装置40内に導入するための加
工液入口開口部42aが形成されている。また、加工液
入口開口部42aからハウジング42内に導入された加
工液がハウジング42内で飛散することを防止するため
に、シュラウドまたは堰50がハウジング42内におい
て加工液入口開口部42aに対面するように配設されて
いる。堰50は図4に示すように断面が概ねC字状に形
成された板金部材から成り、加工液入口開口部42aか
ら導入された加工液を側壁42bの内面に沿って流下さ
せるために、側壁42bとの間に間隙50aが形成され
る。
【0026】ハウジング42内において堰50の直下に
は、堰50からの加工液を受けるための加工液受承部6
0が設けられている。加工液受承部60は分離タンク4
4に連続する平面から成り、加工液を分離タンク44に
導くために案内側壁60aを有している。
【0027】加工液入口開口部42aが、図示しないポ
ンプと管路とにより前記放電加工機の加工槽に接続さ
れ、クリーンタンク52もまた図示しない管路とポンプ
とを介して前記放電加工機の加工槽に接続されているこ
とは、第1の実施形態と同様である。
【0028】分離タンク44内には複数の吸着板58が
配設されている。吸着板58は磁性材料から円形状に形
成されており、分離タンク44および回転軸46の中心
軸線に対して垂直方向に向けられ、分離タンク44およ
び回転軸46の中心軸線に沿って互いに等間隔に配置さ
れている。吸着板58には第1の実施形態と同様に複数
の磁石、好ましくは永久磁石62が周方向に配設、固定
されている。吸着板58の両面に磁石62を挟むように
して非磁性体より成る保護板64が配設されている。第
1の実施形態と同様に吸着板58と保護板64で、加工
屑を磁気の作用により吸着する吸着部材を構成してい
る。磁石62は吸着板58に埋設せずに吸着板58の両
側面に取着してもよいことは言うまでもない。
【0029】回転軸46の外周面には直径を挟んで両側
に、非磁性体より成る複数のスクレーパ66が保護板5
8の表面に接触可能に固定されている。スクレーパ66
は、その先端が磁石62の回転軸46の長手の軸線を中
心とする半径方向最も外側に達する長さを有する概ねL
字状の部材であり、その先端は回転軸46との取着点に
おける接線に関して概ね30°から45°の角度方向に
延設されている。回転軸46が回転すると、スクレーパ
66は保護板64の表面に接触しながら回転する。そし
てスクレーパ66は、回転軸46の回転方向に対して前
方面が、吸着部材に吸着された加工屑を掻き集める掻取
面66aとなっている。ここで、図5において、内側の
4つのスクレーパを、先端を二股状またはフォーク状に
した単一の部材により形成し、このスクレーパを吸着手
段と吸着手段との間に各1つ設け、隣り合う吸着手段の
各側面に同時に接触するような構成としてもよい。
【0030】分離タンク44と加工屑バケット54の間
には、クリーンタンク52の上端開口部を覆うように、
斜板68が水平面に対して所定の角度を以て配設されて
いる。斜板68は、分離タンク44の縁部の上方から加
工屑バケット54の上方まで、加工屑バケット54側を
低くして加工屑バケット54においてクリーンタンク5
2に隣接した側壁の上端部に固定されている。また、斜
板68はその頂点から分離タンク44内に、該分離タン
ク44と実質的に同じ半径を以て円弧状に延設された前
垂れ部68aを有している。好ましくは、前記スクレー
パ66は、その先端点66bが前垂れ部68aの表面に
接する長さを有している。
【0031】斜板68と分離タンク44との間に軸70
が回転軸46の中心軸線に平行に延設されており、か
つ、その両端において軸受74を介してハウジング42
に回転自在に支持されている。軸70には掻取板72が
軸70を中心として回動自在に取着されている。掻取板
72は、スクレーパ66の基端部66cまたはその近傍
に接触可能な長さを有して軸70から垂下されている。
【0032】回転軸46が図4に示すように時計回りの
方向に回転して、掻取板72がその先端においてスクレ
ーパ66の基端部66cまたはその近傍の掻取面66a
と係合した後、回転軸46が更に回転し続けると、掻取
板72はスクレーパ66の掻取面66aと係合しなが
ら、軸70を中心として時計回りの方向に回動して斜板
68の頂点へ向けて次第に競り上がるようになってい
る。掻取板72の先端がスクレーパ32の先端に到達し
たときに、回転軸46およびスクレーパ66が更に回転
し続けると、スクレーパ66の掻取面66aと掻取板7
2の係合が解除され、掻取板72は、その下面において
スクレーパ66の先端に支持された状態で、軸70を中
心として反時計回りの方向に回動する。
【0033】以下、第2の実施形態の作用を説明する。
前述のように、放電加工機の加工槽から加工屑除去装置
40の加工液入口開口部42aに磁性体の加工屑を含む
懸濁液状の使用済加工液が供給される。供給された使用
済加工液は堰50と側壁42bとの間隙50aを通って
加工液受承面60へ流下する。加工液は、受承面60か
ら分離タンク44内に流入し、次いで、切欠44aから
クリーンタンク52へ流動する。この間、加工液中に分
散していた加工屑は、以下に説明するように、磁石62
の磁気作用により保護板64の表面に吸着され加工液か
ら分離される。
【0034】回転軸46が回転することによりスクレー
パ66が保護板64の表面に接触しながら回転して、保
護板64の表面に吸着された加工屑をスクレーパ66の
掻取面66aに掻き集める。掻き集められた加工屑はス
クレーパ66に付着して、スクレーパ66とともに回転
軸46の周りを巡る。スクレーパ66の基端部66cが
掻取板72の先端部と係合すると、掻取板72は先端部
においてスクレーパ66の掻取面66aに接触しなが
ら、図4において時計周りの方向に回動を開始する。回
転軸46およびスクレーパ66が更に回転すると、掻取
板72は、その先端においてスクレーパ66の掻取面6
6aに付着した加工屑を掻き取りながら、スクレーパ6
6に沿って競り上がる。回転軸46の回転に伴い、掻取
板72の先端がスクレーパ66の掻取面66aに沿って
スクレーパ66の先端点66bへ移動するので、掻取面
66aに付着している加工屑は掻取板72によりスクレ
ーパ66の先端方向へ押し出される。このとき、スクレ
ーパ66は、その先端点66bが斜板68の前垂れ部6
8aに接しながら回転するので、掻取板72によりスク
レーパ66の先端点66bへ押し出される加工屑がスク
レーパ66から落下することはない。
【0035】こうして、加工屑分離装置40に供給され
た使用済加工液は、分離タンク44内において、磁石6
2の磁気作用により保護板64の表面に吸着され、次い
で回転軸46とともに回転するスクレーパ66の掻取面
66aにより保護板64の表面から掻き取られて加工液
から分離される。分離された加工屑は、掻取板72によ
り掻取面66aから掻き取られて、斜板68の上面を介
して最終的に加工屑バケット54内に堆積される。加工
屑の分離された加工液は清浄な加工液として分離タンク
44の流出口44aを介してクリーンタンク52へ流動
する。クリーンタンク52内に貯留している加工液は、
既述のように図示しないポンプおよび管路を介して放電
加工機の加工槽へ再び循環する。また、加工液に少量の
非磁性体の加工屑が含まれていても、磁石62または第
1の実施形態の磁石32を磁力の充分に大きなものとす
ることにより、凝縮した磁性体の加工屑と共に吸着され
得る。
【0036】
【発明の効果】本発明による放電加工機の加工屑分離装
置では、加工屑を含んだ使用済加工液がタンク内に供給
され、この加工液中の加工屑が、複数個の磁石を含む吸
着部材に磁気吸着され、次いで、回転するスクレーパに
より吸着部材から掻き取られ加工液から分離される。よ
って、タンク内にのみ磁石を配置すればよいので、比較
的高価な磁石が少なくて済み製造コストの低減を図るこ
とが可能となる。また、スクレーパの回転により掻き取
られた加工屑を再びタンク内に落下させずに確実に分
離、回収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態による放電加工機の加工屑分離
装置の側断面図である。
【図2】図1における矢視線A−Aに沿う断面図であ
る。
【図3】図1における矢視線B−Bに沿う断面図であ
る。
【図4】第2の実施形態による放電加工機の加工屑分離
装置の側断面図である。
【図5】図4における矢視線C−Cに沿う断面図であ
る。
【図6】図4における矢視線D−Dに沿う断面図であ
る。
【符号の説明】
10…加工屑分離装置 12…ハウジング 14…分離タンク 16…回転軸 20…ダーティタンク 22…クリーンタンク 24…加工屑バケット 26…吸着板 28…磁石 30…保護板 32…スクレーパ 34…斜板 38…掻取板 40…加工屑分離装置 42…ハウジング 44…分離タンク 46…回転軸 52…クリーンタンク 54…加工屑バケット 58…吸着板 62…磁石 64…保護板 66…スクレーパ 68…斜板 72…掻取板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工液中でワークを放電加工したときに
    発生する加工屑を前記加工液中から分離する放電加工機
    の加工屑分離装置において、 ハウジングと、 前記ハウジングに取り付けられ、磁性体の加工屑を含ん
    だ使用済加工液を受容するタンクと、 複数個の磁石が取り付けられ、前記タンクの内部に固定
    され、前記使用済加工液から前記磁性体の加工屑を磁気
    吸着する吸着部材と、 前記ハウジングに対して回転可能に設けられた回転軸
    と、 前記回転軸に取り付けられ、前記回転軸の回転により前
    記タンクの内部で前記吸着部材の側面に接して、前記吸
    着部材に磁気吸着された前記磁性体の加工屑を掻き取る
    少なくとも1枚のスクレーパと、 前記スクレーパで掻き取った前記磁性体の加工屑を前記
    加工液中から回収する加工屑回収手段と、 を具備することを特徴とした放電加工機の加工屑分離装
    置。
  2. 【請求項2】 前記加工屑回収手段は、前記回転軸の回
    転により前記スクレーパの加工屑掻取面と接し、前記ス
    クレーパの加工屑掻取面から前記磁性体の加工屑を掻き
    取り、前記加工屑回収箱に排出する掻取部材を有する請
    求項1に記載の放電加工機の加工屑分離装置。
  3. 【請求項3】 前記タンクは半円筒状に形成され、前記
    吸着部材は円盤状または半円盤状に形成されてなる請求
    項1または2に記載の放電加工機の加工屑分離装置。
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