JPH11333261A - カートリッジ式中空糸型膜モジュール - Google Patents
カートリッジ式中空糸型膜モジュールInfo
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- JPH11333261A JPH11333261A JP14169098A JP14169098A JPH11333261A JP H11333261 A JPH11333261 A JP H11333261A JP 14169098 A JP14169098 A JP 14169098A JP 14169098 A JP14169098 A JP 14169098A JP H11333261 A JPH11333261 A JP H11333261A
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- JP
- Japan
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- hollow fiber
- housing
- cylindrical case
- fiber membrane
- cartridge
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- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 モジュールの組立や点検が容易で、かつ設置
方法、設置場所の制限がほとんどなく、また安価でシー
ル性が高く、それによってハウジングの繰り返し使用が
可能で安価な信頼性の高い中空糸型膜モジュールを提供
することにある。 【解決手段】 通水性を有する円筒状ケース2に収納さ
れた中空糸膜束Fの両端部が円筒状ケース2の内側にて
樹脂により固定されたカートリッジエレメントBが、取
外し可能なキャップC,Cを両側に有するハウジング内
に液密に挿入されるカートリッジ式中空糸型膜モジュー
ルであって、カートリッジエレメントBおよびハウジン
グのいずれもが長手方向に略対称な構造を有し、かつ液
密とするために要するシール材としてのOリングE,E
がカートリッジエレメントB両端の円筒状ケース2外周
部に形設された方形溝D,Dにそれぞれ装着され、これ
らのOリングE,Eと接触するハウジング側の部位が、
各キャップC,Cの内面に存在するカートリッジ式中空
糸型膜モジュール。
方法、設置場所の制限がほとんどなく、また安価でシー
ル性が高く、それによってハウジングの繰り返し使用が
可能で安価な信頼性の高い中空糸型膜モジュールを提供
することにある。 【解決手段】 通水性を有する円筒状ケース2に収納さ
れた中空糸膜束Fの両端部が円筒状ケース2の内側にて
樹脂により固定されたカートリッジエレメントBが、取
外し可能なキャップC,Cを両側に有するハウジング内
に液密に挿入されるカートリッジ式中空糸型膜モジュー
ルであって、カートリッジエレメントBおよびハウジン
グのいずれもが長手方向に略対称な構造を有し、かつ液
密とするために要するシール材としてのOリングE,E
がカートリッジエレメントB両端の円筒状ケース2外周
部に形設された方形溝D,Dにそれぞれ装着され、これ
らのOリングE,Eと接触するハウジング側の部位が、
各キャップC,Cの内面に存在するカートリッジ式中空
糸型膜モジュール。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジング内に中
空糸型膜エレメントが交換可能に収納されてなるカート
リッジ式中空糸型膜モジュールに関するもので、主に酵
素や発酵物、各種食品などの分離、濃縮や精製などの製
造プロセス用途のほか、表流水や地下水、工業用水など
の浄化や精製、無菌化などの水処理用途、各種廃水にか
かわる水処理などの分野で利用される。
空糸型膜エレメントが交換可能に収納されてなるカート
リッジ式中空糸型膜モジュールに関するもので、主に酵
素や発酵物、各種食品などの分離、濃縮や精製などの製
造プロセス用途のほか、表流水や地下水、工業用水など
の浄化や精製、無菌化などの水処理用途、各種廃水にか
かわる水処理などの分野で利用される。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】中空糸
型膜モジュールは、平膜、スパイラル、管型などの膜モ
ジュールに比べて単位体積あたりの有効膜面積が大きい
ため、医薬品、食品、発酵、塗装など各種工業プロセス
におけるろ過又は濃縮に利用されるほか、水の浄化や精
製、廃水処理といった水処理、ガス分離、浸透気化分離
などの極めて幅広い分野で利用されている。
型膜モジュールは、平膜、スパイラル、管型などの膜モ
ジュールに比べて単位体積あたりの有効膜面積が大きい
ため、医薬品、食品、発酵、塗装など各種工業プロセス
におけるろ過又は濃縮に利用されるほか、水の浄化や精
製、廃水処理といった水処理、ガス分離、浸透気化分離
などの極めて幅広い分野で利用されている。
【0003】中空糸型膜モジュールの形状としては、複
数の中空糸膜を束ねた糸束を、この糸束を支持するプラ
スチック製の円筒状ハウジングに収め、両端部をエポキ
シ樹脂やポリウレタンなどの樹脂でハウジングと一体に
固着封止した後、両端の樹脂固着部の一部を切断して、
中空糸の端部を開口させたものが、一般に広く用いられ
ている。
数の中空糸膜を束ねた糸束を、この糸束を支持するプラ
スチック製の円筒状ハウジングに収め、両端部をエポキ
シ樹脂やポリウレタンなどの樹脂でハウジングと一体に
固着封止した後、両端の樹脂固着部の一部を切断して、
中空糸の端部を開口させたものが、一般に広く用いられ
ている。
【0004】しかしながら、中空糸とハウジングが一体
に固着されたモジュールでは、中空糸が目詰まりや劣化
すると、たとえハウジングが十分使用できる状態であっ
たとしても、モジュール、すなわち中空糸とハウジング
の両方を廃棄して、新しいモジュールと交換しなければ
ならないという問題があった。また、逆に中空糸が使用
可能な状態であっても、ハウジングが破損などにより使
用できなくなった場合も、同様な問題が生じていた。
に固着されたモジュールでは、中空糸が目詰まりや劣化
すると、たとえハウジングが十分使用できる状態であっ
たとしても、モジュール、すなわち中空糸とハウジング
の両方を廃棄して、新しいモジュールと交換しなければ
ならないという問題があった。また、逆に中空糸が使用
可能な状態であっても、ハウジングが破損などにより使
用できなくなった場合も、同様な問題が生じていた。
【0005】このため、ハウジング内に中空糸膜エレメ
ント(カートリッジエレメント)が交換可能に収納され
た中空糸型膜モジュールが提案されている。この方式で
は、カートリッジ化された中空糸膜エレメントが容易に
ハウジングと分離できるため、どちらかに問題が生じた
場合でもそのどちらか一方のみを交換することで、モジ
ュールの使用を継続することができる。
ント(カートリッジエレメント)が交換可能に収納され
た中空糸型膜モジュールが提案されている。この方式で
は、カートリッジ化された中空糸膜エレメントが容易に
ハウジングと分離できるため、どちらかに問題が生じた
場合でもそのどちらか一方のみを交換することで、モジ
ュールの使用を継続することができる。
【0006】この様な分離機能を有するカートリッジエ
レメントを脱着可能なハウジングに収納した中空糸型膜
モジュールは、すでに様々な形式のものが提案され、使
用されている。しかし、分離機能を有する膜が、精密ろ
過膜や限外ろ過膜などのサブミクロン以下の高度な分離
機能を持つ中空糸型膜モジュールでは、あまり用いられ
ていない。
レメントを脱着可能なハウジングに収納した中空糸型膜
モジュールは、すでに様々な形式のものが提案され、使
用されている。しかし、分離機能を有する膜が、精密ろ
過膜や限外ろ過膜などのサブミクロン以下の高度な分離
機能を持つ中空糸型膜モジュールでは、あまり用いられ
ていない。
【0007】ここで具体的なカートリッジ式中空糸型膜
モジュールとしては、例えば特公昭63−54405号
に記載があり、この中でカートリッジ式中空糸型膜モジ
ュールの大きな技術課題として、中空糸束とこれを収納
する容器(ハウジング)との間を流体の洩れ・混合がな
いようにシールすることが挙げられている。また、この
ための従来技術として 1)中空糸束の中心に丈夫な芯棒を配置し、この芯棒か
らシール部に必要な力を伝える方法、 2)丈夫な鞘(カートリッジエレメントの円筒状ケー
ス)に中空糸束を収納して、この鞘からシール部に必要
な力を伝える方法、を説明し、これらの従来技術が持つ
問題を解決する手段として、 3)カートリッジエレメントの両端の固着部(樹脂)を
止め具により固定する方法が挙げられている。
モジュールとしては、例えば特公昭63−54405号
に記載があり、この中でカートリッジ式中空糸型膜モジ
ュールの大きな技術課題として、中空糸束とこれを収納
する容器(ハウジング)との間を流体の洩れ・混合がな
いようにシールすることが挙げられている。また、この
ための従来技術として 1)中空糸束の中心に丈夫な芯棒を配置し、この芯棒か
らシール部に必要な力を伝える方法、 2)丈夫な鞘(カートリッジエレメントの円筒状ケー
ス)に中空糸束を収納して、この鞘からシール部に必要
な力を伝える方法、を説明し、これらの従来技術が持つ
問題を解決する手段として、 3)カートリッジエレメントの両端の固着部(樹脂)を
止め具により固定する方法が挙げられている。
【0008】しかし、これらの従来技術のいずれもが中
空糸束を収納するカートリッジエレメントの円筒状ケー
ス(鞘)をハウジングに埋め込み、ハウジングとカート
リッジエレメントのシールを両端の固着部で行っている
ため、両端固着部の寸法や仕上げにシール性を保証する
ための高い精度が必要とされ、更にそれを実現するため
の作業や専用の製造装置などが必要であった。特にハウ
ジング及びそのハウジング内に装着されるカートリッジ
エレメントは長手方向に略対称に構成されているので、
ハウジングのどちら方向からでもカートリッジエレメン
トを装着できるという自由度があるものの、この点が逆
にシール性の確保を難しくしている。つまりシール材が
キャップ部分とカートリッジエレメントの外周面ではな
く、端面に介在されているのでシール材の所定位置での
保持が難しく、高いシール性を保障できないおそれがあ
った。
空糸束を収納するカートリッジエレメントの円筒状ケー
ス(鞘)をハウジングに埋め込み、ハウジングとカート
リッジエレメントのシールを両端の固着部で行っている
ため、両端固着部の寸法や仕上げにシール性を保証する
ための高い精度が必要とされ、更にそれを実現するため
の作業や専用の製造装置などが必要であった。特にハウ
ジング及びそのハウジング内に装着されるカートリッジ
エレメントは長手方向に略対称に構成されているので、
ハウジングのどちら方向からでもカートリッジエレメン
トを装着できるという自由度があるものの、この点が逆
にシール性の確保を難しくしている。つまりシール材が
キャップ部分とカートリッジエレメントの外周面ではな
く、端面に介在されているのでシール材の所定位置での
保持が難しく、高いシール性を保障できないおそれがあ
った。
【0009】一方、実開平3−26326号では、ハウ
ジングとカートリッジエレメントのシールがカートリッ
ジエレメントの円筒状ケースの外側に装着されたシール
材で行われる方式を提案している。この方式では、中空
糸束の両端部を樹脂で多孔性円筒体と一体に固着封止し
た後、両端の樹脂固着部を切断して中空糸の端部を開口
させたカートリッジエレメントを、一方のキャップが脱
着可能なハウジングに収納し、カートリッジエレメント
の外周に掘られた溝に装着されたシール材でハウジング
とカートリッジエレメントのシールが行われる。
ジングとカートリッジエレメントのシールがカートリッ
ジエレメントの円筒状ケースの外側に装着されたシール
材で行われる方式を提案している。この方式では、中空
糸束の両端部を樹脂で多孔性円筒体と一体に固着封止し
た後、両端の樹脂固着部を切断して中空糸の端部を開口
させたカートリッジエレメントを、一方のキャップが脱
着可能なハウジングに収納し、カートリッジエレメント
の外周に掘られた溝に装着されたシール材でハウジング
とカートリッジエレメントのシールが行われる。
【0010】したがって、シール材の保持性は確保でき
るが、このモジュールでは、ハウジングの一方のキャッ
プのみが脱着可能であるため、このキャップを外した口
からカートリッジエレメントをハウジング内に挿入し、
その後でそのキャップをハウジングに装着することでモ
ジュールが組み立てられ、従って、この形式ではハウジ
ングの脱着可能な部分が一方のみのため、カートリッジ
エレメントの着脱は一方向からに限られるという問題が
あった。すなわち、カートリッジエレメント交換のため
のスペースが確保できる方向にしか脱着可能なキャップ
部を設置できず、またカートリッジエレメントの点検も
脱着可能なキャッフ゜側のみか、カートリッジエレメン
ト全体をハウジングから取出さなければならないなど、
モジュールの使用上とモジュール装置の設計上に制約が
あった。かくして中空糸型膜モジュールとしては、モジ
ュールの組立や点検が容易で、かつ設置方法、設置場所
の制限がほとんどなく、また安価でシール性が高く、そ
れによってハウジングの繰り返し使用が可能で安価な信
頼性の高いものが求められていたわけである。
るが、このモジュールでは、ハウジングの一方のキャッ
プのみが脱着可能であるため、このキャップを外した口
からカートリッジエレメントをハウジング内に挿入し、
その後でそのキャップをハウジングに装着することでモ
ジュールが組み立てられ、従って、この形式ではハウジ
ングの脱着可能な部分が一方のみのため、カートリッジ
エレメントの着脱は一方向からに限られるという問題が
あった。すなわち、カートリッジエレメント交換のため
のスペースが確保できる方向にしか脱着可能なキャップ
部を設置できず、またカートリッジエレメントの点検も
脱着可能なキャッフ゜側のみか、カートリッジエレメン
ト全体をハウジングから取出さなければならないなど、
モジュールの使用上とモジュール装置の設計上に制約が
あった。かくして中空糸型膜モジュールとしては、モジ
ュールの組立や点検が容易で、かつ設置方法、設置場所
の制限がほとんどなく、また安価でシール性が高く、そ
れによってハウジングの繰り返し使用が可能で安価な信
頼性の高いものが求められていたわけである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記のカートリッジ式中
空糸型膜モジュールにおける問題点を鋭意検討した結
果、通水性を有する円筒状ケースに収納された中空糸膜
束の両端部が円筒状ケース内部にて樹脂により固定され
たカートリッジエレメントが、取外し可能なキャップ構
造部を両端に有するハウジング内に液密に挿入されるカ
ートリッジ式中空糸型膜モジュールにおいて、カートリ
ッジエレメントおよびハウジングのいずれもが長手方向
に略対称な構造を有し、かつ液密とするために要するシ
ール材がカートリッジエレメント両端の各円筒状ケース
の外周部に形設された溝にそれぞれ装着され、これらの
シール材と接触するハウジング側の部位を、ハウジング
の本体(胴部)ではなく、取外し可能なキャップ構造部
の内面とすることにより、モジュールの組立や点検が容
易で、かつシール材の所定位置での保持性を高めること
ができるので、設置方法、設置場所の制限なく、また安
価でシール性の高いカートリッジ式中空糸型膜モジュー
ルを得ることができることを見出し、本発明に至った。
空糸型膜モジュールにおける問題点を鋭意検討した結
果、通水性を有する円筒状ケースに収納された中空糸膜
束の両端部が円筒状ケース内部にて樹脂により固定され
たカートリッジエレメントが、取外し可能なキャップ構
造部を両端に有するハウジング内に液密に挿入されるカ
ートリッジ式中空糸型膜モジュールにおいて、カートリ
ッジエレメントおよびハウジングのいずれもが長手方向
に略対称な構造を有し、かつ液密とするために要するシ
ール材がカートリッジエレメント両端の各円筒状ケース
の外周部に形設された溝にそれぞれ装着され、これらの
シール材と接触するハウジング側の部位を、ハウジング
の本体(胴部)ではなく、取外し可能なキャップ構造部
の内面とすることにより、モジュールの組立や点検が容
易で、かつシール材の所定位置での保持性を高めること
ができるので、設置方法、設置場所の制限なく、また安
価でシール性の高いカートリッジ式中空糸型膜モジュー
ルを得ることができることを見出し、本発明に至った。
【0012】さらに、上記の構成に加え、 1)液密とするためにカートリッジエレメントの円筒状
ケース両端外周部に装着されるシール材が、Oリングで
あり、溝が、カートリッジエレメントの円筒状ケース両
端外周部に存在する深さがOリング線径の60〜80
%、幅が130〜175%の方形溝であること、 2)方形溝が、カートリッジエレメントの円筒状ケース
両端外周部にそれぞれ複数列形成され、Oリングが、方
形溝に対応して複数設けられ、かつ隣接する各方形溝の
間隔及び円筒状ケース端面とそれに隣接する方形溝との
間隔がOリング線径の60〜80%であること、 3)キャップ構造部が、シール材と接触する内面に、ハ
ウジング側に広くキャップ構造部側に狭い、長手方向に
対して20〜30°のテーパーを持つ略円筒形であるこ
と、 4)カートリッジエレメントの円筒状ケースが、その両
端外周部、つまりシール材が装着される部分の外径をカ
ートリッジエレメントの円筒状ケース胴部の外径より小
さくし、かつ両端外周部の外径公差を円筒状ケース胴部
の外径公差の1/2以下としてなること、 5)キャップ構造部が、ハウジングとの接合面に、少な
くとも2〜5mmの長さで接合面よりハウジング側に突
出し、ハウジング端部の内周面に嵌入する輪状突起部を
有することが、より本発明の効果を高めることも見出し
た。
ケース両端外周部に装着されるシール材が、Oリングで
あり、溝が、カートリッジエレメントの円筒状ケース両
端外周部に存在する深さがOリング線径の60〜80
%、幅が130〜175%の方形溝であること、 2)方形溝が、カートリッジエレメントの円筒状ケース
両端外周部にそれぞれ複数列形成され、Oリングが、方
形溝に対応して複数設けられ、かつ隣接する各方形溝の
間隔及び円筒状ケース端面とそれに隣接する方形溝との
間隔がOリング線径の60〜80%であること、 3)キャップ構造部が、シール材と接触する内面に、ハ
ウジング側に広くキャップ構造部側に狭い、長手方向に
対して20〜30°のテーパーを持つ略円筒形であるこ
と、 4)カートリッジエレメントの円筒状ケースが、その両
端外周部、つまりシール材が装着される部分の外径をカ
ートリッジエレメントの円筒状ケース胴部の外径より小
さくし、かつ両端外周部の外径公差を円筒状ケース胴部
の外径公差の1/2以下としてなること、 5)キャップ構造部が、ハウジングとの接合面に、少な
くとも2〜5mmの長さで接合面よりハウジング側に突
出し、ハウジング端部の内周面に嵌入する輪状突起部を
有することが、より本発明の効果を高めることも見出し
た。
【0013】さて、本発明によるカートリッジ式中空糸
型膜モジュールは、通水性を有する円筒状ケースに収納
された中空糸膜束の両端部が円筒状ケース内部にて樹脂
により固定されたカートリッジエレメントが、取外し可
能なキャップ構造を有するハウジング内に液密に挿入さ
れるが、円筒状ケースは中空糸膜を透過した透過液また
は中空糸膜に供給される原液が支障なく通過できる通水
性を有すれば良く、中空糸膜に有効な膜間差圧を掛けら
れる様に円筒状ケース強度を損なわない限りにおいて通
水抵抗をできるだけ小さくしたものが望ましく、例えば
通水孔(通水口、好ましくは円孔)を多数形成したプラ
スチック円筒状ケースなどが用いられる。
型膜モジュールは、通水性を有する円筒状ケースに収納
された中空糸膜束の両端部が円筒状ケース内部にて樹脂
により固定されたカートリッジエレメントが、取外し可
能なキャップ構造を有するハウジング内に液密に挿入さ
れるが、円筒状ケースは中空糸膜を透過した透過液また
は中空糸膜に供給される原液が支障なく通過できる通水
性を有すれば良く、中空糸膜に有効な膜間差圧を掛けら
れる様に円筒状ケース強度を損なわない限りにおいて通
水抵抗をできるだけ小さくしたものが望ましく、例えば
通水孔(通水口、好ましくは円孔)を多数形成したプラ
スチック円筒状ケースなどが用いられる。
【0014】また、円筒状ケースに収納された中空糸膜
束の両端部は、エポキシ樹脂やポリウレタンなどの硬化
型樹脂により円筒状ケースと一体に固着封止した後、両
端の樹脂固着部の外側部分を切断して中空糸の端部を開
口させるという、中空糸型膜モジュールの中空糸端面形
成法として広く行われている方法で処理される。しか
し、切断処理後の樹脂固着部は円筒状ケースの内部に存
在し、その外端面が円筒状ケース端面と同じか、外側に
飛び出しても円筒状ケース端面より10mmを超えない
ように設定されるのが望ましい。
束の両端部は、エポキシ樹脂やポリウレタンなどの硬化
型樹脂により円筒状ケースと一体に固着封止した後、両
端の樹脂固着部の外側部分を切断して中空糸の端部を開
口させるという、中空糸型膜モジュールの中空糸端面形
成法として広く行われている方法で処理される。しか
し、切断処理後の樹脂固着部は円筒状ケースの内部に存
在し、その外端面が円筒状ケース端面と同じか、外側に
飛び出しても円筒状ケース端面より10mmを超えない
ように設定されるのが望ましい。
【0015】カートリッジエレメントが収納されるハウ
ジングは、中空糸の内側の中空部に液を加圧供給する供
給口と、濃縮液を回収するための取り口とを長手方向の
両端にそれぞれ有し、かつハウジングの胴部(本体)と
この胴部に脱着可能に装着されたキャップ構造を長手方
向の両端に持つ。ハウジングの胴部は、カートリッジエ
レメントから通液した透過液の取り口を、少なくとも一
つ、望ましくはハウジングの胴部の両端部近くに一つづ
つ、計二つ持つ構造を持つ。ただし、中空糸膜の外側か
ら加圧して膜ろ過を行う場合には、各取り口の液の流れ
方向が逆になることは言うまでもない。
ジングは、中空糸の内側の中空部に液を加圧供給する供
給口と、濃縮液を回収するための取り口とを長手方向の
両端にそれぞれ有し、かつハウジングの胴部(本体)と
この胴部に脱着可能に装着されたキャップ構造を長手方
向の両端に持つ。ハウジングの胴部は、カートリッジエ
レメントから通液した透過液の取り口を、少なくとも一
つ、望ましくはハウジングの胴部の両端部近くに一つづ
つ、計二つ持つ構造を持つ。ただし、中空糸膜の外側か
ら加圧して膜ろ過を行う場合には、各取り口の液の流れ
方向が逆になることは言うまでもない。
【0016】本発明のカートリッジ式中空糸型膜モジュ
ールは、カートリッジエレメントおよびハウジングのい
ずれもが長手方向に対称な構造を有し、液密とするため
に要するシール材がカートリッジエレメントの円筒状ケ
ース両端外周部に装着され、このシール材と接触するハ
ウジング側の部位が、取外し可能なキャップ構造部の内
面に存在する。カートリッジエレメントおよびハウジン
グのいずれもが長手方向に対称な構造は、カートリッジ
エレメントとハウジングのシール方法とあいまって、ハ
ウジングの任意な端部よりカートリッジエレメントを装
脱着するに際して重要な働きをするが、カートリッジエ
レメントの円筒状ケースに形成される通水孔、刻印、サ
ンプリング口などのモジュールの基本機能に拘わらない
範囲において、厳密な対称形である必要はない。
ールは、カートリッジエレメントおよびハウジングのい
ずれもが長手方向に対称な構造を有し、液密とするため
に要するシール材がカートリッジエレメントの円筒状ケ
ース両端外周部に装着され、このシール材と接触するハ
ウジング側の部位が、取外し可能なキャップ構造部の内
面に存在する。カートリッジエレメントおよびハウジン
グのいずれもが長手方向に対称な構造は、カートリッジ
エレメントとハウジングのシール方法とあいまって、ハ
ウジングの任意な端部よりカートリッジエレメントを装
脱着するに際して重要な働きをするが、カートリッジエ
レメントの円筒状ケースに形成される通水孔、刻印、サ
ンプリング口などのモジュールの基本機能に拘わらない
範囲において、厳密な対称形である必要はない。
【0017】また、液密とするために要するシール材は
カートリッジエレメントの円筒状ケース両端外周部に装
着されるが、その両端外周部の外径が、カートリッジエ
レメントの円筒状ケース胴部の外径より小さく、かつ円
筒状ケース胴部の外径公差の1/2以下、好ましくは1
/5以下の外径公差を有することが望ましい。この様な
構造を持たせることにより、本来シール機能に無関係な
カートリッジエレメントの円筒状ケース胴部に加工精度
の低い押出し成型したプラスチックの円筒状ケースなど
の安価なものを用いても、シール機能に直接寄与するカ
ートリッジエレメントの円筒状ケース両端外周部のみを
精密な切削加工を施すことで、十分な寸法と仕上げ精度
を確保することができる。これは、ハウジングとは異な
り使い捨てになるカートリッジエレメントを安価に作製
するために、カートリッジ式モジュールでは重要な観点
となる。
カートリッジエレメントの円筒状ケース両端外周部に装
着されるが、その両端外周部の外径が、カートリッジエ
レメントの円筒状ケース胴部の外径より小さく、かつ円
筒状ケース胴部の外径公差の1/2以下、好ましくは1
/5以下の外径公差を有することが望ましい。この様な
構造を持たせることにより、本来シール機能に無関係な
カートリッジエレメントの円筒状ケース胴部に加工精度
の低い押出し成型したプラスチックの円筒状ケースなど
の安価なものを用いても、シール機能に直接寄与するカ
ートリッジエレメントの円筒状ケース両端外周部のみを
精密な切削加工を施すことで、十分な寸法と仕上げ精度
を確保することができる。これは、ハウジングとは異な
り使い捨てになるカートリッジエレメントを安価に作製
するために、カートリッジ式モジュールでは重要な観点
となる。
【0018】外径がカートリッジエレメントの円筒状ケ
ース胴部の外径より小さいシール材が装着されるカート
リッジエレメントの円筒状ケース両端外周部は、シール
材が装着できる程度の幅で円筒状ケース端面より内部に
存在すれば良いが、通常、円筒状ケース端面より50m
mを超えることはない。さらに、カートリッジエレメン
トの円筒状ケース両端外周部より円筒状ケース胴部の外
径が大きいため、この段差が必要以上にカートリッジエ
レメントがハウジングのキャップ部に食い込むことを防
止する働きを持つ。従って、カートリッジエレメントの
円筒状ケース両端外周部のシール材装着面の幅と円筒状
ケース胴部との段差は、このシール材と接触するハウジ
ング側のキャップ構造部の形状に応じて変える必要があ
る。
ース胴部の外径より小さいシール材が装着されるカート
リッジエレメントの円筒状ケース両端外周部は、シール
材が装着できる程度の幅で円筒状ケース端面より内部に
存在すれば良いが、通常、円筒状ケース端面より50m
mを超えることはない。さらに、カートリッジエレメン
トの円筒状ケース両端外周部より円筒状ケース胴部の外
径が大きいため、この段差が必要以上にカートリッジエ
レメントがハウジングのキャップ部に食い込むことを防
止する働きを持つ。従って、カートリッジエレメントの
円筒状ケース両端外周部のシール材装着面の幅と円筒状
ケース胴部との段差は、このシール材と接触するハウジ
ング側のキャップ構造部の形状に応じて変える必要があ
る。
【0019】また、カートリッジエレメント円筒状ケー
スの両端外周部に装着されるシール材は、Oリング
(状)であることが好ましく、その線径はシール材装着
面の幅と円筒状ケース胴部との段差高さと、このシール
材と接触するハウジング側のキャップ構造部の形状によ
り決められる。Oリングはカートリッジエレメントの円
筒状ケースの両端外周部に存在する溝にはめることで円
筒状ケースの所定位置に固定されるが、シール不良の原
因となるハウジングへの装着時のOリングのはみ出しや
ねじれなどを防止するためには、溝の深さがOリング線
径の60〜80%、幅が130〜175%の方形溝であ
ることが望ましい。さらに、より高いシール性を得るた
めには、この様なOリングがそれぞれの端部毎に、複
数、少なくとも2本づつ取付けられていることが、一対
のOリングの間にシール用空気層を形成できるので望ま
しい。この取付け位置と間隔は、デッドスペースをでき
るだけ少なくするために、カートリッジエレメント端面
にできるだけ近く、短い間隔であることが好ましいが、
溝と端面の距離または溝と溝の間隔が短くなると、溝を
支える壁の厚みが薄くなるために、壁が欠けたり割れた
りする問題が発生する。従って、溝と溝および溝と円筒
状ケース端面との間隔は、Oリング線径に対して60〜
80%の範囲内に設定することが望ましい。
スの両端外周部に装着されるシール材は、Oリング
(状)であることが好ましく、その線径はシール材装着
面の幅と円筒状ケース胴部との段差高さと、このシール
材と接触するハウジング側のキャップ構造部の形状によ
り決められる。Oリングはカートリッジエレメントの円
筒状ケースの両端外周部に存在する溝にはめることで円
筒状ケースの所定位置に固定されるが、シール不良の原
因となるハウジングへの装着時のOリングのはみ出しや
ねじれなどを防止するためには、溝の深さがOリング線
径の60〜80%、幅が130〜175%の方形溝であ
ることが望ましい。さらに、より高いシール性を得るた
めには、この様なOリングがそれぞれの端部毎に、複
数、少なくとも2本づつ取付けられていることが、一対
のOリングの間にシール用空気層を形成できるので望ま
しい。この取付け位置と間隔は、デッドスペースをでき
るだけ少なくするために、カートリッジエレメント端面
にできるだけ近く、短い間隔であることが好ましいが、
溝と端面の距離または溝と溝の間隔が短くなると、溝を
支える壁の厚みが薄くなるために、壁が欠けたり割れた
りする問題が発生する。従って、溝と溝および溝と円筒
状ケース端面との間隔は、Oリング線径に対して60〜
80%の範囲内に設定することが望ましい。
【0020】さらに、カートリッジエレメントに装着さ
れたシール材と接触するハウジング側の部位は、取外し
可能なキャップ構造部の内面に存在するため、ハウジン
グ本体の内径をカートリッジエレメント外径より十分に
大きくすることができ、カートリッジエレメントの装脱
着時にシール材とハウジング本体がこすれてシール材を
損傷する恐れが無く、またカートリッジエレメントの円
筒状ケース胴部の外径がシール部より大きい場合でも、
カートリッジエレメントをハウジングの任意の端部より
装脱着させることに全く支障をきたさない。
れたシール材と接触するハウジング側の部位は、取外し
可能なキャップ構造部の内面に存在するため、ハウジン
グ本体の内径をカートリッジエレメント外径より十分に
大きくすることができ、カートリッジエレメントの装脱
着時にシール材とハウジング本体がこすれてシール材を
損傷する恐れが無く、またカートリッジエレメントの円
筒状ケース胴部の外径がシール部より大きい場合でも、
カートリッジエレメントをハウジングの任意の端部より
装脱着させることに全く支障をきたさない。
【0021】また、カートリッジエレメントに装着され
たシール材と接触するハウジングのキャップ構造部の内
面は、ハウジング本体側に広く、キャップ側に狭い、長
手方向に20〜30°のテーパーを持つ円筒形であるこ
とが好ましい。これは、モジュール組立時にカーシリッ
ジ円筒状ケースをキャップ部に挿入する際、テーパー構
造によりカートリッジエレメント端面を厳密にカートリ
ッジエレメントとキャップの中心の位置を合わせること
なしに、スムーズにシール部位まで押し込め、特にテー
パー構造を持たない円筒形のカートリッジエレメントの
円筒状ケースに装着されたシール材に傷を付けたり、ね
じれを起こさない程度の力(10kgf以下)で簡単に
挿入できるために好適な構造となる。
たシール材と接触するハウジングのキャップ構造部の内
面は、ハウジング本体側に広く、キャップ側に狭い、長
手方向に20〜30°のテーパーを持つ円筒形であるこ
とが好ましい。これは、モジュール組立時にカーシリッ
ジ円筒状ケースをキャップ部に挿入する際、テーパー構
造によりカートリッジエレメント端面を厳密にカートリ
ッジエレメントとキャップの中心の位置を合わせること
なしに、スムーズにシール部位まで押し込め、特にテー
パー構造を持たない円筒形のカートリッジエレメントの
円筒状ケースに装着されたシール材に傷を付けたり、ね
じれを起こさない程度の力(10kgf以下)で簡単に
挿入できるために好適な構造となる。
【0022】ハウジングの取外し可能なキャップ構造部
は、ハウジング本体とシール材などを介して接合され、
Vバンドやネジなどにより圧着固定することで液密とな
るが、キャップ構造部のハウジング本体との接合面より
内側に、少なくとも2〜5mmの長さで接合面よりハウ
ジング本体側に突出した輪状突起部を有することが望ま
しい。さらに、この突起部の内面はキャップ部内とカー
トリッジエレメントとのシール面を形成するキャップの
内表面(テーパーを有する場合もある)に連続している
ことが好ましい。この突起部は、キャップ構造部をハウ
ジング本体に圧着固定する際に、厳密にハウジング本体
とキャップの中心の位置を合わせることなしに、容易に
正常な接合位置にハウジング本体とキャップを導くこと
ができ、ハウジング本体とキャップの液密を司るシール
材に傷を付けたり、ねじれを起さないために大変有用で
ある。
は、ハウジング本体とシール材などを介して接合され、
Vバンドやネジなどにより圧着固定することで液密とな
るが、キャップ構造部のハウジング本体との接合面より
内側に、少なくとも2〜5mmの長さで接合面よりハウ
ジング本体側に突出した輪状突起部を有することが望ま
しい。さらに、この突起部の内面はキャップ部内とカー
トリッジエレメントとのシール面を形成するキャップの
内表面(テーパーを有する場合もある)に連続している
ことが好ましい。この突起部は、キャップ構造部をハウ
ジング本体に圧着固定する際に、厳密にハウジング本体
とキャップの中心の位置を合わせることなしに、容易に
正常な接合位置にハウジング本体とキャップを導くこと
ができ、ハウジング本体とキャップの液密を司るシール
材に傷を付けたり、ねじれを起さないために大変有用で
ある。
【0023】以上のごとく、本発明のカートリッジ式中
空糸型膜モジュールは、モジュールの組立や点検が容易
で、かつ設置方法、設置場所の制限なく、また安価でシ
ール性の高いモジュール構造を提供することができ、ハ
ウジングを繰り返し使用することで安価な膜分離処理を
実現できる。この発明は、別の観点によれば、通水性を
有する円筒状ケースに収納された中空糸膜束の両端部が
円筒状ケースの内側にて樹脂により固定されたカートリ
ッジエレメントが、取外し可能なキャップ構造部を両側
に有するハウジング内に液密に挿入されるカートリッジ
式中空糸型膜モジュールにおいて、カートリッジエレメ
ントとハウジングとの間に介在されて液密にするシール
材として複数のOリングを有し、カートリッジエレメン
トの円筒状ケースがその両端外周部にそれらのOリング
を装着する複数列の方形溝をそれぞれ形設し、更にそれ
らの方形溝が、その深さをOリング線径の60〜80
%、その幅をOリング線径の130〜175%とし、か
つ隣接する各方形溝の間隔および円筒状ケース端面とそ
れに隣接する方形溝との間隔をOリング線径の60%〜
80%とするカートリッジ式中空糸型膜モジュールを提
供でき、それによってカートリッジ式中空糸型膜モジュ
ールを組み立てる際の大きい自由度を維持しながら、そ
れによって逆に厳しくなるシール性を実際に高めること
ができるようにする。
空糸型膜モジュールは、モジュールの組立や点検が容易
で、かつ設置方法、設置場所の制限なく、また安価でシ
ール性の高いモジュール構造を提供することができ、ハ
ウジングを繰り返し使用することで安価な膜分離処理を
実現できる。この発明は、別の観点によれば、通水性を
有する円筒状ケースに収納された中空糸膜束の両端部が
円筒状ケースの内側にて樹脂により固定されたカートリ
ッジエレメントが、取外し可能なキャップ構造部を両側
に有するハウジング内に液密に挿入されるカートリッジ
式中空糸型膜モジュールにおいて、カートリッジエレメ
ントとハウジングとの間に介在されて液密にするシール
材として複数のOリングを有し、カートリッジエレメン
トの円筒状ケースがその両端外周部にそれらのOリング
を装着する複数列の方形溝をそれぞれ形設し、更にそれ
らの方形溝が、その深さをOリング線径の60〜80
%、その幅をOリング線径の130〜175%とし、か
つ隣接する各方形溝の間隔および円筒状ケース端面とそ
れに隣接する方形溝との間隔をOリング線径の60%〜
80%とするカートリッジ式中空糸型膜モジュールを提
供でき、それによってカートリッジ式中空糸型膜モジュ
ールを組み立てる際の大きい自由度を維持しながら、そ
れによって逆に厳しくなるシール性を実際に高めること
ができるようにする。
【0024】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係るカートリッジ
式中空糸型膜モジュールの一実施の形態を図面を用いて
説明するが、本発明はこの実施の形態に限定されるもの
ではない。さて、図1は本発明に係るカートリッジ式中
空糸型膜モジュールの一実施の形態を説明する一部破断
側面図、図2は図1の中空糸型膜モジュールに用いられ
るカートリッジエレメントの一部破断側面、図3は図1
の中空糸型膜モジュールに用いられるハウジングとカー
トリッジエレメントとの関係を説明する一部断面を含む
側面図である。
式中空糸型膜モジュールの一実施の形態を図面を用いて
説明するが、本発明はこの実施の形態に限定されるもの
ではない。さて、図1は本発明に係るカートリッジ式中
空糸型膜モジュールの一実施の形態を説明する一部破断
側面図、図2は図1の中空糸型膜モジュールに用いられ
るカートリッジエレメントの一部破断側面、図3は図1
の中空糸型膜モジュールに用いられるハウジングとカー
トリッジエレメントとの関係を説明する一部断面を含む
側面図である。
【0025】まず、図1において、カートリッジ式中空
糸型膜モジュールMは、ハウジングを構成する、円筒状
の金属製ハウジング本体A及びキャップ構造部としての
金属製キャップC、Cと、このハウジング内に取り出し
可能に収納された中空糸膜カートリッジエレメントBと
から主としてなり、中空糸膜カートリッジエレメントB
をハウジング本体A内に挿入してハウジング本体Aの両
端(開口部分)をキャップC,Cで挟み込み、それぞれ
Vバンドカップリング1,1で液密にシールして構成さ
れる。ここでカートリッジエレメントB及びハウジング
のいずれもが長手方向に略対称であり、特に両端のキャ
ップC、Cがセパレート式であるため、ハウジング本体
Aのどちらの方向からでもカートリッジエレメントBの
着脱が可能になっている。
糸型膜モジュールMは、ハウジングを構成する、円筒状
の金属製ハウジング本体A及びキャップ構造部としての
金属製キャップC、Cと、このハウジング内に取り出し
可能に収納された中空糸膜カートリッジエレメントBと
から主としてなり、中空糸膜カートリッジエレメントB
をハウジング本体A内に挿入してハウジング本体Aの両
端(開口部分)をキャップC,Cで挟み込み、それぞれ
Vバンドカップリング1,1で液密にシールして構成さ
れる。ここでカートリッジエレメントB及びハウジング
のいずれもが長手方向に略対称であり、特に両端のキャ
ップC、Cがセパレート式であるため、ハウジング本体
Aのどちらの方向からでもカートリッジエレメントBの
着脱が可能になっている。
【0026】次に、カートリッジエレメントBは、図1
〜2に示すように、プラスチック製の円筒状ケース2内
に複数の中空糸膜を束ねた糸束Fをネット3で包んで収
め、その両端部をエポキシ樹脂、ポリウレタン等の樹脂
で円筒状ケース2及びネット3と一体に固着封止した
後、両端の樹脂固着部Gの一部を切断し各中空糸の端部
を開口させて構成されている。なお7は円筒状ケースB
に形成した多数の通水孔である。
〜2に示すように、プラスチック製の円筒状ケース2内
に複数の中空糸膜を束ねた糸束Fをネット3で包んで収
め、その両端部をエポキシ樹脂、ポリウレタン等の樹脂
で円筒状ケース2及びネット3と一体に固着封止した
後、両端の樹脂固着部Gの一部を切断し各中空糸の端部
を開口させて構成されている。なお7は円筒状ケースB
に形成した多数の通水孔である。
【0027】ここでカートリッジエレメントBの円筒状
ケース2には,市販の押出し成型した直径165mm公
差±0.5mmのプラスチック製円筒状ケースを使用
し、その両端部のみを直径163.4mm公差±0.0
5mmで精密加工し,処理液をシーリングするためのO
リングの溝として方形溝D,Dを設けるとともに、両端
部にできる段差を入り込み防止に流用することのできる
加工箇所の少ないものを使用している。
ケース2には,市販の押出し成型した直径165mm公
差±0.5mmのプラスチック製円筒状ケースを使用
し、その両端部のみを直径163.4mm公差±0.0
5mmで精密加工し,処理液をシーリングするためのO
リングの溝として方形溝D,Dを設けるとともに、両端
部にできる段差を入り込み防止に流用することのできる
加工箇所の少ないものを使用している。
【0028】また、カートリッジエレメントBの円筒状
ケース2両端部のシーリングには方形溝D,Dに対応し
て2段式OリングE,E(自由状態での線径3.53m
m、同じく直径159.05mm)を使用している。こ
こでそれらのOリングを嵌め込む方形溝D,Dの溝幅を
4.7〜4.9mm(使用Oリング線径の133〜13
9%)、溝深さを2.23〜2.43mm(Oリング線
径の63〜69%)、溝間隔を2mm(Oリング線径の
57%)、円筒状ケース2の端面とそれに隣接する方形
溝Dとの間隔を3mm(Oリング線径の85%)にする
ことで、モジュール使用内圧及びカートリッジエレメン
トB交換時のOリングE,Eのはみ出し現象を防止して
いる。 またハウジングにカートリッジエレメントBを
挿入し、そのハウジングの開口部を両側からキャップ
C,Cで挟み込むことにより、それらのキャップの内面
と、カートリッジエレメントBの円筒状ケース2に装着
されたOリングE,Eとを押圧状態に接触させ、それに
よってキャップCから流入し中空糸膜束Fを介してキャ
ップCから流出する原液側と、中空糸膜束Fを透過し円
筒状ケース2の通水孔7を通ってハウジング本体Aの出
入口から流出する透過水側とを液密に区画する。
ケース2両端部のシーリングには方形溝D,Dに対応し
て2段式OリングE,E(自由状態での線径3.53m
m、同じく直径159.05mm)を使用している。こ
こでそれらのOリングを嵌め込む方形溝D,Dの溝幅を
4.7〜4.9mm(使用Oリング線径の133〜13
9%)、溝深さを2.23〜2.43mm(Oリング線
径の63〜69%)、溝間隔を2mm(Oリング線径の
57%)、円筒状ケース2の端面とそれに隣接する方形
溝Dとの間隔を3mm(Oリング線径の85%)にする
ことで、モジュール使用内圧及びカートリッジエレメン
トB交換時のOリングE,Eのはみ出し現象を防止して
いる。 またハウジングにカートリッジエレメントBを
挿入し、そのハウジングの開口部を両側からキャップ
C,Cで挟み込むことにより、それらのキャップの内面
と、カートリッジエレメントBの円筒状ケース2に装着
されたOリングE,Eとを押圧状態に接触させ、それに
よってキャップCから流入し中空糸膜束Fを介してキャ
ップCから流出する原液側と、中空糸膜束Fを透過し円
筒状ケース2の通水孔7を通ってハウジング本体Aの出
入口から流出する透過水側とを液密に区画する。
【0029】次に、図3において、キャップCは、カー
トリッジエレメントBの円筒状ケース2を挿入する側の
内面にハウジング本体A側に広くキャップC側に狭い1
0〜20°のテーパ(図3にTで示す)を設けている。
従って、カートリッジエレメントBの円筒状ケース2を
キャップCに挿入する際、円筒状ケース2のOリング
E,Eにねじれが起こらない力、つまり10kgf以下
の力で簡単に挿入できるようになっている。また、各キ
ャップCには、、ハウジング本体Aとの接合面にハウジ
ング本体側に3mm突出する輪状突起部6を設け、ハウ
ジング本体AとキャップCを組み立てる際に、その輪状
突起部6をハウジング本体Aの内周面に嵌め込むことで
ズレをなくし、縦置き、横置きでも簡単に位置決めする
ことができるようになっている。
トリッジエレメントBの円筒状ケース2を挿入する側の
内面にハウジング本体A側に広くキャップC側に狭い1
0〜20°のテーパ(図3にTで示す)を設けている。
従って、カートリッジエレメントBの円筒状ケース2を
キャップCに挿入する際、円筒状ケース2のOリング
E,Eにねじれが起こらない力、つまり10kgf以下
の力で簡単に挿入できるようになっている。また、各キ
ャップCには、、ハウジング本体Aとの接合面にハウジ
ング本体側に3mm突出する輪状突起部6を設け、ハウ
ジング本体AとキャップCを組み立てる際に、その輪状
突起部6をハウジング本体Aの内周面に嵌め込むことで
ズレをなくし、縦置き、横置きでも簡単に位置決めする
ことができるようになっている。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、ハウジングの両端部の
任意の方向からキャップ部およびカートリッジエレメン
トを取り外すことができことから、設置場所や方法、取
付け装置に制約がなく、取扱いが容易であり、カートリ
ッジエレメントに安価な材料を使用できるため、ハウジ
ングが再使用できることとあいまって、非常に安価なカ
ートリッジ式中空糸型膜モジュールを提供することがで
きる。さらに、カートリッジエレメントの円筒状ケース
とハウジングのキャップ部、およびハウジング本体とキ
ャップ部のシール性に高い信頼性と耐久性および装脱着
時の簡便で正確な作業性を提供することができる。
任意の方向からキャップ部およびカートリッジエレメン
トを取り外すことができことから、設置場所や方法、取
付け装置に制約がなく、取扱いが容易であり、カートリ
ッジエレメントに安価な材料を使用できるため、ハウジ
ングが再使用できることとあいまって、非常に安価なカ
ートリッジ式中空糸型膜モジュールを提供することがで
きる。さらに、カートリッジエレメントの円筒状ケース
とハウジングのキャップ部、およびハウジング本体とキ
ャップ部のシール性に高い信頼性と耐久性および装脱着
時の簡便で正確な作業性を提供することができる。
【図1】本発明に係わるカートリッジ式中空糸型膜モジ
ュールの一実施の形態を示す一部破断断面図である。
ュールの一実施の形態を示す一部破断断面図である。
【図2】図1の中空糸型膜モジュールに用いられるカー
トリッジエレメントの一部破断側面図である。
トリッジエレメントの一部破断側面図である。
【図3】図1の中空糸型膜モジュールに用いられるハウ
ジングとカートリッジエレメントとの関係を説明する一
部破断側面図である。
ジングとカートリッジエレメントとの関係を説明する一
部破断側面図である。
A・・・ハウジング本体 B・・・カートリッジエレメント C・・・キャップ D・・・方形溝 E・・・Oリング F・・・中空糸膜束 G・・・樹脂固着部 M・・・カートリッジ式中空糸型膜モジュール 1・・・Vバンドカップリング 2・・・円筒形ケース 3・・・保護ネット 5・・・Oリング 6・・・輪状突起部 7・・・通水孔
Claims (5)
- 【請求項1】 通水性を有する円筒状ケース内に中空糸
膜束を収納し、かつその両端部を液密に固定したカート
リッジエレメントが、取外し可能なキャップ構造部を両
側に有するハウジング内に液密に挿入されたカートリッ
ジ式中空糸型膜モジュールにおいて、 カートリッジエレメントおよびハウジングのいずれもが
長手方向に略対称な構造を有し、カートリッジエレメン
トの円筒状ケースの両端部が、キャップ構造部の内面に
位置し、かつその位置の外周部に溝を有し、その溝にシ
ール材を装着してキャップ構造部内面との間を液密と
し、さらにシール材が、Oリングであり、溝が、その深
さをOリング線径の60〜80%、その幅をOリング線
径の130〜175%とする方形溝であるカートリッジ
式中空糸型膜モジュール。 - 【請求項2】 方形溝が、カートリッジエレメントの円
筒状ケースの両端外周部にそれぞれ複数列形成され、O
リングが、方形溝に対応して複数設けられ、かつ隣接す
る各方形溝の間隔および円筒状ケース端面とそれに隣接
する方形溝との間隔がOリング線径の60〜80%であ
る請求項1記載のカートリッジ式中空糸型膜モジュー
ル。 - 【請求項3】 キャップ構造部が、シール材と接触する
内面に、ハウジング側に広くキャップ構造部側に狭い、
長手方向に対して20〜30°のテーパーを持つ略円筒
形である請求項1〜2のいずれか1つに記載のカートリ
ッジ式中空糸型膜モジュール。 - 【請求項4】 カートリッジエレメントの円筒状ケース
が、その両端外周部の外径をカートリッジエレメントの
円筒状ケース胴部の外径より小さくし、かつ両端外周部
の外径公差を円筒状ケース胴部の外径公差の1/2以下
としてなる請求項1記載のカートリッジ式中空糸型膜モ
ジュール。 - 【請求項5】 キャップ構造部が、ハウジングとの接合
面に、少なくとも2〜5mmの長さで接合面よりハウジ
ング側に突出し、ハウジング端部の内周面に嵌入する輪
状突起部を有する請求項1記載のカートリッジ式中空糸
型膜モジュール。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14169098A JPH11333261A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | カートリッジ式中空糸型膜モジュール |
PCT/JP1999/002387 WO1999058231A1 (fr) | 1998-05-14 | 1999-05-06 | Module de type a fibres creuses |
EP99921153A EP1005896A4 (en) | 1998-05-14 | 1999-05-06 | HOLLOW FIBER TYPE MODULE |
KR1020007000344A KR20010021781A (ko) | 1998-05-14 | 1999-05-06 | 중공 섬유형 멤브레인 모듈 |
CNB998007498A CN1185044C (zh) | 1998-05-14 | 1999-05-06 | 空心丝型膜组件 |
CA002294661A CA2294661A1 (en) | 1998-05-14 | 2000-01-10 | Hollow fiber type membrane module |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14169098A JPH11333261A (ja) | 1998-05-22 | 1998-05-22 | カートリッジ式中空糸型膜モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11333261A true JPH11333261A (ja) | 1999-12-07 |
Family
ID=15297961
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14169098A Pending JPH11333261A (ja) | 1998-05-14 | 1998-05-22 | カートリッジ式中空糸型膜モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11333261A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014528352A (ja) * | 2011-09-30 | 2014-10-27 | エヴォクア ウォーター テクノロジーズ エルエルシーEvoqua Water Technologiesllc | 改良したマニホルド構造 |
-
1998
- 1998-05-22 JP JP14169098A patent/JPH11333261A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014528352A (ja) * | 2011-09-30 | 2014-10-27 | エヴォクア ウォーター テクノロジーズ エルエルシーEvoqua Water Technologiesllc | 改良したマニホルド構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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