JPH11332772A - 浴室用万能台 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 洗い場での占有面積が少なく、容易に高さ調
整が可能な浴室用具。 【解決手段】 直方体を構成する３つの辺が異なった長
さの直方体に形成され、直方体の各角部12には滑り止め
部18が取り付けられ、直方体の各面を凹面とした。万能
台を前後または左右に転がすことにより、所望の用途に
応じた辺が高さになるようにすれば、簡単に万能台の高
さの調整が可能である。また、バスチェアとして使用で
きることは言うまでもなく、洗い場から浴槽への出入り
を楽にするバスボードとしての機能も兼用できる。直方
体の各面は凹面となっているので、入浴者の座り心地が
良く、床との設置面も４点で支持され安定性が保たれ
る。直方体の各角部には滑り止め部を設けたので、滑る
危険性がなく安全である。この万能台の本体を中空の直
方体とすれば、軽くて持ち運びに便利であり、かつ取り
扱いが容易となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は浴室用の腰掛けまた
は踏み台として用いられる万能台に関する。

【０００２】

【従来の技術】体の不自由な高齢者あるいは身体障害者
が、入浴するに際しては、図８に示すように、一端を浴
槽２６の縁に置き、洗い場に向けて水平に保つべく他端
には二本の脚２８を垂設したバスボード３０が用いられ
る。このバスボード３０を用いれば、洗い場に立ってい
る入浴者は、洗い場側で一旦バスボード３０に腰を降ろ
し、しかる後足を浴槽２６側に回動すれば、容易に浴槽
に浸かることができる。

【０００３】また、これらの体の不自由な高齢者あるい
は身体障害者の入浴には、浴室用の椅子が必要となる
が、浴室内にこの椅子と併せてバスボード置くと、洗い
場が狭くなると共に、これらの道具を必要としない健康
人にとっては、邪魔になる。また、図９に示す椅子３２
については、多くのものは高さは、固定されており調整
機能が付いておらず、大人から子供まで体の大きさに合
わせて高さを調整できることが望ましいが、入浴者が一
々高さを調整するのも面倒である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明は体の不自由な
高齢者または身体障害者の入浴に際して必要なバスボー
ドやバスチェア等の入浴具の前記のごとき問題点を解決
すべくなされたものであって、洗い場での占有面積が少
なく、容易に高さ調整が可能な浴室用具を提供すること
を目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の浴室用万能台
は、直方体を構成する３つの辺が異なった長さの直方体
に形成され、前記直方体の各角部には滑り止め部が取り
付けられ、直方体の各面を凹面としたことを要旨とす
る。

【０００６】万能台の本体は樹脂製の中空の直方体とし
て形成する。また、各角部に取り付けられる滑り止め部
は、摩擦抵抗の大きい熱可塑性エラストマまたはゴム製
で、角を面取りし円みを付けた別部材とし、本体にねじ
止めしても良いし、また接着剤で接着しても良い。

【０００７】

【作用】本発明の浴室用万能台は、直方体を構成する３
つの辺はそれぞれ異なった長さの直方体に形成されてい
るので、万能台を前後または左右に転がすことにより、
所望の用途に応じた辺が高さになるようにすれば、簡単
に万能台の高さの調整が可能である。また、バスチェア
として使用できることは言うまでもなく、洗い場から浴
槽への出入りを楽にするバスボードとしての機能も兼用
できるので、浴室内の占有面積が小さくて済む。

【０００８】また、直方体の各面は凹面となっているの
で、入浴者の座り心地が良く、床との設置面も４点で支
持され安定性が保たれる。さらに、直方体の各角部には
滑り止め部を設けたので、滑る危険性がなく安全であ
る。この万能台の本体を中空の直方体とすれば、軽くて
持ち運びに便利であり、かつ取り扱いが容易となる。

【０００９】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下図面に
従って説明する。図１は本発明の実施の斜視図である。
本体１０はＰ．Ｐ製でブロウ成形により形成されるが、
図２の各角部１２の部分断面図に示すように、滑り止め
部材取付面１４として扁平に形成し、中心にナット１６
を埋め込み、ブロー成形により図１において辺ａが２０
０ｍｍ、辺ｂが３００ｍｍ、辺ｃが４００ｍｍ、肉厚４
ｍｍの直方体として成形した。その際、本体１０の直方
体の各面は凹面となるように成形した。なお、辺ａの長
さは１００〜４００ｍｍ、辺ｂの長さは２００〜５００
ｍｍ、辺ｃの長さは３００〜６００ｍｍの範囲で適宜に
選択することができる。

【００１０】滑り止め部材１８は、オレフィン系の熱可
塑性エラストマからなり、底面が滑り止め部材取付面１
４と一致し、高さは本体１０に取り付けた際に、本体１
０と共に直方体を形成する高さの三角錐であって、頂部
から底面中央に向けて貫通した取付孔２０にカラー２２
を介して挿通されたボルト２４を、滑り止め部材取付面
１４に埋め込んだナット１６に螺入することにより、本
体１０の各角部１２に取り付けられる。

【００１１】あるいは、図３に示すように、ボルト２４
を滑り止め部材１８内にねじ部２４ａを露出させて埋め
込んで、本体１０の角部に埋め込んだナット１６に螺着
する構造としても良い。

【００１２】本実施例の浴室用万能台の使用方法につい
て説明すると、自分の身体を洗う場合は、図４に示すよ
うに、図１に示した状態から本体１０を手前または後ろ
に９０°回動し、図１の辺ｂの高さになるようにして使
用する。また、子供を洗ってあげる場合は、図５に示す
ように、図１に示すままの状態で辺ａが高さになるよう
にして使用する。

【００１３】次に、高齢者などが浴槽に入る場合は、図
６に示すように、図１の状態から本体１０を左に９０°
回動し、図１に示す辺ｃが高さになるようにして使用す
る。また、高齢者等が身体を洗う場合は、図７に示すよ
うに自身の一番使い勝手の良い高さを辺ａまたは辺ｂの
うちから適宜に選択して使用する。

【００１４】なお、本発明の浴室用万能台は、その他の
用途としては、洗面器を載せたり、乳幼児を洗ったりす
る場合にも使用できる。また、浴室以外では、玄関で靴
を履くための腰掛けや通常の椅子としても使用できる。

【００１５】

【発明の効果】本発明の浴室用万能台は以上に詳述した
ように、直方体を構成する３つの辺はそれぞれの用途に
応じた異なった長さの直方体に形成されているので、万
能台を前後または左右に転がすことにより、所望の用途
に応じた辺が高さになるようにすれば、簡単に万能台の
高さの調整が可能である。また、バスチェアとして使用
できることは言うまでもなく、洗い場から浴槽への出入
りを楽にするバスボードとしての機能も兼用できるの
で、浴室内の占有面積が小さくて済む。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の浴室用万能台の斜視図である。

【図２】図１の万能台の角部の部分拡大断面図である。

【図３】図１の万能台の角部の他の実施例を示す部分拡
大断面図である。

【図４】図１の浴室用万能台を用いて自分の身体を洗う
場合の斜視図である。

【図５】図１の浴室用万能台を用いて子供を洗う場合の
斜視図である。

【図６】図１の浴室用万能台を用いて高齢者等が浴槽へ
入る場合の斜視図である。

【図７】図１の浴室用万能台を用いて高齢者等が身体を
洗う場合の斜視図である。

【図８】従来のバスボードの斜視図である。

【図９】従来のバスチェアの斜視図である。

【符号の説明】

１０・・・・本体、１２・・・・角部、１４・・・・滑
り止め部材取付面、１８・・・・滑り止め部材、１６・
・・・ナット、２４・・・・ボルト

フロントページの続き (72)発明者 大松 直樹 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑１ 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 塩谷 晃代 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑１ 番地 豊田合成株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 直方体を構成する３つの辺がそれぞれの
   異なった長さの直方体に形成され、前記直方体の各角部
   には滑り止め部が取り付けられ、直方体の各面を凹面と
   したことを特徴とする浴室用万能台。